JP2001242077A - ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法 - Google Patents

ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法

Info

Publication number
JP2001242077A
JP2001242077A JP2000053851A JP2000053851A JP2001242077A JP 2001242077 A JP2001242077 A JP 2001242077A JP 2000053851 A JP2000053851 A JP 2000053851A JP 2000053851 A JP2000053851 A JP 2000053851A JP 2001242077 A JP2001242077 A JP 2001242077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
laser
light
chamber
windows
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000053851A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketo Watabe
武人 渡部
Masayuki Konishi
正之 小西
Ikuo Uchino
郁夫 内野
Keiji Egawa
圭司 江川
Akira Sumiya
明 住谷
Natsuyuki Suzuki
夏志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2000053851A priority Critical patent/JP2001242077A/ja
Publication of JP2001242077A publication Critical patent/JP2001242077A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザチャンバ内のレーザ媒質ガスをサンプ
リングすることなく、該レーザ媒質ガス中の不純物ガス
を分析できるようにすること。 【解決手段】2つのウインドウ110、120は、レー
ザ発振用に用いられる2つのウインドウ13、14とは
別途に、FTIR200によってガス分析を行うために
設けられている。FTIR200は、赤外光の吸収スペ
クトルを測定するものであり、ウインドウ120側に配
置される投光系としての光源210と、ウインドウ11
0側に配置される受光系としての検出器220と、光源
210から出射された赤外光を受光した検出器220か
らの検出信号を受信し、この検出信号を基にデータ処理
(赤外光の吸収スペクトル分布の算出)や制御を行う分
析器コントローラ230とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ媒質ガス中
の不純物ガスを分析するガス分析装置、前記レーザ媒質
ガスの励起に起因して発生するガスレーザの状態を診断
するガスレーザの診断装置および診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスレーザ装置としての例えばエキシマ
レーザ装置では、エキシマレーザをレーザ発振させるレ
ーザ媒質としてのレーザガスとして、希ガスとハロゲン
ガスからなる混合ガスを用いている。例えば、アルゴン
フッ素(ArF)エキシマレーザでは、アルゴン(A
r)及びネオン(Ne)の希ガスとフッ素(F2)のハ
ロゲンガスとを、それぞれ所定の比率で混合した混合ガ
スが用いられる。
【0003】上記エキシマレーザ装置においては、レー
ザチャンバに封入されているレーザガスの濃度の低下
や、該レーザガス中の不純物が要因で、エキシマレーザ
のレーザ出力等のレーザ特性が低下することが知られて
いる。
【0004】そこで、レーザガス中に不純物が混入して
いるか否かを判定するために、レーザガスを分析する必
要がある。
【0005】図14は、ガス分析の実施を可能にした従
来のエキシマレーザ装置の構成図を示している。
【0006】エキシマレーザ装置では、希ガスとハロゲ
ンガスからなる混合ガス(レーザガス)が充填される容
器を有して構成されるレーザチャンバ1の長手方向の両
側に、レーザ発振されたレーザ光を共振させる光共振器
を構成するフロントミラー2とリアミラー3が配置され
ている。
【0007】レーザチャンバ1の容器内部には、レーザ
光の光軸を挟んで対向して配置され、レーザガスを励起
させる主放電電極11、12が設けられている。また、
レーザチャンバ1の容器における長手方向の両側には、
前記レーザ光を透過させるウインドウ13、14が取り
付けられている。
【0008】コントローラ15は、パワーモニタ16か
らのモニタ結果(レーザ光の光量)に基づいて、パルス
パワーモジュール17、給気モジュール18および排気
モジュール19を制御する。
【0009】なお、パワーモニタ16は、レーザ発振さ
れたレーザ光をビームスプリッタ16aで反射させてセ
ンサ16bによってレーザ光の光量を受光し、この受光
した光量に応じた信号をコントローラに送信する。ま
た、パルスパワーモジュール17は主放電電極への印加
電圧を制御する。給気モジュール18はフッ素F2、ア
ルゴンAr、ネオンNeなどのレーザガスをレーザチャ
ンバ1内へ供給する。排気モジュール19はレーザチャ
ンバ1内のガスを排気する。
【0010】なお、レーザチャンバ1には、レーザガス
をサンプリングできるようにバルブVが配置されてい
る。また、レーザチャンバ1と給気モジュール18、排
気モジュール19およびバルブVとは配管で接続されて
いる。
【0011】上述したようなエキシマレーザ装置におい
て、レーザチャンバ1内のガスを分析する場合は、レー
ザ発振動作を停止させた後、閉じた状態のバルブVとサ
ンプルボトル21とをパージが可能な配管で接続すると
共に、その接続部分にパージユニット22を接続する。
【0012】そして、パージユニット22によって上記
バルブVとサンプルボトル21との接続部分(配管)を
十分にパージした後に、バルブVを開放してレーザチャ
ンバ1内のレーザガスを抜き取る。すなわち、レーザガ
スをサンプリングボトルにサンプリングする。
【0013】その後、図15に示すように、サンプリン
グボトル21と分析器23とを上記同様にしてパージユ
ニット22を接続して、十分にパージを行う。その後、
分析器23によってガス分析を行う。
【0014】上記ガス分析方法とは異なる方法として、
図16に示すように、レーザチャンバ1をレーザ装置本
体から取り外し、分析器23に直接取り付けて、ガス分
析を行う。この場合も、上記同様に、レーザチャンバ1
と分析器23との接続部分(配管)をパージユニット2
2によってパージする。
【0015】ところで、レーザガスをサンプリングする
装置としては、本願出願人が先に出願した特願平10−
333103号(以下、文献1という。)に記載された
ものが知られている。
【0016】この文献1の装置では、レーザガスの不純
物の合否を判定するためのガス分析に必要なレーザガス
を直接サンプリングするようにしている。
【0017】このサンプリングガスをガス分析する方法
としては、フーリエ変換赤外分光光度計(以下、FTI
Rという。)を用いてガス成分を測定する方法が知られ
ている。
【0018】このFTIRを用いたガス分析を行うもの
としては、特開平7−54153号公報(以下、文献2
という。)、「SPIE Vol 1412 Gas
and Metal Vapor Lasers an
d Application(1991) pp115
−122」(以下、文献3という。)、特開平6−13
2582号公報(以下、文献4という。)に記載された
ものが知られている。
【0019】上記文献2に記載されたCVD装置は、薄
膜形成方法としての化学的気相成長法(CVD)を用い
てウエハー表面に薄膜を形成する際に、チャンバ内の反
応ガスの組成および分布をFTIRによってモニタし、
このモニタ結果に基づいてCVD膜の膜質を管理してい
る。この文献2の装置では、投光系、受光系および操作
部/データ処理部から構成されるFTIRを使用したも
のであり、投光系と受光系はチャンバの外壁の外側に対
向するように配置している。
【0020】また、上記文献3のものは、エキシマレー
ザのレーザガス(XeCl)をサンプリングし、このサ
ンプリングガスをFTIRを用いてガス分析している。
【0021】また、上記文献4に記載されたエキシマレ
ーザ装置では、レーザガス中に浮遊する粉塵を除去し、
かつフッ素ガスに反応しない除塵手段(フィルタ)を備
えたものである。
【0022】図17は、文献4に装置の除塵手段を説明
するための図を示している。
【0023】この装置においては、チャンバ31には、
フッ化不働態形成処理が施された2つのステンレスメッ
シュフィルタ32、33が収容されているダストフィル
タケース34が連結され、光軸方向のほぼ中央に設けら
れたダストフィルタ入口35から流入するレーザチャン
バ31からのレーザガスを、前記2つのフィルタ32、
33によって濾過するようにしている。
【0024】一方、レーザガスの濃度の低下に起因する
レーザ特性の低下に対処するためには、レーザチャンバ
内のレーザガスの濃度を検出し、この検出結果に応じて
レーザガスを補給すれば良い。
【0025】この種の装置としては、特開平5−347
448号公報(以下、文献5という。)に記載されたエ
キシマレーザ発振装置が知られている。
【0026】この文献5の装置では、発光素子と受光素
子とをレーザガス外部循環回路中に設けられたガスセル
の両側に配置し、発光素子からの光を受光素子で受光
し、この受光した結果を基にハロゲンガスの濃度を求め
るようにしている。なお、この文献5には、レーザガス
外部循環回路を備えていない装置にあっては、発光素子
と受光素子をレーザチャンバに直接取り付けても良い旨
が記載されている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
14および図15に示した従来の装置におけるガス分析
方法では、レーザチャンバ1内のレーザガスを分析する
ためには、ガスをサンプリングしなければならないの
で、当該レーザチャンバ1内のレーザガスが減少し、サ
ンプリングした後では、ガス補給しない限りレーザ発振
することができないという問題点がある。
【0028】また、レーザガスには反応性の高いフッ素
(F2)を使用しているため、サンプリングボトル21
の接続部および分析器23の接続部を十分にパージ(大
気成分の除去)、パッシベーション(フッ化不働態処
理)を実施しなければ、それらの接続部で不純物が発生
し、正確な分析値を得ることができないという問題点が
ある。換言すれば、正確な分析値を得るためには、十分
なパージ、パッシベーションを実施しなければならず、
多くの時間を要する。
【0029】また、上記図16に示したガス分析の方法
にあっても、上記同様に、レーザチャンバ1内のレーザ
ガスを分析器23に取り入れなければならないので、ガ
ス分析した後には、当該レーザチャンバ内のレーザガス
が減少し、その後は、ガス補給しない限りレーザ発振す
ることができないという問題点がある。この場合も、分
析器23の接続部を十分にパージ、パッシベーションを
実施しなければ、その接続部で不純物が発生し、正確な
分析値を得ることができない。
【0030】また、上記文献1では、レーザガスを直接
サンプリングするようにしているものの、サンプリング
した後にはレーザチャンバ内のレーザガスが減少してい
るので、ガス補給しない限りレーザ発振することができ
ないという問題点がある。
【0031】また、上記文献3においても、ガスをサン
プリングして、このサンプリングガスをFTIRを用い
てガス分析しているので、ガス分析した後は、ガス補給
しない限りレーザ発振することができないという問題点
がある。
【0032】また、上記文献2に記載されたCVD装置
では、チャンバ内の反応ガスの組成および分布をFTI
Rによってモニタしている。これは、チャンバ内の反応
ガスをサンプリングする必要がないことを意味する。そ
こで、このFTIRによってガスレーザ装置におけるレ
ーザチャンバ内のレーザガス中の不純物ガスの分析が可
能であれば、上述した図15や文献1および文献3のよ
うにガスをサンプリングする必要がないことになる。
【0033】しかし、この文献2には、常時レーザ発振
動作しているガスレーザ装置において、上記FTIRを
どのように適用すれば実現できるかということは記載も
示唆もされていない。このため、ガスレーザ装置に上記
FTIRを用いてガス分析するようにした装置または方
法は実現されていないのが実状である。
【0034】また、上記文献5の装置では、ハロゲンガ
ス濃度を求めることは可能でも、レーザ媒質ガス(希ガ
スとハロゲンガスからなる混合ガス)中の不純物ガスの
分析を行うことはできない。
【0035】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、レーザチャンバ内のレーザ媒質ガスをサンプ
リングすることなく、該レーザ媒質ガス中の不純物ガス
を分析できるようにすることを第1の解決課題とするも
のである。
【0036】また、本発明は、レーザ発振中において
も、レーザチャンバ内のレーザ媒質ガス中の不純物ガス
を分析することができ、しかも当該レーザ発振されてい
るガスレーザの状態を診断できるようにすることを第2
の解決課題とする。
【0037】
【課題を解決するための手段、作用および効果】上記第
1の解決課題を達成するため、第1の発明では、ガスレ
ーザ装置に設けられたレーザチャンバ(1)に封入され
ているレーザ媒質ガス中の不純物ガスを分析するガス分
析装置において、所望の光路長が形成されるべく所定の
距離をもって前記レーザチャンバに設けられ、光を透過
させるガス分析用の少なくとも2つのウインドウ(11
0、120)と、前記レーザチャンバに設けられた前記
2つのウインドウを介して光の吸収スペクトルを測定す
るフーリエ変換赤外分光光度計(200)とを具備し、
前記フーリエ変換赤外分光光度計による光の吸収スペク
トルの測定結果をガスの分析結果とする。
【0038】次に、第1の発明について図1を参照して
説明する。
【0039】2つのウインドウ110、120は、レー
ザ発振用に用いられる2つのウインドウ13、14とは
別途に、FTIR200によってガス分析を行うために
設けられている。
【0040】FTIR200は、赤外光の吸収スペクト
ルを測定するものであり、ウインドウ120側に配置さ
れる投光系としての光源210と、ウインドウ110側
に配置される受光系としての検出器220と、光源21
0から出射された赤外光を受光した検出器220からの
検出信号を受信し、この検出信号を基にデータ処理(赤
外光の吸収スペクトル分布の算出)や制御を行う分析器
コントローラ230とから構成されている。分析器コン
トローラ230はデータ処理時に必要なワークメモリ等
の図示しない記憶領域を備えている。
【0041】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、レーザチャンバ内のレーザ媒質ガスをサンプリング
することなく、該レーザ媒質ガス中の不純物ガスを分析
することができる。
【0042】また、上記第1の解決課題を達成するた
め、第2の発明では、レーザ媒質ガスが封入されたレー
ザチャンバ(1)と、前記レーザ媒質ガス中に浮遊する
粉塵を除去する除塵手段(300)とを有するガスレー
ザ装置の前記レーザチャンバに封入されているレーザ媒
質ガス中の不純物ガスを分析するガス分析装置におい
て、所望の光路長が形成されるべく所定の距離をもって
前記除塵手段に設けられ、光を透過させるガス分析用の
少なくとも2つのウインドウ(110、120)と、前
記除塵手段に設けられた前記2つのウインドウを介して
光の吸収スペクトルを測定するフーリエ変換赤外分光光
度計(200)とを具備し、前記フーリエ変換赤外分光
光度計による光の吸収スペクトルの測定結果をガスの分
析結果とすることを特徴とする。
【0043】次に、第2の発明について図3を参照して
説明する。
【0044】上述したウインドウ110、120は、そ
れぞれダストフィルタケース70の長手方向における両
端部の開口部に対向して取り付けしている。
【0045】FTIR200において、光源210はウ
インドウ120側に配置し、一方、検出器220はウイ
ンドウ110側に配置している。
【0046】FTIR200においては、分析器コント
ローラ230の指示に従って光源210が検出器220
へ向けて赤外光を出射すると、この赤外光は、ウインド
ウ120を通過した後、ダストフィルタ300の中空部
分を通過し、さらに、ウインドウ110を通過して検出
器220によって受光される。
【0047】検出器220では受光した光を検出し、こ
の検出結果を示す信号を分析器コントローラ230へ送
信する。分析器コントローラ230は、検出器220か
らの検出信号を基に赤外光の吸収スペクトル分布を算出
する。
【0048】以上説明したように、第2の発明によれ
ば、第1の発明の効果と同様に、レーザチャンバ内のレ
ーザ媒質ガスをサンプリングすることなく、該レーザ媒
質ガス中の不純物ガスを分析することができる。
【0049】また、第3の発明では、上記第2の発明に
おいて、前記除塵手段(300)は、前記レーザチャン
バの長手方向に沿って配置され、かつ前記フーリエ変換
赤外分光光度計から出射される光を前記2つのウインド
ウ間の光路上に通過させる中空構造で形成されており、
前記2つのウインドウ(110、120)は、前記除塵
手段の長手方向の両端部における中空構造の開口部に対
向して配置されていることを特徴とする。
【0050】次に、第3の発明について図4を参照して
説明する。
【0051】ダストフィルタ300は、例えばニッケル
やSUS(ステンレス鋼)などの材質の金属で形成され
たメッシュ構造で、且つ、上記FTIR200の光源2
10から出射される赤外光が検出器220によって受光
されるように中空構造になっている。なお、図中の符号
310、320で示される部分でレーザガスを濾過する
ようになっている。
【0052】上述したウインドウ110、120は上記
ダストフィルタ300の中空構造の開口部に対向して配
置されている。
【0053】以上説明したように、第3の発明によれ
ば、第1の発明の効果と同様に、レーザチャンバ内のレ
ーザ媒質ガスをサンプリングすることなく、該レーザ媒
質ガス中の不純物ガスを分析することができる。
【0054】また、上記第2の解決課題を達成するた
め、第4の発明に係るガスレーザの診断装置では、前記
請求項1乃至3のうちの何れかの請求項のガス分析装置
(110、120、200、300)と、前記ガス分析
装置が分析対象としているレーザチャンバに封入されて
いるレーザ媒質ガスが励起されレーザ発振されているガ
スレーザの出力を検出する検出手段(図示しない出力検
出部)と、前記ガス分析装置により測定された光の吸収
スペクトルの吸光度と予め設定される吸光度とを比較す
る比較手段(400)と、前記検出手段により検出され
たガスレーザの出力と前記比較手段による吸光度の比較
結果とに基づいて、前記レーザ発振されているガスレー
ザが正常であるかを診断する診断手段(400)とを具
備したことを特徴とする。
【0055】次に、第4の発明について図9を参照して
説明する。
【0056】レーザコントローラ400は、受信したガ
ス分析結果(不純物量)と予め設定された閾値とを比較
し(ステップS203)、この不純物の量が前記閾値よ
り大きい場合には、レーザチャンバ1内のガス中に不純
物が混入されているとして(ステップS204)、ガス
が異常である旨を報知する(ステップS205)。
【0057】上記ステップS203において不純物の量
が閾値以下であり、ガスは正常であると判断した場合、
レーザコントローラ400は、レーザ発振制御を行い
(ステップS206)、図示しない出力検出部によって
検出されたガスレーザのレーザ出力は正常か否かを判断
し(ステップS207)、そのレーザ出力が所定値以下
の場合や出力が出なかった場合には、レーザチャンバが
異常である旨を報知し(ステップS208)、一方、正
常の場合は上記ステップS201に戻る。
【0058】以上説明したように、第4の発明によれ
ば、レーザ発振中においても、レーザチャンバ内のレー
ザ媒質ガス中の不純物ガスを分析することができ、しか
も当該レーザ発振されているガスレーザの状態を診断す
ることができる。
【0059】さらに、上記第2の解決課題を達成するた
め、第5の発明に係るガスレーザの診断方法では、レー
ザ媒質ガスが封入されているレーザチャンバを有するガ
スレーザ装置によってレーザ発振されているガスレーザ
のレーザ出力を検出する検出工程と、ガスセルとして用
いる前記レーザチャンバ内のレーザ媒質ガスについてフ
ーリエ変換赤外分光光度計によって光の吸収スペクトル
を測定する測定工程と、前記測定工程により測定された
光の吸収スペクトルの吸光度と予め設定される吸光度と
を比較する比較工程と、前記検出工程により検出された
レーザ出力と前記比較工程による吸光度の比較結果とに
基づいて、前記レーザ発振されているガスレーザが正常
であるかを診断する診断工程とを含むことを特徴とす
る。
【0060】この第5の発明は第4の発明を方法クレー
ムにしたものである。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0062】図1は、本発明に係るガス分析装置を有す
るガスレーザ装置の原理図を示している。
【0063】ガスレーザ装置は、図14に示した従来の
装置のレーザチャンバ1、フロントミラー2およびリア
ミラー3と、レーザチャンバ1の長手方向の両側に対向
して配置されたウインドウ110、120と、これらウ
インドウ110、120を介してレーザチャンバ1内に
封入されているガス成分を分析するためのフーリエ変換
赤外分光光度計(以下、FTIRという。)200とを
備えている。
【0064】2つのウインドウ110、120は、レー
ザ発振用に用いられる2つのウインドウ13、14とは
別途に、FTIR200によってガス分析を行うために
設けられている。ウインドウ110、120は、ウイン
ドウ13、14と同様の光学部材や同等の機能(光学特
性)を有する光学部材でも良いし、あるいは所望の感度
でガス分析を実施可能な光学特性を有する程度の光学部
材でも良い。
【0065】なお、一般的にFTIRを用いてガス分析
する場合、光路長と感度とが比例することが知られてい
る。従って、FTIR200を用いてレーザガスの不純
物ガスを分析する場合には、光源210と検出器220
との間の光路長を長く設定する必要があるので、本実施
形態では、レーザチャンバ1の長手方向の両端部にウイ
ンドウ110、120を設けている。さらに長い光路長
を得るためには、例えばダブルパス(光が光源210と
検出器220間を1往復)にすれば良い。この詳細につ
いては、後述する第3の実施形態で述べている。
【0066】このように本発明では、所望の感度を得る
ために所定の光路長(長い程よい)が形成されるべく、
例えばレーザチャンバ1の長手方向の両端部に分析用の
ウインドウ110、120を設ければ良いということに
着目したものである。
【0067】これに対し、上述した文献5(従来技術)
においては、ハロゲンガス濃度を求めるために、レーザ
ガス外部循環回路を備えていない装置にあっては、発光
素子と受光素子をレーザチャンバに直接取り付けても良
い旨が記載されているものの、上述した本発明の技術思
想は何ら記載されておらず示唆もされていない。例えば
文献5に示すようにハロゲンガス濃度を求めるための光
路長はレーザチャンバの約1/2しかない。このため、
文献5のものは、発光素子と受光素子間の光路長を長く
すれば良いという着想は全くない。
【0068】FTIR200は、赤外光の吸収スペクト
ルを測定するものであり、ウインドウ120側に配置さ
れる投光系としての光源210と、ウインドウ110側
に配置される受光系としての検出器220と、光源21
0から出射された赤外光を受光した検出器220からの
検出信号を受信し、この検出信号を基にデータ処理(赤
外光の吸収スペクトル分布の算出)や制御を行う分析器
コントローラ230とから構成されている。分析器コン
トローラ230はデータ処理時に必要なワークメモリ等
の図示しない記憶領域を備えている。
【0069】このFTIR200は、基本的な動作及び
原理は従来のFTIRと同様であるものの、レーザチャ
ンバ1をガスセルとして使用している点で従来のFTI
Rと異なっている。
【0070】すなわち、従来のFTIRが、投光系と受
光系とが組み込まれている測定装置にガスセルをセット
して吸収スペクトルを測定するのに対し、FTIR20
0は、レーザチャンバ1をガスセルとして使用して、吸
収スペクトルを測定する。
【0071】FTIR200による赤外光の吸収スペク
トルの測定は、ガス交換時等のガスレーザ装置の動作停
止(レーザ発振停止)中は勿論のこと、レーザ動作(レ
ーザ発振)中に常時実施することができる。
【0072】なお、本発明においては、レーザ媒質ガス
中の不純物ガス、つまり発生する不純物ガスを検出する
目的でFTIRを用いている。
【0073】これに対し、本発明と同様にチャンバにF
TIRを取り付けている上記文献2(CVD装置)で
は、成膜するための物質を制御する目的でFTIRを用
いている。
【0074】すなわち、上記文献2では生成する必要な
物質(成膜材料)を検出する目的でFTIRを使用して
いるのに対し、本発明は、不必要な不純物(ガス)を検
出する目的でFTIRを使用する点で文献2のものと異
なっている。
【0075】ところで、FTIR200では、フッ化水
素(HF)、四フッ化炭素(CF4)および四フッ化珪
素(SiF4)等のフッ化物、水分(H2O)および二
酸化炭素(CO2)等の大気成分、メタン(CH4)お
よびエタン(C2H6)等の有機化合物を測定すること
ができる。これら各ガスは、レーザ発振においては不必
要な不純物ガスである。
【0076】ここで、FTIR200による赤外光の吸
収スペクトルの測定結果の一例を図2に示す。
【0077】図2において、横軸は波数(単位:cm−
1)を示し、縦軸は吸光度を示している。ここでは、フ
ッ化水素(HF)、二酸化炭素(CO2)、フッ化炭素
(COF2)、四フッ化炭素(CF4)が測定され、レ
ーザガス中に、これらの不純物が含まれていることが分
かる。
【0078】この本発明に係るガスレーザ装置は、クリ
プトンフッ素(KrF)エキシマレーザやアルゴンフッ
素(ArF)エキシマレーザ等のエキシマレーザ装置、
フッ素(F2)レーザ装置、アルゴンダイマ(Ar2)
レーザ装置などのガスレーザ装置に適用することができ
る。
【0079】図3は、図1に示した原理を具現化したガ
スレーザ装置100の構造を模式的に示す断面図を示し
ている。
【0080】図3において、図1に示した構成要素と同
様の機能を果たす部分には同一符号を付している。
【0081】レーザチャンバ1は、その外部に配置され
たモータ61によって駆動されるクロスフローファン6
2を回転自在に支承している。
【0082】ウインドウ13、14は、それぞれ筒状体
63、64の端部に保持され、各筒状体63、64を介
してレーザチャンバ1の開口に着脱可能に取り付けられ
ている。なお、図中の符号65、66は、筒状体63、
64の内周面に設けたラビリンスであり、レーザチャン
バ1とウインドウ13、14との間に配置している。
【0083】レーザチャンバ1にはダストフィルタケー
ス70が連結され、レーザチャンバ1とダストケースフ
ィルタケース70とは、光軸方向のほぼ中央に設けられ
たダストフィルタ入口71と、ダストフィルタケース7
0の両側に設けられたダストフィルタ出口72と、レー
ザチャンバ1の両側の壁面内に設けられたガス導入路7
3とによって連通している。
【0084】ダストフィルタケース70内にはフィルタ
ホルダ74によって保持されているダストフィルタ30
0が配置されている。このダストフィルタ300は本発
明の特徴部分であるので、その詳細については後述す
る。
【0085】上述したウインドウ110、120は、そ
れぞれダストフィルタケース70の長手方向における両
端部の開口部に対向して取り付けしている。
【0086】FTIR200において、光源210はウ
インドウ120側に配置し、一方、検出器220はウイ
ンドウ110側に配置している。
【0087】レーザコントローラ400は、レーザ出力
エネルギーの制御、主放電電極11、12への印加電圧
の制御、レーザチャンバ1に対するガス排気及び供給等
のガス制御等のレーザ装置全般の制御を行う。
【0088】また、レーザコントローラ400は、分析
器コントローラ230との間でデータの送受信を行う。
たとえば、分析器コントローラ230からのデータ信号
を受信し、該受信信号に基づいて、上述したレーザ装置
全体の制御に含まれる所定の処理(具体的な処理につい
ては後述する)を実行する。
【0089】なお、レーザコントローラ400は、分析
器コントローラ230からのデータ信号を記憶する領域
や、ワークメモリや、装置全体を制御するための処理手
順を示すプログラムを格納した領域等の図示しない記憶
領域を備えている。
【0090】ここで、上記ダストフィルタ300の構成
を図4に示す。なお、同図4において、白矢印は光の進
行方向を示し、黒矢印はガスの流れを示している。
【0091】ダストフィルタ300は、ダストフィルタ
ケース70とほぼ同程度の長さを有して形成され、ダス
トフィルタ入口71の位置に対応する部分が凹部になっ
ている。
【0092】ダストフィルタ300は、例えばニッケル
やSUS(ステンレス鋼)などの材質の金属で形成され
たメッシュ構造で、且つ、上記FTIR200の光源2
10から出射される赤外光が検出器220によって受光
されるように中空構造になっている。なお、図中の符号
310、320で示される部分でレーザガスを濾過する
ようになっている。
【0093】上述したウインドウ110、120は上記
ダストフィルタ300の中空構造の開口部に対向して配
置されている。従って、ウインドウ120に入射した光
は、ダストフィルタ300の中空構造を経てウインドウ
110を通過する。
【0094】ところで、従来のダストフィルタにおいて
は、図17に示したように(文献4について)、2つの
フィルタ32、33から構成され、しかもこれらフィル
タ32、33は中空構造になっていないので、仮に、ダ
ストフィルタケース34の長手方向における両端部を開
口しても、光はフィルタ33、34中を通過することが
できない。
【0095】これに対し、本実施形態では、1つの中空
構造のダストフィルタ300を採用しているので、ダス
トフィルタケース70の長手方向における両端部に開口
部を設けることにより、当該フィルタ300(中空部
分)を光が通過することができる。
【0096】次に、係る構成のガスレーザ装置100の
ガスの流れについて、上述した図3および図4、及び図
5を参照して説明する。
【0097】なお、図5はレーザチャンバ1内のガスの
流れを模式的に示したものであり、同図5において、熱
交換器67は、レーザチャンバ1内のレーザガスを冷却
するものである。
【0098】図3に示したように、モータ61によって
クロスフローファン62が駆動されると、レーザ媒質ガ
スは、主放電電極11、12間を流れ、熱交換器67
(図5参照)によって冷却されて再びクロスフローファ
ン62に戻る。
【0099】クロスフローファン62が回転することに
よって生じる圧力差を利用してダストフィルタケース7
0内に流れを発生させると、レーザ媒質ガスの一部はダ
ストフィルタ入口71を介してダストフィルタケース7
0内に流入し、フィルタ300によって濾過される。
【0100】この濾過されたレーザ媒質ガスは、ダスト
フィルタ出口72、ガス導入路73、筒状体63、64
の内部およびラビリンス65、66を介してレーザチャ
ンバ1内にクリーンなガスとして戻る。
【0101】この場合、ウインドウ13、14およびウ
インドウ110、120におけるレーザチャンバ1の内
部側の内面近傍には、ダストフィルタ300によって粉
塵等の不純物が除去されたクリーンなガスが流れている
ことになるので、これらのウインドウには粉塵等の汚れ
が付着することは無い。従って、各ウインドウの光学特
性(例えば透過性)は良好となり、前記各ウインドウの
配置によって、レーザ特性およびガス分析結果に影響を
与えることはない。
【0102】一方、FTIR200においては、分析器
コントローラ230の指示に従って光源210が検出器
220へ向けて赤外光を出射すると、この赤外光は、ウ
インドウ120を通過した後、ダストフィルタ300の
中空部分を通過し、さらに、ウインドウ110を通過し
て検出器220によって受光される。
【0103】検出器220では受光した光を検出し、こ
の検出結果を示す信号を分析器コントローラ230へ送
信する。分析器コントローラ230は、検出器220か
らの検出信号を基に赤外光の吸収スペクトル分布を算出
して、図2に示したような不純物の吸収スペクトルの分
布を取得する。
【0104】この吸収スペクトル分布を示すデータは分
析器コントローラ230の図示しない記憶領域に記憶さ
れる。この記憶領域には、最新の吸収スペクトル分布を
示すデータを記憶しても良いし、あるいは、予め設定さ
れた一定期間中の過去の吸収スペクトル分布を示すデー
タを履歴データとして蓄積しても良い。
【0105】ここまでの処理で、FTIR200による
一連のガス分析の測定処理が終了したことになる。
【0106】ところで、上述したような吸収スペクトル
の分布を示すデータは、分析器コントローラ230を介
してレーザコントローラ400に入力される。そして、
レーザコントローラ400では、分析器コントローラ2
30からのデータ(ガス分析結果=吸収スペクトル分布
を示すデータ)に基づいて、パッシベーションの終了判
断や、レーザの異常診断を行う。
【0107】次に、レーザコントローラ400による、
ガスレーザ装置100によるパッシベーションの終了判
断処理とレーザの異常診断処理について説明する。
【0108】(A)パッシベーションの判断処理 最初に、パッシベーションの判断処理について説明す
る。本実施形態では、レーザチャンバのリファーブを実
施した後に、パッシベーションの終了判断処理を実行す
る場合を想定している。
【0109】すなわち、レーザチャンバにおける劣化部
品(例えば主放電電極)を交換する際には、一般的に、
レーザチャンバの分解工程、清掃工程、レーザチ
ャンバの再組立(リファーブ)工程、ベーキング工
程、パッシベーション工程、出荷テスト工程、出
荷作業工程の各工程が実施される。そこで、本実施形態
では、パッシベーション工程において、上記パッシベ
ーションの終了判断処理を採用している。
【0110】なお、レーザチャンバの新規製作の場合
は、上記及びの工程が省略され、また上記のリフ
ァーブ工程に代替してレーザチャンバの新規組立工程が
行われる。
【0111】図6は、レーザコントローラ400による
パッシベーションの終了判断処理の処理手順(フローチ
ャート)を示している。
【0112】今現在、レーザ発振は行われていないもの
とする。レーザコントローラ400の指示に従ってレー
ザガス装置100のレーザチャンバ1内のレーザガスに
ついて一定量のガス交換(ガスの排気と供給)が行われ
終了すると(ステップS101)、レーザコントローラ
400は、FTIR200に対してガス分析の測定処理
を依頼する。
【0113】FTIR200では、分析器コントローラ
230の制御の下に、ガス交換直後のガス分析を行う
(ステップS102)。すなわち、検出器220は、分
析器コントローラ230の指示に従って赤外光を出射し
た光源210からの光を検出し、該検出結果を示す信号
を分析器コントローラ230に送出する。この検出結果
を示す信号は、分析器コントローラ230を介してレー
ザコントローラ400に入力される。
【0114】レーザコントローラ400では、受信した
検出結果を示す信号(初期時のガス分析結果)をG1と
して図示しない記憶領域に記憶する共に(ステップS1
03)、一定期間t中レーザ発振させた後(ステップS
104)、再度、FTIR200にガス分析の測定処理
を依頼する。
【0115】FTIR200では、上記ステップS10
2と同様にガス分析を行い(ステップS105)、この
ガス分析結果を示す信号をレーザコントローラ400へ
送信する。
【0116】このガス分析結果を示す信号を受信したレ
ーザコントローラ400は、当該受信した受信信号(レ
ーザ発振後のガス分析結果)をG2として図示しない記
憶領域に記憶した後(ステップS106)、G1(初期
時のガス分析結果)とG2(レーザ発振後のガス分析結
果)との差の絶対値を求める(ステップS107)。
【0117】そして、レーザコントローラ400は、こ
の差分量が予め設定された閾値TH1以下か否かを判断
し(ステップS108)、閾値TH1よりも超えている
場合には、パッシベーションの継続が必要であると判断
して上記ステップS101に戻り、一方、閾値TH1以
下の場合は、パッシベーションの終了であると判断し
て、パッシベーション処理を終了する(ステップS10
9)。
【0118】この場合、図7に示す不純物の量とガス交
換回数との関係を表す特性から明らかなように、ガス交
換回数が少ない程、特性曲線の傾きが急であり、G1
(初期時のガス分析結果)とG2(レーザ発振後のガス
分析結果)との差である差分量が大きいため、閾値TH
1を超えることになる。一方、パッシベーション終了基
準値≠閾値TH1の関係の場合、上記特性曲線とパッシ
ベーション終了基準値とが交わる近傍においては、例え
ばNn回目のガス交換時のG1とNn回目のガス交換を
終了した時点から一定時間t経過した時点でのG2との
差である差分量が小さくなり、閾値TH1以下となる。
このとき、G2における不純物の量は、当然、上記パッ
シベーション終了基準値以下になっている。
【0119】なお、上記ステップS105おいては、F
TIR200はレーザコントローラ400の指示に従っ
てガス分析を行うようになっているが、これに限定され
ることなく、初期時のガス分析結果を送出した時点か
ら、レーザコントローラ400によるステップS10
3、S104の処理に要する時間を経過した後(予め設
定される一定時間経過後)に、自主的にガス分析を実行
しても良い。
【0120】また、上記ステップS107でG1とG2
との差を求め、上記ステップS109でこの差分量と閾
値TH1とを比較し、さらにステップS108におい
て、この比較結果に応じてパッシベーションの終了か否
かを判断するようにしているが、これに限定されること
なく、次のようにしても良い。
【0121】すなわち、図6に示す処理手順において、
上記ステップS102、S103及びS107を削除
(省略)する。
【0122】そして、ステップS101が終了(Nn回
目のガス交換終了)した後、上記ステップS104〜S
106を実行する。そして、G2(レーザ発振後のガス
分析)と予め設定された閾値TH2とを比較し、上記ス
テップS108において、このG2における不純物の量
が、閾値TH2よりも大きい場合にはパッシベーション
の継続が必要であると判断し、一方、閾値TH2以下の
場合は、パッシベーションの終了であると判断する。
【0123】この場合、図8に示すように、Nn回目の
ガス交換の終了時点から一定時間t経過後のG2(レー
ザ発振後のガス分析結果)での不純物の量が予め設定さ
れたパッシベーション終了基準値(閾値TH2)に達し
た時点で、パッシベーションが終了することになる。
【0124】ところで、従来の上記パッシベーション
工程においては、例えば、ショット数つまりレーザ発振
回数(横軸)に対するエネルギー低下速度(縦軸)が閾
値以下に達した時点で、パッシベーションが終了したと
判断している。これに対し、本実施形態では、レーザチ
ャンバ内の不純物の量に基づいてパッシベーションの終
了を判断している。
【0125】(B)レーザの異常診断処理(ガス交換
後) 次に、レーザコントローラ400による、ガス交換後の
レーザの異常診断処理について説明する。
【0126】図9は、レーザコントローラ400による
レーザの異常診断処理の処理手順(フローチャート)を
示している。
【0127】今現在、レーザ発振は行われていないもの
とする。レーザコントローラ400の指示に従ってレー
ザガス装置100のレーザチャンバ1内のレーザガスに
ついて一定量のガス交換(ガスの排気と供給)が行われ
終了すると(ステップS201)、FTIR200は、
上述したようにレーザコントローラ400の指示に従っ
てガス分析を実行し(ステップS202)、このガス分
析結果をレーザコントローラ400へ送出する。
【0128】レーザコントローラ400では、受信した
ガス分析結果(不純物量)と予め設定された閾値とを比
較し(ステップS203)、この不純物の量が前記閾値
より大きい場合には、レーザチャンバ1内のガス中に不
純物が混入されているとして(ステップS204)、ガ
スが異常である旨を報知する(ステップS205)。
【0129】上記ステップS203において不純物の量
が閾値以下であり、ガスは正常であると判断した場合、
レーザコントローラ400は、レーザ発振制御を行い
(ステップS206)、図示しない出力検出部によって
検出されたガスレーザのレーザ出力は正常か否かを判断
し(ステップS207)、そのレーザ出力が所定値以下
の場合や出力が出なかった場合には、レーザチャンバが
異常である旨を報知し(ステップS208)、一方、正
常の場合は上記ステップS201に戻る。
【0130】なお、上記ステップS205、S208の
異常である旨の報知は、例えばそれぞれの異常内容に応
じて発光色の異なる警報ランプを点灯したり、異常内容
を識別するための標識毎に警報ランプを点灯したり、さ
らには、異常内容をディスプレイ表示することにより実
現される。勿論、音色の異なる音を発生させるようにし
てもよい。要するに、作業者や管理者がガス異常あるい
はレーザチャンバ異常を区別して認識できるものであれ
ば、報知する手段は問わない。
【0131】ところで、作業者は、上記ステップS20
5による報知を認識した場合、ガス中に不純物が混入し
た可能性があるものと判定し、配管を確認する(ステッ
プS211)。その配管に不具合があった場合には、そ
の不具合部分を修正して(ステップS212)、レーザ
コントローラ400に対して再度ガス交換すべく操作を
行う(ステップS213)。一方、ステップS211に
おいて配管に不具合がなく正常であった場合は、ボンベ
に問題があると考えられるので、ボンベの交換を行う
(ステップS214)。
【0132】また、作業者は、上記ステップS208に
よる報知を認識した場合、レーザ出力の確認以前に実施
されたガス分析の結果からはガスは正常であるとレーザ
コントローラ400により診断されたので、レーザ出力
が所定値以下の場合や出力が出なかった場合の原因はレ
ーザチャンバにあるものと判定して、レーザチャンバを
交換する(ステップS215)。
【0133】(C)レーザの異常診断処理(レーザ発振
中常時=常時モニタリング) 続いて、レーザコントローラ400による、レーザ発振
中のレーザの異常診断処理について説明する。
【0134】図10は、FTIR200により常時モニ
タリングしている場合における、レーザコントローラ4
00によるレーザの異常診断処理の処理手順(フローチ
ャート)を示している。
【0135】レーザコントローラ400は、所定の周期
毎にレーザ発振させるべくレーザ発振制御を行うと共に
(ステップS311)、FTIR200に対してガス分
析の開始を指示する。
【0136】FTIR200は、このガス分析の開始指
示を受け取った場合には(ステップS321)、定期的
にレーザチャンバ1内のレーザガスに対するガス分析を
実行すると共に(ステップS322)、分析器コントロ
ーラ230によって、レーザコントローラ400からガ
ス分析結果の送信要求があるか否かを判断し(ステップ
S323)、その要求が無い場合には上記ステップS3
22に戻る。
【0137】上記ステップS323においてガス分析結
果の送信要求があると判断した場合、FTIR200
は、ガス分析を実行した後(ステップS324)、分析
器コントローラ230によって、そのガス分析結果(不
純物の量を示すデータ=吸収スペクトル分布を示すデー
タ)をレーザコントローラ400へ送信し(ステップS
325)、その後、上記ステップS322へ戻る。
【0138】なお、この実施形態では、上記ステップS
324におけるガス分析処理は、ガス分析結果の送信要
求を受信した時点において、既にガス分析中の場合に
は、当該ガス分析をその送信要求に対するガス分析とす
る。
【0139】これに対し、送信要求を受信した時点にお
いて、分析するタイミングに達しないで待機している場
合は、次回のタイミングでガス分析を実行するようにし
ても良いし、あるいは、分析するタイミングに関係無
く、割り込み処理として前記送信要求を受信した時点の
タイミングでガス分析を実行するようにしても良い。
【0140】このような処理を実行するFTIR200
の処理と並行して、レーザコントローラ400は、上記
ステップS311の処理を実行中に、定期的に、図示し
ない出力検出部によって検出されたガスレーザのレーザ
出力は所定値以上であるか否かを判断し(ステップS3
12)、所定値以上の場合には上記ステップS311に
戻り、一方、所定値より低い場合はFTIR200に対
してガス分析の結果を送信するよう要求し(ステップS
313)、この要求に応答したFTIR200からのガ
ス分析結果を受信する(ステップS314)。
【0141】なお、上記ステップS313におけるガス
分析結果の送信要求は、FTIR200による上記ステ
ップS323の処理の実行時に受理される。また、上記
ステップS314で受信されるガス分析結果は、上記ス
テップS325でFTIR200によって送信されるも
のである。
【0142】ところで、ステップS314においてガス
分析結果を受信したレーザコントローラ400は、受信
したガス分析結果を基に、当該不純物の量は予め設定さ
れた閾値以上か否かを判断し(ステップS315)、前
記閾値以上の場合にはガス中に不純物が多く混入し、ガ
スの異常であると判断してその旨を報知し(ステップS
316)、一方、前記閾値よりも小さい場合はレーザチ
ャンバの異常であると判断して、その旨を報知する(ス
テップS317)。
【0143】次に、本実施形態の応用例について説明す
る。
【0144】上記図3に示したガスレーザ装置100で
は、ガス分析を行う手段としてFTIR200を用てい
るが、このFTIR200に代替して紫外・可視分光光
度計(UV−VIS)を採用しても良い。
【0145】この場合、紫外・可視分光光度計(UV−
VIS)は、上記FTIR200と同様に、投光系とし
ての光源と、受光系としての検出器と、データ処理装置
としての分析器コントローラとから構成される。しか
し、光源は紫外・可視光を出射するものを用いる。この
紫外・可視分光光度計(UV−VIS)を用いることに
より、レーザチャンバ1内のガス中のフッ素(F2)濃
度を測定することができる。
【0146】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、下記のような作用効果を得ることができる。
【0147】(1)レーザチャンバをガスセルとして使
用するので、サンプリングガスが不要となり、従来の如
く、レーザガスをサンプリングする手間(ガスの抜き取
り作業)や、サンプリングボトルや分析器の接続部に対
する十分なパージ及びパッシベーションを行う必要がな
いので、作業性を向上させることができる。
【0148】(2)また、このようなパージ及びパッシ
ベーションを十分に実施しないことによる接続部での不
純物の発生に起因して正確な分析値(高い検出感度)を
得ることができない従来のガス分析と比較して、ガス分
析の検出感度を向上させることができる。
【0149】(3)また、ガスの抜き取り作業が不要と
なるので、レーザ発振させながら常時ガス分析を実行
(吸収スペクトルの連続測定)することが可能となる。
【0150】(4)さらに、ガス分析用のウインドウ1
10、120におけるレーザチャンバ側の内部面近傍に
は、ダストフィルタ300によって粉塵等の不純物が除
去されたクリーンなガスが流れているので、これらのウ
インドウには粉塵等の汚れが付着することは無い。従っ
て、ガス分析結果に影響を与えることはないので、長期
的に安定してガス分析を実施することができる。
【0151】[第2の実施の形態]図11は第2の実施
形態に係るガスレーザ装置500の構造を模式的に示す
断面図を示している。
【0152】図11に示すガスレーザ装置500は、図
3に示した第1の実施形態の構成において、ガス導入路
73を削除し、ウインドウ110、120の配置を変更
した構成になっている。なお、同図11において、図3
に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一符
号を付している。
【0153】ウインドウ110、120は、ガス導入路
73が存在していた箇所に配置している。ウインドウ1
10、120は、ウインドウ13、14と同様に、それ
ぞれ筒状体511、521の端部に保持され、各筒状体
511、521を介してレーザチャンバ1の開口に着脱
可能に取り付けられている。
【0154】なお、図中の符号512、522は、筒状
体511、521の内周面に設けたラビリンスであり、
レーザチャンバ1とウインドウ110、120との間に
配置している。
【0155】FTIR200において、光源210はウ
インドウ120側に配置され、検出器220はウインド
ウ110側に配置されている。
【0156】次に、係る構成のガスレーザ装置500の
ガスの流れについて図11を参照して説明する。
【0157】ガスレーザ装置500のガスの流れは、基
本的には図3に示したガスレーザ装置100の場合と同
様であるものの、多少異なっている部分もある。そこ
で、ここでは、その異なる部分の流れについて説明す
る。
【0158】すなわち、図11に示すように、ダストフ
ィルタ入口71を介してダストフィルタケース70内に
流入したレーザ媒質ガスは、フィルタ300によって濾
過された後、ダストフィルタ出口72を介して、筒状体
511、521およびラビリンス512、522を経
て、さらに筒状体63、64およびラビリンス65、6
6を介してレーザチャンバ1内にクリーンなガスとして
戻る。
【0159】この場合、ウインドウ13、14およびウ
インドウ110、120におけるレーザチャンバ1の内
部側の内面近傍には、ダストフィルタ300によって粉
塵等の不純物が除去されたクリーンなガスが流れている
ので、これらのウインドウには粉塵等の汚れが付着する
ことは無い。したがって、各ウインドウの光学特性(例
えば透過性)は良好となり、レーザ特性およびガス分析
結果に影響を与えることはない。
【0160】図12はガスレーザ装置500におけるレ
ーザチャンバ1内のガスの流れを模式的に示したもので
ある。図12において、図5に示した構成において、分
析用のウインドウ110、120を、ダストフィルタ3
00内からレーザチャンバ1内に変更した構成になって
いる。
【0161】この第2の実施形態においても、FTIR
200によるガス分析処理は、上述した第1の実施形態
と同様にして実施することができる。
【0162】また、第2の実施形態においても、上記図
6に示した処理手順による(A)パッシベーションの終
了判断処理、上記図9に示した処理手順による(B)レ
ーザの異常診断処理(ガス交換後)、および上記図10
に示した処理手順による(C)レーザの異常診断処理
(レーザ発振中常時)を実施することができる。
【0163】さらに、第2の実施形態の応用例として、
第1の実施形態と同様にFTIR200に代替して紫外
・可視分光光度系を用いることができる。
【0164】以上説明したように、第2の実施形態によ
れば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0165】[第3の実施の形態]図13は第3の実施
形態に係るガスレーザ装置600の構造を模式的に示す
断面図を示している。
【0166】図13に示したガスレーザ装置600は、
図3に示した第1の実施形態の構成において、3つのミ
ラー610、620、630を追加し、FTIR200
の配置を変更した構成になっている。なお、同図におい
て、図3に示した構成要素と同様の機能を果たす部分に
は同一符号を付している。
【0167】3つのミラー610、620、630は、
ウインドウ110、120間の光学距離(光路長)を長
くするために、光源120からの赤外光をウインドウ1
10、120間で1往復(ダブルパス)させるように配
置されている。
【0168】つまり、ミラー610は、光源210から
の赤外光をウインドウ120、中空のダストフィルタ3
00を経てウインドウ110へ導くように配置され、ミ
ラー620は、ウインドウ110からの赤外光を反射さ
せてウインドウ110、ダストフィルタ300を経て、
さらにウインドウ120を通過させるように配置され、
ミラー630は、ウインドウ120を通過してきた赤外
光を検出器220へ照射するように配置されている。
【0169】FTIR200においては、光源210と
検出器220とは、第1の実施形態の場合とは異なり、
ウインドウ110、120を介して対向して配置されて
いない。
【0170】ところで、上述したようにガス分析を実施
するに際し、ダブルパスにして光路長を長くする理由と
しては、光路長の長さに比例してガス分析の検出感度を
向上させることができるからである。従って、第3の実
施形態ではダブルパス(1往復)としているが、トリプ
ルパス(1往復半)や2往復以上の光路長とすることも
可能である。この第3の実施形態では、ガス分析におけ
る所望の分析感度を得るために、ダブルパスでの光路長
は例えば約1.6mに設定されている。
【0171】この第3の実施形態においても、FTIR
200によるガス分析処理は、上述した第1の実施形態
と同様にして実施することができる。
【0172】また、第3の実施形態においても、上記図
6に示した処理手順による(A)パッシベーションの終
了判断処理、上記図9に示した処理手順による(B)レ
ーザの異常診断処理(ガス交換後)、および上記図10
に示した処理手順による(C)レーザの異常診断処理
(レーザ発振中常時)を実施することができる。
【0173】さらに、第3の実施形態の応用例として、
第1の実施形態と同様にFTIR200に代替して紫外
・可視分光光度計を用いることができる。
【0174】以上説明したように、第3の実施形態によ
れば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0175】さらに、第3の実施形態によれば、ガス分
析するに際し、光路長を長くしているので、上記第1お
よび第2の実施形態の場合と比較してよりガス分析の検
出感度を向上させることができる。このことは、より正
確に吸収スペクトルを測定(不純物の量を測定)して、
当該不純物を除去することにより、レーザガス中に不純
物が混入することによるレーザ特性の低下を抑制(つま
りレーザ特性を向上)させることができることを意味す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るガスレーザ装置の原理を示
す原理図である。
【図2】図2はフーリエ変換赤外分光光度計(FTI
R)200によるガス分析結果である吸収スペクトルの
分布の一例を示す図である。
【図3】図3は第1の実施形態に係るガスレーザ装置1
00の構成を模式的に示した断面図である。
【図4】図4は第1の実施形態で用いられるダストフィ
ルタ300を説明するための説明図である。
【図5】図5は図3に示したガスレーザ装置100にお
けるレーザチャンバ1内のガスの流れを模式的に示した
断面図である。
【図6】図6は第1の実施形態でのパッシベーションの
終了判断処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は第1の実施形態にけるパッシベーション
の終了判断処理を説明するための図である。
【図8】図8は第1の実施形態にけるパッシベーション
の終了判断処理を説明するための図である。
【図9】図9は第1の実施形態にけるガス交換時のレー
ザの異常診断手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は第1の実施形態にけるレーザ発振中
のレーザの異常診断手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は第2の実施形態に係るガスレーザ装
置500の構成を模式的に示した断面図である。
【図12】図12は図11に示したガスレーザ装置50
0におけるレーザチャンバ1内のガスの流れを模式的に
示した断面図である。
【図13】図13は第3の実施形態に係るガスレーザ装
置600の構成を模式的に示した断面図である。
【図14】図14は従来のガスレーザ装置の構成を模式
的に示す構成図である。
【図15】図15は従来のガス分析を説明するための図
である。
【図16】図16は従来のガス分析を説明するための図
である。
【図17】図17は従来のレーザ装置におけるフィルタ
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 レーザチャンバ 110、120 ウインドウ(分析用のウインドウ) 200 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR) 210 光源 220 検出器 230 分析器コントローラ 300 ダストフィルタ 400 レーザコントローラ 610、620、630 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野 郁夫 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 江川 圭司 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 住谷 明 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 鈴木 夏志 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所エレクトロニクス事業本部エキシマ レーザ事業部内 Fターム(参考) 2G059 AA01 AA05 BB01 CC09 CC12 CC13 CC20 EE01 EE12 FF06 GG00 HH01 HH02 HH03 KK01 KK10 LL03 MM01 MM05 MM10 5F072 AA06 HH02 JJ09 YY20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスレーザ装置に設けられたレーザチャ
    ンバに封入されているレーザ媒質ガス中の不純物ガスを
    分析するガス分析装置において、 所望の光路長が形成されるべく所定の距離をもって前記
    レーザチャンバに設けられ、光を透過させるガス分析用
    の少なくとも2つのウインドウと、 前記レーザチャンバに設けられた前記2つのウインドウ
    を介して光の吸収スペクトルを測定するフーリエ変換赤
    外分光光度計とを具備し、前記フーリエ変換赤外分光光
    度計による光の吸収スペクトルの測定結果をガスの分析
    結果とすることを特徴とするガス分析装置。
  2. 【請求項2】 レーザ媒質ガスが封入されたレーザチャ
    ンバと、前記レーザ媒質ガス中に浮遊する粉塵を除去す
    る除塵手段とを有するガスレーザ装置の前記レーザチャ
    ンバに封入されているレーザ媒質ガス中の不純物ガスを
    分析するガス分析装置において、 所望の光路長が形成されるべく所定の距離をもって前記
    除塵手段に設けられ、光を透過させるガス分析用の少な
    くとも2つのウインドウと、 前記除塵手段に設けられた前記2つのウインドウを介し
    て光の吸収スペクトルを測定するフーリエ変換赤外分光
    光度計とを具備し、前記フーリエ変換赤外分光光度計に
    よる光の吸収スペクトルの測定結果をガスの分析結果と
    することを特徴とするガス分析装置。
  3. 【請求項3】 前記除塵手段は、前記レーザチャンバの
    長手方向に沿って配置され、かつ前記フーリエ変換赤外
    分光光度計から出射される光を前記2つのウインドウ間
    の光路上に通過させる中空構造で形成されており、 前記2つのウインドウは、前記除塵手段の長手方向の両
    端部における中空構造の開口部に対向して配置されてい
    ることを特徴とする請求項2記載のガスレーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3のうちの何れかの請
    求項のガス分析装置と、 前記ガス分析装置が分析対象としているレーザチャンバ
    に封入されているレーザ媒質ガスが励起されレーザ発振
    されているガスレーザの出力を検出する検出手段と、 前記ガス分析装置により測定された光の吸収スペクトル
    の吸光度と予め設定される吸光度とを比較する比較手段
    と、 前記検出手段により検出されたガスレーザの出力と前記
    比較手段による吸光度の比較結果とに基づいて、前記レ
    ーザ発振されているガスレーザが正常であるかを診断す
    る診断手段とを具備したことを特徴とするガスレーザの
    診断装置。
  5. 【請求項5】 レーザ媒質ガスが封入されているレーザ
    チャンバを有するガスレーザ装置によってレーザ発振さ
    れているガスレーザのレーザ出力を検出する検出工程
    と、 ガスセルとして用いる前記レーザチャンバ内のレーザ媒
    質ガスについてフーリエ変換赤外分光光度計によって光
    の吸収スペクトルを測定する測定工程と、 前記測定工程により測定された光の吸収スペクトルの吸
    光度と予め設定される吸光度とを比較する比較工程と、 前記検出工程により検出されたレーザ出力と前記比較工
    程による吸光度の比較結果とに基づいて、前記レーザ発
    振されているガスレーザが正常であるかを診断する診断
    工程とを含むことを特徴とするガスレーザの診断方法。
JP2000053851A 2000-02-29 2000-02-29 ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法 Withdrawn JP2001242077A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000053851A JP2001242077A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000053851A JP2001242077A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001242077A true JP2001242077A (ja) 2001-09-07

Family

ID=18575181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000053851A Withdrawn JP2001242077A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001242077A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7586969B2 (en) 2006-12-14 2009-09-08 Fanuc Ltd Method for discriminating anomaly in gas composition and discharge excitation type gas laser oscillator
JP2012177694A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Wacker Chemie Ag 流動ガス混合物中のガス濃度を測定するための装置及び方法
KR20140117997A (ko) * 2013-03-27 2014-10-08 삼성디스플레이 주식회사 유기 화합물 검출 장치 및 이를 구비한 표시 장치의 제조 설비
US9350133B2 (en) 2012-06-26 2016-05-24 Gigaphoton Inc. Method of controlling laser apparatus and laser apparatus
JP2019522195A (ja) * 2016-06-25 2019-08-08 ハイダック エレクトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 気相媒質の品質を監視するための方法及び装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7586969B2 (en) 2006-12-14 2009-09-08 Fanuc Ltd Method for discriminating anomaly in gas composition and discharge excitation type gas laser oscillator
JP2012177694A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Wacker Chemie Ag 流動ガス混合物中のガス濃度を測定するための装置及び方法
US9350133B2 (en) 2012-06-26 2016-05-24 Gigaphoton Inc. Method of controlling laser apparatus and laser apparatus
KR20140117997A (ko) * 2013-03-27 2014-10-08 삼성디스플레이 주식회사 유기 화합물 검출 장치 및 이를 구비한 표시 장치의 제조 설비
KR102095474B1 (ko) 2013-03-27 2020-04-01 삼성디스플레이 주식회사 유기 화합물 검출 장치 및 이를 구비한 표시 장치의 제조 설비
JP2019522195A (ja) * 2016-06-25 2019-08-08 ハイダック エレクトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 気相媒質の品質を監視するための方法及び装置
JP2023011020A (ja) * 2016-06-25 2023-01-20 ハイダック エレクトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 気相媒質の品質を監視するための方法及び装置
JP7412511B2 (ja) 2016-06-25 2024-01-12 ハイダック エレクトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 気相媒質の品質を監視するための方法及び装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100481308C (zh) 采用具有等离子体处理系统的光学系统的装置和方法
JP3399040B2 (ja) 半導体製造装置及び半導体製造方法
US20020083409A1 (en) Process and device for in-situ decontamination of a EUV lithography device
US7830505B2 (en) Structure for diagnosis system of reaction process
JP2005504290A (ja) リアルタイムで動的に化学分析を行うための方法および装置
JP2004039952A (ja) プラズマ処理装置の監視方法およびプラズマ処理装置
JP7030998B2 (ja) ガス管理システム
KR100298279B1 (ko) 가스채취장치,가스채취장치를이용하는가스분석장치및가스분석방법
JP6254985B2 (ja) レーザ光路内の不純ガスを監視するレーザ加工システム
JP2001242077A (ja) ガス分析装置、ガスレーザの診断装置及び診断方法
US6721345B2 (en) Electrostatic precipitator corona discharge ignition voltage probe for gas status detection and control system for gas discharge lasers
JP2000124534A (ja) ArFエキシマレーザ装置及びその狭帯域化モジュール
JP2002079203A (ja) 紫外線照射装置と紫外線照射装置の制御方法
JP7096891B2 (ja) ガス管理システム
JP7231614B2 (ja) レーザガス管理システム、電子デバイスの製造方法及びエキシマレーザシステムの制御方法
JP4652161B2 (ja) アルカリ水溶液の疲労度評価方法
US20070268467A1 (en) Exposure apparatus and semiconductor device manufacturing method
JP3745822B2 (ja) エキシマレーザー発振装置及びステッパ装置
Sartoros et al. Inductively coupled plasma-atomic emission spectrometer warning diagnosis procedure using blank solution data
JP2007078370A (ja) 分光光度計
JPH05167135A (ja) エキシマレーザ装置
JP2000236125A (ja) 真空紫外レーザ
JP4210502B2 (ja) バッチ式多成分分析装置および方法
JPH0552838A (ja) 酸素濃度測定方法およびその装置
JP2003083806A (ja) レーザ装置用エネルギー測定装置及びそれに用いられる光拡散板のエージング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501