JP2008056582A - 新規インドール化合物および該化合物の製造方法 - Google Patents

新規インドール化合物および該化合物の製造方法 Download PDF

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Kazuki Takaoka
和樹 高岡
Naoki Takaoka
直樹 高岡
Takayuki Doi
隆行 土井
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Tokyo Institute of Technology NUC
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Abstract

【課題】高性能な色素や情報記録材料などの製造において有用な中間体であるホルミルインドールを提供する。
【解決手段】下記一般式(2)で表されるハロゲノインドール化合物を出発原料として、金属化合物及びホルミル化剤を使用して、Xで表されるハロゲノ基をホルミル基に代えた新規ホルミルインドールを製造する。
【化1】
Figure 2008056582

(式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウソ原子を表し、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、色素材料、光記録材料、医農薬材料分野に於ける化合物の製造において重要な中間体であるホルミルインドール化合物および該化合物の製造方法に関する。
従来、芳香族化合物のホルミル化物及びそれらの製造方法は数多く知られており、特に、芳香族ハロゲノ体をホルミル化する方法については、代表的な文献として、非特許文献1を挙げることができる。しかしながら、この一般文献1を含めていずれの文献にも本発明に係るインドール系化合物は記載されていない。
J.Org.Chem.,1988年,53巻,624〜625頁
本発明の目的は、下記一般式(1)で表される新規ホルミルインドール化合物及び下記一般式(2)で表されるハロゲノインドール化合物からこの一般式(1)で表される新規ホルミルインドール化合物を製造するホルミルインドール化合物の製造方法である。
Figure 2008056582
(式中、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)
Figure 2008056582
(式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウソ原子を表し、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、上記一般式(2)で表されるハロゲノインドール化合物を出発原料として、金属化合物及び各種ホルミル化剤を使用することによるホルミル化する方法によって、上記一般式(1)で表される新規ホルミルインドール化合物を高収率で容易に製造できることを見出し本発明を完成した。
本発明では、ハロゲノインドールを出発原料とすることにより新規なホルミルインドールが得られることを見出したものであり、このホルミルインドールは、色素材料、光記録材料、医農薬材料としての有用物質の中間体として重要なものである。
本発明の新規インドール化合物は、各種の反応を工夫して適用することにより製造することができる。一般的には、ハロゲノインドール化合物を適当な金属化合物との反応により金属化し、次ぎに一酸化炭素の存在下でカルボニル化し、次ぎに各種ホルミル化剤によりハロゲン原子をカルボキシル基とし、次ぎに脱炭酸化し、最後に脱金属化を行い、本発明の目的のホルミルインドール化合物を得る。
金属化合物としては、各種パラジュウム化合物が好適に使用できる。また、ホルミル化剤としては、ギ酸リチュウム、ギ酸アンモニュウム、ギ酸ナトリュウム、ギ酸カリュウム等が好適に使用できる。
反応溶媒としては、DMF、DMSO、アセトリトリル、トルエン、キシレン、THF等が好適に使用できる。また、反応温度としては、60〜120℃の範囲が好ましい。
以下に上述の反応スキームを示す。
Figure 2008056582
(式中、X、R、R、Rは上記一般式(1)で定義した通りであり、Mは金属原子を表す。)
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により何ら制限されるものではない。
実施例1
100mlのオートクレーブに窒素置換後、ビストリフェニルフォスフィンパラジュウムジクロライド147mg(5mol%)、トリフェニルフォスフィン110mg(0.22mmol)及びギ酸リチウム(8.81mmol)を加える。次ぎにジメチルホルムアミド10mlを加えて2〜3分間かき混ぜる。次ぎに2,3,3−トリメチル−5−ブロムインドール−(3H)1.05g(4.41mmol)をジメチルホルムアミド10mlに溶解した溶液を加える。次ぎにこのオートクレーブに一酸化炭素を充填し、100℃で24時間かき混ぜ反応する。
反応溶液を室温まで冷却し、別容器に移して水100mlを加える。酢酸エチル80mlで3回程度抽出、飽和食塩水で洗浄した後、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルカラム精製処理して無色液体の2,2,3−トリメチル−5−ホルミルインドール−(3H)752mg(収率92%)を得た。
この化合物の構造に関するNMR分析データは以下の通りである。
H−NMR(270MHz,CDC13):δ 1.35(s,6H),2.34(s,3H),7.67(d,1H),7.83〜7.86(m,2H),10.00(s,1H)
13H−NMR(67.5MHz,CDC13):δ 15.93,22.92,53.94,120.33,121.30,123.32,133.85,146.66,159.20,192.05,193.02
実施例2
実施例1に準じて、ビストリフェニルフォスフィンパラジュウムジクロライドの替わりにパラジュウムアセテート及びギ酸リチウムの替わりにギ酸アンモニウムを使用し、常圧にて60℃で10時間反応した。その結果、実施例1と同じ構造物を収率90%で得た。
実施例3
実施例1に準じて、ビストリフェニルフォスフィンパラジュウムジクロライドの替わりにビスアセトニトリルパラジュウムジクロライド及びギ酸リチウムの替わりにギ酸カリウムを使用した結果、実施例1と同じ構造物を収率87%で得た。
実施例4
実施例1に準じて、2,3,3−トリメチル−5−ブロムインドール−(3H)の替わりに2,3,3−トリメチル−5−クロロインドール−(3H)を使用し、90℃で20時間反応した。その結果、実施例1と同じ構造物を収率85%で得た。
実施例5
実施例1に準じ、溶媒としてジメチルホルムアミドの替わりにトルエンを使用した結果、実施例1と同じ構造物を収率83%で得た。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表される新規ホルミルインドール化合物。
    Figure 2008056582
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)
  2. 下記一般式(2)で表されるハロゲノインドール化合物から下記一般式(1)で表される新規ホルミルインドール化合物を製造することを特徴とするホルミルインドール化合物の製造方法。
    Figure 2008056582
    (式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウソ原子を表し、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)

    Figure 2008056582
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基であり、同じであっても異なっていてもよい。)

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