JP2008057785A - センサ付き転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内輪12と、外輪11と、内外輪間に介在された転動体13と、内外輪の軸方向一方側に設けられたセンサ19と、センサ19によってセンシングされる被検出部材21とを備えたセンサ付き転がり軸受10であって、センサ19及び被検出部材21の近傍にノイズ用シールド16,17,18が配されている。
【選択図】図1
Description
これらの構成はいずれも、静止輪である外輪に保持部材を介してセンサを取り付け、回転輪である内輪に多極磁石等の被検出部材を取り付けたものである。
また、機器のハウジングを通じて交流電源のアース接地がなされている機器に上記のセンサ付き転がり軸受を取り付けて使用する場合、ハウジングのアース接地が不完全であると、センサにも交流電源の電圧が印加される。それに伴い微弱電流がセンサに流れ、電源の周波数等に起因するノイズがセンサの出力信号に入ることがある。
(1) 内輪と、外輪と、前記内外輪間に介在された転動体と、前記内外輪の軸方向一方側に設けられたセンサと、前記センサによってセンシングされる被検出部材とを備えたセンサ付き転がり軸受であって、前記センサ及び前記被検出部材の近傍にノイズ用シールドが配されたことを特徴とするセンサ付き転がり軸受。(2) 前記センサが、前記被検出部材から発せられる磁気を感知する磁気感応センサである前記(1)に記載のセンサ付き転がり軸受。
(3) 前記センサ及び前記被検出部材のうち一方が磁性材からなる第一保持部材を介して前記外輪に保持され、他方が磁性材からなる第二保持部材を介して前記内輪に保持され、前記第一保持部材及び前記第二保持部材が前記ノイズ用シールドとして機能する前記(1)又は(2)に記載のセンサ付き転がり軸受。
(4) 前記第一保持部材及び第二保持部材の少なくとも一方が、前記センサ及び前記被検出部材の反転動体側で径方向に延びた側壁を有し、前記第一保持部材及び第二保持部材が断面視においてコ字状を呈しつつ前記センサ及び前記被検出部材を覆っている前記(3)に記載のセンサ付き転がり軸受。
(5) 前記センサ及び前記被検出部材の転動体側で径方向に延びた介在側壁を有し、該介在側壁もノイズ用シールドとして機能する前記(3)又は(4)に記載のセンサ付き転がり軸受。
(6) 前記センサ及び前記被検出部材が径方向に対向するように、それらが前記第一保持部材及び前記第二保持部材によって保持されている前記(3)〜(5)のいずれかに記載のセンサ付き転がり軸受。
また、センサが磁気感応センサである場合、ノイズ用シールドによって漏洩磁束が遮断されるため、被検出部材が発生した磁気がセンサに確実に取り込まれる。したがって、被検出部材からの情報を、センサにより高精度で検出できる。
そして、センサ及び被検出部材のうち一方が磁性材からなる第一保持部材を介して外輪に保持され、他方が磁性材からなる第二保持部材を介して内輪に保持されて、第一保持部材及び第二保持部材がノイズ用シールドとして機能する場合、別途のノイズシールド部材が不要となり、コストダウンを図れる。
また、第一保持部材及び第二保持部材の少なくとも一方が、センサ及び被検出部材の反転動体側で径方向に延びた側壁を有し、第一保持部材及び第二保持部材が断面視においてコ字状を呈しつつセンサ及び被検出部材を覆うようにすれば、第一保持部材及び第二保持部材のみによって漏洩磁束をより確実に遮断することができる。
また、センサ及び被検出部材の転動体側に径方向に延びた介在側壁を設けた場合、転動体側からセンサ及び被検出部材に向く方向に作用する漏洩磁束も遮断できるとともに、軸受空間内の潤滑剤がセンサに影響を及ぼすことも防止できる。
そして、センサ及び被検出部材が径方向に対向するように、それらが第一保持部材及び第二保持部材によって保持されるようにすれば、センサ付き転がり軸受全体の軸方向の大きさ(幅寸法)をコンパクトにすることができる。
ここでは、外輪11が静止輪となり、内輪12が回転輪となる。
図示しないが、接触式のシール部材を用いることも可能である。
介在側壁16、第一保持部材17及び第二保持部材18は、磁束を遮断できる磁性材等の材料からなっている。磁性材としては、SPCC材やマルテンサイト系あるいはフェライト系のステンレス鋼材等が用いられる。
第二保持部材18の取付部18a及び延長部18cの外周面に、被検出部材としての円環状の多極磁石21が保持されている。
第一保持部材17の側壁部17dの先端は、多極磁石21及び第二保持部材18に接近しているが、接してはいない。
こうして、介在側壁16、第一保持部材17及び第二保持部材18は、断面視においてロ字状を呈しつつ磁気感応センサ19及び多極磁石21を覆っている。
第二保持部材18のフランジ部18bも、同様な作用を奏する。
そして、磁気感応センサ19及び多極磁石21が径方向に対向するように、それらを第一保持部材17及び第二保持部材18によって保持することで、センサ付き転がり軸受10全体の軸方向の幅寸法をコンパクトにしている。
例えば、図2に示すセンサ付き転がり軸受30のように、介在側壁31eが第一保持部材31に一体成形されていてもよい。また、図3に示すセンサ付き転がり軸受40のように、介在側壁41eが第二保持部材41に一体成形されていてもよい。
例えば、磁気感応センサ19に発信機を設け、制御回路に受信機を設けて、無線通信可能とすることで、信号伝送用の外部配線22を省略するようにしてもよい。
また、センサとして、温度センサや振動センサを用いてもよい。
さらに、多極磁石として、着磁パターンの異なる、第一部分と、第一部分に軸方向に隣接した第二部分とを有するものを用いてもよい。第一部分は、S極及びN極を周方向に交互に複数配置した構成とし、第二部分は、周方向に1箇所のみS極及びN極を配置した構成とすることができる。この場合、磁気感応センサも、第一部分と第二部分とを有する構成にすることができる。
11 内輪
12 外輪
13 玉(転動体)
16 介在側壁(ノイズ用シールド)
17,31 第一保持部材(ノイズ用シールド)
17d,31d 側壁部(側壁)
18,41 第二保持部材(ノイズ用シールド)
19 磁気感応センサ(センサ)
21 多極磁石(被検出部材)
Claims (6)
- 内輪と、外輪と、前記内輪及び外輪の間に介在する転動体と、前記内輪及び外輪の一方における軸方向の一端部に設けられたセンサと、前記内輪及び外輪の他方における軸方向の一端部に設けられた、前記センサによってセンシングされる被検出部材とを備えたセンサ付き転がり軸受であって、
前記センサ及び前記被検出部材のうち一方が磁性材からなる第一保持部材を介して前記外輪に保持されるとともに他方が磁性材からなる第二保持部材を介して前記内輪に保持されて、前記第一保持部材及び前記第二保持部材が前記センサ及び前記被検出部材の近傍に配されたノイズ用シールドとして機能し、そして
前記磁性材は、SPCC材、マルテンサイト系ステンレス鋼材、フェライト系ステンレス鋼材のいずれかである
ことを特徴とするセンサ付き転がり軸受。 - 前記センサが、前記被検出部材から発せられる磁気を感知する磁気感応センサである
請求項1に記載のセンサ付き転がり軸受。 - 前記センサは、樹脂ブロックを介して前記第1保持部材又は第2保持部材に固定されている
請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受。 - 前記第一保持部材及び前記第二保持部材の少なくとも一方が、前記センサ及び前記被検出部材の反転動体側で径方向に延びた側壁を有し、前記第一保持部材及び前記第二保持部材が断面視においてコ字状を呈しつつ前記センサ及び前記被検出部材を覆っている
請求項1〜3のいずれかに記載のセンサ付き転がり軸受。 - 前記センサ及び前記被検出部材の転動体側で径方向に延びた介在側壁を有し、該介在側壁もノイズ用シールドとして機能する
請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ付き転がり軸受。 - 前記センサ及び前記被検出部材が径方向に対向するように、それらが前記第一保持部材及び前記第二保持部材によって保持されている
請求項1〜5のいずれかに記載のセンサ付き転がり軸受。
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