JP2008057874A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適な冷却器出口目標過熱度で運転して冷却能力の向上を図る。
【解決手段】圧縮機10、凝縮器3、第1冷却器用膨張手段4、第1冷却器5から成る冷凍回路において、第1冷却器出口過熱度算出部305aは第1冷却器出口の温度と圧力を検知する手段105a、205aの検知結果に基づいて第1冷却器出口の過熱度を算出し、圧縮機吸込過熱度算出部310bは圧縮機吸込口10bの温度と圧力を検知する手段110b、210bの検知結果に基づいて圧縮機吸込口の過熱度を算出する。第1冷却器用膨張手段制御手段404は、圧縮機吸込過熱度算出部310bの算出結果が予め定めた圧縮機吸込過熱度の上下限値を超える場合には、第1冷却器出口過熱度の目標値を上下限値の範囲内に入るように補正し、第1冷却器出口過熱度算出部305aの算出結果が補正後の第1冷却器出口過熱度の目標値になるように第1冷却器用膨張手段4の開度を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、圧縮式の冷凍サイクル装置に関するものであり、特に性能向上及び圧縮機損傷防止を可能とする膨張弁制御を行う冷凍サイクル装置に関するものである。
圧縮機、凝縮器、膨張手段、冷却器などからなる圧縮機式冷凍装置において、冷却器出口過熱度が事前に設定された冷却器出口過熱度の目標温度(以下、冷却器出口目標過熱度と称す。)となるように膨張手段の開度を制御する方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
圧縮機吸込過熱度が事前に設定された圧縮機吸込過熱度の目標温度(以下、圧縮機吸込目標過熱度と称す。)となるように膨張手段の開度を制御する方式も知られている(例えば、特許文献2参照)。
圧縮機容量によって冷却器出口目標過熱度または圧縮機吸込目標過熱度を変化させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平06−147656号公報(図1、段落0015〜0020) 特開2005−271649号公報(図1、段落0018〜0019) 特開平07−208835号公報(図1、図3、図6、図9、段落0013、0016、0017) 特開2001−183015号公報(図2、図3、段落0035、0046)
特許文献1で示される従来例では、冷媒を冷却器から圧縮機吸込部へ導く冷媒配管(以下、吸込配管と称す。)内では、摩擦により圧力損失が発生する。このため、圧縮機吸込圧力は冷却器出口圧力より下がり、圧縮機吸込過熱度は冷却器出口過熱度より高くなる。
特に、冷却器から圧縮機への冷媒配管長が長い場合には、吸込配管内の圧力損失が大きくなり、圧縮機吸込過熱度と冷却器出口過熱度の差が大きくなる。圧縮機の運転周波数に関わらず冷却器出口目標過熱度が一定なので、圧縮機吸込過熱度と冷却器出口過熱度の差が大きくなると圧縮機吸込過熱度が高い運転、すなわち吸込圧力が低い運転となり冷却性能が低下する。
また、圧縮機の運転周波数が高くなるに伴い、吸込配管内の冷媒の流速が速くなるので、圧力損失が大きくなり、圧縮機吸込過熱度と冷却器出口過熱度の差が大きくなり、冷却性能が低下する。
また、液バックによる圧縮機損傷を防止するため、圧縮機吸込過熱度を5℃以上に保つことが望まれる。
また、冷却器出口過熱度が0℃に近づくにつれ、冷却器の保有している性能が最大限発揮され冷却能力が向上する(特許文献4)ことを考慮すると、圧縮機周波数に関わらず一定の冷却器出口目標過熱度で運転するのは、非効率な運転である。
また、圧縮機運転周波数が通常運転より高い状態では、圧縮機吸込圧力がより低くなるため圧縮機吸込過熱度がより高くなるが、この際、圧縮機吐出温度が上昇して、圧縮機吐出温度異常が発生する恐れがあった。
また、圧縮機運転周波数が通常運転より高くなって圧縮機吸込過熱度がより高くなると、電動機巻線温度が上昇して、巻線温度異常が発生する恐れがあった。特に吸込冷媒密度が低い低蒸発温度運転では、電動機巻線温度の上昇が著しくなるため、巻線温度異常が発生する可能性が高い。
また、特許文献2で示される従来例のように圧縮機吸込過熱度によって膨張手段を制御する場合、特許文献1で示される従来例と異なり圧縮機の運転周波数が高くなっても、冷却能力の低下は発生しないが、吸込配管長が長くなるに伴い、吸込配管の熱容量の影響が大きくなり、膨張手段の制御をしてから、圧縮機吸込過熱度が変化するまで時間が長くなる。そのため吸込配管長が長い場合は、過熱度一定制御による膨張手段の調整が遅れ気味となり、液バックなどの不具合が発生する可能性がある。
また、特許文献3で示される従来例のように圧縮機周波数によって冷却器出口目標過熱度を変更する方式では、吸込配管長が非常に短い場合や、圧縮機吸込ストレーナに詰まりがあった場合など、吸込配管での圧力損失が想定と異なると、算出された冷却器出口目標過熱度が最適な値にならないという課題があった。
冷蔵庫の冷却などに用いられる圧縮機と冷却器が別に設置される冷凍機の場合、設置場所により吸込配管長が大きく異なるのが一般的なことを考慮すると、上記特許文献3で示される従来例の方式では、圧縮機運転周波数が変化すると、算出された冷却器出口目標過熱度が最適な値にはならないという課題は実質的には解決していないと考えられる。
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、主たる目的は圧縮機周波数に関わらず最適な冷却器出口目標過熱度で運転することである。
この発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機と、圧縮機から吐出した冷媒を放熱して冷却する凝縮器と、凝縮器から出た冷媒を減圧膨張する膨張手段と、膨張手段から出た冷媒を蒸発させる冷却器とを配管により順次接続して構成され、冷却器の冷媒出口側の過熱度である冷却器出口過熱度と冷却器出口過熱度の目標値に基づいて膨張手段を制御する制御手段を備え、制御手段は、圧縮機の冷媒吸込口の過熱度である圧縮機吸込過熱度に基づいて、冷却器出口過熱度の目標値を補正するものである。
圧縮機の冷媒吸込口の過熱度によって、冷却器出口過熱度の目標値を補正することにより、吸込配管が長い、圧縮機周波数変化が大きいなどの理由で吸込配管での圧力損失の変化が大きい場合でも、常に最適な冷却器出口過熱度で運転することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷凍装置の構成図である。図1において、圧縮機10の冷媒吐出口10a(冷媒の流れは図面上時計回りに循環する)には、凝縮器3が接続されている。凝縮器3の冷媒出口側には第1冷却器用膨張手段4が接続されている。第1冷却器用膨張手段4の出口側には第1冷却器5が接続され、第1冷却器5の冷媒出口側には圧縮機10の冷媒吸込口10bが接続されている。以上の構成によって冷凍回路が構成されている。
圧縮機10の冷媒吸込口10bに、冷媒の圧力を圧縮機吸込圧力として検出する圧力検出手段110b、冷媒の温度を圧縮機吸込温度として検出する温度検出手段210bを設けている。また、第1冷却器5の冷媒出口5aに、冷媒の圧力を第1冷却器出口圧力として検出する圧力検出手段105a、冷媒の温度を第1冷却器出口温度として検出する温度検出手段205aを設けている。
圧縮機吸込過熱度算出部310bは、検出された圧縮機吸込圧力と圧縮機吸込温度より式1のように圧縮機10の冷媒吸込口の過熱度(以下、圧縮機吸込過熱度という)を算出する。また第1冷却器出口過熱度算出部305aは、圧力検出手段105aによって検出された第1冷却器出口圧力と温度検出手段205aによって検出された第1冷却器出口温度より式2のように第1冷却器5の冷媒出口側の過熱度(以下、第1冷却器出口過熱度という)を算出する。

圧縮機吸込過熱度=圧縮機吸込温度−圧縮機吸込圧力相当の飽和温度 (式1)

第1冷却器出口過熱度
=第1冷却器出口温度−第1冷却器出口圧力相当の飽和温度 (式2)

そして、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、第1冷却器出口過熱度が補正後の第1冷却器出口目標過熱度となるように第1冷却器用膨張手段4の開度を制御する。
なお、第1冷却器用膨張手段4は膨張手段を構成し、例えば膨脹弁などから構成される。また、第1冷却器5は冷却器を構成し、例えば熱交換器などから構成される。第1冷却器用膨張手段制御手段404は制御手段を構成し、例えばCPUやマイコンなどから構成される。
図2は、本発明の実施の形態1における第1冷却器出口目標過熱度補正制御フローを示すフローチャートである。以下に、圧縮機吸込過熱度に基づいて、第1冷却器出口目標過熱度を補正する制御手順の一例を、図2を用いて示す。
第1冷却器用膨張手段制御手段404は、事前に圧縮機吸込過熱度に上限値(以下、圧縮機吸込上限過熱度という)、及び圧縮機吸込過熱度の下限値(以下、圧縮機吸込下限過熱度という)を設定して図示しない内部メモリに記憶しておく。そして、定期的に圧縮機吸込み加熱度算出部から圧縮機吸込過熱度を読み出し、この圧縮機吸込過熱度が内部メモリに記憶していた圧縮機吸込上限過熱度以上(かつ第1冷却器出口過熱度が第1冷却器出口目標過熱度以下)の状態が予め定められた一定時間(以下、過熱度補正周期という)以上継続すれば(ステップS201、S202)、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、式3のように第1冷却器出口目標過熱度を補正する(ステップS203)。そして、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、補正後の第1冷却器出口目標過熱度になるように、第1冷却用膨張手段4の開度を制御する。

第1冷却器出口目標過熱度(補正後)
=第1冷却器出口目標過熱度(補正前)
−(圧縮機吸込過熱度−圧縮機吸込上限過熱度) (式3)

従って、第1冷却器出口過熱度は補正後の低下した第1冷却器出口目標過熱度に追随して下がり、これに伴い圧縮機吸込過熱度も適正な値(圧縮機吸込下限過熱度以上かつ圧縮機吸込上限過熱度以下の範囲内)まで下がる。すなわち、圧縮機運転周波数が大きく、事前に設定された第1冷却器出口目標過熱度で運転すると圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度を超える程度に高くなるような場合に、第1冷却器用膨張手段制御手段404が上記の制御を行なうことで、圧縮機吸込過熱度を適正範囲内に保ちながら第1冷却器出口過熱度を下げて運転することができる。これにより、第1冷却器の性能が向上して、冷却能力が向上する。従って、従来の方式より冷却器の性能を有効に発揮することができるので、必要な伝熱換面積が小さくなり、冷却器寸法を小さく出来る。
また、圧縮機運転中に圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度以下(かつ第1冷却器出口過熱度が第1冷却器出口目標過熱度以上)の状態が過熱度補正周期以上経過すれば(ステップS204、S205)、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、式4のように第1冷却器出口目標過熱度を補正する(ステップS206)。そして、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、補正後の第1冷却器出口目標過熱度になるように、第1冷却用膨張手段4の開度を制御する。

第1冷却器出口目標過熱度(補正後)
=第1冷却器出口目標過熱度(補正前)
+(圧縮機吸込下限過熱度−圧縮機吸込過熱度) (式4)

従って、第1冷却器出口過熱度は補正後の上昇した第1冷却器出口目標過熱度に追随して上がり、これに伴い圧縮機吸込過熱度も適正な値(圧縮機吸込下限過熱度以上かつ圧縮機吸込上限過熱度以下の範囲内)まで上がる。すなわち、圧縮機運転周波数が小さく、事前に設定された第1冷却器出口目標過熱度で運転すると圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度を超える程度に低くなるような場合に、第1冷却器用膨張手段制御手段404が上記の制御を行なうことで、圧縮機吸込過熱度を適正範囲内に保ちながら第1冷却器出口過熱度を上げて運転することができ、第1冷却器用膨張手段4の開度は第1冷却器用膨張手段制御手段404によって小さく絞られるので、液バック等による圧縮機損傷を防止することが出来る。
なお、本実施の形態1では、冷媒過熱度を冷媒圧力及び冷媒温度から算出したが、第1冷却器入口冷媒温度と第1冷却器出口冷媒温度の差を第1冷却器冷媒過熱度としても良い。
また、圧縮機は単段圧縮機、多段圧縮機いずれを用いてもよい。
また、冷媒回路に中間冷却を行なうエコノマイザー回路を設けても良い。
実施の形態2.
実施の形態1のように圧縮機吸込過熱度によって、第1冷却器出口目標過熱度の補正をおこなう場合、電動機発熱が大きい場合や吸込ストレーナでの圧力損失が大きい場合には、実際に圧縮機構が吸い込んでいる冷媒過熱度と異なっており、第1冷却器の能力が十分に発揮できないおそれがある。このような場合、圧縮機構の冷媒吸込部の過熱度(以下、圧縮機構吸込過熱度という)によって、第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なっても良い。
そこで、本実施の形態2では、この圧縮機構吸込過熱度によって第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なう実施の形態について説明する。
図3に本実施の形態の冷媒回路の一例を示す。図4に本実施の形態の圧縮機の断面図の一例を示す。図3において、図1と同符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。圧縮機10は、圧縮機10の中核部分である圧縮機構10wと、冷媒中の異物を捕捉する吸込ストレーナ10zと、圧縮機構10wを回転駆動する電動機10yとから構成され、圧縮機構10wの冷媒吸込部10xに、冷媒の圧力を圧縮機吸込圧力として検出する圧力検出手段110x、冷媒の温度を圧縮機吸込温度として検出する温度検出手段210xを設けている。また、圧縮機構10の外部に圧縮機構吸込過熱度を算出する圧縮機構吸込過熱度算出部310xを設けている。
次に、この実施の形態2の動作を図3及び図4を用いて説明する。実施の形態1と同じ部分については説明を省略する。第1冷却器を出た冷媒は圧縮機10に供給される。圧縮機10の冷媒吸込口10bから吸入された冷媒は、吸込ストレーナ10z、電動機10y、圧縮機機構吸込部10xを経て圧縮機構10wに吸入されて圧縮される。圧力検出手段110xは、圧縮機機構吸込部10xにおける冷媒の圧力を圧縮機構吸込圧力として検出する。温度検出手段210xは、圧縮機機構吸込部10xにおける冷媒の温度を圧縮機構吸込温度として検出する。圧縮機構吸込過熱度算出部310xは、圧力検出手段110xによって検出された圧縮機構吸込圧力と温度検出手段210xによって検出された圧縮機構吸込温度より式5のように圧縮機構吸込過熱度を算出する。

圧縮機構吸込過熱度=圧縮機構吸込温度−圧縮機構吸込圧力相当の飽和温度 (式5)

以降の動作は、実施の形態1において圧縮機吸込過熱度の代わりに圧縮機構吸込過熱度に置き換え、圧縮機吸込温度の代わりに圧縮機構吸込温度に置き換え、圧縮機吸込圧力の代わりに圧縮機構吸込圧力に置き換え、圧縮機吸込上限過熱度の代わりに圧縮機構吸込過熱度の上限値に置き換え、圧縮機吸込下限過熱度の代わりに圧縮機構吸込過熱度の下限値に置き換えたものと同様である。
本実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加えて、圧縮機構吸込部10xの冷媒過熱度を用いて第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なうので、圧縮機内部での圧力損失が大きい場合でも適切な膨張手段の操作が可能となる。
また、過負荷などにより電動機が過熱して圧縮機構吸込過熱度が上限値を超えて上昇するような場合には、第1冷却器出口目標過熱度を下げる補正が行なわれ、これに伴い圧縮機構吸込過熱度が適正範囲内に下がるので電動機過熱を防止するという効果も奏す。
実施の形態3.
この実施の形態3では、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度より大幅に高い場合または圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低い場合の実施の形態について説明する。
図1及び図2はこの実施の形態3でも用いられる。
次に、この実施の形態3の動作を実施の形態1と異なる部分について説明する。
先ず、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度より大幅に高い場合について説明する。
式3で示される第1冷却器出口目標過熱度の補正計算において、所定の値(1℃)以上の減算すべき補正値が算出された場合には、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、第1冷却器出口目標過熱度の補正量を所定の値(例えば、1℃)に抑える。即ち、1℃の補正を行なう。
このように、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度より大幅に高い場合には所定の値に抑えるようにしたので、第1冷却器出口目標過熱度が大幅に変化(低下)した場合に発生する恐れのある液バックを防止できる。
なお、本実施の形態3では、補正の上限は1℃としたが、冷凍サイクル装置の構成によっては、1℃より大きな値や1℃より小さな値を用いても良い。
次に、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低い場合について説明する。
圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低い場合、式4より第1冷却器出口目標過熱度に加算すべき補正値として所定の値(1℃)以上の補正値が算出された場合には、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、第1冷却器出口目標過熱度の補正量を所定の値に抑える(例えば1℃以下とする)。即ち、1℃の補正を行なう。
このように、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低い場合には第1冷却器出口目標過熱度の補正量を所定の値に抑えるようにしたので、第1冷却器出口目標過熱度が大幅に変化(上昇)した場合に膨張手段を大幅に操作することで発生する恐れのある圧縮機吐出温度過熱による圧縮機の焼付け等の圧縮機損傷を防止できる。
なお、本実施の形態3では補正の上限は1℃としたが、冷凍サイクル装置の構成によっては、1℃より大きな値や1℃より小さな値を用いても良い。
以上より、本実施の形態3によれば、第1冷却器出口目標過熱度の補正量が大幅に変化する場合には、補正量を所定の値に抑えるので、液バックや圧縮機吐出温度過熱による圧縮機損傷を防止することができる。
実施の形態4.
圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度より大幅に高くなり、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が0℃以下となる場合がある。また、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低くなり、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が20℃以上となる場合がある。
この実施の形態4では、このような場合の実施の形態について説明する。
図1及び図2はこの実施の形態4でも用いられる。
次に、この実施の形態4の動作を実施の形態1と異なる部分について説明する。
先ず、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込上限過熱度より大幅に高くなり、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が0℃以下となる場合について説明する。
式3より補正後の第1冷却器出口目標過熱度が0℃以下となる場合には、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が、事前に設定された一定の下限値以上となるように補正を行なう。
このように、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が事前に設定された一定の下限値以上となるように補正を行なうようにしたので、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が0℃以下となる場合に発生する恐れのある膨張弁全開に基づく液バックによる圧縮機損傷を防止できる。
次に、圧縮機吸込過熱度が圧縮機吸込下限過熱度より大幅に低くなり、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が20℃以上となる場合について説明する。
式4より補正後の第1冷却器出口目標過熱度が20℃以上となる場合には、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が、事前に設定された一定の上限値以下となるように補正を行なう。
このように、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が事前に設定された一定の上限値以下となるように補正を行なうようにしたので、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が20℃以上となる場合に発生する恐れのある低圧カット(冷媒量不足)による圧縮機損傷を防止できる。
以上より、本実施の形態4によれば、補正後の第1冷却器出口目標過熱度が0℃以下となる場合や20℃以上となる場合には、補正量を所定の値に抑えるので、液バックや低圧カットによる圧縮機損傷を防止することができる。
実施の形態5.
運転状態の変化があったとき、圧縮機吸込圧力はすぐに変化するが、圧縮機吸込温度は、第1冷却器や吸込配管の熱容量の影響で変化が遅くなる。目標庫内温度(0℃)が高いと、寒冷地に圧縮機を屋外設置した場合、圧縮機定常運転中の圧縮機吸込温度(10℃)より、圧縮機の周囲温度が低くなることがある。このような状態で圧縮機を起動すると、配管が温まるまでに時間が掛かるため、膨張手段の操作が適正でも、起動直後に圧縮機吸込過熱度が0℃以下となり、その後徐々に圧縮機吸込過熱度が定常運転時の値に向けて上昇する。
図5に低外気温起動時での圧縮機吸込圧力、圧縮機吸込温度、圧縮機吸込過熱度の温度変化の一例を示す。
この実施の形態5では、このような場合の実施の形態について説明する。
図1及び図2はこの実施の形態5でも用いられる。
次に、この実施の形態5の動作を実施の形態1と異なる部分について説明する。
圧縮機起動時のように、圧縮機吸込過熱度が一時的に安定しない場合には、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、圧縮機吸込過熱度による第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なわない。そして、圧縮機起動から一定時間経過して圧縮機吸込過熱度が十分に安定してから、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、圧縮機吸込過熱度による第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なう。
なお、本実施の形態5において、圧縮機起動から一定時間は、第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なわないとしたが、圧縮機起動時だけでなく、圧縮機周波数変化時や、目標庫内温度変化時などによって、運転状態が変化後、過渡応答中のため圧縮機吸込過熱度が安定しない場合には、第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なわないようにする。
このように、圧縮機吸込過熱度が安定しない場合には、第1冷却器出口目標過熱度の補正を行なわないようにしたので、圧縮機吸込過熱度が安定しない場合に発生する恐れのある低圧カットを防止することができる。
なお、実施の形態2をこの実施の形態5に適用することも可能である。
実施の形態6.
圧縮機吸込圧力が所定の値より低い運転では、圧縮機の圧縮比が大きくなり、圧縮過程での発熱が大きくなって圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が高くなる。また、圧縮機吐出圧力が所定の値より低い運転では、圧縮機の圧縮比が小さくなり、圧縮過程での発熱が小さくなって圧縮機吐出過熱度が低くなる。
この実施の形態6では、このような圧縮機吸込圧力が所定の値より低い運転または圧縮機吐出圧力が所定の値より低い運転を行う場合の実施の形態について説明する。
圧縮機吸込圧力が所定の値より低い運転では、圧縮機の圧縮比が大きくなり、圧縮過程での発熱が大きくなって圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が高くなり、焼き付けによる圧縮機損傷が発生する恐れがある。また、圧縮機吐出圧力が所定の値より低い運転では、圧縮機の圧縮比が小さくなり、圧縮過程での発熱が小さくなって圧縮機吐出過熱度が低くなる。圧縮機吐出過熱度が低くなると、油温が低くなるため油に溶け込む冷媒ガスの量が増える。このため、圧縮機出口側にある油分離器での冷媒と油の分離効率が低下する。油分離効率が低下すると、潤滑油切れによる圧縮機損傷が発生する恐れがある。そこで、この実施の形態6では、このような問題を解決する実施の形態について説明する。
図6に本実施の形態6の冷凍装置の構成の一例を示す。図6において、図1と同符号は同一又は相当部分であるため、説明を省略する。圧縮機10の冷媒吐出口10aに、冷媒の圧力を圧縮機吐出圧力として検出する圧力検出手段110a、温度を圧縮機吐出温度として検出する温度検出手段210aを設けている。圧縮機吐出過熱度算出部310aは圧縮機吐出過熱度を算出する。
次に、この実施の形態6の動作を実施の形態1と異なる部分について説明する。
圧力検出手段110aは圧縮機10の冷媒吐出口10aにおける冷媒の圧力を圧縮機吐出圧力として検出する。また、温度検出手段210aは圧縮機10の冷媒吐出口10aにおける冷媒の温度を圧縮機吐出温度として検出する。圧縮機吐出過熱度算出部310aは、検出された圧縮機吐出圧力と圧縮機吐出温度より式6のように圧縮機吐出過熱度を算出する。

圧縮機吐出過熱度=圧縮機吐出温度−圧縮機吐出圧力相当の飽和温度 (式6)

圧縮機吸込圧力が所定の値より低い運転では、第1冷却器用膨張手段制御手段404は圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度の上昇を防止するために、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度によって、第1冷却器出口目標過熱度を補正する。
また、圧縮機吐出圧力が所定の値より低い運転では、第1冷却器用膨張手段制御手段404は、圧縮機吐出過熱度の低下を防止するために、圧縮機吐出過熱度によって、第1冷却器出口目標過熱度を補正する。
以降の動作は、実施の形態1において圧縮機吸込過熱度の代わりに圧縮機吐出過熱度に置き換え、圧縮機吸込温度の代わりに圧縮機吐出温度に置き換え、圧縮機吸込圧力の代わりに圧縮機吐出圧力に置き換え、圧縮機吸込上限過熱度の代わりに圧縮機吐出過熱度の上限値に置き換え、圧縮機吸込下限過熱度の代わりに圧縮機吐出過熱度の下限値に置き換えたものと同様である。
この実施の形態6によれば、圧縮機吸込圧力が所定の値より低い運転や圧縮機吐出圧力が所定の値より低い運転では、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度によって、第1冷却器出口目標過熱度を補正するので、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が適正な範囲に収まり、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が異常に高い時に発生する恐れのある焼き付けや、逆に異常に低い時に冷媒と油の高溶解率かつ低分離効率に基づいて発生する恐れのある潤滑油切れによる圧縮機損傷の発生を防止できる。
実施の形態7.
図7に本実施の形態7の一例を示す。本実施の形態7は、実施の形態1に、凝縮器3の冷媒出口側に第2冷却器用膨張手段14が接続され、第2冷却器用膨張手段14の出口側には第2冷却器15が接続され、第2冷却器15の冷媒出口側には圧縮機10の冷媒吸込口10bが接続されている構成の冷凍回路を追加したものである。
また第2冷却器15の冷媒出口15aに、圧力を第2冷却器出口圧力として検出する圧力検出手段115a、温度を第2冷却器出口温度として検出する温度検出手段215aを設けている。
また第2冷却器出口過熱度算出部315aは、検出された第2冷却器出口圧力と第2冷却器出口温度より式7のように第2冷却器出口過熱度を算出する。

第2冷却器出口過熱度
=第2冷却器出口温度−第2冷却器出口圧力相当の飽和温度 (式7)

本実施の形態7では、第2冷却器用膨張手段制御手段414は、実施の形態1における第1冷却器と同様に圧縮機吸込過熱度によって第2冷却器目標過熱度の補正を行なう。
第1冷却器用膨張手段制御手段404は、第1冷却器出口過熱度が補正後の第1冷却器目標過熱度になるように第1冷却器用膨張手段4を調整し、第2冷却器用膨張手段制御手段414は、第2冷却器出口過熱度が補正後の第2冷却器目標過熱度になるように第2冷却器用膨張手段14を制御するので、第1冷却器、第2冷却器いずれも冷却器の性能を最大限に発揮することができる。
なお、本実施の形態7では、冷却器が2台の場合を示したが、冷却器が3台以上ある場合にも同様な効果を奏す。
また、実施の形態2〜6を本実施の形態7に適用することも可能である。
実施の形態8.
実施の形態1の膨張手段の制御は、冷却器出口過熱度で膨張手段を制御し、冷却器出口目標過熱度の補正を圧縮機吸込過熱度で行なっていたが、吸込み配管長が短い場合は、吸込み配管の熱容量が小さく応答遅れによる膨張手段の操作遅れの可能性が小さくなるので、圧縮機構冷媒吸込部310xの過熱度によって膨張手段の制御を行なっても良い。特に圧縮機の最大容量と最小容量の差が大きい、インバータ圧縮機に用いられると効果が大きい。
この場合、冷却器出口過熱度を算出することが不要となり、冷却器出口過熱度算出に関連する圧力計測手段や温度計測手段が不要となる。
図8に本実施の形態8の冷媒回路図を示す。図8において、図2と同符号は同一又は相当部分であるため、説明を省略する。第1冷却器用膨張手段制御手段404は圧縮機構過熱度算出部310xが算出した加熱度によって第1冷却器用膨張手段4を制御する。
次に、この実施の形態8の動作を図8を用いて説明する。
圧力検出手段110xは圧縮機10の圧縮機構吸込部10xにおける冷媒の圧力を圧縮機吸込圧力として検出する。また、温度検出手段210xは圧縮機構吸込部10xにおける冷媒の温度を圧縮機吸込温度として検出する。また、圧縮機構吸込過熱度算出部310xは、圧力検出手段110xによって検出された圧縮機構吸込圧力と温度検出手段210xによって検出された圧縮機吸込温度より式8のように圧縮機構吸込過熱度を算出している。

圧縮機構吸込過熱度=圧縮機構吸込温度−圧縮機構吸込圧力相当の飽和温度 (式8)

第1冷却器用膨張手段制御手段404は、圧縮機構吸込過熱度算出部310xからの圧縮機構吸込過熱度に基づいて第1冷却器用膨張手段4の開度を制御する。
この実施の形態8によれば、圧縮機構吸込過熱度に基づいて第1冷却器用膨張手段4の開度を制御するので、実施の形態2と同じ効果を維持しながら、冷却器出口過熱度を算出することが不要となり、冷却器出口過熱度算出に関連する圧力計測手段や温度計測手段が不要となる。
実施の形態9.
圧縮機吸込圧力が低い運転では、圧縮機の圧縮比が大きくなり、圧縮過程での発熱が大きくなって圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が高くなる。
そこで、この実施の形態9では、このような場合の実施の形態について説明する。
図6はこの実施の形態9でも用いられる。
図6において、第1冷却器膨張手段制御手段404は、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以上では圧縮機吸込冷媒流量が少なくなるような、膨張手段の操作を禁止する。
このように、この実施の形態9によれば、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以上では圧縮機吸込冷媒流量が少なくなるような膨張手段の操作を禁止するので、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が適正な範囲内に収まる。これにより、圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が上昇することで発生する恐れのある焼き付けによる圧縮機損傷を防止できる。
実施の形態10.
圧縮機吐出圧力が低い運転では、圧縮機の圧縮比が小さくなり、圧縮過程での発熱が小さくなって圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が低くなる。
この実施の形態10では、このような場合の実施の形態について説明する。
図6はこの実施の形態10でも用いられる。
図6において、第1冷却器膨張手段制御手段404は、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以下では圧縮機吸込冷媒流量が増加するような膨張手段の操作を禁止する。
このように、この実施の形態10によれば、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以下では圧縮機吸込冷媒流量が増加するような膨張手段の操作を禁止するので、圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度が適正な範囲内に収まる。これにより、圧縮機吐出温度及び圧縮機吐出過熱度の低下により発生する恐れのある潤滑油切れによる圧縮機損傷を防止できる。
実施の形態11.
冷却器が大きい場合、質量が大きくなるので熱容量が大きく、また冷媒側内容積も大きくなるので、膨張手段の操作に対して冷却器出口温度変化が遅くなる。
この実施の形態11では、このような場合の実施の形態について説明する。
図9に本実施の形態の一例を示す。図9において、図1又は図11と同符号は同一または相当部分を示す。
図9において、第1冷却器内部圧力検出手段105bは第1冷却器5内部の圧力を検出する。また、第1冷却器出口流体温度検出手段205bは、第1冷却器5を流れ、この第1冷却器5で冷媒によって冷却される流体(以下、被冷却流体という)の出口側の温度を検出する。第1冷却器膨張手段制御手段404は、第1冷却器内部圧力検出手段105bによって検出された冷却器内部圧力に相当する飽和冷媒温度を対応表あるいは計算により取得し、第1冷却器出口流体温度検出手段205bによって検出された被冷却流体の冷却器出口温度と比較する。そして、上記冷却器内部圧力相当の飽和冷媒温度と被冷却流体の冷却器出口温度の差が事前に設定された一定値以下となると、第1冷却器膨張手段制御手段404は冷却器出口冷媒流量が増加するような膨張手段の操作を禁止する。
冷却器内部圧力は膨張手段の操作に対して比較的に応答が速いため、冷媒の流れ過ぎを冷却器内部圧力の変化によって迅速に検出できるので、上記のように、この実施の形態11では、冷却器内部圧力相当の飽和冷媒温度と被冷却流体の冷却器出口温度の差が事前に設定された一定値以下となると、冷却器出口冷媒流量が増加するような膨張手段の操作を即座に禁止する。
これにより、膨張手段の操作遅れがあった場合に上記冷却器出口温度変化の遅れが重なることにより発生する恐れのある液バックを防止することができる。
実施の形態12.
実施の形態1〜11において、膨張手段として膨張機を用い動力回収を行なっても良い。
この場合、動力回収が行なわれる分、電気入力が減少して、成績係数が向上するという効果を奏す。特に冷媒として二酸化炭素を用いた場合、有効である。
また、冷媒回路に、冷媒の一部が膨張機を流れないバイパス回路を設けても良い。この場合、
バイパス回路を設けることによって、圧縮機と膨張機の冷媒の質量流量が異なる運転が可能となり、低圧が低下した場合など運転条件が変化したときも、成績係数を向上させるという効果を奏す。
また、膨張機によって回収された動力を用いて発電を行なっても良い。また膨張機によって発電された電力を用いて圧縮機、送風機、ポンプ、制御回路、インバータなど冷凍装置本体機器や補機を駆動しても良い。
膨張機によって発電を行なう方法では、圧縮機と膨張機を別の場所に設置することができる、従来から用いられている圧縮機が使用可能となり圧縮機と膨張機が一体となった専用の流体機械が不要となる、という効果を奏す。
実施の形態13.
また、実施の形態1〜11において、膨張手段としてエゼクタを用いて圧縮機吸込圧力の回復を行なっても良い。
この場合、圧縮機吸込圧力が上昇する分、冷却能力が向上して、成績係数が向上するという効果を奏す。特に圧縮機吸込圧力が低い場合有効である。
本発明の実施の形態1、3〜5における冷凍装置の構成図である。 本発明の実施の形態1、3〜5における第1冷却器出口目標過熱度補正制御フロフローを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における冷凍装置の構成図である。 本発明の実施の形態2、5における低外気温起動時での圧縮機吸込圧力、圧縮機吸込温度、圧縮機吸込過熱度の温度変化の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態5における冷凍装置の構成図である。 本発明の実施の形態6、9、10における冷凍装置の構成図である。 本発明の実施の形態7における冷凍装置の構成図である。 本発明の実施の形態8における圧縮機の構成図である。 本発明の実施の形態11における冷凍装置の構成図である。
符号の説明
3 凝縮器、4 第1冷却器用膨張手段、5 第1冷却器、5a 第1冷却器出口、5b 第1冷却器入口、10 圧縮機、10a 圧縮機吐出口、10b 圧縮機吸込口、10w 圧縮機構、10x 圧縮機構吸込部、10y 電動機、10z 吸込ストレーナ、14 第2冷却器用膨張手段、15 第2冷却器、15a 第2冷却器出口、105a 第1冷却器出口圧力検出手段、105b 第1冷却器内部圧力検出手段、110a 圧縮機吐出圧力検出手段、110b 圧縮機吸込圧力検出手段、110x 圧縮機構吸込圧力検出部、115a 第2冷却器出口圧力検出手段、205a 第1冷却器出口温度検出手段、205b 第1冷却器出口流体温度検出手段、210a 圧縮機吐出温度検出手段、210b 圧縮機吸込温度検出手段、210x 圧縮機構吸込温度検出手段、215a 第2冷却器出口温度検出手段、305a 第1冷却器出口過熱度算出部、310a 圧縮機吐出過熱度算出部、310b 圧縮機吸込過熱度算出部、310x 圧縮機構吸込過熱度算出部、315a 第2冷却器出口過熱度算出部、404 第1冷却器用膨張手段制御手段、414 第2冷却器用膨張手段制御器。

Claims (16)

  1. 圧縮機と、この圧縮機から吐出した冷媒を放熱して冷却する凝縮器と、この凝縮器から出た冷媒を減圧膨張する膨張手段と、この膨張手段から出た冷媒を蒸発させる冷却器とを配管により順次接続してなる冷凍サイクル装置において、
    前記冷却器の冷媒出口側の過熱度である冷却器出口過熱度とこの冷却器出口過熱度の目標値に基づいて前記膨張手段を制御する制御手段を備え、
    この制御手段は、前記圧縮機の冷媒吸込口の過熱度である圧縮機吸込過熱度に基づいて、前記冷却器出口過熱度の目標値を補正することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記制御手段は、前記圧縮機吸込過熱度が予め定めた上限値を超えた状態が所定の時間以上継続すると、前記冷却器出口過熱度の目標値を前記圧縮機吸込過熱度が前記上限値を上回った量に基づいて減らすことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記制御手段は、前記圧縮機吸込過熱度が予め定めた下限値よりも低い状態が所定の時間以上継続すると、前記冷却器出口過熱度の目標値を前記圧縮機吸込過熱度が前記下限値を下回った量に基づいて増やすことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  4. 冷媒を圧縮する圧縮機構を有する圧縮機と、この圧縮機から吐出した冷媒を放熱して冷却する凝縮器と、この凝縮器から出た冷媒を減圧膨張する膨張手段と、この膨張手段から出た冷媒を蒸発させる冷却器とを配管により順次接続してなる冷凍サイクル装置において、
    前記冷却器の冷媒出口側の過熱度である冷却器出口過熱度とこの冷却器出口過熱度の目標値に基づいて前記膨張手段を制御する制御手段を備え、
    この制御手段は、前記圧縮機構の冷媒吸込部の過熱度である圧縮機構吸込過熱度に基づいて、前記冷却器の出口側の過熱度の目標値を補正することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  5. 前記制御手段は、前記圧縮機構吸込過熱度が予め定めた上限値を超えた状態が所定の時間以上継続すると、前記冷却器出口過熱度の目標値を前記圧縮機構吸込過熱度が前記上限値を上回った量に基づいて減らすことを特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記制御手段は、前記圧縮機構吸込過熱度が予め定めた下限値よりも低い状態が所定の時間以上継続すると、前記冷却器出口過熱度の目標値を前記圧縮機構吸込過熱度が前記下限値を下回った量に基づいて増やすことを特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記制御手段は、前記冷却器出口過熱度の目標値の変化率が事前に設定された一定の範囲内になるように補正を行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記制御手段は、前記冷却器出口過熱度の目標値が事前に設定された一定の範囲内になるように補正を行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記制御手段は、前記圧縮機吸込過熱度が安定しない運転状態では、圧縮機吸込過熱度による前記冷却器出口過熱度の目標値の補正を行なわないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記制御手段は、前記圧縮機構吸込冷媒過熱度が安定しない運転状態では、圧縮機吸込過熱度による前記冷却器出口過熱度の目標値の補正を行なわないことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記制御手段は、前記圧縮機吸込過熱度によって冷却器出口過熱度の目標値の補正を行なう代わりに、圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度によって冷却器出口過熱度の目標値の補正を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記冷却器は複数個並列に設けられ、
    前記膨張手段は前記冷却器のそれぞれに設けられ、
    前記制御手段は前記冷却器と前記膨張手段の組のそれぞれに設けられ、
    各制御手段は、対応する冷却器の冷却器出口過熱度に基づいて、対応する膨張手段の制御を行なうことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  13. インバータを用いて圧縮機回転数制御を行ない、かつ圧縮機構を有する圧縮機と、この圧縮機から吐出した冷媒を放熱して冷却する凝縮器と、この凝縮器から出た冷媒を減圧膨張する膨張手段と、この膨張手段から出た冷媒を蒸発させる冷却器とを配管により順次接続してなる冷凍サイクル装置において、
    前記圧縮機の圧縮機構の冷媒吸込部の過熱度に基づいて、前記膨張手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  14. 前記制御手段は、前記圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以上では圧縮機吸込冷媒流量が減少するような膨張手段の制御を禁止することを特徴とする請求項11記載の冷凍サイクル装置。
  15. 前記制御手段は、前記圧縮機吐出温度又は圧縮機吐出過熱度が事前に設定された一定値以下では圧縮機吸込冷媒流量が増加するような膨張手段の制御を禁止することを特徴とする請求項11記載の冷凍サイクル装置。
  16. 前記冷却器の内部圧力を検出する冷却器内部圧力検出手段と、
    前記冷却器を流れる被冷却流体の冷却器出口側の温度を検出する冷却器被冷却流体温度検出手段備え、
    前記制御手段は、前記冷却器内部圧力検出手段によって検出された冷却器内部圧力相当の飽和冷媒温度と前記冷却器被冷却流体温度検出手段の検出結果との差が事前に設定された一定値以下となった場合には、冷却器出口の冷媒流量が増加するような膨張手段の制御を禁止することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
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