JP2008062414A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、少なくとも3枚の基板の陽極接合を行う場合に、生産性が高く、加わる熱量を最小限に抑えてインクジェットヘッドに歪みが発生することを防止できる陽極接合法にて接合する工程を有するインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも3枚の基板を重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関する。
従来、半導体基板同士や半導体基板とガラス基板とを接合するための種々の技術が知られている。例えばマイクロマシニング分野においては、シリコンウエハとホウケイ酸ガラス基板とを接触させ、この状態で陽極接合により半導体基板とガラス基板とを接合する技術があり、この技術によりインクジェットヘッドを製造する試みがなされている(特許文献1参照)。
特許文献1には、第1及び第2基板とを密着させた状態で保持し、その上方に第3基板を非接触状態で保持し、前記第1乃至第3の基板を加熱昇温後、前記第1及び第2基板間の第1の陽極接合を行い、その後に前記第3基板を前記第2基板面上に押圧下降させ、前記第3基板と前記第2基板間の第2の陽極接合を行う工程を有するインクジェットヘッドの製造方法が開示されている。
特開平11−192712号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法は、各基板を異なるタイミングで陽極接合法にて接合するため、陽極接合を2回行わなければならず、手間がかかり、生産性が低下する欠点を有している。
また、陽極接合時の加熱を2回分行わなければならず、各基板に加わる熱量が増大し、インクジェットヘッドに歪みが発生してしまう場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、少なくとも3枚の基板の陽極接合を行う場合に、生産性が高く、加わる熱量を最小限に抑えてインクジェットヘッドに歪みが発生することを防止できる陽極接合法にて接合する工程を有するインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.
少なくとも3枚の基板を重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
2.
少なくとも3枚の基板は、シリコン基板あるいはガラス基板からなり、シリコン基板とガラス基板を交互に重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とする前記1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
3.
3枚の基板は、シリコン基板あるいはガラス基板からなり、シリコン基板、ガラス基板、シリコン基板の順に重ね合わせた後、3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とする前記2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
4.
少なくとも1枚の基板の一部に切り欠き部を設けて、該切り欠き部を介して陽極接合用の電極を取り出すことを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
本発明によれば、1回の陽極接合にて少なくとも3枚の基板の陽極接合が完了するため、接合時間を大幅に短縮することがで、生産性が向上する。例えば、1回の陽極接合にてインクジェットヘッド全体の接合が完了することも可能になる。
また、陽極接合時に基板に加わる熱量を最小限に抑えることができるため、インクジェットヘッドに歪みが発生することを防止できる。
<第1の実施の形態>
以下に、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法は、少なくとも3枚の基板を重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とする。
本実施形態では、インクジェットヘッドとして静電吸引式インクジェットヘッド(以下、インクジェットヘッドと記す場合がある。)の例を説明する。
図1(a)は本実施形態の静電吸引式インクジェットヘッドを示す分解斜視図であり、(b)は(a)の静電吸引式インクジェットヘッドの組み立てられた状態の斜視図である。図2は、図1(b)のA−A断面図である。
なお、図2においては、便宜上、ノズルが2個分についての構成しか図示されていないが、本実施形態のインクジェットヘッドは、図1に示すように9個のノズルが所定のピッチで1列に配置された構成になっている。ここで、インクジェットヘッドのノズル列は、1列に限定されるものではなく、例えば、複数のノズルが所定のピッチで2列に配置された構成でもよい。また、インクジェットヘッドのノズルの数についても、9個に限定されるものではない。
図1,2に示すように、本実施形態の静電吸引式インクジェットヘッドは、ノズル形成基板1と、溝形成基板2(以下、シリコン基板2と記す場合がある、)と、圧電素子3、補強部材50とを備える。
ノズル形成基板1は、シリコン基板4とガラス基板5とを接合した複合基板である。シリコン基板4には、貫通孔6と切り欠き部100が設けられている。シリコン基板4の貫通孔6の内径は軸方向について一定である。ガラス基板5には貫通孔7が設けられている。ガラス基板5の貫通孔7の内径は軸方向について一定であり、シリコン基板4の貫通孔6の内径より大きい。
溝形成基板2は、シリコン基板であり、これにガラス基板5を被せて接合することで、インク加圧室15となるインク加圧室溝13、インク供給路となるインク供給路溝203、共通インク室となる共通インク室溝202、及びインク供給口201が形成されている。溝形成基板2とガラス基板5とは陽極接合法により接合され、インク供給口、共通インク室、インク供給路、及びインク加圧室15とでインク加圧室15を含むインク流路が形成されている。
インク流路の一端は、インク加圧室15で構成されており、他端のインク供給口201まで形成されている。インク加圧室15はノズル10の流入口11直前に配置されており、ノズル10にインクを供給する流路の一部となっている。また、流入口11に対向するインク加圧室15の底部は薄膜16で構成されている。薄膜16のインク加圧室15の外側となる面には圧電素子3が付設されており、圧電素子3の駆動によって薄膜16が変形し、インク加圧室15の容積を変化させる。インク加圧室15の容積変化によりノズル10に形成されるメニスカスが変化する。
圧電素子3としては、加圧力のみにより吐出するインクジェットヘッドに多用されているPZTを用いても良いが、静電吸引式インクジェットヘッドの場合、吐出力は主に静電吸引力で発生させ、圧電素子3はメニスカスを制御できるだけの圧力を発生できればよいので、圧電素子3としては、PZTより圧電定数の弱い圧電材料を適用しても良い。
本実施形態に拘わらず、貫通孔6及び/又は貫通孔7を吐出口12に近い断面ほど面積が減少する先細り形状に形成しても良い。貫通孔6と貫通孔7の連結部においては貫通孔7の径は貫通孔6の径と同一又はそれ以上とする。
更に、シリコン基板2のガラス基板5が接合された面と反対側の面に補強部材50が接着される。
図1に示すように、補強部材50は圧力室及び圧電素子3が配置された領域、インク供給口201並びに個々の圧力室を隔てる隔壁が配置された領域を包含する第1領域を開放する開口501を有し、第1領域を囲む第2領域を覆う枠状の部材として形成される。
補強部材50は、アルミ、ステンレス、ガラス等高い剛性を有する材料からなり、厚さ200〜500μmを有する。補強部材50が200μmよりも薄いと補強機能が十分でない。また、補強部材50は板材料から機械加工により所望のサイズに成型されるとともに、開口501も機械加工により形成される。
補強部材50を設けることにより、複数の圧電素子3を同時駆動した場合に生ずる、駆動効率の低下にようインク吐出特性の変化、駆動していない圧力室の隔壁が変位するクロストーク、駆動する圧力室の数によりインクの吐出特性が変化する、等の望ましくない現象が効果的に防止される。
本静電吸引式インクジェットヘッドは、以上のノズル10、インク加圧室15及び圧電素子3の構成が多数設けられた多ノズルヘッドである。図示しない対向電極板上に記録基板が保持され、インク吐出動作は次ぎのように行われる。
静電吸引のためには、インクそのものから電極をとる(アース)必要がある。
本実施形態では、図1におけるインク供給口201にインク供給管を接続するか、あるいは、共通インク室よりも大容量のインクを貯留可能な箱形状のインクマニホールドを、インク供給口201を覆うようにして更に接合し、インクマニホールドにインク供給管を接続することにより吐出対象のインクをインク流路を通して各ノズル10まで供給する。
インク供給管の中に細いワイヤー電極を入れて直にアースを取るか、あるいは、インクマニホールドを金属材料で構成し、マニホールドを電極としてアースを取っており、ワイヤー電極あるいは、マニホールド(電極)が、ノズル10に供給されるインクに接触し帯電させる。吐出対象の帯電したインクをインク流路を通して各ノズル10まで供給する。
インクと対向電極との間の電圧が所定の吐出電圧より低い状態において、圧電素子3を駆動して吐出動作させるノズルに形成されるメニスカスを吐出電圧下で飛翔する程度の凸に制御し、吐出動作させないノズルに形成されるメニスカスは、吐出電圧下で飛翔しない程度の水準に制御しておく。その上で、インクと対向電極との間に吐出電圧を印加し、吐出動作させるノズルとして選択されたノズルから液滴を静電吸引力によって吐出し、対向電極上の記録基板に着弾させる。以上のようにして、多ノズルから液滴を選択的に吐出する。
次に、インクジェットヘッドの製造方法について説明する。
シリコン基板4の作製方法は、基材としてシリコン基板を用いて、例えば、公知のフォトリソグラフィー技術(レジスト塗布、露光、現像)とエッチング技術等を用いることで貫通孔6と切り欠き部100を形成するという手順により行われる。エッチング方法としては、ドライエッチングが好ましい。
ガラス基板5の作製方法は、基材としてガラス基板を用いて、例えば、公知のフォトリソグラフィー技術(レジスト塗布、露光、現像)とエッチング技術等を用いることで貫通孔7を形成するという手順により行われる。
シリコン基板2は、シリコン基板4の作製方法と同様に、基材としてシリコン基板を用いて、例えば、公知のフォトリソグラフィー技術(レジスト塗布、露光、現像)とエッチング技術等を用いることで、ガラス基板5の貫通孔7にそれぞれ連通する複数のインク加圧室15となるインク加圧室溝13、インク加圧室にそれぞれ連通する複数のインク供給路となるインク供給路溝203、及びインク供給路に連通する共通インク室となる共通インク室溝202、並びにインク供給口201とを形成する。
インク加圧室溝13の底部の薄膜16は、インク加圧室溝13を形成する工程の後、シリコン基板2のインク加圧室溝13が形成された面の反対面の圧電素子3が付設される部分をエッチング加工することにより、所望の薄さに薄膜化させて形成する。又は、薄膜16は、圧電素子3が付設されるインク加圧室溝13の底部のみ特別にエッチングして他より深く掘り下げて形成しても良い。前記2方法を両方実施しても良い。
次に、このようにして形成されたシリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5の3枚の基板を位置合わせして図3の陽極接合装置により陽極接合する。
図3は、シリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5の3枚の基板を同時に陽極接合する工程を模式的に示している。
なお、本実施形態では、ガラス基板5として、可動イオンを含む硼珪酸ガラス基板であるテンパックス(登録商標)ガラスを用いている。以下、図3に沿って説明する。
シリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5は、十分に洗浄して乾燥させ、接合面にゴミが無いようにする。この洗浄及び乾燥するに先だって、シリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5の各接合面は、以降で行う分子間力による3枚の基板を密着することができるように、ダイヤモンドペースト(粒径はおおよそ0.1μm〜0.3μmの範囲)等を用いたバフ研磨等により表面粗さRa<10nmになるように研磨を行うことが好ましい。
ここで、表面粗さRaは、触針式表面粗計Dektak3030(Sloan Technology Veeco Instruments製、触針:ダイヤモンド製半径12.5μm、針圧:0.05mN)を使用して、測定幅3mmとする任意の3箇所における各表面粗さの算術平均値としている。
上記のようにして用意したシリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5を加熱するヒーター(図示しない)と陽極接合を行うための載せる基板より大きいベース電極20aとを備えた基板固定台20の上に、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4,の順に、研磨面が対峙するように重ね合わせる(図3(a))。
次に、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4の位置関係を確認した後、シリコン基板4と同じ材料の電極となる押圧部材110を設けて、シリコン基板4を押圧し、基板固定台20が備えているヒーター(図示しない)により3枚の基板を加熱する(図3(b))。陽極接合温度まで3枚の基板を加熱し、その後、その温度を維持した状態で、シリコン基板2に接触するベース電極20aと、電極となる押圧板110と接触する電極プローブ60とをプラスとし、切り欠き部100を介してガラス基板5と接触する電極プローブ61をマイナスとして直流電源90より直流電圧を3枚の基板に印加することで陽極接合を行う(図3(c))。
このように、切り欠き部100を設けることにより。切り欠き部100を介してガラス基板5と接触する電極プローブ61を取り出すことができるため、陽極接合の便宜のためにシリコン基板4の大きさを考慮する(ガラス基板5より小さくする)必要はなくなる。本実施形態のように、陽極接合するシリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4がほぼ同じ大きさである場合に特に有効である。
また、インクジェットヘッド面に対して、同一方向から陽極接合用の電極を接地させることができ、陽極接合装置の構成を簡略化できる。
また、押圧部材110で押圧することで、3枚の基板間の間隔を狭くして、薄い空気層を周囲に押し出し、空気が押し出された領域は、研磨等で表面粗さがRa<10nmと小さい面同士が、ついには接触して分子間力で密着される。
シリコン基板4を押圧する押圧部材110は、電極となる材料であれば特に限定されない。
押圧部材110の大きさは、シリコン基板2、シリコン基板4,ガラス基板5のうち最も小さい基板の大きさの80%から同じ程度の大きさとするのが好ましい。この大きさにすることで、接合する3枚の基板の接合面全域をより気泡を排除した状態で陽極接合することができる。
上記の陽極接合温度とは、ガラス基板5の中のNa+等の可動イオンが移動可能になる温度範囲ということから、350℃から550℃の範囲が好ましい。この温度範囲を超えて接合を行う場合、接合ができない又は接合が十分でないといった不都合が生じやすくなる。例えば、550℃以上では、印加電圧にもよるが、可動イオンが一気に流れ出して、ガラス基板5が白濁して劣化が生じ、結果的に強固な接合ができない場合がある。また、350℃以下では、可動イオンが移動しにくい状態であり、これを移動しやすくするためには、印加電圧を大きくすることが必要である。印加電圧を大きくする結果、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4の間で短絡が発生し、結果として陽極接合が十分できない場合がある。
また、上記の直流電圧は、ガラス基板5の中のNa+等の可動イオンの濃度によって若干異なるが、0.5kVから2kVの範囲が好ましく、より好ましくは0.8kVから1.5kV程度である。0.5kV以下であると可動イオンの動きが遅く、接合に時間がかかってしまう。2kV以上では、高電圧に対する絶縁の確保だけでなく周囲の環境(たとえば湿度など)の条件によっては、接合するガラス基板を貫通する形で放電が起こる場合があり、接合不良となる。
陽極接合は、陽極接合温度でガラス基板5の中の可動イオンが高電界に引かれて移動拡散する現象であり、この現象が顕著なガラスが好ましい。好ましいガラスとしてテンパックス(登録商標)ガラス及びパイレックス(登録商標)ガラスがある。テンパックス(登録商標)ガラス及びパイレックス(登録商標)ガラスは、Na+を可動イオンとして持っており、Na2Oが高温時にNa+とO2-になって、O2-が相手側に拡散することで接合が成立する。
また、接合する3枚の基板の熱膨張係数が近いことが好ましい。例えば、上記のガラスの他に通称ソーダガラス(青板ガラスとも称する。)を用いてもシリコン基板との陽極接合は可能であるが、互いの熱膨張係数の差により、接合後の室温までの冷却過程で生じる応力により割れ等の破損が生じてしまう場合がある。
上記実施形態では、基板固定台20の上に、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4,の順に、重ね合わせて接合する工程を例にして説明したが、ガラス基板5は、ガラスに代え、シリコンを材料として適用し、シリコン基板2及びシリコン基板4は、シリコンに代え、ガラスを材料として適用してもよい。この場合、ガラス基板4を押圧する押圧部材110は、接合されるガラス基板4と同じ材料とするのが好ましい。押圧部材110を金属からなる電極としても陽極接合は可能であるが、ガラス基板4に接した押圧部材110の周囲に、例えば、Na化合物等のアルカリ金属化合物が析出される。押圧部材110を接合されるガラス基板4と同じ材料とすると、押圧部材110とガラス基板4とが接触する周囲等には、この両者が同一材料であることから析出物が生じることがない。
本実施形態のように、基板固定台20の上に、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4,の順に、重ね合わせて接合する工程によれば、押圧に用いる押圧部材110は、上記で説明したような析出物を考慮する必要がないため接合する材料であるシリコンと同じシリコン板とする必要はなく、電極となる材料であれば特に限定されないため好ましい。
このように、本実施形態では、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4とを同時に陽極接合しており、したがって、1回の陽極接合にて3枚の基板の陽極接合が完了するため、接合時間を大幅に短縮することがで、生産性が向上する。
また、陽極接合時に基板に加わる熱量を最小限に抑えることができるため、インクジェットヘッドに歪みが発生することを防止できる。
シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4が接合されることによって、ノズル10に接続するインク流路が組み立てられる。
インク流路の組立て後に、薄膜16に圧電素子3を付設する。さらに補強部材50が接着剤により接着され、インクジェットヘッドが完成する。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4(a)は本実施形態の静電吸引式インクジェットヘッドを示す分解斜視図であり、(b)は(a)の静電吸引式インクジェットヘッドの組み立てられた状態の斜視図である。図5は本実施形態に関わる陽極接合をする工程を模式的に示している図である。なお図5において、陽極接合する前の工程は、第1の実施形態(図3の(a)、(b))と同様であるため図示を省略してある。
上記第1の実施形態においては、ベース電極20aを介して、シリコン基板2に直流電圧を印加した。
本実施形態では、図4に示すように、シリコン基板4、ガラス基板5の一部の同じ位置に切り欠き部101を設けている。図5に示すように、陽極接合温度まで3枚の基板を加熱し、その後、その温度を維持した状態で、切り欠き部101を介してシリコン基板2に接触する電極プローブ62と、電極となる押圧板110と接触する電極プローブ60とをプラスとし、切り欠き部100を介してガラス基板5と接触する電極プローブ61をマイナスとして直流電源90より直流電圧を3枚の基板に印加することで陽極接合を行う。
このように、切り欠き部101を設けることにより、切り欠き部101を介してシリコン基板2と接触する電極プローブ62を取り出すことができるため、ベース電極20aが不要になり、陽極接合装置の構成を簡略化できる。
以上の実施形態においては、切り欠き部100,101の形状として、半円形状の例を示したが、その下部に位置する基板からの電極の取り出しが可能であれば、如何なる形状でも良く、例えば、図6(a)に示すような貫通孔の切り欠き部102や図6(b)に示すように基板の外周角部を面取りした切り欠き部103でもよい。
以上の実施形態においては、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4の3枚の基板を同時に陽極接合する例を示したが、これに限らす、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合する工程を有すれば本発明に含まれる。少なくとも3枚の基板は、シリコン基板あるいはガラス基板からなり、シリコン基板とガラス基板を交互に重ね合わせることが好ましい。各基板を直接、陽極接合できるため、接合が容易になる。
以上の実施形態においては、補強部材50は接着剤によりシリコン基板2に接着される例を示したが、補強部材50は、前記に説明した陽極接合により、シリコン基板2に接合するようにしてもよい。補強部材50をガラス基板として、基板固定台20の上に、補強部材(ガラス基板)50、シリコン基板2、ガラス基板5、シリコン基板4,の順に、重ね合わせて4枚を同時に陽極接合させればよい。1回の陽極接合にてインクジェットヘッド全体の接合が完了することができ、好ましい態様である。
(a)は本発明の実施形態の静電吸引式インクジェットヘッドを示す分解斜視図であり、(b)は(a)の静電吸引式インクジェットヘッドの組み立てられた状態の斜視図である。 図1(b)のA−A断面図である。 本発明の実施形態に関わる陽極接合をする工程を模式的に示している図である。 (a)は本発明の実施形態の静電吸引式インクジェットヘッドを示す分解斜視図であり、(b)は(a)の静電吸引式インクジェットヘッドの組み立てられた状態の斜視図である。 本発明の実施形態に関わる陽極接合をする工程を模式的に示している図である。 (a)、(b)は本発明の実施形態に関わる切り欠き部の形状の他の例を模式的に示している図である。
符号の説明
1 ノズル形成基板
2 シリコン基板(溝形成基板)
3 圧電素子
4 シリコン基板
5 ガラス基板
20 基板固定台
20a ベース電極
90 直流電源

Claims (4)

  1. 少なくとも3枚の基板を重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 少なくとも3枚の基板は、シリコン基板あるいはガラス基板からなり、シリコン基板とガラス基板を交互に重ね合わせた後、少なくとも3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 3枚の基板は、シリコン基板あるいはガラス基板からなり、シリコン基板、ガラス基板、シリコン基板の順に重ね合わせた後、3枚の基板を同時に陽極接合法にて接合する工程を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 少なくとも1枚の基板の一部に切り欠き部を設けて、該切り欠き部を介して陽極接合用の電極を取り出すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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