JP2008064042A - 消音構造及び消音方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔部3を有する消音装置1において消音効果を向上させることである。
【解決手段】音源から生じる音の伝搬経路に設けられた多孔部3と、前記伝播経路において前記多孔部3の下流側に空気層221を介して設けられ、前記多孔部3を通過した音を前記多孔部3側に反射する反射面24と、前記伝播経路において前記多孔部3の下流側に設けられ、前記多孔部3に気体流れを発生させるために、前記空気層221に外部から空気を供給又は前記空気層221から外部へ空気を排出する空気流通口23と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔部を用いた消音構造及び消音方法に関し、特に、多孔部に流れる気体流れの流速と音圧による粒子速度とに起因する圧力損失による消音効果を利用した消音構造及び消音方法に関するものである。
機械又は環境騒音を低減させる吸音材料としては、グラスウール又はウレタンフォーム等の多孔質材料が一般的に用いられている。
一方、多孔質材料のみでは吸音効果が低いことから、近時、吸音効果を向上させるために多孔板を用いた消音構造についての研究が行われている。
例えば、特許文献1に示すように、配管と、その配管内に軸方向に設けられ、配管を2つの空間に区画する多孔板と、多孔板で区画された空間の一方を複数の小室に仕切る仕切板とを備えた消音構造が考えられている。この構造は、多孔板の前後で生じる圧力差で発生する振動的な流速の2乗形の圧力損失が発生することに着目してなされたものであり、この圧力損失を利用して圧力変動エネルギを消散させることにより、騒音を低減することができるものである。
しかしながら、この消音構造は大音圧を前提としており、消音効果が得られるのは、ジェットエンジンの出口近傍等の音圧が130dBを超える領域に限られる。
また、非特許文献1に示すように本願発明者により、多孔板に定常流を通すと吸音効率が向上することが報告されている。
しかしながら、非特許文献1に開示されている構造は多孔板を管路上に設けたものであり、音の伝播経路において多孔板の下流側がオープンな構造である。そうすると、多孔板を通過した音は後方に伝播してしまい、消音効果を十分に得ることができないという問題がある。
特開2005−9483号公報 4点マイク法による定常流下の多孔板の減衰特性同定研究(日本機械学会Dynamics and Design Conference 2002 CD−ROM論文集)
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、多孔部を有する消音構造において消音効果を向上させることをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る消音構造は、音源から生じる音の伝搬経路に設けられた多孔部と、前記伝播経路において前記多孔部の下流側に空気層を介して設けられ、前記多孔部を通過した音を前記多孔部側に反射する反射面と、前記伝播経路において前記多孔部の下流側に設けられ、前記多孔部に気体流れを発生させるために、前記空気層に外部から空気を供給又は外部へ空気を排出する空気流通口と、を備えていることを特徴とする。ここで、「音に伝播経路に多孔部が設けられる」とは、伝播経路を遮るように多孔部が設けられることを示すだけでなく、伝播経路の少なくとも一部を形成するように多孔部が設けられること、つまり伝播経路に臨むように多孔部が設けられることを含む概念である。
また、本発明に係る消音方法は、音源から生じる音の伝播経路に設けられた多孔部と、当該多孔部の下流側に空気層を介して設けられ前記多孔部を通過した音を反射する反射面と、前記伝播経路において前記多孔部の下流側に設けられ、前記多孔部に気体流れを発生させるために、前記空気層に外部から空気を供給又は前記空気層から外部へ空気を排出する空気流通口とを用いて、前記多孔部に気体流れを発生させていることを特徴とする。
このように本発明は、多孔部を流れる気体流れの流速と音波の粒子速度とが重畳する状況を意図的に作り出して、(多孔部を通過する気体流れの流速)×(音波の粒子速度)に起因する圧力損失を生じさせることに着目してなされたものであり、このようなものであれば、本来の多孔部の消音効果に加えて、多孔部を通過する気体流れの流速と音波の粒子速度とが重畳して圧力損失が生じることにより、消音効果を向上させることができる。また、多孔部の下流側に反射面を設けているので、多孔部を通過した音が多孔部の後方に伝播することがないので、消音効果をさらに向上させることができる。
また、本発明の消音効果を一層向上させるためには、前記多孔部と前記反射面との距離を、前記音の波長の4分の1としていることが望ましい。これならば、多孔部を通過した音と、反射面により反射した音とが共鳴しやすくなるので消音効果を向上させることができる。
また、反射面を確保する観点及び消音構造を小型化するためには、前記多孔部の断面積が、前記空気流通口の開口面積に対して10倍〜20倍であることが望ましい。
種々の用途に適用可能とするためには、前記伝播経路において前記多孔部の上流側、つまり、前記多孔部の前記反射面とは反対側に、前記多孔部と略平行に外部気体流れが生じていることが望ましい。つまり、外部気体流れを妨害しないように、その外部気体流れに略平行となるように多孔部を設けていることが望ましい。
具体的な実施の態様としては、前記多孔部が、気体を流通させる配管内に軸方向に設けられ、その配管断面を区画するものであり、前記反射面が、前記多孔部により区画された一方の配管の側壁に形成され、前記多孔板により区画された他方の空間に外部気体流れが生じていることが考えられる。ここで、外部気体とは、配管を流れる気体であり、給気又は排気に伴って騒音を発するものである。
このように構成した本発明によれば、多孔部に気体流れを生じさせているので、気体流れの流速と音波の粒子速度とが重畳して圧力損失が生じることにより、消音効果を向上させることができる。また、多孔部の下流側に反射面を設けているので、多孔部を通過した音が多孔部の後方に伝播することがないので、消音効果をさらに向上させることができる。
<第1実施形態>
次に本発明に係る消音構造を用いた消音装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る消音装置1は、例えば圧縮機、タービン、ポンプ又は原動機等の給気又は排気経路上に設けられるものであり、図1及び図2に示すように、配管2と、その配管2内を軸方向に沿って2つの空間に区画する多孔部3と、多孔部3で区画された空間の一方を複数の小室に仕切る仕切部4とを備えている。
配管2は、例えば断面円形状の筒体であり、この配管2には、給気又は排気に伴って騒音を発する外部気体が通過する。つまり、本実施形態では、外部気体が流れる流通経路と伝播経路とが同一である。
多孔部3は、複数の細孔31を一様に開けた多孔板である。細孔31の具体的な形状は、平板の表面と裏面とを貫通するように形成された円形状の貫通孔である。本実施形態における多孔板3、例えば平板鋼に細孔31を多孔率2.0%の割合で設けたものである。
そして、多孔板3は、特に図2に示すように、配管2内に軸方向に沿って設けられ、その配管2の断面を2つに区画するものである。具体的に多孔板3は、給気又は排気に伴う外部気体が流通する主流路21と、後述する小室221が形成される副流路22とに区画するものである。なお、主流路21を伝播している音波は、ホイヘンスの原理により多孔板3の細孔31に垂直に入射して、副流路22に入る。
仕切部4は、軸方向に副流路22を複数の空気層(小室)221に仕切る板であり(図1参照)、その小室221を形成する配管2の内周面2aが、多孔板3を通過した音波を多孔板3側に反射する反射面24となる。
しかして、本実施形態に係る消音装置1は、前記小室221それぞれに空気を供給するための空気流通口23と、その空気流通口23に接続され、外部から空気を供給するための空気流通管5と、その空気流通管5に接続された空気源であるエアポンプ6とを備えている。
空気流通口23は、それぞれの小室221を形成する配管2の内周面2aに設けられる。
空気流通管5は、外部気体が流通する主流路21と別に独立して、多孔板3に定常流を流すための空気を流通する流通経路を形成するものである。これにより、外部気体の流速に関係なく、多孔板3に流れる定常流の流速を制御することができる。
エアポンプ6は、多孔板3に定常流を流すためのものであり、具体的には、定常流の流速Uが、後述する吸音率αが最大となる流速Uとなるように空気層である小室221に空気を供給する。なお、エアポンプ6により、小室221の空気を外部に排出するようにして多孔板3に定常流を生じさせても良い。
次に、多孔板3の吸音率αを最大にする定常流の流速Uを求める。
多孔板3の前後の音圧pと粒子速度uの伝達方程式は、次式で表される。但し、添え字“1”及び“2”はそれぞれ多孔板3の前面及び後面を表している。
ここで、多孔板3前面の垂直入射音響インピーダンスZは、
となる。
細孔31の円周壁面上に形成される境界層は、細孔31が十分に小さい場合にはポアズイユ則を仮定して、
従って、多孔板3の垂直入射吸音率αが計算できる。
このとき、y=Im[Z]を満たす周波数のとき吸音率αが極大になるとすると、x=Re[Z]=ρcのとき、吸音率αが最大になる。
≫|u|より、
さらに、上記(式7)における粘性項
を無視すると、
ここで、ζ:圧力損失係数、η:多孔率(=d/D)、c:音速、U:多孔板3に流れる流速である。
したがって、(式9)から吸音率αを最大とする多孔板3の多孔率(開口率)ηと流速Uとの関係式が求まり、多孔板3の多孔率ηを決定することによって吸音率αが最大となる流速Uを決定することができる。なお、多孔板3を設けるだけの従来の消音構造によりも吸音率αを向上させるためには、流速を可及的に上記(式9)で示される流速Uに近づければ良い。
<比較例1>
次に、多孔板3に定常流を流さない場合と、多孔板3に定常流を流した場合との吸音率αの比較例を示す。
まず、吸音率αの測定に用いた2点マイクロフォンによる測定原理を説明する。
多孔板3の前方にマイクロフォンを2点設置して、音圧を測定する。多孔板3と多孔板3に近い方のマイクロフォンまでの距離をs、2本のマイクロフォンの間隔をsとし、測定した音圧をスピーカーに近い方からそれぞれp、pとする。そうすると、一次元波動方程式より多孔板3前面の比音響インピーダンスz及び多孔板3の垂直入射吸音率αは次式で表される。
ここで、H(ω)=p(ω)/p(ω)であり、音圧の伝達関数を意味する。また、kは波数、cは音速、ρは空気密度、ωは角周波数である。
そして、多孔率2.0%の多孔板3を用いて、定常流を流さない場合と流した場合とについて0Hzから2000Hzまでの周波数において吸音率αを測定した。なお、定常流の流速Uは0.068m/s、空気層長さ(多孔板3と反射面24との距離)は200mm、多孔板3の厚さは1mm、細孔31の直径は2mm、多孔率ηは2.0%とした。
測定結果を図3及び図4に示す。図3は、多孔板3に定常流を流さない場合(U=0m/s)の吸音率αの実験結果及び数値計算結果を示す図であり、図4は、多孔板3に定常流を流した場合(U=0.068m/s)の吸音率αの実験結果及び数値計算結果を示す図である。
図3及び図4を比較することにより、多孔板3に定常流を流すと吸音率αが向上することが確かめられ、吸音率αが0又はピークになる周波数は実験と数値計算とでほぼ一致することが分かる。具体的には、定常流を流さなければ吸音率αが平均0.2程度であったのが、定常流を流すことにより平均0.6程度までに増大していることが分かる。また、定常流が無い場合実験で測定した吸音率αは数値計算よりも大きくなっているが、これは、実験装置の音響管が完全な閉管ではなく、空気の取り入れ口又は後壁から音が一部漏れていることが影響しているものと考えられる。
このように構成した本実施形態に係る消音装置1によれば、多孔板3に定常流を生じさせているので、本来の多孔板3の消音効果に加えて、定常流速Uと音波の粒子速度uとが重畳して圧力損失が生じることにより、消音効果を向上させることができる。
また、多孔板3を配管2内に流れる外部気体の流れ方向にほぼ平行に設けているので、流路抵抗を小さくして大幅な流量低下を防ぎ、配管2本来の機能を阻害することがない。さらに、ホイヘンスの原理により音波は多孔板3に垂直に入射するので、多孔板3を流れに平行に配置しても圧力損失を生じさせることができ、消音効果を得ることができる。その上、多孔板3を配管2の軸方向に沿って設けているので、多孔板3の長さを配管2に沿って長くすればするほど、吸音効果をより一層向上させることができる。
加えて、平板鋼から形成された多孔板3を用いているので、耐久性に優れたものとすることができ、従来の安価な多孔質材料が使用できにくい環境であったエンジン消音器内等の高温ガスが流れる環境、クリーンルーム等の環境で好適に使用することができる。
<第2実施形態>
次に本発明に係る消音装置の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、前記各実施形態に対応するものには同一の符号を付している。
本実施形態に係る消音装置1は、新幹線等の鉄道車両の床下部分に設けられ、レール上を車両が走行することにより生じる車輪の転動音を低減するものであり、図5に示すように、転動音の伝搬経路に設けられた多孔板3と、当該多孔板3を伝播経路の上流側に有し、多孔板3の下流側に空気層73を形成するケーシング7とを備え、前記ケーシング7が、伝播経路において多孔板3の下流側に設けられ、多孔板3を通過した音を多孔板3側に反射する反射面71と、伝播経路において多孔板3の下流側に設けられ、多孔板3に気体流を発生させるために、前記空気層73に外部から空気を供給又は前記空気層から外部へ空気を排出する空気流通口72と、を備えている。
多孔板3は、前記第1実施形態と同じものであり、例えば平板鋼に細孔31を多孔率2.0%の割合で設けたものである。そして、多孔板3は、車両が走行するときの空気抵抗を低減する観点から、車両の走行方向にほぼ平行となるように設けられている。
ケーシング7は、床下部分に設けられ、多孔板3を前方(伝播経路の上流側、つまり転動音が発生するレール側)に備え、当該多孔板3の後方(伝播経路の下流側)に空気層73を形成する有底の箱体である。そして、ケーシング7は、その底壁701に多孔板3を通過した音を多孔板3側に反射する反射面71を備え、その底壁701又は側壁702に多孔板3に気体流れを発生させるために、空気層に外部から空気を供給又は空気層73から外部に空気を排出する空気流通口72を備えている。
反射面71は、転動音の伝播経路において多孔板3の下流側に設けられて、多孔板3を通過した音を多孔板3側に反射する平面状のものであり、例えば消音すべき音波長の4分の1波長分、前記多孔板3から離間して設けるようにしている。つまり空気層73の厚さが消音すべき音波長の4分の1波長となるようにしている。
空気流通口72は、ケーシング7の底壁701に設けられ、空気層73に外部から空気を供給又はその空気層73から外部に空気を排出するものである。空気流通口72の開口面積は、多孔板3の断面積の10分の1〜20分の1となるようにしている。そして、空気流通口32には、外部から空気を供給又は外部に空気を排出するための空気流通管5が接続されている。
そして、図6に示すように、空気流通管5は、例えば車両の側面に空気取り入れ口51を有しており、車両が走行することにより空気が空気流通管5内に取り入れられて、空気層73に供給される。つまり、車両の床下を流れる外部気体の流通経路と、多孔板3に供給される空気の流通経路とは異なるものである。そして、車両の速度に基づいて多孔板3に所定流速Uの定常流が生じる。なお、車両が所定速度で走行するときに、多孔板3に流れる定常流の流速Uが、吸音率αを最大とする流速Uとなるように、その空気取り入れ口51の開口面積又は空気流通管5の内径及び形状を設定している。
このように構成した本実施形態に係る消音装置1によれば、新幹線などの走行車両において生じる転動音を好適に低減することができる。また、多孔板3で殆ど消音されるので、多孔板3を通過した音が床板に伝播しなくなるので、乗車快適性を向上させることもできる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記各実施形態に限られるものではない。
例えば、前記第1実施形態では、多孔板3が配管2の断面を1つの主流路21と1つの副流路22とに区画するものであったが、図7に示すように、1つの主流路21と2以上(図7においては2つ)の副流路22とに区画するものであっても良い。
また、図8に示すように、配管2と、その配管2の内部に、配管2と同心円状に設けられた多孔筒3と、多孔筒3の外周面と配管2の内周面と間の空間を、例えば軸方向に複数の小室221に仕切る複数の仕切部4とを備えたものであっても良い。なお、このとき、各小室221を形成する配管2の内周面2aに空気流通口23を設けるようにする。
さらに、前記第1実施形態では、副流路22を仕切部4で複数の小室221に仕切っているが、仕切部4を設けずに小室に仕切らないものであっても良い。この場合、副流路を形成する配管2の内周面2aに、例えば等間隔に複数の空気流通口23を設ける。
多孔板3に関して言うと、前記第1実施形態では平板であったがこれに限られず、例えば配管2の内周面2aに沿うように湾曲した湾曲板であっても良い。これならば主流路を大きくすることができる。
また多孔率に関して言うと、上記(式9)に示される式を満たす範囲で、気体流の流速との関係で変形可能である。
前記各実施形態では、多孔板3を一重に設けたものであったが、その他にも2重、3重等にすることも考えられる。この場合、伝播経路において少なくとも上流側(図1において上側、図3において下側)に位置する多孔板3に定常流が流れるようにする。
さらに、前記第2実施形態は、本発明に係る消音装置1を新幹線に適用したものであったが、その他にもグラスウール又はウレタンフォーム等の多孔質材料が使用しにくい環境、例えば乗用車又はトラックなどの床外面等の風雨に晒される環境、エンジンの消音器内のように高温ガスが流れる環境、クリーンルーム等の環境に用いることもできるし、トンネルの例えば入口付近の側壁、エアコン等にも用いることができる。
また、伝播経路における多孔板3の下流側にその多孔板3に連続してグラスウール等の多孔質材料を配置するようにすることもできる。この場合、多孔板3による消音効果に加えて多孔質材料の消音効果も得られるので、消音効果を一層向上させることができる。
加えて、前記各実施形態では、定常流が伝播経路の下流側から上流側に流れるようにしているが、伝播経路の上流側から下流側に流れるようにしても良い。
さらに加えて、前記実施形態では、多孔板3に流れる気体流れは定常流であったが、定常流でなくても良い。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る消音装置を模式的に示す横断面図。 同実施形態における消音装置を模式的に示す縦断面図。 多孔板に定常流を流さない場合の吸音率の実験結果及び数値計算結果を示す図。 多孔板に定常流を流した場合の吸音率の実験結果及び数値計算結果を示す図。 本発明の第2実施形態に係る消音装置を新幹線等の電車に用いた場合の模式図。 同実施形態における消音装置の多孔板に定常流を発生させる方法を示す図。 その他の変形実施形態に係る消音装置を模式的に示す縦断面図。 その他の変形実施形態に係る消音装置を模式的に示す縦断面図。
符号の説明
1・・・・・・・・消音装置
2・・・・・・・・配管
3・・・・・・・・多孔部(多孔板)
31・・・・・・・細孔
24、71・・・・反射面
23、72・・・・空気流通口
221、73・・・空気層

Claims (6)

  1. 音源から生じる音の伝搬経路に設けられた多孔部と、
    前記伝播経路において前記多孔部の下流側に空気層を介して設けられ、前記多孔部を通過した音を前記多孔部側に反射する反射面と、
    前記伝播経路において前記多孔部の下流側に設けられ、前記多孔部に気体流れを発生させるために、前記空気層に外部から空気を供給又は前記空気層から外部へ空気を排出する空気流通口と、を備えている消音構造。
  2. 前記多孔部と前記反射面との距離が、前記音の波長の4分の1であることを特徴とする請求項1記載の消音構造。
  3. 前記多孔部の断面積が、前記空気流通口の開口面積に対して10倍〜20倍であることを特徴とする請求項1又は2記載の消音構造。
  4. 前記伝播経路において前記多孔部の上流側に、前記多孔板と略平行に外部気体流れが生じていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の消音構造。
  5. 前記多孔部が、気体を流通させる配管内に軸方向に設けられ、その配管断面を区画するものであり、
    前記反射面が、前記多孔部により区画された一方の配管の側壁に形成され、
    前記多孔板により区画された他方の空間に外部気体流れが生じていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の消音構造。
  6. 音源から生じる音の伝播経路に設けられた多孔部と、当該多孔部の下流側に空気層を介して設けられ前記多孔部を通過した音を反射する反射面と、前記伝播経路において前記多孔部の下流側に設けられ、前記多孔部に気体流れを発生させるために、前記空気層に外部から空気を供給又は前記空気層から外部へ空気を排出する空気流通口とを用いて、前記多孔部に気体流れを発生させていることを特徴とする消音方法。
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