JP5595774B2 - ガスレーザ発振器 - Google Patents

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本発明は、気体状態のレーザ媒質を用いるガスレーザ発振器に関する。
気体状態のレーザ媒質(本願で媒質ガスと称する)を用いるガスレーザ発振器として、媒質ガスを励起してレーザビームを生成する発振部と、発振部に接続され、媒質ガスが流動する循環路と、循環路の中で媒質ガスを強制循環させる送風機と、循環路に媒質ガスを供給する媒質供給部と、循環路を排気する排気部と、循環路の中での媒質ガスの圧力を調整する圧力調整部とを備えたものが知られている。
例えば特許文献1は、「内部にレーザガスを介在させる循環通路と、上記循環通路に一端を接続するとともに他端を真空ポンプに接続して上記循環通路内の大気を排出する第1排気通路と、上記循環通路に一端を接続するとともに他端をレーザガス供給源に接続して上記循環通路内にレーザガスを供給するガス供給通路と、上記循環通路の所要位置に設けられて該循環通路内に介在するレーザガスを循環させるブロアと、上記循環通路と連通するブロアのハウジングに接続されて、該ハウジング内の大気を排出して循環通路内よりもハウジング内を低圧にする第2排気通路とを備えたレーザ発振器において、上記ブロアのハウジング内あるいは第2排気通路に、上記循環通路内のレーザガスの圧力を調整する圧力調整手段を設けたことを特徴とするレーザ発振器。」(請求項1)を開示する。
特許文献1には、「図1において、1はレーザガスを循環させる循環通路であり、この循環通路1は第1排気通路2を介して真空ポンプ3に接続してあり、上記第1排気通路2には開閉弁としての第1ソレノイドバルブ4を設けている。上記真空ポンプ3を作動させた状態で第1ソレノイドバルブ4を開放することによって、循環通路1内の大気を排出するようにしている。」(第2欄第8〜14行)、「上記第1排気通路2を介して循環通路1内から大気を排出した後に第2ソレノイドバルブ9を開放すると、所定流量のレーザガスがガス供給通路5を介して循環通路1内に供給されるようになっている。」(第2欄第20〜23行)、「本実施例では、第2排気通路14を圧力調整通路として兼用できるようにしている。すなわち、第2排気通路14における下流側の位置には、開閉弁としての第3ソレノイドバルブ22を設けるとともに、それよりも上流側の位置に圧力調整手段としてコントロールバルブ23を設けている。また、第2排気通路14の上流側端部14bを接続したハウジング13内にも、圧力調整手段としてのオリフィス24を設けている。本実施例ではこのように構成することで、真空ポンプ3の作動状態において第3ソレノイドバルブ22を開放すると、ターボブロア12のハウジング13内と第2排気通路14および第1排気通路2の一部を介して、循環通路1内のガスが少量づつ排出されるようになり、それによって、循環通路1内のレーザガスの圧力を常に一定の圧力となるようにしている。また、このように循環通路1内のレーザガスを排出することで放電管15の位置でレーザ光線を励起することに伴って劣化したレーザガスが排出される一方、上記ガス供給通路5を介して新鮮なレーザガスが循環通路1内に供給されているので、循環通路1内には常に所定の純度以上のレーザガスが流通するようになっている。」(第2欄第42行〜第3欄第12行)と記載されている。
特許文献1に記載の構成は、ブロアのハウジング内を循環通路内よりも低圧にしてブロアから循環通路への不純物の侵入を防止するための第2排気通路を、循環通路内のレーザガスの圧力調整用の通路として兼用するものである。第1排気通路は、圧力調整機能を有さず、レーザ発振器の起動準備作業における循環通路の完全真空排気に用いられる。また、循環通路と第2排気通路との間に設けられるオリフィスは、シール機能を実質的には有さない。
特許文献2は、「ガスレーザ装置のレーザガスを強制的に循環させるガスレーザ用送風機において、前記レーザガスの循環路と連通する循環路側ケーシングと、シャフトの先端部が隔壁に形成された連通孔を介して前記循環路側ケーシング内に挿入されるモータと、前記モータの本体部を収納するモータ側ケーシングと、前記循環路側ケーシング内に挿入されたシャフトの先端に取り付けられる羽根車と、前記連通孔において前記シャフトを回転自在に支持する軸受けと、前記軸受けと前記羽根車との間の部分に前記シャフトの周方向に沿って形成される環状溝と、前記連通孔の内壁に設けられ、軸方向に所定の隙間を空けて前記環状溝内に嵌合するリング部材と、を有することを特徴とするガスレーザ用送風機。」(請求項1)を開示する。
特許文献2には、「このような炭酸ガスレーザ装置を起動する時には、必ず最初に真空ポンプ92によって装置内部全体の気体がレーザガス循環路79の一部から排気される。ついでバルブ91が開放になり所定流量のレーザガスがガスボンベ90から導かれ、それにより装置内のガス圧は規定値に達する。その後は真空ポンプ92の排気とバルブ91の補給ガス導入が続き、装置内ガス圧は規定値に保たれたまま、レーザガスの一部は継続して新鮮ガスに置換される。これによって装置内のガス汚染は防止される。」(段落0025)、「さらに、本実施例では、図3で示したように、真空排気経路41を介してハウジング12と真空排気装置42を連結するようにした。真空排気装置42は、リング部材64と環状溝65の隙間を通してハウジング8から浸入するハウジング12内レーザガスを排気している。これにより、リング部材64と環状溝65のわずかな軸方向隙間や、リング部材64の周方向隙間L2を通してハウジング12からハウジング8へ侵入する不純物質の進行方向とは反対方向のレーザガスの流れを生じさせる事ができる。よって、ハウジング8へ侵入しようとする不純物質をハウジング12へ押し戻す事ができる。」(段落0042)、「ハウジング12から真空排気されたレーザガスを破棄すれば、同量の新レーザガスをレーザガス循環経路に補給しなければならないが、リング64と溝65の軸方向隙間とリングの周方向隙間L2は極めて狭いため,この隙間を通して排気されるレーザガス量は多くなり得ない。同様に新レーザガスの補給量も少ない。」(段落0043)と記載されている。
特許文献2に記載の構成は、ガスレーザ用送風機において、レーザガス循環路と連通する循環路側ケーシングとモータ本体部を収納するモータ側ケーシングとの間に、環状溝とリング部材とから形成されるラビリンス状の非接触シール構造を設けるものである。モータ側ケーシングに接続される真空排気経路は、不純物がシール構造を通して循環路側ケーシング内に漏出することを防止するためのものであり、レーザガス循環路内の圧力を調整する機能を実質的には有さない。
特開平5−226731号公報 特開平8−335731号公報
ガスレーザ発振器では、送風機から循環路への不純物の侵入を確実に防止できること、循環路内の媒質ガスの圧力を精度良く調整できること等が所望されている。特に、送風機の省力運転のための一時的な低速回転又は停止の間に、循環路から媒質ガスが過剰に排出されてしまうことを防止することが望まれている。
本発明は、一態様として、媒質ガスを励起してレーザビームを生成する発振部と、発振部に接続され、媒質ガスが流動する循環路と、循環路の中で媒質ガスを強制循環させる送風機と、循環路に媒質ガスを供給する媒質供給部と、循環路を排気する排気部と、循環路の中での媒質ガスの圧力を調整する圧力調整部とを具備するガスレーザ発振器において、循環路は、送風機の吐出口と発振部との間に設けられる導入管路を有し、排気部は、送風機の吐出側で循環路の導入管路に接続される第1排気装置と、送風機に接続される第2排気装置とを具備し、送風機は、循環路に接続される第1室と、第2排気装置に接続される第2室と、第1室と第2室との境界に配置される非接触シール装置とを具備し、圧力調整部は、第1排気装置に設けられる流量制御機構を具備し、ガスレーザ発振器の運転休止時に送風機が一時的に低速回転又は停止するように制御されること、を特徴とするガスレーザ発振器を提供する。
上記したガスレーザ発振器によれば、送風機が、第1室と第2室との境界に配置される非接触シール装置を具備しているから、送風機から循環路への不純物の侵入が確実に防止される。しかも、排気部の第2排気装置の作動により第2室を第1室よりも減圧できるから、第2室から第1室への不純物の侵入、したがって送風機から循環路への不純物の侵入を、一層確実に防止できる。また、圧力調整部が、排気部の第1排気装置に設けられる流量制御機構を備えているから、媒質ガスの組成や温度に応じて、循環路の中での媒質ガスの圧力を精度良く調整できる。特に、第1排気装置が、送風機の吐出側で循環路に接続されているから、ガスレーザ発振器の運転休止時に送風機を省力運転のために低速回転させたり停止させたりしたときに、ガスレーザ発振器の運転中に比べて第1排気装置による媒質ガスの排気量が増加することを効果的に抑制できる。したがって、媒質ガスの排気が実質的に不要なガスレーザ発振器の運転休止時の、送風機の省力運転に際して、媒質ガスの排気量(したがって交換量)を削減でき、以て媒質ガスの浪費を効果的に防止できる。
本発明の一実施形態によるガスレーザ発振器の全体構成を模式図的に示す図である。 図1のガスレーザ発振器が有する送風機の概略断面図である。 図3の送風機が有する非接触シール装置を拡大して示す概略断面図である。 変形例によるガスレーザ発振器の全体構成を模式図的に示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるガスレーザ発振器10の全体構成を模式図的に示す図、図2は、ガスレーザ発振器10に装備される送風機の構成を概略で示す図、図3は、送風機の一部分を拡大して示す図である。
ガスレーザ発振器10は、媒質ガスMを励起してレーザビームを生成する発振部12と、発振部12に接続され、媒質ガスMが流動する循環路14と、循環路14に付設され、循環路14の中で媒質ガスMを強制循環させる送風機16と、循環路14に付設され、循環路14に媒質ガスMを供給する媒質供給部18と、循環路14に付設され、循環路14を排気する排気部20と、循環路14に付設され、循環路14の中での媒質ガスMの圧力を調整する圧力調整部22と、循環路14に付設され、循環路14の中の媒質ガスMを冷却する熱交換器24とを備えている(図1)。
発振部12は、媒質ガスMを励起する励起部26と、励起部26により励起した媒質ガスMの光エネルギを増幅してレーザビームとして出射する光共振部28とを含む。励起部26は、一対の電源30に接続される電極対(図示せず)を有する放電管として形成される。励起部26の軸線方向両端には、光共振部28を構成するリアミラー(全反射鏡又は部分透過鏡)28aと出力ミラー(部分透過鏡)28bとが、それぞれ固定的に設置されている。励起部26の一対の電源30は、対応の電極にラジオ周波数領域の交流電圧を印加する。このような通常の発振動作は、図示しない制御装置が実行するシーケンス制御により起動される。電源30が起動されて放電が生じ、励起部26内の媒質ガスMが励起されて光共振部28で増幅されると、出力ミラー28bからレーザビームが出射される。なお励起部26は、上記した放電励起型の構成に限定されず、光、熱、化学反応等によって媒質ガスMを励起する構成を有することもできる。
循環路14は、励起部26を構成する放電管の軸線方向中途領域に一端で接続される1つの導出管路32と、同放電管の軸線方向両端領域にそれぞれの一端で接続される一対の導入管路34とを有する。導出管路32はその他端で送風機16の吸込口36に接続され、一対の導入管路34はそれらの他端で送風機16の一対の吐出口38にそれぞれ接続される。このような構成を有する循環路14は、発振部12と送風機16との間で媒質ガスMを二方向分流と合流とを繰り返すように循環させることができる。なお循環路14は、上記した分流型の構成に限定されず、媒質ガスMを一方向へのみ循環させる構成を有することもできる。
送風機16は、例としてダイレクトドライブ型のターボファンの構成を有し、軸40を有する羽根車42と、軸40に直結される電動機のロータ44と、空隙を介してロータ44を包囲する電動機のステータ46と、一対の軸受48を介して軸40を回転可能に支持するとともに、ステータ46を固定的に支持するハウジング50とを備えている(図2)。ハウジング50は、羽根車42を収容する第1室52と、ロータ44及びステータ46を収容する第2室54とを画定する。第1室52は、吸込口36及び一対の吐出口38を介して循環路14に接続される。第2室54には、潤滑油Lを貯留する油溜め56が設けられる。油溜め56は、送風機16を静止面上に正規の直立姿勢(羽根車42を上向きにした図示姿勢)で設置したときに、重力方向に見て第2室54の下端に配置される。送風機16においては、油溜め56に適正量の潤滑油Lを貯留することで、羽根車42の回転中に、潤滑油Lが軸40を介して一対の軸受48に安定して供給される。
送風機16が作動すると、羽根車42の高速回転により、循環路14の中の媒質ガスMが、吸込口36から一対の吐出口38に向かって強制的に流動する。それにより媒質ガスMは、発振部14の励起部26(放電管)から導出管路32に導出され、送風機16を経由して、一対の導入管路34から励起部26(放電管)に導入される。なお送風機16は、上記したターボファンに限定されず、送風機として公知の他の様々な構成を有することができる。いずれの場合も、送風機16の送風動作は、図示しない制御装置により制御できる。
熱交換器24は、例えば多板式の構成を有し、導出管路32及び一対の導入管路34のそれぞれに個別に設置される(図1)。放電を受けて高温になった励起部26内の媒質ガスMは、導出管路32に設置した熱交換器24で冷却されて送風機16に吸い込まれる。送風機16に吸い込まれた媒質ガスMは、羽根車42による圧縮過程の結果として昇温した状態で一対の導入管路34に吐き出され、個々の導入管路34に設置した熱交換器24で再度冷却される。各導入管路34を流動する媒質ガスMは、熱交換器24による冷却後、励起部26に導入される。なお熱交換器24は、上記した多板式の構成に限定されず、熱交換器として公知の他の様々な構成を有することができる。
媒質供給部18は、媒質ガスMを貯蔵するガスボンベ58と、循環路14及びガスボンベ58にそれぞれ流体流通可能に接続される媒質供給路60と、媒質供給路60の中途に直列に設置される流量調整弁62及び止め弁64とを備える(図1)。媒質供給部18は、止め弁64を全開にすることにより、必要に応じて流量調整弁62で流量を調整しながら、ガスボンベ58から媒質供給路60を通して循環路14に媒質ガスMを供給する。なお図では、媒質供給路60は循環路14の導入管路34に接続されているが、これに限定されず、媒質供給路60を循環路14の導出管路32に接続することもできる。また、媒質供給部18の流量制御機構は、流量調整弁62及び止め弁64を有する構成に限定されず、流量制御機構として公知の他の様々な構成を有することができる。いずれの場合も、流量制御機構の流量制御動作は、図示しない制御装置により制御できる。
排気部20は、送風機16の吐出側で循環路14に接続される第1排気装置66(図1)と、送風機14の第2室54に接続される第2排気装置68(図1)とを備えて構成される。また、送風機16は、第1室52と第2室54との境界に配置される非接触シール装置70(図2及び図3)をさらに備える。
第1排気装置66は、真空ポンプ72と、循環路14の1つの導入管路34及び真空ポンプ72にそれぞれ流体流通可能に接続される第1排気路74とを備える。第1排気路74は、送風機16の吐出口38の近傍で導入管路34に接続される。第2排気装置68は、第1排気装置66の真空ポンプ72と同一の真空ポンプ72と、送風機16の第2室54及び真空ポンプ72にそれぞれ流体流通可能に接続される第2排気路76とを備える。第2排気路76は、送風機16のハウジング50に設けた貫通穴78(図2)を介して第2室54に接続される。貫通穴78は、第2室54の油溜め56から離れた位置に形成されて、第2室54を局部的に開口させる。なお第1及び第2排気装置66、68は、真空ポンプ72を共有する上記構成に限定されず、それぞれに専用の真空ポンプを有する構成とすることもできる。
非接触シール装置70は、送風機16のハウジング50の、第1室52と第2室54とを互いに連通する開口部80と、開口部80に挿通される羽根車42の軸40との間に設けられる(図2)。非接触シール装置70は、軸40に固定される筒状の中間部材82と、中間部材82の外周面に形成される環状のシール溝84と、ハウジング50に固定される筒状のリングホルダ86と、リングホルダ86の内周面に設置される環状のシールリング88とを備える(図3)。
中間部材82は、軸40の、羽根車42と羽根車42に近接する一方(図で上方)の軸受48との間の位置に固定される。中間部材82の円筒状の外周面には、それぞれが軸40の回転軸線40a(図3)を中心として環状に延びる複数(図で2個)のシール溝84が形成される。ハウジング50は、第1室52と第2室54との間に、開口部80を画定する隔壁90(図2)を備え、隔壁90の内周面にリングホルダ86が固定される。リングホルダ86は、軸40及び中間部材82が非接触に挿通される軸穴92を有し、軸穴92を画定するリングホルダ86の円筒状の内周面に、それぞれが軸40の回転軸線40aを中心として環状に延びる複数(図で2個)のシールリング88が固定される。それらシールリング88は、中間部材82に設けた個々のシール溝84に径方向へ対向して配置され、各シールリング88が対応のシール溝84に非接触に受容される。これにより、軸40に固定される中間部材82とハウジング50に固定されるリングホルダ86との間に、複数のシール溝84及びシールリング88の協働によりラビリンス状の非接触シール構造が形成される。
非接触シール装置70は、送風機16のハウジング50の、循環路14に接続されて媒質ガスMが流動する第1室52に、油溜め56を有する第2室54から不純物が侵入することを防止するシール機能を有する。特に、羽根車42の高速回転中に、シール溝84及びシールリング88が損傷を受けることなく、高水準のシール機能を発揮することができる。さらに、第2排気装置68の真空ポンプ72の作動により第2室54を第1室52よりも減圧することで、第2室54から第1室52への不純物の侵入を確実に防止している。したがって、第2排気装置68の作動中は、シール溝84とシールリング88との間の隙間から、循環路14の中の媒質ガスMが僅かずつ流出し、第2排気路76を通して外部に排出される。
圧力調整部22は、排気部20の第1排気装置66に設けられる流量制御機構94を備える。流量制御機構94は、第1排気装置66の第1排気路74の中途に並列に設置される流量調整弁96及び止め弁98を有する(図1)。圧力調整部22は、第1排気装置66の真空ポンプ72の作動中に、止め弁98を全閉にして流量調整弁96で流量を調整することにより、循環路14から所望流量の媒質ガスMを、第1排気路74を通して外部に排出させることができる。また、第1排気装置66の真空ポンプ72の作動中に、止め弁98を全開にすることにより、循環路14の中の全ての媒質ガスMを、第1排気路74を通して外部に排出させることができる。なお、流量制御機構94は、流量調整弁96及び止め弁98を有する構成に限定されず、流量制御機構として公知の他の様々な構成を有することができる。いずれの場合も、流量制御機構94の流量制御動作は、図示しない制御装置により制御できる。
上記構成を有するガスレーザ発振器10の運転の様態を以下に説明する。
ガスレーザ発振器10を起動する際には、予備動作として、媒質供給部18の止め弁64を全閉にした状態で、排気部20の第1排気装置66を起動するとともに圧力調整部2の止め弁98を全開にすることにより、循環路14の中の全ての気体(大気、媒質ガスM等)を、第1排気路74を通して外部に排出する(すなわち真空引きする)。真空引きの完了後、媒質供給部18の止め弁64を開き、ガスボンベ58から媒質ガスMを、媒質供給路60を通して循環路14に供給する。そして、循環路14の中の媒質ガスMの圧力が所定圧力に整定した段階で、送風機16を作動させて媒質ガスMを循環路14の中で循環させるとともに、発振部12の励起部26における放電を開始する。
ガスレーザ発振器10の運転中は、媒質供給部18の流量調整弁62で流量を調整しながら、ガスボンベ58から媒質ガスMを循環路14に継続して供給する一方、排気部20の第1排気装置66を作動させて、圧力調整部22の流量調整弁96で流量を調整しながら、循環路14の中の媒質ガスMの一部を、第1排気路74を通して継続して外部に排出する。これにより、循環路14の中の媒質ガスMは、一定圧力を維持しながら少量ずつ更新される。さらに、ガスレーザ発振器10の運転中は、排気部20の第2排気装置68を作動させて、送風機16のハウジング50の第2室54を第1室52よりも減圧し、非接触シール装置70を通って第1室52(すなわち循環路14)から第2室54へ僅かずつ流出する媒質ガスMを、第2排気路76を通して外部に排出する。これにより、送風機16から循環路14への不純物の侵入を防止する。
上記構成を有するガスレーザ発振器10は、送風機16が、ハウジング50の第1室52と第2室54との境界領域に設置される非接触シール装置70を有しているから、第2室54から第1室52への不純物の侵入、したがって送風機16から循環路14への不純物の侵入を、確実に防止できる。しかも、排気部20の第2排気装置68の作動により第2室54を第1室52よりも減圧する構成としたから、第2室54から第1室52への不純物の侵入、したがって送風機16から循環路14への不純物の侵入を、一層確実に防止できる。
また、圧力調整部22が、排気部20の第1排気装置66に設けられる流量制御機構94を備えているから、媒質ガスMの組成や温度に応じて、循環路14の中での媒質ガスMの圧力を精度良く調整できる。特に、第1排気装置66が、送風機16の吐出側で循環路14に接続されている(より具体的には、第1排気路74が送風機16の吐出口38の近傍で1つの導入管路34に接続されている)ことから、以下の格別の効果が奏される。
例えばレーザ加工工程の段取り作業等の間に、ガスレーザ発振器10の運転を休止する際には、近年の省力運転の要求に応ずるべく、送風機16を一時的に低速回転させたり停止させたりすることが行われている。ここで、送風機16が有する非接触シール装置70は、軸40の回転が低速になるに従いシール機能が低下するので、送風機16を省力運転のために低速回転させたり停止させたりしたときには、真空ポンプ72を停止させるか或いは第2排気路76を通る流量を調整しない限り、ガスレーザ発振器10の運転中に比べて、第2排気装置68による媒質ガスMの排気量が増加する傾向がある。また、送風機16を低速回転させたり停止させたりすると、循環路14の中の媒質ガスMの圧力が全体に渡り平均化に向かうので、ガスレーザ発振器10の運転中に比較的高圧であった導入管路34の中の媒質ガスMは減圧され、ガスレーザ発振器10の運転中に比較的低圧であった導出管路32の中の媒質ガスMは昇圧される。このような状況において、第1排気装置66が、送風機16の吸込側で循環路14(すなわち導出管路32)に接続されていた場合には、送風機16を省力運転のために低速回転させたり停止させたりすると、真空ポンプ72を停止させるか或いは第1排気路74を通る流量を調整しない限り、ガスレーザ発振器10の運転中に比べて、第1排気装置66による媒質ガスMの排気量も増加する傾向がある。その結果、本来は媒質ガスMの排気が実質的に不要なガスレーザ発振器10の運転休止時の、送風機16の省力運転の間に、排気部20の全体としての媒質ガスMの排気量が増加し、媒質供給部18による媒質ガスMの供給量が徒に増加することが危惧される。
これに対し、ガスレーザ発振器10では、第1排気装置66が、送風機16の吐出側で循環路14(すなわち導入管路34)に接続されているから、送風機16を省力運転のために低速回転させたり停止させたりしたときにも、真空ポンプ72を停止させたり第1排気路74を通る流量を調整したりすることなく、ガスレーザ発振器10の運転中に比べて第1排気装置66による媒質ガスMの排気量が増加することを効果的に抑制できる。したがって、送風機16の省力運転中に、第2排気装置68による媒質ガスMの排気量が増加したとしても、排気部20の全体としての媒質ガスMの排気量の増加を比較的少量に抑えることができるので、媒質供給部18による媒質ガスMの供給量の増加を比較的少量に抑えることができる。このように、ガスレーザ発振器10によれば、媒質ガスMの排気が実質的に不要なガスレーザ発振器10の運転休止時の、送風機16の省力運転に際して、真空ポンプ72を停止させたり第1及び第2排気路74、76を通る流量を調整したりすることなく、媒質ガスMの排気量(したがって交換量)を削減でき、以て媒質ガスMの浪費を効果的に防止できる。
ガスレーザ発振器10においては、送風機16の省力運転中の媒質ガスMの排気量削減効果を一層向上させるために、排気部20の第2排気装置68が、第2排気路76に設置される絞り100(図1)を備える構成とすることができる。絞り100は、第2排気路76を通る媒質ガスMの流量を削減するように作用する。したがって、送風機16の省力運転中の、第2排気装置68による媒質ガスMの排気量の増加を、一層効果的に抑制できる。絞り100は例えば、直径0.5mm以下のオリフィスから構成できる。
また、図4に変形例として示すように、ガスレーザ発振器10においては、送風機16の省力運転中の媒質ガスMの排気量削減効果を一層向上させるために、排気部20の第2排気装置68が、第2排気路76に設置される流量制御弁102を備える構成とすることもできる。流量制御弁102は、第2排気路76を通る媒質ガスMの流量を適当に制御するように作用する。したがって、送風機16の省力運転中の、第2排気装置68による媒質ガスMの排気量の増加を、一層効果的に抑制できる。
10 ガスレーザ発振器
12 発振部
14 循環路
16 送風機
18 媒質供給部
20 排気部
22 圧力調整部
24 熱交換器
32 導出管路
34 導入管路
36 吸込口
38 吐出口
40 軸
50 ハウジング
66 第1排気装置
68 第2排気装置
70 非接触シール装置
94 流量制御機構
100 絞り
102 流量制御弁

Claims (4)

  1. 媒質ガスを励起してレーザビームを生成する発振部と、該発振部に接続され、媒質ガスが流動する循環路と、該循環路の中で媒質ガスを強制循環させる送風機と、該循環路に媒質ガスを供給する媒質供給部と、該循環路を排気する排気部と、該循環路の中での媒質ガスの圧力を調整する圧力調整部とを具備するガスレーザ発振器において、
    前記循環路は、
    前記送風機の吐出口と前記発振部との間に設けられる導入管路を有し、
    前記排気部は、
    前記送風機の吐出側で前記循環路の前記導入管路に接続される第1排気装置と、
    前記送風機に接続される第2排気装置とを具備し、
    前記送風機は、
    前記循環路に接続される第1室と、
    前記第2排気装置に接続される第2室と、
    該第1室と該第2室との境界に配置される非接触シール装置とを具備し、
    前記圧力調整部は、
    前記第1排気装置に設けられる流量制御機構を具備し、
    ガスレーザ発振器の運転休止時に前記送風機が一時的に低速回転又は停止するように制御されること、
    を特徴とするガスレーザ発振器。
  2. 前記排気部は、前記第2排気装置に設けられる絞りをさらに具備する、請求項1に記載のガスレーザ発振器。
  3. 前記排気部は、前記第2排気装置に設けられる流量制御弁をさらに具備する、請求項1に記載のガスレーザ発振器。
  4. 前記導入管路に設置される熱交換器をさらに具備し、
    前記第1排気装置は、前記送風機の吐出口と前記熱交換器との間で前記導入管路に接続される、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスレーザ発振器。
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