JP2008067569A - コイル用のボビン、ボビンを用いたコイル部材、磁気駆動機構およびコイル部材の製造方法および磁気駆動機構の製造方法 - Google Patents

コイル用のボビン、ボビンを用いたコイル部材、磁気駆動機構およびコイル部材の製造方法および磁気駆動機構の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 側面に複数のコイルを配置することが可能なコイル用のボビン、ボビンを用いたコイル部材、磁気駆動機構およびコイル部材の製造方法並びに磁気駆動機構の製造方法を提供する。
【解決手段】 展開状態にあるボビン43の巻回支持部44A,44B,44Cおよび44Dに線材61を順に巻き付けることにより、コイルC1,C2,C3およびC4を形成する。側壁部43a、側壁部43b、側壁部43cおよび側壁部43dの間を連結する各連結部42を順次折り曲げて行くことにより、側面に複数のコイルを有するボビン43を立体的に形成することができる。コイルC1ないしC4の形成工程では、展開状態にあるボビン43に対し同一方向から線材61を巻き付けることができるため、製造工程を容易とすることもできる。
【選択図】図4

Description

本発明は、側面に複数のコイルを有するコイル用のボビン、前記ボビンを用いたコイル部材、磁気駆動機構およびコイル部材の製造方法並びに磁気駆動機構の製造方法に関する。
特許文献1には、アクチュエータの一例として、可動ベースのX方向の両側面にそれぞれ2つづつ、合計4つのトラッキング用のコイルを備えた光ピックアップが記載されている。
この光ピックアップでは、固定部側のヨークに固定された磁石が作る磁界と、前記各コイルに流れる電流とにより形成される電磁力が発生する。可動ベースは前記電流の向きに応じて発生する前記電磁力により、トラッキング方向に駆動されるようになっている。
前記可動ベースの両側面の4箇所の各位置には、一対の上部フランジと下部フランジとから形成されるボビンが一体に設けられている。そして、各コイルは、線材(被覆導線)を前記一対の上部フランジおよび下部フランジの外周に巻き付けることにより形成されている。
特開平10−198987号公報
しかし、上記特許文献1に記載されたものでは、少なくとも一方の2つのコイルと、他方の2つのコイルとは、前記可動ベース上の異なる2つの側面に形成される構成である。
このため、前記線材をボビンに巻き付ける作業は、2つの方向から行う必要がある。あるいは、一方の面に2つのコイルを形成した後に、前記可動ベースを180度回転させ、他の面に残りの2つのコイルを形成する必要がある。いずれにしても、一度の作業で4つのコイルを連続して形成することは困難であるという問題がある。特に、前者においては、4つコイルを一つの線材で直列接続する構成とすることができない。
また本願出願時においては出願公開前であるため、特許文献として掲げていないが、本願出願人が先に出願した特願2005−259067号には、ボビンの側面に4つのコイルを略十字状に配置したアクチュエータが記載されている。
このアクチュエータでは、各コイルの内部に十字形状からなる鉄心(十字状のヨーク)の先端がそれぞれ配置される構成である。しかし、各コイルを形成した後においては、線材が邪魔になり前記十字ヨークをボビンの内部に配置することが困難であった。このため、従来における各コイルの形成は、あらかじめボビンの巻回支持部に所定の連通孔を形成しておき、この連通孔を通じて十字ヨークをボビン内へ配置し、その後に線材の巻き付け作業を行う必要があった。このため、組み立て工数が多いという問題があった。また線材の巻き付け作業時に、線材とヨークとが接触しやすく、コイルに断線が生じるなどの問題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、側面に複数のコイルを配置することが可能なコイル用のボビン及びボビンを用いたコイル部材を提供することを目的としている。
また本発明は、複数の腕部を備えたヨークを内部に備えたコイル部材を有する磁気駆動部材を提供することを目的としている。
さらに本発明は上記ボビンを用いたコイル部材の製造方法を提供することを目的としている。
また本発明は前記磁気駆動機構の製造方法を提供することを目的としている。
本発明のコイル用のボビンは、外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と、前記側壁部の間を連結する連結部とを備え、
各連結部において折り曲げられることにより、各巻回支持部が異なる方向を向く状態で立体的に組み立てられることを特徴とする
ものである。
本発明では、展開状態で平面的に形成されたボビンを、組み立てることにより立体的なボビンとすることができる。この際、前記ボビンの内部に他の部材(ヨーク等)を配置することが可能である。
また各コイルの形成作業を、同一方向から行うことを可能とすることができる。
なお、側壁部の数を変えることにより、ボビンの形状を選択することができる。すなわち、組み立て時に側壁部の数を変えることにより組み立て後のボビンを平面的に見た場合に、正方形状からなるボビンだけでなく、三角形状、五画形状、六角形状など様々な形状からなるボビンとすることが可能である。
上記において、展開状態では前記側壁部と前記連結部とが交互に一列に配置されており、立体的に組み立てたときに、初段に位置する前記側壁部の縁部と最終段に位置する他方の側壁部の縁部との間が連結されるものが好ましい。
上記手段では、初段の側壁部と最終段の側壁部とを連結するだけで、立体的なボビンを容易に組み立てることができる。
また本発明のコイル部材は、上記いずれか記載のボビンを有するコイルであって、
前記巻回支持部に線材を巻き付けることにより、各側壁部にコイルが形成されることを特徴とするものである。
上記手段では、ボビンの各側面にコイルを備えたコイル部材を容易に形成することができる。
また組み立て前の展開状態では、巻回支持部を同一平面上に配置することができるため、展開状態のボビンをコイル製造装置に一度セットするだけで、複数のコイルを一度の作業で形成することができる。
例えば、複数のコイルが、1本の線材で形成することも可能である。この場合には、複数のコイルを直列接続することができる。
また本発明の磁気駆動機構は、外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と、前記側壁部の間を連結する連結部とを備え、各連結部において折り曲げられることにより、各巻回支持部が異なる方向を向く状態で立体的に組み立てられたボビンと、
前記巻回支持部に線材を巻き付けることにより各側壁部に形成されたコイルと、
本体部およびこの本体部から延びる複数の腕部を有するとともに、前記本体部が前記ボビンの内部に配置され、且つ前記各コイルの内部に前記腕部が挿通された上ヨークと、
上ヨークに対し所定のギャップを介して対向配置された下ヨークと、
前記上ヨークの本体部と前記下ヨークとの間に設けられた磁石と、
前記上ヨーク、前記下ヨークおよび前記磁石を揺動自在に支持する支持軸とを有することを特徴とするものである。
本発明では磁気駆動機構を容易とすることができる。
上記において、固定部材が設けられ、この固定部材に前記側壁部を位置決めする係止突起が設けられているものが好ましい。
上記手段では、ボビンを位置決めすることができるとともに、立体的に形成されたボビンの形状の変形を防止することができる。
また本発明は、外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と前記側壁部の間を連結する連結部とを備えたボビンを用いたコイル部材の製造方法であって、少なくとも、
(a)初段に位置する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、次にこれに隣接する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、さらに同様の巻き付けを最終段に位置する外壁部に設けられた巻回支持部に対し順次行う工程と、
(b)前記連結部で折り曲げることにより前記外壁部を立体的に組み立てる工程と、
(c)前記初段の外壁部の縁部と前記最終段の外壁部の縁部との間を連結する工程と、
を有することを特徴とするものである。
上記製造方法では、ボビンを立体的に組み立てる前にコイルを形成することができる。このため、従来のようにコイルの製造時に内部に設けられたヨーク部材に接触し、断線が生じるような不具合の発生を防止できる。
また本発明は、外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と前記側壁部の間を連結する連結部とを備えたボビンを用いた磁気駆動機構の製造方法であって、少なくとも、
(d)初段に位置する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、次にこれに隣接する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、さらに同様の巻き付けを最終段に位置する外壁部に設けられた巻回支持部に対し順次行う工程と、
(e)前記連結部で折り曲げることにより前記外壁部を立体的に組み立てるとともに、このとき前記外壁部の内側に、複数の腕部を有するヨークが配置され、前記外壁部を折り曲げたときに、前記外壁部に形成された貫通孔に前記腕部が順次挿入される工程と、
(f)前記初段の外壁部の縁部と前記最終段の外壁部の縁部との間を連結する工程と、
を有することを特徴とするものである。
上記手段では、コイルの内部に複数の腕部を有するヨークを容易に配置することが可能となる。
本発明では、側面に複数のコイルを配置することが可能なコイル用のボビン及びボビンを用いたコイル部材を提供することができる。
また複数の腕部を備えたヨークを内部に備えたコイル部材、さらにはこのようなコイル部材を有する磁気駆動部材を提供するができる。
さらに本発明では、コイル部材の製造方法並びに磁気駆動部材の製造方法を提供することができる。
図1は本発明の実施の形態としてのミラー用のアクチュエータを示す断面図、図2はアクチュエータの磁気駆動機構を構成するコイル部材を示す斜視図、図3は磁気駆動機構の磁界発生部を示す斜視図、図4は磁気駆動機構を構成するコイル部材の製造方法を示す説明図であり、Aはコイル用ボビンの一例を示す上面図、Bはボビンに線材を巻き付ける工程を示すA同様の上面図、Cは組み立て工程を示す上面図である。また図5はボビンの他の実施の形態を示す平面図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に示すミラー用のアクチュエータ10は、主として制御対象20、支持機構30および磁気駆動機構40の3つの部材から構成されている。
前記制御対象20は、ミラー支持部22とこのミラー支持部22に固定された反射ミラー21とを有している。前記反射ミラー21は全反射型のミラーである。前記ミラー支持部22は、断面L字形状の支持板22aを有しており、その背面(図示Z2側の面)にはZ2方向に突出する支持軸23が固定されている。前記反射ミラー21は、その背面21bが前記支持板22aの表面に密着した状態で、接着剤などで固定されている。
この実施の形態では、前記支持軸23が、所定の基準軸O1−O1に一致するように図示している。また前記支持板22aは前記支持軸23に対し傾斜する姿勢で設けられている。このため、前記反射ミラー21の反射面21aは前記基準軸O1−O1に対して直角ではなく、所定の傾斜角度θを有している。
前記支持軸23は支持機構30に支持されている。前記支持機構30はいわゆるアンギュラ軸玉受けである。すなわち、支持機構30は外側に外側基台31が設けられ、内側に内輪部材32が設けられている。
前記外側基台31はその中心に図示Z方向に貫通する開口部31Aが形成されている。また外側基台31のX方向の両端には、図示X1およびX2方向に突出する固定部31b,31bが設けられている。また内輪部材32はリング状の部材である。
図1に示すように、前記外側基台31は固定部材41に固定されている。すなわち、図1及び図2に示すように、前記固定部材41は、略コの字形状からなる金属板又は合成樹脂板などで形成されており、底面41Aと、その両端に図示Z1方向に連続的に延びる側壁41B,41Bを有している。そして、この側壁41B,41Bの先端には、図示X方向に貫通すると共にY方向に延びる長穴41a,41aが形成されている。前記外側基台31の固定部31b,31bは、この長穴41a,41aに嵌合されている。
図1に示す実施の形態では、前記外側基台31に形成された前記開口部31Aの図示Z2側に内面には第1の段差部31aが軸回り方向に周設されている。また前記内輪部材32の図示Z1方向の外側には、前記第1の段差部31aに対向する第2の段差部32aが軸回り方向に周設されている。そして、外側基台31の内面と前記内輪部材32の外面とが半径方向において対向するスペースS1内には、軸回り方向(周方向)に並ぶ複数の小球33が配置されている。
前記スペースS1の軸方向(Z方向)の幅寸法、すなわち前記第1の段差部31aと前記第2の段差部32aとが軸方向(Z方向)において対向する間隔は、前記小球33の直径よりもわずかに大きい。このため、前記スペースS1内には、前記小球33の軸方向への移動を許容するわずかなクリアランスが設けられている。
なお、前記支持軸23は前記内輪部材32の内側に圧入されており、前記支持軸23と前記内輪部材32とは一体化されている。
例えば、前記内輪部材32に、図1において回動の支持中心点Oを中心とするα1またはα2方向の回転力が発生すると、前記複数の小球33は前記スペースにおいて主として軸方向(Z方向)に移動させられる。すなわち、前記複数の小球33の間では、前記基準軸O1−O1を挟んで対称の位置に設けられた一方の小球33がZ1方向に移動させられるときには、他方の小球33は図示Z2方向へ移動させられる。このため、前記支持中心点Oを中心として支持軸23を傾倒させることが可能とされている。
磁気駆動機構40は、前記固定部材41と、コイルC1,C2,C3およびC4からなるコイル部材C、および磁気発生部45を有している。
図2に示すように、磁気駆動機構40は、樹脂材料などの絶縁材料により形成されたボビン43を有している。本実施の形態に示す前記ボビン43は、後述するように所定の部材を立体的に組み立てることにより形成されている。そして、組み立て後の前記ボビン43は、上面方向又は下面方向から見た場合に略十字形状をしている。すなわち、ボビン43は中心部に設けられた正方形状の基部43Aと、この基部43Aの外周面からそれぞれ四方に突出する筒状の巻回支持部44A,44B,44Cおよび44Dとを有している。
前記基部43Aの内部には空間が形成され、前記巻回支持部44A,44B,44Cおよび44Dの中心には板厚方向に貫通する貫通孔44aがそれぞれ形成されている。したがって、前記基部43Aの内部と外部とは、前記貫通孔44aを通じて連通されている。各巻回支持部44A,44B,44Cおよび44Dの外周には、線材(被覆導線)を所定の巻き数だけ巻き付けることにより、コイルC1,C2,C3,C4がそれぞれ巻回形成されている。
なお、この実施の形態では、巻回支持部44A,44B,44Cおよび44Dの先端に各巻回支持部が延びる方向に対して垂直方向に広がるフランジ部は形成されていないが、前記フランジ部を前記先端に一体的に形成した構成であってもよい。
図3に示すように、磁気発生部45は、下ヨーク(第1のヨーク)46と、磁石Mと、上ヨーク(第2のヨーク)47とで構成されている。前記下ヨーク46は例えば亜鉛メッキ鋼板(SPCC)など軟磁性体素材からなり、この実施の形態では磁石Mの底面積よりも広い八角形状の金属板で形成されている。
図1に示すように、前記下ヨーク46の中央部には、板厚方向に貫通する貫通穴46bが形成されている。前記磁石Mは、例えば立方体形状または円柱形状であり、その中心部には板厚方向に抜ける挿通孔M1が形成されている。そして、前記磁石Mは前記下ヨーク46の図示Z2側の面上の中心に固定されている。
図1に示すように、前記支持軸23の他端が、前記下ヨーク46の貫通穴46bに挿入され、さらに前記磁石Mの挿通孔M1に挿入され、その端面は上ヨーク47の下面(本体部47Aの下面)に固定されている。なお、前記磁石MはZ1側がS極、Z2側がN極となるように着磁されている。
図3に示すように、前記上ヨーク47は、下ヨーク46と同様に軟磁性体素材の金属板で形成されている。前記上ヨーク47は、前記磁石Mの面とほぼ同じ面積からなる正方形状の本体部47Aと、前記本体部47Aから連続して前記図示Z1−Z2方向と直交する2つの方向に向かって延びる4本の板状の腕部47a(個別に第1の腕部47a1,第2の腕部47a2,第3の腕部47a3,第4の腕部47a4として示す)を有している。4本の腕部47aの中腹部は、下ヨーク46に近接する方向(Z1方向)に折り曲げられ、さらに先端部は下ヨーク46の面と平行に折り曲げられて前記2つの方向に延びている。前記下ヨーク46と、4本の腕部47aの各先端部との対向距離(ギャップ長)は基端部に比べて先端部側が短く設定されており、前記下ヨーク46と4本の腕部47aの各先端部との対向部にはギャップGがそれぞれ形成されている。
上ヨーク47は板金加工により形成される。すなわち、所定の型を用いて、金属板から正方形状の本体部47Aと、その周囲に延びる4本の腕部47aとが一体に打抜き加工され、その後に前記4本の腕部47aの中腹部を加圧プレスすることにより、各腕部がほぼクランク形状に折り曲げられる。あるいは前記打抜き加工の際に、加圧プレスが同時に行われるものであってよい。
前記4本の腕部47aの先端部と下ヨーク46との間のギャップGの対向距離(ギャップ長)は、本体部47A側での4本の腕部47aの各基端部と下ヨーク46との間隔よりも狭い。そのため、前記4本の腕部47aの各先端部と下ヨーク46との間のギャップG内における磁束密度は、前記4本の腕部47aの各基端部と下ヨーク46との間の磁束密度に比較して大きくできる。
そのため、発生磁界強度(最大エネルギー積)が低い磁石Mであっても、前記磁石Mから分割された磁束をギャップG内に効率良く導くことができる。あるいは、ネオジウム磁石などのように、前記最大エネルギー積が元々高い磁石Mを使用する場合には、磁気発生部45を小型化または薄型化することが可能である。よって、前記磁気発生部45を軽量化することができ、応答性に優れたアクチュエータとすることが可能となる。
ここで、上記のようなコイルC1,C2,C3,C4を有するコイル部材を形成するためのボビン、および前記ボビンを用いたコイル部材Cの製造方法、さらには磁気駆動機構40の製造方法について説明する。
本発明の実施の形態に示すボビン43は、図4Aに示す展開状態において、4つの側壁部43a,43b,43c,43dを有するものとして構成される。前記基部43Aは、前記4つの側壁部43a,43b,43c,43dにより形成される。各側壁部43a,43b,43c,43dはすべて同じ大きさおよび形状で形成されており、その中央には前記巻回支持部44A,44B,44C,44Dが突出形成されている。
前記4つの側壁部43a,43b,43c,43dは一列に並べられており、隣り合う側壁部の間は可撓性に優れた連結部42,42,42を介して連結されている。前記連結部42は、側壁部43a,43b,43c,43dとは別体で形成される構成であってもよいし、あるいは隣接する側壁部と側壁部との間を薄肉状に形成する(薄肉連結部とする)ことにより、前記各側壁部43a,43b,43cおよび43dが一体的に連結される構成であってもよい。
次に、コイル部材Cの製造方法においては、まず組み立て前(展開状態)のボビン43が、コイル製造装置(図示せず)上の所定の作業台に一列に展開された状態のまま固定される。
図4Bに示す巻き線工程では、前記コイル製造装置が、被覆導線からなる線材61を、一端側の側壁部43aに形成された前記巻回支持部44Aの周囲に巻き付ける。このとき、側壁部43aの巻回支持部44Aの外周にコイルC1が形成される。
次に、図4Bにて前記側壁部43aの右側の位置に隣接する側壁部43bの巻回支持部44Bに対して、線材61を前記と同様の方法で巻き付けることによりコイルC2を形成する。以下同様に、側壁部43cの巻回支持部44Cに対して線材61を巻き付けることにより、最後に側壁部43dの巻回支持部44Dに対して線材61を巻き付けることにより、コイルC3、コイルC4が順番に形成される。
このように、本発明では、ボビン43を一列に展開すると、すべての巻回支持部44Aないし44Dを同一面側に配置させることが可能である。よって、コイル製造装置は、線材61を前記4つの巻回支持部44Aないし44Dに巻き付ける作業を同一方向から行うことができる。このため、各コイルC1ないしC4の形成を同一工程で行うことが可能となるため、コイルの製造工程を容易化することができる。
また図4Bに示すように、コイルC1ないしC4を1本の線材61で形成することも可能である。この場合には、側壁部43aないし43dの各巻回支持部44Aないし44Dに対して、前記コイルC1ないしC4を連続的に形成することが可能である。しかも、コイルC1ないしC4を直列に接続することもできる。
次の組み立て工程では、図示しない前記コイル製造装置からボビン43が展開状態のまま取り外される。そして、図4Cに示すように、前記ボビン43は3つ前記連結部42,42,42においてほぼ90度の角度で折り曲げることにより、立体的なボビン43が形成される。
このときの工程では、作業台の上に前記上ヨーク(第2のヨーク)47が保持されており、前記上ヨーク(第2のヨーク)47の周囲にボビン43を順番に配置することにより行われる。
すなわち、最初に、初段に位置する前記側壁部43aにおいて、コイルC1が巻回形成された巻回支持部44Aの前記貫通孔44a内に、上ヨーク47の腕部47a(第1の腕部47a1)を挿入させる。次に、前記側壁部43aに続く直近の連結部42がほぼ90度に折り曲げられ、前記巻回支持部44Bの前記貫通孔44a内に、隣接する腕部47a(第2の腕部47a2)が挿入される。このとき、前記側壁部43bは、前記巻回支持部44Bが外方向を向くように折り曲げられる。
以下同様に、前記側壁部43bに続く直近の連結部42を折り曲げることにより、前記巻回支持部44Cの前記貫通孔44a内に腕部47a(第3の腕部47a3)が挿入され、最後に最終段に位置する前記側壁部43dにおいて、前記巻回支持部44Dの前記貫通孔44a内に、腕部47a(第4の腕部47a4)が挿入される。
そして、初段に設けられた側壁部43aの縁部と最終段に設けられた側壁部43dの縁部との間が接着剤、あるいは接着テープなどを用いて連結されることにより、四方に4ヶのコイルC1,C2,C3,C4を備えた略十字形状のボビン43が完成する。このとき同時に、前記上ヨーク(第2のヨーク)47をボビン43の内部に配置することができる。
なお、内部に前記コイル部材Cを有するボビン43は、前記固定部材41の底面41A上の所定の位置に固定される。図2に示すように、例えば前記固定部材41の底面41Aに、複数の係止突起41bを設けておく構成が好ましい。このような構成では、ボビン43の角部をそれぞれの係止突起41bにおいて位置決めした状態で、前記固定部材41上に固定することができる。さらには、例え前記接着剤や接着テープによる連結の効果が失われたとしても、ボビン43が容易に展開状態に復元し、そのボビン43の形状が変形することを防止することが可能である。
続く磁気駆動機構40の製造方法では、前記磁石Mが前記上ヨーク(第2のヨーク)47の前記本体部47Aの下面(Z1側の面)に接着剤を介して固着される。なお、あらかじめ、前記磁石Mを前記本体部47Aの下面に固着した状態で、前記ボビン43の組み立て作業を行うものであってもよい。
そして、図1に示すように、磁石MのZ1側の面に下ヨーク46が固着される。さらに、前記支持軸23の他端が、前記下ヨーク46の貫通穴46bおよび前記磁石Mの挿通孔M1に挿通され、前記上ヨーク(第2のヨーク)47の前記本体部47Aの下面に固定されることにより、前記磁気駆動機構40が完成する。
なお、前記支持軸23は、あらかじめ支持機構30を構成する内輪部材32に保持されていてもよいし、前記磁気駆動機構40の完成後に前記支持機構30に取り付けられる構成であってもよい。
上記アクチュエータの動作について簡単に説明する。
図1示すように、前記磁気発生部45では、磁石MのN極から発生した磁束φが、上ヨーク47内の本体部47A内を中心から離れる外周方向に進んで各腕部47aに導かれる。そして、前記磁束φは各腕部47aの先端部の下面(Z1側の面)から外部に抜け出ると共に、これに対向する位置に設けられた前記ギャップGを通過して下ヨーク46に入り込む。さらに磁束φは前記下ヨーク46内を中心方向に進んで前記磁石MのS極内に至るという磁気回路(磁路)を形成する。そして、前記磁束φが前記ギャップGを通過する際には、磁束φと前記各コイルC1,C2,C3,C4内を流れる電流とが垂直に鎖交する。
このため、対称の位置に設けられたコイルC1,C3に対しそれぞれ所定の電流を与えることにより、前記磁気発生部45を前記電流の向きに応じて図1にてα1またはα2方向に揺動させることができる。このため、前記支持軸23を前記支持中心点O回りのα1またはα2方向に傾倒させることができる。また同様に、前記コイルC3及びコイルC4に流す電流の向きを変えることにより、支持軸23を前記支持中心点O回りで、且つ前記α1およびα2方向と直交する方向に傾倒させることが可能である。すなわち、前記支持軸23をZ軸方向を除く全ての方向に自在に傾倒させることができる。このため、前記支持軸23の先端に設けられた反射面21aの姿勢を変更することが可能である。
上記実施の形態では、4つの側壁部43a,43b,43c,43dを備えた構成のボビン43として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、側壁部の数は、3以上であればよく、5つ、6つ、8つ等であってもよい。この場合、ボビン43を多数の側壁部を有する形状とすることができる。
また上記実施の形態では、展開状態のボビン43は、複数の側壁部が一列に並ぶ構成として説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、例えば図5に示すように、ボビン43は、平面展開した状態が略十字形状をしており、各側壁部43a,43b,43c,43dを連結する角部に連結部42,42,42,42が設けられる構成であってもよい。この構成では、組み立て時に、側壁部43a,43b,43c,43dの各面を、紙面に対して垂直となる方向にほぼ90度折り曲げることにより、図2に示すような立体的なボビン43とすることが可能である。なお、この点は、その他の多角形状からなるボビン43でも同じである。
また上記実施の形態では、ミラーアクチュエータに搭載される場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本発明の実施の形態としてのミラー用のアクチュエータを示す断面図、 アクチュエータの磁気駆動機構を構成するコイル部材を示す斜視図、 磁気駆動機構の磁界発生部を示す斜視図、 磁気駆動機構を構成するコイル部材の製造方法を示す説明図であり、Aはコイル用ボビンの一例を示す上面図、Bはボビンに線材を巻き付ける工程を示すA同様の上面図、Cは組み立て工程を示す上面図、 ボビンの他の実施の形態を示す平面図、
符号の説明
10 アクチュエータ
20 制御対象
21 反射ミラー
23 支持軸
30 支持機構
40 磁気駆動機構
41 固定部材
41b 係止突起
42 連結部
43 ボビン
43A 基部
43a,43b,43c,43d 側壁部
44A,44B,44C,44D 巻回支持部
45 磁気発生部
46 下ヨーク(第1のヨーク)
47 上ヨーク(第2のヨーク)
47a 腕部
61 線材
C コイル部材
C1,C2,C3,C4 コイル
M 磁石

Claims (8)

  1. 外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と、前記側壁部の間を連結する連結部とを備え、
    各連結部において折り曲げられることにより、各巻回支持部が異なる方向を向く状態で立体的に組み立てられることを特徴とするコイル用のボビン。
  2. 展開状態では前記側壁部と前記連結部とが交互に一列に配置されており、立体的に組み立てたときに、初段に位置する前記側壁部の縁部と最終段に位置する他方の側壁部の縁部との間が連結される請求項1記載のコイル用のボビン。
  3. 前記請求項1または2記載のボビンを有するコイルであって、
    前記巻回支持部に線材を巻き付けることにより、各側壁部にコイルが形成されていることを特徴とするコイル部材。
  4. 複数のコイルが、1本の線材で形成されている請求項3記載のコイル部材。
  5. 外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と、前記側壁部の間を連結する連結部とを備え、各連結部において折り曲げられることにより、各巻回支持部が異なる方向を向く状態で立体的に組み立てられたボビンと、
    前記巻回支持部に線材を巻き付けることにより各側壁部に形成されたコイルと、
    本体部およびこの本体部から延びる複数の腕部を有するとともに、前記本体部が前記ボビンの内部に配置され、且つ前記各コイルの内部に前記腕部が挿通された上ヨークと、
    上ヨークに対し所定のギャップを介して対向配置された下ヨークと、
    前記上ヨークの本体部と前記下ヨークとの間に設けられた磁石と、
    前記上ヨーク、前記下ヨークおよび前記磁石を揺動自在に支持する支持軸とを有することを特徴とする磁気駆動機構。
  6. 固定部材が設けられ、この固定部材に前記側壁部を位置決めする係止突起が設けられている請求項5記載の磁気駆動機構。
  7. 外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と前記側壁部の間を連結する連結部とを備えたボビンを用いたコイル部材の製造方法であって、少なくとも、
    (a)初段に位置する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、次にこれに隣接する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、さらに同様の巻き付けを最終段に位置する外壁部に設けられた巻回支持部に対し順次行う工程と、
    (b)前記連結部で折り曲げることにより前記外壁部を立体的に組み立てる工程と、
    (c)前記初段の外壁部の縁部と前記最終段の外壁部の縁部との間を連結する工程と、
    を有することを特徴とするコイル部材の製造方法。
  8. 外面に巻回支持部が形成された複数の側壁部と前記側壁部の間を連結する連結部とを備えたボビンを用いた磁気駆動機構の製造方法であって、少なくとも、
    (d)初段に位置する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、次にこれに隣接する外壁部に設けられた前記巻回支持部に線材を巻き付け、さらに同様の巻き付けを最終段に位置する外壁部に設けられた巻回支持部に対し順次行う工程と、
    (e)前記連結部で折り曲げることにより前記外壁部を立体的に組み立てるとともに、このとき前記外壁部の内側に、複数の腕部を有するヨークが配置され、前記外壁部を折り曲げたときに、前記外壁部に形成された貫通孔に前記腕部が順次挿入される工程と、
    (f)前記初段の外壁部の縁部と前記最終段の外壁部の縁部との間を連結する工程と、
    を有することを特徴とする磁気駆動機構の製造方法。
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