JP5077271B2 - レーザ発振装置およびレーザ加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス配管経路内に送風機を備えたレーザ発振装置およびレーザ加工機に関するものである。
従来のガスレーザ発振装置の構成を図5に沿って説明する。
誘電体よりなる放電管4内にはレーザガス2が循環している。放電管4の周辺に設けられた電極6、7に接続された高電圧電源8は、放電管4内に放電空間3を発生させる。放電空間3によりレーザガス2は励起され、全反射鏡14および部分反射鏡13を通って外にレーザ光1として出力される。放電管4と共にレーザガスの循環路を形成するガス循環経路12の内部には送風手段10によりレーザガス2が循環されていて、放電空間3および送風手段10の圧縮熱により上昇したレーザガスの温度を下げるため、熱交換器9が配置されている。
次に送風手段10の構造およびその動作について図6に沿って説明する。
送風手段10は前記ガス循環経路12の中に設けられたガス送風用のローター室10aと、これに隣接するローターの回転タイミングを決めるギアー室10bと、駆動部10dからなり、ローターと駆動部10dは、互いに軸により接続された構造になっている。
ローター室10aはガス循環経路12に接続されていて、(図6(b)はローターを横から見た図)互いに90度ずれて近接した断面が8の字または瓢箪のローターが回転することでレーザガスを圧縮しながら流すようになっている。
一方、駆動部10dはモータなどの駆動手段が回転することにより、動力をローター室10aのローターに伝達するようになっている。
ローター室10aには、2個のローターが配置されていて、ギアー室10bのギアーで2個のローターの回転タイミングを決めている。ギアー室10bには、潤滑用オイルが収納され、ベアリングおよびギアーの潤滑を行っている。
この潤滑用オイルより発生したオイルミストが、ローターで循環させているレーザガス中に侵入するとレーザガスの純度が低下し、レーザ発振に大きな不具合をもたらすことになる。
よってオイルミストのガス循環経路への侵入を抑制するため、オイルシールまたはドライシールなどのシール部10cが設けられ、ローター室10aとギアー室10bとを分離している。シール部とシャフトの間は数μmから数十μmの隙間が設けられており、シャフトの回転を阻害しないような構成となっている。
上述のように、シール部には数μmから数十μmの隙間があるため、真空拡散によりオイルミストが隙間を通って、ギアー室10bからローター室10aへ侵入してしまう。これを防ぐため、ローター室10aの両サイドのギアー室10bよりギアー室ガス排気通路10eおよびオイルミストトラップなどのオイルミスト捕獲手段35を経由してガス排気手段40によって、ギアー室10bより常時一定量のガスを排気し、ローター室10aよりギアー室10bの方が低圧になるように構成している。
そして、レーザ発振装置には、レーザガスを入れ替えるため、ガス供給源21をガス供給量調整手段22、電磁弁23を介してガス循環経路12と接続しており、また、第1ガス排気通路31、電磁弁32、電磁弁39を介してガス循環経路12とガス排気手段40を接続している。
なお、ローター室10aのローターを加速および減速するときには、ローター室10a内の圧力が変動し、そのためシール部10cを通してギアー室10bの潤滑用オイルミストがガス循環経路中に混入して、レーザ発振に悪影響を及ぼすという問題があった。
このため、送風手段のギアー室は、モータを回転制御しているインバータからの信号で開閉する電磁弁と、送風手段の運転中に開いている電磁弁とを介して、真空ポンプで真空引きし、送風手段の運転加速時および減速時に、インバータからの信号で電磁弁を開閉制御することにより、ギアー室からのガス排気流量を制御して、ギアー室の圧力をローター室の圧力よりも低圧に制御する発明が知られている(特許文献1参照)。
特開2000−22243号公報
この特許文献1に記載された発明は、ギアー室の圧力がガス送風手段の運転加速時および減速時に変動し、オイルミストがガス循環経路内に混入するのを防止する構成となっているが、シール部の隙間が磨耗や経年変化で拡大した場合、ローター室とギアー室との圧力差が減少して、そのオイルミストの混入を防止する圧力差が得られなくなる場合があった。
従来のレーザ発振装置は、長時間使用しているとオイルシールまたはドライシールなどのシール部の隙間は、徐々に磨耗や経年変化などにより拡大する。
したがって、ローター室とギアー室との圧力差が減少し、ギアー室で発生したオイルミストがガス循環経路内の混入という問題点があった。
また、シール部の隙間拡大に伴い、ローター室からギアー室を経由してガス排気手段までの配管インピーダンスが減少することによりガス排気の流量が増加して、レーザ発振器のガス消費量が増加するという問題点もあった。
そのため、上記不具合に気づかず運転を継続すると、ギアー室で発生したオイルミストがガス循環経路内に侵入して、光共振器を構成する全反射鏡や部分反射鏡に付着してレーザ光の出力低下、さらに全反射鏡や部分反射鏡の劣化破損を招く場合があった。
また、オイルミストの影響で放電管内の放電の乱れが発生し、レーザ光の出力低下や最悪の場合には異常放電に至り、高電圧電源や共振器構造部品の損傷を招くという課題を有していた。
本発明は、送風手段のシール部の隙間異常や真空リークおよびガス消費量の増加などの不具合を早期発見して、安定なレーザ出力が可能なレーザ発振装置およびレーザ加工機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のレーザ発振装置は、レーザ媒体であるレーザガスを励起する放電手段と、前記レーザガスを送風するローターと前記ローターを駆動する駆動部と前記駆動部からの力を前記ローターに伝えるギアーを有する送風手段と、前記放電手段と前記送風手段との間のレーザガスの循環経路を形成するガス循環経路と、前記送風手段のギアーを収納したギアー室および前記ガス循環経路にそれぞれ排気通路を介して接続されたガス排気手段と、前記ガス循環経路のレーザガスの圧力を検出するガス圧力検出手段と、前記ガス循環経路にレーザガスを供給するガス供給源とを備え、前記送風手段のギアー室の圧力を検出するギアー室圧力検出手段と、前記ガス循環経路のレーザガスを排気する第1ガス排気通路と、前記第1ガス排気通路にガス排気量調整手段を設け、前記ギアー室圧力検出手段で検出した圧力が所定の圧力より上昇した時に前記第1ガス排気通路からのレーザガス排気量を減少させるガス排気量調整手段を設けたガス循環経路ものである。
この構成によりローター室とギアー室とのシール部の隙間拡大が発生した場合でも、ギアー室の圧力検出手段の検出により、ガス循環経路のガスを排気するガス排気量調整手段で第1ガス排気通路のガス排気量を減少させて、ガス排気手段のガス排気量の増加を防止すると同時に、ローター室とギアー室との圧力差を確保することによりガス経路循環内にオイルミストの侵入するのを防止できる。
また、本発明にかかるレーザ加工機は、加工物を乗せる加工テーブルと、前記加工テーブルの移動とレーザ光の集光手段の少なくとも一方を移動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する数値制御手段と、上述したレーザ発振装置を具備したものである。
この構成により、数値制御手段によりレーザ発振装置が統括的に制御され、レーザ加工の信頼性が向上すると共に加工ワークの不良品の混入を防止することができる。
以上のように、本発明は、送風手段のローター室とギアー室とのシール部の隙間が拡大した場合でも、第1ガス排気通路から排気される排気量を減少させて、ガス排気手段のガス排気量の増加を防止すると同時に、ローター室とギアー室との圧力差を確保することにより、圧力差の低下によるオイルミストのガス経路循環内の侵入を未然に防止し、レーザ出力の安定化と信頼性の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1から図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明のレーザ発振装置の実施の形態におけるブロック図である。
なお、従来例と同じ構成要素には同一番号を付与し、特に送風手段10の構成についてはその説明を省略する。
図1において本実施の形態のレーザ発振装置は、レーザ光1、レーザ媒体であるレーザガス2、放電空間3、放電管4、アノード電極6、カソード電極7、高電圧電源8、レーザガス温度を下げる熱交換器9、レーザガス2を送風するローターを収めたローター室(図示はしないが図6におけるロータ室10aと同じ構成部分)と前記ローターを駆動する駆動部(図示はしないが図6における駆動部10dと同じ構成部分)と前記駆動部からの力を前記ローターに伝えるギアーを収めたギヤー室(図示はしないが図6におけるギヤー室10bと同じ構成部分)を有する第1と第2の送風手段10と11、ガス循環経路12、レーザ共振器を構成する部分反射鏡13、レーザ共振器を構成する全反射鏡14、ガス循環経路12にレーザガス2を供給するガス供給源21、ガス供給量調整手段22、ガス供給電磁弁23、ガス循環経路12のレーザガス2を排気する第1ガス排気通路31、第1ガス排気電磁弁32、第1ガス排気通路31に設け、ギアー室圧力検出手段42で検出した圧力が所定の圧力より上昇した時に第1ガス排気通路31からのレーザガス排気量を減少させるガス排気量調整手段33、オイルミスト捕獲手段35と36、第2ガス排気通路37、第2ガス排気電磁弁38、ガス排気停止用電磁弁39、ガス排気手段40、ガス循環経路12のレーザガス2の圧力を検出するガス圧力検出手段41、送風手段10と11のギアー室の圧力を検出するギアー室圧力検出手段42、警報手段43を備えている。なお、電磁弁や各部の制御は警報装置43を兼ねた制御装置で行う構成としている。
その構成は、放電管4の両端にアノード電極6とカソード電極7を配置し、これらアノード電極6とカソード電極7は高電圧電源8と接続してレーザガス2を励起する放電手段を構成し、放電管4内部のレーザガス2を放電するようにしている。この放電管4には前記放電手段と送風手段10、11との間のレーザガス2の循環経路を形成するガス循環経路12を接続していて、このガス循環経路12の途中に熱交換器9、第1の送風機10、第2の送風機11を配置してレーザガス2が循環するように構成しており、本実施の形態ではアノード電極6からカソード電極7へレーザガス2を流すようにしている。また、本実施の形態では放電管2を2本向かい合わせに接続しているが並列に並べて反射鏡で折り返して光学的に連結してもよいし、1本でもまた3本以上連結してもよい。
この各放電管4を連結していないそれぞれの端部には部分反射鏡13と全反射鏡14を配置してレーザ共振器を構成している。このレーザ共振器からは部分反射鏡13から高出力のレーザ光1が出力される。
そして、このガス循環経路12はガス供給量調整手段22、ガス供給電磁弁23を介してガス供給源21と接続しており、また、ガス循環経路12は第1ガス排気通路31も接続している。この第1ガス排気通路31は、第1ガス排気電磁弁32、ガス排気停止用電磁弁39を介してガス排気手段40に接続しており、ガス供給源21とガス排気手段40によってレーザガスの供給と圧力調整を行っている。
また、第1の送風手段10、第2の送風手段11のギヤー室(図示はしないが図6におけるギヤー室10bと同じ構成部分)には第2ガス排気通路37を接続し、第2ガス排気電磁弁38、ガス排気停止用電磁弁39を介してガス排気手段40に接続している。
なお、第1の送風手段10、第2の送風手段11のギヤー室と第2ガス排気電磁弁38の間の第2ガス排気通路37にはオイルミスト捕獲手段35、36をそれぞれ配置している。
また、第1ガス排気通路31には、第1ガス排気電磁弁32と並列にガス排気量調整手段33を並列に接続し、ガス循環経路12からガス排気量調整手段33、ガス排気停止用電磁弁39を介してガス排気手段40に接続している。
このガス排気量調整手段33は、電磁弁33aとオリフィス33bを直列に接続して構成している。
そして、ガス循環経路12の第1の送風手段10と第2の送風手段11の入口側に内部のレーザガス2の圧力を検出するガス圧力検出手段41を設けていて、また、第1の送風手段10のギヤー室と第2の送風手段11のギヤー室の圧力を検出するギヤー室圧力検出手段42をそれぞれのギヤー室に対応して設けており、これらガス圧力検出手段41、ギヤー室圧力検出手段42の出力信号を警報手段43に入力するようにしている。
以上のように構成されたレーザ発振装置20について、その動作を説明する。
このレーザ発振装置20は、誘電体よりなる放電管4内にはレーザガスが2循環している。放電管4の周辺に設けられたアノード電極6およびカソード電極7に接続された高電圧電源8は、放電管4内に放電を発生させる。放電によりレーザガス2は励起され、全反射鏡14および部分反射鏡13を通って外部にレーザ光1として出力される。放電管4と共にレーザガス2の循環路を形成するガス循環経路12の内部には第1の送風手段10と第2の送風手段11によりレーザガス2が送られており、放電および第1の送風手段10と第2の送風手段11の圧縮熱により上昇したレーザガス2の温度を下げるため、複数の熱交換器9が配置されている。
そして、運転停止状態ではガス循環経路12、第1の送風手段10と第2の送風手段11および放電管4の内部が大気圧近くの圧力約90kPaに保たれていて、運転開始時に第1ガス排気電磁弁32、ガス排気量調整手段33の電磁弁33a、第2ガス排気電磁弁38およびガス排気停止用電磁弁39を開放して、ガス排気手段40の真空ポンプなどでレーザガスを排気して、レーザガスの圧力が約1kPa前後まで真空引きをする。
このレーザガスの圧力が約1kPa前後になったとき、第1の送風手段10と第2の送風手段11の運転を開始すると同時に、ガス排気停止用電磁弁39を閉じた後、ガス供給電磁弁23を開放してガス供給源21より運転ガス圧力になるまで新鮮なレーザガスを供給する。
運転ガス圧力になるとガス排気停止用電磁弁39を開放してレーザガスを排気すると同時にガス圧力検出手段41で一定の圧力になるようにガス供給電磁弁23の開閉制御をする。
図2は運転時におけるギアー室圧力および排気流量の時間的変化の関係を示すもので、図2を参照しながらガス排気量調整手段の詳細な動作ついて説明する。
第1の送風手段10、第2の送風手段11のギアー室の圧力は、新しいブロワの場合、ローター室(図示はしないが図6におけるロータ室10aと同じ構成部分)とギアー室とのシール部(図示はしないが図6におけるシール部10cと同じ構成部分)の隙間が少なく圧力が低い状態であるが、運転時間の経過に伴いシール部の磨耗や経年変化などで隙間が徐々に拡大して、徐々に緩やかな上昇曲線でギアー室の圧力が上昇をする。
また、シール部の隙間拡大に伴いギアー室よりのガス排気流量も徐々に増加する傾向がある。ギアー室の圧力が所定の基準値の図中A点に到達したことをギアー室圧力検出手段42により検出し、ガス排気量調整手段33の電磁弁33aを閉じて、ガス排気量調整手段33のオリフィス33bのガス流量を停止し、ガス循環経路12から第1ガス排気通路31経由のガス流量を減少させて、ガス排出手段40からのガス排出量の増加を抑制する構成となっている。
また、ギアー室圧力検出手段42は、第1の送風手段10、第2の送風手段11の回転数が所定の定格回転数に到達し、かつガス圧力検出手段41のレーザガス2の圧力が運転ガス圧に到達後に検出を開始することにより、第1の送風手段10、第2の送風手段11の加速時のギアー室のガス圧変化に影響されること無く検出することが可能となる。
なお、本実施の形態1では、ガス排気量調整手段33として、電磁弁33aとオリフィス33bを各1個の組合せにしているが、複数個組合せてることによりより細かな排気量制御が可能となる。
また、本実施の形態1のように送風手段を複数台使用した場合、ギアー室圧力検出手段42としては、各ギアー室の圧力を個別に測定し、その検出値を演算手段で平均圧力に変換する構成とし、ガス排気量調整手段33の電磁弁33aを制御するようにしている。これにより、送風手段が故障した場合などで別の送風手段に交換した場合でも、シール部の隙間の磨耗状態に影響されることなく検出が出来て、より正確なガス排気量の制御が可能となる。
さて、レーザ発振装置の運転時のレーザガスの圧力に到達した後は、第1ガス排気電磁弁32およびガス排気量調整手段33の電磁弁33aを閉めた状態でガス排気手段40により第1の送風手段10と第2の送風手段11のギアー室のガスを20秒から30秒程度排気し、各ギアー室圧力検出手段42で圧力の変化を測定する。
ローター室とギアー室のシール部の隙間が小さい間は、圧力値が低いが隙間が拡大するに伴い圧力値が上昇して、圧力値が所定の圧力(図2のB点)以上の場合にローター室とギアー室とのシール部の隙間異常と判断して、警報手段43より警報を発生させる。
また、第1ガス排気電磁弁32およびガス排気量調整手段33の電磁弁33aを閉めた状態でガス排気手段40によりギアー室のガスを数秒排気した後のギアー室圧力検出手段42の圧力を記憶する。その後、ガス排気手段40より20秒から30秒程度排気した後のギアー室の圧力値を測定し、その圧力の差を演算して圧力変化によりシール部の異常を判断することも可能である。
図3は運転開始時におけるレーザガスの圧力および圧力差の時間的変化の関係を示すもので、図3を参照しながら警報手段43の詳細な動作ついて説明する。
レーザ発振装置の運転開始時にガス循環経路12内のレーザガス2を置換するため真空引きをする。その真空引き中の10kPa以下の状態で、ギアー室圧力検出手段42とガス圧力検出手段41の検出値の圧力差が所定の基準値以下の図中D点に到達した時、第1ガス排気電磁弁32およびガス排気量調整手段33の電磁弁33aを閉めた状態でガス供給源21より一定ガス圧力(約0.5kPa程度)になるまでガスを供給後、ガス排気手段40によりギアー室のガスを一定時間(約10秒間程度)排気し、図中E点になったときにギアー室の真空リーク発生有無をギアー室圧力検出手段42とガス圧力検出手段41との圧力差変化で検出する。
ギアー室のケーシングより真空リークが発生している場合、ギアー室の内部圧力が微少に上昇して、ギアー室圧力検出手段42とガス圧力検出手段41との検出値の圧力差が所定の基準値圧力以下になり警報手段43より警報を発生させレーザ発振器の運転を停止するようになっている。
前記ガス供給源21からの一定のレーザガスの圧力までの供給は、第1ガス排気電磁弁32を閉めた状態から一定時間経過後のガス圧力を記憶し、ガス供給時のレーザガスの圧力との差を演算手段(警報装置43を兼ねた制御装置に含める)で演算することにより、電磁弁の動作遅れやガス圧の変動がなくなり安定した状態で計測が出来るため誤差の少ない制御が可能となる。
また、前記警報手段43で異常を検出した場合、レーザ発振装置の運転を強制的に停止して、以降の再起動運転を禁止することにより、シール部異常や真空リークなどの不具合発生時の被害拡大を未然に防止できる。
以上のように、本実施の形態によれば、送風手段のローター室とギアー室とのシール部の隙間が拡大した場合に、第1ガス排気通路より排気される排気量を減少させて、レーザガス消費量の増加に伴うランニングコストの上昇を防止すると同時に、ローター室とギアー室との圧力差を確保することにより、圧力差の低下によるオイルミストのガス経路循環内の侵入を未然に防止し、レーザ出力の安定化と信頼性の向上を図ることができる。
また、レーザ発振器の定期点検作業時に、警報手段を強制的に無効にする機能を設けることにより運転開始から準備完了までの立ち上げ時間が短縮されサービス性がさらに向上する。
なお、以上の構成からなるレーザ発振装置では、各構成に制御素子を設けて、各信号処理または各構成において制御するようにしたが、レーザ発振装置に、各構成に接続されるCPUを設け、各処理を統括的に制御するようにしても良い。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるレーザ加工機の構成図を示すもので、加工ワーク64を乗せる加工テーブル63と、加工テーブル63の移動またはレーザ光を集光する集光手段67の少なくとも一方を移動する駆動手段62と、前記駆動手段62を制御する数値制御手段61と、上述した実施の形態1におけるレーザ発振装置65と、レーザ光路66とにより構成されている。
レーザ発振装置65から出射されたレーザ光は、折返し鏡などで構成されたレーザ光路66で伝送され集光手段67により集光されて、加工ワーク64に照射され、加工が開始される。それと同時に数値制御手段61により駆動手段62に指令が出力され、加工テーブル63または集光手段67の少なくとも一方を動作させて加工ワーク64を加工される。
上記レーザ加工機によれば、オイルミストによるレーザガスの混合比不良によるレーザ光の出力変動がなくなり、レーザ光の出力パワーの正確な照射が可能となる。さらに数値制御手段によりレーザ発振装置が統括的に制御されことにより、レーザ加工の信頼性が向上すると共に加工ワークへの不良品の混入を防止することができる。
本発明のレーザ発振装置およびレーザ加工機は、送風手段よりのオイルミストの影響を低減し、レーザ出力の安定および長期信頼性の向上するレーザ発振装置およびレーザ加工機として有用である。
本発明の実施の形態1におけるレーザ発振装置のブロック図 本発明の実施の形態1における運転時のギアー室圧力および排気流量の時間的変化を示す関係図 本発明の実施の形態1における運転開始時のガス圧力および圧力差の時間的変化を示す関係図 本発明の実施の形態2におけるレーザ加工機の構成図 従来のガスレーザ発振装置の構成図 一般的なレーザ発振装置における送風手段の構造図
1 レーザ光
2 レーザガス
3 放電
4 放電管
6 アノード電極
7 カソード電極
8 高電圧電源
9 熱交換器
10 第1送風手段
11 第2送風手段
12 ガス循環経路
13 部分反射鏡
14 全反射鏡
21 ガス供給源
22 ガス供給量調整手段
23 ガス供給電磁弁
31 第1ガス排気通路
32 第1ガス排気電磁弁
33 ガス排気量調整手段
35,36 オイルミスト捕獲手段
37 第2ガス排気通路
38 第2ガス排気電磁弁
39 ガス排気停止用電磁弁
40 ガス排気手段
41 ガス圧力検出手段
42 ギアー室圧力検出手段
43 警報手段

Claims (10)

  1. レーザ媒体であるレーザガスを励起する放電手段と、前記レーザガスを送風するローターと前記ローターを駆動する駆動部と前記駆動部からの力を前記ローターに伝えるギアーを有する送風手段と、前記放電手段と前記送風手段との間のレーザガスの循環経路を形成するガス循環経路と、前記送風手段のギアーを収納したギアー室および前記ガス循環経路にそれぞれ排気通路を介して接続されたガス排気手段と、前記ガス循環経路のレーザガスの圧力を検出するガス圧力検出手段と、前記ガス循環経路にレーザガスを供給するガス供給源とを備え、
    前記送風手段のギアー室の圧力を検出するギアー室圧力検出手段と、前記ガス循環経路のレーザガスを排気する第1ガス排気通路と、前記第1ガス排気通路にガス排気量調整手段を設け、前記ギアー室圧力検出手段で検出した圧力が所定の圧力より上昇した時に前記第1ガス排気通路からのレーザガス排気量を減少させるガス排気量調整手段を設けたレーザ発振装置。
  2. 前記ガス排気量調整手段は、少なくとも真空排気速度を制限するオリフィスとレーザガス排気の開閉をする電磁弁とを各1個または複数個有する請求項1記載のレーザ発振装置。
  3. 前記ギアー室圧力検出手段は、前記送風手段が所定の回転数に到達し、かつ前記ガス圧力検出手段で検出したレーザガスの圧力値が運転時のレーザガスの圧力に到達後に検出を開始する請求項1または2記載のレーザ発振装置。
  4. 前記第1ガス排気通路に前記ガス排気量調整手段と並列に配置した電磁弁と、前記ガス循環用の送風手段のギアー室からガスを排気する第2ガス排気通路を設け、前記ガス圧力検出手段を送風手段の入口側のレーザガス圧力を検出する位置に配置し、運転時のレーザガスの圧力に到達した後に、前記第1ガス排気通路の電磁弁を閉めた状態で前記ガス排気手段により前記送風手段のギアー室のガスを一定時間排気し、
    前記送風手段のローターを収納したローター室とギアー室との間に配置したシール部の隙間異常を前記ギアー室圧力検出手段の圧力変化で検出し、前記ギアー室圧力検出手段の圧力変化が所定圧力以上の場合に警報を発生させる警報手段を設けた請求項1から3の何れかに記載のレーザ発振装置。
  5. 前記ギアー室圧力検出手段の圧力変化検出として、前記第1ガス排気通路の電磁弁を閉めた状態から一定時間経過後のガス圧力を記憶し、前記ガス排気手段により前記送風手段のギアー室のガスを一定時間排気後のガス圧力との差を演算する演算手段を設けた請求項4記載のレーザ発振装置。
  6. 前記ガス排気手段で真空引き中の10kPa以下の状態で前記ギアー室圧力検出手段と前記ガス圧力検出手段との検出値の差圧力が所定値以下になったとき、前記第1排気通路の電磁弁を閉めた状態で前記ガス供給源から一定ガス圧力になるまでレーザガスを供給後、前記ガス排気手段により前記送風手段のギアー室のガスを一定時間排気し、
    前記送風手段のギアー室の真空リーク異常を前記ギアー室圧力検出手段とガス圧力検出手段との差圧力変化で検出し、前記差圧力変化が所定圧力以下の場合に警報を発生させる警報手段を設けた請求項1から5の何れかに記載のレーザ発振装置。
  7. 前記ガス供給源からの一定ガス圧力になるまでレーザガスを供給するのは、前記第1排気通路の電磁弁を閉めた状態から一定時間経過後のガス圧力を記憶し、ガス供給時のガス圧力との差を演算する演算手段を設けた請求項6記載のレーザ発振装置。
  8. 前記警報手段で異常を検出した場合、レーザ発振装置の運転を強制的に停止して、以後の再起動運転禁止する請求項4から7の何れかに記載のレーザ発振装置。
  9. 定期点検時などの場合に強制的に前記警報手段を無効にする手段をさらに設けた請求項4から7の何れかに記載のレーザ発振装置。
  10. 加工物を乗せる加工テーブルと、前記加工テーブルの移動とレーザ光の集光手段の少なくとも一方を移動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する数値制御手段と、レーザ光を発生する請求項1から9のいずれかに記載のレーザ発振装置とを備えたレーザ加工機。
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