JP2022530231A - 特に高温媒体に用いるメカニカルシール装置、及びポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、回転部品(21)をシールするためのメカニカルシール装置に関し、該メカニカルシール装置は、回転摺動リング(3)及び固定摺動リング(4)を有し、これらのシール面(3a,4a)間にシールギャップ(5)が画定されている摺動リングシール(2)と、回転摺動リング(3)に隣接して配設された再循環搬送部(7)と、を備え再循環搬送部(7)が、再循環された流体を冷却するための冷却装置(20)が配設された再循環路(19)と、再循環ロータ(8)と、中空円筒状ハウジング(9)と、を備え、再循環路(19)は、摺動リングシール(2)のシールギャップ(5)の領域における空洞(6)に至り、中空円筒状ハウジング(9)は、内殻面(11)及び外殻面(12)を備え、外殻面(12)には搬送部流路(10)が設けられ、該搬送部流路(10)は、始点部(13)から終点部(14)まで前記外殻面(12)に沿って形成され、搬送部流路(10)の始点部13は、離間ウェブ(15)により、終点部(14)から離間しており、中空円筒状ハウジング(9)には、内殻面(11)から搬送部流路(10)に開口する複数の供給開口(16)が設けられ、終点部(14)には、出口開口(17)が1つ設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、特に高温媒体に用いるメカニカルシール装置、及びこのようなメカニカルシール装置を有するポンプ装置に関する。
メカニカルシール装置は、様々な構成のものが従来技術として知られている。メカニカルシールにおける各摺動リングの領域では、動作時に熱が生じることがあり、極端なケースでは、摺動リングが損傷する、又はその耐用寿命が短くなることがある。各摺動リングにおける温度を低下させるには、冷却されたシール媒体が用いられ、これを摺動リング、特にシールギャップ内に供給する。これにより、各摺動リングにおける温度を低下させることができる。しかし、これには、バリア流体系を追加的に組み込むという、大掛かりな構造的作業を要するという欠点がある。メカニカルシール装置を、例えば、発電所における用途等で高温媒体に対して用いる場合には、発熱の問題は更に増える。
このため、本発明は、特に高温媒体をシールするためのメカニカルシール装置であって、簡素且つ簡易な設計及び低コストの製造性で、温度によるメカニカルシールの損傷を回避可能なメカニカルシール装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、高温媒体の搬送に特に適したポンプ装置であって、本発明に係るメカニカルシール装置を用いてポンプ装置のポンプをシール可能なポンプ装置を提供することも目的とする。
上記の目的は、請求項1の特徴を有するメカニカルシール装置、又は請求項11の特徴を有するポンプ装置によって達成される。それぞれの従属請求項は、本発明の好適な更なる実施形態を示している。
請求項1の特徴を有する本発明に係るメカニカルシール装置には、メカニカルシールの冷却の大幅な向上が可能になるという利点がある。更に、シール回路が別途必要にならないため、メカニカルシール装置の設計及び製造が大幅に簡素化される。特に、追加的な冷却媒体を含むシール回路における追加的な循環ポンプを省略することができるため、循環ポンプを省くことに加えて、メカニカルシール装置の動作時に要するエネルギーを低減することもできる。本発明によれば、これは、回転摺動リング及び固定摺動リングを備え、これらのシール面間にシールギャップが画定されているメカニカルシール装置によって実現される。更に、回転摺動リングに隣接して配設された再循環搬送部が設けられている。再循環搬送部は、循環された流体を冷却するために冷却装置が配設された再循環路に流体を搬送する。再循環路は、再循環搬送部から、メカニカルシールのシールギャップに配設された空洞に至る。これにより、低温の媒体が各摺動リングに供給される。再循環搬送部は、回転再循環ロータ及び中空円筒状ハウジングを備える。再循環ロータは、例えば、軸又は該軸に取り付けられたスリーブ等の回転部品に接続されている。再循環搬送部のハウジングは、内殻面及び外殻面を有し、外殻面には搬送部流路が設けられている。搬送部流路は、始点部及び終点部を備え、外殻面に沿って周方向に形成されている。始点部と終点部とは、離間ウェブにより互いに離間している。したがって、搬送部流路は周方向に閉じてはおらず、始点領域と終点領域とは、離間ウェブが仕切りとなるため、周方向に連通していない。更に、ハウジングの内殻面から搬送部流路に開口する複数の供給開口が設けられている。更に、搬送部流路の終点部には、出口開口が1つ設けられている。
このため、流体は、再循環搬送部によって、ハウジングの内側面から各供給開口を介して搬送部流路に搬送され、搬送部流路からは、冷却装置に向かって、出口開口を介して再循環路に搬送される。流体が冷却装置で冷却された後、冷却済みの流体は、摺動リングシールのシールギャップにおける空洞に導かれ、これに隣接して位置する各摺動リングを略冷却する。これによって、各摺動リングの摩耗が減って、摺動リング及びメカニカルシール全体の耐用寿命が大幅に伸びる、即ち、交換間隔を長くできる。本発明に係るメカニカルシール装置は、例えば、高温媒体を使用する発電所での用途や工業用途において、高温媒体をシールすることに特に適している。
再循環搬送部のハウジングにおける出口開口は、メカニカルシール装置の軸方向に向けられていることが好ましい。これにより、メカニカルシール装置の構造が特に簡素及び簡易になり、特に径方向において小さな設計が可能になる。この結果、例えば、発電所等におけるポンプのハウジングに、メカニカルシール装置を簡素且つ容易に取り付けることが可能になる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、再循環搬送部のハウジングにおける搬送部流路の幅は、始点部を始点として終点部まで広がる。搬送部流路の幅は、連続的に広がることが特に好ましい。或いは、搬送部流路の幅は、始点部から終点部までステップ状、好ましくは同一の等しいステップ状に広がる。ハウジングには、その周囲に沿って複数の供給開口が設けられているため、動作時において、搬送部流路の領域における流体の圧力レベルは、概ね一定に維持される。これは、搬送部流路の幅が広がることによって圧力が実際に上昇するが、複数の位置から供給装置を介して連続的に供給することで、圧力レベルが再度低下する。
最高の搬送性能を実現するために、搬送部流路に開口する複数の供給開口は、メカニカルシール装置の軸方向に対して鋭角αで傾斜している。
再循環搬送部の再循環ロータは、複数の羽根を備えていることが特に好ましい。各羽根は、弓状の中空円筒状の部位であると、これらを特に簡易且つ安価に製造できるため、好ましい。各羽根は、再循環搬送部のハウジングにおける供給開口の径方向の内側に、その一部が配設されていることが更に好ましい。
動作時に結果的に生じる振動を避けるため、循環ロータの羽根の数は、供給開口の数の倍数にはなっていない。即ち、羽根の数は、供給開口の数と同一ではなく、2倍、3倍…でもない。例えば、5個の供給開口に対し、9枚の羽根が設けられる。これによって、動作時の振動が大幅に減少するため、メカニカルシールの耐用寿命を更に長くすることができる。再循環搬送部が最高の搬送性能を実現するために、ハウジングにおける全ての供給開口の中心点は、メカニカルシールの中心軸に対して垂直な第1平面に位置していることが好ましい。
再循環搬送部のハウジングにおける搬送部流路は、搬送部流路が、メカニカルシールの中心軸X-Xに対して垂直な第2平面に位置する第1壁を備えるように形成されていることが更に好ましい。
出口開口の始点は、軸方向に対して垂直な第3平面に位置していることが好ましい。この場合、第2平面と第3平面との間の第1距離は、第2平面と第1平面との間の第2距離の少なくとも2倍である。これにより、供給開口が位置する第1平面と、出口開口の始点がある平面との間の距離がより大きくなる。したがって、再循環搬送部の搬送性能が更に向上する。
更に、本発明は、ポンプロータを有するポンプと、本発明に係るメカニカルシール装置とを備えるポンプ装置に関する。
ポンプ装置は、メカニカルシール装置が、ポンプのハウジング部の径方向内側に配設されるように設計されていることが好ましい。これにより、メカニカルシール装置をポンプのポンプロータに特に直に隣接して配置できるため、特に構造の軸方向の長さが短くなる。再循環搬送部は、メカニカルシール上に直接配設され、且つ、特にメカニカルシールの径方向において特に平坦な設計を有し、また、本発明に係るメカニカルシール装置を設置済みのポンプのハウジングに簡素且つ簡易に組み込むことができるため、本発明に係るメカニカルシール装置を用いて、既存のポンプを容易に改良することも可能である。
上記のポンプ装置は、例えば、発電所の用途等における高温で供給される水といった高温媒体の圧送用に設計されていることが好ましい。
以下、本発明の好適な実施形態を、以下の添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置を有するポンプ装置の概略図である。 図1のメカニカルシール装置の概略断面図である。 図2の再循環搬送部のハウジングの概略斜視図である。 図3のハウジングの概略側面図である。 図3のハウジングの概略側面図である。 図2の再循環搬送部の概略断面図である。 本発明の第2の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置を有するポンプ装置のハウジングの概略図である。
以下、図1~図6を参照して、本発明の第1の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置1を有するポンプ装置30を説明する。
図1に示すように、ポンプ装置30は、ポンプ31と、大気36に対してポンプ31の流体室34をシールするメカニカルシール装置1とを駆動軸21上に備える。
ポンプ31は、ポンプハウジング33内に配設されたポンプロータ32を備える。流体室34は、駆動軸21とポンプハウジング33との間のギャップ35を介して、メカニカルシール装置1が配設された受入室37に接続されている。
メカニカルシール装置1は、図2で詳細に確認できる。本明細書において、メカニカルシール装置1は、メカニカルシール2及び再循環搬送部7を備える。
メカニカルシール2は、回転摺動リング3及び固定摺動リング4を備え、これらのシール面3a,4a間にシールギャップ5が画定されている。回転摺動リング3は、例えば圧嵌を用いて、駆動軸21に押圧されたスリーブ22に固定されている。
再循環搬送部7は、スリーブ22に固定された再循環ロータ8と、中空円筒状ハウジング9とを備え、再循環ロータ8は、中空円筒状ハウジング9の内側に配設されている。再循環搬送部7は、再循環された流体を冷却するために冷却装置20が配設された再循環路19(図1を参照)を更に備える。
再循環搬送部7の再循環ロータ8及び中空円筒状ハウジング9は、図3~図6において詳細に図示されている。循環ロータ8は、ハウジング9の内側に配設されており、複数の羽根80を備える。本実施形態では、循環ロータ8は、図6に示すように、丁度9枚の羽根を有する。
中空円筒状ハウジング9は、内殻面11及び外殻面12を有する。図2から分かるように、循環ロータ8は、内殻面11に対して僅かな間隔を置いて配設されている。外殻面12には、搬送部流路10が形成されている。搬送部流路10の深さは、僅か数ミリである。
図3~図5から分かるように、搬送部流路10は、始点部13及び終点部14を備える。本明細書において、始点部13及び終点部14は、離間ウェブ15により、互いに離間している。このため、搬送部流路10は、ハウジング9の外周の周方向全域に亘って位置しておらず、始点部13は、終点部14に対して1つの周方向にのみ接続している。これにより、周方向全域に延在する流路が設けられた場合に生じる搬送損失を回避できる。
流体を循環ロータ8から搬送部流路10へ必ず搬送できるようにするために、複数の供給開口16が中空円筒状ハウジング9に設けられている。一例としての本実施形態では、丁度5個の供給開口16が設けられている。供給開口16は、ハウジング9の内殻面11を搬送部流路10に接続する貫通開口である。このため、流体は、ハウジング9の径方向内側から、該ハウジングの径方向外側にある搬送部流路10へ搬送される。
図2及び図3から特に分かるように、搬送部流路10の終点部14において、出口開口17が1つ設けられている。出口開口17は、軸方向に向けられている(図6を参照)。出口開口17には、再循環路19の始点となる第1開口91に至る出口流路18が接続されている。第1開口91は、第1接続開口93を介して出口流路18に接続されている。第1開口91は、第2ハウジング部90内に配設されている。
そして、再循環路19は、流体を冷却装置20へ導く。そこから、流体は、第2開口92まで到達する。第2開口92も第2ハウジング部90内に設けられている。図2から分かるように、第1開口91及び第2開口92は、互いに180°ずれて対向配置できる。流体は、第2開口92から、第2接続開口94及び別の接続流路95を介してメカニカルシール上の空洞6に送られる。これにより、シールギャップ5及び2つの摺動リング3,4の領域に低温の流体を供給できるため、メカニカルシール2における温度は過度に高くことは不可能になる。
このように、本発明によれば、ポンプ31によって搬送された流体は、メカニカルシール2の冷却にも用いられる。この場合、流体は、ギャップ35を介して再循環搬送部7へ供給され、そこから、各供給開口16及び搬送部流路10を介して1つの出口開口17へ誘導される。流体は、そこから再循環路19を介して冷却装置20に導かれて冷却された後、第2開口92、第2接続開口94、及び更なる接続流路95を介して、メカニカルシール2上の空洞6に戻される。これにより、メカニカルシール2及びその構成要素における温度を、比較的低温に維持することが可能になる。
図4及び図5から特に分かるように、供給開口16は、全ての供給開口16の中心が、メカニカルシールの軸方向X-Xに対して垂直な第1平面E1に配設されるように設けられている。各供給開口16は、搬送部流路10の第1壁10aに対して直に隣接するように配置されている。
図5から分かるように、第1壁10aは、第1壁10aが軸方向X-Xに対して垂直な第2平面E2に設けられるように設けられている。一方、搬送部流路10の第2壁10bは、始点部13を始点として終点部14まで、搬送部流路10のサイズが連続的に大きくなるように配設されている。更に、出口開口17の始点は、軸方向X-Xに対して垂直な第3平面E3に位置している。本明細書において、第2平面E2と第3平面E3との間の第1距離D1は、第2平面E2と第1平面E1との間の第2距離D2の少なくとも2倍である。これにより、各供給開口16と出口開口17との間に十分に長い距離を確保できるため、再循環搬送部7の性能が更に向上する。
また、図6から更に分かるように、供給開口16は、各供給開口16の中心線Mが、メカニカルシール2の中心軸を始点とする径方向線Rに対して鋭角αに配設されるように設けられている。これにより、供給開口16は、図6において矢印Aで示す回転方向(搬送方向)に傾斜するため、搬送部流路10の搬送性能が更に増加する。本明細書において、角度αは、全ての供給開口16で同一である。
供給開口16の数及び再循環ロータ8の羽根80の数は、羽根の数が供給開口16の偶数倍にならないように選択される。これにより、動作時に生じ得る振動を抑制できる。
各供給開口の断面の総和が、出口開口17の断面と等しいことが更に好ましい。
再循環搬送部7を設けることで、更に、追加的な流体を用いる別途のバリア流体系を省略できつつも、メカニカルシール2の冷却を実現できる。このため、追加的な別途の循環ポンプを循環回路で動作させる必要がないことから、システムの投資コストを低減できると同時に、運用コストも大幅に低減される。冷却用の流体の再循環は、本発明の再循環搬送部7のみによって実施される。
図1から分かるように、再循環搬送部7は、ポンプ31とメカニカルシール2との間に軸方向X-Xに配設されている。この場合、メカニカルシール装置1、特に再循環搬送部7は、ポンプハウジング33内に配設されている。本発明に係る再循環搬送部7の設計は、例えば、既存のポンプを調節せずに、該ポンプを本発明に係るメカニカルシール装置1を用いて改良できるように、非常に平坦に設計とすることができる。本発明は、再循環搬送部7の一部とメカニカルシール2の一部とをポンプハウジング33内に配設できるため、メカニカルシール装置1の軸方向X-Xにおける全長を比較的短く抑えることができるという別の利点もある。このため、メカニカルシール装置1は、ポンプの供給業者からは最大限に小さくすることが望まれている径方向の設置スペースに必要な条件も満たしている。
更に、本発明に係るメカニカルシール装置1は、入口と出口が一体化されている。このため、本発明によれば、ポンプの製造業者は、ポンプハウジング31に対して冷却のための変更を加える必要がない。
以下、本発明の第2の好適な実施形態例に係るメカニカルシール装置1を、図7を参照して説明する。第2実施形態例は、第1実施形態例と略同一であり、技術的に同じ構成要素は同じ参照符号で示す。
図7から分かるように、第2実施形態例における搬送部流路10は、第1実施形態例とは異なる幾何学的形状で形成されている。搬送部流路を連続的に広げるのではなく、搬送部流路10を、始点部13を始点として終点部14までステップ状に広げるようにする。この場合、ステップ状に広がる第2壁10cが設けられる。いずれの場合も、各ステップの周方向の長さは同じである。ステップ状の第2壁10cにより、動作時において、流路10における圧力の増加を非常に正確に定義できる。
他の点に関しては、第2実施形態例は第1実施形態例に対応しているため、上記の説明を参照できる。
1 メカニカルシール装置
2 メカニカルシール
3 回転摺動リング
3a 回転摺動リングのシール面
4 固定摺動リング
4a 固定摺動リングのシール面
5 シールギャップ
6 メカニカルシール上の空洞
7 再循環搬送部
8 再循環ロータ
9 中空円筒状ハウジング
10 搬送部流路
10a 第1壁
10b 第2壁
10c ステップ状に広がる第2壁
11 内殻面
12 外殻面
13 始点部
14 終点部
15 離間ウェブ
16 供給開口
17 出口開口
18 出口流路
19 再循環路
20 冷却装置
21 駆動軸
22 スリーブ
30 ポンプ装置
31 ポンプ
32 ポンプロータ
33 ポンプハウジング
34 流体室
35 ギャップ
36 大気
37 受入室
80 羽根
90 第2ハウジング部
91 第1接続部
92 第2接続部
93 第1接続開口
94 第2接続開口
95 追加的な接続開口
A 回転方向
D1 第1距離
D2 第2距離
E1 第1平面
E2 第2平面
E3 第3平面
M 供給開口の中心軸
R 径方向線
X-X 軸方向
α 鋭角
本発明は、特に高温媒体に用いるメカニカルシール装置、及びこのようなメカニカルシール装置を有するポンプ装置に関する。
メカニカルシール装置は、様々な構成のものが従来技術として知られている。メカニカルシールにおける各摺動リングの領域では、動作時に熱が生じることがあり、極端なケースでは、摺動リングが損傷する、又はその耐用寿命が短くなることがある。各摺動リングにおける温度を低下させるには、冷却されたシール媒体が用いられ、これを摺動リング、特にシールギャップ内に供給する。これにより、各摺動リングにおける温度を低下させることができる。しかし、これには、バリア流体系を追加的に組み込むという、大掛かりな構造的作業を要するという欠点がある。メカニカルシール装置を、例えば、発電所における用途等で高温媒体に対して用いる場合には、発熱の問題は更に増える。
このため、本発明は、特に高温媒体をシールするためのメカニカルシール装置であって、簡素且つ簡易な設計及び低コストの製造性で、温度によるメカニカルシールの損傷を回避可能なメカニカルシール装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、高温媒体の搬送に特に適したポンプ装置であって、本発明に係るメカニカルシール装置を用いてポンプ装置のポンプをシール可能なポンプ装置を提供することも目的とする。
上記の目的は、請求項1の特徴を有するメカニカルシール装置、又は請求項11の特徴を有するポンプ装置によって達成される。それぞれの従属請求項は、本発明の好適な更なる実施形態を示している。
請求項1の特徴を有する本発明に係るメカニカルシール装置には、メカニカルシールの冷却の大幅な向上が可能になるという利点がある。更に、シール回路が別途必要にならないため、メカニカルシール装置の設計及び製造が大幅に簡素化される。特に、追加的な冷却媒体を含むシール回路における追加的な循環ポンプを省略することができるため、循環ポンプを省くことに加えて、メカニカルシール装置の動作時に要するエネルギーを低減することもできる。本発明によれば、これは、回転摺動リング及び固定摺動リングを備え、これらのシール面間にシールギャップが画定されているメカニカルシール装置によって実現される。更に、回転摺動リングに隣接して配設された再循環搬送部が設けられている。再循環搬送部は、循環された流体を冷却するために冷却装置が配設された再循環路に流体を搬送する。再循環路は、再循環搬送部から、メカニカルシールのシールギャップに配設された空洞に至る。これにより、低温の媒体が各摺動リングに供給される。再循環搬送部は、回転再循環ロータ及び中空円筒状ハウジングを備える。再循環ロータは、例えば、軸又は該軸に取り付けられたスリーブ等の回転部品に接続されている。再循環搬送部のハウジングは、内殻面及び外殻面を有し、外殻面には搬送部流路が設けられている。搬送部流路は、始点部及び終点部を備え、外殻面に沿って周方向に形成されている。始点部と終点部とは、離間ウェブにより互いに離間している。したがって、搬送部流路は周方向に閉じてはおらず、始点領域と終点領域とは、離間ウェブが仕切りとなるため、周方向に連通していない。更に、ハウジングの内殻面から搬送部流路に開口する複数の供給開口が設けられている。更に、搬送部流路の終点部には、出口開口が1つ設けられている。
このため、流体は、再循環搬送部によって、ハウジングの内側面から各供給開口を介して搬送部流路に搬送され、搬送部流路からは、冷却装置に向かって、出口開口を介して再循環路に搬送される。流体が冷却装置で冷却された後、冷却済みの流体は、摺動リングシールのシールギャップにおける空洞に導かれ、これに隣接して位置する各摺動リングを略冷却する。これによって、各摺動リングの摩耗が減って、摺動リング及びメカニカルシール全体の耐用寿命が大幅に伸びる、即ち、交換間隔を長くできる。本発明に係るメカニカルシール装置は、例えば、高温媒体を使用する発電所での用途や工業用途において、高温媒体をシールすることに特に適している。
再循環搬送部のハウジングにおける出口開口は、メカニカルシール装置の軸方向に向けられていることが好ましい。これにより、メカニカルシール装置の構造が特に簡素及び簡易になり、特に径方向において小さな設計が可能になる。この結果、例えば、発電所等におけるポンプのハウジングに、メカニカルシール装置を簡素且つ容易に取り付けることが可能になる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、再循環搬送部のハウジングにおける搬送部流路の幅は、始点部を始点として終点部まで広がる。搬送部流路の幅は、連続的に広がることが特に好ましい。或いは、搬送部流路の幅は、始点部から終点部までステップ状、好ましくは同一の等しいステップ状に広がる。ハウジングには、その周囲に沿って複数の供給開口が設けられているため、動作時において、搬送部流路の領域における流体の圧力レベルは、概ね一定に維持される。これは、搬送部流路の幅が広がることによって圧力が実際に上昇するが、複数の位置から供給開口を介して連続的に供給することで、圧力レベルが再度低下する。
最高の搬送性能を実現するために、搬送部流路に開口する複数の供給開口は、メカニカルシール装置の軸方向に対して鋭角αで傾斜している。
再循環搬送部の再循環ロータは、複数の羽根を備えていることが特に好ましい。各羽根は、弓状の中空円筒状の部位であると、これらを特に簡易且つ安価に製造できるため、好ましい。各羽根は、再循環搬送部のハウジングにおける供給開口の径方向の内側に、その一部が配設されていることが更に好ましい。
動作時に結果的に生じる振動を避けるため、循環ロータの羽根の数は、供給開口の数の倍数にはなっていない。即ち、羽根の数は、供給開口の数と同一ではなく、2倍、3倍…でもない。例えば、5個の供給開口に対し、9枚の羽根が設けられる。これによって、動作時の振動が大幅に減少するため、メカニカルシールの耐用寿命を更に長くすることができる。再循環搬送部が最高の搬送性能を実現するために、ハウジングにおける全ての供給開口の中心点は、メカニカルシールの中心軸に対して垂直な第1平面に位置していることが好ましい。
再循環搬送部のハウジングにおける搬送部流路は、搬送部流路が、メカニカルシールの中心軸X-Xに対して垂直な第2平面に位置する第1壁を備えるように形成されていることが更に好ましい。
出口開口の始点は、軸方向に対して垂直な第3平面に位置していることが好ましい。この場合、第2平面と第3平面との間の第1距離は、第2平面と第1平面との間の第2距離の少なくとも2倍である。これにより、供給開口が位置する第1平面と、出口開口の始点がある平面との間の距離がより大きくなる。したがって、再循環搬送部の搬送性能が更に向上する。
更に、本発明は、ポンプロータを有するポンプと、本発明に係るメカニカルシール装置とを備えるポンプ装置に関する。
ポンプ装置は、メカニカルシール装置が、ポンプのハウジング部の径方向内側に配設されるように設計されていることが好ましい。これにより、メカニカルシール装置をポンプのポンプロータに特に直に隣接して配置できるため、特に構造の軸方向の長さが短くなる。再循環搬送部は、メカニカルシール上に直接配設され、且つ、特にメカニカルシールの径方向において特に平坦な設計を有し、また、本発明に係るメカニカルシール装置を設置済みのポンプのハウジングに簡素且つ簡易に組み込むことができるため、本発明に係るメカニカルシール装置を用いて、既存のポンプを容易に改良することも可能である。
上記のポンプ装置は、例えば、発電所の用途等における高温で供給される水といった高温媒体の圧送用に設計されていることが好ましい。
以下、本発明の好適な実施形態を、以下の添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置を有するポンプ装置の概略図である。 図1のメカニカルシール装置の概略断面図である。 図2の再循環搬送部のハウジングの概略斜視図である。 図3のハウジングの概略側面図である。 図3のハウジングの概略側面図である。 図2の再循環搬送部の概略断面図である。 本発明の第2の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置を有するポンプ装置のハウジングの概略図である。
以下、図1~図6を参照して、本発明の第1の好適な実施形態に係るメカニカルシール装置1を有するポンプ装置30を説明する。
図1に示すように、ポンプ装置30は、ポンプ31と、大気36に対してポンプ31の流体室34をシールするメカニカルシール装置1とを駆動軸21上に備える。
ポンプ31は、ポンプハウジング33内に配設されたポンプロータ32を備える。流体室34は、駆動軸21とポンプハウジング33との間のギャップ35を介して、メカニカルシール装置1が配設された受入室37に接続されている。
メカニカルシール装置1は、図2で詳細に確認できる。本明細書において、メカニカルシール装置1は、メカニカルシール2及び再循環搬送部7を備える。
メカニカルシール2は、回転摺動リング3及び固定摺動リング4を備え、これらのシール面3a,4a間にシールギャップ5が画定されている。回転摺動リング3は、例えば圧嵌を用いて、駆動軸21に押圧されたスリーブ22に固定されている。
再循環搬送部7は、スリーブ22に固定された再循環ロータ8と、中空円筒状ハウジング9とを備え、再循環ロータ8は、中空円筒状ハウジング9の内側に配設されている。再循環搬送部7は、再循環された流体を冷却するために冷却装置20が配設された再循環路19(図1を参照)を更に備える。
再循環搬送部7の再循環ロータ8及び中空円筒状ハウジング9は、図3~図6において詳細に図示されている。循環ロータ8は、ハウジング9の内側に配設されており、複数の羽根80を備える。本実施形態では、循環ロータ8は、図6に示すように、丁度9枚の羽根を有する。
中空円筒状ハウジング9は、内殻面11及び外殻面12を有する。図2から分かるように、循環ロータ8は、内殻面11に対して僅かな間隔を置いて配設されている。外殻面12には、搬送部流路10が形成されている。搬送部流路10の深さは、僅か数ミリである。
図3~図5から分かるように、搬送部流路10は、始点部13及び終点部14を備える。本明細書において、始点部13及び終点部14は、離間ウェブ15により、互いに離間している。このため、搬送部流路10は、ハウジング9の外周の周方向全域に亘って位置しておらず、始点部13は、終点部14に対して1つの周方向にのみ接続している。これにより、周方向全域に延在する流路が設けられた場合に生じる搬送損失を回避できる。
流体を循環ロータ8から搬送部流路10へ必ず搬送できるようにするために、複数の供給開口16が中空円筒状ハウジング9に設けられている。一例としての本実施形態では、丁度5個の供給開口16が設けられている。供給開口16は、ハウジング9の内殻面11を搬送部流路10に接続する貫通開口である。このため、流体は、ハウジング9の径方向内側から、該ハウジングの径方向外側にある搬送部流路10へ搬送される。
図2及び図3から特に分かるように、搬送部流路10の終点部14において、出口開口17が1つ設けられている。出口開口17は、軸方向に向けられている(図6を参照)。出口開口17には、再循環路19の始点となる第1開口91に至る出口流路18が接続されている。第1開口91は、第1接続開口93を介して出口流路18に接続されている。第1開口91は、第2ハウジング部90内に配設されている。
そして、再循環路19は、流体を冷却装置20へ導く。そこから、流体は、第2開口92まで到達する。第2開口92も第2ハウジング部90内に設けられている。図2から分かるように、第1開口91及び第2開口92は、互いに180°ずれて対向配置できる。流体は、第2開口92から、第2接続開口94及び別の接続流路95を介してメカニカルシール上の空洞6に送られる。これにより、シールギャップ5及び2つの摺動リング3,4の領域に低温の流体を供給できるため、メカニカルシール2における温度は過度に高くことは不可能になる。
このように、本発明によれば、ポンプ31によって搬送された流体は、メカニカルシール2の冷却にも用いられる。この場合、流体は、ギャップ35を介して再循環搬送部7へ供給され、そこから、各供給開口16及び搬送部流路10を介して1つの出口開口17へ誘導される。流体は、そこから再循環路19を介して冷却装置20に導かれて冷却された後、第2開口92、第2接続開口94、及び更なる接続流路95を介して、メカニカルシール2上の空洞6に戻される。これにより、メカニカルシール2及びその構成要素における温度を、比較的低温に維持することが可能になる。
図4及び図5から特に分かるように、供給開口16は、全ての供給開口16の中心が、メカニカルシールの軸方向X-Xに対して垂直な第1平面E1に配設されるように設けられている。各供給開口16は、搬送部流路10の第1壁10aに対して直に隣接するように配置されている。
図5から分かるように、第1壁10aは、第1壁10aが軸方向X-Xに対して垂直な第2平面E2に設けられるように設けられている。一方、搬送部流路10の第2壁10bは、始点部13を始点として終点部14まで、搬送部流路10のサイズが連続的に大きくなるように配設されている。更に、出口開口17の始点は、軸方向X-Xに対して垂直な第3平面E3に位置している。本明細書において、第2平面E2と第3平面E3との間の第1距離D1は、第2平面E2と第1平面E1との間の第2距離D2の少なくとも2倍である。これにより、各供給開口16と出口開口17との間に十分に長い距離を確保できるため、再循環搬送部7の性能が更に向上する。
また、図6から更に分かるように、供給開口16は、各供給開口16の中心線Mが、メカニカルシール2の中心軸を始点とする径方向線Rに対して鋭角αに配設されるように設けられている。これにより、供給開口16は、図6において矢印Aで示す回転方向(搬送方向)に傾斜するため、搬送部流路10の搬送性能が更に増加する。本明細書において、角度αは、全ての供給開口16で同一である。
供給開口16の数及び再循環ロータ8の羽根80の数は、羽根の数が供給開口16の偶数倍にならないように選択される。これにより、動作時に生じ得る振動を抑制できる。
各供給開口の断面の総和が、出口開口17の断面と等しいことが更に好ましい。
再循環搬送部7を設けることで、更に、追加的な流体を用いる別途のバリア流体系を省略できつつも、メカニカルシール2の冷却を実現できる。このため、追加的な別途の循環ポンプを循環回路で動作させる必要がないことから、システムの投資コストを低減できると同時に、運用コストも大幅に低減される。冷却用の流体の再循環は、本発明の再循環搬送部7のみによって実施される。
図1から分かるように、再循環搬送部7は、ポンプ31とメカニカルシール2との間に軸方向X-Xに配設されている。この場合、メカニカルシール装置1、特に再循環搬送部7は、ポンプハウジング33内に配設されている。本発明に係る再循環搬送部7の設計は、例えば、既存のポンプを調節せずに、該ポンプを本発明に係るメカニカルシール装置1を用いて改良できるように、非常に平坦に設計とすることができる。本発明は、再循環搬送部7の一部とメカニカルシール2の一部とをポンプハウジング33内に配設できるため、メカニカルシール装置1の軸方向X-Xにおける全長を比較的短く抑えることができるという別の利点もある。このため、メカニカルシール装置1は、ポンプの供給業者からは最大限に小さくすることが望まれている径方向の設置スペースに必要な条件も満たしている。
更に、本発明に係るメカニカルシール装置1は、入口と出口が一体化されている。このため、本発明によれば、ポンプの製造業者は、ポンプハウジング31に対して冷却のための変更を加える必要がない。
以下、本発明の第2の好適な実施形態例に係るメカニカルシール装置1を、図7を参照して説明する。第2実施形態例は、第1実施形態例と略同一であり、技術的に同じ構成要素は同じ参照符号で示す。
図7から分かるように、第2実施形態例における搬送部流路10は、第1実施形態例とは異なる幾何学的形状で形成されている。搬送部流路を連続的に広げるのではなく、搬送部流路10を、始点部13を始点として終点部14までステップ状に広げるようにする。この場合、ステップ状に広がる第2壁10cが設けられる。いずれの場合も、各ステップの周方向の長さは同じである。ステップ状の第2壁10cにより、動作時において、流路10における圧力の増加を非常に正確に定義できる。
他の点に関しては、第2実施形態例は第1実施形態例に対応しているため、上記の説明を参照できる。
1 メカニカルシール装置
2 メカニカルシール
3 回転摺動リング
3a 回転摺動リングのシール面
4 固定摺動リング
4a 固定摺動リングのシール面
5 シールギャップ
6 メカニカルシール上の空洞
7 再循環搬送部
8 再循環ロータ
9 中空円筒状ハウジング
10 搬送部流路
10a 第1壁
10b 第2壁
10c ステップ状に広がる第2壁
11 内殻面
12 外殻面
13 始点部
14 終点部
15 離間ウェブ
16 供給開口
17 出口開口
18 出口流路
19 再循環路
20 冷却装置
21 駆動軸
22 スリーブ
30 ポンプ装置
31 ポンプ
32 ポンプロータ
33 ポンプハウジング
34 流体室
35 ギャップ
36 大気
37 受入室
80 羽根
90 第2ハウジング部
91 第1接続部
92 第2接続部
93 第1接続開口
94 第2接続開口
95 追加的な接続開口
A 回転方向
D1 第1距離
D2 第2距離
E1 第1平面
E2 第2平面
E3 第3平面
M 供給開口の中心軸
R 径方向線
X-X 軸方向
α 鋭角

Claims (12)

  1. 回転部品(21)をシールするためのメカニカルシール装置であって、
    回転摺動リング(3)及び固定摺動リング(4)を有し、これらのシール面(3a,4a)間にシールギャップ(5)が画定されているメカニカルシール(2)と、
    前記回転摺動リング(3)に隣接して配設された再循環搬送部(7)と、を備え
    前記再循環搬送部(7)が、再循環された流体を冷却するための冷却装置(20)が配設された再循環路(19)と、再循環ロータ(8)と、中空円筒状ハウジング(9)と、を備え、
    前記再循環路(19)が、前記メカニカルシール(2)の前記シールギャップ(5)の領域における空洞(6)に至り、前記中空円筒状ハウジング(9)が、内殻面(11)及び外殻面(12)を備え、前記外殻面(12)には搬送部流路(10)が設けられ、該搬送部流路(10)が、始点部(13)から終点部(14)まで前記外殻面(12)に沿って形成され、
    前記搬送部流路(10)の前記始点部(13)が、離間ウェブ(15)により、前記終点部(14)から離間しており、
    前記中空円筒状ハウジング(9)には、前記内殻面(11)から前記搬送部流路(10)に開口する複数の供給開口(16)が設けられ、
    前記終点部(14)には、出口開口(17)が1つ設けられている、
    ことを特徴とするメカニカルシール装置。
  2. 前記出口開口(17)が、前記メカニカルシール装置の軸方向(X-X)に向けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール装置。
  3. 前記搬送部流路(10)の幅が、前記始点部(13)から前記終点部(14)まで広がる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のメカニカルシール装置。
  4. 前記搬送部流路(10)が、前記始点部を始点として前記終点部まで、連続的に広がる又はステップ状に広がる、
    ことを特徴とする請求項3に記載のメカニカルシール装置。
  5. 前記供給開口(16)のそれぞれの中心軸(M)が、径方向線(R)に対して角度αで傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のメカニカルシール装置。
  6. 前記再循環ロータ(8)が、複数の羽根(80)を備える、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のメカニカルシール装置。
  7. 前記羽根(80)の数が、前記供給開口(16)の数の偶数倍でない、
    ことを特徴とする請求項6に記載のメカニカルシール装置。
  8. 全ての前記供給開口(16)の中心が、軸方向(X-X)に対して垂直な第1平面(E1)に位置している、
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のメカニカルシール装置。
  9. 前記搬送部流路(10)が、軸方向(X-X)に対して垂直な第2平面(E2)に位置する第1壁(10a)を備える、
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のメカニカルシール装置。
  10. 前記排出開口(17)の始点が、前記軸方向(X-X)に対して垂直な第3平面(E3)に位置しており、前記第2平面と前記第3平面との間の第1距離(D1)が、前記第2平面と前記第1平面との間の第2距離(D2)の少なくとも2倍である、
    ことを特徴とする請求項9に記載のメカニカルシール装置。
  11. ポンプロータ(32)を有するポンプ(31)と、請求項1~10のいずれか一項に記載のメカニカルシール装置(1)と、を備える、
    ことを特徴とするポンプ装置。
  12. 前記メカニカルシール装置(1)が、ポンプハウジング(33)の径方向内側に配設されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載のポンプ装置。
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