JP2008063996A - 内燃機関 - Google Patents

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和弘 若尾
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Abstract

【課題】エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期に触媒を暖機することができる内燃機関を提供する。
【解決手段】炭化水素系燃料と空気との混合気を水素ガスを主成分とする改質ガスに改質する改質装置25と、改質ガスを吸気通路18に供給可能な改質ガス供給通路27と、改質ガス供給通路27を開閉可能な改質ガス供給通路開閉手段31と、改質装置25と改質ガス供給通路開閉手段31との間で改質ガス供給通路27から分岐する分岐通路32と、分岐通路32を開閉可能な分岐通路開閉手段35と、分岐通路32に接続され未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な貯留タンク33と、貯留タンク33内の置換ガスを排気通路19内の排気ガスの流れ方向に対して触媒20より上流側に供給可能な置換ガス供給通路34と、置換ガスの供給を開始及び停止可能な置換ガス供給手段36とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に関し、特に、改質装置によって炭化水素系燃料と空気との混合気を水素ガスを主成分とする改質ガスに改質し、この改質ガスを燃焼室内で燃焼させて動力を発生する内燃機関に関するものである。
従来、燃料改質装置で所定の燃料から生成した改質ガスを燃焼室に供給し、その改質ガスで運転することによって排気ガス中のHC成分等の有害成分の低減を図る内燃機関が知られている。例えば、この種の内燃機関としては、炭化水素系燃料と空気の混合気を燃料改質装置に供給して高温の改質触媒で改質反応させ、これにより生成された水素ガスが主成分の改質ガスを吸気通路に供給して燃焼室で燃焼させるものが下記の特許文献1、2に開示されている。
特開2005−83208号公報 特開2001−248505号公報
しかしながら、このようなエミッション性能に優れる内燃機関であっても、機関始動直後においては、燃料改質装置に供給される炭化水素系燃料の霧化不良や空気との混合不良が起こり易く、また、改質触媒の担体温度を改質反応し得る所定温度まで上昇させ難いので、炭化水素系燃料が改質触媒で改質されずに残ってしまうおそれがある。従って、機関始動直後の内燃機関においては、その未改質燃料が排気ガスと共に排出されてしまうおそれがあり、これは改質ガスを用いて運転することによって燃焼室に導入されるHCを減らし排気ガス中のHC成分等の有害成分の低減を図るという趣旨にも反してしまう。また、炭化水素系燃料が改質触媒で十分に改質されないことから、始動時に吸入される空気量に応じた良質な改質ガスを供給できず、これによりエミッション性能が悪化するおそれもある。
また、このように排気ガス中に有害成分が存在しているときには有害成分を排気浄化触媒で浄化させるのが一般的であるが、一般に、機関始動直後の排気浄化触媒の担体温度は活性温度に達していないので、この従来の内燃機関においては、機関始動直後に発生した排気ガス中の有害成分を浄化することができず、そのまま外に排出してしまうおそれがある。
そこで本発明は、エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期に触媒を暖機することができる内燃機関を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による内燃機関は、燃焼室と、前記燃焼室に空気を供給する吸気通路と、前記燃焼室から排気ガスを排出すると共に該排気ガスを浄化する触媒を有する排気通路と、炭化水素系燃料と空気との混合気を水素ガスを主成分とする改質ガスに改質する改質装置と、前記改質ガスを前記吸気通路に供給可能な改質ガス供給通路と、前記改質ガス供給通路に設けられ該改質ガス供給通路を開閉可能な改質ガス供給通路開閉手段と、前記改質装置と前記改質ガス供給通路開閉手段との間で前記改質ガス供給通路から分岐する分岐通路と、前記分岐通路を開閉可能な分岐通路開閉手段と、前記分岐通路に接続され未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な貯留タンクと、前記貯留タンク内の前記置換ガスを前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記触媒より上流側に供給可能な置換ガス供給通路と、前記置換ガスの供給を開始及び停止可能な置換ガス供給手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明による内燃機関では、前記改質装置と前記改質ガス供給通路開閉手段との間の前記改質ガス供給通路にバッファタンクを備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明による内燃機関では、前記吸気通路に設けられるサージタンクと前記バッファタンクとを連結する連結通路と、前記連結通路を開閉可能な連結通路開閉手段とを備えることを特徴とする。
請求項4に係る発明による内燃機関では、前記改質装置の作動前に前記貯留タンク内が負圧に設定されることを特徴とする。
請求項5に係る発明による内燃機関では、前記吸気通路に設けられるスロットルバルブの上流側で該吸気通路から分岐して前記改質装置に空気を供給可能な吸気分岐通路と、前記吸気分岐通路を開閉可能な吸気分岐通路開閉手段と、前記吸気分岐通路に設けられ前記改質装置に空気を圧送可能なエアポンプとを備えることを特徴とする。
請求項6に係る発明による内燃機関では、前記置換ガス供給手段は、前記エアポンプにより兼用されることを特徴とする。
請求項7に係る発明による内燃機関では、前記改質ガスを前記吸気通路に供給する際に前記改質ガス供給通路開閉手段又は前記スロットルバルブを制御して空気と改質ガスとの比をリーンに設定する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関によれば、改質ガスを吸気通路に供給可能な改質ガス供給通路から分岐する分岐通路に接続され未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な貯留タンクと、貯留タンク内の置換ガスを排気通路内の排気ガスの流れ方向に対して触媒より上流側に供給可能な置換ガス供給通路と、置換ガスの供給を開始及び停止可能な置換ガス供給手段とを備えるので、エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期に触媒を暖機することができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係るエンジンを示す概略構成図、図2は、本発明の実施例1に係るエンジンにおけるタイムチャートである。
図1に示すように、本実施例では内燃機関としてのエンジン1は、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるエンジンであり、シリンダボア2に往復運動可能に設けられるピストン3が2往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行う、いわゆる4サイクルエンジンである。
このエンジン1は、シリンダボア2を往復移動可能なピストン3と、空気と燃料との混合気が燃焼可能であると共にピストン3の移動方向の一方側に設けられる燃焼室4と、ピストン3の移動方向の他方側に設けられる複数のクランク室5を備える。ここで、ピストン3の移動方向は、円筒形状に形成されるシリンダボア2の軸線方向である。つまり、ピストン3を挟んでこのシリンダボア2の軸線方向の一方側に燃焼室4、他方側にクランク室5が設けられる。また、このエンジン1は、シリンダボア2、ピストン3、燃焼室4、クランク室5をそれぞれ複数備える。なお、以下の説明では、複数ある気筒のうちの1つについて説明する。
さらに、エンジン1は、燃焼室4に連通する吸気ポート6及び排気ポート7と、吸気ポート6内に燃料を噴射することが可能な第1インジェクタ8と、燃焼室4の上方に位置して混合気に着火する点火プラグ9と、ピストン3の往復運動に連動して回転可能なクランクシャフト10を備える。さらに、エンジン1は、シリンダヘッド11、シリンダブロック12及びクランクケース13を備える。
シリンダヘッド11は、シリンダブロック12上に締結され、クランクケース13は、シリンダブロック12の下部に締結される。シリンダブロック12は、内部に上述した円筒形状のシリンダボア2が形成される。このシリンダブロック12は、複数のシリンダボア2を形成するボア壁面2aと、複数のクランク室5を形成するクランク室壁面5aを有し、このボア壁面2aとクランク室壁面5aとは、ボア壁面2aの下端部、クランク室壁面5aの上端部において連続している。
ピストン3は、このシリンダボア2に上下移動自在に嵌合する。クランク室5は、シリンダボア2に各々連通する。クランクケース13は、内部に潤滑油を貯留する。クランクシャフト10は、クランク室5内に回転自在に支持される。上述のピストン3は、それぞれコネクティングロッド14を介してこのクランクシャフト10に連結される。また、クランクシャフト10は、その軸周りにカウンタウェイト15を有する。各ピストン3の往復運動は、コネクティングロッド14を介してクランクシャフト10に伝えられ、ここで回転運動に変換されて、エンジン1の出力として取り出される。
燃焼室4は、ピストン3を挟んでクランク室5の反対側に設けられる。この燃焼室4は、複数のシリンダボア2に対応して複数形成され、シリンダヘッド11の下面11a、シリンダボア2のボア壁面2a及びピストン3の頂面3aにより画成される。
この燃焼室4の上部、つまり、シリンダヘッド11の下面11aに上述した吸気ポート6及び排気ポート7が各々2つずつ形成される。この吸気ポート6及び排気ポート7の開口には吸気弁16及び排気弁17が設けられる。この吸気弁16及び排気弁17は、吸気ポート6及び排気ポート7をそれぞれ開閉可能とし、吸気ポート6と燃焼室4、燃焼室4と排気ポート7とをそれぞれ連通することができる。吸気ポート6は、その吸気方向上流側に空気を導入する吸気通路(吸気管)18が接続され、排気ポート7は、燃焼室4から排気ガスを排出し、その排気方向下流側にこの燃焼室4内の排気ガスを排出する排気通路(排気管)19が接続される。
吸気通路18は、その通路の途中に吸気方向上流側から順にエアフロメータ21、スロットルバルブ22、サージタンク23が設けられている。スロットルバルブ22は、吸入空気量を調量するものであり、サージタンク23は、吸気容積部として機能する空間をその内部に有する。また、排気通路19は、その通路の途中に三元触媒20が装着されている。所定の活性化温度以上になることで活性化する三元触媒20は、排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxなどの有害物質を酸化、還元させて浄化処理するものであり、理論空燃比付近で有害物質の十分な浄化効率を得られる。
第1インジェクタ8は、上述したように吸気ポート6内に装着されこの吸気ポート6内に燃料噴霧を噴射する。点火プラグ9は、燃焼室4の天井部分、すなわち、シリンダヘッド11の下面11aの吸気ポート6と排気ポート7の間に装着される。
また、エンジン1には、クランキングを行うスタータモータ52が設けられており、エンジン始動時に図示しないピニオンギヤがリングギヤと噛み合った後、回転力がピニオンギヤからリングギヤへと伝わり、クランクシャフト10を回転することができる。
さらに、このエンジン1は、マイクロコンピュータを中心として構成され、エンジン1の各部を制御可能な電子制御ユニット(以下「ECU」という)50を備える。ECU50には、エンジン1の各部を駆動する不図示の駆動回路及び各種センサが接続されており、ECU50は、これらの駆動回路、センサ等との間で信号の入出力を行なう。ECU50にはエアフロメータ21が電気的に接続され、計測した吸入空気量をこのECU50に出力している。さらに、ECU50にはクランク角センサ24が電気的に接続され、このクランク角センサ24は、クランクシャフト10の回転角度であるクランク角度を検出し、検出した各気筒のクランク角度をECU50に出力し、このECU50は検出したクランク角度に基づいて各気筒における吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程を判別すると共に、エンジン回転数(rpm)を算出している。
このエンジン1では、第1インジェクタ8から噴射される燃料と吸気通路18、吸気ポート6を介して吸入される空気とが混合して混合気を形成し、ピストン3がシリンダボア2内を下降することで、燃焼室4内にこの混合気が吸入される(吸気行程)。そして、このピストン3が吸気行程下死点を経てシリンダボア2内を上昇することで混合気が圧縮され(圧縮行程)、ピストン3が圧縮行程上死点付近に近づくと点火プラグ9により混合気に点火され、該混合気が燃焼し、その燃焼圧力によりピストン3を下降させる(膨張行程)。燃焼後の混合気は、ピストン3が膨張行程下死点を経て吸気行程上死点に向かって再び上昇することで排気ポート7、排気通路19を介して排気ガスとして放出される(排気行程)。このピストン3のシリンダボア2内での往復運動は、コネクティングロッド14を介してクランクシャフト10に伝えられ、ここで回転運動に変換され、出力として取り出されると共に、このピストン3は、カウンタウェイト15、クランクシャフト10が慣性力によりさらに回転することで、このクランクシャフト10の回転に伴ってシリンダボア2内を往復する。このクランクシャフト10が2回転することで、ピストン3はシリンダボア2を2往復し、この間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行い、燃焼室4内で1回の爆発が行われる。
ここで、このエンジン1は、炭化水素系燃料と空気の混合気を改質することにより生成される改質ガスを燃焼室4に供給し、始動時においてこの改質ガスを用いて運転することによって燃焼室4に導入されるHCを減らし、排気ガス中のHC成分等の有害成分の低減を図っている。すなわち、このエンジン1は、機関始動時等の冷間時において三元触媒20の触媒温度が活性温度に達しておらず排気ガス中の有害成分を浄化し難いとき、水素ガスを主成分とする改質ガスを燃焼時の燃料として使用することで、炭化水素系燃料を燃焼させるよりも排気ガス中におけるHC(炭化水素)成分の有害成分を低減させ、その有害成分の排出自体を抑えてエミッション性能を向上させている。
具体的には、このエンジン1は、水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質装置25と、吸気通路18から分岐して改質装置25に空気を供給可能な吸気分岐通路26と、改質装置25で生成される改質ガスを吸気通路18に供給可能な改質ガス供給通路27を備える。
吸気分岐通路(吸気分岐管)26は、吸気通路18に設けられるスロットルバルブ22の上流側で該吸気通路18から分岐して改質装置25に接続される。吸気分岐通路26は、その通路の途中に吸気通路18側から順に吸気側エアポンプ28、分岐側エアフロメータ29、吸気分岐通路開閉手段としてのシャットバルブ30が設けられている。吸気側エアポンプ28は、吸気通路18内を流動する空気の一部を改質装置25に圧送可能でありECU50によりその駆動が制御されている。分岐側エアフロメータ29は、ECU50に電気的に接続され、吸気分岐通路26を通過し、改質装置25に導入される空気量を計測し、計測した空気量をECU50に出力している。シャットバルブ30は、吸気分岐通路26を開閉可能な開閉弁でありECU50によりその駆動が制御されている。
なお、上述したエアフロメータ21は、吸気分岐通路26が吸気通路18から分岐する部分よりも空気の流動方向に対して上流側に設けられている。すなわち、エアフロメータ21は、吸気通路18内に吸入されたすべての吸入空気量を計測するのに対して、分岐側エアフロメータ29は、エアフロメータ21が計測した吸入空気量のうち改質装置25に導入される空気量を計測している。
改質装置25は、炭化水素系燃料を噴射可能な第2インジェクタ25aと、改質触媒25bを備える。改質装置25は、第2インジェクタ25aから噴射される炭化水素系燃料と吸気分岐通路26を介して供給される空気(酸素)との混合気を改質触媒25bにより水素ガス、一酸化炭素ガス等を主成分とする改質ガスに改質する。ここで、この改質触媒25bは、ヒータ等の加熱手段(図示略)が具備された電気加熱式の改質触媒であり、改質反応可能な所定の温度まで昇温された後に良質な改質ガスを生成し始める。また、第2インジェクタ25aは、ECU50に接続されており、改質装置25に導入される空気量に応じた供給量で燃料を噴射するように制御される。
改質ガス供給通路(改質ガス供給管)27は、一端が改質装置25に接続され、他端が吸気通路18に設けられるサージタンク23の下流側でこの吸気通路18に接続される。すなわち、吸気分岐通路26、改質装置25、改質ガス供給通路27により構成される一連の通路は、スロットルバルブ22の上流側で吸気通路18から分岐し、スロットルバルブ22の下流側、ここではサージタンク23の下流側で再び吸気通路18と合流する。改質ガス供給通路27は、その通路の途中に改質ガス供給通路開閉手段としての流量制御弁31が設けられている。流量制御弁31は、改質ガス供給通路27を開閉可能であり、ここでは、改質ガス供給通路27から吸気通路18に導入する改質ガスの流量を調節可能である。
このような構成からなるエンジン1では、改質装置25を作動させて改質ガスを生成し、この改質ガスを用いて運転することによって、機関始動時等の冷間時において三元触媒20の触媒温度が活性温度に達しておらず排気ガス中の有害成分を浄化し難いとき、この改質ガスを燃焼時の燃料として使用することで、炭化水素系燃料を燃焼させるよりも排気ガス中におけるHC(炭化水素)成分の有害成分を低減させ、その有害成分の排出自体を抑えてエミッション性能を向上させることができる。
なお、このエンジン1は、改質装置作動センサ51を備える。改質装置作動センサ51は、例えば、エンジン1が搭載される車両のドアの開閉を検知するドアセンサや運転シートに設けられ運転者の着座を検知する圧力センサ等を用いることができる。改質装置作動センサ51は、ECU50に接続され、ECU50は、改質装置作動センサ51により機関始動要求を検知すると、エンジン始動開始前の予備動作として改質装置25の加熱手段等を作動させ、改質触媒25bを起動させる。
ところで、機関始動直後においては、改質装置25に供給される炭化水素系燃料の霧化不良や空気との混合不良が起こり易く、また、改質触媒25bの温度を改質反応し得る所定温度まで上昇させ難いので、炭化水素系燃料が改質触媒25bで十分に改質されずに残ってしまうおそれがある。すなわち、機関始動直後のエンジン1においては、その未改質燃料が排気ガスと共に排出されてしまうおそれがある。さらに、炭化水素系燃料が改質触媒25bで十分に改質されないことから、始動時に吸入される空気量に応じた良質な改質ガスを供給できず、これによりエミッション性能が悪化するおそれもある。また、一般に、機関始動直後の三元触媒20の温度は活性温度に達していないので、機関始動直後に発生した排気ガス中の有害成分を浄化することができず、そのまま外に排出してしまうおそれがある。
そこで、本実施例1のエンジン1は、起動直後に改質装置25から排出される不良な改質ガス等を一時的に貯留し、この貯留したガスを排気通路19上の三元触媒20よりも上流側に供給して燃焼させることで、エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期の触媒暖機を図っている。
具体的には、エンジン1は、改質ガス供給通路27から分岐する分岐通路32と、分岐通路に接続され置換ガスを貯留可能な貯留タンク33と、貯留タンク33内に貯留される置換ガスを排気通路19に供給可能な置換ガス供給通路34を備える。
分岐通路(分岐管)32は、改質装置25と流量制御弁31との間で改質ガス供給通路27から分岐して貯留タンク33に接続される。分岐通路32は、その通路の途中に分岐通路開閉手段としてのバイパスバルブ35が設けられている。バイパスバルブ35は、分岐通路32を開閉可能な開閉弁でありECU50によりその駆動が制御されている。
貯留タンク33は、改質装置25から排出される未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な容積部として機能する空間をその内部に有する。ここで、置換ガスとは、エンジン1の運転停止から吸気分岐通路26、改質装置25、改質ガス供給通路27に残留している空気、未改質の混合気(炭化水素系燃料、空気)、生成された改質ガス(水素ガス、一酸化炭素ガス)等を含むガスであり、言い換えれば、その成分が不安定な不良な改質ガスである。
置換ガス供給通路(置換ガス供給管)34は、一端が貯留タンク33に接続され、他端が排気通路19に設けられる三元触媒20より排気ガスの流れ方向に対して上流側に接続される。すなわち、分岐通路32、貯留タンク33、置換ガス供給通路34により構成される一連の通路は、改質装置25と流量制御弁31との間で改質ガス供給通路27から分岐し、三元触媒20の上流側で排気通路19と合流する。置換ガス供給通路34は、貯留タンク33内の置換ガスを排気通路19内の排気ガスの流れ方向に対して三元触媒20より上流側に供給可能である。置換ガス供給通路34は、その通路の途中に置換ガス供給手段としての排気側エアポンプ36が設けられている。排気側エアポンプ36は、貯留タンク33内の置換ガスを三元触媒20の上流側に圧送可能であると共に、ECU50によりその駆動が制御され、置換ガスの供給を開始及び停止可能である。
ここで、本実施例のエンジン1による置換ガス供給制御について、図2のタイムチャートに基づいて詳細に説明する。以下の動作は、主としてECU50により実行される。
まず、時刻t1において改質装置作動センサ51により機関始動要求を検知すると、ECU50は、エンジン始動開始前の予備動作として改質装置25の加熱手段等を作動させると共にシャットバルブ30、バイパスバルブ35を駆動して吸気分岐通路26、分岐通路32を開放し、吸気側エアポンプ28、第2インジェクタ25aを作動させる。このとき、流量制御弁31は改質ガス供給通路27を閉止した状態であり、第1インジェクタ8、排気側エアポンプ36は停止した状態である。吸気側エアポンプ28が作動すると吸気分岐通路26、シャットバルブ30を介して改質装置25に空気が供給され、この空気と第2インジェクタ25aから噴射される炭化水素系燃料とが混合気を形成し、改質装置25によるこの混合気の改質が始まる。
このとき、改質装置25の作動直後においては上述のように炭化水素系燃料が改質触媒25bで十分に改質されずに残ってしまうおそれがある。また、吸気分岐通路26、改質装置25、改質ガス供給通路27にはエンジン1の前回の運転停止の際から空気等が残留している。しかしながら、ここでは流量制御弁31が閉止状態、バイパスバルブ35が開放状態、排気側エアポンプ36が停止状態であることから、残留空気、未改質の混合気(炭化水素系燃料、空気)、混合気の一部が改質され生成された改質ガス(水素ガス、一酸化炭素ガス)等を含むガスは、分岐通路32、バイパスバルブ35を介して貯留タンク33に導入され、この貯留タンク33で置換ガスとして貯留される。
そして、ECU50は、時刻t2において改質触媒25bが十分な改質反応が可能な温度まで昇温され、良質な改質ガスを生成し始めた後、バイパスバルブ35を駆動して分岐通路32を閉止し、貯留タンク33内の置換ガスが改質ガス供給通路27側に戻ることを防止する。これにより、有害成分を含む置換ガスが外部へ流出することを防止することができ、未改質燃料が燃焼室4に導入されることが防止される。さらに成分が不安定な置換ガスが始動時において燃焼室4での燃焼に用いられることがないことから、燃焼変動を防止することができる。また、このとき、改質装置25と流量制御弁31との間の改質ガス供給通路27及びバイパスバルブ35から改質ガス供給通路27側の分岐通路32は、水素ガス、一酸化炭素ガスを主成分とする良質な改質ガスにより満たされており、始動時に吸入される空気に応じて良質な改質ガスを供給することが可能となる。なお、時刻t1と時刻t2との間隔は、予め設定しておいても良いし、改質触媒25bの温度を検出する温度センサを設け、この温度センサが検出する温度に応じて適宜設定するようにしてもよい。
その後、ECU50は、時刻t3においてイグニッションON信号等からエンジン始動要求を検知すると、スロットルバルブ22を駆動して空気を燃焼室4に導入し、さらに、流量制御弁31を駆動して改質ガス供給通路27を開放し、改質ガスを吸気通路18、吸気ポート6を介して燃焼室4に導入すると共にスタータモータ52を駆動してクランキングによりエンジン1を始動開始する。
時刻t4において、ECU50によりエンジン1の完爆が判定されると、ECU50は、排気側エアポンプ36を作動し、置換ガス供給通路34を介して貯留タンク33内の置換ガスを排気通路19内の三元触媒20より上流側に供給する。排気通路19内の三元触媒20より上流側への置換ガスの供給が開始されると、この置換ガスには未改質の混合気(炭化水素系燃料、空気)、混合気の一部が改質され生成された改質ガス(水素ガス、一酸化炭素ガス)が含まれていることから、置換ガス中の水素ガス、一酸化炭素ガス、未改質HCが三元触媒20の上流側で燃焼し、これにより、三元触媒20の上流において有害成分の浄化が促進されると共に、その反応熱によって三元触媒20の活性化を早めることができる。また、この置換ガス中には燃焼しやすい、すなわち、可燃範囲が広くて着火し易い水素ガス、一酸化炭素ガスが含まれていることから通常の二次空気制御による暖機よりもより早期に三元触媒20を暖機することができる。
ここで、排気通路19内への置換ガスの供給をエンジン1が完爆した後に開始することで、この置換ガスを排気通路19内で確実に燃焼させることができる。すなわち、エンジン1が完爆し始動するとその排気熱により排気通路19が昇温し置換ガスが確実に燃焼できる雰囲気になるからである。ECU50によるエンジン1の完爆の判定は、例えば、クランク角センサ24が検出したクランク角度に応じてECU50が算出するエンジン回転数に基づいて行い、ECU50は、このエンジン回転数が所定回転数(例えば、400rpm程度)になった際にエンジン1が完爆したと判定すればよい。なお、エンジン1の完爆に代えて、例えば、排気通路19の三元触媒20より上流側に温度センサを設け、この温度センサが検出した温度が所定温度以上になった後に置換ガスを排気通路19に供給するようにしてもよい。要するに排気通路19が置換ガスの燃焼が可能な程度に昇温していればよい。
また、時刻t4において、ECU50によりエンジン1の完爆が判定されると、ECU50は、改質ガスを吸気通路18に供給する際に、その改質ガスと空気との混合気の空燃比がリーン(希薄空燃比)となるように設定する。改質ガスと空気との混合気の空燃比は、エアフロメータ21が計測する吸入空気量と分岐側エアフロメータ29が計測する改質装置25に導入される空気量に基づいて算出することができる。ECU50は、スロットルバルブ22と流量制御弁31の双方又は何れか一方を駆動制御することによって改質ガスと空気との混合気の空燃比を所望の値に設定することができる。
このように燃焼室4に吸入される改質ガスと空気との混合気の空燃比をリーンに設定することで、改質ガスによりリーンでも安定した燃焼が可能であることから、HCを低減してエミッション性能を向上させつつ、排気通路19内における酸素量が増加し、上述の置換ガスの燃焼反応が促進される。また、置換ガス中の一酸化炭素ガスは、酸素存在下で燃焼すると共に、低温でも三元触媒20で触媒反応が始まって二酸化炭素に浄化される。従って、排気通路19内の三元触媒20の上流側において燃焼反応に伴って温度上昇した排気ガスの流入又は触媒での直接の燃焼反応や一酸化炭素ガスの触媒反応によって三元触媒20の温度が早期に上昇する。
そして、時刻t5において、ECU50により三元触媒20の暖機終了が判定されると、排気側エアポンプ36を停止し、バイパスバルブ35を駆動して開放状態とする。これにより、排気通路19上で必要以上に置換ガスの燃焼反応や触媒反応が起こらなくなるので、三元触媒20の過熱による劣化や故障を防ぐことができる。また、貯留タンク33内に残留する置換ガスは、ピストン3の往復運動に伴って吸気通路18に発生する負圧効果によって吸気通路18に吸入され、良質の改質ガスと共に燃焼室4に導入され、燃焼される。これにより、貯留タンク33内から残留置換ガスを確実にパージすることができる。ここで、ECU50による三元触媒20の暖機終了の判定は、例えば、エンジン1の始動からの吸入空気量に基づいて判定することができる。具体的には、ECU50は、エアフローメータ21により検出される吸入空気量の始動開始からの積算吸入空気量を求め、この積算吸入空気量が予め定めた基準値より大きいと判断したときに、三元触媒20の暖機を終了と判定する。なお、ECU50は、積算吸気量の代わりにエンジン1の始動時からの燃料噴射量の積算噴射量やエンジン1の冷却水温、三元触媒20の触媒温度等に基づいて触媒暖機の終了の判定をしてもよい。
また、時刻t5において、三元触媒20の暖機終了が判定されると、ECU50は、第1インジェクタ8による燃料の噴射を徐々に開始し、改質ガスを用いた運転から通常の燃料を用いた運転に徐々に移行していき、時刻t6において、吸気側エアポンプ28、第2インジェクタ25aを停止し、シャットバルブ30を閉止状態とし改質装置25を停止し改質ガスの生成を終了する。なお、ここでは、改質ガスを用いた運転と通常の燃料を用いた運転とをオーバーラップさせて徐々に通常の燃料を用いた運転に移行するものとして説明したが、例えば、エンジン1の運転状態が高負荷運転に移行した場合にはオーバーラップを0にして即座に通常の燃料を用いた運転に移行するようにしてもよい。
時刻t6において、第1インジェクタ8から噴射される通常の燃料を用いた運転に移行した後、改質装置25、改質ガス供給通路27等に残留する改質ガスや分岐通路32、貯留タンク33、置換ガス供給通路34等に残留する置換ガスが上述のように負圧効果によって吸気通路18に吸入された後、ECU50は、時刻t7においてバイパスバルブ35、流量制御弁31を閉止状態としこの制御を終了する。このとき、貯留タンク33内は負圧となっており、すなわち、次回の改質装置25の作動前に貯留タンク33内が負圧に設定されていることになる。このため、貯留タンク33内が負圧であることから、貯留タンク33内の容積を小さく抑えながら、より多くの置換ガスを貯留しておくことができる。
以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン1によれば、燃焼室4と、燃焼室4に空気を供給する吸気通路18と、燃焼室4から排気ガスを排出すると共に該排気ガスを浄化する三元触媒20を有する排気通路19と、炭化水素系燃料と空気との混合気を水素ガスを主成分とする改質ガスに改質する改質装置25と、改質ガスを吸気通路18に供給可能な改質ガス供給通路27と、改質ガス供給通路27に設けられ該改質ガス供給通路27を開閉可能な流量制御弁31と、改質装置25と流量制御弁31との間で改質ガス供給通路27から分岐する分岐通路32と、分岐通路32を開閉可能なバイパスバルブ35と、分岐通路32に接続され未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な貯留タンク33と、貯留タンク33内の置換ガスを排気通路19内の排気ガスの流れ方向に対して三元触媒20より上流側に供給可能な置換ガス供給通路34と、置換ガスの供給を開始及び停止可能な排気側エアポンプ36とを備える。
したがって、改質ガスを吸気通路18に供給可能な改質ガス供給通路27から分岐する分岐通路32と、この分岐通路32に接続される貯留タンク33を設けることで、起動直後に改質装置25から排出される有害成分を含む置換ガスが貯留タンク33に貯留されるため、この有害成分が外部へ流出することが防止され、また、未改質燃料が燃焼室4に導入されることが防止され、さらに成分が不安定な置換ガスが始動時において燃焼室4での燃焼に用いられることがないことから、燃焼変動が防止されるので、エミッション性能の悪化を抑制することができる。さらに、この貯留タンク33に貯留される置換ガスを排気通路19内の三元触媒20よりも上流側に供給する置換ガス供給通路34を設けることで、この置換ガスには未改質の混合気(炭化水素系燃料、空気)、混合気の一部が改質され生成された改質ガス(水素ガス、一酸化炭素ガス)が含まれていることから、この置換ガス中の水素ガス、一酸化炭素ガス、未改質HCが三元触媒20の上流側で燃焼し、これにより、三元触媒20の上流において有害成分の浄化が促進されると共に、その反応熱によって三元触媒20の活性化を早めることができる。その結果、エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期に触媒を暖機することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン1によれば、改質装置25の作動前に貯留タンク33内が負圧に設定される。したがって、貯留タンク33内が負圧であることから、貯留タンク33内の容積を小さく抑えながら、より多くの置換ガスを貯留することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン1によれば、改質ガスを吸気通路18に供給する際に流量制御弁31又はスロットルバルブ22を制御して空気と改質ガスとの混合気の空燃比をリーンに設定するECU50を備える。したがって、燃焼室4に吸入される改質ガスと空気との混合気の空燃比をリーンに設定することで、始動時に燃焼室4に吸入されるHC量を低減しつつ排気通路19内における酸素量が増加し、置換ガスの燃焼反応及び触媒反応が促進されるので、三元触媒20をより早期に活性化することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン1によれば、吸気通路18に設けられるスロットルバルブ22の上流側で該吸気通路18から分岐して改質装置25に空気を供給可能な吸気分岐通路26と、吸気分岐通路26を開閉可能なシャットバルブ30と、吸気分岐通路26に設けられ改質装置25に空気を圧送可能な吸気側エアポンプ28とを備える。したがって、吸気通路18から分岐して改質装置25に空気を供給可能な吸気分岐通路26を設けることから、コンパクトな構成で改質装置25に空気を供給することができると共に、吸気分岐通路26にシャットバルブ30を設けることで、停止状態において改質装置25や改質ガス供給通路27等から残留改質ガスや残留置換ガスが外部に流れ出ることを防止することができる。
図3は、本発明の実施例2に係るエンジンを示す概略構成図である。実施例2に係るエンジンは、実施例1に係るエンジンと略同様の構成であるが、バッファタンクを備える点で実施例1に係るエンジンとは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
エンジン201の始動時においては、サージタンク23や吸気通路18などに残留する空気が燃焼室4に一気に吸入される。このとき、この吸入空気量と改質ガス供給通路27を介して供給される良質な改質ガスとの混合気の空燃比が所定範囲内にある必要があり、この良質な改質ガスの供給量が不足すると、失火の原因になったり、エミッション性能の低下につながったりするおそれがある。
そこで、この実施例2に係るエンジン201は、改質装置25と流量制御弁31との間の改質ガス供給通路27にバッファタンク237を備えることで、このバッファタンク237に十分な量の良質な改質ガスを貯留するようにしている。
バッファタンク237は、分岐通路32が改質ガス供給通路27から分岐する部分に設けられており、言い換えれば、分岐通路32は、このバッファタンク237を介して改質ガス供給通路27に接続されることになる。このバッファタンク237は、改質装置25から排出される良質な改質ガスを貯留可能な容積部として機能する空間をその内部に有する。
すなわち、このエンジン201では、改質装置25と流量制御弁31との間の改質ガス供給通路27及びバイパスバルブ35から改質ガス供給通路27側の分岐通路32の容積が実施例1のエンジン1と比較してバッファタンク237の分だけ大きくなる。そして、図2で上述した時刻t1の改質装置25作動後から時刻t2のエンジン始動開始までの間、バッファタンク237内に改質ガスが貯留される。また、この間、残留空気、未改質の混合気(炭化水素系燃料、空気)、混合気の一部が改質され生成された改質ガス(水素ガス、一酸化炭素ガス)等を含むガスは、分岐通路32、バイパスバルブ35を介して貯留タンク33に導入され、この貯留タンク33で置換ガスとして貯留される。したがって、改質装置25と流量制御弁31との間の改質ガス供給通路27、バイパスバルブ35から改質ガス供給通路27側の分岐通路32及びバッファタンク237内は、水素ガス、一酸化炭素ガスを主成分とする良質な改質ガスにより満たされる。これにより、十分な量の良質な改質ガスをバッファタンク237に貯留することができ、この結果、この良質な改質ガスを改質ガス供給通路27、流量制御弁31を介して始動時の吸入空気量に応じた量で確実に供給することができる。
以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン201によれば、改質装置25と流量制御弁31との間の改質ガス供給通路27にバッファタンク237を備える。したがって、バッファタンク237を改質ガス供給通路27に設けたので、十分の量の改質ガスがバッファタンク237内に貯留され、エンジン始動時に一気に吸入される吸入空気量に応じた量の改質ガスを供給することができるので、改質ガスの供給量が不足することがなく、失火を防止することができ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。さらに、起動直後に改質装置25から排出される有害成分を含む置換ガスや残留空気が貯留タンク33に導入され貯留されるため、バッファタンク237内を良質な改質ガスにより満たしつつ有害成分等が外部へ流出することが防止されるので、エミッション性能の悪化を抑制することができる。
図4は、本発明の実施例3に係るエンジンを示す概略構成図である。実施例3に係るエンジンは、実施例2に係るエンジンと略同様の構成であるが、サージタンクとバッファタンクとを連結する連結通路を備える点で実施例2に係るエンジンとは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
実施例3に係るエンジン301は、吸気通路18に設けられるサージタンク23とバッファタンク237とを連結する連結通路(連結管)338を備える。この連結通路338は、その通路の途中にこの連結通路338を開閉可能な連結通路開閉手段としてのバイパスバルブ339が設けられている。このように、連結通路338によりサージタンク23とバッファタンク237とを連結することで、置換ガスを貯留可能な容積部として貯留タンク33に加えてサージタンク23も用いることができる。
以上で説明した本発明の実施例に係るエンジン301によれば、吸気通路18に設けられるサージタンク23とバッファタンク237とを連結する連結通路338と、連結通路338を開閉可能なバイパスバルブ339とを備える。したがって、連結通路338によりサージタンク23とバッファタンク237とを連結することで、置換ガスを貯留可能な容積部として貯留タンク33に加えてサージタンク23も用いることが可能となるので、貯留タンク33の容積を小さく抑え、よりコンパクトな構成にすることができる。
なお、上述した本発明の実施例に係るエンジンは、上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、エンジン1、201、301は、ポート噴射型エンジンとして説明したが直噴型エンジンでもよい。以上の説明では、置換ガスは排気通路19に供給するものとして説明したが、排気ポート7に供給してもよい。この場合、この排気ポート7を含む排気系全体が本発明の排気通路に相当する。
以上の説明では、置換ガス供給手段としての排気側エアポンプ36を置換ガス供給通路34に設けるものとして説明したが、置換ガス供給手段は、吸気側エアポンプ28により兼用してもよい。この場合、本発明の実施例に係るエンジンをよりコンパクトな構成とすることができる。また、以上の説明では、吸気通路18から分岐して改質装置25に空気を供給可能な吸気分岐通路26を設けるものとしたが、吸気分岐通路26を設けず直接改質装置25に空気を供給するようにしてもよい。
また、以上の説明では、改質ガスと空気との混合気の空燃比は、エアフロメータ21が計測する吸入空気量と分岐側エアフロメータ29が計測する改質装置25に導入される空気量に基づいて算出するものとして説明したが他の構成により検出するようにしてもよい。また、実施例3のエンジン301では、連結通路338によりバッファタンク237とサージタンク23を連結するものとして説明したが、バッファタンク237を設けず、連結通路338により改質ガス供給通路27とサージタンク23を連結し、貯留タンク33に置換ガスを貯留しサージタンク23に良質な改質ガスを貯留するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る内燃機関は、エミッション性能の悪化を抑制しつつ早期に触媒を暖機するものであり、種々の内燃機関に用いて好適である。
本発明の実施例1に係るエンジンを示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係るエンジンにおけるタイムチャートである。 本発明の実施例2に係るエンジンを示す概略構成図である。 本発明の実施例3に係るエンジンを示す概略構成図である。
符号の説明
1、201、301 エンジン(内燃機関)
3 ピストン
4 燃焼室
8 第1インジェクタ
9 点火プラグ
18 吸気通路
19 排気通路
20 三元触媒
21 エアフロメータ
22 スロットルバルブ
23 サージタンク
25 改質装置
25a 第2インジェクタ
25b 改質触媒
26 吸気分岐通路
27 改質ガス供給通路
28 吸気側エアポンプ(エアポンプ)
29 分岐側エアフロメータ
30 シャットバルブ(吸気分岐通路開閉手段)
31 流量制御弁(改質ガス供給通路開閉手段)
32 分岐通路
33 貯留タンク
34 置換ガス供給通路
35 バイパスバルブ(分岐通路開閉手段)
36 排気側エアポンプ(置換ガス供給手段)
50 ECU(制御手段)
237 バッファタンク
338 連結通路
339 バイパスバルブ(連結通路開閉手段)

Claims (7)

  1. 燃焼室と、
    前記燃焼室に空気を供給する吸気通路と、
    前記燃焼室から排気ガスを排出すると共に該排気ガスを浄化する触媒を有する排気通路と、
    炭化水素系燃料と空気との混合気を水素ガスを主成分とする改質ガスに改質する改質装置と、
    前記改質ガスを前記吸気通路に供給可能な改質ガス供給通路と、
    前記改質ガス供給通路に設けられ該改質ガス供給通路を開閉可能な改質ガス供給通路開閉手段と、
    前記改質装置と前記改質ガス供給通路開閉手段との間で前記改質ガス供給通路から分岐する分岐通路と、
    前記分岐通路を開閉可能な分岐通路開閉手段と、
    前記分岐通路に接続され未改質の混合気を含む置換ガスを貯留可能な貯留タンクと、
    前記貯留タンク内の前記置換ガスを前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記触媒より上流側に供給可能な置換ガス供給通路と、
    前記置換ガスの供給を開始及び停止可能な置換ガス供給手段とを備えることを特徴とする、
    内燃機関。
  2. 前記改質装置と前記改質ガス供給通路開閉手段との間の前記改質ガス供給通路にバッファタンクを備えることを特徴とする、
    請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記吸気通路に設けられるサージタンクと前記バッファタンクとを連結する連結通路と、
    前記連結通路を開閉可能な連結通路開閉手段とを備えることを特徴とする、
    請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記改質装置の作動前に前記貯留タンク内が負圧に設定されることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関。
  5. 前記吸気通路に設けられるスロットルバルブの上流側で該吸気通路から分岐して前記改質装置に空気を供給可能な吸気分岐通路と、
    前記吸気分岐通路を開閉可能な吸気分岐通路開閉手段と、
    前記吸気分岐通路に設けられ前記改質装置に空気を圧送可能なエアポンプとを備えることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の内燃機関。
  6. 前記置換ガス供給手段は、前記エアポンプにより兼用されることを特徴とする、
    請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記改質ガスを前記吸気通路に供給する際に前記改質ガス供給通路開閉手段又は前記スロットルバルブを制御して空気と改質ガスとの比をリーンに設定する制御手段を備えることを特徴とする、
    請求項5又は請求項6に記載の内燃機関。
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