JP2008064063A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の排気浄化装置において、内燃機関の吸入空気量を変更しつつ還元剤を供給するときに、排気浄化触媒へ過剰に還元剤が供給されることを抑制できる技術を提供する。
【解決手段】還元剤供給手段から還元剤を供給させることにより前記排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を所定空燃比として排気浄化触媒の浄化能力を回復させる浄化能力回復手段と、排気浄化触媒の浄化能力を回復させるときには、排気浄化能力を回復させないときと比較して、内燃機関の吸入空気量を減少させることにより空燃比を低くした状態で内燃機関の運転を行なう燃焼状態変更手段(S103)と、吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量が所定量以下のときに還元剤を供給させる還元剤供給時期遅延手段(S106)と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気通路に吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒という。)を配置する技術が知られている。このNOx触媒は、流入する排気の酸素濃度が高いときに排気中
のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在するときに吸蔵し
ていたNOxを還元する。
また、NOx触媒には燃料に含まれる硫黄成分もNOxと同様に吸蔵される。このように吸蔵された硫黄成分はNOxよりも放出されにくく、NOx触媒内に蓄積される。これを硫黄被毒という。この硫黄被毒によりNOx触媒でのNOx浄化率が低下するため、適宜の時期に硫黄被毒から回復させる硫黄被毒回復処理を施す必要がある。この硫黄被毒回復処理は、NOx触媒を高温にし、且つ理論空燃比またはリッチ空燃比の排気をNOx触媒に流通させて行われる。例えばNOx触媒に燃料を添加することにより、該燃料がNOx触媒で反応して該NOx触媒が高温となる。この状態でさらに燃料を添加して排気の空燃比をリッ
チ空燃比とすることにより、硫黄被毒を回復させることができる。
ここで、硫黄被毒回復を行なうときに、スロットルを閉側としつつEGRガス量を増加させて気筒内の酸素濃度を低下させると、内燃機関から排出される排気の空燃比を低下させることができる。この場合、排気中に添加する燃料量が少なくてもNOx触媒に流入す
る排気の空燃比をリッチ空燃比とすることができるので、燃費の悪化を抑制することができる。
そして、内燃機関からの排気がNOx触媒に到達するまでの遅延状態と、吸入空気量と
、から算出される遅延吸入空気相当量に基づいて燃料添加量を算出することにより、過渡運転時に燃料添加量が過剰となることを抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−76504号公報 特開2005−83351号公報 特開2005−180290号公報
しかし、硫黄被毒回復を行なうときに、スロットルやEGR弁の開度を急激に変化させると、吸入空気量やEGRガス量が大きく変化するため、気筒内の燃焼状態が一時的に不安定となる虞がある。そのため、スロットルやEGR弁の開度を徐々に変化させることがある。また、スロットルを閉弁させたとしても直ぐには吸入空気量が減少しないため、吸入空気量は徐々に変化する。同様に、EGR弁を開弁させたとしても、EGRガス量は徐々に変化する。
このようなことから、内燃機関の燃焼状態を変化させるときには、吸入空気量が徐々に変化する。ここで、硫黄被毒回復時においてNOx触媒に流入する排気の空燃比を所定の
リッチ空燃比とするためには、吸入空気量が多いほど燃料添加量を多くしなくてはならない。すなわち、吸入空気量を減少させ始めた直後と、減少させ始めてから十分に時間が経ってからと、では、NOx触媒に流入する排気の空燃比を同じにしようとすると、吸入空
気量を減少させ始めた直後のほうが吸入空気量が多いために、燃料添加量を多くしなくて
はならない。一方NOx触媒では、添加された全ての燃料が反応するとは限らず、ある程
度の割合の燃料がNOx触媒から流出する。つまり、吸入空気量によらず排気の空燃比が
同じであれば、同程度の割合で燃料がNOx触媒から流出することになる。そのため、N
Ox触媒に流入する排気の空燃比が同じであっても、吸入空気量を減少させ始めたときか
らの経過時間が短いときほど、吸入空気量が多いことにより還元剤量も多いために、NOx触媒から流出する燃料の絶対量が多くなる。このように、排気の空燃比が同じであって
も、吸入空気量が多いとNOx触媒から流出する燃料量が多くなるため、白煙が発生し易
くなる。
また、NOx触媒で単位時間当たりに反応する燃料量には限度があるため、たとえ排気
の空燃比が同じであっても、排気中の燃料量がその限度を超えると該燃料をNOx触媒で
酸化させることができなくなる。そして、酸化されなかった燃料は、NOx触媒から流出
して白煙を発生させる虞がある。
さらに、吸入空気量が多いと添加される燃料量も多いため、排気の空燃比が同じであっても吸入空気量が多くなるほどNOx触媒で反応する燃料の量も多くなる。そのため、吸
入空気量が多くなるとNOx触媒が過熱する虞がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置において、内燃機関の吸入空気量を変更しつつ還元剤を供給するときに、排気浄化触媒へ過剰に還元剤が供給されることを抑制できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化触媒と、
前記排気浄化触媒よりも上流の排気通路へ還元剤を供給する還元剤供給手段と、
前記還元剤供給手段から還元剤を供給させることにより前記排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を所定空燃比として前記排気浄化触媒の浄化能力を回復させる浄化能力回復手段と、
前記排気浄化触媒の浄化能力を回復させるときには、排気浄化能力を回復させないときと比較して、前記内燃機関の吸入空気量を減少させることにより空燃比を低くした状態で内燃機関の運転を行なう燃焼状態変更手段と、
前記内燃機関の実際の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
前記吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量が所定量以下のときに前記還元剤供給手段から還元剤を供給させる還元剤供給時期遅延手段と、
を備えることを特徴とする。
排気浄化触媒は、還元剤が供給されることにより排気を浄化したり、又は排気の浄化能力を回復したりする。このときに、吸入空気量に合わせて還元剤が供給され、例えば排気浄化触媒に流入する排気の空燃比が、浄化能力を回復させるために必要となる空燃比とされる。つまり、前記所定空燃比は、排気浄化触媒の浄化能力を回復させるために必要となる排気の空燃比(例えばリッチ空燃比)とすることができる。
燃焼状態変更手段は、排気浄化触媒の浄化能力を回復させるときに低空燃比で内燃機関を運転させる。このときに吸入空気量が減少される。吸入空気量が減少されることで、より少ない還元剤で排気の空燃比を所定空燃比とすることができる。
ここで、燃焼状態変更手段により内燃機関が低空燃比で運転される際には、吸入空気量が直ぐに低下するのではなく徐々に低下するため、該内燃機関からの排気の空燃比は徐々
に低下していく。そして、吸入空気量の減少が開始された直後に還元剤を供給すると、このときには吸気若しくは排気の量がまだ多いため、排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を所定空燃比とするには、より多くの還元剤が必要となる。つまり、排気浄化触媒の浄化能力を回復させるために排気の空燃比が低下されるが、同じ空燃比まで低下させるのに必要となる還元剤量は、吸入空気量が多いときほど、多くなる。そのため、吸入空気量が多いときには、排気浄化触媒において還元剤が過剰な状態となる虞がある。
これに対し吸入空気量の減少が開始されてから直ぐには還元剤を供給せず、吸入空気量が所定値量以下に減少してから還元剤を供給することにより、過剰な量の還元剤が供給されることを抑制できる。つまり、排気浄化触媒に流入する排気の空燃比が同じであっても、吸入空気量が所定値よりも多い場合には還元剤の供給が行なわれない。これにより、排気浄化触媒の過熱や白煙の発生を抑制できる。
また、本発明においては、前記還元剤供給時期遅延手段は、該吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量と、目標となる吸入空気量と、の比が所定値以下のときに還元剤を供給させることができる。
ここで、所定値とは、排気浄化触媒が過熱するおそれのない値、又は白煙が発生するおそれのない値とすることができる。これらは、ある程度の余裕を持って決定してもよい。また、所定値は、排気浄化触媒の容量や還元剤供給時の目標空燃比等によって異なることができる。
吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量と、目標となる吸入空気量と、の比は、目標に対して実際の吸入空気量がどれだけ多いのかを示しており、排気浄化触媒に流入する還元剤量の指標となる。つまり、還元剤もこの比の分だけ多く供給されることになる。すなわち、この比に基づいて還元剤の供給を行なえば、還元剤の過剰な供給を抑制できる。
一方、本発明においては、前記還元剤供給時期遅延手段は、前記燃焼状態変更手段により空燃比を低くした状態での内燃機関の運転が開始されてから所定期間が経過したときに還元剤の供給を開始させることができる。
所定期間とは、還元剤を供給しても白煙の発生又は排気浄化触媒の過熱が起こらない程度に吸入空気量が減少するまでの期間である。つまり、所定期間が経過してから還元剤を供給することにより、吸入空気量が十分に低下するので、白煙の発生又は触媒の過熱を抑制することができる。ここで、吸入空気量以外であっても、例えばEGR率若しくは気筒内への燃料噴射量等により内燃機関の燃焼状態や排気の空燃比が変化することがある。つまり、吸入空気量以外の影響によって、白煙が発生したり、排気浄化触媒の過熱が発生したりすることもある。しかし、これらの値を全て考慮して還元剤の添加時期を決定するのは煩雑である。これに対し、所定期間を経過してから還元剤の供給を行なうようにすれば、EGR率の変化等に関わらず還元剤の供給時期を簡単に設定することができる。
さらに、本発明においては、前記燃焼状態変更手段により空燃比を低くした状態での内燃機関の運転が開始されてから、前記還元剤供給時期遅延手段により還元剤の供給が開始されるまでの期間に応じて、その後に還元剤供給手段から還元剤を供給する期間を長くすることができる。
ここで、空燃比を低くした状態での内燃機関の運転が開始された後であって還元剤の供給が行われていない期間は、排気浄化触媒の温度が低下する。この温度低下を回復させる分だけ還元剤の供給期間を長くしても該排気浄化触媒が過熱することが抑制される。そし
て、還元剤を供給する期間を長くすることで、排気浄化触媒の浄化能力をより確実に回復させることができる。
本発明によれば、内燃機関の吸入空気量を変更しつつ還元剤を供給するときに、排気浄化触媒へ過剰に還元剤が供給されることを抑制できる。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関1とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。
内燃機関1には、吸気通路2および排気通路3が接続されている。この吸気通路2の途中には、スロットル4が設けられている。このスロットル4は、電動アクチュエータにより開閉される。スロットル4よりも上流の吸気通路2には、該吸気通路2内を流通する吸気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ5が設けられている。このエアフローメータ5により、内燃機関1の吸入新気量が測定される。なお、本実施例においてはエアフローメータ5が、本発明における吸入空気量検出手段に相当する。
一方、排気通路3の途中には、吸蔵還元型NOx触媒6(以下、NOx触媒6という。)が備えられている。NOx触媒6は、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する機能を有する。なお、本実施例ではNOx触媒6が、本発明における排気浄化触媒に相当する。
さらに、本実施例では、NOx触媒6よりも上流の排気通路3を流通する排気中に還元
剤たる燃料(軽油)を添加する燃料添加弁7を備えている。ここで、燃料添加弁7は、後述するECU10からの信号により開弁して燃料を噴射する。そして、燃料添加弁7から排気通路3内へ噴射された燃料は、排気通路3の上流から流れてきた排気の空燃比をリッチにすると共に、該NOx触媒6に吸蔵されていたNOxを還元する。このNOx還元時に
は、NOx触媒6に流入する排気の空燃比を比較的に短い周期でスパイク的(短時間)に
リッチとする、所謂リッチスパイク制御を実行する。
また、NOx触媒6には燃料に含まれる硫黄成分もNOxと同様に吸蔵される。このように吸蔵された硫黄成分はNOxよりも放出されにくく、NOx触媒6内に蓄積される。これを硫黄被毒という。この硫黄被毒によりNOx触媒6でのNOx浄化率が低下するため、適宜の時期に硫黄被毒から回復させる硫黄被毒回復処理を施す必要がある。この硫黄被毒回復処理は、NOx触媒を高温にし、且つ理論空燃比またはリッチ空燃比の排気をNOx触媒に流通させて行われる。このときにも前記リッチスパイク制御が行われる。なお、本実施例では燃料添加弁7が、本発明における還元剤供給手段に相当する。
そして、内燃機関1には、排気通路3内を流通する排気の一部を吸気通路2へ再循環させるEGR装置8が備えられている。このEGR装置8は、EGR通路81及びEGR弁82を備えて構成されている。
EGR通路81は、NOx触媒6よりも上流側の排気通路3と、スロットル4よりも下
流の吸気通路2と、を接続している。このEGR通路81を通って、排気が再循環される。また、EGR弁82は、EGR通路81の通路断面積を調整することにより、該EGR通路81を流れるEGRガスの量を調整する。
さらに、NOx触媒6よりも下流側の排気通路3には、該排気通路3を流通する排気の
温度を検出する排気温度センサ9が取り付けられている。この排気温度センサ9の出力信号に基づいてNOx触媒6の温度が検出される。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU10には、エアフローメータ5及び排気温度センサ9が電気配線を介して接続され、該排気温度センサ9の出力信号が入力されるようになっている。一方、ECU10には、スロットル4、燃料添加弁7及びEGR弁82が電気配線を介して接続され、これらはECU10により制御される。
そして、本実施例では、硫黄被毒回復処理を行なうときに、内燃機関1の吸入空気量を減少させて排気中の酸素濃度を低下させる。このようにすることで、燃料添加弁7から添加する燃料量が少量であっても排気の空燃比をリッチ空燃比とすることができる。
そのため、硫黄被毒回復処理を行なうときには、スロットル4が閉じ側となるように、且つEGR弁82が開き側となるようにECU10がこれらを制御する。つまり、スロットル4を閉じることにより、吸入空気量を減少させることができるので、排気の量を減少させることができる。また、スロットル4を閉じることにより、該スロットル4よりも下流側の圧力が低下する。そのため、EGR通路81の排気通路3側と吸気通路2側との差圧が大きくなるので、EGRガス量を増加させることができる。このときに、内燃機関1の気筒内に供給される燃料量は変化させないことで、発生トルクの変動を抑制しつつ排気の空燃比を低下させることができる。なお、本実施例ではスロットル4を閉じたりEGR弁82を開いたりして内燃機関1の燃焼状態を変更するECU10が、本発明における燃焼状態変更手段に相当する。
以上のようにスロットル4及びEGR弁82を操作しても、吸入空気量やEGRガスが夫々の目標値まで変わるには、ある程度の時間を要する。そのため、硫黄被毒回復をさせようとスロットル4及びEGR弁82を操作するのと同時に燃料添加弁7から燃料を添加させると、多量の燃料を添加しなくてはならない。つまり、まだ吸入空気量が十分に減少していないため、燃料添加量をより多くしなくては排気の空燃比を目標となるリッチ空燃比とすることができない。しかし、燃料添加量を多くすると還元剤の絶対量が多くなるため、NOx触媒6が過熱したり、白煙が発生したりする虞がある。
これに対し、本実施例では、スロットル4及びEGR弁82を操作した直後の吸入空気量がまだ変化している最中において、吸入空気量がある程度減少するまでは燃料添加弁7からの燃料添加を禁止する。
ここで、図2は、EGR率と吸入空気量との推移を示したタイムチャートである。S再生燃焼は、硫黄被毒回復処理が行なわれるときにONとされ、それ以外はOFFとされる。そして、図2では、(A)で示される時間においてS再生燃焼がOFFからONに切り替わる。S再生燃焼がOFFからONとされると、内燃機関1からの排気がNOx触媒6
の硫黄被毒回復を行なうのに適した状態とされる。つまり、S再生燃焼がONとされると同時にスロットル4が閉じ側へ且つEGR弁82が開き側へ動き始める。また、S再生添
加は、燃料添加弁7から燃料を添加するときにONとされ、それ以外はOFFとされる。
S再生燃焼がOFFからONに変わると、EGR率及び吸入空気量は徐々に変化する。このEGR率及び吸入空気量の変化は、どちらも夫々設定されている目標値に達するまで続く。なお、EGR率及び吸入空気量が共に目標値に達したときの時間を(C)で示している。
そして、(B)で示される時間において、実際の吸入空気量と目標吸入空気量との比(以下、この比を「吸入空気量比」という。)が1.2となっている。そして、本実施例では(B)で示される時間においてS再生添加がOFFからONに変わり、燃料添加弁7からの燃料添加が開始される。なお、本実施例では(B)で示される時間において燃料添加を開始するECU10が、本発明における還元剤供給時期遅延手段に相当する。
なお、本実施例では、吸入空気量比が1.2となったときに、燃料添加を開始しているが、この閾値となる1.2は、他の値であっても良い。この閾値は、例えばNOx触媒6
が過熱したり、NOx触媒6よりも下流へ白煙が流出したりしないような値として設定さ
れる。この閾値は、NOx触媒6の容量や硫黄被毒回復時の目標空燃比等により異なるた
め、実験等により予め求めておいても良い。
次に、本実施例に係る硫黄被毒回復処理のフローについて説明する。図3は、本実施例に係る硫黄被毒回復処理のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、硫黄被毒回復要求があるか否か判定される。つまり、硫黄被毒回復処理を実行する必要があるか否か判定される。例えば、硫黄被毒量が所定値(例えば1.4g)以上の場合には、硫黄被毒回復要求があると判定される。硫黄被毒量は、燃料消費量と相関があるため、該燃料消費量に基づいて硫黄被毒量を求めることができる。
ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS102では、硫黄被毒回復条件が成立しているか否か判定される。硫黄被毒回復条件とは、硫黄被毒を回復させるために必要となる条件である。
例えば機関回転数が1000から3000回転の間にあるか、気筒内への燃料噴射量が10から30(mm3/st)の間にあるか、NOx触媒6の温度が600℃以上である
か否か、等が判定され、何れも満たしているときに硫黄被毒回復条件が成立していると判定される。
ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS103では、S再生燃焼がONとされる。つまり、スロットル4を閉じ始め、且つEGR弁82を開き始めることにより、内燃機関1の燃焼状態の変更を開始する。
ステップS104では、燃料添加条件が成立しているか否か判定される。本ステップでは、燃料を添加しても良い状態であるか否か判定され、燃料を添加しても良い状態であれば燃料添加条件が成立していると判定される。
例えば、燃料を添加してもNOx触媒6の温度を目標範囲内に維持することができる時
期であるか、NOx触媒6の温度が過熱する虞のある温度(例えば700℃)よりも低い
か、白煙が発生するほど排気系に燃料が付着していないか(例えば燃料の付着量が2g未満か)、等が判定され、何れも満たしているときに燃料添加条件が成立していると判定される。
ステップS104で肯定判定がなされた場合にはステップS105へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS105では、前記吸入空気量比が1.2以下であるか否か判定される。つまり、燃料添加が可能なほど吸入空気量が減少しているか否か判定される。
ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS107へ進む。
ステップS106では、燃料添加弁7からの燃料添加が開始される。このときの燃料添加量GFAは、排気の空燃比が添加目標空燃比AFとなるように決定される。つまり、以下の関係式から燃料添加量GFAを求めることができる。
AF=GA/(GF+GFA)
ただし、GAは排気の流量、GFは気筒内への燃料噴射量である。添加目標空燃比AFは、NOx触媒6の硫黄被毒回復を行なうときの最適な空燃比として予め実験等により求
められる。排気の流量GAは、吸入空気量と等しいとして例えばエアフローメータにより得ることができる。また、気筒内への燃料噴射量GFはECU10で計算される指令値を用いる。
このようにして求めた燃料添加量に従って燃料を添加することにより、NOx触媒6が
リッチ雰囲気となり、硫黄被毒が回復される。また、過剰な燃料が添加されることが抑制される。
ステップS107では、燃料添加弁7からの燃料添加が禁止される。この場合には、吸入空気量が十分に減少していないため、燃料添加を禁止してNOx触媒6の過熱や白煙の
発生を抑制する。
以上説明したように、本実施例では、吸入空気量が十分に低くなかったり、EGR率が十分に高くなかったりする場合には燃料添加が行われないため、多量の燃料がNOx触媒
6へ添加されることが抑制される。これにより、NOx触媒6の過熱や白煙の発生を抑制
することができる。
なお、本実施例では、吸入空気量比に基づいて燃料添加を行なうか否か判定しているが、この判定は、実際のEGR率と目標EGR率との比に基づいて行なってもよい。また、検出される吸入空気量の変化率が所定値以下となった場合、又は吸入空気量の変化量が所定値以下となった場合に燃料添加を開始してもよい。また、本実施例では、NOx触媒6
の硫黄被毒回復時における燃料添加について説明したが、低空燃比で内燃機関1を運転させつつ触媒へ還元剤を供給するような場合であれば適用することができる。さらに、本実施例では、吸入空気量比に基づいて燃料添加を行なっているが、これに代えて、実際の吸入空気量のみに基づいて燃料添加を行なってもよい。つまり、実際の吸入空気量が、白煙の発生やNOx触媒6の過熱が起こらない程度の所定量に減少したときに燃料添加を行な
ってもよい。
本実施例では、吸入空気量に関わらず、硫黄被毒回復処理開始から所定期間が経過して
から燃料添加を開始する。他の装置については実施例1と同様なので説明を省略する。
所定期間は、NOx触媒6が過熱する虞のない期間、又は白煙が発生する虞の無い期間
、さらには燃料がNOx触媒6をすり抜ける虞がない期間として実験等により求めること
ができる。
ここで、内燃機関1の燃焼状態は、吸入空気量以外であっても、例えばEGR率や気筒内への燃料噴射量によって変わる。また、燃焼状態を変えるときには、これらを変化させることも考えられる。さらに、予期せずこれらが変化することも考えられる。しかし、これらを全て検出してNOx触媒6の過熱や燃料のすり抜けを判定するのは煩雑である。こ
れに対し、予め燃料添加を禁止する期間を設定し、この期間を経過した後に燃料添加を開始することにより、NOx触媒6の過熱や燃料のすり抜けを簡単に抑制することができる
本実施例では、硫黄被毒回復処理の開始時に燃料添加が禁止された場合に、その禁止された期間に応じて、燃料添加を行う期間を延長する。他の装置については実施例1と同様なので説明を省略する。
ここで、硫黄被毒回復処理の開始時に燃料添加を禁止すると、NOx触媒6における発
熱量が減少するため、NOx触媒6の温度が低下する。このときの温度の低下量は、燃料
添加が禁止された時間が長いほど大きくなる。そのため、燃料添加を開始すると、最初に供給される燃料はNOx触媒6の温度を上昇させるためにも消費される。
そして、NOx触媒6に添加される燃料量は、例えば該NOx触媒6が過熱しないように決定される。したがって、NOx触媒6の温度が低下した場合には、その温度低下を回復
させる分だけ燃料添加量を多くしても該NOx触媒6は過熱しない。
ここで、図4は、硫黄被毒回復開始時に燃料添加を禁止した場合(実線)と、燃料添加を禁止しなかった場合(破線)と、のNOx触媒6の温度の推移を示したタイムチャート
である。どちらも、NOx触媒6の温度を過熱限界線まで上昇させている。この過熱限界
線は、NOx触媒6が過熱状態とならない限界値として設定される値である。つまり、N
Ox触媒6の温度が過熱限界線まで上昇するまで燃料添加を行なうことにより、より長期
に亘り燃料を添加することができるので、硫黄被毒回復を効率良く行なうことができる。
図4では、(D)で示される時間において硫黄被毒回復処理が開始されている。つまり、図4において(D)で示される時間は、図2において(A)で示される時間に相当する。
実線の場合には、(E)で示される時間まで燃料添加が禁止され、該(E)で示される時間から燃料添加が開始される。そして、(F)で示される時間まで燃料添加が行われている。また、実線の場合にNOx触媒6の温度が、硫黄被毒回復開始前の温度と等しくな
る時間を(H)で示している。一方、破線の場合には、(D)で示される時間において燃料添加が開始され、(G)で示される時間まで燃料添加が行われている。
つまり、破線の場合には、(D)から(G)の期間において燃料添加が行われることにより、NOx触媒6の温度が過熱限界線まで上昇する。一方、実線の場合には(E)から
(F)の期間において燃料添加が行われることにより、NOx触媒6の温度が過熱限界線
まで上昇する。
そして、(D)から(G)の期間よりも(E)から(F)の期間のほうが長い。つまり、(E)から(F)の期間では、燃料添加開始からNOx触媒6の温度が硫黄被毒回復開
始前の温度に戻るまでの期間、つまり(E)から(H)の期間の分だけ燃料添加期間が長くなっている。したがって、この期間分は燃料添加期間を長くしてもNOx触媒6の過熱
を抑制することができる。
ここで、図5は、燃料添加が禁止される期間と、燃料添加期間の延長分(以下、添加延長期間という。)と、の関係を示した図である。つまり、燃料添加が禁止される(D)から(E)の期間に基づいて、添加延長期間を求める。このような関係を予め実験等により求めておけば、燃料添加が禁止された期間に基づいて燃料添加期間を延長することができる。
また、(D)から(H)の期間と等しい期間分、燃料添加期間を延長しても良い。つまり、内燃機関1の燃焼状態の変更が開始されてから、NOx触媒6の温度が元に戻るまで
の期間分、燃料添加期間を延長しても良い。
このようにして、NOx触媒6の温度が過熱限界線近傍となるまで燃料添加を継続する
ことできるので、硫黄被毒回復を効率良く行なうことができる。
実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 EGR率と吸入空気量との推移を示したタイムチャートである。 実施例1に係る硫黄被毒回復処理のフローを示したフローチャートである。 硫黄被毒回復開始時に燃料添加を禁止した場合(実線)と、燃料添加を禁止しなかった場合(破線)と、のNOx触媒の温度の推移を示したタイムチャートである。 燃料添加が禁止される期間と、燃料添加期間の延長分と、の関係を示した図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気通路
4 スロットル
5 エアフローメータ
6 吸蔵還元型NOx触媒
7 燃料添加弁
8 EGR装置
9 排気温度センサ
10 ECU
81 EGR通路
82 EGR弁

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒よりも上流の排気通路へ還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    前記還元剤供給手段から還元剤を供給させることにより前記排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を所定空燃比として前記排気浄化触媒の浄化能力を回復させる浄化能力回復手段と、
    前記排気浄化触媒の浄化能力を回復させるときには、排気浄化能力を回復させないときと比較して、前記内燃機関の吸入空気量を減少させることにより空燃比を低くした状態で内燃機関の運転を行なう燃焼状態変更手段と、
    前記内燃機関の実際の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    前記吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量が所定量以下のときに前記還元剤供給手段から還元剤を供給させる還元剤供給時期遅延手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記還元剤供給時期遅延手段は、該吸入空気量検出手段により検出される吸入空気量と、目標となる吸入空気量と、の比が所定値以下のときに還元剤を供給させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記還元剤供給時期遅延手段は、前記燃焼状態変更手段により空燃比を低くした状態での内燃機関の運転が開始されてから所定期間が経過したときに還元剤の供給を開始させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記燃焼状態変更手段により空燃比を低くした状態での内燃機関の運転が開始されてから、前記還元剤供給時期遅延手段により還元剤の供給が開始されるまでの期間に応じて、その後に還元剤供給手段から還元剤を供給する期間を長くすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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