JP2008062590A - 収縮包装用ポリ乳酸フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含むポリ乳酸系組成物からなり、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.5以下であるポリ乳酸系延伸フィルムからなる収縮包装用ポリ乳酸系フィルムとする。
【選択図】なし
Description
ポリ乳酸二軸延伸フィルムからなる熱収縮フィルムとしては、特定の結晶融解熱量を有する熱収縮性ポリ乳酸系フィルム(例えば、特許文献1;特開平7−256753号公報)、あるいは特定の熱収縮性能を有する熱収縮性ポリ乳酸系フィルム(例えば、特許文献2;特開平9−187863号公報)が提案されている。
しかしながら、いずれもかかる熱収縮性ポリ乳酸系フィルムは耐熱性に劣ることから用途が制限されている。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物層の1成分であるポリ−L−乳酸(PLLA)は、L−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体である。L−乳酸の含有量が95モル%未満の重合体は、後述のポリ−D−乳酸(PDLA)と溶融混練して得られるポリ乳酸系組成物を延伸して得られる延伸フィルム(収縮包装用ポリ乳酸フィルム)の耐熱性が劣る虞がある。
<ポリ−D−乳酸>
本発明に係わるポリ乳酸系組成物層の1成分であるポリ−D−乳酸(PDLA)は、D−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体である。D−乳酸の含有量が95モル%未満の重合体は、前述のポリ−L−乳酸と溶融混練して得られるポリ乳酸系組成物を延伸して得られる延伸フィルム(収縮包装用ポリ乳酸フィルム)の耐熱性が劣る虞がある。
多価カルボン酸としては、具体的には、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、ケトピメリン酸、マロン酸及びメチルマロン酸等の脂肪族ジカルボン酸並びにテレフタル酸、イソフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
多価カルボン酸エステルとしては、具体的には、例えば、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、ピメリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、スベリン酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、デカンジカルボン酸ジメチル、ドデカンジカルボン酸ジメチル、ジグリコール酸ジメチル、ケトピメリン酸ジメチル、マロン酸ジメチル及びメチルマロン酸ジメチル等の脂肪族ジカルボン酸ジエステル並びにテレフタル酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチル等の芳香族ジカルボン酸ジエステルが挙げられる。
多価アルコールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール及び分子量1000以下のポリエチレングリコール等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシイソカプロン酸及びヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
ラクトン類としては、具体的には、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β又はγ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン等の各種メチル化カプロラクトン;β−メチル−δ−バレロラクトン、エナントラクトン、ラウロラクトン等のヒドロキシカルボン酸の環状1量体エステル;グリコリド、L−ラクチド、D−ラクチド等の上記ヒドロキシカルボン酸の環状2量体エステル等が挙げられる。
また、本発明に係わるPLLA及びPDLAには、それぞれD−乳酸若しくはL−乳酸を前記範囲以下であれば少量含まれていてもよい。
本発明の収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを形成するポリ乳酸系延伸フィルムは、前記ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含むポリ乳酸系組成物からなり、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.5以下、好ましくは0.4以下であることを特徴とするポリ乳酸系延伸フィルムである。
本発明の上記特性を有する収縮包装用ポリ乳酸系フィルム(ポリ乳酸系延伸フィルム)を得るには、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含むポリ乳酸系組成物として、以下の熱融解特性を有するポリ乳酸系組成物を用意して、延伸することが好ましい。
さらに、本発明に係わるポリ乳酸系組成物は、そのDSCの第2回昇温時の測定(250℃で10分経た後に10℃/分で降温を行い、0℃から再度10℃/分で昇温)において得られたDSC曲線の150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク10)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク20)のピーク比(ピーク10/ピーク20)が好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下であるという熱特性を有することが望ましい。これは、この組成物がステレオコンプレックス晶を選択的に形成しているためと考えられる。
ピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5より大きいと、結晶化後にPLLA、PDLA単体結晶の形成量が大きく、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸とが十分に混練されていない虞がある。
ピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5より大きい組成物は結晶化後のα晶(PLLAあるいはPDLAの単独結晶)の形成量が大きく、α晶の融解温度はSC晶に比べて低いため、熱変形が大きいのでシュリンク包装適性は優れるが、延伸後の透明性が劣るおそれがある。
また、本発明に係わるポリ乳酸系組成物は、DSCの第2回昇温時における205〜240℃の吸熱ピークの吸熱量(ΔHm)が35J/g以上であることが好ましい。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物の熱融解特性は、前記ポリ乳酸系延伸フィルムの熱融解特性を求めた方法と同様な方法で、DSC(示差走査熱量計)として、ティー・エイ・インスツルメント社製 Q100を用い、試料約5mgを精秤し、JIS K 7121及びJIS K 7122に準拠して求めた。なお、ポリ乳酸系組成物の熱融解特性は、降温時と第2回昇温時における特性を求めた。
PLLAの量が上記範囲外の組成物は上述の方法で混練しても、得られる組成物を延伸してなるフィルムはα晶の結晶体を含み、延伸後の透明性が劣るがある。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物が耐熱性に優れるのは、当該組成物がステレオコンプレックス構造を形成しており、ステレオコンプレックス構造はPLLAとPDLAの等量から構成されるためであると考えられる。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物を得るために、PLLAとPDLAを溶融混練するときの温度は、好ましくは230〜260℃であり、より好ましくは235〜255℃である。溶融混練する温度が230℃より低いとステレオコンプレックス構造物が未溶融で存在する虞があり、260℃より高いとポリ乳酸が分解する虞がある。
本発明の収縮包装用ポリ乳酸系フィルムは、前記ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含むポリ乳酸系組成物を用いて、押出成形して得られるフィルムあるいはシートを、好ましくは一方向に2倍以上、より好ましくは2〜12倍、さらに好ましくは3〜6倍延伸することにより、耐熱性、透明性に優れる延伸フィルムが得られる。延伸倍率の上限は延伸し得る限り、とくに限定はされないが、通常、12倍を超えるとフィルムが破断したりして、安定して延伸できない虞がある。
本発明の収縮包装体は、前記収縮包装用ポリ乳酸系フィルムで被包装物を収縮包装してなる収縮包装体である。被包装物はとくに限定はなく、種々公知の被包装物、例えば、例えばチョコレート、ガム、キャンデー等の菓子類、ハム・ソーセージ等の食肉加工品、たばこ、化粧品等の嗜好品、カセットテープ、ビデオテープ、CD、CDR、DVD、ゲームソフト等の記録材料、およびそれらの集積包装材料等が挙げられる。
本発明の収縮包装体を得るには、被包装物を前記組成物層からなる収縮包装用ポリ乳酸系フィルムで包装した後、通常、150〜180℃の雰囲気下で1〜10秒間処理して、収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを熱収縮させることにより得られる。熱収縮させてなるポリ乳酸系延伸フィルムも、上記熱融解特性を有するので、耐熱性に優れる。
(イ)ポリ−L−乳酸(PLLA―1):
D体量:1.9% Mw:22.2万(g/モル)、Tm:163℃。
(ロ)ポリ−L−乳酸(PURAC社製:PLLA―2):
D体量:0.0% Mw:39.5万(g/モル)、Tm:184℃。
インヘレント粘度(溶媒;クロロホルム、測定温度;25℃、濃度;0.1g/dl):3.10(dl/g)
(ハ)ポリ−L−乳酸(PURAC社製:PLLA―3):
D体量:0.0% Mw:143万(g/モル)、Tm:186℃。
インヘレント粘度(溶媒;クロロホルム、測定温度;25℃、濃度;0.1g/dl):7.11(dl/g)
(二)ポリ−D−乳酸(PURAC社製:PDLA―1):
D体量:100.0% Mw:29.8万(g/モル)、Tm:176℃。
インヘレント粘度(溶媒;クロロホルム、測定温度;25℃、濃度;0.1g/dl):2.46(dl/g)
(ホ)ポリ−D−乳酸(PURAC社製:PDLA―2):
D体量:100.0% Mw:135万(g/モル)、Tm:180℃。
インヘレント粘度(溶媒;クロロホルム、測定温度;25℃、濃度;0.1g/dl):7.04(dl/g)
本発明における測定方法は以下のとおりである。
(1)重量平均分子量(Mw)
試料20mgに、GPC溶離液10mlを加え、一晩静置後、手で緩やかに攪拌した。この溶液を、両親媒性0.45μm―PTFEフィルター(ADVANTEC DISMIC―25HP045AN)でろ過し、GPC試料溶液とした。
測定装置;Shodex GPC SYSTEM−21
解析装置;データ解析プログラム:SIC480データステーションII
検出器;示差屈折検出器(RI)
カラム;Shodex GPC K−G + K−806L + K−806L
カラム温度;40℃
溶離液;クロロホルム
流速;1.0ml/分
注入量;200μL
分子量校正;単分散ポリスチレン
(2)DSC測定
前記記載の方法で測定した。
(3)透明性
日本電色工業社製 ヘイズメーター300Aを用いてフィルムのヘイズ(HZ)及び平行光光線透過率(PT)を測定した。
(4)表面粗さ
株式会社小坂研究所製三次元表面粗さ測定器SE−30Kを用いてフィルム表面の中心面平均粗さ(SRa)を測定した。
(5)引張り試験
フィルムからMD方向及びTD方向に、夫々短冊状の試験片(長さ:50mm、幅:15mm)を採取して、引張り試験機(オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC-1225)を使用し、チャック間距離:20mm、クロスヘッドスピード:300mm/分(但し、ヤング率の測定は5mm/分で測定)で、引張り試験を行い、引張強さ(MPa)、伸び(%)及びヤング率(MPa)を求めた。
(6)熱収縮率
熱分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製 熱・応用・歪測定装置 TMA/SS120)を用いてフィルムから幅4mmの試験片を切り出し、チャック間5mmで試験片に荷重0.25MPaを掛け、100℃(開始温度)から5℃/分で昇温し、各温度における試験片の変形(伸びまたは収縮)を測定した。
(7)広角X線測定
測定装置:X線回折装置(株式会社リガク製 自動X線回折装置RINT−2500)
透過法
X線ターゲット:Cu K―α
出力:50kV×300mA
回転角;2.0度/分
ステップ:0.01度
走査範囲:5〜30度
実施例1
<ポリ乳酸系組成物からなるプレスシートの製造>
PLLA―1:PDLA―2を50:50(重量部)の比で80g計量し、東洋精機製ラボプラストミルCモデル(2軸混練機)を用いて250℃、120rpmの条件下で20分間溶融混練して、ポリ乳酸系組成物を得た。ついで、当該ポリ乳酸系組成物を、プレス成形し、厚さ;500μmのポリ乳酸系組成物からなるプレスシートを得た。
<収縮包装用ポリ乳酸系フィルムの製造>
前記プレスシートを、パンタグラフ式バッチ二軸延伸装置(ブルックナー社製)を用いて75℃ホットエアーで60秒予熱した後、2.1m/分の速度で、縦横方向に3.0倍延伸(同時二軸延伸)し、厚さ約50μmの収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを得た。
実施例2
実施例1で用いたPLLA―1に代えてPLLA―3を用いる以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系組成物及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを得た。
実施例1で用いたPLLA―1に代えてPLLA―3を、実施例1で用いたPDLA―2に代えてPDLA―1を用いる以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系組成物及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを得た。
得られたポリ乳酸系組成物からなるプレスシート及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
実施例4
実施例1で用いたPLLA―1に代えてPLLA―2を用いる以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系組成物及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを得た。
実施例5
実施例1で用いたPLLA―1に代えてPLLA―2を、実施例1で用いたPDLA―2に代えてPDLA―1を用いる以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系組成物及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを得た。
得られたポリ乳酸系組成物からなるプレスシート及び収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
比較例2
実施例2で用いたポリ乳酸系組成物に代え、ラボプラストミルでの混練時間を3分間として得た混練物を用いる以外は、実施例2と同様に行い、組成物及び同上フィルムを得た。
比較例3
実施例3で用いたポリ乳酸系組成物に替え、ラボプラストミルでの混練時間を3分間として得た混練物を用いる以外は、実施例3と同様に行い、組成物及び収縮包装用フィルムを得た。
比較例4
実施例4で用いたポリ乳酸系組成物に替え、ラボプラストミルでの混練時間を3分間として得た混練物を用いる以外は、実施例4と同様に行い、組成物及び収縮包装用フィルムを得た。
比較例5
実施例5で用いたポリ乳酸系組成物に替え、ラボプラストミルでの混練時間を3分間として得た混練物を用いる以外は、実施例5と同様に行い、組成物及び収縮包装用フィルムを得た。
また、比較例1〜5の延伸フィルムの素材として用いた混練物(プレスシート)の第2回昇温時における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピーク(ピーク10)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピーク(ピーク20)とのピーク比(ピーク10/ピーク20)は、1.50〜4.00と0.5を超えている。
実施例1で得た収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを金枠にクリップで固定し、200℃×15分の条件でヒートセット(熱処理)をした後、室温で十分冷やしてポリ乳酸系ニ軸延伸フィルムを得た。
得られた組成物からなるプレスシート及びニ軸延伸フィルムを前記記載の方法で測定した。測定結果を表3に示す。
比較例7
実施例2で得た収縮包装用ポリ乳酸系フィルムを金枠にクリップで固定し、200℃×15分の条件でヒートセット(熱処理)をした後、室温で十分冷やしてポリ乳酸系ニ軸延伸フィルムを得た。
得られた組成物からなるプレスシート及びニ軸延伸フィルムを前記記載の方法で測定した。測定結果を表3に示す。
実施例1で得られた収縮包装用ポリ乳酸系フィルムから5cm×5cmのフィルム片を2枚切り出し、4.8cm×4.8cmの3mm厚紙の上下に挟み四方を溶断シールした後にオーブンに入れて160℃×1分で収縮処理を行い、収縮包装体を得た。得られた収縮包装体は、フィルムが約5%収縮しタイトな仕上がりであった。得られた収縮フィルムの熱融解特性及び広角X線回折を測定した結果を表3に示す。
実施例2で得られた収縮包装用ポリ乳酸系フィルムから5cm×5cmのフィルム片を2枚切り出し、4.8cm×4.8cmの3mm厚紙の上下に挟み四方を溶断シールした後にオーブンに入れて160℃×1分で収縮処理を行い、収縮包装体を得た。得られた収縮包装体は、フィルムが約5%収縮しタイトな仕上がりであった。得られた収縮フィルムの熱融解特性及び広角X線回折を測定した結果を表3に示す。
Claims (11)
- ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含むポリ乳酸系組成物からなり、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.5以下であるポリ乳酸系延伸フィルムからなることを特徴とする収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量が40J/g以上である請求項1に記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定における吸熱ピーク測定後に、降温した際の発熱量が30J/g以上である請求項1に記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、250℃で10分間経過後に降温した際の発熱量が20J/g以上のポリ乳酸系組成物を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、第2回昇温時における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク10)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク20)とのピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5以下のポリ乳酸系組成物を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、第2回昇温時における205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量が35J/g以上のポリ乳酸系組成物を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系組成物が、ポリ−L−乳酸75〜25重量部及びポリ−D−乳酸25〜75重量部(ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の合計で100重量部)から調製されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、少なくとも一方向に2倍以上延伸されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- ポリ乳酸系延伸フィルムが、縦方向に2倍以上及び横方向に2倍以上延伸されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸系フィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の収縮包装用ポリ乳酸フィルムで収縮包装されてなる収縮包装体。
- 収縮包装体が、収縮包装用ポリ乳酸フィルムを80〜220℃の温度で1秒以上の収縮処理を行うことにより収縮されてなる請求項10に記載の収縮包装体。
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