JP2008064148A - ディスクブレーキ用パッドセット - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性変形していない状態でパッド側に係止するフックを有するシムを備えるディスクブレーキ用パッドセットを提供する。
【解決手段】摩擦材4と裏板5とを一体に有するパッド3と、パッド3の裏板5とパッド3をディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設されるシム2とを備え、シム2が、裏板5の外周部と内周部に係止する外側のフック2bと内側のフック2cを有する。そして外側のフック2bと内側のフック2cは、裏板5に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて裏板5に対して押圧部材方向への抜けが防止される構成になっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、摩擦材と裏板とを一体に有するパッドと、裏板の裏側に配設されるシムとを備えるディスクブレーキ用パッドセットに関する。
従来、特許文献1,2に記載のパッドセットが知られている。特許文献1,2に記載のパッドセットは、パッドとシムを有しており、シムは、パッドの裏板の外周部と内周部に係止する外側のフックと内側のフックを有している。そして外側と内側のフックは、裏板に対して弾性変形して弾性力により裏板に係止する構成になっていた。したがってフックが望ましくない弾性変形したまま裏板に係止する場合があった。例えばフックに裏方向に弾性変形する浮上り部が生じ、浮上り部の位置にパッドをディスクロータに押圧する押圧部材(ピストン等)が位置する場合があった。そして浮上り部を弾性変形させるためにピストンの動力媒体であるブレーキオイルの消費液量が増加するという問題が生じていた。あるいは浮上り部によってパッドが非制動時に十分にディスクロータから離間できず、ディスクロータに対して引き摺り現象が生じるという問題等もあった。
また従来のフックは、裏板に対して弾性的に係止する構造であるために、シムや裏板の形状寸法のばらつきによって、係止力にバラツキが生じやすいという問題も有していた。
特開平11−101280号公報 特開2000−145839号公報
そこで本発明は、弾性変形していない状態でパッド側に係止するフックを有するシムを備えるディスクブレーキ用パッドセットを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備えるディスクブレーキ用パッドセットであることを特徴とする。
すなわち請求項1に係る発明によると、摩擦材と裏板を一体に有するパッドと、パッドの裏板とパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設されるシムとを備え、シムが、裏板の外周部と内周部に係止する外側のフックと内側のフックとを有する。そして外側のフックと内側のフックは、裏板に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて裏板に対して押圧部材方向への抜けが防止される構成になっている。
したがってフックは、裏板に対して自由状態で係止する。しかも遊びを有した状態で係止するために確実に自由状態になる。そのためフックは、裏板に対して弾性変形された状態のまま係止しないため、裏方向に膨らむ浮上り部がフックに生ずることがない。その結果、浮上り部によるブレーキオイルの消費液量の増加や、パッドのディスクロータに対する引き摺り現象を抑制することができる。またフックが自由状態で裏板に係止するために、フックは、裏板やシムの形状寸法のばらつき等によって係止力がほとんど変わらず、裏板に対して安定して係止する。
請求項2に記載の発明によると、外側のフックと内側のフックの少なくとも一つは、シム本体に対して鋭角に延出する傾斜部を有している。その傾斜部に対応する裏板の外周部または内周部には、傾斜部の基端部に突出する係止部が形成されている。そして係止部と傾斜部との間に隙間が形成される構成になっている。したがってフックは、係止部によって裏方向への抜けが防止される。そして傾斜部と係止部の間に形成された隙間によって遊びを有した状態で裏板に対して係止する。
請求項3に記載の発明によると、外側のフックと内側のフックの少なくとも一つは、シム本体から裏板の表面側に向けて延出する延出部と、その延出部から裏板の表面に張出して該表面に対面する張出部を有している。そして延出部と裏板との間に隙間が形成される構成になっている。したがってフックは、張出部によって裏板に対する裏方向への抜けが防止される。そして延出部と裏板の間に形成された隙間によって遊びを有した状態で裏板に対して係止する。
請求項4に記載の発明によると、パッドと第一シムと第二シムとを有し、第一シムは、裏板の外周部と内周部に係止する外側のフックと内側のフックを有している。第二シムは、第一シムの外側のフックまたは裏板の外周部に係止する外側のフックと、第一シムの内側のフックまたは裏板の内周部に係止する内側のフックとを有している。そして第二シムの外側のフックと内側のフックは、第一シムまたは裏板に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて第一シムまたは裏板に対して押圧部材方向への抜けが防止される構成になっている。
したがって第二シムのフックは、第一シムまたは裏板に対して自由状態で係止する。しかも遊びを有した状態で係止するために確実に自由状態になる。そのため第二シムのフックは、第一シムまたは裏板に対して弾性変形された状態のまま係止しないため、裏方向に膨らむ浮上り部が第二シムのフックに生ずることがない。その結果、浮上り部によるブレーキオイルの消費液量の増加や、パッドのディスクロータに対する引き摺り現象を抑制することができる。また第二シムのフックが自由状態で第一シムまたは裏板に係止するために、第二シムのフックは、第一シムと第二シムと裏板の形状寸法のばらつき等によって係止力がほとんど変わらず、第一シムまたは裏板に対して安定して係止する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係るディスクブレーキ10を図1〜5にしたがって説明する。ディスクブレーキ10は、図1,2に示すように車体側に固定されるマウンティング11と、マウンティング11に移動可能に取付けられるキャリパ13と、一対のパッドセット1を有している。そしてパッドセット1は、パッド3とシム2の組合せによって構成されている。
キャリパ13は、図1に示すように一対のスライドピン14によってマウンティング11に対してロータ軸方向に移動可能に取付けられる。キャリパ13は、車体側からディスクロータRをロータ軸方向に跨いでいる。そしてキャリパ13の基端部側には、ピストン(押圧部材)12が内設され、先端部には、一対の爪部(押圧部材)13aが形成されている。
ピストン12は、図2に示すように液圧によってディスクロータRに向けて進出し、ピストン12とディスクロータRの間に配設されたパッド3をディスクロータRに押圧する。キャリパ13は、その押圧反力によって移動する。そしてキャリパ13の爪部13aとディスクロータRとの間に配設されたパッド3が爪部13aによってディスクロータRに押圧される。したがって一対のパッド3は、ピストン12と爪部13aによってディスクロータRに押圧される。
パッド3は、ディスクロータRに対して摺接して摩擦力を発生する摩擦材4と、摩擦材4の裏面を支持する裏板5を一体に有している。裏板5は、金属製または樹脂製の板材であって、図3,4に示すように両端縁5cにガイド部5dを有している。ガイド部5dは、両端縁5cから突出し、マウンティング11に移動可能に取付けられる。裏板5のロータ径方向外側(図3,4上側)の外周部5aは、略円弧状であって、外周部5aの中心位置に凹状の取付部5eが形成されている。裏板5のロータ径方向中心側(図3,4下側)の内周部5bは、中央部が円弧状であり両端部が直線状であって、内周部5bの両端部に凹状の取付部5fが形成されている。取付部5e,5fは、図5に示すように斜めに延出する底面を有しており、底面は、裏面5g側から表面5hに向けて裏板5中央に斜めに延出している。
シム2は、ブレーキ鳴きの発生を抑制するための部材であって、図2に示すようにステンレス鋼製の薄板である。シム2は、パッド3をディスクロータRに向けて押圧する押圧部材(ピストン12または爪部13a)とパッド3の間に介装される。シム2は、図3,4に示すように裏板5の裏面を覆うシム本体2aと、シム本体2aから延出する一つの外側のフック2bと、二つの内側のフック2cを有している。
外側のフック2bは、図5に示すように傾斜部2b1と反返り部2b2を有している。傾斜部2b1は、シム本体2aの外周端から延出し、シム本体2aとの間に鋭角を形成する。傾斜部2b1の基端部には、裏板5の取付部5eの一部である係止部5e1が突出している。したがって傾斜部2b1は、係止部5e1によって裏方向への抜けが防止される。
反返り部2b2は、図5に示すように傾斜部2b1の先端から反返り方向に延出している。そのためフック2bを裏板5に組付ける場合、反返り部2b2を裏板5の裏側から押し当てることで、フック2bが反返り部2b2に案内されて弾性変形する。そして傾斜部2b1の先端が裏板5の係止部5e1を乗り越えることで、傾斜部2b1が弾性戻りし、フック2bが自由状態になる。その結果フック2bが係止部5e1に対して係止する。
内側のフック2cは、図5に示すように傾斜部2c1と反返り部2c2を有している。傾斜部2c1は、シム本体2aとの間に鋭角を形成する。傾斜部2c1の基端部には、取付部5fの一部である係止部5f1が突出しており、係止部5f1によって裏方向への抜けが防止されている。反返り部2c2は、傾斜部2c1の先端から反返り方向に延出している。そのためフック2cを裏板5に組付ける場合、フック2cが反返り部2c2に案内されて弾性変形し、傾斜部2c1の先端が係止部5f1を越えることで自由状態になる。
フック2b,2cは、図5に示すように裏板5との間に隙間を形成する構成になっており、裏板5に対して遊びを有した状態で係止する。すなわちフック2b,2cの傾斜部2b1,2c1と裏板5の係止部5e1,5f1の間には、ロータ径方向(図5上下方向)の隙間A1,B1(A1+B1>0)と、ロータ軸方向(図5左右方向)の隙間とが形成されている。そのためフック2b,2cは、裏板5に対してロータ径方向の遊びと、ロータ軸方向の遊びとを有している。そのためフック2b,2cは、弾性変形していない自由状態にて係止部5e1,5f1に対して係止する。
シム2の裏板5への組付け方法は、先ずシム2のフック2b,2cを裏板5の裏側から裏板5の取付部5e,5fに向けて押付ける。これによりフック2b,2cが弾性変形し、傾斜部2b1,2c1の先端が裏板5の係止部5e1,5f1を乗り越え、乗り越えた後にフック2b,2cが弾性戻りして自由状態になる。したがって傾斜部2b1,2c1と取付部5e,5fの間には、傾斜部2b1,2c1の弾性戻りによって取付代C1,D1(C1+D1>0)が形成され、取付代C1,D1によってフック2b,2cの裏板5に対する裏方向への抜けが防止される。
以上のようにして実施の形態1が形成されている。すなわち外側のフック2bと内側のフック2cは、図5に示すように裏板5に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて裏板5に対して裏方向に抜け防止される構成になっている。言い換えれば、図5に示すようにシム2が裏板5の裏面5gに密着した状態でかつ傾斜部2b1が取付部5eに密着した状態、すなわちA1=0かつB1>0であっても、D1>0となる構成になっていて、シム2のピストン12側、爪部13a側への抜けが防止される。
したがってフック2b,2cは、裏板5に対して自由状態で係止する。しかも遊びを有した状態で係止するために確実に自由状態になる。そのためフック2b、2cは、裏板5に対して弾性変形された状態のまま係止しないため、裏方向に膨らむ浮上り部がフック2b,2cに生ずることがない。その結果、浮上り部によるブレーキオイルの消費液量の増加や、パッドのディスクロータに対する引き摺り現象を抑制することができる。またフック2b,2cが自由状態でパッド3に係止するために、フック2b,2cは、裏板5やシム2の形状寸法のばらつき等によって係止力がほとんど変わらず、裏板5に対して安定して係止する。
また外側のフック2bと内側のフック2cは、図5に示すようにシム本体2aに対して鋭角に延出する傾斜部2b1,2c1を有している。傾斜部2b1,2c1に対応する裏板5の外周部5aと内周部5bには、傾斜部2b1,2c1の基端部に突出する係止部5e1,5f1が形成されている。そして係止部5e1,5f1と傾斜部2b1,2c1との間に隙間A1,B1が形成される構成になっている。したがってフック2b,2cは、係止部5e1,5f1によって裏方向への抜けが防止される。そして傾斜部2b1,2c1と係止部5e1,5f1の間に形成された隙間A1,B1によって遊びを有した状態で裏板5に対して係止する。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態2に係る裏板5は、図5に示す取付部5e,5fに代えて図6に示す取付部5i,5jを有している。以下、相違点を中心に実施の形態2について説明する。
裏板5は、外周部に一つの取付部5iを有しており、内周部に二つの取付部5jを有している。取付部5i,5jは、図6に示すように凸状の係止部5i1,5j1を有しており、係止部5i1,5j1は、シム2のフック2b,2cの傾斜部2b1,2c1の基端部に向けて突出している。したがって傾斜部2b1,2c1の先端と係止部5i1,5j1の先端間にて取付代C2,D2(C2+D2>0)が形成され、フック2b,2cは、裏板5に対して裏方向への抜けが防止される。係止部5i1,5j1と傾斜部2b1,2c1の間には、隙間A2,B2(A2+B2>0)が形成されており、隙間A2,B2によってフック2b,2cは、裏板5に対して自由状態で係止する構成になっている。言い換えれば、図6に示すようにシム2が裏板5の裏面5gに密着した状態でかつ傾斜部2b1が取付部5iに密着した状態、すなわちA2=0かつB2>0であっても、D2>0となる構成になっていて、シム2のピストン12側、爪部13a側への抜けが防止される。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態3に係るシム2は、図5に示すフック2b,2cに代えて図7に示すフック2d,2eを有している。また実施の形態3に係る裏板5は、図5に示す取付部5e,5fに代えて図7に示す取付部5k,5mを有している。以下、これら相違点を中心に実施の形態3について説明する。
シム2は、図7に示すように外周側に外側のフック2dを有しており、該フック2dは、延出部2d1と張出部2d2と反返り部2d3を有している。延出部2d1は、裏板5の取付部5kに沿って裏板5の裏面5g側から表面5h側に向けて延出している。張出部2d2は、延出部2d1の先端から裏板5の表面5hに張出して裏板5の外周部の表面5hに対向する。反返り部2d3は、張出部2d2の先端から反返る方向に延出している。
シム2の内周側には、内側のフック2eが形成されており、該フック2eは、延出部2e1と張出部2e2を有している。延出部2e1は、裏板5の取付部5mに沿って裏板5の裏面5g側から表面5h側に向けて延出している。張出部2e2は、延出部2e1の先端から裏板5の表面5hに張出して裏板5の内周部の表面5hに対向する。
張出部2d2,2e2の先端は、取付部5k,5mよりもパッド3中央に張出しており、取付部5k,5mとの間に取付代C3,D3(C3+D3>0)を形成している。したがってフック2d,2eは、取付部5k,5mによって裏方向への抜けが防止されている。延出部2d1,2e1と取付部5k,5mの間には、ロータ径方向(図5上下方向)の隙間A3,B3(A3+B3>0)が形成されており、張出部2d2,2e2と取付部5k,5mの間には、ロータ軸方向(図5左右方向)の隙間が形成されている。したがってフック2d,2eは、自由状態になっている。取付部5k、5mは、裏面5g側の端部に面取り部5k1,5m1を有している。
シム2を裏板5に組付ける方法は、先ず内側のフック2eを裏板5の取付部5mに係止させる。次に、外側のフック2dを裏板5の裏側から取付部5kの面取り部5k1に押付ける。これにより外側のフック2dが反返り部2d3と面取り部5k1とに案内されて弾性変形する。そして張出部2d2が裏板5を越えることで外側のフック2dが弾性戻りし、自由状態にて取付部5kに係止する。
また外側のフック2dと内側のフック2eは、裏板5よりも表側に張出している。そのためフック2d,2eは、摩擦材4の厚さが薄くなった際に警報音を出力し、警報器としても利用され得る。
以上のようにして実施の形態3が形成されている。すなわち外側のフック2eと内側のフック2dは、延出部2d1,2e1と張出部2d2,2e2を有している。そして延出部2d1,2e1と裏板5との間に隙間A3,B3が形成される構成になっている。したがってフック2d,2eは、張出部2d2,2e2によって裏板5に対する裏方向への抜けが防止される。そして延出部2d1,2e1と裏板5の間に形成された隙間A3,B3によって遊びを有した状態で裏板5に対して係止する。言い換えれば、図7に示すようにシム2が裏板5の裏面5gに密着した状態でかつ延出部2d1が取付部5kに密着した状態、すなわちA3=0かつB3>0であっても、D3>0となる構成になっていて、シム2のピストン12側、爪部13a側への抜けが防止される。
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態3とほぼ同様に形成されているが、実施の形態4に係るパッドセット1は、図8に示すように二枚のシム(第一シム6、第二シム7)を有している。以下、相違点を中心に実施の形態4について説明する。
図8に示すように第一シム6は、裏板5の裏側に配設されて裏板5の裏面を覆うシム本体6aと、裏板5の取付部5kに係止する外側のフック6bと、裏板5の取付部5mに係止する内側のフック6cとを有している。外側のフック6bと内側のフック6cは、取付部5k,5mに弾性的に面接する面接部6b1,6c1と、面接部6b1,6c1の基端部から突出する係止部6b2,6c2を有している。
第二シム7は、第一シム6の裏側に配設されて第一シム6の裏面を覆うシム本体7aと、外周側に設けられた一つの外側のフック7bと、内周側に設けられた二つの内側のフック7cを有している。外側のフック7bと内側のフック7cは、傾斜部7b1,7c1と反返り部7b2,7c2を有している。傾斜部7b1,7c1は、シム本体7aの外周端部からシム本体7aに対して鋭角に延出し、傾斜部7b1,7c1の基端部には、フック6b,6cの係止部6b2,6c2が突出している。そして傾斜部7b1,7c1と係止部6b2,6c2の間には、取付代C4,D4(C4+D4>0)が形成されている。そのためフック6b,6cは、係止部6b2,6c2によって裏板5に対して裏方向への抜けが防止されている。
第二シム7の傾斜部7b1,7c1と第一シム6のフック6b,6cの間には、ロータ径方向(図8上下方向)の隙間A4,B4(A4+B4>0)と、ロータ軸方向(図8左右方向)の隙間が形成されている。したがってフック7b,7cは、自由状態にてフック6b,6cに対して係止している。
以上のようにして実施の形態4が形成されている。すなわち第二シム7は、第一シム6の外側のフック6bに係止する外側のフック7bと、第一シム6の内側のフック6cに係止する内側のフック7cとを有している。そして第二シム7の外側のフック7bと内側のフック7cは、第一シム6に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて第一シム6に対して裏方向に抜け防止される構成になっている。言い換えれば、図8に示すように第一シム6が裏板5の裏面5gに密着するとともに第二シム7のシム本体7aが第一シム6に密着した状態でかつ傾斜部7b1が面接部6b1に密着した状態、すなわちA4=0かつB4>0であっても、D4>0となる構成になっていて、第二シム7のピストン12側、爪部13a側への抜けが防止される。
したがって第二シム7のフック7b,7cは、第一シム6に対して自由状態で係止する。しかも遊びを有した状態で係止するために確実に自由状態になる。そのため第二シム7のフック7b,7cは、第一シム6に対して弾性変形された状態のまま係止しないため、裏方向に膨らむ浮上り部が第二シム7のフック7b,7cに生ずることがない。その結果、浮上り部によるブレーキオイルの消費液量の増加や、パッドのディスクロータに対する引き摺り現象を抑制することができる。また第二シム7のフック7b,7cが自由状態で第一シム6に係止するために、第二シム7のフック7b,7cは、第一シム6と第二シム7の形状寸法のばらつき等によって係止力がほとんど変わらず、第一シム6に対して安定して係止する。
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態1〜4に限定されず、これらを組合せた形態あるいは以下の形態等であっても良い。
(1)実施の形態1〜4に係るシムは、一つの外側のフックと、二つの内側のフックを有していた。しかし一つまたは二以上の外側のフックと、一つまたは二以上の内側フックとを有している形態であっても良い。
(2)実施の形態4に係るパッドセットは、第一シムと第二シムを有しており、第二シムの外側と内側のフックが第一シムの外側と内側のフックに係止する構成になっていた。しかし外側と内側のフックの一つ以上が裏板の外周部または内周部に係止して裏方向への抜けが防止され、かつ裏板に対して遊びを有した状態で係止する構成になっていても良い。
(3)実施の形態1〜4に係る外側のフックのいずれかのフックと、実施の形態1〜4に係る内側のフックのいずれかのフックとを有するシムを備えるパッドセットであっても良い。
ディスクブレーキの斜視図である。 図1のII−II線断面矢視図である。 パッドセットの斜視図である。 パッドセットの背面図である。 図4のV−V線断面矢視図である。 実施の形態2のパッドセットの図5に相当する断面図である。 実施の形態3のパッドセットの図5に相当する断面図である。 実施の形態4のパッドセットの図5に相当する断面図である。
符号の説明
1・・・パッドセット
2・・・シム
2a,6a,7a・・・シム本体
2b,2d,6b,7b・・・外側のフック
2c,2e,6c,7c・・・内側のフック
2b1,2c1,7b1,7c1・・・傾斜部
2d1,2e1・・・延出部
2d2,2e2・・・張出部
2b2,2c2,2d3・・・反返り部
3・・・パッド
4・・・摩擦材
5・・・裏板
5a・・・外周部
5b・・・内周部
5e,5f,5i,5j,5k,5m・・・取付部
5e1,5f1,5i1,5j1,6b2,6c2・・・係止部
5g・・・裏面
5h・・・表面
6・・・第一シム
7・・・第二シム
10・・・ディスクブレーキ
11・・・マウンティング
12・・・ピストン(押圧部材)
13・・・キャリパ
13a・・・爪部(押圧部材)
A1〜A4,B1〜B4・・・隙間
C1〜C4,D1〜D4・・・取付代

Claims (4)

  1. 摩擦材(4)とその摩擦材(4)の裏面を支持する裏板(5)とを一体に有するパッド(3)と、前記パッド(3)の裏板(5)と前記パッド(3)をディスクロータに向けて押圧する押圧部材(12,13a)との間に配設されるシム(2)とを備え、前記シム(2)が、前記裏板(5)の外周部と内周部に係止する外側のフック(2b;2d)と内側のフック(2c;2e)とを有するディスクブレーキ用パッドセット(1)であって、
    前記外側のフック(2b;2d)と前記内側のフック(2c;2e)は、前記裏板(5)に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて前記裏板(5)に対して前記押圧部材(12,13a)方向への抜けが防止される構成になっていることを特徴とするディスクブレーキ用パッドセット(1)。
  2. 請求項1に記載のディスクブレーキ用パッドセット(1)であって、
    外側のフック(2b)と内側のフック(2c)の少なくとも一つは、シム本体(2a)に対して鋭角に延出する傾斜部(2b1;2c1)を有しており、その傾斜部(2b1;2c1)に対応する裏板(5)の外周部または内周部には、前記傾斜部(2b1;2c1)の基端部に突出する係止部(5e1,5f1;5i1,5j1)が形成され、かつ前記係止部(5e1,5f1;5i1,5j1)と前記傾斜部(2b1;2c1)との間に隙間(A1,B1;A2,B2)が形成される構成になっていることを特徴とするディスクブレーキ用パッドセット(1)。
  3. 請求項1に記載のディスクブレーキ用パッドセット(1)であって、
    外側のフック(2d)と内側のフック(2e)の少なくとも一つは、シム本体(2a)から裏板(5)の表面(5h)側に向けて延出する延出部(2d1,2e1)と、その延出部(2d1,2e1)から前記裏板(5)の表面(5h)に張出して該表面(5h)に対面する張出部(2d2,2e2)を有し、かつ前記延出部(2d1,2e1)と前記裏板(5)との間に隙間(A3,B3)が形成される構成になっていることを特徴とするディスクブレーキ用パッドセット(1)。
  4. 摩擦材(4)とその摩擦材(4)の裏面を支持する裏板(5)とを一体に有するパッド(3)と、前記パッドの裏板(5)と前記パッド(3)をディスクロータに向けて押圧する押圧部材(12,13a)との間に配設される第一シム(6)と、その第一シム(6)の裏側に配設される第二シム(7)とを有するディスクブレーキ用パッドセット(1)であって、
    前記第一シム(6)は、前記裏板(5)の外周部と内周部に係止する外側のフック(6b)と内側のフック(6c)を有し、
    前記第二シム(7)は、前記第一シム(6)の外側のフック(6b)または前記裏板(5)の外周部に係止する外側のフック(7b)と、前記第一シム(6)の内側のフック(6c)または前記裏板(5)の内周部に係止する内側のフック(7c)とを有し、
    前記第二シム(7)の外側のフック(7b)と内側のフック(7c)は、前記第一シム(6)または前記裏板(5)に対して弾性変形していない自由状態で、かつ遊びを有した状態にて前記第一シム(6)または前記裏板(5)に対して前記押圧部材(12,13a)方向への抜けが防止される構成になっていることを特徴とするディスクブレーキ用パッドセット(1)。

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