JP2008068519A - 積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラス - Google Patents

積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】
必要な電磁波は内部に導入でき、不必要な電磁波を遮蔽できる、という特性を有する積層体、及びその製造方法、さらには窓硝子などに利用可能な、この積層体を用いた合わせガラス又は板ガラスを提供する。
【解決手段】
少なくとも、透明なプラスチックフィルムによる基材フィルムに、特定周波数の波長を遮断する遮断層が積層されてなると同時に、前記基材フィルム上に、前記遮断層が積層されていない箇所である未積層箇所が、前記遮断層中に予め設計された特定パターンに従って存在してなる積層体において、前記基材フィルムの厚みが25μm以上250μm以下であり、前記遮断層の厚みが40nm以上150nm以下であり、前記未積層箇所の合計面積が前記遮断層総表面積中10−3%以上50%以下存在してなる構成を有した積層体とした。
【選択図】 なし

Description

本発明は積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラスに関する発明であって、具体的には、自動車のフロントガラスに貼着しても有害な赤外線等を遮蔽すると同時に、昨今急激に普及をしているカーナビゲーション(以下「カーナビ」とも言う。)が利用する全地球測位システム(以下「GPS」とする。)や、道路交通情報システム(以下「VICS」とする。)、ノンストップ自動料金収受システム(以下「ETC」とする。)等の自動車に必要な電磁波情報を受信可能とする積層体及びその製造方法、並びに該積層体を用いた合わせガラス又は板ガラスに関する。
昨今乗用車を取り巻く環境の変化が著しい。中でも運転手に係る負担を軽減するための各種システムが開発・実用化され、広く普及をし始めている。例えばカーナビやVICS等はここ十数年で普及し、また各種施策によりETCも急速に普及し始めている。
一方、いわゆる環境問題への関心が昨今急激に高まり、広く常識的として知られる情報も数多く現れ始めた。例えば「赤外線は人体に有害である。」ということは広く知られるものである。
そこで、乗用車メーカーはここ数十年の間に乗用車のガラスを赤外線を遮蔽できる(以下「IRカット」とも言う。)タイプのガラス(以下「IRカットガラス」とも言う。)を併用するようにもなってきている。
これらのガラスを乗用車に用いることで、従来であれば、例えば夏場であれば車内がいわゆる蒸し風呂状態になったり、車内の人がじりじりとした不快な暑さを感じていたところ、IRカットガラスを用いることでそのような症状が軽減されるようになってきた。
そこでこのようなIRカットガラスの製造方法について説明すると、従来は板ガラスを製造する際に、IRカット機能を有する樹脂等の物質を原料に含有させることにより、製造された板ガラスにこれらの機能を付与するものであったが、このようにして得られる板ガラスはどのように工夫しても、ある程度の着色が生じることは避けられなかった。
一方、再び環境問題について言及すると、昨今のリサイクルに関する関心が急激に高まったこともあり、また自動車リサイクル法の制定もあって、乗用車メーカーに対し製造した新車に対し一定のリサイクル率を達成することが求められるようになったが、これにより乗用車に用いられる板ガラスに対しても全く同様にリサイクル性が強く求められるようになってきた。
しかし前述した、原料に何らかの物質をすることによりIRカットガラスを製造する方法により得られたIRカットガラスを回収し、再び板ガラスとして製造しようとすると、必ず無色透明のものにはならず、何らかの着色がなされた状態の板ガラスとなってしまっていた。
これに対し、乗用車メーカーにとっては、再利用する板ガラスが無色透明であるからこそ再利用価値があるのに、無色透明とならないことは重要な問題であった。
またそもそも何らかの着色がなされた板ガラスであると、乗用車側面及び背面に用いられる板ガラスであればまだしも、フロントガラスに着色された板ガラスであって可視光透過率が70%以下の板ガラスを用いることはそもそも法で禁じられており、乗用車にとっての安全性の観点からも大変問題であった。
そこで、リサイクル利用をも考慮したIRカットガラスの製造方法として、透明な2枚の板ガラスを併せて1枚とする製造方法において、2枚の板ガラスを貼着して合わせガラスとする際に、間にIRカット機能を有する透明フィルムを挟み込むことにより、得られる合わせガラスにIRカット機能を有することが行われるようになってきた。このように製造することにより、得られる合わせガラスにはIRカット機能が備わり、またこれをリサイクルする際には貼着された2枚の板ガラスを分離し、間に挟み込まれていた透明フィルムを剥離することにより、再び無色透明の板ガラスを製造することが可能となるのである。
そしてこのような目的に用いられるフィルムとして特許文献1や特許文献2等に記載されたような発明がある。
特開2002−293583号公報 特開2003−258487号公報
この特許文献1に記載の合わせガラス用中間膜であれば、これを合わせガラスを製造する際に挟み込むだけで透明性、遮熱性が優れると共に電磁波透過性が良好な合わせガラスを得ることができ、また特許文献2に記載の電磁波シールド性を有するフィルムを板ガラスを製造する際に用いれば、前述のようにして得られる合わせガラスは電磁波シールド性を備えたものとなり、またこれら2通りの合わせガラスは何れも無色透明なのでこれを乗用車の窓ガラスだけではなくフロントガラスに用いても安全性の観点からも問題はなく、またリサイクル利用をする際にはやはり前述のようにしてこのフィルムを剥がしてから板ガラスを再利用すれば、得られる再利用板ガラスは無色透明なものとなるので、以上の観点からは好適であると言える。
しかし、実際のところこのようなフィルムを用いた合わせガラスを乗用車のフロントガラスに用いた場合、新たな問題が生じていた。
そもそも冒頭にて記述したように、昨今の乗用車では運転手の負担を少しでも軽減するために、ETCやカーナビ等の種々の運転手の補助装置を搭載するようになっているが、これらの装置は乗用車外から発せられる電磁波を車内に搭載した受信機で受信することにより必要な情報を得る構造となっている。そしてその電磁波を受信するための装置は、受信効率の観点から乗用車のフロントガラスのすぐ内側に設置されるのが殆どである。即ち、フロントガラスにIRカット機能を有する板ガラスや合わせガラスを用いると、これらの運転手の補助装置が必要とする電磁波までも遮蔽してしまい、これらの装置が正常に機能しなくなってしまう。
そこで特許文献1や特許文献2に記載されたようなフィルムを用いることが望まれているのであるが、これらのフィルムを用いるにあたって問題が生じていた。
まず特許文献1に記載された中間膜であれば、特定の波長において一定の電磁波シールド性を発揮するように種々のドーピング微粒子を原料樹脂に含有させなければならず、一定の品質を得ることは決して容易なものとは言えなかった。また製造工程も決して簡単なものではなく、即ち製造するに際して生じる経済的負担も決して軽視できるものではないため、特許文献1に記載された中間膜を用いた合わせガラスを乗用車に用いると、価格が高騰してしまい、必ずしも好ましいものではなかった。
また特許文献2に記載されたフィルムであっても同様に、特定周波数を吸収又は反射するためのアンテナパターンを設計してこれを形成しなければならない、等の点で容易に製造できるフィルムではないこと、またそのことによる種々コストの高騰による問題等が生じてしまっていた。
そのため、結局のところこれら特許文献に記載されたフィルムを利用せずに、単純なIRカットフィルムを合わせガラスを製造する際に用いることでコストダウンをはかり、またその際にカーナビやETCの受信装置が位置する箇所のみIRカットフィルムを切り取ることで、必要な電磁波のみを受信できるように工夫していたが、このようにするとフィルムが切り取られた箇所とそうでない箇所とで見かけ上の色合いがどうしても異なってしまい、そのためフロントガラスそのものが美的ではなくなり、結局乗用車全体の美観を損ねてしまう、という商品販売上の問題が生じてしまっていた。
本発明はこのような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、単純な製造方法により得られる電磁波シールドフィルムとして利用可能な積層体であって、なおかつ必要な電磁波は内部に導入でき、不必要な電磁波を遮蔽できる、という特性を有する積層体、及びその製造方法、さらには窓硝子などに利用可能な、この積層体を用いた合わせガラス又は板ガラスを提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも、透明なプラスチックフィルムによる基材フィルムに、特定周波数の波長を遮断する遮断層が積層されてなると同時に、前記基材フィルム上に、前記遮断層が積層されていない箇所である未積層箇所が、前記遮断層中に予め設計された特定パターンに従って存在してなる積層体において、前記基材フィルムの厚みが25μm以上250μm以下であり、前記遮断層の厚みが40nm以上150nm以下であり、前記未積層箇所の合計面積が前記遮断層総表面積中10−3%以上50%以下存在し、JIS規格(JIS A5759)に準拠して10回測定した前記積層体の、可視光線透過率の平均値が70%以上であり、かつ波長1100nm以上の電磁波透過率の平均値が40%以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層体において、前記遮断層が赤外線を遮断する赤外線遮断物質による層であること、を特徴とする。
本願発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の積層体において、前記遮断層が、前記基材フィルムの表面に、透明高屈折率層と金属薄膜層とがこの順に交互に積層され、かつ最表面が前記透明高屈折率層となるように積層されてなること、を特徴とする。
本願発明の請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の積層体において、前記遮断層が、波長550nmにおける屈折率が1.6以上である透明高屈折率層と、銀又は銀を含む合金、若しくはチタン又はチタンを含む合金、の何れかよりなる金属薄膜層と、よりなる層であること、を特徴とする。
本願発明の請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の積層体において、前記透明高屈折率層が、酸化チタン、酸化ニオブ、硫化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化インジウム、又は酸化インジウム−酸化スズ(ITO)の何れか若しくは複数よりなること、を特徴とする。
本願発明の請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の積層体において、前記特定パターンが、前記積層体全表面にわたって設けられてなること、を特徴とする。
本願発明の請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の積層体において、前記特定パターンが、前記積層体の幅方向視上端部、又は下端部、又は両端部から基材フィルム幅方向視における中心線に向かって、前記幅方向の長さのうち30%以内の領域にのみ設けられてなること、を特徴とする。
本願発明の請求項8に記載の発明は、請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、前記特定パターンを形成する前記未積層箇所の個々の形状がドットであること、を特徴とする。
本願発明の請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の積層体において、前記特定パターンを形成する複数の前記ドットが全て同じ形状のドットであり、なおかつ互いの前記未積層箇所が等間隔に存在してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載の積層体において、前記ドット1個あたりの表面積が1×10−6以上1×10−4以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項11に記載の発明は、請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、前記未積層箇所がスリットであること、を特徴とする。
本願発明の請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の積層体において、前記スリットの幅が全て同一であること、を特徴とする。
本願発明の請求項13に記載の発明は、請求項11又は請求項12に記載の積層体において、前記スリットが、前記未積層箇所を形成することにより得られる前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略四角形となるように前記特定パターンを形成してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項14に記載の発明は、請求項11又は請求項12に記載の積層体において、前記スリットが、前記未積層箇所を形成することにより得られる前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略三角形となるように前記特定パターンを形成してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項15に記載の発明は、請求項13又は請求項14に記載の積層体において、前記略四角形又は前記略三角形の大きさが全て同一であること、を特徴とする。
本願発明の請求項16に記載の発明は、請求項11ないし請求項15の何れか1項に記載の積層体において、前記スリット幅が0.3mm以上1.0mm以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項17に記載の発明は、請求項11ないし請求項16の何れか1項に記載の積層体において、前記スリット未積層箇所のうち並行に存在する前記スリット未積層箇所同士の間隔が均一であって、その間隔が1mm以上であること、を特徴とする。
本願発明の請求項18に記載の発明は、請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、前記未積層箇所を設けた結果、前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略円形状となるように前記特定パターンを形成してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の積層体において、前記略円形状の大きさが全て同一であること、を特徴とする。
本願発明の請求項20記載の発明は、請求項1ないし請求項19の何れか1項に記載の積層体を製造するための製造方法であって、前記基材フィルム表面に、樹脂を前記特定パターンに従って積層してなる樹脂積層工程と、前記樹脂層が積層された箇所にも積層されていない箇所にも等しく同様に、その最表面が略均一となるように前記遮断層を積層してなる遮断層積層工程と、前記遮断層積層工程が完了した積層体を水分又は有機溶剤でエッチングしてなるエッチング工程と、よりなるものであって、前記樹脂が水分又は有機溶剤に可溶であること、を特徴とする。
本願発明の請求項21に記載の発明は、請求項1ないし請求項19の何れか1項に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体、の片面若しくは両面に粘着性を有する物質を積層することにより粘着層を設け、該粘着層を所望の箇所に接することによって所望の箇所に該積層体を貼着することを可能としたこと、を特徴とする。
本願発明の請求項22に記載の発明は、請求項1ないし請求項19の何れか1項、又は請求項21に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体を、2枚のクリアガラスで挟み込んで得られてなること、を特徴とする。
本願発明の請求項23に記載の発明は、請求項1ないし請求項19の何れか1項、又は請求項21に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体、を貼着して得られること、を特徴とする。
以上のように、本願発明に係る積層体は、基本的には赤外線等の特定波長を遮蔽するための構成を有してなるところ、部分的に特定周波数を遮蔽する遮断層が積層されていない箇所である未積層箇所を設けていることより、従来品であれば赤外線等の特定波長を遮蔽できるもののETC等に必要な電波情報を乗用車内で受信することができなかったところ、本願発明に係る積層体を例えば合わせガラスに用い、得られた合わせガラスを乗用車のフロントガラスとして用いれば、特定周波数の乗用車内への侵入をほぼ防ぐことが可能であると同時に、例えばETC等に必要な電波情報を乗用車内で受信することが可能となる。そしてその際には、従来品であれば乗用車内に設置していたETC等に必要な電波を受信するための装置を設置する箇所のみ切除していたことで得られる合わせガラスの外観が美麗なものとはなりえなかったところ、本願発明に係る積層体を用いるのであれば、特段部分的な切除等は全く不要なので、外観も美麗な合わせガラスとすることができる。その他にも、積層体全面にわたり未積層箇所を設けるようにすれば、効率よく特定周波数を遮蔽すると同時に必要な周波数だけを透過させることが可能となり、また部分的に未積層箇所を設ける場合は、外観が積層箇所と未積層箇所とが混在することにより生じる意匠的な違和感を和らげることが可能となる。そして積層体に接着層を設けておけば、所望の箇所に対して容易に本願発明に係る積層体を貼着することが可能となる。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本願発明に係る積層体について第1の実施の形態として説明する。
本実施の形態に係る積層体は、基本的には基材フィルムの表面に特定周波数の電磁波を遮断する遮断層が積層された構成を有する。
ここで本実施の形態に係る積層体は後述する使用方法を念頭に置いた場合、出来る限り透明であること、望ましくは可視光線透過率が70%以上となることであるので、本実施の形態では、本実施の形態に係る積層体の可視光線透過率が70%以上であることとして、説明をする。尚、本願発明における可視光線透過率とは、JIS規格(JIS A5759)に準拠した測定方法により10回測定した測定値の平均値を意味するものであることを予め断っておく。(以下10回測定した平均値を単に「可視光線透過率」という。)
また本実施の形態における遮断層が遮断、遮蔽する特定周波数とは赤外線など、一般に人体に有害とされる波長の電磁波が考えられ、本実施の形態ではこの(有害な)波長とは波長1100nm以上の電磁波であり(以下、波長を示さず単に「電磁波」とする。)、本願発明における電磁波透過率も、JIS規格(JIS A5759)に準拠した測定方法により10回測定した測定値の平均値を意味するものであることを予め断っておく。(以下10回測定した平均値を単に「電磁波透過率」という。)
以下、本実施の形態に係る積層体につき説明をする。
まず基材となるプラスチックフィルムであるが、本実施の形態では、係るプラスチックフィルムは透明であって、積層体を製造するのに適したものであれば特に限定をするものではない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムや、その他のポリエステルフィルム全般、その他一般的に流通する高分子樹脂によるフィルムであればよいが、本実施の形態ではPETフィルムであるものとする。またその厚みは25μm以上250μm以下であることが望ましく、50μm以上150μm以下であるとより好ましいものとすることができる。これは、250μmを超える厚みであると、得られる本実施の形態に係る積層体全体の厚さを所望の厚み以下に薄くすることが殆どできなくなってしまい、特に後述するような利用方法において望まれる薄さを実現することがほぼ不可能となってしまい、また厚みを25μm未満とすると、基材フィルムの表面への積層工程中、又は積層体ができた後、に非常に破損しやすくなってしまうので、25μm以上250μm以下の厚みとすることが望ましいのである。さらには、後述するような利用方法の場合であれば、より一層薄くすることが望まれるので、さらに50μm以上150μm以下の基材フィルムとすることで、積層体を製造しやすいものとなり、かつ容易に破損しない程度には厚みがある、全体としても適度に利便性のある積層体とすることができる基材フィルムとなるのでより一層好適である。
次にこの基材フィルムの表面に積層される遮断層について説明する。
この遮断層とは、前述の通り特定の周波数の電磁波を遮断する層であるが、本実施の形態では、波長550nmにおける屈折率が1.6以上である透明高屈折率層と銀又は銀を含む合金、若しくはチタン又はチタンを含む合金、の何れかよりなる金属薄膜層と、よりなる層であることが好ましく、本実施の形態では銀を含む合金による層であるものとする。
本実施の形態に係る遮断層の具体的な構成は、基材フィルムの表面に透明高屈折率層が積層され、そのさらに表面には金属薄膜層が、そしてそのさらに表面には透明高屈折率層が、というように、透明高屈折率層と金属薄膜層とが相互に順次積層され、最後は、即ち最表面は透明高屈折率層が位置するようになっている。そして実際には透明高屈折率層/金属薄膜層/透明高屈折率層、の3層構成、又は透明高屈折率層/金属薄膜層/透明高屈折率層/金属薄膜層/透明高屈折率層、の5層構成、の何れかであることが望ましい。つまり、3層構成であれば必要最小限の厚みに収めることが可能であり、5層構成とすれば電磁波遮断効果をより得やすくなるからであり、別な観点から考察すると、これ以上の層構成とした場合、より一層優れた電磁波遮断効果を得られるかもしれないが、遮断層全体の厚みが所望する厚み以上となってしまい好ましくないからである。
本実施の形態に係る金属薄膜層は銀に銅を10重量%混合させた銀合金を用いることとし、また透明高屈折率層を形成する素材としては、例えば酸化チタン、酸化ニオブ、硫化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化インジウム、又は酸化インジウム−酸化スズ(以下、単に「ITO」とする。)の何れか若しくは複数よりなることが好ましく、本実施の形態ではITOであるものとする。
そして上記3層構成とした場合、ITOの厚みは20nm以上40nm以下、銀合金の厚みは5nm以上15nm、であることが好適であり、上記5層構成とした場合、ITOの厚みは10nm以上30nm以下、銀合金の厚みは3nm以上10nm以下、とすることが好ましい。尚、ITO及び銀合金はそれぞれ同一の厚みであってもよいし、異なる厚みとしてあっても構わないが、本実施の形態ではそれぞれ同一の厚みであるものとする。
遮断層全体は厚さ40nm以上150nm以下であることが好ましいが、これは40nm未満の厚みであると特定周波数の電磁波を遮蔽する効果が発揮されない、若しくは充分に発揮されなくなってしまい、また150nmを超える厚みとすると、得られる積層体全体の厚みが必要以上に厚くなってしまい、実用に供するには不適当なものとなってしまうからである。
上記説明した各層を順次積層する手法は公知の手法であればよいが、例えば周知のスパッタリング法とすれば、厚みを制御することも容易であり、かつ均一な薄膜層とすることが可能である、即ち簡潔に所望の厚さの積層を行うことが可能なので、本実施の形態ではスパッタリング法によるものとする。
さらに、層間密着力をより一層確保するのであれば、積層する前処理として基材フィルムの遮断層積層面に対してプラズマ処理を施すことも好適であるし、また単純にアンカーコート層を設けることで基材フィルムと遮断層との密着性を向上させることも考えられる。プラズマ処理を施す場合は従来公知の手法及び条件で行えばよく、またアンダーコート層を設ける場合は、例えばポリエステル系樹脂をいわゆるウェットコーティング法により塗布することにより積層すればよいが、これもまた従来公知の手法で行えばよいので、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
また遮断層に関しては上記説明した以外であっても、例えば赤外線を遮断する性質を有する物質でこれを構成することも考えられるが、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
本実施の形態ではこの遮断層は特定周波数の電磁波を遮蔽する機能を備えたものとしているが、この電磁波が赤外線であるならば、本実施の形態に係る積層体の赤外線透過率が40%以下となるように遮断層を設けることが望ましい。赤外線透過率が40%以下となることで、本実施の形態に係る積層体を通じた光線を人体に浴びても、人体に害を及ぼすことがなくなる。また一般に赤外線以外の電磁波であってもその透過率を40%以下とすれば、直ちに人体に悪影響を及ぼす現象が発生する可能性は非常に低いものとできる。
本実施の形態に係る積層体は基本的には以上の通りの構成であるが、このままの構成であると本実施の形態に係る積層体の外部から特定周波数の電磁波を照射しても、積層体の内部にはその電磁波線が人体に悪影響を及ぼさない程度に侵入しないようにすることが可能となる。このように侵入しないこと自体は人体にとっては重要であるが、状況によっては「人体に害を及ぼす電磁波の侵入は遮断したいが、必要な電磁波だけは確実に取り込みたい。」ということも起こりえる。このような状況に関し、以下簡単に説明する。
先の背景技術でも説明したように、昨今乗用車の運転手を補助するための装置が種々提案されており、そのような装置が取り込む情報は基本的には特定周波数の電磁波を用いることが多い。一方、赤外線等の電磁波を集中的に浴びることで人体に害が及ぼされることも広く知られるようになったことであるが、特にこのことが問題視されているのは乗用車内においてである。つまり、乗用車の窓ガラスに何ら対策が施されていないと車内にいる乗員は継続的に電磁波や赤外線の照射を浴びることになり、しかも車内であれば体を充分に動かすこと、自身が移動すること、は大変困難又は不可能であり、要すれば不動の対象物に対し継続的に電磁波や赤外線を照射するのと同じこととなるので、窓ガラスに何らかの対策を施すことは重要なこととなっている。
しかるに、乗用車周囲の窓ガラスはそのような人体に害を及ぼす電磁波を確実に遮断できればよいが、フロントガラスにおいても同じように特定周波数の電磁波を完全に遮断してしまうと、前述の、運転手のための補助装置が必要とする電磁波による情報取得が不可能となってしまう。
つまり、フロントガラスにおいては、人体に不要な電磁波の室内への侵入は防ぎたい一方で、装置に必要な電磁波だけは確実に取り入れたい、という要望が生じるのである。
そこで本実施の形態に係る積層体では、基材フィルムの表面に遮断層を設けているところ、基材フィルムの表面に遮断層が存在しない箇所、即ち遮断層の未積層箇所(以下単に「未積層箇所」とも言う。)を一部に設けることにより、このような要望に応えることを最大の特徴としているのである。以下この未積層箇所に関して説明する。
すでに説明した遮断層は、基材フィルム表面に略均一に積層されてなるが、その中にあって未積層箇所は特定パターンに従って存在している。この特定パターンとは、例えば遮断層平面視で、その一区画だけ切り取ったかのように未積層箇所を設けているのではなく、即ち特定の箇所に集中的に未積層箇所が存在するのではなく、小さなドット又はスリットの形状を有した未積層箇所が遮断層全体の中にある程度の規則性を有した状態で存在していることを意味しており、これは予め設計されたものである。
さらに詳しく例を述べると、未積層箇所1つが平面視でドットの形状であり、そのドットが規則的に、遮断層平面視で互いに一定間隔を置いた状態で存在している、換言すると未積層箇所であるドットが、遮断層平面視であたかもドット模様のように存在している状態、即ち遮断層が基材フィルム全面にわたり形成されているが、同時に未積層箇所がまるでピンホールのようなドットが幾何学的模様のように規則的に存在している、という状態が本実施の形態における特定パターンにより未積層箇所が存在している状態である、と言える。また、ドットそれぞれの大きさ、分布の仕方について、それぞれの大きさが全て同一であり、また均等な間隔を保った状態で分布することも考えられるし、種々の大きさのドットが不均等に分布する状態であることも考えられ、さらにはドットが点状ではなく、それ以外の形状、例えば四角形や三角形などであることも考えられる。
その他にも、例えば未積層箇所が1本のスリットであり、あたかも遮断層を溝で区切るかのように一定間隔を置いて遮断層にスリットが複数設けられている状態も特定パターンの一種である。
このスリットとした未積層箇所につきさらに説明を加えると、製造の容易さを考えた場合、均等に略網目状にスリットの未積層箇所を設けることにより、残存する遮断層の形状が略四角形となるように特定パターンを形成することが好適であると言えるが、場合によっては、スリットの未積層箇所を均等間隔で設けるのではなく、不均等な間隔で設けることも考えられ、またスリットを直線状ではなく、曲線状とすることも考えられる。さらに縦方向と横方向と、共に均等間隔であるようにすることも考えられ、又は縦方向と横方向の間隔が等しくないように設けることも考えられる。さらには、残存する遮断層の形状が略三角形となるように特定パターンを形成することも考えられるし、スリットに設けるという考え方から離れて考察するならば、未積層箇所を形成することにより残存する遮断層の形状が略円形状となるようにすることも考えられる。また隣り合うスリット同士であって、同方向に向きを揃えられているスリット同士を並行に設けることも考えられる。
そして本実施の形態において、未積層箇所であるスリット1本あたりのスリット幅は0.3mm以上1.0mm以下であるものとしているが、これは0.3mm未満の幅しかない場合、スリットを特定周波数の電磁波が通り抜け抜けにくい現象が生じるためであり、また1.0mmを超える場合、今度は積層体全体に占める遮断層の総面積が少なくなってしまい、例えば赤外線遮蔽効果を狙った場合であっても赤外線を有効的に遮蔽できなくなるためである。さらにスリット幅が1.0mmを超える場合、外光のあたり具合によっては外観上スリット部分とスリットではない部分との差が顕著に判明してしまうため、スリット幅も広くなりすぎない方が好ましいと言え、実際には1.0mm以下とするとかような問題も生じなくなるのでよい。
未積層箇所を設ける場所であるが、これは積層体全面にわたって設けることも考えられるし、また特定の場所に限定して設けることも考えられる。
積層体全面にわたって未積層箇所を設ける構成とするならば、実際の製造においても特段、未積層箇所を設ける場所と設けない場所とを意識することなく製造が実施できるのでこの点において好適であると言える。
しかし積層体全面にわたって未積層箇所を設けた構成とした場合、例えば外光がその積層体に照射されたときにおいて、遮断層箇所と未積層箇所とで見え方が異なる状況が生じることもありえる。つまり、一見すると均一に透明な積層体であるものの、近くで見ると辺り一面にドットの模様やスリットの筋が見えてしまい、その結果全体的な外見や意匠に悪影響を与えてしまう場合がある。特に、本積層体を自動車のフロントガラスに用いた場合でかような見え方をしてしまうと、自動車全体が与える意匠感に悪い影響を与えてしまうことが考えられる。
そこで例えば自動車のフロントガラスに用いる場合であって、フロントガラスから赤外線等の特定電磁波が室内に入射することを避けたい一方で、赤外線等を利用した電磁波受信装置に影響を与えないようにしたい場合、通常自動車で用いられる電磁波受信装置はフロントガラス正面視でほぼ上端部又は下端部に設置されるのが常であると言える。そこで、この受信装置が設置されるであろうことが予想される場所にのみ未積層箇所を設ける、即ち必要最小限な範囲にのみ未積層箇所を設けるようにすれば、積層体全面にわたって未積層箇所を設ける必要もなく、よって前述したような意匠上の問題を解決することができるようになる。
この場合、未積層箇所を限定する設定範囲としては、積層体において幅方向の両端部から中心線に向かって、幅方向全体の長さのうち30%以下の領域とすれば外観上も好適である。この領域内に未積層箇所を設けるようにしておけば、本実施の形態に係る積層体を前述したような用途に用いる場合であっても、電磁波受信装置には影響を与えず、なおかつ全体としては大量の有害電磁波の室内への入射を防ぐことができる、という効果を容易に得ることが可能となる。尚、ここでは未積層箇所を両端部から一定範囲内の領域に設けることとしたが、これはどちらか一方の端部に偏って設けてあっても構わないものであることを断っておく。
尚、未積層箇所を設けるに際しては、そもそもまず最初に遮断層そのものを上記の範囲内に限定して設け、限定して設けられた遮断層の中でさらに未積層箇所を設ける、としてもよいし、積層体全面において場所を限定することなく均一に遮断層を設け、その中で上記範囲内に限定して未積層箇所を設ける、としてもよく、いずれの手法であっても構わないことを断っておく。
また未積層箇所に関しては、ドットとした場合でも、スリットとした場合でも、互いの未積層箇所の間隔を、前述した特定周波数の電磁波を受信する受光部の大きさに応じた間隔とするとよい。スリットであっても同様に検討すればよい。このようにしておけば、電磁波受信装置の受信部分に未積層箇所が必ず重複するからである。言い換えるならば、電磁波受信装置の受信部分と未積層箇所とが重複する位置取りとなることで、電磁波受信装置は特定周波数の電磁波を受信することができるようになるのである。また未積層箇所を設ける間隔はこれに限定されるものではないが、要すれば電磁波受信装置が確実に特定周波数の電磁波を受信できるように未積層箇所を設ける間隔を決定すればよい。
さらにこの間隔について説明すると、お互いの未積層箇所を等間隔で設けてもよいし、偏在するように設けても構わない。さらにスリットとした場合は、前述した通り、スリット同士が等間隔であり、かつ並行に存在するスリット同士の間隔が均一であるように設けることも考えられるし、さらには全く不規則にスリットを設けることも考えられるが、本実施の形態では等間隔で設けること、またスリットであるならば並行でありかつ等間隔である状態であることを念頭に置きつつ、さらに説明を続ける。
上記のように遮断層を設けることで特定周波数の電磁波を遮蔽する一方で、遮断層を積層していない箇所、即ちドットやスリットによる未積層箇所を設けることにより、この未積層箇所から特定周波数の電磁波を導入することが可能となるのである。つまり、本実施の形態に係る積層体は赤外線等の特定周波数の電磁波を遮断すると同時にその一部だけは確実に導入しなければならないが、その導入しなければならない量の目安としては先述の通り、本実施の形態に係る積層体の電磁波透過率が40%以下であることが望ましい。理想的には、遮断層は遮蔽したい特定周波数の電磁波を確実に遮蔽し、未積層箇所から透過する電磁波のみを有効に利用することである。そしてこの値を実現するために、本実施の形態では、未積層箇所の合計面積が遮断層の総表面積中10−3%以上50%以下存在するようになっている。即ちこの未積層箇所が遮断層の表面積1m中に0.5m(=50%)よりも多く設けてしまうと侵入する赤外線の量が多くなり人体に害を及ぼすことが考えられるので、これを0.5m以下とすれば侵入する電磁波が人体に害を及ぼすことがなくなり、また同時に、未積層箇所が遮断層の表面積1m中に0.00001m(=10−3%)より少ない場合は必要最低限の電磁波の量すら導入できなくなってしまうので、これ以上の未積層箇所を設けておくとよい。尚、より一層効果的に必要な電磁波のみを透過させると同時に、不要な赤外線を効果的に遮蔽するためには、上述した未積層箇所の合計面積の上限を10%とすればよい。
そして本実施の形態における未積層箇所の平面視形状は、その1つ1つがドットであり、全ての大きさが均一でありかつその表面積が1×10−6以上1×10−4以下であり、全てのドット形状である未積層箇所が均等に遮断層に分布しているものとするが、必ずしも本発明における未積層箇所の形状はこれに限定されるものではなく、例えば全てが等しい形状の楕円状であったり、種々の大きさの点状、円状、又は楕円状のものが規則的に、又は不規則に分布することも考えられ、また未積層箇所がいわゆるスリットになっていることも考えられる、ということを断っておく。尚、スリットとした場合のスリットの幅は前述した範囲の幅であることが好ましい。また未積層箇所の分布領域は本実施の形態では全面にわたり設けられているものとしているが、これは前述した通り、一部分にのみ限定されて設けられていても構わない。
なおスリットとした場合は、前述の通り、スリットを設けることにより得られる遮断層の1つづつの外見上の形状が略四角形や略三角形であることが考えられ、さらにはそれら個々の遮断層の大きさが全て同一となるようにスリットを設けることが考えられる。そして本実施の形態ではその形状が略四角形であり、かつ全ての遮断層の大きさが同一となる場合を念頭に置くこととする。またスリット同士の間隔としては1mm以上設けてあれば良い。
以上、本実施の形態に係る積層体は、基材フィルムの表面に遮断層が積層されているが、その一部は、あたかもピンホールが存在するかのように遮断層が積層されていない未積層箇所となっており、この未積層箇所はその1個が平面視で細かなドットであり、それが複数個、規則正しく遮断層全体にわたり均等に分布した状態となっている、という構成、若しくは遮断層上にスリットを設けることによって、一見すると略四角形の遮断層が設けられている、という構成を有している。
そこで次に、このような積層体の製造方法につき説明するが、ここでは未積層箇所の形状はドットであって、これが積層体全面にわたり設けられている場合を想定していること、そして未積層箇所の形状をスリットとした場合であっても基本的な手法は同様であることを予め断っておく。
この積層体の製造方法は、基材フィルム表面に、水溶性樹脂を特定パターンに従って水溶性樹脂層を積層してなる水溶性樹脂積層工程と、水溶性樹脂層が積層された箇所にも積層されていない箇所にも等しく同様に、その最表面が略均一となるように遮断層を積層してなる遮断層積層工程と、遮断層積層工程が完了した積層体を水洗してなる水洗工程と、よりなる。
以下、順にさらに説明する。
まず最初に行うのは基材フィルム表面に樹脂を積層する樹脂積層工程であるが、ここで用いる樹脂としては、水又はアルコール類やケトン類、芳香族類等の有機溶剤に可溶であり、また基材フィルムの表面に積層しやすいものであり、なおかつある程度の層間密着力が確保されるものであることが必要とされる。そしてこれらの条件に適した樹脂として、例えばポリビニルアルコール(PVA)樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂、等であればこの条件に適したものであると言え、本実施の形態ではPVA樹脂を用いてなるものとする。ちなみに、この際塗布する樹脂の厚みは0.5μm以上3.0μm以下であることが好ましい。また、塗布方法としてはグラビアコーティング法、フレキソ印刷法、シルク印刷法等、従来公知の手法であって構わないが、本実施の形態ではグラビアコーティング法を用いることとする。
ここで大切なことは、この樹脂を積層する箇所は、最終的に得られる本実施の形態に係る積層体における未積層箇所に該当する箇所にのみ樹脂を積層する、ということである。即ち、基材フィルム表面全体にわたり樹脂を積層するのではなく、特定パターンに従って該当箇所にのみ、つまり本実施の形態では1箇所あたりの平面視が細かなドットであり、それが複数個、規則正しく遮断層全体にわたり均等に分布した状態となっている、という特定パターンに従って樹脂を積層するのである。
このようにして樹脂積層工程を完了すると、次に樹脂を積層している箇所に対してもそうでない箇所に対しても、同様に、その最表面が略均一となるように遮断層を積層してなる遮断層積層工程を行う。
ここで積層される遮断層とは、本実施の形態の場合では特定周波数の電磁波を遮蔽するための複数の素材であり、本実施の形態では先述の通りITOと銀合金とを従来公知のスパッタリング法により順次、交互に積層する。尚本実施の形態では合計3層となるように、即ちITO/銀合金/ITOと積層する。
そして遮断層積層工程が完了した積層体をエッチングするエッチング工程を行う。
このエッチング工程における手法は特に限定されるものではなく、例えば水洗方法として周知な超音波洗浄や温水高圧スプレーシャワーを用いる、又は有機溶剤にてエッチングをする、といった従来公知の手法であって構わない。
この工程で大切なことは、先述した樹脂積層工程にて基材フィルムに積層された樹脂が、このエッチング工程により確実に溶解することである。樹脂がエッチング工程により溶解することにより、樹脂の表面に積層されていた遮断層がその部分だけ自動的に剥離するのである。つまり、樹脂積層工程において特定パターンに従い基材フィルム表面に積層された樹脂がエッチング工程により溶融することでその表面の遮断層が剥離、脱落するので、結果として遮断層全体において特定パターンに従った未積層箇所が現出することとなるのである。
尚、ここではさらに詳述はしないが、当然エッチング工程を終えて得られた積層体は乾燥させることが必要となることが想定されるが、その乾燥に際しても従来公知の手法であって構わない。例えば高圧圧搾空気流を用いれば高速に乾燥でき、しかも余分な遮断層の剥離、脱落が生じることがないので、美麗に乾燥を完了することができて好ましいと言える。
このような工程を経て得られる本実施の形態に係る積層体は、必要以上の遮断層剥離を生じることがなく、なおかつ所望の特定パターンに従った未積層箇所を遮断層に設けてなるものとすることができるうえに、その製造自体は大変簡潔な方法により行うことができるので、製造コスト自体も高騰することがなくなり好適であると言える。
そして最後に本実施の形態に係る積層体の利用方法について簡単に説明する。
すでに繰り返し説明したように、例えば本実施の形態に係る積層体を乗用車のフロントガラスに用いれば、人体に害を及ぼす程度の赤外線を乗用車室内には導入させず、乗用車室内に設けられたETCやカーナビなどの運転手の補助装置が必要とする情報を受信するための赤外線のみを乗用車室内に導入できるフロントガラスとすることができる。その際の具体的な利用方法としては、得られた本実施の形態に係る積層体を、2枚のクリアガラスで挟み込んで合わせガラスとし、これを乗用車のフロントガラスに用いればよい。本実施の形態に係る積層体は可視光線透過率が70%であるので、これをフロントガラスに用いても法で求められている光線透過率に関する条件をクリアすればよい。また従来であれば、乗用車外からフロントガラスを見たときに、赤外線を取り入れる箇所と赤外線を遮蔽する箇所とで外見が異なり、美麗なものとはならなかったところ、本実施の形態に係る積層体を用いた場合であればそのような外見上の偏りが生じることはないので、この観点からも大変好適なものとすることができるのである。
さらに、ここまで説明した積層体を構成する基材フィルムの遮断層を積層しているのとは反対側の面に、粘着性を有する物質を積層することにより粘着層を設けることも考えられる。この場合の粘着層を形成する粘着性を有する物質としては従来公知のものであってよいが、例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂等を材料とし、これらをグラビアコーティング法などの従来公知な塗布形成方法を用いることで基材フィルム表面に積層することで、好適な粘着層を形成することが可能である。
そして、例えば先に乗用車のフロント用に、本実施の形態に係る積層体を2枚のガラスに挟み込んだ形態につき述べたが、このように粘着層を積層した本実施の形態に係る積層体であれば、1枚のガラスの片面に粘着層を接することで、粘着層を介して本実施の形態に係る積層体を貼着することが可能となり、例えばすでに利用しているが特別な処置が施されていない自動車のフロントガラスや、一般的な窓ガラス用のウィンドウフィルムとしてこれを貼着することにより、ここまで説明したと同様の効果を容易に得られることも可能となり、即ち一層本実施の形態に係る積層体を所望の箇所に簡潔に貼着できるようになり、また作業効率も向上させることができるので、好ましい形態であると言える。
以下、本発明に係る積層体につき、さらに実施例により説明する。
以下説明する事例において、基材フィルムは厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(株式会社帝人製、製品名「OXC」)を用いた。そして積層される赤外線を遮断する遮断層を構成する透明高屈折率層にはITOを、金属薄膜層には銀合金を用いた。ITOの厚みは30nmとし、銀合金の厚みは10nmとした。ITOの積層には、アルゴンと酸素とを混合したガスを用いたスパッタリング法を、銀合金の積層には、アルゴンガスを用いたスパッタリング法を、それぞれ用いた。また基材フィルム表面に樹脂を積層する場合は、PVA樹脂(尾池工業株式会社製 「SL−No.14 クリア(改) 」)を、グラビアコーティング法でその厚みが1.0μmとなるように塗布、積層した。尚、ITO層の屈折率は2.0である。また以下の説明においてドット若しくはスリットの間隔とは、ドット若しくはスリットの端部と、隣接するドット若しくはスリットの端部と、の間の距離(間隔)を言うものとする。
また実験に際して用いる受信装置については、以下のように準備をした。
即ち、電磁波を透過しない筺体の一面のみを開放し、開放した面に本実施例に係る積層体、及び比較例に係る積層体を用いた合わせガラスを設置し、同時に筺体の内部に市販の携帯電話、ETC受信装置、カーナビゲーション受信装置、を設置し、その受信状態を観察した。尚、筺体の大きさは、長さ1000mm、高さ500mm、奥行き500mm、とし、正面部分(長さ×高さ)の一面を開放し、ここに合わせガラスを設置した。
(実施例1)
基材フィルムの表面に予め設計しておいた特定パターンに従ってPVA樹脂を積層し、その表面にITO/銀合金/ITOとなるように遮断層を積層して積層体を得た。
次いで得られた積層体を水洗することにより、PVA樹脂積層部分を洗い流すことにより、特定パターンを形成した。実施例1における特定パターンとは、1つあたりの面積が1×10−5の未積層箇所であるドットを互いに10mmずつ離れるように遮断層全面にわたって形成されるようにした。
(実施例2)
実施例1と同様に製造したが、ドット1つの面積を3×10−5とした。
(実施例3)
実施例1と同様に製造したが、ドット1つの面積を5×10−5とした。
(実施例4)
実施例1と同様に製造して積層体を得たが、ドット1つの面積は1×10−4とし、その形成場所(未積層箇所の存在範囲)は積層体の下端部100mmの範囲に限定してドットを複数設けた。尚、互いのドットは10mmずつ離れるようにした。
(実施例5)
実施例4と同様に製造したが、ドットの展開する箇所(未積層箇所の存在範囲)は上端部100mmの範囲とした。
(実施例6)
実施例4と同様に製造したが、ドットの展開する箇所(未積層箇所の存在範囲)は上端部50mm、下端部50mmの範囲とした。
(実施例7)
特定パターンは実施例1と同様に製造したが、幅0.5mmのスリットを、互いのスリットが10mm離れるように、かつお互いに並行して設けた。
(実施例8)
特定パターンは実施例1と同様に製造したが、幅0.3mmのスリットを、互いのスリットが10mm離れるように、水平方向及び垂直方向に設けた。
(実施例9)
特定パターンは実施例1と同様に製造したが、幅0.7mmのスリットを、互いのスリットが10mm離れるように、かつ下端部から100mmの範囲内に並行に設けた。
(比較例1)
積層体を製造する際にPVA樹脂層を設けることなく、全面にわたり銀を均等に蒸着した。
(比較例2)
実施例1と同様に製造したが、ドット1つの面積を1×10−6とした。
(比較例3)
実施例1と同様に製造したが、ドット1つの面積を8×10−5とした。
以上得られた実施例1〜9及び比較例1〜3の積層体を2枚のガラスで挟み込んで、合わせガラスを得た。得られた合わせガラスを先述の筺体の開放された一面に設置し、室内での各種装置の受信状態を測定した。尚、測定装置は合わせガラスに接した場合と、筺体の一番奥(合わせガラスから最も離れた場所)に設置した場合と、2種類の設置方法に関して検証した。また合わせガラスに接する場合は、特定パターンが一定箇所に設けられている場合は、その特定パターンの場所に応じた箇所に設置した。測定装置として株式会社アドバンテスト社製の測定装置(R3477)を用いた。また測定装置による測定結果として、10回試験を行い8回以上受信に成功したものを○、5回〜7回成功したものを△、4回以下のものを×、とした。
また実施例1〜9及び比較例1〜3の積層体に関する可視光線透過率及び1100nm以上の電磁波透過率を、JIS A5759の規格に準拠して測定をした(測定結果は10回の測定値の平均値である。)。
以上の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2008068519
以上の通り、本願発明に係る積層体を用いた合わせガラスであると、室内にも必要充分な電磁波や赤外線を透過すると同時に、不必要な赤外線を遮断可能とすることがわかる。よって、本願発明に係る積層体を例えば乗用車のフロントガラスに用いたとしても、従来のものに比して、必要最小限の赤外線や電磁波のみを透過するフロントガラスとして用いることが可能である、と言えるのである。

Claims (23)

  1. 少なくとも、
    透明なプラスチックフィルムによる基材フィルムに、
    特定周波数の波長を遮断する遮断層が積層されてなると同時に、
    前記基材フィルム上に、前記遮断層が積層されていない箇所である未積層箇所が、前記遮断層中に予め設計された特定パターンに従って存在してなる積層体において、
    前記基材フィルムの厚みが25μm以上250μm以下であり、
    前記遮断層の厚みが40nm以上150nm以下であり、
    前記未積層箇所の合計面積が前記遮断層総表面積中10−3%以上50%以下存在し、
    JIS規格(JIS A5759)に準拠して10回測定した前記積層体の、可視光線透過率の平均値が70%以上であり、かつ波長1100nm以上の電磁波透過率の平均値が40%以下であること、
    を特徴とする、積層体。
  2. 請求項1に記載の積層体において、
    前記遮断層が赤外線を遮断する赤外線遮断物質による層であること、
    を特徴とする、積層体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層体において、
    前記遮断層が、前記基材フィルムの表面に、透明高屈折率層と金属薄膜層とがこの順に交互に積層され、かつ最表面が前記透明高屈折率層となるように積層されてなること、
    を特徴とする、積層体。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の積層体において、
    前記遮断層が、波長550nmにおける屈折率が1.6以上である透明高屈折率層と、銀又は銀を含む合金、若しくはチタン又はチタンを含む合金、の何れかよりなる金属薄膜層と、よりなる層であること、
    を特徴とする、積層体。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の積層体において、
    前記透明高屈折率層が、酸化チタン、酸化ニオブ、硫化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化インジウム、又は酸化インジウム−酸化スズ(ITO)の何れか若しくは複数よりなること、を特徴とする、積層体。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の積層体において、
    前記特定パターンが、前記積層体全表面にわたって設けられてなること、
    を特徴とする、積層体。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の積層体において、
    前記特定パターンが、前記積層体の幅方向視上端部、又は下端部、又は両端部から基材フィルム幅方向視における中心線に向かって、前記幅方向の長さのうち30%以内の領域にのみ設けられてなること、
    を特徴とする、積層体。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、
    前記特定パターンを形成する前記未積層箇所の個々の形状がドットであること、
    を特徴とする、積層体。
  9. 請求項8に記載の積層体において、
    前記特定パターンを形成する複数の前記ドットが全て同じ形状のドットであり、なおかつ互いの前記未積層箇所が等間隔に存在してなること、
    を特徴とする、積層体。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の積層体において、
    前記ドット1個あたりの表面積が1×10−6以上1×10−4以下であること、
    を特徴とする、積層体。
  11. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、
    前記未積層箇所がスリットであること、
    を特徴とする、積層体。
  12. 請求項11に記載の積層体において、
    前記スリットの幅が全て同一であること、
    を特徴とする、積層体。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の積層体において、
    前記スリットが、前記未積層箇所を形成することにより得られる前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略四角形となるように前記特定パターンを形成してなること、
    を特徴とする、積層体。
  14. 請求項11又は請求項12に記載の積層体において、
    前記スリットが、前記未積層箇所を形成することにより得られる前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略三角形となるように前記特定パターンを形成してなること、
    を特徴とする、積層体。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の積層体において、
    前記略四角形又は前記略三角形の大きさが全て同一であること、
    を特徴とする、積層体。
  16. 請求項11ないし請求項15の何れか1項に記載の積層体において、
    前記スリット幅が0.3mm以上1.0mm以下であること、
    を特徴とする、積層体。
  17. 請求項11ないし請求項16の何れか1項に記載の積層体において、
    前記スリット未積層箇所のうち並行に存在する前記スリット未積層箇所同士の間隔が均一であって、その間隔が1mm以上であること、
    を特徴とする、積層体。
  18. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の積層体において、
    前記未積層箇所を設けた結果、前記積層体における前記遮断層の個々の形状が略円形状となるように前記特定パターンを形成してなること、
    を特徴とする、積層体。
  19. 請求項18に記載の積層体において、
    前記略円形状の大きさが全て同一であること、
    を特徴とする、積層体。
  20. 請求項1ないし請求項19の何れか1項に記載の積層体を製造するための製造方法であって、
    前記基材フィルム表面に、
    樹脂を前記特定パターンに従って積層してなる樹脂積層工程と、
    前記樹脂層が積層された箇所にも積層されていない箇所にも等しく同様に、その最表面が略均一となるように前記遮断層を積層してなる遮断層積層工程と、
    前記遮断層積層工程が完了した積層体を水分又は有機溶剤でエッチングしてなるエッチング工程と、
    よりなるものであって、
    前記樹脂が水分又は有機溶剤に可溶であること、
    を特徴とする、積層体の製造方法。
  21. 請求項1ないし請求項19の何れか1項に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体、の片面若しくは両面に粘着性を有する物質を積層することにより粘着層を設け、該粘着層を所望の箇所に接することによって所望の箇所に該積層体を貼着することを可能としたこと、
    を特徴とする、積層体。
  22. 請求項1ないし請求項19の何れか1項、又は請求項21に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体を、2枚のクリアガラスで挟み込んで得られてなること、
    を特徴とする、合わせガラス。
  23. 請求項1ないし請求項19の何れか1項、又は請求項21に記載の積層体、若しくは請求項20に記載の積層体の製造方法により得られる積層体、を貼着して得られること、
    を特徴とする、板ガラス。
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