JP2008061951A - ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体 - Google Patents

ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな興趣を掻き立てるゲームを実現すること。
【解決手段】所定の移動経路に沿って先頭キャラクタNPC1及びそれに追走するようにプレーヤキャラクタPCが移動制御され、壁位置の手前に設定された壁抜け姿勢開始地点に先頭キャラクタNPC1が達した際に、所与の壁抜け姿勢を先頭キャラクタNPC1にとらせる制御が行われる。そして、プレーヤキャラクタPCが壁位置に到達するまでの所定期間中のプレーヤの指示操作に従って壁抜けの成否が判定され、連続して壁抜けに成功したと判定された場合に、先頭キャラクタNPC1とプレーヤキャラクタPC間の距離が狭められる。
【選択図】図2

Description

本発明は、三次元仮想空間中を移動する出題移動体及び操作対象移動体の画像を生成して所定のゲームを実行するゲーム装置等に関する。
従来より、出題された問題に対してプレーヤが体を動かして回答したり、プレーヤキャラクタの動きを指示操作して回答するゲームとして、ダンスゲームや旗揚げゲーム(例えば、特許文献1。)が知られている。
特許文献1に開示されている旗揚げゲームでは、ゲーム装置の画面の四隅に白色又は赤色の指示パターンが表示され、プレーヤが、左右の手に持った白色又は赤色の旗を指示パターンに従って上げ下げすることで得点を競うものである。
特開平7−155467号公報
しかし、特許文献1を含む従来のゲームは、画面に指示パターンを次々と表示していくといった単純な出題方法を採用しているものがほとんどである。また、回答正否の判定方法も、制限時間内に入力された回答と正解との一致を判定するという単純なものがほとんどである。こういった出題方法や回答正否の判定方法の単調さは、プレーヤにゲームを飽きさせる要因となっていた。
さらに、従来のゲームは、正解回答を次々と入力したとしても、得点が増加していくだけであり、ゲーム途中における興趣性に欠けるものであった。
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、新たな興趣を掻き立てるゲームを実現することにある。
以上の課題を解決するための第1の発明は、
三次元仮想空間中を移動する出題移動体(例えば、図2の先頭キャラクタNPC1)及び操作対象移動体(例えば、図2のプレーヤキャラクタPC)の画像を生成して所定のゲームを実行するゲーム装置であって、
所定の移動経路に沿って前記出題移動体を移動させる出題移動体移動制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD3)と、
前記移動経路に沿って、前記出題移動体を追走するように前記操作対象移動体を移動させる操作対象移動体移動制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図22のステップC1)と、
前記移動経路中の所与の出題位置に前記出題移動体が達した際に所与の問題を出題する出題制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD15)と、
前記移動制御されている前記操作対象移動体が前記移動経路中の所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否を判定する回答判定手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図22のステップC7)と、
を備えたゲーム装置(例えば、図1、図15の業務用ゲーム装置1300)である。
また、第18の発明として、
コンピュータに、三次元仮想空間中を移動する出題移動体及び操作対象移動体の画像を生成させて所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
所定の移動経路に沿って前記出題移動体を移動させる出題移動体移動制御手段、
前記移動経路に沿って、前記出題移動体を追走するように前記操作対象移動体を移動させる操作対象移動体移動制御手段、
前記移動経路中の所与の出題位置に前記出題移動体が達した際に所与の問題を出題する出題制御手段、
前記移動制御されている前記操作対象移動体が前記移動経路中の所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否を判定する回答判定手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図15のゲームプログラム610)を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、所定の移動経路に沿って出題移動体及びそれに追走する操作対象移動体が移動制御され、移動経路中の所与の出題位置に出題移動体が達した際に所与の問題が出題される。そして、操作対象移動体が所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否が判定される。
出題移動体が出題位置に達した際に問題が出題され、これに追走する操作対象移動体が回答位置に到達した際に回答の正否が判定されるため、従来とは一味違った出題方法及び回答正否の判定方法が実現される。従って、新たな興趣を掻き立てるゲームが実現される。
また、第2の発明として、第1の発明のゲーム装置であって、
前記回答判定手段の判定結果に基づいて、前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離を変更する距離変更手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD31)を更に備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第2の発明によれば、回答正否の判定結果に基づいて、出題移動体と操作対象移動体間の距離が変更される。従って、例えば、回答が不正解である場合は、出題移動体と操作対象移動体間の距離が広げられることになる。
また、第3の発明として、第2の発明のゲーム装置であって、
前記距離変更手段が、前記判定結果が正解の場合に、前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離を狭めるゲーム装置を構成しても良い。
この第3の発明によれば、回答正否の判定結果が正解である場合に、出題移動体と操作対象移動体間の距離が狭められる。従って、例えば、操作対象移動体が出題移動体を捕捉した場合に成功となるようなゲーム内容であれば、プレーヤはゲームにやりがいを感じるようになる。
また、第4の発明として、第1〜第3の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記出題制御手段により出題された出題内容を示す出題内容指示体を前記出題位置に配置する出題内容指示体配置手段を更に備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第4の発明によれば、出題内容を示す出題内容指示体が出題位置に配置される。従って、プレーヤは、出題移動体を視認することができない場合であっても、出題内容指示体を視認することで、出題内容を知ることができる。
また、第5の発明として、第1〜第4の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記操作対象移動体移動制御手段による移動制御中の前記操作対象移動体の姿勢を変化させる操作対象移動体姿勢制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図22のステップC3)を備え、
前記出題制御手段は、前記出題位置に前記出題移動体が達した際に、前記出題移動体の姿勢を所与の姿勢に変化させることで当該変化後の姿勢を問題として出題する、
ゲーム装置を構成しても良い。
この第5の発明によれば、移動制御中の操作対象移動体の姿勢が変化され、出題位置に出題移動体が達した際に、出題移動体の姿勢が所与の姿勢に変化されて当該変化後の姿勢が問題として出題される。従って、出題移動体の姿勢を問題として出題するというユニークなゲームが実現され、プレーヤを飽きさせない。
また、第6の発明として、第5の発明のゲーム装置であって、
前記操作対象移動体姿勢制御手段は、前記回答判定手段の判定結果が不正解の場合に、プレーヤの操作入力に関わらず前記操作対象移動体の姿勢を変化させる不正解時姿勢自動変化手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図22のステップC15)を有するゲーム装置を構成しても良い。
この第6の発明によれば、回答正否の判定結果が不正解の場合に、プレーヤの操作入力に関わらず操作対象移動体の姿勢が変化される。
また、第7の発明として、第5又は第6の発明のゲーム装置であって、
前記出題位置に所定オブジェクトを配置するオブジェクト配置手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図21のステップB1)と、
前記出題制御手段の出題に応じて、前記配置された所定オブジェクトを、当該出題時の前記出題移動体の姿勢を象った穴が形成されたオブジェクトに変更する配置オブジェクト変更手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD25)と、
を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第7の発明によれば、出題位置に所定オブジェクトが配置され、出題に応じて、当該所定オブジェクトが、当該出題時の出題移動体の姿勢を象った穴が形成されたオブジェクトに変更される。
また、第8の発明として、第5〜第7の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記出題移動体が前記移動経路上の前記出題位置に達する前に、当該出題移動体の姿勢を、前記出題制御手段により出題される姿勢と異なる姿勢に一時的に変化させる欺き姿勢一時変化手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD9)を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第8の発明によれば、出題移動体が出題位置に達する前に、当該出題移動体の姿勢が、出題される姿勢と異なる姿勢に一時的に変化される。従って、プレーヤに誤った回答を入力するように仕向けることが可能となり、ゲームの難易度が高められることになる。
また、第9の発明として、第5〜第8の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記出題移動体と前記操作対象移動体との間に追走移動体を配置し、前記移動経路に沿って前記出題移動体を追走するように移動制御する追走移動体移動制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD3)と、
前記追走移動体が前記出題位置に到達した際に、前記追走移動体の姿勢を前記出題制御手段により出題された姿勢に変化させる追走移動体姿勢変化手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD15)と、
を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第9の発明によれば、出題移動体と操作対象移動体との間に追走移動体が配置され、移動経路に沿って出題移動体を追走するように移動制御される。そして、追走移動体が出題位置に到達した際に、追走移動体の姿勢を出題された姿勢に変化させるような制御が行われる。出題移動体により出題された姿勢をとるように追走移動体が制御されるため、プレーヤは追走移動体の姿勢から出題内容を伺い知ることができる。
また、第10の発明として、第9の発明のゲーム装置であって、
前記追走移動体姿勢変化手段は、前記追走移動体が前記出題位置に達する前に、前記追走移動体の姿勢を前記出題制御手段により出題された姿勢と異なる姿勢に一時的に変化させる追走移動体姿勢一時変化手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図23のステップD9)を有するゲーム装置を構成しても良い。
この第10の発明によれば、追走移動体が出題位置に達する前に、追走移動体の姿勢が出題された姿勢と異なる姿勢に一時的に変化される。この場合も、第8の発明と同様の効果が発揮される。
また、第11の発明として、第5〜第10の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記回答判定手段は、前記操作対象移動体が前記回答位置を含む所定の範囲内に位置している間のプレーヤの操作入力が、継続して、前記出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合に正解とし、それ以外を不正解として判定するゲーム装置を構成しても良い。
この第11の発明によれば、操作対象移動体が回答位置を含む所定の範囲内に位置している間のプレーヤの操作入力が、継続して、出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合は正解と判定され、それ以外の場合は不正解と判定される。従って、プレーヤは、正解判定を獲得するために、出題移動体により出題された姿勢を操作対象移動体にとらせる指示操作を継続して行わなければならないことになる。
また、第12の発明として、第5〜第10の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記回答判定手段は、前記操作対象移動体が前記回答位置を通過する時点を含む所定時間の間のプレーヤの操作入力が、継続して、前記出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合に正解とし、それ以外を不正解として判定するゲーム装置を構成しても良い。
この第12の発明によれば、操作対象移動体が回答位置を通過する時点を含む所定時間の間のプレーヤの操作入力が、継続して、出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合は正解と判定され、それ以外の場合は不正解と判定される。この場合も、第11の発明と同様の効果が発揮される。
また、第13の発明として、第5〜第12の何れか一の発明のゲーム装置であって、
操作入力に応じた現在の操作値を出力する操作入力手段(例えば、図15の操作部100)を備え、
前記出題制御手段は、前記出題移動体の姿勢を、予め定められた複数の姿勢のうちの何れかの姿勢に変化させる手段であり、
前記複数の姿勢それぞれについて、当該姿勢を指示するための前記操作入力手段の操作値の範囲が予め定められており、
前記操作対象移動体姿勢制御手段は、前記操作入力手段から出力される操作値が、前記複数の操作値の範囲の何れであるかに応じて、前記操作対象移動体の姿勢を変化させる手段である、
ゲーム装置を構成しても良い。
この第13の発明によれば、出題移動体の姿勢が、予め定められた複数の姿勢のうちの何れかの姿勢に変化される。また、操作入力に応じた現在の操作値が出力され、当該操作値が、複数の姿勢を指示するための操作値の範囲の何れであるかに応じて、操作対象移動体の姿勢が変化される。
また、第14の発明として、第1〜第12の何れか一の発明のゲーム装置であって、
操作入力に応じた現在の操作値を出力する操作入力手段(例えば、図15の操作部100)と、
前記操作入力手段から周期的に操作値を取得し、取得した操作値の変化の積分値に基づいて、1)前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離、或いは、2)前記出題移動体及び/又は前記操作対象移動体の移動速度、を変更する操作値変化積分値対応制御手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図24のステップE11〜E15)と、
を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第14の発明によれば、操作入力手段からは操作入力に応じた現在の操作値が出力され、周期的に取得した操作値の変化の積分値に基づいて、1)出題移動体と操作対象移動体間の距離、或いは、2)出題移動体及び/又は操作対象移動体の移動速度、が変更される。従って、例えば操作値の変化の積分値が大きい場合は、出題移動体と操作対象移動体間の距離を狭めたり、出題移動体の移動速度を減少させて操作対象移動体の移動速度を増加させるといった制御がなされることになる。
また、第15の発明として、第1〜第14の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記移動経路が設定された前記三次元仮想空間を形成するための複数種類のマップの中から、前記回答判定手段の判定結果に基づいて新たなマップを選択するマップ選択手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図20のステップA33)と、
既に展開済みのマップの次に前記移動経路を延伸させるマップとして前記選択された新たなマップを展開することで前記三次元仮想空間を形成していく空間形成手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図24のステップE1)と、
を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第15の発明によれば、移動経路が設定された三次元仮想空間を形成するための複数種類のマップの中から、回答正否の判定結果に基づいて新たなマップが選択される。そして、当該新たなマップが、既に展開済みのマップの次に移動経路を延伸させるマップとして展開されることで三次元仮想空間が形成される。
また、第16の発明として、第15の発明のゲーム装置であって、
前記複数種類のマップには、少なくとも通常マップと特別マップとの2種類のマップが含まれ、
前記マップ選択手段は、予め定められたゲーム進行途中の所定タイミングまでの回答判定結果が所定の特別マップ選択可能条件を満たしている場合には、当該タイミングにおいて新たに選択するマップとして前記特別マップを選択し、満たしていない場合には、前記通常マップを選択する、
ゲーム装置を構成しても良い。
この第16の発明によれば、ゲーム進行途中の所定タイミングまでの回答判定結果が所定の特別マップ選択可能条件を満たしている場合には、当該タイミングにおいて新たに選択するマップとして特別マップが選択される。一方、所定の特別マップ選択可能条件を満たしていない場合には、通常マップが選択される。
また、第17の発明として、第1〜第16の何れか一の発明のゲーム装置であって、
前記回答判定手段の判定結果に基づいて、前記画像生成用の視点設定を変更する視点変更手段(例えば、図15のゲーム演算部210;図21のステップB13)と、
前記変更された視点設定に基づいて前記三次元仮想空間の画像を生成する画像生成手段(例えば、図15の画像生成部230)と、
を備えたゲーム装置を構成しても良い。
この第17の発明によれば、回答正否の判定結果に基づいて、画像生成用の視点設定が変更され、変更後の視点設定に基づいて三次元仮想空間の画像が生成される。従って、回答が正解であるか否かによって、異なる視点に基づくゲーム画像が表示されることになる。
また、第19の発明として、第18の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図15の記憶部600)を構成しても良い。
本発明によれば、所定の移動経路に沿って出題移動体及びそれに追走する操作対象移動体が移動制御され、移動経路中の所与の出題位置に出題移動体が達した際に所与の問題が出題される。そして、操作対象移動体が所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否が判定される。
出題移動体が出題位置に達した際に問題が出題され、これに追走する操作対象移動体が回答位置に到達した際に回答の正否が判定されるため、従来とは一味違った出題方法及び回答正否の判定方法が実現される。従って、新たな興趣を掻き立てるゲームが実現される。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、プレーヤが、ゲームセンタ等のアミューズメント施設に設置される業務用ゲーム装置を利用して、アクションゲームの一種である「壁抜けアクションゲーム」を行う場合について説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
1.ゲーム装置
先ず、ゲーム装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態における業務用ゲーム装置1300の概略外観を示す図である。業務用ゲーム装置1300は、ゲーム画面が表示されるディスプレイ1302と、ゲームの効果音やBGMといったゲーム音が出力されるスピーカ1304と、プレーヤがキャラクタを操作するための左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rでなる操作レバー1306と、ゲーム開始の指示、ステージの選択・決定等を行うための指示ボタン1308と、ゲームプレイ料であるコインを投入するコイン投入部1310とを備えて構成されている。
操作レバー1306(1306L,1306R)は、それぞれ三日月状に形成されたレバー溝1307(1307L,1307R)から突出するように配設されており、レバー溝1307に沿って前後に可動に構成されている。
また、業務用ゲーム装置1300には、システム基板1320と、通信回線Nに接続して外部装置とデータ通信を可能にする通信装置1312とが設けられている。システム基板1320は、マイクロプロセッサや画像生成IC、音生成IC等の情報処理に供される電子部品でなる制御ユニット1324を備えており、メモリ1322から読み出したプログラムやデータ、操作レバー1306から入力される操作信号等に基づいて制御ユニット1324で演算処理を行い、業務用ゲーム装置1300を制御してゲームを実行可能にする。
プレーヤは、所定額のコインをコイン投入部1310に投入して支払い、ディスプレイ1302に表示されるゲーム画面を見ながら、操作レバー1306を操作してゲームを楽しむことができる。
2.ゲームの説明
次に、ゲームの流れについて説明する。
図2は、本実施形態における壁抜けアクションゲームを説明するための図である。本実施形態における壁抜けアクションゲームでは、三次元仮想空間(ゲーム空間)に、コンピュータ制御される1体の先頭キャラクタと複数の追走キャラクタ(以下、包括的に「COMキャラクタ」という。)とが一列に配置され、列の最後尾に、プレーヤの操作対象となる1体のプレーヤキャラクタが配置される。図2では、NPC1が先頭キャラクタであり、NPC2〜NPC4が追走キャラクタ、PCがプレーヤキャラクタである。
各キャラクタは等間隔に配置され、列を成して一定の速度で移動制御される移動体である。具体的には、先頭キャラクタは、三次元仮想空間に展開された複数のマップを、各マップ毎に定められた移動経路に沿って次々と走破していくように移動制御され、追走キャラクタ及びプレーヤキャラクタは、同じ移動経路に沿って先頭キャラクタに追走するように移動制御される。つまり、通常、プレーヤは、プレーヤキャラクタの移動に関する操作は一切行わない。尚、全てのキャラクタは、通常は腕をぶらんと下げた姿勢(以下、「通常姿勢」という。)で移動するように制御される。
また、マップとマップの間(境界)には、塀や柵、ふすま、壁等の障害物オブジェクト(以下、包括的に「壁」という。)が移動経路に沿った移動を立ち塞ぐように配置されている。先頭キャラクタは、あるマップから別のマップに移行する際には壁に体当たりをし、穴を空けていくように制御される。
具体的には、先頭キャラクタは、壁の手前で、壁を通り抜けるための予め定義された姿勢(以下、「壁抜け姿勢」という。)をとるように動作制御され、その姿勢のまま壁に体当たりをすることで、壁には壁抜け姿勢に対応する形の穴がくり抜かれる。図2では、先頭キャラクタNPC1により左腕を上げ右腕を下げる壁抜け姿勢がとられたことで、その形の穴Hが壁Wに空けられた様子が示されている。
プレーヤは、プレーヤキャラクタが壁に到達する前に、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタと同一の壁抜け姿勢をとるように、操作レバー1306で指示操作を行わなければならない。従って、先頭キャラクタの姿勢が出題(問題の提示)となっており、プレーヤは、プレーヤキャラクタの姿勢を変化させる指示操作を行うことで、出題に回答していくことになる。
尚、プレーヤは、壁にくり抜かれた穴の形から先頭キャラクタの壁抜け姿勢(出題内容)を知ることができるため、壁穴は出題内容を示す指示体(出題内容指示体)であるといえる。
また、追走キャラクタは、壁の手前で先頭キャラクタと同一の壁抜け姿勢をとるように動作制御され、先頭キャラクタにより開けられた穴を通過していく。プレーヤは、先頭キャラクタの壁抜け姿勢が視認しづらい場合であっても、追走キャラクタの姿勢から壁抜け姿勢を伺い知ることができる。従って、追走キャラクタは、いわば出題に対するヒントを与えていることになる。
また、追走キャラクタはプレーヤキャラクタの前方に配置されているため、先頭キャラクタが壁に到達してからプレーヤキャラクタが壁に到達するまでには一定の時間がある。従って、追走キャラクタの数が多いほど、出題に対する回答の猶予が長くなる。
但し、本実施形態では、ゲームの難易度を高める目的から、何れか一体のCOMキャラクタが、所定の確率で、壁抜け姿勢をとる前に壁抜け姿勢とは異なる姿勢(以下、「フェイント姿勢」という。)をとるように動作制御される。従って、プレーヤは、フェイント姿勢に惑わされずに適切に壁抜け姿勢を指示操作しなければならない。
尚、以下の説明において、フェイント姿勢をとるようにCOMキャラクタを動作制御することを「フェイントを発動させる」と表現し、フェイントを発動させるCOMキャラクタを「フェイント発動キャラクタ」という。
プレーヤが適切に指示操作を行った場合は、プレーヤキャラクタは先頭キャラクタと同一の壁抜け姿勢をとるように制御され、壁に開けられた穴を通過していく。しかし、プレーヤが適切に指示操作を行わなかった場合は、プレーヤキャラクタは壁に激突し、プレーヤキャラクタの体力値(ライフポイント)が「1」減少する。そして、体力値が「0」になると、ゲームは終了となる。
尚、プレーヤキャラクタが壁抜けに失敗した場合(即ち、不正解回答を行った場合)は、壁に大きな穴を空ける処理(壁破壊処理)が行われ、その際、プレーヤキャラクタの姿勢が一時的に崩れるように制御される。即ち、プレーヤの操作入力に関係なく、プレーヤキャラクタの姿勢を、予め定められた所定の姿勢(体勢が崩れた姿勢)に一時的に変化させる制御が行われる。
また、プレーヤキャラクタの移動速度を一時的に減少させる制御が行われ、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離(配置間隔)が一時的に広げられるが、その後、移動速度を徐々に増加させる制御が行われることで、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離は元に戻される。
プレーヤが、プレーヤキャラクタの壁抜けに所定回数連続して成功すると、プレーヤキャラクタの直前を走行している追走キャラクタが、次のマップにおいて先頭キャラクタとは異なる壁抜け姿勢をとるように動作制御される。
そして、当該追走キャラクタは壁に激突し、列から脱落させる処理(ゲーム空間から除外する処理)が行われることで、追走キャラクタの数が1体減少する。従って、プレーヤが壁抜けの成功を重ねていくうちに、追走キャラクタが次々と減少していき、最終的には先頭キャラクタとプレーヤキャラクタとの2体になる。
追走キャラクタが脱落すると、当該追走キャラクタが配置されていた位置にプレーヤキャラクタが配置され、キャラクタ一体分だけ列が詰められる。従って、プレーヤキャラクタが連続して壁抜けに成功した場合(即ち、正解回答を繰り返した場合)は、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離(配置間隔)が狭められることになる。
これにより、先頭キャラクタが壁に到達してからプレーヤキャラクタが壁に到達するまでの時間が短くなっていく。従って、追走キャラクタの減少に伴い、出題に対する回答の猶予が短くなっていき、ゲームの難易度が増加していくことになる。
キャラクタが先頭キャラクタとプレーヤキャラクタだけになると、走破していくマップのうち、いくつかのマップが「捕捉用マップ」と呼ばれる特別なマップに切り替えられる。捕捉用マップは、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタを捕捉するためのマップであり、壁抜けを行う通常のマップとは異なる。
捕捉用マップでは、通常のマップと同様に、先頭キャラクタに追走するようにプレーヤキャラクタが移動制御されるが、操作レバー1306からの入力に応じて、プレーヤキャラクタの移動速度が変更される。
具体的には、プレーヤが操作レバー1306を高速で且つ大きな幅(操作量)で動かすほど、プレーヤキャラクタの移動速度が増加され、プレーヤキャラクタと先頭キャラクタとの距離は縮まっていく。しかし、プレーヤが操作レバー1306をほとんど動かなさないと、プレーヤキャラクタの移動速度が増加せず、プレーヤキャラクタと先頭キャラクタとの距離は開いていく。
従って、捕捉用マップでは、プレーヤが操作レバー1306をひたすら前後に大きく動かすことで先頭キャラクタとの距離を詰めていき、先頭キャラクタを捕捉することが可能となる。
そして、先頭キャラクタが捕捉用マップの終了位置に到達するまでの間に先頭キャラクタを捕捉することができた場合は、ゲームクリアとなる。しかし、先頭キャラクタを捕捉することができなかった場合は、捕捉用マップから通常のマップに戻り、壁抜けを再び繰り返すことになる。
捕捉用マップは、例えば全部で3箇所に設けられており、何れかの捕捉用マップで先頭キャラクタを捕捉することができた場合は、ゲームクリアとなる。しかし、最後の捕捉用マップでも先頭キャラクタを捕捉することができなかった場合は、ゲーム終了となる。
3.動作原理
次に、動作原理について説明する。
図3は、操作レバー1306からのレバー入力を説明するための図である。本実施形態では、左右それぞれの操作レバー1306について、レバーのハードウェア的な可動範囲に基づいて、「−1.5」〜「+1.5」の範囲に数値化された値が「レバー入力値」として入力される。
具体的には、操作レバー1306がレバー溝1307の中心に位置する場合は「0」、レバー溝1307の最も奥側に位置する場合は「+1.5」、レバー溝1307の最も手前側に位置する場合は「−1.5」がレバー入力値として入力される。
本実施形態では、プレーヤキャラクタの姿勢の指示判定において、「+0.8」〜「+1.5」のレバー入力値が入力された場合は「上入力」がなされたものと判定し、「−0.8」〜「−1.5」のレバー入力値が入力された場合は「下入力」がなされたものと判定する。そして、この場合は、プレーヤキャラクタの姿勢を、レバー入力に対応する壁抜け姿勢に制御する。また、それ以外のレバー入力値が入力された場合は「入力なし」と判定し、プレーヤキャラクタが通常姿勢をとるように制御する。
図4は、壁抜け姿勢と操作レバー1306による指示操作との対応関係を示す図である。但し、同図では、背面からプレーヤキャラクタを見た場合の壁抜け姿勢を示しており、左操作レバー1306Lはプレーヤキャラクタの左腕に対応し、右操作レバー1306Rはプレーヤキャラクタの右腕に対応している。
壁抜け姿勢は、左腕及び右腕を上方に屈曲させた姿勢である壁抜け姿勢P1(図4(a))と、左腕及び右腕を下方に屈曲させた姿勢である壁抜け姿勢P2(図4(b))と、左腕を上方に屈曲させ、右腕を下方に屈曲させた姿勢である壁抜け姿勢P3(図4(c))と、左腕を下方に屈曲させ、右腕を上方に屈曲させた姿勢である壁抜け姿勢P4(図4(d))との全部で4種類である。
プレーヤは、壁抜け姿勢P1を指示する場合は、左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rを奥側に動かすことで「上入力」を行う。また、壁抜け姿勢P2を指示する場合は、左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rを手前側に動かすことで「下入力」を行う。
そして、壁抜け姿勢P3を指示する場合は、左操作レバー1306Lを奥側に動かすことで「上入力」を行い、右操作レバー1306Rを手前側に動かすことで「下入力」を行う。また、壁抜け姿勢P4を指示する場合は、左操作レバー1306Lを手前側に動かすことで「下入力」を行い、右操作レバー1306Rを奥側に動かすことで「上入力」を行う。
図5は、三次元仮想空間に展開されるマップの構成を示す図である。
本実施形態のマップ構成は、予め定められた個数(例えば60個)のマップで成り、走破するマップの順序に応じて展開されるマップが固定的に定められた「固定」マップと、ランダムに選択される「ランダム」マップと、“通常マップ”又は“捕捉用マップ”が展開される「特別」マップとの3種類のマップで構成される。
例えば、図5のマップ構成においては、最初のマップと2番目のマップとは「固定」であるため、この2つのマップを走破する際のゲーム空間は、予め決まった固定的なマップが展開されて形成されたゲーム空間となる。また、3番目のマップは「ランダム」であるため、このマップを走破する際のゲーム空間は、ランダムに選択されたマップが展開されて形成されたゲーム空間となる。
より具体的に説明する。マップ構成中、マップの種類として「固定」が設定されているマップには、予め決められたマップが展開されて、ゲーム空間が形成される。例えば、FM1において展開されるマップは、予め定められた固定マップである。従って、「固定」のマップは、何度ゲームを行っても同じマップが展開され、同じゲーム空間となる。
「ランダム」が設定されているマップには、「候補マップ」として記憶されている複数のマップの中からゲーム開始時に選択されたマップが展開される。例えば、RM1において展開されるマップは、ゲーム開始時に候補マップの中から選択されたマップである。従って、「ランダム」のマップは、ゲームを行う毎に変化し得る。
「特別」が設定されているマップには、原則として「通常マップ」として記憶されているマップが展開されるが、先頭キャラクタが2つ手前の壁に到達した時点で、追走キャラクタが存在しない場合は、展開するマップが「捕捉用マップ」に差し替えられる。例えば、SM1において展開されるマップは、原則は通常マップであるが、FM3とFM4の間の壁を通過する際のゲーム途中経過に基づいて捕捉用マップに差し替えられる。
尚、本実施形態では、マップ種別の組合せが異なる複数のマップ構成が用意されている。以下、それぞれのマップ構成を「ステージ」という。また、プレーヤは、任意のステージを選択してゲームをプレイすることができる。
図6は、COMキャラクタの動作制御を説明するための図である。
先頭キャラクタがとる壁抜け姿勢は、全てのマップについて、ゲーム開始時にランダムに決定される。そして、COMキャラクタは、各マップにおいて、壁が配置されている位置(以下、「壁位置」という。)に到達するまでの「60フレーム」の間、当該マップについて決定された壁抜け姿勢を行うように動作制御される。
但し、COMキャラクタの移動速度は一定であり、「60フレーム」の間にCOMキャラクタが移動する距離は一定であるため、実際には、壁位置の手前に壁抜け姿勢を開始する地点(以下、「壁抜け姿勢開始地点」という。)が位置決めされており、COMキャラクタは、この壁抜け姿勢開始地点から壁抜け姿勢を開始するように制御される。従って、壁抜け姿勢開始地点から壁位置までの区間が、COMキャラクタが壁抜け姿勢をとる区間(以下、「壁抜け姿勢区間」という。)であり、この区間が出題位置ともいえる。
また、前述したように、COMキャラクタには、所定の確率でフェイントを発動させる。具体的には、各ステージ毎に、フェイントを発動させる確率(以下、「フェイント率」という。)が予め設定されており、ゲーム開始時に、このフェイント率に従って、COMキャラクタにフェイントを発動させるマップがランダムに決定される。
そして、決定されたマップでは、列に残存しているCOMキャラクタの中から、フェイントを発動させるCOMキャラクタがランダムに1体選択され、壁抜け姿勢開始地点に到達するまでの「60フレーム」の間、フェイント姿勢をとるように動作制御される。
但し、この場合も、「60フレーム」の間のCOMキャラクタの移動距離は既知であるため、壁抜け姿勢開始地点の手前にフェイント姿勢を開始する地点(以下、「フェイント姿勢開始地点」という。)が位置決めされており、COMキャラクタは、このフェイント姿勢開始地点からフェイント姿勢を開始するように制御される。従って、フェイント姿勢開始地点から壁抜け姿勢開始地点までの区間が、COMキャラクタがフェイント姿勢をとる区間(以下、「フェイント姿勢区間」という。)である。
図7は、壁抜けの成否判定を説明するための図である。
各マップにおいて、プレーヤキャラクタの壁抜けが成功であるか否かは、プレーヤキャラクタが壁位置に到達するまでの「30フレーム」の間の指示操作に基づいて判定される。
具体的には、30フレームの間、当該マップについてゲーム開始時に決定された壁抜け姿勢を行うための指示操作が継続的に行われたか否かが判定され、継続的に行われたと判定された場合は、壁抜け成功(即ち、出題に対する回答が正答である)と判定される。
一方、30フレームの間に、当該マップにおける壁抜け姿勢を行うための指示操作が行われなかったフレームが1フレームでも存在したと判定された場合は、壁抜け失敗(即ち、出題に対する回答が誤答である)と判定される。従って、プレーヤキャラクタが壁位置に到達するまでの「30フレーム」分の区間が、壁抜けの成否(ひいては回答の正否)が判定される区間(以下、「壁抜け成否判定区間」という。)であり、この区間が回答位置ともいえる。
図8は、本実施形態における仮想カメラの制御を説明するための図である。ここでは、キャラクタが、先頭キャラクタNPC1と、追走キャラクタNPC2〜NPC4と、プレーヤキャラクタPCとの5体である場合を例に挙げて説明する。
本実施形態では、各キャラクタは、三次元仮想空間での換算距離にして「2.5m」の配置間隔で一列に配置されている。プレーヤキャラクタPCが壁抜けの成功を繰り返していくうちに、追走キャラクタNPC4、NPC3、NPC2が順に脱落していき、プレーヤキャラクタPCと先頭キャラクタNPC1との配置間隔は狭まっていく。
仮想カメラは、移動経路上のプレーヤキャラクタPCの「5m」後方であって、移動経路から進行方向に向かって「2m」左側の上方位置から、先頭キャラクタNPC1をやや俯瞰するように追従制御される。仮想カメラとプレーヤキャラクタPCとの相対的な位置関係は、追走キャラクタの数に依らず不変である。
従って、追走キャラクタNPC4,NPC3,NPC2が順に脱落していくと、プレーヤキャラクタPCが先頭キャラクタNPC1に迫っていくような画像が生成されることになる。また、追走キャラクタの数が少なくなっていくと、最初は後方から見ていた画像が徐々に側方から見ているような画像に変化することとなる。
追走キャラクタの数が少ないほど、先頭キャラクタNPC1とプレーヤキャラクタPCとの間隔が視覚的に分かりづらいが、この仮想カメラの制御によって、追走キャラクタの数が少なくなっても、先頭キャラクタNPC1とプレーヤキャラクタPCとの間隔の視認性を保った画像を生成できる。
図9は、捕捉用マップにおけるプレーヤキャラクタの移動速度設定の説明図である。
捕捉用マップでは、プレーヤによる操作レバー1306の入力に応じて、プレーヤキャラクタの移動速度が可変される。
具体的には、左操作レバー1306Lの現フレームのレバー入力値を「LI1」、1フレーム前のレバー入力値を「LI2」とした場合に、これらの差分(|LI1−LI2|)が算出される。同様に、右操作レバー1306Rの現フレームのレバー入力値を「RI1」、1フレーム前のレバー入力値を「RI2」とした場合に、これらのレバー入力値の差分(|RI1−RI2|)が算出される。
次いで、左右のレバー入力値の差分が加算されて現フレームの「差分合計値」とされ、現フレームまでの直前「10フレーム」分の差分合計値の平均値(以下、「差分平均値」という。)が算出される。そして、この差分平均値に所定のパラメータ値「k」(k>0)を乗算した値が、プレーヤキャラクタの現在の移動速度とされる。即ち、周期的に取得したレバー入力値の変化の積分値に基づいて、プレーヤキャラクタの移動速度が可変されることになる。
従って、操作レバー1306を前後に早く大きく動かせば、プレーヤキャラクタの移動速度がそれだけ増加することになる。また、「10フレーム分」の差分平均値に基づいて移動速度が算出されるため、例えばプレーヤが疲れて操作レバー1306を動かすことを一時的に中断したとしても、移動速度が急激に落ち込むことはなく、緩やかに減少していくことになる。
4.ゲーム画面
次に、ゲーム画面を参照しながら、上述した動作原理について説明する。
図10は、先頭キャラクタと、3体の追走キャラクタと、プレーヤキャラクタとの5体のキャラクタが列をなして走行している場面を示すゲーム画面の一例である。先頭キャラクタ及び追走キャラクタは、壁抜け姿勢開始地点から壁抜け姿勢を開始するように制御される。
図10では、先頭キャラクタ及び追走キャラクタが、壁抜け姿勢P4(図4参照)をとっている様子が示されており、先頭キャラクタが壁位置に到達したことで、壁抜け姿勢P4に対応する形の穴が壁に空けられている。尚、ここでは、プレーヤにより壁抜け姿勢P4の指示操作がなされたことで、プレーヤキャラクタも壁抜け姿勢P4をとっている。また、画面右上部には、プレーヤキャラクタの体力値を示す「スタミナ」が表示されている。
図11は、プレーヤキャラクタが壁抜けに成功した場合のゲーム画面の一例を示す図である。図10のゲーム画面の後、プレーヤキャラクタが壁位置に到達したタイミングで壁抜けの成否が判定される。そして、プレーヤにより、壁抜け姿勢P4の指示操作がなされていたことで、壁抜け成功と判定される。この場合、プレーヤキャラクタはそのまま壁を通過する。
図12は、プレーヤキャラクタが壁抜けに失敗した場合のゲーム画面の一例を示す図である。図10のゲーム画面の後、プレーヤキャラクタが壁位置に到達したタイミングで壁抜けの成否が判定される。そして、プレーヤにより、壁抜け姿勢P4とは異なる壁抜け姿勢P1(図4参照)の指示操作がなされていたことで、壁抜け失敗と判定される。この場合は、壁が破壊されて大きな穴が空けられ、プレーヤの操作入力に関係なく、プレーヤキャラクタの姿勢が、体勢が崩れた所定の姿勢に一時的に変化される。そして、プレーヤキャラクタの体力値が「1」減少する。
図13は、追走キャラクタが脱落した場合のゲーム画面の一例を示す図である。プレーヤキャラクタが所定回数連続して壁抜けに成功したことで、プレーヤキャラクタの直前に配置されていた追走キャラクタが、先頭キャラクタの壁抜け姿勢とは異なる壁抜け姿勢をとるように制御される。そして、当該追走キャラクタが壁位置に到達すると、壁が破壊されて大きな穴が空けられ、当該追走キャラクタは列から脱落する。
尚、追走キャラクタが脱落する場合は、壁に大きな穴が空けられることから、その後方を走行しているプレーヤキャラクタは、どのような姿勢をとっていても壁を通過することができる。
図14は、捕捉用マップにおけるゲーム画面の一例を示す図である。全ての追走キャラクタが脱落したことで、マップ種別が「特別」に設定されているマップには、捕捉用マップが適用される。捕捉用マップでは、先頭キャラクタ及びプレーヤキャラクタの移動経路を横方向から見るように仮想カメラが制御され、ここでは、画面左中央部に先頭キャラクタ、画面右中央部にプレーヤキャラクタが表示されている。
また、画面右下部には、「レバーをガチャガチャして!」というメッセージが表示されており、プレーヤは、このメッセージに従って、左右の操作レバー1306を前後にひたすら動かすことになる。そして、レバー入力値の「10フレーム分」の差分平均値に基づいてプレーヤキャラクタの移動速度が変更され、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタに追いついた場合は、ゲームクリアとなる。また、先頭キャラクタに追いつくことができなかった場合は、通常のマップに戻り、再び壁抜けを繰り返すことになる。
5.機能構成
次に業務用ゲーム装置1300の機能構成について説明する。
図15は、業務用ゲーム装置1300の機能構成を示すブロック図である。業務用ゲーム装置1300は、操作部100と、処理部200と、通信部300と、表示部400と、音出力部500と、記憶部600と、コイン投入検知部700とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
操作部100は、プレーヤによる操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。この機能は、例えばボタンや操作レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現され、図1の操作レバー1306に対応する。
処理部200は、業務用ゲーム装置1300全体の制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現され、各種プログラムによって各種の機能部が実現される。図1の制御ユニット1324が、処理部200に対応する。
本実施形態では、処理部200は、ゲームプログラム610に従ってゲームに係る各種演算を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見た三次元仮想空間(ゲーム空間)の画像の生成及びゲーム画面を表示させるための画像信号の生成を実行する画像生成部230と、効果音やBGM等のゲーム音の生成及びゲーム音を出力させるための音信号の生成を実行する音生成部250とを含んでいる。
また、ゲーム演算部210は、通常時進行制御プログラム611に従って通常時におけるゲームの進行を制御する通常時進行制御部211と、捕捉時進行制御プログラム613に従って捕捉用マップにおけるゲームの進行を制御する捕捉時進行制御部213と、仮想カメラの制御を行う仮想カメラ制御部215とを含んでいる。
画像生成部230は、例えばCPUやDSP等の演算装置やその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部230は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、幾何変換処理やシェーディング処理等を実行してゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を表示部400に出力する。
表示部400は、画像生成部230からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現され、図1のディスプレイ1302に対応する。
音生成部250は、例えばCPUやDSP等の演算装置及びその制御プログラムによって実現され、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部500に出力する。
音出力部500は、音生成部250からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現され、図1のスピーカ1304に対応する。
通信部300は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、管理サーバ)とのデータ通信を行う。この機能は、無線LAN等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現され、図1の通信装置1312に対応する。
記憶部600は、処理部200に業務用ゲーム装置1300を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現されるものであり、図1のメモリ1322に対応する。
本実施形態では、記憶部600は、プログラムとして、処理部200をゲーム演算部210として機能させるためのゲームプログラム610を記憶している。また、ゲームプログラム610は、ゲーム演算部210を通常時進行制御部211として機能させるための通常時進行制御プログラム611と、捕捉時進行制御プログラム213として機能させるための捕捉時進行制御プログラム613と、通常時及び捕捉時においてプレーヤキャラクタを制御するためのプレーヤキャラクタ制御プログラム615と、通常時及び捕捉時においてCOMキャラクタを制御するためのCOMキャラクタ制御プログラム617とをサブルーチンとして含んでいる。
また、記憶部600は、データとして、キャラクタDB(Data Base)620と、ステージDB630と、マップ実行データ640と、指示姿勢判定データ650と、操作入力データ660と、ゲーム中キャラクタデータ670と、壁抜け連続成功回数データ680と、体力値データ690とを記憶している。
キャラクタDB620は、プレーヤキャラクタ及びCOMキャラクタをゲーム空間にモデリングするためのキャラクタモデルデータ621と、これらのキャラクタの姿勢(通常姿勢及び壁抜け姿勢)を動作制御するためのモーションデータ623とが記憶されたデータベースである。
ステージDB630は、各ステージについてのデータであるステージデータ631(631−1,631−2,631−3,・・・)が記憶されたデータベースであり、そのデータ構成例を図16に示す。
各ステージデータ631には、当該ステージの名称を示すステージ名632と、当該ステージの難易度を示す難易度633と、当該ステージにおけるプレーヤキャラクタ及びCOMキャラクタの移動速度を示すキャラクタ移動速度634と、当該ステージにおいてCOMキャラクタにフェイントを発動させる確率であるフェイント率635と、当該ステージにおいて追走キャラクタが脱落するために壁抜け連続成功回数が満たすべき回数の条件である脱落回数条件636と、マップDB637と、マップ設定データ638とが記憶されている。
ステージ名632としては、「江戸」、「都市」、「未来」といった様々な種類が用意されている。また、難易度633は、例えば「やさしい」、「ふつう」、「むずかしい」の3段階に分かれており、難易度633が高いほど、キャラクタ移動速度634、フェイント率635及び脱落回数条件636が高く設定されている。
マップDB637は、当該ステージにおいて展開されるマップのデータが記憶されたデータベースであり、複数の固定マップについてのデータである固定マップデータ6371と、複数の候補マップについてのデータである候補マップデータ6373と、通常マップについてのデータである通常マップデータ6375と、捕捉用マップについてのデータである捕捉用マップデータ6377とが記憶されている。
マップ設定データ638は、設定されたマップについてのデータであり、マップを展開する順序6381と、マップ種別6383と、適用マップ6385とが対応付けて記憶されている。マップ種別6383には、当該順序6381において展開するマップの種類として、「固定」、「ランダム」、「特別」の何れかが設定されている。また、適用マップ6385には、当該順序6381において展開するマップ又はその候補が記憶されている。
例えば、ステージデータ631−1のステージは、ステージ名632が「江戸」、難易度633は「やさしい」であり、キャラクタの移動速度634は「5」である。また、フェイント率635が「1/10」であることから、10マップに1回の割合でフェイントが発動されることになる。また、脱落回数条件636が「3」であることから、プレーヤキャラクタが連続して3回壁抜けに成功すると、追走キャラクタが1体脱落することになる。
また、マップを展開する順序6381の3番目には、マップ種別6383として「ランダム」が設定されており、展開されるマップは、「候補マップG」と「候補マップS」との何れかである。また、マップを展開する順序6381の45番目には、マップ種別6383として「特別」が設定されており、展開されるマップは、「通常マップ」と「捕捉用マップ」の何れかである。
マップ実行データ640は、ゲーム実行時に実際に展開されるマップについてのデータであり、そのデータ構成例を図17に示す。マップ実行データ640には、マップを展開する順序641と、マップ種別643と、実行マップ645と、壁抜け姿勢647と、フェイント有無649とが対応付けて記憶されている。順序641及びマップ種別643は、マップ設定データ638の順序6381及びマップ種別6383にそれぞれ対応している。
実行マップ645には、マップ種別643が「固定」である場合は、マップ設定データ638の適用マップ6385に記憶されている固定マップが設定される。また、マップ種別643が「ランダム」である場合は、適用マップ6385に記憶されている候補マップの中からランダムに選択されたマップが設定される。また、マップ種別643が「特別」である場合は、適用マップ6385に記憶されている通常マップが設定されるが、ゲーム中、追走キャラクタが存在しなくなると、捕捉用マップに差し替えられる。
壁抜け姿勢647は、当該実行マップ645においてCOMキャラクタにとらせる壁抜け姿勢を示しており、壁抜け姿勢「P1」〜「P4」の中からランダムに決定された壁抜け姿勢が設定される。フェイント有無649は、当該実行マップ645においてCOMキャラクタにフェイントを発動させる場合に「有」、フェイントを発動させない場合に「無」が設定される。
例えば、3番目に展開される実行マップ645は「候補マップS」であり、COMキャラクタにとらせる壁抜け姿勢647は「P3」である。また、フェイント有無649が「有」であることから、当該実行マップ645ではフェイントが発動される。
指示姿勢判定データ650は、プレーヤにより操作部100から指示された姿勢(以下、「指示姿勢」という。)を判定するためのデータであり、そのデータ構成例を図18に示す。指示姿勢判定データ650には、「P1」〜「P4」で表される壁抜け姿勢651と、当該壁抜け姿勢651が成立するための条件である姿勢成立条件653とが対応付けて記憶されている。
例えば、壁抜け姿勢「P4」が成立するための条件は、左操作レバー1306Lのレバー入力値が「−1.5」以上「−0.8」以下となり、且つ、右操作レバー1306Rのレバー入力値が「0.8」以上「1.5」以下となることである。
ゲーム処理において、ゲーム演算部210は、レバー入力値が姿勢成立条件653を満たすと判定した場合は、当該姿勢成立条件653に対応する壁抜け姿勢651が指示されたものと判定する。また、姿勢成立条件653を満たさないと判定した場合は、通常姿勢が指示されたものと判定する。
操作入力データ660は、操作部100からの操作入力についてのデータであり、そのデータ構成例を図19に示す。操作入力データ660には、フレーム661と、レバー入力値662と、指示姿勢663と、差分664と、差分合計値665と、直前10フレーム差分平均値666とが対応付けて、現フレームから29フレーム前までの30フレーム分記憶される。
レバー入力値662には、左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rそれぞれについて、そのレバー入力値が記憶される。指示姿勢663には、レバー入力値662から判定される指示姿勢が記憶され、指示姿勢が壁抜け姿勢である場合は「P1」〜「P4」、通常姿勢である場合は「−」が設定される。
差分664には、左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rそれぞれについて、現フレームと1フレーム前とのレバー入力値662の差分が記憶される。差分合計値665には、左操作レバー1306L及び右操作レバー1306Rの差分664の合計値が記憶される。直前10フレーム差分平均値666には、現フレームから9フレーム前までの10フレーム分の差分合計値665の平均値が記憶される。
例えば、1フレーム前のレバー入力値662は、左が「0.95」、右が「−0.82」であり、指示姿勢663は壁抜け姿勢「P3」である。また、1フレーム前と2フレーム前のレバー入力値662との差分664は、左が「0.28」、右が「0.43」であり、差分合計値665は「0.71」である。また、1フレーム前から10フレーム前までの直前10フレーム差分平均値666は「0.75」である。
ゲーム中キャラクタデータ670は、ゲーム中のプレーヤキャラクタの現在位置、向き等のデータが記憶されるプレーヤキャラクタデータ671と、COMキャラクタの現在位置、向き等のデータが記憶されるCOMキャラクタデータ673とを含んでいる。
壁抜け連続成功回数データ680は、プレーヤキャラクタが壁抜けに連続して成功した現在の回数である壁抜け連続回数が記憶されたデータである。体力値データ690は、プレーヤキャラクタの現在の体力値が記憶されたデータである。
コイン投入検知部700は、コインの投入を検知する機能部であり、適切な額のコインがコイン投入部1310から投入された場合に、検知信号を処理部200に出力する。
6.処理の流れ
次に、処理の流れについて説明する。
図20は、業務用ゲーム装置1300において実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。ゲーム処理は、コイン投入検知部700によりコインの投入が検知され、処理部200に検知信号が入力されることで実行開始する処理である。
先ず、ゲーム演算部210は、プレーヤにより選択されたステージを、ゲームを進行するステージとして設定する(ステップA1)。次いで、ゲーム演算部210は、初期設定を行う(ステップA3)。
具体的には、ゲーム演算部210は、ステージDB630に記憶されているステージデータ631の中から、ステップA1で設定したステージに対応するステージデータ631を特定する。
そして、マップ設定データ638を参照し、マップ種別6383が「固定」のマップ(実行マップ645)に、適用マップ6385に記憶されている固定マップを設定する。また、マップ種別6383が「ランダム」の実行マップ645に、適用マップ6385に記憶されている候補マップの中からランダムに選択した候補マップを設定し、マップ種別6383が「特別」の実行マップ645に、通常マップを設定する。
また、ゲーム演算部210は、各順序6381においてCOMキャラクタにとらせる壁抜け姿勢647をランダムに設定し、ステージデータ631のフェイント率635に基づいて、各順序6381におけるフェイント有無649をランダムに設定する。
そして、ゲーム演算部210は、マップを展開する順序641(6381)と、マップ種別643(6383)と、ステップA3で設定した実行マップ645と、壁抜け姿勢647と、フェイント有無649とを対応付けたマップ実行データ640を作成し(ステップA5)、記憶部600に記憶させる。
次いで、ゲーム演算部210は、マップ実行データ640の最初の実行マップ645に対応付けられているフェイント有無649を判定し(ステップA7)、「無」であると判定した場合は(ステップA7;無)、ステップA10へと処理を移行する。
一方、フェイント有無649が「有」であると判定した場合は(ステップA7;有)、ゲーム演算部210は、COMキャラクタの中から、フェイント発動キャラクタをランダムに決定する(ステップA9)。そして、ゲーム演算部210は、最初の実行マップを選択する(ステップA10)。
次いで、ゲーム演算部210は、現在の実行マップ645が捕捉用マップであるか否かを判定し(ステップA11)、捕捉用マップではないと判定した場合は(ステップA11;No)、通常時進行制御プログラム611を読み出して実行することで、通常時進行制御処理を行う(ステップA13)。
図21は、通常時進行制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、通常時進行制御部211は、マップの展開(ゲーム空間の生成)を行う(ステップB1)。具体的には、マップ実行データ640を参照し、当該順序641における実行マップ645を特定する。そして、ステージデータ631のマップDB637に記憶されているマップデータのうち、当該実行マップ645に対応するマップデータに基づいて、オブジェクトを配置する等してゲーム空間を形成し、移動経路を設定する。
次いで、通常時進行制御部211は、各キャラクタの配置を行う(ステップB3)。具体的には、ステップB1で展開したマップの移動経路上に、キャラクタDB620に記憶されているキャラクタモデルデータ621に基づいて、プレーヤキャラクタ及びCOMキャラクタを、プレーヤキャラクタが最後尾になるように等間隔に一列に配置する。
その後、通常時進行制御部211は、ステップB3で配置したプレーヤキャラクタの左後方位置(図8参照)に、視線方向を先頭キャラクタに向けた仮想カメラを配置する(ステップB5)。
そして、通常時進行制御部211は、ループAの処理を、現在の実行マップが終了するまで毎フレーム繰り返し実行する(ステップB7〜B15)。ループAでは、通常時進行制御部211は、プレーヤキャラクタ制御プログラム615を読み出して実行することで、プレーヤキャラクタ制御処理を行う(ステップB9)。
図22は、プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャートである。プレーヤキャラクタ制御処理において、プレーヤキャラクタの現在位置や向き等のデータは、記憶部600のプレーヤキャラクタデータ671に随時格納・更新される。
先ず、通常時進行制御部211は、ステージデータ631に記憶されているキャラクタ移動速度634で、プレーヤキャラクタを移動制御する(ステップC1)。
次いで、通常時進行制御部211は、操作レバー1306から入力されたレバー入力値662に基づいて指示姿勢663を特定し、当該フレーム661と対応付けて操作入力データ660に記憶させる。そして、通常時進行制御部211は、操作入力データ660に記憶させた指示姿勢663で、プレーヤキャラクタの姿勢を制御する(ステップC3)。
その後、通常時進行制御部211は、プレーヤキャラクタが壁位置に到達したか否かを判定し(ステップC5)、到達していないと判定した場合は(ステップC5;No)、プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。一方、壁位置に到達したと判定した場合は(ステップC5;Yes)、通常時進行制御部211は、操作入力データ660に基づいて、壁抜けの成否を判定する(ステップC7)。
具体的には、操作入力データ660に記憶されている現フレームから29フレーム前までの30フレーム分の指示姿勢663が、マップ実行データ640の現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647と全て一致するか否かを判定する。そして、全て一致すると判定した場合は、壁抜け成功と判定し、1つでも一致しない指示姿勢663が存在した場合は、壁抜け失敗と判定する。
そして、通常時進行制御部211は、壁抜けが成功であったと判定した場合は(ステップC9;成功)、壁抜け連続成功回数データ680に記憶されている壁抜け連続成功回数をインクリメントして(ステップC11)、プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。
一方、ステップC9において壁抜けが失敗であったと判定した場合は(ステップC9;失敗)、通常時進行制御部211は、壁抜け連続成功回数データ680に記憶されている壁抜け連続成功回数をリセットする(ステップC13)。
そして、通常時進行制御部211は、壁破壊処理を行う(ステップC15)。具体的には、壁オブジェクトを、大きな穴がくり抜かれた壁オブジェクトに差し替えると共に、効果音やエフェクトを発生させて壁の破壊を演出する処理を行う。そして、壁の破壊に併せて、プレーヤキャラクタの姿勢を一瞬だけ崩すように制御する。
また、通常時進行制御部211は、プレーヤキャラクタの移動速度を変更する制御を行う。具体的には、プレーヤキャラクタの移動速度を一時的に減少させ、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタとの配置間隔を一時的に広げる処理を行う。また、一定時間の間、移動速度を減少させた後には、プレーヤキャラクタの移動速度を徐々に増加させ、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタとの配置間隔を元に戻す処理を行う。
その後、通常時進行制御部211は、体力値データ690に記憶されているプレーヤキャラクタの体力値を「1」減少させて(ステップC17)、プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。
図21の通常時進行制御処理に戻って、プレーヤキャラクタ制御処理を終了すると、通常時進行制御部211は、COMキャラクタ制御プログラム617を読み出して実行することで、COMキャラクタ制御処理を行う(ステップB11)。
図23は、COMキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャートである。COMキャラクタ制御処理において、COMキャラクタの現在位置や向き等のデータは、記憶部600のCOMキャラクタデータ673に随時格納・更新される。
先ず、通常時進行制御部211は、各COMキャラクタについて、ループBの処理を繰り返し実行する(ステップD1〜D33)。ループBでは、通常時進行制御部211は、ステージデータ631に記憶されているキャラクタ移動速度634で、当該COMキャラクタを移動制御する(ステップD3)。
次いで、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタがフェイント開始地点に到達したか否かを判定し(ステップD5)、到達していないと判定した場合は(ステップD5;No)、ステップD11へと処理を移行する。
一方、当該COMキャラクタがフェイント開始地点に到達したと判定した場合は(ステップD5;Yes)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタがフェイント発動キャラクタであるか否かを判定し(ステップD7)、フェイント発動キャラクタではないと判定した場合は(ステップD7;No)、ステップD11へと処理を移行する。
また、当該COMキャラクタがフェイント発動キャラクタであると判定した場合は(ステップD7;Yes)、通常時進行制御部211は、マップ実行データ640の現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647とは異なる壁抜け姿勢をランダムに選択し、当該COMキャラクタが当該壁抜け姿勢を「フェイント姿勢」として開始するように制御する(ステップD9)。
次いで、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが壁抜け姿勢開始地点に到達したか否かを判定し(ステップD11)、到達していないと判定した場合は(ステップD11;No)、ステップD21へと処理を移行する。
一方、当該COMキャラクタが壁抜け姿勢開始地点に到達したと判定した場合は(ステップD11;Yes)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが先頭キャラクタであるか否かを判定する(ステップD13)。
そして、先頭キャラクタであると判定した場合は(ステップD13;Yes)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが、マップ実行データ640の現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647を開始するように制御し(ステップD15)、ステップD21へと処理を移行する。
一方、当該COMキャラクタが先頭キャラクタではないと判定した場合は(ステップD13;No)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタを脱落させるか否かを判定する(ステップD17)。
具体的には、壁抜け連続成功回数データ680に記憶されている壁抜け連続成功回数が、ステージデータ631に記憶されている脱落回数条件636を満たしている場合であって、当該COMキャラクタの配置位置がプレーヤキャラクタの直前である場合に、当該COMキャラクタを脱落させるものと判定する。
そして、当該COMキャラクタを脱落させないと判定した場合は(ステップD17;No)、通常時進行制御部211は、ステップD15へと処理を移行する。また、当該COMキャラクタを脱落させると判定した場合は(ステップD17;Yes)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが、マップ実行データ640の現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647とは異なる壁抜け姿勢をとるように制御する(ステップD19)。
次いで、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが壁位置に到達したか否かを判定し(ステップD21)、到達していないと判定した場合は(ステップD21;No)、ステップD33へと処理を移行する。
一方、当該COMキャラクタが壁位置に到達したと判定した場合は(ステップD21;Yes)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが先頭キャラクタであるか否かを判定する(ステップD22)。
そして、先頭キャラクタであると判定した場合は(ステップD22;Yes)、通常時進行制御部211は、壁穴生成処理を行う(ステップD25)。具体的には、壁オブジェクトを、当該実行マップの壁抜け姿勢647に対応する形がくり抜かれた壁オブジェクトに差し替える処理を行う。そして、通常時進行制御部211は、ステップD33へと処理を移行する。
一方、ステップD22において、当該COMキャラクタが先頭キャラクタではないと判定した場合は(ステップD22;No)、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタがとっている壁抜け姿勢が、現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647であるか否かを判定する(ステップD23)。
そして、現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647であると判定した場合は(ステップD23;Yes)、通常時進行制御部211は、ステップD33へと処理を移行する。
また、ステップD23において、現在の実行マップ645に対応付けられている壁抜け姿勢647ではないと判定した場合は(ステップD23;No)、通常時進行制御部211は、壁破壊処理を行う(ステップD27)。具体的には、壁オブジェクトを、大きな穴がくり抜かれた壁オブジェクトに差し替えると共に、効果音やエフェクトを発生させて壁の破壊を演出する処理を行う。
次いで、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタを三次元仮想空間から除外する脱落処理を行い(ステップD29)、当該COMキャラクタを列から脱落させる。その後、通常時進行制御部211は、当該COMキャラクタが配置されていた位置にプレーヤキャラクタを配置することで、キャラクタの配置間隔を更新する(ステップD31)。これにより、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離が狭められることになる。
そして、通常時進行制御部211は、各COMキャラクタについてループBの処理を行った後、COMキャラクタ制御処理を終了する。
図21の通常時進行制御処理に戻って、COMキャラクタ制御処理を終了すると、通常時進行制御部211は、仮想カメラをプレーヤキャラクタに追従するように制御する(ステップB13)。そして、通常時進行制御部211は、現在の実行マップが終了するまでループAの処理を毎フレーム実行し、通常時進行制御処理を終了する。
図20のゲーム処理に戻って、通常時進行制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、体力値データ690に記憶されているプレーヤキャラクタの体力値が「0」であるか否かを判定し(ステップA15)、「0」であると判定した場合は(ステップA15;Yes)、ステップA21へと処理を移行する。
一方、体力値が「0」ではないと判定した場合は(ステップA15;No)、ゲーム演算部210は、先頭キャラクタが壁位置に到達したか否かを判定し(ステップA17)、到達していないと判定した場合は(ステップA17;No)、ステップA11に戻る。
また、先頭キャラクタが壁位置に到達したと判定した場合は(ステップA17;Yes
)、ゲーム演算部210は、全実行マップを終了したか否かを判定し(ステップA19)、全実行マップを終了したと判定した場合は(ステップA19;Yes)、失敗を演出する失敗演出処理を行って(ステップA21)、ゲーム処理を終了する。
また、ステップA19において、実行マップが残っていると判定した場合は(ステップA19;No)、ゲーム演算部210は、マップ実行データ640の次の実行マップ645に対応付けられているフェイント有無649を判定し(ステップA23)、「無」であると判定した場合は(ステップA23;無)、ステップA27へと処理を移行する。
一方、フェイント有無649が「有」であると判定した場合は(ステップA23;有)、ゲーム演算部210は、COMキャラクタの中から、フェイント発動キャラクタをランダムに決定する(ステップA25)。
次いで、ゲーム演算部210は、2つ先の実行マップ645が特別マップであるか否かを判定し(ステップA27)、特別マップであると判定した場合は(ステップA27;Yes)、残存している追走キャラクタが存在しないか否かを判定する(ステップA29)。
そして、追走キャラクタが存在しないと判定した場合は(ステップA29;Yes)、ゲーム演算部210は、当該特別マップを捕捉用マップに差し替えて(ステップA31)、マップ実行データ640の実行マップ645を更新する。そして、ゲーム演算部210は、次の実行マップ645を選択して(ステップA33)、ステップA11に戻る。
また、ステップA27において、2つ先の実行マップ645が特別マップではないと判定した場合(ステップA27;No)、又はステップA29において追走キャラクタが存在すると判定した場合は(ステップA29;No)、ゲーム演算部210は、ステップA33へと処理を移行する。
また、ステップA11において、現在のマップが捕捉用マップであると判定した場合は(ステップA11;Yes)、ゲーム演算部210は、捕捉時進行制御プログラム613を読み出して実行することで、捕捉時進行制御処理を行う(ステップA35)。
図24は、捕捉時進行制御処理の流れを示すフローチャートである。捕捉時進行制御処理において、プレーヤキャラクタ及び先頭キャラクタの現在位置や向き等のデータは、記憶部600のプレーヤキャラクタデータ671及びCOMキャラクタデータ673に随時格納・更新される。
先ず、捕捉時進行制御部213は、捕捉用マップの展開(ゲーム空間の生成)を行う(ステップE1)。具体的には、マップ、ステージデータ631のマップDB637に記憶されている捕捉用マップデータ6377に基づいて、捕捉用の三次元仮想空間を形成する。
次いで、捕捉時進行制御部213は、先頭キャラクタ及びプレーヤキャラクタを配置する(ステップE3)。具体的には、ステップE1で展開した捕捉用マップに、キャラクタDB620に記憶されているキャラクタモデルデータ621に基づいて、先頭キャラクタ及びCOMキャラクタを、所定の間隔をあけて一直線上に配置する。
その後、捕捉時進行制御部213は、ステップE3で配置した先頭キャラクタ及びプレーヤキャラクタの双方を画面内に収めるように、ゲーム空間を横方向から見るように仮想カメラを配置する(図14参照)。
そして、捕捉時進行制御部213は、ループCの処理を、捕捉用マップが終了するまで毎フレーム繰り返し実行する(ステップE7〜E21)。ループCでは、捕捉時進行制御部213は、先頭キャラクタを、所定の速度で移動するように制御する(ステップE9)。
また、捕捉時進行制御部213は、現在のレバー入力値に基づいて、レバー入力値の差分、差分合計値及び差分平均値を算出する(ステップE11)。具体的には、操作レバー1306から入力されたレバー入力値662を、操作入力データ660の現フレームと対応付けて記憶させる。
その後、現フレームと1フレーム前とのレバー入力値662の差分664を算出し、その差分664の左右の合計値を算出して差分合計値665とする。そして、現フレームから9フレーム前までの10フレーム分の差分合計値665の平均値を算出して直前10フレーム差分平均値666とする。
次いで、捕捉時進行制御部213は、ステップE11で算出した差分664、差分合計値665及び直前10フレーム差分平均値666を現フレームに対応付けて記憶させることで、操作入力データ660を更新する(ステップE13)。
そして、捕捉時進行制御部213は、プレーヤキャラクタの移動速度を設定する(ステップE15)。具体的には、ステップE11で算出した直前10フレーム差分平均値666に所定のパラメータ値「k」(k>0)を乗算した値を、プレーヤキャラクタの移動速度とする。
次いで、捕捉時進行制御部213は、ステップE15で設定した移動速度でプレーヤキャラクタの移動を制御する(ステップE17)。そして、捕捉時進行制御部213は、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタに到達したか否かを判定し(ステップE19)、到達していないと判定した場合は(ステップE19;No)、次のフレームへと処理を移行する。
そして、捕捉用マップが終了すると、捕捉時進行制御部213は、捕捉失敗と判定し(ステップE23)、捕捉時進行制御処理を終了する。一方、ステップE19において、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタに到達したと判定した場合は(ステップE19;Yes)、捕捉時進行制御部213は、捕捉成功と判定し(ステップE25)、捕捉時進行制御処理を終了する。
図20のゲーム処理に戻って、捕捉時進行制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、捕捉時進行制御処理における捕捉の成否を判定し(ステップA37)、捕捉失敗であったと判定した場合は(ステップA37;失敗)、ステップA19へと処理を移行する。
一方、捕捉成功であったと判定した場合は(ステップA37;成功)、ゲーム演算部210は、ゲームクリアを演出する成功演出処理を行って(ステップA39)、ゲーム処理を終了する。
7.ハードウェア構成
次に、本実施形態における業務用ゲーム装置1300を実現するためのハードウェア構成の一例について図25を参照して説明する。業務用ゲーム装置1300は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1014、1016を備え、各部がシステムバス1018により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1014にはコントロール装置1024が、I/Oポート1016には通信装置1026が、それぞれ接続されている。
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1024によって入力される信号等に従って、機器全体の制御や各種データ処理を行う。このCPU1000は、図15に示す処理部200に対応する。
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶部であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。このRAM1004は、図15に示す記憶部600の一部を構成するものである。
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものである。この情報記憶媒体1006は、図15に示す記憶部600の一部を構成するものである。本実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1006は、各種プログラム及びデータを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD或いはハードディスク等が用いられる。
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置1022に出力される。表示装置1022は、CRT、LCD、ELD、PDP、HMD等により実現され、図15に示す表示部400に対応する。
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図15に示す音出力部500に対応する。
コントロール装置1024は、各種操作を入力するための装置であり、その機能は、キーボード、マウス、タッチパネル等のハードウェアにより実現される。このコントロール装置1024は、図15に示す操作部100に対応する。
通信装置1026は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1026は、図15に示す通信部300に対応する。
8.作用効果
本実施形態によれば、所定の移動経路に沿って先頭キャラクタ及びそれに追走するようにプレーヤキャラクタが移動制御され、壁位置の手前に設定された壁抜け姿勢開始地点に先頭キャラクタが達した際に、先頭キャラクタに所与の壁抜け姿勢をとらせる制御が行われる。そして、プレーヤキャラクタが壁位置に到達するまでの所定期間の指示操作に従って壁抜けの成否が判定され、連続して壁抜けに成功したと判定された場合に、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離が狭められる。
先頭キャラクタが壁抜け姿勢開始地点に到達した際に、壁抜け姿勢が問題として出題され、これに追走するプレーヤキャラクタが壁位置に到達するまでの所定期間の間、先頭キャラクタと同一の壁抜け姿勢をとらせるような指示操作が継続してなされたか否かによって回答の正否が判定される。このため、従来とは一味違った出題方法及び回答正否の判定方法が実現される。また、正解回答を繰り返すことで、プレーヤキャラクタが先頭キャラクタに近づいていくため、プレーヤはゲームにやりがいを感じるようになる。従って、新たな興趣を掻き立てるゲームを実現される。
また、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタとの間に追走キャラクタが配置され、移動経路に沿って先頭キャラクタを追走するように移動制御される。そして、追走キャラクタが壁抜け姿勢開始地点に到達した際に、追走キャラクタの姿勢を出題された壁抜け姿勢に変化させるような制御が行われる。先頭キャラクタにより出題された壁抜け姿勢をとるように追走キャラクタが制御されるため、プレーヤは追走キャラクタの姿勢から答えを伺い知ることができる。
9.変形例
9−1.ゲーム装置
ゲーム装置は、必ずしも業務用ゲーム装置である必要はなく、家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置であっても良い。また、家庭用のパーソナル・コンピュータ(PC)であっても勿論良い。
図26は、本発明を適用した家庭用ゲーム装置1200の概略構成を示す図である。
家庭用ゲーム装置1200は、ゲームコントローラ1202と、本体装置1210と、スピーカ1222を有するディスプレイ1220とを備えている。ゲームコントローラ1202は本体装置1210に接続され、ディスプレイ1220は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブルによって本体装置1210に接続されている。
ゲームコントローラ1202は、プレーヤがゲーム操作や画面表示位置を入力するための方向キー1204と、4つのボタンスイッチ1206(1206a〜1206d)と、左右のアナログスティック1208(1208L,1208R)とを備えて構成されている。プレーヤは、業務用ゲーム装置1300の操作レバー1306の代わりに、アナログスティック1208を操作し、ディスプレイ1220に表示されるゲーム画面を見ながらゲームをプレイすることになる。
9−2.出題内容
先頭キャラクタが出題する内容は、何も壁抜け姿勢である必要はなく、例えば壁位置に到達する直前に、2択や3択のクイズを出題することにしても良い。また、先頭キャラクタがクイズを出題する構成とするのではなく、クイズの内容を指示する指示体(出題内容指示体)を各マップの壁オブジェクトに配置しておき、プレーヤが壁に示されているクイズの内容を視認して回答を入力するようにしても良い。
9−3.壁穴
本実施形態では、先頭キャラクタが壁位置に到達することで壁穴を生成するものとして説明したが、全てのマップについて、壁穴を予め生成しておくことにしても良い。具体的には、各マップを展開する際に、当該実行マップに対応する壁抜け姿勢がくり抜かれた壁オブジェクトを配置するようにする。これにより、プレーヤは、先頭キャラクタが壁抜け姿勢をとる前から問題を知ることができるようになり、初心者向けのゲームが実現される。
9−4.通常時におけるキャラクタの移動制御
本実施形態では、プレーヤキャラクタが壁抜けに失敗した場合に、プレーヤキャラクタの移動速度を一時的に低減させることで、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離(配置間隔)を一時的に広げるものとして説明したが、先頭キャラクタの移動速度を一時的に増加させることで距離を広げても良い。
また、一旦広げた距離を元に戻す制御は行わず、その距離を維持したままゲームの続きを進行するようにしても良い。これにより、プレーヤは壁抜けに失敗しないように努めることになる。
9−5.捕捉時におけるキャラクタの移動制御
本実施形態では、捕捉用マップにおいて、レバー入力値の10フレーム分の差分平均値に基づいて、プレーヤキャラクタの移動速度を変更するものとして説明したが、先頭キャラクタの移動速度を変更したり、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離そのものを直接変更することにしても良い。
例えば、差分平均値が小さい場合は、先頭キャラクタの移動速度を増加させるように制御する。また、差分平均値が大きい場合は、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離を狭めるように制御し、差分平均値が小さい場合は、先頭キャラクタとプレーヤキャラクタ間の距離を広げるように制御する。尚、これらの制御を適宜組み合わせて実行することにすればより好適である。
9−6.仮想カメラの制御
本実施形態では、仮想カメラをプレーヤキャラクタの後方所定位置に配置し、視線方向を先頭キャラクタに向けてプレーヤキャラクタに追従するように制御するものとして説明した。この仮想カメラの制御を以下のように可変しても良い。
図27は、仮想カメラの制御の一例を示す図である。例えば、先頭キャラクタNPC1と、追走キャラクタNPC2〜NPC4と、プレーヤキャラクタPCとの5体のキャラクタで列が構成されている場合を考えると、初期設定では、移動経路上のプレーヤキャラクタの「5m」後方であって、移動経路から「2m」だけ左側にずれた位置に仮想カメラを配置する。また、視線方向を、移動経路上のプレーヤキャラクタPCから「5m」先の地点に設定する。従って、この場合は、仮想カメラの視線方向は、追走キャラクタNPC3の位置になる。
次いで、追走キャラクタNPC4が列から脱落すると、プレーヤキャラクタPCとの相対的な位置関係は変化させずに、視線方向を移動経路上のプレーヤキャラクタPCから「4m」先を見る方向に変化させる。その後、追走キャラクタNPC3が列から脱落すると、プレーヤキャラクタPCとの相対的な位置関係は変化させずに、視線方向を移動経路上のプレーヤキャラクタPCから「3m」先を見る方向に変化させる。
また、プレーヤキャラクタPCとの相対的な位置関係は変化させずに、特定のキャラクタの位置に視線方向を変化させても良い。例えば、初期設定では、視線方向を先頭キャラクタNPC1の位置に向けて設定し、追走キャラクタが脱落する毎に、視線方向を1体ずつ後方のキャラクタを見る方向に変化させる。
図28は、別の仮想カメラの制御の一例を示す図である。この場合も5体のキャラクタで列が構成されている場合を考えると、初期設定では、移動経路上のプレーヤキャラクタの「5m」後方であって、移動経路から「2m」だけ左側にずれた位置に仮想カメラを配置する。また、視線方向を、先頭キャラクタNPC1の位置に向けて設定する。
次いで、追走キャラクタNPC4が列から脱落すると、視線方向は変化させずに、配置位置を移動経路上のプレーヤキャラクタPCから「7.5m」後方であって、移動経路から「2m」だけ左側にずれた位置に変化させる。その後、追走キャラクタNPC3が列から脱落すると、視線方向は変化させずに、配置位置を移動経路上のプレーヤキャラクタPCから「10m」後方であって、移動経路から「2m」だけ左側にずれた位置に変化させる。
従って、追走キャラクタが脱落する毎に、配置位置が「2.5m」ずつプレーヤキャラクタの後方にシフトすることになる。追走キャラクタの減少に伴って、ゲーム画面中における先頭キャラクタとプレーヤキャラクタとが重なって表示されるようになるため、プレーヤが先頭キャラクタを視認しづらくなり、ゲームの難易度が増加することになる。
尚、追走キャラクタの数に応じて仮想カメラの制御を変更するのではなく、壁抜けの成否に基づいて仮想カメラの制御を変更しても良い。具体的には、壁抜けに成功した場合は、プレーヤが先頭キャラクタを視認しづらくなるように仮想カメラの配置位置や視線方向を変更し、壁抜けに失敗した場合は、プレーヤが先頭キャラクタを視認し易くなるように仮想カメラの配置位置や視線方向を変更する。
9−7.対戦ゲーム
本実施形態では、1人用のゲームについて説明したが、例えば以下のような2人用の対戦ゲームとしても良い。この場合は、業務用ゲーム装置1300を2台用意して通信接続するか、1台の業務用ゲーム装置1300に2組の操作レバー1306を配設することにする。そして、各々のプレーヤは、それぞれの操作レバー1306を操作して、自身が操作対象とするプレーヤキャラクタを指示操作することになる。
図29は、対戦ゲームにおけるルールを説明するための図である。対戦ゲームでは、2人のプレーヤが2回対戦を行う。具体的には、1回戦では、例えば1P側のプレーヤが逃走するキャラクタ(以下、「逃走プレーヤキャラクタ」という。)を操作し、2P側のプレーヤが逃走キャラクを追いかけるキャラクタ(以下、「追走プレーヤキャラクタ」という。)を操作する。また、2回戦では、1P側のプレーヤが追走プレーヤキャラクタを操作し、2P側のプレーヤが逃走プレーヤキャラクタを操作する。登場するキャラクタは、この2体のキャラクタのみである。
そして、各対戦において、逃走プレーヤキャラクタを操作するプレーヤ(以下、「逃走プレーヤ」という。)は、通常のマップにおいて、任意に選択した壁抜け姿勢を逃走プレーヤキャラクタにとらせるように指示操作を行い、追走プレーヤキャラクタを操作するプレーヤ(以下、「追走プレーヤ」という。)は、逃走プレーヤキャラクタがとった壁抜け姿勢と同一の壁抜け姿勢を追走プレーヤキャラクタにとらせるように指示操作を行う。
そして、捕捉用マップでは、両プレーヤは操作レバー1306をそれぞれ上下に動かして自身の操作キャラクタの移動速度を変更することで、逃走プレーヤは追走プレーヤに捕捉されないようにし、追走プレーヤは逃走プレーヤを捕捉することを試みる。そして、逃走キャラクタを捕捉することに成功した場合は、追走プレーヤが勝者となり、逃走キャラクタを捕捉することに失敗した場合は、逃走プレーヤが勝者となる。
図30は、対戦ゲームにおけるマップ構成を示す図である。
対戦ゲームでは、マップ種別として「固定」と、「ランダム」と、「捕捉」とが設定されている。「固定」が設定されているマップには、固定マップが展開され、「ランダム」が設定されているマップには、候補マップの中からランダムに決定されたマップが展開される。また、「捕捉」が設定されているマップには、捕捉用マップが展開される。
次に、業務用ゲーム装置1300の処理について説明する。図31は、業務用ゲーム装置1300が実行する対戦ゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、ゲーム演算部210は、プレーヤにより選択されたステージをゲームを進行するステージに設定する(ステップS1)。次いで、ゲーム演算部210は、初期設定を行い(ステップS3)、その設定結果に基づいてマップ実行データを作成する(ステップS5)。但し、対戦ゲーム処理では、各実行マップについての壁抜け姿勢及びフェイント有無の設定は行わない。
次いで、ゲーム演算部210は、最初の実行マップを選択し(ステップS6)、現在の実行マップが捕捉用マップであるか否かを判定する(ステップS7)。そして、捕捉用マップであると判定した場合は(ステップS7;Yes)、ゲーム演算部210は、対戦用通常時進行制御処理を行う(ステップS9)。
図32は、対戦用通常時進行制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、ゲーム演算部210は、マップを展開することでゲーム空間を生成し(ステップT1)、展開したマップに逃走プレーヤキャラクタ及び追走プレーヤキャラクタを配置する(ステップT3)。また、ゲーム演算部210は、仮想カメラを配置する(ステップT5)。
次いで、ゲーム演算部210は、ループDの処理を、現在の実行マップが終了するまで毎フレーム実行する(ステップT7〜T15)。ループDでは、ゲーム演算部210は、逃走プレーヤキャラクタ制御処理を行う(ステップT9)。
図33は、逃走プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、ゲーム演算部210は、逃走プレーヤキャラクタを移動制御し(ステップU1)、逃走プレーヤにより操作レバー1306から入力されたレバー入力値に基づいて、逃走プレーヤキャラクタの姿勢を制御する(ステップU3)。
次いで、ゲーム演算部210は、逃走プレーヤキャラクタが壁位置に到達したか否かを判定し(ステップU5)、到達していないと判定した場合は(ステップU5;No)、逃走プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。一方、壁位置に到達したと判定した場合は(ステップU5;Yes)、ゲーム演算部210は、操作入力データに基づいて、逃走プレーヤキャラクタの指示姿勢を判定する(ステップU7)。
そして、ゲーム演算部210は、ステップU7で判定した指示姿勢を出題内容として記憶部600に記憶させ(ステップU9)、壁穴生成処理を行って(ステップU11)、逃走プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。
図32の対戦用通常時進行制御処理に戻って、逃走プレーヤキャラクタ制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、追走プレーヤキャラクタ制御処理を行う(ステップT11)。
図34は、追走プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、ゲーム演算部210は、追走プレーヤキャラクタを移動制御し(ステップV1)、追走プレーヤにより操作レバー1306から入力されたレバー入力値に基づいて、追走プレーヤキャラクタの姿勢を制御する(ステップV3)。
次いで、ゲーム演算部210は、追走プレーヤキャラクタが壁位置に到達したか否かを判定し(ステップV5)、到達していないと判定した場合は(ステップV5;No)、追走プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。一方、壁位置に到達したと判定した場合は(ステップV5;Yes)、ゲーム演算部210は、操作入力データに基づいて、追走プレーヤキャラクタの指示姿勢を判定する(ステップV7)。
そして、ゲーム演算部210は、記憶部600に記憶されている出題内容(逃走プレーヤキャラクタの指示姿勢)と、壁位置までの「30フレーム」分の追走プレーヤキャラクタの指示姿勢とに基づいて壁抜けの成否を判定し(ステップV9)、壁抜けに成功したと判定した場合は(ステップV9;成功)、追走プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。
一方、壁抜けに失敗したと判定した場合は(ステップV9;失敗)、ゲーム演算部210は、壁破壊処理を行い(ステップV11)、追走プレーヤキャラクタの体力値を「1」減少させて(ステップV13)、追走プレーヤキャラクタ制御処理を終了する。
図32の対戦用通常時進行制御処理に戻って、追走プレーヤキャラクタ制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、仮想カメラの制御を行う(ステップT13)。そして、ゲーム演算部210は、ループDの処理を、現在の実行マップが終了するまで毎フレーム行った後、対戦用通常時進行制御処理を終了する。
図31の対戦ゲーム処理に戻って、対戦用通常時進行制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、追走プレーヤキャラクタの体力値が「0」であるか否かを判定し(ステップS11)、「0」であると判定した場合は(ステップS11;Yes)、ステップS17へと処理を移行する。
また、追走プレーヤキャラクタの体力値が「0」ではないと判定した場合は(ステップS11;No)、ゲーム演算部210は、逃走キャラクタが壁位置に到達したか否かを判定する(ステップS13)。そして、壁位置に到達していないと判定した場合は(ステップS13;No)、ゲーム演算部210は、ステップS7に戻る。
一方、壁位置に到達したと判定した場合は(ステップS13;Yes)、ゲーム演算部210は、全実行マップを終了したか否かを判定し(ステップS15)、終了したと判定した場合は(ステップS15;Yes)、逃走プレーヤの勝利を演出する勝利演出処理を行って(ステップS17)、対戦ゲーム処理を終了する。
また、全実行マップをまだ終了していないと判定した場合は(ステップS15;No)、ゲーム演算部210は、次の実行マップを選択して(ステップS19)、ステップS7に戻る。
一方、ステップS7において現在のマップが捕捉用マップであると判定した場合は(ステップS7;Yes)、ゲーム演算部210は、対戦用捕捉時進行制御処理を行う(ステップS21)。
図35は、対戦用捕捉時進行制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、ゲーム演算部210は、捕捉用マップの展開(ゲーム空間の生成)を行い(ステップW1)、展開した捕捉用マップに、逃走プレーヤキャラクタ及び追走プレーヤキャラクタを配置する(ステップW3)。また、ゲーム演算部210は、仮想カメラを配置する(ステップW5)。
次いで、ゲーム演算部210は、ループEの処理を捕捉用マップが終了するまで毎フレーム繰り返し実行する(ステップW7〜W23)。ループEでは、ゲーム演算部210は、各プレーヤキャラクタについて、ループFの処理を繰り返し実行する(ステップW9〜W19)。
ループFでは、ゲーム演算部210は、当該プレーヤの現在のレバー入力値に基づいて、レバー入力値の差分、差分合計値及び差分平均値を算出する(ステップW11)。そして、ゲーム演算部210は、ステップW11で算出した差分、差分合計値及び差分平均値を現フレームに対応付けて記憶させることで、操作入力データを更新する(ステップW13)。
そして、ゲーム演算部210は、当該プレーヤキャラクタの移動速度を設定する(ステップW15)。そして、ゲーム演算部210は、ステップW15で設定した移動速度で当該プレーヤキャラクタの移動を制御する(ステップW17)。そして、各プレーヤについて処理を行った後、ループFを終了する。
次いで、ゲーム演算部210は、追走プレーヤキャラクタが逃走プレーヤキャラクタに到達したか否かを判定し(ステップW21)、到達していないと判定した場合は(ステップW21;No)、次のフレームへと処理を移行する。
そして、捕捉用マップが終了すると、ゲーム演算部210は、捕捉失敗と判定し(ステップW25)、対戦用捕捉時進行制御処理を終了する。一方、ステップW21において追走プレーヤキャラクタが逃走プレーヤキャラクタに到達したと判定した場合は(ステップW21;Yes)、ゲーム演算部210は、捕捉成功と判定し(ステップW27)、対戦用捕捉時進行制御処理を終了する。
図31の対戦ゲーム処理に戻って、対戦用捕捉時進行制御処理を終了すると、ゲーム演算部210は、対戦用捕捉時進行制御処理における捕捉の成否を判定し(ステップS23)、捕捉失敗であったと判定した場合は(ステップS23;失敗)、ステップS15へと処理を移行する。
一方、捕捉成功であったと判定した場合は(ステップS23;成功)、ゲーム演算部210は、追走プレーヤの勝利を演出する勝利演出処理を行って(ステップS25)、対戦ゲーム処理を終了する。
9−8.共同ゲーム
また、対戦ゲームではなく、以下のような、2人のプレーヤで共同プレイを行う共同ゲームを実現することにしても良い。具体的には、先頭キャラクタを2体とし、一方の先頭キャラクタ(以下、「第1先頭キャラクタ」という。)が他方の先頭キャラクタ(以下、「第2先頭キャラクタ」という。)を肩車した状態で移動していく。
そして、第1先頭キャラクタ及び第2先頭キャラクタは、それぞれ4つの壁抜け姿勢のうちの何れかの壁抜け姿勢をとって、壁を通過していく。従って、この場合は、壁抜け姿勢の組合せが全部で「16通り」存在することになる。
また、一方のプレーヤが操作するプレーヤキャラクタ(以下、「第1プレーヤキャラクタ」という。)は、他方のプレーヤが操作するキャラクタ(以下、「第2プレーヤキャラクタという。」を肩車した状態で移動し、第1プレーヤキャラクタを操作するプレーヤは、第1先頭キャラクタの壁抜け姿勢を見て指示操作を行い、第2プレーヤキャラクタを操作するプレーヤは、第2先頭キャラクタの壁抜け姿勢を見て指示操作を行うことで、壁抜けを成功させることになる。
尚、この場合は、追走キャラクタも2体ずつ存在し、一方の追走キャラクタが他方の追走キャラクタを肩車した状態で移動していくことは言うまでもない。また、捕捉用マップでは、各々のプレーヤが操作レバー1306をそれぞれ上下に動かすことで、第2プレーヤキャラクタを肩車した第1プレーヤキャラクタの移動速度を変化させ、第1先頭キャラクタ及び第2先頭キャラクタを捕捉することで、ゲームクリアとなる。
また、第1プレーヤキャラクタと第2プレーヤキャラクタとを、例えば前後に紐で接続して列の最後尾に配置し、各々のプレーヤが、操作対象とするプレーヤキャラクタの壁抜け姿勢を指示操作しながらゲームを進めていくことにしても良い。
この場合は、プレーヤキャラクタ同士が紐で接続されているため、前を走行するプレーヤキャラクタが壁抜けに成功したとしても、後を走行する第2プレーヤキャラクタが壁抜けに失敗すると、第2プレーヤキャラクタに引きずられて第1プレーヤキャラクタの移動速度も減少することになる。従って、プレーヤ同士のチームワークが要求されることになる。
業務用ゲーム装置の概略外観図。 壁抜けゲームの説明図。 レバー入力値の説明図。 壁抜け姿勢とレバー操作との対応関係を示す図。 マップ構成の説明図。 COMキャラクタの姿勢制御の説明図。 プレーヤキャラクタの壁抜け成否判定の説明図。 仮想カメラ制御の説明図。 捕捉用マップにおけるプレーヤキャラクタの移動速度設定の説明図。 ゲーム画面の一例を示す図。 ゲーム画面の一例を示す図。 ゲーム画面の一例を示す図。 ゲーム画面の一例を示す図。 ゲーム画面の一例を示す図。 業務用ゲーム装置の機能構成を示すブロック図。 ステージDBのデータ構成例を示す図。 マップ実行データのデータ構成例を示す図。 指示姿勢判定データのデータ構成例を示す図。 操作入力データのデータ構成例を示す図。 ゲーム処理の流れを示すフローチャート。 通常時進行制御処理の流れを示すフローチャート。 プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャート。 COMキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャート。 捕捉時進行制御処理の流れを示すフローチャート。 ハードウェア構成例を示す図。 家庭用ゲーム装置の概略外観図。 変形例における仮想カメラ制御の説明図。 変形例における仮想カメラ制御の説明図。 変形例における対戦ゲームのルールの説明図。 変形例における対戦ゲームのマップ構成の一例を示す図。 対戦ゲーム処理の流れを示すフローチャート。 対戦用通常時進行制御処理の流れを示すフローチャート。 逃走プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャート。 追走プレーヤキャラクタ制御処理の流れを示すフローチャート。 対戦用捕捉時進行制御処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
100 操作部
200 処理部
210 ゲーム演算部
211 通常時進行制御部
213 捕捉時進行制御部
215 仮想カメラ制御部
230 画像生成部
250 音生成部
300 通信部
400 表示部
500 音出力部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
611 通常時進行制御プログラム
613 捕捉時進行制御プログラム
615 プレーヤキャラクタ制御プログラム
617 COMキャラクタ制御プログラム
620 キャラクタDB
621 キャラクタモデルデータ
623 モーションデータ
630 ステージDB
640 マップ実行データ
650 指示姿勢判定データ
660 操作入力データ
670 ゲーム中キャラクタデータ
671 プレーヤキャラクタデータ
673 COMキャラクタデータ
680 壁抜け連続成功回数データ
690 体力値データ
700 コイン投入検知部
1300 業務用ゲーム装置
1302 ディスプレイ
1304 スピーカ
1306 操作レバー
1307 レバー溝
1308 指示ボタン
1310 コイン投入部
1312 通信装置
1320 システム基板
1322 メモリ
1324 制御ユニット

Claims (19)

  1. 三次元仮想空間中を移動する出題移動体及び操作対象移動体の画像を生成して所定のゲームを実行するゲーム装置であって、
    所定の移動経路に沿って前記出題移動体を移動させる出題移動体移動制御手段と、
    前記移動経路に沿って、前記出題移動体を追走するように前記操作対象移動体を移動させる操作対象移動体移動制御手段と、
    前記移動経路中の所与の出題位置に前記出題移動体が達した際に所与の問題を出題する出題制御手段と、
    前記移動制御されている前記操作対象移動体が前記移動経路中の所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否を判定する回答判定手段と、
    を備えたゲーム装置。
  2. 前記回答判定手段の判定結果に基づいて、前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離を変更する距離変更手段を更に備えた請求項1に記載のゲーム装置。
  3. 前記距離変更手段が、前記判定結果が正解の場合に、前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離を狭める請求項2に記載のゲーム装置。
  4. 前記出題制御手段により出題された出題内容を示す出題内容指示体を前記出題位置に配置する出題内容指示体配置手段を更に備えた請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
  5. 前記操作対象移動体移動制御手段による移動制御中の前記操作対象移動体の姿勢を変化させる操作対象移動体姿勢制御手段を備え、
    前記出題制御手段は、前記出題位置に前記出題移動体が達した際に、前記出題移動体の姿勢を所与の姿勢に変化させることで当該変化後の姿勢を問題として出題する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
  6. 前記操作対象移動体姿勢制御手段は、前記回答判定手段の判定結果が不正解の場合に、プレーヤの操作入力に関わらず前記操作対象移動体の姿勢を変化させる不正解時姿勢自動変化手段を有する請求項5に記載のゲーム装置。
  7. 前記出題位置に所定オブジェクトを配置するオブジェクト配置手段と、
    前記出題制御手段の出題に応じて、前記配置された所定オブジェクトを、当該出題時の前記出題移動体の姿勢を象った穴が形成されたオブジェクトに変更する配置オブジェクト変更手段と、
    を備えた請求項5又は6に記載のゲーム装置。
  8. 前記出題移動体が前記移動経路上の前記出題位置に達する前に、当該出題移動体の姿勢を、前記出題制御手段により出題される姿勢と異なる姿勢に一時的に変化させる欺き姿勢一時変化手段を備えた請求項5〜7の何れか一項に記載のゲーム装置。
  9. 前記出題移動体と前記操作対象移動体との間に追走移動体を配置し、前記移動経路に沿って前記出題移動体を追走するように移動制御する追走移動体移動制御手段と、
    前記追走移動体が前記出題位置に到達した際に、前記追走移動体の姿勢を前記出題制御手段により出題された姿勢に変化させる追走移動体姿勢変化手段と、
    を備えた請求項5〜8の何れか一項に記載のゲーム装置。
  10. 前記追走移動体姿勢変化手段は、前記追走移動体が前記出題位置に達する前に、前記追走移動体の姿勢を前記出題制御手段により出題された姿勢と異なる姿勢に一時的に変化させる追走移動体姿勢一時変化手段を有する請求項9に記載のゲーム装置。
  11. 前記回答判定手段は、前記操作対象移動体が前記回答位置を含む所定の範囲内に位置している間のプレーヤの操作入力が、継続して、前記出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合に正解とし、それ以外を不正解として判定する請求項5〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
  12. 前記回答判定手段は、前記操作対象移動体が前記回答位置を通過する時点を含む所定時間の間のプレーヤの操作入力が、継続して、前記出題された姿勢に一致する姿勢を指示する操作入力である場合に正解とし、それ以外を不正解として判定する請求項5〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
  13. 操作入力に応じた現在の操作値を出力する操作入力手段を備え、
    前記出題制御手段は、前記出題移動体の姿勢を、予め定められた複数の姿勢のうちの何れかの姿勢に変化させる手段であり、
    前記複数の姿勢それぞれについて、当該姿勢を指示するための前記操作入力手段の操作値の範囲が予め定められており、
    前記操作対象移動体姿勢制御手段は、前記操作入力手段から出力される操作値が、前記複数の操作値の範囲の何れであるかに応じて、前記操作対象移動体の姿勢を変化させる手段である、
    請求項5〜12の何れか一項に記載のゲーム装置。
  14. 操作入力に応じた現在の操作値を出力する操作入力手段と、
    前記操作入力手段から周期的に操作値を取得し、取得した操作値の変化の積分値に基づいて、1)前記出題移動体と前記操作対象移動体間の距離、或いは、2)前記出題移動体及び/又は前記操作対象移動体の移動速度、を変更する操作値変化積分値対応制御手段と、
    を備えた請求項1〜12の何れか一項に記載のゲーム装置。
  15. 前記移動経路が設定された前記三次元仮想空間を形成するための複数種類のマップの中から、前記回答判定手段の判定結果に基づいて新たなマップを選択するマップ選択手段と、
    既に展開済みのマップの次に前記移動経路を延伸させるマップとして前記選択された新たなマップを展開することで前記三次元仮想空間を形成していく空間形成手段と、
    を備えた請求項1〜14の何れか一項に記載のゲーム装置。
  16. 前記複数種類のマップには、少なくとも通常マップと特別マップとの2種類のマップが含まれ、
    前記マップ選択手段は、予め定められたゲーム進行途中の所定タイミングまでの回答判定結果が所定の特別マップ選択可能条件を満たしている場合には、当該タイミングにおいて新たに選択するマップとして前記特別マップを選択し、満たしていない場合には、前記通常マップを選択する、
    請求項15に記載のゲーム装置。
  17. 前記回答判定手段の判定結果に基づいて、前記画像生成用の視点設定を変更する視点変更手段と、
    前記変更された視点設定に基づいて前記三次元仮想空間の画像を生成する画像生成手段と、
    を備えた請求項1〜16の何れか一項に記載のゲーム装置。
  18. コンピュータに、三次元仮想空間中を移動する出題移動体及び操作対象移動体の画像を生成させて所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
    所定の移動経路に沿って前記出題移動体を移動させる出題移動体移動制御手段、
    前記移動経路に沿って、前記出題移動体を追走するように前記操作対象移動体を移動させる操作対象移動体移動制御手段、
    前記移動経路中の所与の出題位置に前記出題移動体が達した際に所与の問題を出題する出題制御手段、
    前記移動制御されている前記操作対象移動体が前記移動経路中の所与の回答位置に到達した際のプレーヤの操作入力に従って回答正否を判定する回答判定手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  19. 請求項18に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
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