JP5257517B2 - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気装置に関し、特に、排気ガスの排気方向の最下流に設けられたテールパイプの気柱共鳴による音圧の増大を抑制するようにした内燃機関の排気装置に関する。
自動車等の車両に用いられる内燃機関の排気装置としては、図19に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図19において、この排気装置4には、内燃機関としてのエンジン1から排気される排気ガスが、排気マニホールド2を通り、触媒コンバータ3によって浄化された後に導入されるようになっている。
排気装置4は、触媒コンバータ3に連結されたフロントパイプ5、フロントパイプ5に連結されたセンターパイプ6、センターパイプ6に連結された消音器としてのメインマフラ7、メインマフラ7に連結されたテールパイプ8およびテールパイプ8に介装されたサブマフラ9とから構成されている。
図20に示すように、メインマフラ7は、センターパイプ6の小孔6aから排気ガスが拡張されて導入される拡張室7aと、センターパイプ6の下流開口端6bが挿通される共鳴室7bとを備えており、センターパイプ6の下流開口端6bから共鳴室7bに導入される排気ガスは、ヘルムホルツ共鳴によって特定の周波数の排気音が消音される。
ここで、共鳴室7bに突出する部分のセンターパイプ6の突出部分の長さをL(m)、センターパイプ6の断面積をS(m)、共鳴室7bの容積をV(m)、空気中の音速をc(m/s)とするとき、空気中の共鳴周波数fn(Hz)は、ヘルムホルツ共鳴に関する下記の式(1)により求められる。
Figure 0005257517

式(1)から明らかなように、共鳴室7bの容積Vを大きくしたり、センターパイプ6の突出部分の長さLを長くして共鳴周波数を低周波数側にチューニングしたり、共鳴室7bの容積Vを小さくしたり、センターパイプ6の突出部分の長さLを短くして共鳴周波数を高周波数側にチューニングするようにしている。
サブマフラ9は、エンジン1の運転時の排気脈動によってテールパイプ8内でテールパイプ8の管長に対応した気柱共鳴が発生することによって音圧が増大するのを抑制するようになっている。
一般に、排気ガスの排気方向上流側および下流側にそれぞれ上流開口端8aおよび下流開口端8bを有するテールパイプ8は、エンジン1の運転時の排気脈動による入射波がテールパイプ8の上流開口端8aおよび下流開口端8bで反射することにより、テールパイプ8の管長Lを半波長とした周波数の気柱共鳴を基本成分として、その半波長の自然数倍の波長の気柱共鳴が発生する。
具体的には、基本振動(一次成分)の気柱共鳴の波長λは、テールパイプ8の管長Lの略2倍となり、二次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの略1倍となる。また、三次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの2/3倍となる。このように、テールパイプ8内には上流開口端8aおよび下流開口端8bが音圧の節となるような定在波ができる。
また、気柱共鳴周波数faは、下記式(2)で表される。
Figure 0005257517

但し、c:音速(m/s) L:テールパイプの管長(m) n:次数
式(2)から明らかなように、音速cは、温度に応じた一定の値となるので、テールパイプ8の管長Lが長い程、気柱共鳴周波数faが低周波数側に移行して、低周波領域において、排気音の気柱共鳴による騒音の問題が起き易くなってしまうことがわかる。
例えば、音速cを400m/sとすると、テールパイプ8の管長Lが1.2mの場合、気柱共鳴による排気音の一次成分fは166.7Hz、二次成分fは333.3Hzとなる。他方、テールパイプ8の管長Lが3.0mの場合、気柱共鳴による排気音の一次成分fは66.7Hz、二次成分fは133.3Hzとなる。このように、テールパイプ8の管長Lを長くする程、気柱共鳴周波数faは、低周波数側に移行する。
また、エンジン1の排気脈動の周波数fe(Hz)は、下記式(3)に示される。
Figure 0005257517

但し、Ne:エンジン回転数(rpm)、N:エンジンの気筒数(自然数)
また、特定のエンジン回転数Neに対応して発生した気柱共鳴による排気音の一次成分fで排気音の音圧レベル(dB)が著しく高くなっている。また、二次成分fでも排気音の音圧レベル(dB)が著しく高くなっている。
例えば、音速cを400m/sとすると、4気筒エンジンの場合には、N=4であるため、テールパイプ8の管長Lが3.0mの場合には、エンジン回転数Neが2000rpmになると、周波数66.7Hzの一次成分fの気柱共鳴が発生し、エンジン回転数Neが4000rpmになると、周波数133.3Hzの二次成分fの気柱共鳴が発生する。
特に、エンジン1の排気脈動の周波数が100Hz以下の低い周波数領域で気柱共鳴が発生するような場合に騒音が問題となる。例えば、前述のようにエンジン1の回転数が2000rpmの低回転数でテールパイプ8内に気柱共鳴が発生すると、この気柱共鳴の排気音が車室内に伝達され、車室内にこもり音を生じさせてしまい、運転者に不快感を与えてしまうことになる。
このため、気柱共鳴により発生する定常波の音圧が高い腹の部分に対して、テールパイプ8の最適な位置に、メインマフラ7より容量の小さなサブマフラ9を設け、気柱共鳴の発生を防止するようにしている。
したがって、例えば、音速cを400m/sとすると、サブマフラ9が設けられていない状態のテールパイプ8の管長Lが3.0mの場合には、上述したようにエンジン1の排気脈動の周波数が100Hz以下(エンジン回転数Neが3000rpm以下)で気柱共鳴が発生する。これに対して、テールパイプ8にサブマフラ9を介装してサブマフラ9から後方に延在するテールパイプ8の管長が1.5mとなると、気柱共鳴による排気音の一次成分fは、周波数=133.3Hzでエンジン回転数Neが4000rpmとなり、気柱共鳴周波数faが高周波数側に移行する。
このため、テールパイプ8にサブマフラ9を設けることで、エンジン1の回転数が2000rpmの低回転数で車室内にこもり音を生じさせてしまうのを抑制することができ、運転者に不快感を与えてしまうのを防止することができる。
他方、サブマフラ9を廃止するよう対策して、排気装置4の製造コストや重量を低減することが考えられる。この対策として、例えば、テールパイプ8の上流開口端8aに接続されるメインマフラ7の共鳴周波数を気柱共鳴周波数に合わせることによって、メインマフラ7の共鳴室内においてテールパイプ8の気柱共鳴の排気音を消音することが考えられる。
すなわち、式(1)に基づいて、共鳴室7bの容積Vを大きくしたり、センターパイプ6の突出部分の長さLを長くして、共鳴室7bの共鳴周波数を低周波数側にチューニングすることで、テールパイプ8内で発生する気柱共鳴を共鳴室7bで予め消音することが考えられる。
特開2006−46121号公報
このような従来のエンジン1の排気装置にあっては、テールパイプ8の気柱共鳴をメインマフラ7の共鳴室7bによって低減するような構成では、共鳴室7bの容積を大きくする必要があるため、メインマフラ7が大型化してしまうという問題がある。また、メインマフラ7の大型化に伴って排気装置4の重量が増大してしまうとともに、排気装置4の製造コストが増大してしまうという問題がある。
また、車両の減速時にはアクセルペダルが解放されるため、エンジン1から排気装置4に排気されるガス量が急激に低減された排気流のみとなり、共鳴室7bに導入される空気圧が小さくなる。
このため、共鳴室7bにおいてヘルムホルツ共鳴を行うのに充分な空気量を得ることができず、テールパイプ8の気柱共鳴を抑制することが困難となってしまう。特に、車両の減速時にはエンジン1の回転数が急激に低下するため、2000rpm程度(気柱共鳴による排気音の一次成分f)の低回転数で車室内にこもり音を生じさせてしまい、運転者に不快感を与えてしまうことになる。
したがって、テールパイプ8の最適な位置にサブマフラ9を設け、テールパイプ8の気柱共鳴によって音圧が増大してしまうのを抑制する必要があり、結果的に、排気装置4の重量が増大してしまうとともに、排気装置4の製造コストが増大してしまうという問題が発生してしまった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、テールパイプにサブマフラを介装したり、テールパイプの上流開口端に大容量の共鳴室を有する消音器を設けるのを不要にして、テールパイプの気柱共鳴によって音圧レベルが増大してしまうのを抑制することができ、重量を低減することができるとともに製造コストを低減することができる内燃機関の排気装置を提供することを課題とする。
本発明に係る内燃機関の排気装置は、上記課題を解決するため、一端部に内燃機関から排出された排気ガスの排気方向上流側の消音器に接続される上流開口端と、他端部に前記排気ガスを大気に排出するための下流開口端と、を有する排気管を備えた内燃機関の排気装置であって、前記排気管の前記上流開口端および前記下流開口端の少なくとも一方に、開口部を形成したプレートを前記排気ガスの排気方向に対向して設け、前記排気管の内径に対する所定の割合で前記プレートから前記排気管の軸線方向内方に離隔した前記排気管の周壁に、前記排気管の外周部と内周部とを貫通する貫通孔を形成したものから構成されている。
この排気装置においては、排気管の上流開口端および下流開口端の少なくとも一方に開口部を形成したプレートを設けたので、内燃機関の作動により脈動する排気ガスが流入することにより、排気音が発生し、この排気音の周波数と排気管の気柱共鳴周波数とが一致したときに、排気音の入射波に対して同位相で開口部から反射される、いわゆる開口端反射による反射波と、入射波に対して180°位相が異なり、排気管の断面を閉口するプレート、すなわち、閉口部から反射される、いわゆる閉口端反射による反射波と、に分配することができる。さらに、排気管の内径に対する所定の割合でプレートから排気管の軸線方向内方に離隔した排気管の周壁に、排気管の外周部と内周部とを貫通する貫通孔を形成したので、開口端で生じる反射波の反射の位置を補正して(開口端補正)、開口端反射による反射波の反射の位置を、閉口端反射による反射波の反射の位置と正確に合わせ、開口端反射による反射波と閉口端反射による反射波との位相差を180°とし、音圧レベルを真逆とすることができ、干渉による音圧レベルの低減を最大とすることができる。
このように排気管における気柱共鳴の発生が抑制され、排気管の気柱共鳴による音圧レベルの増大が抑制されるので、特に、従来問題となっていた内燃機関の低回転時における車室内に発生するこもり音がなくなる。
その結果、従来のようにメインマフラに相当する消音器を大型化したり、排気管にサブマフラを介装することが不要となり、排気装置の重量の増大が防止されるとともに、排気装置の製造コストの増大が防止される。
上記構成を有する内燃機関の排気装置は、好ましくは、前記排気管の貫通孔を、重力方向下方側に形成したものから構成されている。
この排気装置においては、貫通孔が車両の下方に形成されるので、排気管内に滞留した排気ガス凝縮水等を、この貫通孔から容易に排出させることができる。
上記構成を有する内燃機関の排気装置は、好ましくは、前記排気管の断面を閉口する前記プレートの閉口部と、前記開口部と、を合わせた総面積に対して、前記開口部の開口面積を1/3の大きさに設定したものから構成されている。
この排気装置においては、音波を反射する反射面に形成された開口部の面積が、全反射面積の1/3となっているので、音波の反射率が0.5となり、閉口端反射による反射波と、開口端反射による反射波と、が1:1の割合で起こることとなり、同レベルで発生する位相差が180°異なる互いの反射波が干渉により打ち消し合い、音圧レベルの低減効果を高めることができる。
本発明によれば、テールパイプにサブマフラを介装したり、テールパイプの上流開口端に大容量の共鳴室を有する消音器を設けるのを不要にして、テールパイプの気柱共鳴によって音圧レベルが増大してしまうのを抑制することができ、重量を低減することができるとともに製造コストを低減することができる内燃機関の排気装置を提供することができる。
本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、内燃機関の排気系の構成を示す斜視図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプが連結されたマフラの一部を断面で示すマフラの斜視図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、図2のテールパイプとセンターパイプとの中心軸を通る面で切断されたマフラの縦断面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプの下流開口端の斜視図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプの下流開口端の正面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、図5のA−A断面を示す断面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、図5のB−B断面を示す断面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、マフラおよびテールパイプ内の排気ガスの流れを示す図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプ内に発生する開口端反射による気柱共鳴の定在波を、縦軸に粒子速度を表し横軸にテールパイプの位置を模式的に表した粒子速度分布で説明する図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプの音圧レベルとエンジン回転数との関係を示す図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、上流開口端で入射波Gが反射波R、Rに分配される状態を、縦軸に粒子速度を表し横軸にテールパイプの位置を模式的に表した粒子速度分布で説明する図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、テールパイプ内に発生する閉口端反射による気柱共鳴の定在波を、縦軸に粒子速度を表し横軸にテールパイプの位置を模式的に表した粒子速度分布で説明する図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、構成の一部が異なる他のテールパイプが連結されたマフラの一部を断面で示すマフラの斜視図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、構成の一部が異なる図13のテールパイプとセンターパイプとの中心軸を通る面で切断されたマフラの縦断面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、構成の一部が異なるテールパイプの下流開口端の斜視図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、構成の一部が異なるテールパイプの下流開口端の正面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、構成の一部が異なるテールパイプの一部をスリットを通る断面で示すテールパイプの下流開口端の正面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態を示す図であり、図17のC−C断面を示す断面図である。 従来の排気装置を備えた排気系の構成を示す斜視図である。 従来の排気装置を備えた排気系を示す図であり、両端が開口端となるテールパイプが連結されたマフラの縦断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関の排気装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1ないし図18は、本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
本実施の形態に係る排気装置20は、図1に示すように、直列4気筒の内燃機関としてのエンジン21に適用されたもので、このエンジン21に接続された排気マニホールド22に接続されている。この排気装置20においては、エンジン21から排出される排気ガスが浄化されるとともに、排気音が抑制されて排気ガスが大気に排出されるようになっている。
なお、エンジン21は、直列4気筒に限らず、直列3気筒または直列5気筒以上であってもよく、左右に分割されたそれぞれのバンクに3気筒以上の気筒を有するV型エンジンであってもよい。
排気マニホールド22は、エンジン21の第1気筒から第4気筒にそれぞれ連通する排気ポートにそれぞれ接続される4つの排気枝管22a、22b、22c、22dと、排気枝管22a、22b、22c、22dの下流側を集合させる排気集合管22eとから構成されており、エンジン21の各気筒から排気される排気ガスが排気枝管22a、22b、22c、22dを介して排気集合管22eに導入されるようになっている。
排気装置20は、触媒コンバータ24、円筒状のフロントパイプ25、円筒状のセンターパイプ26、消音器としてのマフラ27および円筒状の排気管としてのテールパイプ28を備えている。この排気装置20は、車体の床下に弾性的に垂下されるようにしてエンジン21の排気ガスの排気方向下流側に設置されている。なお、上流側とは、排気ガスの排気方向上流側を示し、下流側とは、排気ガスの排気方向下流側を示す。
触媒コンバータ24の上流端は、排気集合管22eの下流端に接続されており、触媒コンバータ24の下流端は、自在継手29を介してフロントパイプ25に接続されている。この触媒コンバータ24は、ハニカム基材または粒状の活性アルミナ製担体に白金、パラジウム等の触媒を付着させたものが本体ケースに収納されたものから構成され、NOxの還元やCO、HCの酸化を行うようになっている。
自在継手29は、ボールジョイント等の球面継手から構成されており、触媒コンバータ24とフロントパイプ25との相対変位を許容するようになっている。また、フロントパイプ25の下流端には自在継手30を介してセンターパイプ26の上流端が接続されている。自在継手30は、ボールジョイント等の球面継手から構成されており、フロントパイプ25とセンターパイプ26との相対変位を許容するようになっている。
センターパイプ26の下流側は、マフラ27に接続されており、このマフラ27は、排気音の消音を行うようになっている。
図2、図3に示すように、マフラ27は、中空筒状に形成されたアウタシェル31と、アウタシェル31の両端を閉塞するエンドプレート32、33と、エンドプレート32とエンドプレート33との間に介装された仕切板34とを備えており、アウタシェル31、エンドプレート32、33および仕切板34とを含んで消音器本体が構成されている。
本実施の形態に係るマフラ27は、本発明に係る消音器に対応している。
アウタシェル31内に設けられた仕切板34は、アウタシェル31内を排気ガスを拡張するための拡張室35およびヘルムホルツ共鳴によって特定の周波数の排気音を消音するための共鳴室36に区画している。また、エンドプレート32と仕切板34にはそれぞれ挿通孔32a、34aが形成されており、この挿通孔32a、34aにはセンターパイプ26の下流側の端部、すなわち、センターパイプ26のうちマフラ27の内部に収納されている部分からなるインレットパイプ部26Aが挿通されている。
このインレットパイプ部26Aは、拡張室35および共鳴室36に収納されるようにしてエンドプレート32および仕切板34に支持されており、下流開口端26bが共鳴室36に開口している。
また、インレットパイプ部26Aにはインレットパイプ部26Aの延在方向(排気ガスの排気方向)および周方向に複数の小孔26aが形成されており、インレットパイプ部26Aの内部と拡張室35とは、小孔26aを介して連通している。
したがって、センターパイプ26のインレットパイプ部26Aを通してマフラ27に導入される排気ガスは、小孔26aを介して拡張室35に導入されるとともに、インレットパイプ部26Aの下流開口端26bから共鳴室36に導入される。
そして、共鳴室36に導入される排気ガスは、ヘルムホルツ共鳴によって特定の周波数(Hz)の排気音が消音される。
すなわち、共鳴室36に突出するインレットパイプ部26Aの突出部分の長さをL(m)、インレットパイプ部26Aの断面積をS(m)、共鳴室36の容積をV(m)、空気中の音速をc(m/s)とするとき、空気中の共鳴周波数fb(Hz)はヘルムホルツ共鳴に関する下記の式(4)により求められる。
Figure 0005257517
式(4)から明らかなように、共鳴室36の容積Vを小さくしたり、インレットパイプ部26Aの突出部分の長さLを短くしたり、インレットパイプ部26Aの断面積Sを大きくすることにより、共鳴周波数を高周波数側にチューニングすることができる。また、共鳴室36の容積Vを大きくしたり、インレットパイプ部26Aの突出部分の長さLを長くしたり、インレットパイプ部26Aの断面積Sを小さくすることにより、共鳴周波数を低周波数側にチューニングすることができる。
一方、仕切板34とエンドプレート33にはそれぞれ挿通孔34b、33aが形成されており、この挿通孔34b、33aにはテールパイプ28の上流側の端部、すなわち、テールパイプ28のうちマフラ27の内部に収納されている部分からなるアウトレットパイプ部28Aが挿通されている。
テールパイプ28は、円筒状のパイプからなり、円形のプレート41を備えている。また、アウトレットパイプ部28Aの上流側の端部には上流開口端28aが設けられており、テールパイプ28の下流側の端部には下流開口端28bが、上流開口端28aから距離Lだけ離隔して設けられている。また、アウトレットパイプ部28Aは、上流開口端28aが拡張室35に開口するようにして挿通孔34b、33aに挿通されることにより、マフラ27に接続されている。
図4ないし図6に示すように、プレート41は、テールパイプ28の下流開口端28b側に設けられ、外方側に突出して形成された直径Dの外周部41aと、テールパイプ28内を流動する排気ガスの排気方向に対向する側面部41bとを備えている。この側面部41bは、直径Dの円形の貫通孔41cが14箇所に形成された開口部41dと、開口部41dを除く閉口部41eとを備えている。
側面部41bは、排気流出方向に対向する反射面部41fと、この排気流出方向と逆方向に対向した反対面部41gとを有している。開口部41dは、反射面部41fと反対面部41gとを貫通して形成されている。
この開口部41dは、排気ガスを大気に排出することを可能にしている。
ここで、このプレート41は、テールパイプ28内を流動する排気ガスの排気方向に対向するように設けられているが、より具体的には、テールパイプ28の軸線方向に直交するようにテールパイプ28に取り付けられている。また、プレート41は、外周部41aとテールパイプ28の内周部28cとが密着するよう、テールパイプ28に取り付けられている。ここで、プレート41のテールパイプ28に対する取付方法は、接合や圧力などの固定方法が好ましい。なお、この取付方法に代えて、絞り加工などの一体形成方法により加工してもよい。
プレート41は、側面部41bの排気方向上流側の反射面部41fが、テールパイプ28の下流開口端28bから、距離Lだけ離隔するよう、外周部41aでテールパイプ28の内周部28cに設けられている。なお、外周部41aを内方側に突出させ、側面部41bがテールパイプ28の下流開口端28bと一致するようプレート41が、テールパイプ28の内周部28cに固定されるようにしてもよい。また、この距離Lは、0であってもよい。すなわち、側面部41bの排気方向上流側の側面と下流開口端28bとが同一平面に配置されるよう構成してもよい。
図5および図6に示すように、プレート41の側面部41bは、直径Dの円形の貫通孔41cが14箇所に形成された開口部41dと、開口部41dを除く閉口部41eとを備えている。この側面部41bにおいては、テールパイプ28に入射した入射波に対して、開口部41dで、いわゆる開口端反射が起き、閉口部41eで、いわゆる閉口端反射が起きるようになっている。すなわち、プレート41の反射面部41fで排気音の反射が行われている。
この場合、開口部41dおよび閉口部41eで分配された開口端反射および閉口端反射による反射波が互いに打ち消し合い、その結果、反射音が消音される。なお、反射面部41fは、排気音の入射波や反射波を反射する面からなり、開口部41dおよび閉口部41eの一部により構成されている。
ここで、このような開口端反射において、厳密には、テールパイプ28内を伝播する進行波は、下流開口端28bの開口部41dから下流側にΔLだけ離隔した位置で反射することになる。したがって、気柱共鳴の周波数の正確性を求めると、開口端補正と呼ばれる補正によって、上記開口部41dからはみ出している部分ΔLを補正する必要がある。この開口端補正ΔLの長さは、管の内径によって異なることが知られている。
また、このようなテールパイプ28においては、下流開口端28bの開口部41dから外側にもテールパイプ28内と同様の排気ガスなどの媒体が存在しているので、厳密には音のエネルギ(J)は、テールパイプ28の外側にも伝達されてしまう。そのため、下流開口端28bの開口部41dで音圧(Pa)はゼロにならず、下流開口端28bの開口部41dからΔLだけ外側に離隔した位置が実効的な管端になってしまう。その結果、入射波は、下流開口端28bの開口部41dからΔLだけ外側に離隔した実効的な管端で反射することになる。
そこで、本実施の形態のテールパイプ28においては、このような実効的な管端の位置を、下流開口端28bの開口部41dと一致させるため、テールパイプ28の軸線方向内方に、以下に説明する貫通孔が形成されている。
図5、図6および図7に示すように、テールパイプ28には、テールパイプ28の周壁を貫通する、すなわち、外周部28cと内周部28dとを貫通する直径Dの貫通孔28eが、プレート41の側面部41bの反射面部41fに対してテールパイプ28の軸線方向内方に、プレート41の側面部41bから距離Lだけ離隔した位置に形成されている。また、この貫通孔28eは、図5の矢印gに示すテールパイプ28の重力方向下方側、すなわち、車両の下方側に形成されている。
なお、この距離Lは、テールパイプ28の内径Dに対する所定の割合で、プレート41の側面部41bからテールパイプ28の軸線方向内方に離隔した位置に形成されている。また、貫通孔28eは、その中央部が反射面部41fの閉口部41eを基準に開口端補正により求められる距離ΔLだけ離隔した位置に設けられるのが好ましい。開口端補正による距離ΔLの好適な長さについては、後述する。
さらに、この反射音の最適な消音効果を得るため、図5に示す開口部41dの開口面積S(m)と、プレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積S(m)は、次式(5)を満たすよう、その開口部41dが形成されている。
なお、プレート41の直径をD、開口部41dの貫通孔41cの直径をDとすると、前述の総面積S1は、π(D/2)、開口面積S2は、π(D/2)×14で表される。
Figure 0005257517

この反射音の最適な消音効果を得るためには、開口端反射と閉口端反射との分配の割合を半分づつにすればよく、この分配の割合を得るためには、プレート41における入射する排気音の反射率を0.5にすればよいことが知られている。
ここで、排気音の反射率をRpとし、テールパイプ28内部の媒質の固有音響インピーダンスをZ1、テールパイプ28の外部の下流開口端28b付近の媒質の固有音響インピーダンスをZ2とすると、排気音の反射率Rpは、次式(6)で表される。本来、排気音の反射率Rpは、固有音響インピーダンスZ、Zとの関係で表されるが、プレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積Sと開口面積Sの断面積変化があまり大きくなく、音波がほぼ平面で連続的に伝播することから、各媒質の固有音響インピーダンスZ、Zに各面積を乗算した値で表すことができる、すなわち、ZをZで表し、ZをZで表すことができるので、次式(6)となる。
Figure 0005257517
ここで、固有音響インピーダンスは、媒質の密度ρ(Kg/m)と音速c(m/s)の積で表されるので、Z=ρ、Z=ρとなる。そして、テールパイプ28の内部の媒質ρおよび音速cと、テールパイプ28の外部の下流開口端28b付近の媒質ρおよび音速cとはともに排気ガスである。なお、エンジン21が、燃料の無噴射状態で回転している場合には、ともに空気となることがある。ともに排気ガスおよび空気の場合には、ρ=ρとなるので、Z=Zとなり、反射率Rpは、次式(7)で表される。
Figure 0005257517
この式(7)に、反射率Rpの最適値0.5を代入すると、前述の式(5)が得られ、プレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積に対する開口部41dの開口率は33%になっている。なお、この開口率は、33%が最も好ましい値となっているが、本実施の形態のプレート41においては、(33±α)%の範囲であれば、プレート41における反射音の消音効果を得ることは可能である。
開口率が33%以外の値であっても、開口部41dおよび閉口部41eで分配された開口端反射および閉口端反射による反射音が互いに打ち消し合い、ある程度の反射音が消音されるからである。(33±α)%の範囲を逸脱した場合には、開口端反射および閉口端反射による反射音の打ち消し効果が得られないことがある。ここでαは、本実施の形態に係る排気装置20が適用される車両の設計諸元、シミュレーション、実験や経験値などのデータに基づいて適宜選択される。
このプレート41においては、開口部41dでテールパイプ28の内部と、大気とが連通している。このため、マフラ27の拡張室35からテールパイプ28の上流開口端28aに導入された排気ガスは、テールパイプ28の開口部41dを通して下流開口端28bから大気に排出されるよう構成されている。
次に、排気装置20の作用および気柱共鳴の発生する理由について説明する。
排気装置20の上流側のエンジン21が始動されると、エンジン21の各気筒から排気される排気ガスは、排気マニホールド22から触媒コンバータ24に導入され、触媒コンバータ24によってNOxの還元やCO、HCの酸化が行われる。
触媒コンバータ24で浄化されて排気される排気ガスは、フロントパイプ25およびセンターパイプ26を通して排気装置20のマフラ27に導入される。マフラ27に導入される排気ガスは、図8の矢印で示すように、インレットパイプ部26Aの小孔26aを介して拡張室35に導入されるとともに、インレットパイプ部26Aの下流開口端26bから共鳴室36に導入される。
拡張室35に導入された排気ガスは、アウトレットパイプ部28Aの上流開口端28aを通してテールパイプ28に導入された後、テールパイプ28の下流開口端28bに設けられたプレート41の開口部41dおよび貫通孔28eを通って大気に排出される。
エンジン21の運転時にエンジン21の各爆発気筒で励起される排気脈動により、エンジン21の回転数(rpm)に応じて変化する周波数(Hz)の排気音が各爆発気筒から発生する。この排気音は、エンジン21の回転数が増大するにつれて周波数が大きくなるものであり、排気ガスを媒体として、排気マニホールド22、触媒コンバータ24、フロントパイプ25およびセンターパイプ26を通ってマフラ27のインレットパイプ部26Aに入射する。
インレットパイプ部26Aに入射した排気音は、インレットパイプ部26Aの小孔26aを介して拡張室35に侵入し、拡張されて、全周波数帯域に亘って排気音の音圧レベルが低減される。また、インレットパイプ部26Aに入射した排気音は、下流開口端26bから共鳴室36に侵入する。共鳴室36に侵入した排気音は、ヘルムホルツ共鳴によって設定された特定の周波数の排気音が消音される。
また、拡張室35に侵入した排気音は、テールパイプ28に入射し、この入射波がテールパイプ28の下流開口端28bのプレート41で反射して反射波となる。
この開口端反射による反射波と閉口端反射による反射波とは互いに打ち消し合う干渉が起きるとともに、開口端反射による反射波および閉口端反射による反射波は、テールパイプ28の上流開口端28aでさらに反射し下流開口端28b方向に入射波と同様にそれぞれ進行し、プレート41で入射波と同様に再反射する。このような反射が繰り返される。
ここで、上記のように、プレート41の側面部41bの反射面部41fに対してテールパイプ28の軸線方向内方に貫通孔28eを形成しているので、開口端反射における実効的な反射面を、プレート41の側面部41bの反射面部41fとすることができ、閉口端反射の反射面と同一とすることができる。したがって、開口端反射による反射波の位相と閉口端反射による反射波の位相との差を、正確に180°異なる位置とすることができ、確実に打ち消し合う干渉を起こさせることができる。
なお、本来、パイプの開口端のような同じ媒質を有する媒体同士の境界では、媒質が同じであり、反射は起きず音波は透過してしまうようにも思われる。しかしながら、テールパイプ28のような、排気音の波長に対して充分に小さな断面の寸法を有するパイプ内を進行する排気音は疎密波からなる平行波となり、下流開口端28bおよび上流開口端28aで反射する。
下流開口端28bで開口端反射が起こる理由としては、次のものが挙げられる。すなわち、テールパイプ28内を流れる排気ガスの圧力は高くなっており、テールパイプ28の下流開口端28bの外側の大気圧はテールパイプ28内を流れる排気ガスの圧力よりも低くなっている。このため、入射波が下流開口端28bから勢いよく大気に飛び出すことで下流開口端28b内の排気ガスの圧力が低くなる低圧部が発生し、この低圧部がテールパイプ28内を上流開口端28aに向かって進行し始めるからである。
したがって、反射波は、入射波と逆向きの平行波となり入射波と逆向きに進行することになる。また、上流開口端28a側で反射波が発生する理由も下流開口端28bで反射波が発生する理由と同様である。
そして、下流開口端28bの開口部41dに向かう入射波と下流開口端28bの開口部41dと離隔する方向に向かう第1の反射波とが干渉する。さらに、第1の反射波が、上流開口端28aの開口で反射し、開口部41dに向かう第2の反射波となり、この第2の反射波と、第1の反射波および入射波が上流開口端28aと下流開口端28bとの間で繰り返され、それぞれが干渉する。
このように、入射波の反射が繰り返されることで、テールパイプ28の上流開口端28aの開口および下流開口端28bの開口部41dとの間で定在波ができることになる。
また、この定在波は、テールパイプ28の管長Lと定在波の波長λとが特定の関係にあるとき、テールパイプ28の上流開口端28aの開口および下流開口端28bの開口部41dがそれぞれ粒子速度の腹となるような定在波ができ、この場合には、振幅が著しく大きくなり、気柱共鳴が生じる。この気柱共鳴は、テールパイプ28の管長Lを半波長とした周波数を基本として、この基本周波数の自然数倍の周波数の気柱共鳴が発生、波長としては基本の波長を自然数で割った長さの波長の気柱共鳴が発生して音圧が著しく増大し、騒音となってしまう。
具体的には、図9に気柱共鳴の定在波の粒子速度分布を示すように、排気音の基本振動からなる一次成分の気柱共鳴の波長λは、テールパイプ28の管長Lの略2倍となり、基本振動の二倍の二次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの略1倍となる。また、基本振動の三倍の三次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの2/3倍となり、図9から明らかなように、それぞれの定在波は、テールパイプ28の上流開口端28aおよび下流開口端28bが粒子速度の腹となり、粒子速度が最大となる。
また、排気音の一次成分ないし三次成分の気柱共鳴の定在波における音圧分布は、図9に示す粒子速度分布の腹と節がそれぞれと逆になり、テールパイプ28の上流開口端28aおよび下流開口端28bが音圧の節となり、音圧が0となる。
さらに、図10に示すように、排気音の音圧レベル(dB)は、エンジン回転数Ne(rpm)が増大するのに伴って一次成分f、二次成分fの共鳴周波数(Hz)に対応するエンジン回転数Neで増大する。
ここで、音速をc(m/s)、テールパイプ28の長さをL(m)、次数をnとしたときの気柱共鳴周波数fc(Hz)は、次式(8)で表される。
Figure 0005257517
音速cを400m/sとし、テールパイプ28の管長Lを3.0mとした場合には、上記式(8)に基づいてテールパイプ28の気柱共鳴による排気音の一次成分fは、66.7Hz、二次成分fは、133.3Hzとなり、エンジン21の回転数に対応した気柱共鳴による共鳴周波数の一次成分fと二次成分fで排気音の音圧レベル(dB)が高くなる。
また、本実施の形態では、エンジン21が4気筒であるため、前述の式(3)において、N=4となり、エンジン回転数Neが2000rpmのときに一次成分fの気柱共鳴により排気音の音圧レベル(dB)が増大し、エンジン回転数Neが4000rpmのときに二次成分fの気柱共鳴により排気音の音圧レベル(dB)が増大する。
特に、排気音の一次成分fの気柱共鳴のような100Hz以下の低周波の低速回転域では、車室内にこもり音を生じさせてしまい、運転者に不快感を与えてしまうことになる。三次成分の気柱共鳴周波数では、エンジン回転数Neは、6000rpmとなり、四次成分の気柱共鳴周波数では、エンジン回転数Neは、8000rpmとなるように、多数次成分の気柱共鳴周波数も起こりうるが、このような気柱共鳴による騒音は、運転者に気にならないものとなるので、図10では、三次成分以降の多数次成分については、図示していない。
本実施の形態に係る排気装置においては、エンジン回転数Neが低回転の2000rpm(一次成分f)および中回転の4000rpm(二次成分f)のときに、従来のテールパイプにおいて発生する気柱共鳴によって音圧レベル(dB)が増大してしまうのを確実に抑制するようにしたものである。
次に、気柱共鳴によって音圧レベルが増大してしまうのを抑制することができる理由を説明する。
前述のようにプレート41の開口部41dで、テールパイプ28に入射した入射波に対して、開口端反射が起き、閉口部41eで、閉口端反射が起きる。換言すれば、プレート41の反射面で開口端反射および閉口端反射が起きる。具体的には、入射波に対して同位相で、プレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積Sの約33%を占める開口部41dで反射する開口端反射による反射波と、入射波に対して180°位相が異なり、前述の総面積Sの約67%を占めるプレート41の側面部41bの閉口部41eで反射する閉口端反射による反射波とに分配される。開口部41dおよび閉口部41eで分配された開口端反射および閉口端反射による反射波は、互いに打ち消し合い、その結果、反射音が消音され、気柱共鳴によって音圧レベル(dB)が増大してしまうのが抑制される。
この場合、この反射音の最適な消音効果を得るため、前述のように開口端反射と閉口端反射との分配の割合が半分づつになるよう、プレート41における入射する排気音の反射率Rpが0.5に設定されている。この反射率Rpを0.5にするため、図5に示す開口部41dの開口面積S(m)と、プレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積S(m)は、前述の式(5)に示すように、S=(1/3)Sを満たすよう、その開口部41dが形成されている。
まず、図11を参照して、エンジン21の運転時の排気脈動による排気音の入射波Gがテールパイプ28内に入射し、この入射波Gがテールパイプ28の管長Lを半波長とする入射波Gである場合、すなわち開口端反射について説明する。
入射波Gの周波数がテールパイプ28が有している気柱共鳴周波数に合致すると、図11に示すように、テールパイプ28の下流開口端28bに設けられたプレート41の開口部41dから入射波Gの一部が透過波Gとなって大気中に侵入する。他方、プレート41の開口部41dにおいて前述の開口端反射が起こり、開口部41dにおける入射波Gが実線で示す反射波Rとなってプレート41と離隔する方向に進行する。
この反射波Rは、入射波Gに対して同位相となる。すなわち、テールパイプ28内の狭い気柱を伝わってきた密または疎の排気ガスや空気の固まりは、開口部41dにおいて大気の広い空間との境界に達した途端、一気に膨張し、その慣性でそれまで密だったところに疎が形成され、この疎が新たな波源となって反射波Rは気柱を今進行してきた向きに引き返していくことになり、密は疎に、疎は密になるので入射波Gの位相がそのまま反射波Rの位相となり、反射波Rは、入射波Gに対して同位相となる。
このように、入射波Gと反射波Rとが同位相であるので、本来この反射波Rは入射波Gと同一線上に重なっているが、説明の便宜上、図11においては、反射波Rを入射波Gに対して下方にずらしている。
他方、テールパイプ28の下流開口端28bに設けられたプレート41の閉口部41eにおいて前述の閉口端反射が起こり、閉口部41eにおける入射波Gが破線で示す反射波Rとなってプレート41と離隔する方向に進行する。
この反射波Rは、入射波Gに対して逆位相となり、反射波Rに対して180°位相が異なっている。すなわち、テールパイプ28内の狭い気柱を伝わってきた密または疎の排気ガスや空気の固まりは、閉口部41eにおいて、その壁面に衝突し密は密のまま、疎は疎のまま跳ね返るので入射波Gの位相が逆転し、反射波Rの位相となり、反射波Rは、入射波Gに対して逆位相となる。
このように、入射波Gと反射波Rとが逆位相となる。本来この反射波Rは入射波Gと位相0の横線を中心として対称となっているが、説明の便宜上、図11においては、反射波Rと反射波Rとが位相0の横線を中心として対称になるよう、反射波Rを位相0の横線方向にずらしている。
この反射波Rと反射波Rは位相が逆であるが、粒子速度の大きさは同じであるため、互いに打ち消し合うよう干渉し、テールパイプ28内の気柱においては、気柱共鳴は起きない。その結果、図10に示すように、気柱共鳴による排気音の破線で示す一次成分fが実線で示すように抑制され、排気音の音圧レベルが大幅に低減される。
また、一次成分fを基本振動とした二次成分fの気柱共鳴に対しても、図11と同様にテールパイプ28の下流開口端28bから反射される反射波が、入射波Gに対して同位相の開口部41dによる反射波Rと入射波Gに対して180°位相が異なる閉口部41eによる反射波Rとに分配されて、反射波Rと反射波Rとが互いに打ち消し合うよう干渉する。その結果、図10に示すように、気柱共鳴による排気音の破線で示す二次成分fが実線で示すように抑制され、排気音の音圧レベルが大幅に低減される。
次に、エンジン21の運転時の排気脈動による入射波Gがテールパイプ28内に入射し、この入射波Gの波長がテールパイプ28の管長Lの1/4波長を基本とする入射波Gである場合について説明する。
開口端反射は、図9に示すように、テールパイプ28の管長Lを半波長とした周波数を基本として、このときの基本波長を自然数で割った波長の気柱共鳴が発生するものである。
これに対し、閉口端反射は、図12に示すように、テールパイプ28の管長Lを1/4波長とした周波数の気柱共鳴を基本成分として、このときの基本波長を奇数で割った波長の気柱共鳴が発生するものであり、テールパイプ28の開口端から管内に入射された入射波が閉口端で入射波と180°異なる位相で反射するものである。
具体的には、図12に示すように、基本振動からなる一次成分の気柱共鳴の波長λは、テールパイプ28の管長Lの略4倍となり、二次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの略4/3倍となる。また、三次成分の気柱共鳴の波長λは、管長Lの4/5倍となり、閉口端が粒子速度の節、開口端が粒子速度の腹となるような定在波ができる。
また、一次成分ないし三次成分の気柱共鳴の定在波における音圧分布は、粒子速度分布と腹と節がそれぞれ逆になり、閉口端が音圧の腹、開口端が音圧の節となるような定在波ができる。
排気音の音圧レベル(dB)の共鳴周波数による増大は、入射波Gの波長がテールパイプ28の管長Lの1/4波長を基本とする入射波Gである場合も、入射波Gの波長がテールパイプ28の管長Lの半波長を基本とする入射波Gである場合と同様に起きる。
すなわち、図10に示すグラフと同様に、排気音の音圧レベル(dB)は、エンジン回転数Ne(rpm)が増大するのに伴って一次成分f、二次成分fの共鳴周波数(Hz)に対応するエンジン回転数Neで増大する。
ここで、音速をc(m/s)、テールパイプ28の長さをL(m)、次数をnとしたときの気柱共鳴周波数fd(Hz)は、次式(9)で表される。
Figure 0005257517
音速cを400m/sとし、テールパイプ28の管長Lを3.0mとした場合には、上記式(9)に基づいてテールパイプ28の気柱共鳴による排気音の一次成分fは、33.3Hz、二次成分fは100Hzとなり、エンジン21の回転数に対応した気柱共鳴による共鳴周波数の一次成分fと二次成分fで排気音の音圧レベル(dB)が高くなる。
また、本実施の形態では、エンジン21が4気筒であるため、前述の式(3)において、N=4となり、エンジン回転数Neが1000rpmのときに一次成分fの気柱共鳴により排気音の音圧レベル(dB)が増大し、エンジン回転数Neが3000rpmのときに二次成分fの気柱共鳴により排気音の音圧レベル(dB)が増大する。
本実施の形態では、エンジン21の運転時の排気脈動によりテールパイプ28の管長Lを1/4波長とする入射波Gがテールパイプ28内に入射すると、この入射波Gの周波数とテールパイプ28の気柱共鳴周波数とが一致することになる。
このとき、テールパイプ28の下流開口端28bから反射される反射波が、入射波Gに対して同位相の開口部41dによる開口端反射の反射波Rと入射波Gに対して180°位相が異なる閉口部41eによる閉口端反射の反射波Rとに分配される。
この反射波Rと反射波Rは位相が逆であるが、粒子速度の大きさは同じであるため、互いに打ち消し合うよう干渉し、気柱共鳴による排気音の一次成分fが抑制され、排気音の音圧レベルが大幅に低減される。
また、一次成分fを基本振動とした二次成分fの気柱共鳴に対しても、図11と同様にテールパイプ28の下流開口端28bから反射される反射波が、入射波Gに対して同位相のプレート41の開口部41dで反射する反射波Rと入射波Gに対して180°位相が異なるプレート41の閉口部41eで反射する反射波Rとに分配される。このとき、反射波Rと反射波Rとが互いに打ち消し合い、気柱共鳴による排気音の二次成分fが抑制され、排気音の音圧レベルが大幅に低減される。
(開口端補正)
ここで、上述の開口端補正により求められる距離ΔLの好適な長さについて、説明する。
開口端反射において、本実施の形態のように貫通孔28eがない場合、テールパイプ28内で発生する気柱共鳴における見かけ上の気柱の長さ、すなわち、共鳴周波数を決定する長さは、テールパイプ28の上流開口端28aから下流開口端28bのプレート41の反射面部41fまでの管長(L−L)よりも僅かに長いLhとなることが知られている。この管長(L−L)と見かけ上の気柱の長さLhとの差は、上述のように開口端反射において厳密には、両端の反射面が、それぞれ上流開口端28aから上流側に距離ΔL離隔した位置、プレート41の反射面部41fから下流側に距離ΔL離隔した位置となるためである。
この距離ΔLは、テールパイプ28の内径をDとすると、例えば、次式(10)で表される。
Figure 0005257517

したがって、貫通孔28eがない場合、開口端反射における実効的な反射面が、プレート41の反射面部41fから距離Δだけ下流側となる。このため、本実施の形態のテールパイプ28では、プレート41の反射面部41fから距離Δだけ上流側に、貫通孔28eを設けて、開口端反射における実効的な反射面が、プレート41の反射面部41fとなるようにしている。
これにより、開口端反射による実効的な反射面の位置を、閉口端反射における反射面(プレート41の反射面部41f)に正確に合わせることができる。また、上流開口端28aにおいては、プレート41の反射面部41fにおいて開口端反射によって反射された反射波も、閉口端反射によって反射された反射波も、開口端反射となるので、双方の位相差は、180°のまま保たれる。
なお、本実施の形態に係る排気装置20のマフラ27の長さ(mm)、外形の大きさ(mm)および共鳴室や拡張室の個数、インレットパイプ部26Aおよびテールパイプ28の内径(mm)、厚さ(mm)および長さ(mm)、プレート41の厚さ(mm)、プレート41の直径D、開口部41dの貫通孔41cの直径Dおよびプレート41の開口部41dを含む側面部41bの総面積S、開口面積S、距離L(mm)、L(mm)、L(mm)、L(mm)は、本実施の形態に係る排気装置20が適用される車両の設計諸元、シミュレーション、実験や経験値などのデータに基づいて適宜選択される。
本実施の形態に係る内燃機関の排気装置20においては、前述のように構成されているので、次の効果が得られる。
すなわち、本実施の形態に係る内燃機関の排気装置20は、テールパイプ28の下流開口端28bに開口部41dと閉口部41eとを形成したプレート41を設けたので、エンジン21の作動により脈動する排気ガスがテールパイプ28内に流入することにより、排気音が発生し、この排気音の周波数とテールパイプ28の気柱共鳴周波数とが一致したときに、排気音の入射波に対して同位相でプレート41の開口部41dから反射される、いわゆる開口端反射による反射波と、入射波に対して180°位相が異なるプレート41の閉口部41eから反射される、いわゆる閉口端反射による反射波と、に分配することができる。さらに、プレート41からテールパイプ28の軸線方向内方に、距離L離隔したテールパイプ28の周壁に、貫通孔28eを形成したので、開口端反射による反射波の反射の位置を、閉口端反射による反射波の反射の位置であるプレート41の反射面部41fに正確に合わせ、開口端反射による反射波と閉口端反射による反射波との位相差を180°として、ほぼ完全な逆位相とすることができ、互いに確実に打ち消し合うように干渉させ、干渉による音圧レベルの低減を最大とすることができる。なお、上記距離Lとは、テールパイプ28の半径(内径の1/2)D/2に対して0.6倍(L=0.6D/2)の距離としている。
このように、本実施の形態に係る内燃機関の排気装置20は、エンジン21の低回転時に車室内におけるこもり音の発生が防止されるとともに、従来のようにメインマフラに相当する消音器を大型化したり、テールパイプ28にサブマフラを介装することが不要となるため、テールパイプ28にプレート41および貫通孔28eを設けるだけの簡単構造で、排気装置の重量の増大が防止されるとともに、排気装置の製造コストの増大が防止されるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係る内燃機関の排気装置20は、テールパイプ28の貫通孔28eを、重力方向下方側、すなわち、車両の下方に形成させたので、テールパイプ28内に滞留した排気ガス凝縮水等を、この貫通孔28eから容易に排出させることができる。
さらに、本実施の形態に係る内燃機関の排気装置20は、プレート41の開口部41dを含む総面積Sに対して、開口部41dの開口面積Sを1/3の大きさに設定したので、音波の反射率が0.5となり、閉口端反射による反射波と、開口端反射による反射波と、が1:1の割合で起こることとなり、同レベルで発生する位相差が180°異なる互いの反射波が干渉により打ち消し合い、音圧レベルの低減効果を高めることができる。
本実施の形態に係る排気装置20においては、テールパイプ28の管長Lを半波長とする波長を基本波長として、この基本波長を自然数で割った長さの波長の気柱共鳴が発生した場合であっても、テールパイプ28の気柱共鳴によって音圧が増大してしまうのを抑制することができ、エンジン21の低回転時(2000rpm)に車室内にこもり音が発生するのを防止することができるという効果が得られる。
また、テールパイプ28の管長Lを1/4波長とする波長を基本波長として、この基本波長を奇数で割った長さの波長の気柱共鳴が発生した場合であっても、テールパイプ28の気柱共鳴によって音圧が増大してしまうのを抑制することができ、エンジン21の低回転時(1000rpm)に室内にこもり音が発生するのを防止することができる。
また、本実施の形態に係る排気装置20においては、プレート41をテールパイプ28の下流開口端28bのみに設けた場合について説明した。しかしながら、プレート41をテールパイプ28の下流開口端28bのみに設けた構造以外の構造であってもよい。
例えば、図13および図14に示すように、プレート41を、テールパイプ28の上流開口端28aおよび下流開口端28bの双方に設けた構造であってもよい。また、プレート41を、テールパイプ28の上流開口端28aのみに設けた構造であってもよい。
このようなプレート41を、テールパイプ28の上流開口端28aおよび下流開口端28bの双方に設けた構造、および、テールパイプ28の上流開口端28aのみに設けた構造においても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施の形態に係る排気装置20のプレート41の開口部41dは、14箇所に形成された直径Dの貫通孔41cで構成される場合について説明したが、他の形状で構成されるようにしてもよい。例えば、開口数は1個であってもよく14個以外の複数個であってもよい。また、開口の断面形状は、円形以外の他の形状であってもよい。
例えば、図15および図16に示すように、プレート51を本実施の形態に係る排気装置20のプレート41と同様に構成するとともに、小判形状のスリット51aおよびスリット51aよりも長い2個の小判形状のスリット51bと、プレート51とテールパイプ28の内周部28cとの間に隙間が画成される切欠き51cとにより、プレート51の開口部を構成するようにしてもよい。この場合、開口部の開口面積Sは、スリット51a、2個のスリット51bおよび切欠き51cの各開口面積を合計したものとなる。また、このようなスリットの他、楕円形や多角形の貫通孔であってもよい。
また、本実施の形態に係る排気装置20のプレート41は、一方側に突出して形成された直径Dの外周部41aと、側面部41bとで構成される場合について説明したが、他の形状で構成されるようにしてもよい。
例えば、所定の厚みを有する円盤からなるプレートで構成するようにしてもよい。このプレートは、直径Dの外周部と、テールパイプ28内を流動する排気ガスの排気方向に対向する側面部と、を備え、外周部とテールパイプ28の内周部28cとを密着させる。
さらに、本実施の形態に係る排気装置20のテールパイプ28においては、円形の断面を有する貫通孔28eが、プレート41の側面部41bに対してテールパイプ28の軸線方向内方に1箇所だけ形成された場合について説明した。しかしながら、本発明に係る排気装置においては、テールパイプ28に本実施の形態における貫通孔28eとは異なった形状、異なった個数のもので構成するようにしてもよい。
例えば、図17および図18に示すように、テールパイプ78において、下流開口端78bから、テールパイプ78の軸線方向内方に距離Lだけ離隔した位置にプレート41の側面部41bが位置するようプレート41を配置する。そして、プレート41の側面部41bに対してテールパイプ78の軸線方向内方に距離Lだけ離隔した位置に、長さLおよび幅Lを有する小判形状のスリット78dを3箇所にテールパイプ78を貫通して形成する。さらに、これらのスリット78dにそれぞれ対向する位置で3箇所に、テールパイプ78を貫通してスリット78eを形成するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の排気装置は、テールパイプにサブマフラを介装したり、テールパイプの上流開口端に大容量の共鳴室を有する消音器を設けるのを不要にして、テールパイプの気柱共鳴によって音圧レベルが増大してしまうのを抑制することができ、重量を低減することができるとともに製造コストを低減することができる内燃機関の排気装置全般に有用である。
20 排気装置
21 エンジン
22 排気マニホールド
24 触媒コンバータ
25 フロントパイプ
26 センターパイプ
27 マフラ
28、78 テールパイプ
28A アウトレットパイプ部
28a 上流開口端
28b 下流開口端
28c 内周部
28d 外周部
35 拡張室
36 共鳴室
41、51 プレート
41a 外周部
41b 側面部
41c 貫通孔
41d 開口部
41e 閉口部
41f 反射面部
総面積
開口面積

Claims (3)

  1. 一端部に内燃機関から排出された排気ガスの排気方向上流側の消音器に接続される上流開口端と、他端部に前記排気ガスを大気に排出するための下流開口端と、を有する排気管を備えた内燃機関の排気装置であって、
    前記排気管の前記下流開口端に、前記排気管の断面を閉口する閉口部と開口部を形成したプレートを前記排気ガスの排気方向に対向して設け、
    前記排気管の内径に対する所定の割合で前記プレートから前記排気管の軸線方向内方に離隔した前記排気管の周壁に、前記排気管の外周部と内周部とを貫通する貫通孔を形成したことを特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 前記排気管の貫通孔を、重力方向下方側に形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 前記プレートの閉口部と、前記開口部と、を合わせた総面積に対して、前記開口部の開口面積を1/3の大きさに設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の排気装置。
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