JP2008060511A - ガスレーザ装置、並びに送風機の監視方法及び監視装置 - Google Patents

ガスレーザ装置、並びに送風機の監視方法及び監視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスレーザ装置において、送風機の潤滑油交換時期を自動管理できるとともに、潤滑油交換後の管理データの初期化を自動的に遂行できるようにする。
【解決手段】ガスレーザ装置10は、媒質回路14内で媒質ガスMを強制的に循環させる送風機12を備えるレーザ発振部16と、送風機の保守状態を監視する送風機監視部18とを備える。送風機は、潤滑油Lを貯留する貯油室20と、貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で貯油室に流体流通可能に連通する油監視室22とを備える。送風機監視部は、貯油室に貯留される潤滑油が、貯油室の内圧変化の結果として、油監視室に流入することを検出する油検出部24と、レーザ発振部が起動する前に、油検出部が油監視室への潤滑油の流入を検出したか否かを監視し、潤滑油の流入が検出されないときに、貯油室に貯留されている潤滑油が交換直後のものであると判断する油交換判断部26とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体状態のレーザ媒質を用いるガスレーザ装置に関する。本発明はさらに、ガスレーザ装置に装備可能な送風機の保守状態を監視する方法及び装置に関する。
気体状態のレーザ媒質を用いるガスレーザ装置は、加工、医療、計測等の分野で広く用いられている。ガスレーザ装置のレーザ発振部は、一般に、レーザ媒質である流動ガス(本願で媒質ガスと称する)を励起する励起部(放電、光、熱、化学反応等による)と、励起部により励起した媒質ガスの光エネルギを増幅してレーザビームを生成する光共振部(一対のミラーを有する)と、励起部及び光共振部を含む媒質回路内で媒質ガスを強制的に循環させる送風機とを備えて構成される。
ガスレーザ装置に装備される媒質ガス循環用の送風機は、ガスレーザ装置の所与の寸法制約下で、生成されるレーザビームの特性(或いは品質)を向上させるべく、大容量及び高速回転を達成できることが要求されている。しかも、この種の送風機は、レーザビームの生成時に高温に曝されるので、特に羽根車の軸受部に供給される潤滑油に関しては、その品質劣化が生じ易い条件となっている。そこで、送風機に内蔵される潤滑油を定期的に交換(すなわち更新)する必要があるが、そのような保守点検時期の管理を人手で行なった場合には、点検時期の見落とし等の人為的過誤が生じることが懸念される。このような課題を解決するべく、例えば特許文献1に記載されるように、保守点検時期を自動的に管理可能なガスレーザ装置が提案されている。
特許文献1に記載されるガスレーザ装置は、送風機の潤滑油の交換等、種々の保守項目に関する保守点検時期を、保守対象物の作動時間を監視することにより自動管理する保守時期監視装置を備えている。この保守時期監視装置は、保守対象物(例えば送風機)の作動時間を計測する時間計測手段と、計測した作動時間が所定時間に達したときにアラーム信号を出力する時限アラーム手段と、アラーム信号の出力に応じて保守時期(例えば潤滑油交換時期)の到来を表示装置に表示させる保守時期表示制御手段と、保守作業(例えば潤滑油の交換)が行なわれたことを示す信号に従って時間計測手段による時間計測をリセットするとともに保守時期表示制御手段による表示命令を取り消すリセット手段とを備えて構成される。ここで、例えば送風機の潤滑油が交換されたことを示す信号として、送風機の給油口のキャップに組み込んだリミットスイッチがキャップの着脱を検出した信号が、リセット手段に与えられる。
特許第2622424号公報
前述した特許文献1に記載されるガスレーザ装置の保守時期監視装置では、送風機の潤滑油が交換されたことを示す信号として、送風機の給油口のキャップに組み込んだリミットスイッチによるキャップ着脱検出信号を採用している。ところが、送風機の潤滑油の交換は、安全確保のため一般に、ガスレーザ装置の電源を切った状態で行なわれる。ここで、保守時期監視装置は、ガスレーザ装置における媒質ガスの励起及び共振動作を制御する制御部に組み込まれるものであるから、ガスレーザ装置の電源を切った状態では、送風機の潤滑油が交換されたか否かを所定の信号により判断することが困難である。この点で、特許文献1は、例えばキーボード操作により、送風機の潤滑油が交換されたことを示す信号を手作業で入力する手法を教示している。この手法によれば、潤滑油の交換が完了し、ガスレーザ装置の電源を再び入れた後に、作業者がキーボード操作により潤滑油交換完了信号を入力することで、保守時期監視装置のリセット手段が、時間計測手段による時間計測をリセットするとともに保守時期表示制御手段による表示命令を取り消すように動作する。
上記したように潤滑油交換完了信号を手作業で入力する手法を採用する場合には、作業者の負担が増すとともに、作業者による誤指示が生じる可能性が有り、その結果、意図しないリセット動作(すなわち管理データの初期化)が行なわれてしまうことが懸念される。また、送風機の潤滑油を交換する際には、ガスレーザ装置の媒質回路の内部空間が外気に曝されるので、励起部や光共振部に媒質ガス以外の不純物が侵入して壁面等に付着し、延いては媒質回路の気密性を損なうことが危惧される。そこで、潤滑油の交換後には通常、媒質回路における媒質ガスの漏れを検査する作業(いわゆるリークチェック)や、媒質回路に侵入している不純物を除去する作業(いわゆるエージング)を行なっている。これに関し、上記した従来の保守時期監視装置を用いる場合は、作業者が、潤滑油交換完了信号を手作業で入力した後に、ガスレーザ装置にリークチェックやエージングを行なわせる指示を、便宜上、同様に手作業で入力するようにしている。それにより、作業者の負担が著しく増加し、作業者による誤指示の発生頻度が高まることが懸念される。
本発明の目的は、気体状態のレーザ媒質を用いるガスレーザ装置において、送風機の潤滑油交換時期を自動管理できるとともに、潤滑油交換後の管理データの初期化を自動的に遂行でき、以って作業者の負担を著しく軽減して誤指示の危険性を効果的に排除できる、長期安定稼動可能なガスレーザ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ガスレーザ装置に装備可能な送風機の保守状態を監視する方法及び装置であって、送風機の潤滑油交換時期を自動管理できるとともに、潤滑油交換後の管理データの初期化を自動的に遂行でき、以って作業者の負担を著しく軽減して誤入力の危険性を効果的に排除できる、送風機監視方法及び送風機監視装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、媒質回路内で媒質ガスを強制的に循環させる送風機を備えるレーザ発振部と、送風機の保守状態を監視する送風機監視部とを具備するガスレーザ装置において、送風機は、潤滑油を貯留する貯油室と、貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを備え、送風機監視部は、送風機の貯油室に貯留される潤滑油が、貯油室の内圧変化の結果として、油監視室に流入することを検出する油検出部と、レーザ発振部が起動する前に、油検出部が油監視室への潤滑油の流入を検出したか否かを監視し、流入が検出されないときに、貯油室に貯留されている潤滑油が交換直後のものであると判断する油交換判断部とを備えること、を特徴とするガスレーザ装置を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガスレーザ装置において、レーザ発振部の動作を制御する制御部と、レーザ発振部の起動及び停止のそれぞれの予備動作に連動して、送風機の貯油室の内圧を調整する圧力調整機構とをさらに具備し、制御部は、予備動作として媒質回路の内圧調整を遂行すると同時に、圧力調整機構による貯油室の内圧調整動作を制御する、ガスレーザ装置を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のガスレーザ装置において、レーザ発振部の動作を制御する制御部と、送風機の貯油室に貯留されている潤滑油の交換後の、レーザ発振部の実働時間を計測する計時部とをさらに具備し、制御部は、計時部が計測した実働時間と送風機監視部の油交換判断部による判断結果とに基づいて、レーザ発振部の動作を制御する、ガスレーザ装置を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のガスレーザ装置において、制御部は、計時部が計測したレーザ発振部の実働時間を予め定めた閾値と比較して、実働時間が閾値を超えたときにアラーム信号を出力するとともに、アラーム信号の出力後、油交換判断部が潤滑油を交換直後のものではないと判断したときに、レーザ発振部の動作を強制停止する、ガスレーザ装置を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載のガスレーザ装置において、制御部は、油交換判断部が潤滑油を交換直後のものと判断したときに、計時部が計測したレーザ発振部の実働時間を自動的に初期化する、ガスレーザ装置を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載のガスレーザ装置において、制御部は、油交換判断部が潤滑油を交換直後のものと判断したときに、媒質回路における媒質ガスの漏れを検査する作業を、レーザ発振部に自動的に遂行させる、ガスレーザ装置を提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載のガスレーザ装置において、制御部は、油交換判断部が潤滑油を交換直後のものと判断したときに、媒質回路に侵入している不純物を除去する作業を、レーザ発振部に自動的に遂行させる、ガスレーザ装置を提供する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスレーザ装置において、送風機は、貯油室及び油監視室を画定するケーシングを備え、油監視室が、ケーシングの外側に局部的に突出した気密壁部分によって画定される、ガスレーザ装置を提供する。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスレーザ装置において、送風機は、貯油室及び油監視室を画定するケーシングを備え、油監視室が、ケーシングの内側に局部的に延設された気密壁部分によって画定される、ガスレーザ装置を提供する。
請求項10に記載の発明は、送風機の保守状態を監視する送風機監視方法において、送風機に、潤滑油を貯留する貯油室と、貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを設け、送風機の貯油室に貯留される潤滑油が、貯油室の内圧変化の結果として、油監視室に流入することを検出し、油監視室への潤滑油の流入が検出されたか否かを監視して、流入が検出されないときに、貯油室に貯留されている潤滑油が交換直後のものであると判断すること、を特徴とする送風機監視方法を提供する。
請求項11に記載の発明は、送風機の保守状態を監視する送風機監視装置において、送風機は、潤滑油を貯留する貯油室と、貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを備え、送風機監視装置は、送風機の貯油室に貯留される潤滑油が、貯油室の内圧変化の結果として、油監視室に流入することを検出する油検出部と、油検出部が油監視室への潤滑油の流入を検出するか否かを監視し、流入が検出されないときに、貯油室に貯留されている潤滑油が交換直後のものであると判断する油交換判断部とを備えること、を特徴とする送風機監視装置を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、送風機の潤滑油が交換された直後であるか否かを、送風機監視部が、油監視室内の潤滑油の有無を監視することにより自動的に判断できるので、人手に頼ることなく、潤滑油交換時期を自動管理することができる。しかも、送風機監視部によるこのような判断は、作業者の指示に依らず自動的に遂行されるものであるから、作業者の負担が軽減され、作業者による誤指示の危険性が効果的に排除される。したがって、ガスレーザ装置は、送風機の保守作業として必須の潤滑油交換作業を、作業者に、適宜時期に(例えば定期的に)確実に実施させることができ、以って、長期に渡り安定して稼動できるものとなる。
請求項2に記載の発明によれば、ガスレーザ装置における起動及び停止の予備動作を、ガスレーザ装置自体に装備した圧力調整機構によって自動的に遂行できる。しかも、制御部が1つのプログラムに従って、レーザ発振部の起動及び停止を制御すると同時に、送風機の貯油室の減圧及び昇圧を制御できるので、ガスレーザ装置における作業及び管理システムの自動化が促進される。
請求項3に記載の発明によれば、送風機監視部が、貯油室に貯留されている潤滑油が交換直後のものではないと判断したときに、その潤滑油がどの程度、ガスレーザ装置の運転に曝されているかを、計時部が計測した実働時間から予測できる。したがって、より適切な時期に、潤滑油の交換作業を実施できる。しかも、制御部が1つのプログラムに従い、送風機の潤滑油の劣化程度に応じて、レーザ発振部の起動及び停止を制御できるので、ガスレーザ装置における作業及び管理システムの自動化が促進される。
請求項4に記載の発明によれば、潤滑油の交換時期を、レーザ発振部の実働時間の閾値で事前に設定できるとともに、交換時期が到来したときには、それを自動的に検出してレーザ発振部を強制停止できるので、ガスレーザ装置の安全性及び保守管理の信頼性を一層向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、次回の潤滑油交換時期を、人手に依らず高い信頼性の下に管理することができる。
請求項6及び7に記載の発明によれば、それぞれ、潤滑油の交換後にレーザ発振部を起動可能な状態にする必須の準備作業を、作業者の指示に依らずに自動的に遂行することができ、その結果、作業者の負担が著しく軽減され、作業者による誤指示の発生頻度が効果的に低減する。
請求項8及び9に記載の発明によれば、それぞれ、単純構成の油監視室を備えることで、送風機に関する設備コストを低減できる。
請求項10及び11に記載の発明によれば、それぞれ、請求項1に記載の発明と同等の作用効果が奏される。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明に係るガスレーザ装置10の基本構成を示す機能ブロック図、図2は、ガスレーザ装置10に装備される送風機12の構成の一例を模式図的に示す図である。
ガスレーザ装置10は、レーザビームを生成する媒質回路14を有するとともに媒質回路14内で媒質ガスMを強制的に循環させる送風機12を備えるレーザ発振部16と、レーザ発振部16の送風機12の保守状態(特に潤滑油交換状態)を監視する送風機監視部18とを具備する。送風機12は、潤滑油Lを貯留する貯油室20と、貯油室20に貯留される適正量の潤滑油Lの液面Sよりも低い位置で貯油室20に流体流通可能に連通する油監視室22とを備える。送風機監視部18は、送風機14の貯油室20に貯留される潤滑油Lが、貯油室20の内圧変化の結果として、油監視室22に流入することを検出する油検出部24と、レーザ発振部16が起動する前に、油検出部24が油監視室22への潤滑油Lの流入を検出したか否かを監視し、潤滑油Lの流入が検出されないときに、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換(すなわち更新)直後のものであると判断する油交換判断部26とを備える。
図2に示す送風機12は、例としてダイレクトドライブ型のターボファンの構成を有し、軸28を有する羽根車30と、軸28に直結される電動機のロータ32と、空隙を介してロータ32を包囲する電動機のステータ34と、一対の軸受36を介して軸28を回転可能に支持するとともに、ステータ34を固定的に支持するケーシング38とを備える。ケーシング38は、ロータ32及びステータ34に隣接する空間に、貯油室20及び油監視室22を画定する。貯油室20と油監視室22とは、送風機12を静止面上に正規の直立姿勢(羽根車30を上向きにした図示姿勢)で配置したときに、重力方向に見て油監視室22の下端で、任意口径の通路40を介して相互に連通される。なお、油監視室22は、通路40以外には流体の流通を許容する開口を有さない気密閉鎖空間として、ケーシング38に画定される。ケーシング38にはさらに、個別に貯油室20に開口する排油口42及び排気口44が、開閉可能なコック又は弁を付設して形成される。送風機12においては、貯油室20に適正量の潤滑油Lを貯留することで、羽根車30の回転中に、潤滑油Lが一対の軸受36に安定して供給される。
劣化した潤滑油Lを新たな潤滑油Lと交換する際には、排油口42を開放して、貯油室20から古い潤滑油Lを抜き取り、次いで排油口42を閉鎖して、図示しない給油口から新しい潤滑油Lを貯油室20に注入する。この潤滑油Lの交換作業は、安全確保のため、ガスレーザ装置10の電源を切った(すなわちOFFにした)状態で行なわれ、貯油室20及び油監視室22の内圧は大気圧に維持される。潤滑油Lの交換完了後、ガスレーザ装置10を起動する際には、ガスレーザ装置10の電源を入れた(すなわちONにした)状態で、別設の起動スイッチ(図示せず)をONにした直後の予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14の内圧を下げるので、それと同時に、排気口44を開放し、図示しないポンプ等により排気口44から抜気して貯油室20を減圧する。ガスレーザ装置10の運転中は、レーザ発振部16の媒質回路14の内圧及び送風機12の貯油室20の内圧は、減圧状態に維持される。
送風機監視部18の油検出部24は、例えば、透明壁面を有する油監視室22に光を照射して反射、屈折、透過を経た受光量の測定により潤滑油Lの存在(例えば液面高さ)を検出する構成、油監視室22を撮影して画像処理により潤滑油Lの存在(液面高さ)を検出する構成、油監視室22に超音波を照射して潤滑油Lの存在(液面高さ)を検出する構成、油監視室22にサーミスタを設置して電気抵抗又は測定温度の変化により潤滑油Lの存在を検出する構成、油監視室22に局所的振動を印加して振動の変化により潤滑油Lの存在を検出する構成等の、種々の液体検出構成を有することができる。また、送風機監視部18の油交換判断部26は、例えば、レーザ発振部16のレーザビーム生成に係る動作を制御するべくガスレーザ装置10に装備される制御装置(図示せず)に、ソフトウェアとして組み込むことができる。
上記構成を有するガスレーザ装置10においては、送風機12の潤滑油交換作業に際し、送風機12を正規の直立姿勢に配置して、貯油室20から古い潤滑油Lを完全に抜き取った後に新たな潤滑油Lを貯油室20に注入すると、貯油室20及び油監視室22の双方が大気圧に維持されているので、潤滑油Lが通路40を満たした時点で油監視室22の開口が潤滑油Lにより塞がれ、結果として、適正量の潤滑油Lが貯油室20に注入された状態でも、油監視室22には潤滑油Lが実質的に存在しないことになる。そして、送風機12の潤滑油交換作業後に最初にガスレーザ装置10を起動すると、前述した予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14の減圧と同時に貯油室20が減圧され、それにより、油監視室22に封入されていた空気が、適宜量だけ通路40を通って貯油室20に移動する。その結果、貯油室20に移動した空気に対応する量の潤滑油Lが、貯油室20から油監視室22に流入する。
ガスレーザ装置10では、このような構造的特徴を有する送風機12に対し、送風機監視部18が、ガスレーザ装置10の起動スイッチをONにした直後であって前述した起動予備動作が開始される前に作動して、油検出部24により、油監視室22内に潤滑油Lが存在するか否かを確認する。この時点で油監視室22内に存在する潤滑油Lは、貯油室20の内圧変化(すなわち前述した予備動作)の結果として貯油室20から油監視室22に流入したものであるから、油交換判断部26は、油検出部24が油監視室22内の潤滑油Lの存在を検出しないときに、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のもの(すなわちガスレーザ装置10の運転に一度も曝されていないもの)であると判断することができる。他方、この時点で、油検出部24が油監視室22内の潤滑油Lの存在を検出したときには、油交換判断部26は、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものではなく、ガスレーザ装置10の運転に少なくとも一度は曝されているものであると判断する。
このように、ガスレーザ装置10によれば、送風機12の潤滑油Lが交換された直後であるか否かを、送風機監視部18が、油監視室22内の潤滑油Lの有無を監視することにより自動的に判断できるので、人手に頼ることなく、潤滑油交換時期を自動管理することができる。しかも、送風機監視部18によるこのような判断は、ガスレーザ装置10の起動スイッチをONにした直後に、作業者の指示に依らず自動的に遂行されるものであるから、作業者の負担が軽減され、作業者による誤指示の危険性が効果的に排除される。したがって、ガスレーザ装置10は、送風機12の保守作業として必須の潤滑油交換作業を、作業者に、適宜時期に(例えば定期的に)確実に実施させることができ、以って、長期に渡り安定して稼動できるものとなる。
上記構成においては、送風機12が潤滑油交換直後の状態にあるときに、前述したレーザ発振部16の起動予備動作以外の何らかの要因で、貯油室20から油監視室22に少量の潤滑油Lが流入する場合がある。そのような場合には、送風機監視部18が、予備動作の結果として潤滑油Lが貯油室20から油監視室22に流入したと誤認することが危惧される。そこで、油監視室22に収容される潤滑油Lの量の閾値(余裕値)を予め設定し、油検出部24が油監視室22内でそのような閾値を超える量の潤滑油Lの存在を検出しないときに、油交換判断部26が、潤滑油Lの交換直後の状態にあると判断するように構成することが望ましい。
図3は、ガスレーザ装置10のレーザ発振部16の一構成例を模式図的に示す。図示のレーザ発振部16は、媒質ガスMを励起する励起部46と、励起部46により励起した媒質ガスMの光エネルギを増幅してレーザビームとして出射する光共振部48と、励起部46及び光共振部48に接続され、媒質ガスMが圧力下で流動する媒質回路14を形成する循環路50と、循環路50に設置され、媒質ガスMを媒質回路14内で強制的に高速循環させる送風機12とを備えて構成される。励起部46は、一対の励起電源52に接続される電極対(図示せず)を有する放電管として形成される。励起部46の軸線方向両端には、光共振部48を構成するリアミラー(全反射鏡又は部分透過鏡)48aと出射ミラー(部分透過鏡)48bとが、それぞれ固定的に設置されている。
励起部46の一対の励起電源52は、対応の電極にラジオ周波数領域の交流電圧を印加する。このような通常の発振動作は、レーザ発振部16に接続される制御装置54が実行するシーケンス制御により起動される。励起電源52が起動されて放電が生じ、励起部46内の媒質ガスMが励起されて光共振部48で増幅されると、出射ミラー48bからレーザビームが出射される。励起部46内の媒質ガスMは、放電を受けて高温になるが、送風機12の上流側に設置した熱交換器56で冷却されて送風機12に吸引される。送風機12は、媒質ガスMを圧力下で吐出側へ送り出す。この圧縮過程により昇温した媒質ガスMは、送風機12の下流側に設置した熱交換器58で再度冷却される。送風機12から送り出された媒質ガスMは、冷却後、循環路50を流動して励起部46に供給される。
図4は、本発明の第1の発展的実施形態によるガスレーザ装置60の構成を示す機能ブロック図である。ガスレーザ装置60は、図1に示すガスレーザ装置10の基本構成を有するものであり、対応する構成要素は共通の参照符号を付してその説明を省略する。
ガスレーザ装置60は、レーザ発振部16の起動及び停止のそれぞれの予備動作に連動して、送風機12の貯油室20の内圧を調整する圧力調整機構62をさらに備える。この構成により、ガスレーザ装置10の前述した起動予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14を減圧すると同時に貯油室20を減圧する作業を、ガスレーザ装置60自体に装備した圧力調整機構(例えばポンプ、切換弁等)62によって自動的に遂行することができる。他方、ガスレーザ装置10を停止する際には、ガスレーザ装置10の停止スイッチ(図示せず)をOFFにした直後の停止予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14の内圧を上げるので、それと同時に、送風機12の排気口44を開放して、貯油室20を大気圧まで昇圧させる。このような停止予備動作も、ガスレーザ装置60自体に装備した圧力調整機構62によって自動的に遂行できる。
上記構成において、ガスレーザ装置60が、レーザ発振部16の動作を制御する制御部64(例えば図3の制御装置54)を備える場合には、制御部64は、上記した予備動作としての媒質回路14の内圧調整を遂行すると同時に、圧力調整機構62による貯油室20の内圧調整動作を制御することができる。このようにすれば、制御部64が1つのプログラムに従って、レーザ発振部16の起動及び停止を制御すると同時に、送風機12の貯油室20の減圧及び昇圧を制御できるので、ガスレーザ装置60における作業及び管理システムの自動化が促進される。なお、制御部64は、送風機監視部18の動作(油検出部24の検出動作や油交換判断部26の判断動作)も制御するように構成することが有利である。
図5は、本発明の第2の発展的実施形態によるガスレーザ装置70の構成を示す機能ブロック図である。ガスレーザ装置70は、図1に示すガスレーザ装置10の基本構成を有するものであり、対応する構成要素は共通の参照符号を付してその説明を省略する。
ガスレーザ装置70は、送風機12の貯油室20に貯留されている潤滑油Lの交換後の、レーザ発振部16の実働時間を計測する計時部72をさらに備える。この構成によれば、送風機監視部18の油交換判断部26が、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものではないと判断したときに、その潤滑油がどの程度、ガスレーザ装置10の運転に曝されているかを、計時部72が計測した実働時間から予測できる。したがって、より適切な時期に、潤滑油Lの交換作業を実施できる。
上記構成において、ガスレーザ装置70が、レーザ発振部16の動作を制御する制御部74(例えば図3の制御装置54)を備える場合には、制御部74は、計時部72が計測した実働時間と送風機監視部18の油交換判断部26による判断結果とに基づいて、レーザ発振部16の動作を制御することができる。この場合、制御部74は、送風機監視部18の動作(油検出部24の検出動作や油交換判断部26の判断動作)も制御する。このようにすれば、制御部74が1つのプログラムに従い、送風機12の潤滑油Lの劣化程度に応じて、レーザ発振部16の起動及び停止を制御できるので、ガスレーザ装置70における作業及び管理システムの自動化が促進される。
ガスレーザ装置70において、制御部74は、計時部72が計測したレーザ発振部16の実働時間を予め定めた閾値と比較して、実働時間が閾値を超えたときにアラーム信号を出力するとともに、アラーム信号の出力後、油交換判断部26が潤滑油Lを交換直後のものではないと判断したときに、レーザ発振部16の動作を強制停止するように構成できる。このようにすれば、潤滑油Lの交換時期を、レーザ発振部16の実働時間の閾値で事前に設定できるとともに、交換時期が到来したときには、それを自動的に検出してレーザ発振部16を強制停止できるので、ガスレーザ装置70の安全性及び保守管理の信頼性を一層向上させることができる。
上記構成において、制御部74は、油交換判断部26が潤滑油Lを交換直後のものと判断したときには、計時部72が計測したレーザ発振部16の実働時間を自動的に初期化する(例えば零にする)ように構成できる。それにより、次回の潤滑油交換時期を、人手に依らず高い信頼性の下に管理することができる。なお、図4及び図5に示す実施形態を互いに組み合わせて、圧力調整機構62と計時部72とを、共通の制御部64、74によって制御する構成とすることもできる。
ガスレーザ装置60、70において、制御部64、74は、油交換判断部26が潤滑油Lを交換直後のものと判断したときに、媒質回路14における媒質ガスMの漏れを検査する作業(すなわちリークチェック)を、レーザ発振部16に自動的に遂行させるように構成できる。同様に、制御部64、74は、油交換判断部26が潤滑油Lを交換直後のものと判断したときに、媒質回路14に侵入している不純物を除去する作業(すなわちエージング)を、レーザ発振部16に自動的に遂行させるように構成できる。このような構成によれば、潤滑油Lの交換後にレーザ発振部16を起動可能な状態にする必須の準備作業を、作業者の指示に依らずに自動的に遂行することができる。その結果、作業者の負担が著しく軽減され、作業者による誤指示の発生頻度が効果的に低減する。
上記した本発明の好適な実施形態によるガスレーザ装置60、70における送風機12の監視方法(或いは保守時期管理方法)を、図6及び図7に示す送風機12の状態遷移と図8に示す管理フローチャートとを参照して、さらに詳述する。
送風機12の潤滑油交換作業に際しては、まず、送風機12を正規の直立姿勢に配置して、排油口42を開放し、貯油室20から古い潤滑油を完全に抜き取る(図6(a))。次に、排油口42を閉鎖して、図示しない給油口から適正量の新たな潤滑油Lを貯油室20に注入する。このとき、貯油室20及び油監視室22の双方が大気圧に維持されているので、潤滑油Lが通路40を満たした時点で油監視室22の開口が潤滑油Lにより塞がれ、結果として、適正量の潤滑油Lが貯油室20に注入されたときに、油監視室22には潤滑油Lが実質的に存在しない状態になる(図6(b))。したがってこの状態では、送風機監視部18の油検出部24は、油監視室22内の潤滑油Lの存在を検出せず、以って、油交換判断部26は、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものであると判断する。
このようにして送風機12の潤滑油Lの交換作業が完了した後に、最初にガスレーザ装置10を起動すると、前述した起動予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14の減圧と同時に、圧力調整機構62により貯油室20が減圧される。それにより、油監視室22に封入されていた空気Pが、適宜量だけ通路40を通って貯油室20に移動する(図7(a))。その結果、貯油室20に移動した空気Pに対応する量の潤滑油Lが、貯油室20から油監視室22に流入する。その後、ガスレーザ装置60、70の運転を経て、ガスレーザ装置60、70を停止する際には、前述した停止予備動作として、レーザ発振部16の媒質回路14の昇圧と同時に、圧力調整機構62により貯油室20が大気圧まで昇圧される。それにより、圧力差に対応する追加量の潤滑油Lが、貯油室20から油監視室22にさらに流入する(図7(b))。したがってこの状態では、送風機監視部18の油検出部24は、油監視室22内の潤滑油Lの存在を検出し、以って、油交換判断部26は、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものではないと判断する。
上記した送風機12の状態遷移を利用して、ガスレーザ装置60、70では、その運転に際し、図8に示す手順で送風機12の監視方法(或いは保守時期管理方法)が実行される。以下、フローチャートに従って本監視方法を説明する。
ガスレーザ装置10の電源をONにした状態(ステップS1)で、起動スイッチをONにする(ステップS2)と、その直後に、制御部74(図5)は、計時部72(図5)が計測したレーザ発振部16の実働時間Otを予め定めた閾値Ttと比較して、実働時間Otが閾値Ttを超えているか否かを判定する(ステップS3)。そして、実働時間Otが閾値Ttを超えていたときには、制御部74はアラーム信号を出力し(ステップS4)、例えば表示装置(図示せず)への表示等の手段によって、作業者に潤滑油交換時期の到来を報知する。
ステップS3で、実働時間Otが閾値Tt以下であったときには、ステップS5で、送風機監視部18が、前述した起動予備動作が開始される前に作動して、油検出部24により、油監視室22内に潤滑油Lが存在するか否かを確認する。この時点で、油監視室22内に潤滑油Lが存在していなければ、油交換判断部26は、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものであると判断し、制御部74は、計時部72が計測したレーザ発振部16の実働時間Otを自動的に初期化ないしリセットする(ステップS6)。さらに制御部64、74(図4及び図5)は、レーザ発振部16にリークチェックを自動的に遂行させる(ステップS7)とともに、レーザ発振部16にエージングを自動的に遂行させる(ステップS8)。その後に、制御部64、74は、レーザ発振部16の起動予備動作を開始して、図示しないポンプ等により媒質回路14を減圧すると同時に、圧力調整機構62により貯油室20を減圧する(ステップS9)。
ステップS5で、油監視室22内に潤滑油Lが存在し、油交換判断部26が、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものではないと判断したときには、制御部64、74は、計時部72の初期化やリークチェック、エージングを行なうことなく、レーザ発振部16の起動予備動作を開始する(ステップS9)。その後、ガスレーザ装置60、70の所要の運転が実行される(ステップS10)。次いで、ガスレーザ装置60、70の停止スイッチをONにする(又は起動スイッチをOFFにする)(ステップS11)と、制御部64、74は、レーザ発振部16の前述した停止予備動作を開始して、レーザ発振部16の媒質回路14を昇圧すると同時に、圧力調整機構62により貯油室20を大気圧まで昇圧する(ステップS12)。昇圧が完了すれば、電源スイッチをOFFにすることができる(ステップS13)。
ステップS3で、実働時間Otが閾値Ttを超えていたときには、ステップS4でアラーム信号を出力した後に、上記ステップS5と同様にして、送風機監視部18が、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものであるか否かを判断する(ステップS14)。潤滑油Lが交換直後のものであった場合(例えば作業者が自主的に交換作業を行なったような場合)には、制御部74は、上記ステップS6〜S8と同様にして、計時部72及びアラーム信号の初期化ないしリセット(ステップS15)、並びにレーザ発振部16のリークチェック(ステップS16)及びエージング(ステップS17)を、自動的に遂行させる。その後に、制御部64、74は、レーザ発振部16の起動予備動作を開始する(ステップS9)。
ステップS14で、潤滑油Lが交換直後のものではなかった場合には、制御部74は、再びアラーム信号を出力し(ステップS18)、作業者に潤滑油交換時期の到来を報知すると共に、レーザ発振部16の動作を強制停止する。この強制停止は、上記したステップS11の停止スイッチONと同じ結果を招じ、ガスレーザ装置60、70が安全に停止される。
上記実施形態では、送風機12は、油監視室22が、ケーシング38の外側に局部的に突出した気密壁部分22aによって画定される構成を採用している。これに代えて、本発明に係るガスレーザ装置10、60、70は、図9及び図10に示すように、油監視室22が、ケーシング38の内側に局部的に延設された気密壁部分22bによって画定される構成を有する送風機12′を採用することもできる。なお、図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)は、それぞれ図6(a)、(b)及び図7(a)、(b)に対応する図である。
図示のように、送風機12′においては、貯油室20と油監視室22とは、送風機12を静止面上に正規の直立姿勢(羽根車30を上向きにした図示姿勢)で配置したときに、重力方向に見て油監視室22の下端で、任意口径の開口40′を介して相互に連通される。なお、油監視室22は、開口40′以外には流体の流通を許容する開口を有さない気密閉鎖空間として、ケーシング38に画定される。このような構成を有する送風機12′においても、前述した送風機12に関する監視方法(或いは保守時期管理方法)が効果的に実施されることは、理解されよう。
以上、本発明を、気体状態のレーザ媒質を用いるガスレーザ装置に関連して説明したが、本発明は、ガスレーザ装置に装備可能な送風機の保守状態を監視する方法及び装置として、以下のように記述することもできる。
つまり、本発明は、送風機12の保守状態を監視する送風機監視方法において、送風機12に、潤滑油Lを貯留する貯油室20と、貯油室20に貯留される適正量の潤滑油Lの液面Sよりも低い位置で貯油室20に流体流通可能に連通する油監視室22とを設けるステップと、送風機12の貯油室20に貯留される潤滑油Lが、貯油室20の内圧変化の結果として、油監視室22に流入することを検出するステップと、油監視室22への潤滑油Lの流入が検出されたか否かを監視して、流入が検出されないときに、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものであると判断するステップとを有することを特徴とする送風機監視方法である。
また、本発明は、送風機12の保守状態を監視する送風機監視装置において、送風機12は、潤滑油Lを貯留する貯油室20と、貯油室20に貯留される適正量の潤滑油Lの液面Sよりも低い位置で貯油室20に流体流通可能に連通する油監視室22とを備え、送風機監視装置は、送風機12の貯油室20に貯留される潤滑油Lが、貯油室20の内圧変化の結果として、油監視室22に流入することを検出する油検出部24と、油検出部24が油監視室20への潤滑油Lの流入を検出するか否かを監視し、流入が検出されないときに、貯油室20に貯留されている潤滑油Lが交換直後のものであると判断する油交換判断部26とを備えることを特徴とする送風機監視装置である。
上記した送風機監視方法及び送風機監視装置の用途は、ガスレーザ装置への適用に限定されない。
本発明に係るガスレーザ装置の基本構成を示す機能ブロック図である。 図1のガスレーザ装置に装備される送風機の構成の一例を模式図的に示す図である。 図1のガスレーザ装置のレーザ発振部の構成の一例を模式図的に示す図である。 本発明の第1の発展的実施形態によるガスレーザ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の発展的実施形態によるガスレーザ装置の構成を示す機能ブロック図である。 図4及び図5のガスレーザ装置に装備される送風機の構成を、潤滑油の交換作業中の状態遷移に従って示す図で、(a)古い潤滑油を抜いた状態、及び(b)新たな潤滑油を注入した状態を、それぞれ示す。 図4及び図5のガスレーザ装置に装備される送風機の構成を、潤滑油の交換作業中の状態遷移に従って示す図で、(a)貯油室を減圧した状態、及び(b)貯油室を昇圧した状態を、それぞれ示す。 図4及び図5のガスレーザ装置における送風機の監視方法を説明するフローチャートである。 図4及び図5のガスレーザ装置に装備される送風機の変形例の構成を、潤滑油の交換作業中の状態遷移に従って示す図で、(a)古い潤滑油を抜いた状態、及び(b)新たな潤滑油を注入した状態を、それぞれ示す。 図4及び図5のガスレーザ装置に装備される送風機の変形例の構成を、潤滑油の交換作業中の状態遷移に従って示す図で、(a)貯油室を減圧した状態、及び(b)貯油室を昇圧した状態を、それぞれ示す。
符号の説明
10、60、70 ガスレーザ装置
12、12′ 送風機
14 媒質回路
16 レーザ発振部
18 送風機監視部
20 貯油室
22 油監視室
24 油検出部
26 油交換判断部
38 ケーシング
40 通路
40′ 開口
54 制御装置
62 圧力調整機構
64、74 制御部
72 計時部

Claims (11)

  1. 媒質回路内で媒質ガスを強制的に循環させる送風機を備えるレーザ発振部と、該送風機の保守状態を監視する送風機監視部とを具備するガスレーザ装置において、
    前記送風機は、
    潤滑油を貯留する貯油室と、
    該貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で該貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを備え、
    前記送風機監視部は、
    前記送風機の前記貯油室に貯留される潤滑油が、前記貯油室の内圧変化の結果として、前記油監視室に流入することを検出する油検出部と、
    前記レーザ発振部が起動する前に、該油検出部が前記油監視室への前記潤滑油の流入を検出したか否かを監視し、該流入が検出されないときに、前記貯油室に貯留されている前記潤滑油が交換直後のものであると判断する油交換判断部とを備えること、
    を特徴とするガスレーザ装置。
  2. 前記レーザ発振部の動作を制御する制御部と、前記レーザ発振部の起動及び停止のそれぞれの予備動作に連動して、前記送風機の前記貯油室の内圧を調整する圧力調整機構とをさらに具備し、該制御部は、該予備動作として前記媒質回路の内圧調整を遂行すると同時に、該圧力調整機構による前記貯油室の内圧調整動作を制御する、請求項1に記載のガスレーザ装置。
  3. 前記レーザ発振部の動作を制御する制御部と、前記送風機の前記貯油室に貯留されている前記潤滑油の交換後の、前記レーザ発振部の実働時間を計測する計時部とをさらに具備し、該制御部は、該計時部が計測した該実働時間と前記送風機監視部の前記油交換判断部による判断結果とに基づいて、前記レーザ発振部の動作を制御する、請求項1又は2に記載のガスレーザ装置。
  4. 前記制御部は、前記計時部が計測した前記レーザ発振部の前記実働時間を予め定めた閾値と比較して、該実働時間が該閾値を超えたときにアラーム信号を出力するとともに、該アラーム信号の出力後、前記油交換判断部が前記潤滑油を交換直後のものではないと判断したときに、前記レーザ発振部の動作を強制停止する、請求項3に記載のガスレーザ装置。
  5. 前記制御部は、前記油交換判断部が前記潤滑油を交換直後のものと判断したときに、前記計時部が計測した前記レーザ発振部の前記実働時間を自動的に初期化する、請求項3又は4に記載のガスレーザ装置。
  6. 前記制御部は、前記油交換判断部が前記潤滑油を交換直後のものと判断したときに、前記媒質回路における媒質ガスの漏れを検査する作業を、前記レーザ発振部に自動的に遂行させる、請求項2〜5のいずれか1項に記載のガスレーザ装置。
  7. 前記制御部は、前記油交換判断部が前記潤滑油を交換直後のものと判断したときに、前記媒質回路に侵入している不純物を除去する作業を、前記レーザ発振部に自動的に遂行させる、請求項2〜6のいずれか1項に記載のガスレーザ装置。
  8. 前記送風機は、前記貯油室及び前記油監視室を画定するケーシングを備え、該油監視室が、該ケーシングの外側に局部的に突出した気密壁部分によって画定される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスレーザ装置。
  9. 前記送風機は、前記貯油室及び前記油監視室を画定するケーシングを備え、該油監視室が、該ケーシングの内側に局部的に延設された気密壁部分によって画定される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスレーザ装置。
  10. 送風機の保守状態を監視する送風機監視方法において、
    前記送風機に、潤滑油を貯留する貯油室と、該貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で該貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを設け、
    前記送風機の前記貯油室に貯留される潤滑油が、前記貯油室の内圧変化の結果として、前記油監視室に流入することを検出し、
    前記油監視室への前記潤滑油の流入が検出されたか否かを監視して、該流入が検出されないときに、前記貯油室に貯留されている前記潤滑油が交換直後のものであると判断すること、
    を特徴とする送風機監視方法。
  11. 送風機の保守状態を監視する送風機監視装置において、
    前記送風機は、
    潤滑油を貯留する貯油室と、
    該貯油室に貯留される適正量の潤滑油の液面よりも低い位置で該貯油室に流体流通可能に連通する油監視室とを備え、
    前記送風機監視装置は、
    前記送風機の前記貯油室に貯留される潤滑油が、前記貯油室の内圧変化の結果として、前記油監視室に流入することを検出する油検出部と、
    該油検出部が前記油監視室への前記潤滑油の流入を検出するか否かを監視し、該流入が検出されないときに、前記貯油室に貯留されている前記潤滑油が交換直後のものであると判断する油交換判断部とを備えること、
    を特徴とする送風機監視装置。
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