JP2008055709A - 金型冷却装置 - Google Patents

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Masabumi Kanetomo
正文 金友
Akio Hamaoka
昭夫 浜岡
Hiroharu Sasaki
弘治 佐々木
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Kenji Fujita
賢二 藤田
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Abstract

【課題】冷却パイプの冷却通路内に流れる流水により成形金型の冷却を行う金型冷却装置において、冷却パイプ位置の制約なく、設計上望ましい最適な冷却位置に冷却パイプを配置できるようにして、冷却密度を向上させ、冷却の信頼性の高くする。
【解決手段】複数の冷却パイプを保持し、冷却パイプの冷却通路内に流れる流水により成形金型の冷却を行う金型冷却装置において、冷却パイプへの出入り口に複数の冷却パイプに共有される流水供給空洞部と流水回収空洞部を設け、流水供給空洞部から流水を前記冷却パイプに供給し、流水回収空洞部にて流水を回収する。その際に金型冷却装置を、成型金型を覆う板状の形状にして、各々一箇所の供給口と回収口から前記流水の供給と回収を行うようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形用金型を、例えば、冷却媒体として水等を用いて冷却するための金型冷却装置における当該冷却媒体の供給、回収構造に関し、特に、冷却パイプの配管密度を上げ、冷却効率を向上させるために用いて好適な金型冷却装置に関する。
従来より製造物の部品等を成形する方法としては、高精度な反転形状に仕上げた形状部分や方案を掘り込んだ金型に、成形材料を溶融状態で流し込み、冷却固化し、離型後に、形状部分と方案部分を分離させて作る方法が知られており、この方法は、一般に樹脂成形、ダイキャスト成形法と呼ばれている。
この方法で成形を行う場合、金型内に溶融した材料を充填後冷却固化するが、この固化工程では溶融材料から熱を奪わなければならず、そのため大量の熱を短時間に奪える流水による強制冷却を用いる。
一般に、金型は2体又はそれ以上の分割構造で構成され、成形に必要な成形力による型変形を防止するために、数十mm以上の厚みを有する。効率良く熱を奪うためには、形状部近傍まで冷却回路を導き、必要な量の冷却水を流して奪熱し、この熱を回収する方法が最適である。なお、成形時間はこの冷却能力によって決まる。そのため、成形のタクトタイムを短時間にするには、上記のように効率の良い冷却が必須となる。効率の良い冷却を実現するためには、冷却水を金型の成形部近傍まで導くマニホルド構造が最適である。
なお、かかるマニホルド構造を利用した冷却技術の一例が、以下の特許文献1に開示されている。
以下、主に上記特許文献1を例にとりながら、添付の図17ないし図21を用いて、従来技術に係るマニホルド構造を利用した冷却装置について説明する。
図17に示されように、特許文献1に開示された冷却装置では、供給金具46から供給した流水を金型7に配置した冷却パイプ3と同軸で円柱状冷却通路6に挿入した冷却パイプ3に流し、これを回収金具47で回収する。流水は冷却マニホルド下部に位置した金型7内で充填された溶融材料を固化する際に発生する熱を回収する。
また、上記特許文献1には図示されていないが、この冷却装置に対して冷却パイプ3を複数本配置した場合の従来技術の冷却水の供給回収構造も示すと、図18に示されるようになる。すなわち、供給口1を介して冷却パイプ3に取り付けられた供給金具46に供給した流水を、金型7に配置した円柱形状の冷却通路6に挿入した冷却パイプ3に流す。そして、流水を回収金具47により回収し、回収口5に導き、最終的な回収を行う。それぞれの冷却パイプ3は同様に冷却水が供給、回収される構造になっている。このように、冷却水は冷却水供給導管2と冷却水回収導管4により供給、回収される構造となっている。
この冷却通路と冷却パイプ3の関係を上から見ると、図19に示されるようになる。ここで、供給口1から供給した流水は、冷却水供給導管2、冷却パイプ3、冷却水回収導管4を介して、図面下部に位置する回収口5で回収される。冷却パイプ3は、図19のように、供給口1、回収口5と冷却水供給導管2、冷却水回収導管4で結ばれている。
また、上記した従来技術に係る冷却装置を、別の断面から見た構造を示すと、図20に示されるようになる。
この図20に示される冷却装置の構造では、供給口金46によって冷却パイプ3に供給された流水は回収口金47に導かれ、ここで他の同軸冷却通路6の供給パイプ3に導かれ、続いて供給口金46、冷却水パイプ3、回収口金47と連続的に循環する。即ち、冷却水は、冷却水供給導管2と冷却水回収導管4により順次供給、回収される構造となっている。
この冷却装置の冷却通路と冷却パイプ3の関係を上から見ると、図21に示されるようになる。ここで、供給口1の流水が冷却パイプ3を通って回収口5に流れ込む。即ち、供給口1、回収口5に対して冷却水供給導管2、冷却水回収導管4が直列に配置されており、冷却通路は、供給口1から回収口5に導かれる一本の曲線をなすことになる。
特開2004−298921号公報
上述したように金型の効率的な冷却のためには、必要な部位に必要な数量の冷却パイプを配置する設計となり、上記のような従来技術に係る冷却装置では、冷却パイプが複数本ある場合、ホースや銅パイプによりそれぞれの冷却パイプに冷却水を供給することが必要となる。そのため、ホース等が複雑に交差して、パイプ用の口金も併せて必要となる。
したがって、従来技術に係る冷却装置には、以下のような問題点があった。
(a)ホース配管スペースが必要なため、冷却パイプの位置に制約が発生する。即ち、ホースのスペースが原因となり、設計上望ましい最適な冷却位置に冷却パイプを配置できない場合も発生し、また、冷却密度を上げることも難しい。
(b)パイプが長くなり、冷却の信頼性が低下する。
そこで、本発明では、金型冷却装置において、冷却パイプ位置の制約なく、設計上望ましい最適な冷却位置に冷却パイプを配置でき、冷却密度を向上させ、冷却の信頼性の高い金型冷却装置を提供することを目的とする。
本発明の金型冷却装置は、成形金型の部品成形面とは異なる面に複数設けられた通路内に冷却媒体を通流して当該成形金型を冷却する金型冷却装置であって、前記部品成形面と異なる面上に接触して配置される冷却マニホルド部と、前記冷却マニホルド部に接続され、前記成形金型との接触面から突出して前記成形金型の通路内に挿入される複数の冷却パイプとを備えたものにおいて、前記冷却マニホルド部は、その内部に前記冷却媒体の供給空洞部と回収空洞部とを形成すると共に、前記冷却媒体の供給口と回収口を備えており、前記供給口からの冷却媒体は、前記冷却マニホルド部の前記供給空洞部を介して、前記冷却パイプが挿入された前記成形金型内に形成された通路を通流し、前記冷却マニホルド部の前記回収空洞部を介して、前記回収口から回収されるようにしたものである。
より詳しくは、上記の金型冷却装置において、前記冷却マニホルド部を、光造形技術による金属粉の直接造形によって製造するようにしたものである。
また、より詳しくは、前記冷却マニホルド部を、光造形技術により樹脂のマスター形状を造形した後、当該マスター形状を金属材料と置き換える置き換え方法によって製造するようにしたものである。
本発明によれば、冷却密度を向上させ、冷却の信頼性の高い金型冷却装置を提供することができる。
以下、本発明に係る各実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1の金型冷却装置の断面は、図1に示されるように、金型7内で充填された溶融材料が凝固する際に発生する凝固熱を、その内部に以下に説明する2重冷却パイプを挿入することによって、同軸の冷却通路を形成する通路6内に流れる冷却媒体、具体的には、流水により取り去る構造であり、この流水は矢印8で示すように流れる。冷却通路の上部には、上下2段に配置した一対の供給空洞部9と回収空洞部10を具備した冷却マニホルド(manifold)11を配置している。冷却マニホルド11には2重冷却パイプ12が接続されており、2重冷却パイプ12の内外に流水を供給・回収する構造となっている。供給空洞部9から流れ込んだ流水は2重冷却パイプ12の中心軸を下方向に流れ、2重冷却パイプ12の底面に到達後、折り返し2重冷却パイプ12を上方向に進む。このとき、流水が、同軸冷却通路を内部に形成する通路6において金型7と接し、熱伝達により金型7の冷却が行われる。このように2重冷却パイプ12は、往路では、流水を下向きに流し、そこから折り返し、復路で流水は、上昇して排出される折り返しの2重構造をなしている。
2重パイプ12を上方に移動した流水は回収空洞部10に流れ込んで回収される。このとき、冷却ブロックには複数個の2重冷却パイプ12が配置されており、金型7の冷却を効率よく行える構造になっている。
この金型冷却装置に流れる冷却水の流れを示すと、図2に示されるようになる。本実施形態の冷却マニホルド11は、金型が許容する冷却構造体用空間と矩形形状を意味するものである。冷却マニホルド11は供給空洞部9(但し、図2には図示せず)、回収空洞部10(図2に図示せず)、複数の2重冷却パイプ12で構成されている。複数の2重冷却パイプ12は、金型7と冷却マニホルド11の接触面方向に突出した形態で備え付けられている。
冷却マニホルド11の上部に取り付けた供給口1に流れ込んだ流水は、冷却マニホルド11の供給空洞部9(図2に示さず)に流入し、2重冷却パイプ12を経由して回収空洞部10(図2に示さず)に流れ込み、回収口5を経て外部に取り出される。供給空洞部9と回収空洞部10は、図1に示したように、隣接する2重冷却パイプ12に共有されて、流水の供給と回収を行うものである。
また、冷却マニホルド11を取り付けた金型7を別の角度から見ると、図3の斜視図で示される。
この図において、金型7の内部には、発熱体である成形部品が内蔵される構造になっており、即ち、成形部品がその表面である部品成形面13を介して金型7と接している。そしてこの金型7に溶融状態の成形材料が流れ込み、この金型7内で形状が転写され、凝固過程を経て所定の形状の成形部品が得られる。この凝固の際に発生する熱を冷却マニホルド11によって奪う。
即ち、冷却マニホルド11には、図3に示されるように、複数個の2重冷却パイプ12が埋め込んである。成形部品の固有の蓄熱量に基づき、2重冷却パイプ12は、成形部品の冷却が可能となる最適位置に配置されている。このパイプの配置位置は成形品固有形状により決まり、冷却マニホルド11上では定型化することは困難なランダムな配置となっている。また、2重冷却パイプ12は、冷却マニホルド11に着脱可能であることが望ましい。
加えて、金型7には、上記部品成形面13が形成された異なる面上に上記の2重冷却パイプ12を挿入するための非貫通孔が、複数個冷却のために所望の位置に開けられており、金型7内には冷却媒体を通流させるための通路を形成している。
〔実施形態2〕
上述した本発明の実施形態1では、一系統の冷却通路を有する金型冷却装置であったが、本実施形態2は、複数の系統の冷却通路を有する金型冷却装置である。
本発明の実施形態2に係る金型冷却装置の断面は、図4にその断面図を示すように、金型7内で発生した熱を同軸冷却通路を内部に形成する通路6内の流水で取り去る構造であることは、実施形態1と同様である。本実施形態では、流水は、例えば、高圧流水と低圧流水の2系列が存在し、これらが交じり合うことなく、金型7内の同軸冷却通路6に供給できる構造となっている。一例として、高圧流水は、系統A供給空洞部14から系統A2重冷却パイプ15に入り込み、系列A2重冷却パイプ15を経由し、系統A回収空洞部16に流入する。一方、低圧流水は、系統B供給空洞部17から系列B2重冷却パイプ18に流れ込み軸方向を矢印8に沿って流れる。系列B2重冷却パイプ18の下面の同軸冷却通路6で折り返した流水は、系列B2重冷却パイプ18内を上方向に移動し、系統B回収空洞部19に流れ込む。このように、この方式によれば、圧力等の種類の異なる2系列の流水が使用可能となる。
また、本実施形態2の金型冷却装置に複数の種類の異なる冷却パイプ15、18を用いた様子が、図5の断面図に示される。この図5では、多数本の系列A2重冷却パイプ15、系列B2重冷却パイプ18を格納した冷却マニホルド11が示されている。
系統Aについては、以下のように、系列A供給口20から系列A供給空洞部14に流入した流水は、系列A2重冷却パイプ15を通って、2重になった冷却通路を流れ、再度系列A2重冷却パイプ15を経由して系列A回収空洞部16内に流れ込む。また、系列Aには、このほかに図左に示す2本の系列A2重冷却パイプ15が配置されており、系列A2重冷却パイプ15は、系列A供給空洞部14と系列A回収空洞部16に並列構造で配置されている。系列A回収空洞部16で回収された流水は、系列A回収口21を経て外部に流出する。
一方、低圧水を扱う低圧水系列Bについても同様に、系列B供給口22から系列B供給空洞部17から系列B2重冷却パイプ18を経由して、系列B回収空洞部19にて回収される。回収された流水は、系列B回収口23を経由して冷却マニホルド11外に排出される。
本実施形態2の冷却マニホルド11を上方から見ると、図6に示されるようになる。系列A供給入口20を通って冷却マニホルド11に流れ込んだ流水は、系列A冷却パイプ15を通って系列A回収水口21を経て排出される。また、系列B供給口22から冷却マニホルド11に流れ込んだ流水は、系列B2重冷却パイプ18を経て、系列B回収口23から排出される。
また、本実施形態2の冷却マニホルド11を取り付けた金型7を別の角度から見ると、図7の斜視図で示されるようになる。即ち、冷却マニホルド11は、金型7の上部に取り付けられており、金型7の内部には発熱体である成形部品が配置され、上記の部品成形面13で接している。
そして、この構造では、充填された成形材を冷却、凝固・固化させるため、系列A供給口20,必要に応じて2系列目の系列B供給口22から冷却マニホルド11に冷却水を流し込み、冷却工程を完了させる。なお、冷却水は、それぞれ、系列A2重冷却パイプ15、又は、系列B2重冷却パイプ18を経由して 冷却マニホルド11内の回収空洞部に流れ込み系列A回収口21、又は、系列B回収口23を経て、外部に取り出される。これらの1系列目の系列A2重冷却パイプ15及び2系列目の系列B2重冷却パイプ18は、成形部品に割れが発生しないように最適位置に配置され、かつ、その冷却水流量を制御することにより、溶融材料の成形・充填・凝固に最適な金型温度が得られるように運用されている。この最適化された運用によりダイキャストのリードタイムが最短化される。
また、この実施形態2では、冷却板内に2系統の冷却水を導入することを示したが、これに代えて、3系統以上の複数系統の流水を導入することも可能である。また、この場合、各系統によって供給圧力を変えておけば、その冷却マニホルドで使用する冷却水圧を選択し、金型の冷却を行う冷却マニホルドの最適な冷却能力を圧力で選択することが可能となる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3は、上述した本発明の実施形態1に加えて、更に供給空洞部と冷却パイプとの間に流量を制御する絞りを設置したものである。
本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面である図8に示されるように、実施形態1と類似しているが、しかしながら、更に、2重冷却パイプ32に流水が流入する入り口となる流入部(流路25)に絞り24が配置されており、この流路25に配置した絞り24によって2重管冷却パイプ32に流れ込む流水流量を任意に変えることが可能となる。
図7の金型内に在る成形部品の冷却の最適化を達成するには冷却通路の冷却能力を可変とすることが必要であり、この例では、冷却水量の可変を上記の絞り24により行う。
以下では、この絞り24の構造の一例を図9ないし図11により説明する。
この絞り24の構造としては、例えば、図9に示されるように、円柱形状の軸33の中心に穴43を開けた構造が採用可能であり、この場合、この穴43のサイズを変えることで、流入する流体の流量を変える機能を有する。
また、他の絞り構造としては、例えば、図10に示されるように、流水の流れる冷却パイプの流路に流れの抵抗を可変とする弁34を配置するものであり、これによっても同様に冷却パイプを流れる冷却水の流量を変えることが可能となる。この弁34は矢印35の回転方向の移動により、外部から駆動可能な構造となっている。また、この場合、更に、流路内に流量計45を設置して流量を計測し、もって、所定の流量になるように、弁34の抵抗を変えることも可能である。
更に、他の絞り構造としては、例えば、図11に示されるように、2重冷却パイプ31に流れる冷却水流量をピストン36の矢印37の上下方向の動きで流路38の面積を制御し、流量をコントロールするものである。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4は、上記本発明の実施形態3に加えて、温度を検出するセンサを設けて、その検知した温度により、流水の流量を制御するものである。
本発明に係る実施形態4の金型冷却装置の断面は、図8に示される実施形態3の金型冷却装置に加えて、図12に示されるように、2重冷却パイプ32の流水の温度を検出するための回収部近傍熱電対26と、冷却マニホルド32の流水を検出するための供給部近傍熱電対27を設置したものである。これらの設置した回収部近傍熱電対26、供給部近傍熱電対27で2重冷却パイプ32の流水の入口と、2重冷却パイプ32を通って供給空洞部9、回収空洞部10に流れ込む流水、及び、出口温度を計測することにより、給水温度、排水温度を測定することができ、もって成形体から流水が奪う熱量が計算されることから流水量を最適値となるように調整することが可能となる。この流水量の調節には、例えば、上述した2重冷却パイプ32内に設置された絞り24を使用することができる。即ち、絞り24の構造は、例えば、上記で説明した図9の流水を通過する穴の大きさを変化させる構造を用いることにすると、流水による奪う熱量が多い場合には、軸33の穴径43を小さくすることで流水抵抗を大きくし、その結果、流水流量を減少させることになる。
なお、上記の熱電対は、流水供給部、流水回収部の近傍以外にも、金型7に取り付けるようにしてもよい。図13には、熱電対を金型熱電対28として、金型7に直接取り付ける構造とした例が示されている。この金型熱電対28を配した構造の採用によれば、金型7の温度を高精度に計測することが可能となる。
更に、上記の実施形態に加えて、コントローラを設けて、計測した熱電対の温度により、流量の制御を自動的に行い、冷却水の温度を自動的に制御できるようにしてもよい。コントローラは、計測した熱電対の温度の出力が適切と考えられる指示値に一致させる、上記の絞りを通過する流水の流量を制御する。
例えば、図12の示された金型冷却装置に対して、図14に示されるように、コントローラ39を設け、回収部近傍熱電対26,供給部近傍熱電対27の温度信号をコントローラ39に取り込み、コントローラ39と直結した可変バルブ40を制御する。この例では、この可変バルブ40の制御により流路の抵抗が変化し2重冷却パイプ32内に流れる流量が変化し、温度制御を行う。すなわち、冷却水の温度を熱電対で計測しこの温度が高い場合には、可変バルブの抵抗を小さくし冷却水流量を多くして、温度を低下させる。この制御により所定の温度に自動制御する。
また、図13の示された金型冷却装置に対して、図15に示されるように、コントローラ39を設け、熱電対28の温度信号をコントローラ39に取り込み、コントローラ39と直結した可変バルブ40を制御する。この例では、この可変バルブ40の制御により流路の抵抗が変化し、2重冷却パイプ32内に流れる流量が変化し、温度制御を行う。すなわち、冷却水の温度を金型熱電対28で計測しこの温度が高い場合には、可変バルブ40の抵抗を小さくし冷却水流量を多くし、温度を低下させる。この制御により所定の温度に自動制御する。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5の金型冷却装置は、金型7内に配置した冷却通路30が図1の実施形態1に示した通路6と異なる構造であり、図16に示されるように、供給側冷却パイプ29から金型7に流入した流水は、接続通路30aを経て、回収側冷却パイプ44に流れ込む構造となっている。このように、本実施形態では、供給側冷却パイプ29と回収側冷却パイプ44が挿入される非貫通孔(通路6)は、上記金型7の表面上の個別の位置に形成されると共に、その間が接続通路で連結されており、上記の実施形態で説明した供給回収構造が同軸の構造(即ち、非貫通孔のみからなる通路6)とは異なっている。この構造による冷却通路によれば、冷却面積が上記の実施形態で示した冷却構造に比較して大きくなり、もって、より高い冷却能力が得られることになる。
〔その他の実施形態〕
上記の種々説明した金型冷却装置の実施形態の説明では、金型を冷却するための液体冷却媒体の一例として流水による冷却を示したが、しかしながら、本発明は、これに限定することなく流水の代わりにガスを用いることによっても上記と同様の機能、効果を得ることができる。ガス圧、種類を変えればそれぞれの冷却マニホルドで冷却能力を変えることも可能になる。また冷却媒体として流水とガスを2系列、複数系列使用することも可能で、広い用途に使用可能となる。更に、冷却媒体として、水以外の液体のものを用いてもよい。
〔冷却マニホルドの製造〕
本実施形態の内部に導く空洞部を有する複雑形状の冷却マニホルド11は、光造形技術を用いて作ることが可能である。この光造形技術は、レーザを用いて、液体又は粉体状態の材料を、製作する部品(上記の冷却マニホルド)の形状に従って、下方から順次固化し、最終形状である冷却板を製作する。このそれぞれの成形面における固化形状は造形物(上記の冷却マニホルド)の断面形状となる。即ち、冷却マニホルド11内には、上記の供給空洞部9と回収空洞部10を、一体構造で成形することができる。
また、この光造形による成形は、直接金属粉をレーザにより溶融固化する直接造形と、更には、これに代えて紫外線硬化樹脂をレーザで固めいったん樹脂にてマスター形状を造形し、このマスターと金属材料を置き換えて金属製の冷却ブロックを製作する金属との置き換え法がある。また、ロストワックスの技術により、スチレンなどの光造形物にロー材を含浸してマスターを作成し、その後、精密鋳造技術を用いて冷却マニホルドを作る方法も、その置き換え方法として有効な製造方法である。この複雑形状の冷却マニホルドは光造形技術のほか、更には、溶接構造でも製作が可能となることは云うまでもない。
〔実施形態より理解できる本発明の特徴〕
以上の様に、本発明の金型冷却装置は、成形用金型の冷却を流水により行うもので、従来の冷却水給水導管と冷却水回収導管及び冷却パイプの機能をマニホルド内に配置する冷却水供給空洞部と冷却水回収空洞部の2箇所に集約する。すなわち、複数の冷却水給水導管はある空洞部に、複数の冷却水回収導管は近接する他の空洞部に配置した構造である。金型の冷却回路に冷却水を供給排出する冷却パイプを配置し、複数個の冷却水供給導管を供給空洞部に結合し、排出導管は排出空洞部に結合する冷却マニホルドである。このマニホルド構造体は、複雑形状かつモグラ穴形状造形が可能な光造形技術を用いて製作する。以上のような冷却流水の系列が高圧部、低圧部と複数個ある場合に、各々の系統にそれぞれ冷却水供給空洞部と冷却水回収空洞部を設けることにより、実現できる。
また、上記のように、本発明の金型冷却装置では、冷却水の供給空洞部と回収空洞部を被冷却部品の金型の近傍に密着して固定したことにより複雑な任意位置に配置した複数本の冷却通路に流水を供給回収可能な構造とした。複数本の冷却用供給導管をある同一面空洞部にまとめ、複数本の回収導管を別の同一面空洞部にまとめたため、構造が簡単になり、この簡素化により信頼性が向上し、製作価格が低下することも期待できる。
本発明の実施形態1に係る金型冷却装置の断面図 本発明の実施形態1に係る金型冷却装置の平面図 本発明の実施形態1に係る金型冷却装置と金型の斜視図 本発明の実施形態2に係る金型冷却装置の断面図(その一) 本発明の実施形態2に係る金型冷却装置の断面図(その二) 本発明の実施形態2に係る金型冷却装置の平面図 本発明の実施形態2に係る金型冷却装置と金型の斜視図 本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面図 図8における絞りの構造を示す断面図(その一) 図8における絞りの構造を示す断面図(その二) 図8における絞りの構造を示す断面図(その三) 本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面図(その一) 本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面図(その二) 本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面図(その三) 本発明の実施形態3に係る金型冷却装置の断面図(その四) 本発明の実施形態4に係る金型冷却装置の断面図 従来技術に係る金型冷却装置の断面図(その一) 従来技術に係る金型冷却装置の断面図(その二) 従来技術に係る金型冷却装置の平面図である(その一) 従来技術に係る金型冷却装置の断面図である(その三) 従来技術に係る冷却装置の平面図である(その二)
符号の説明
1…供給口
2…冷却水供給導管
3…冷却パイプ
4…冷却水回収導管
5…回収口
6…通路
7…金型
8…矢印
9…供給空洞部
10…回収空洞部
11…冷却マニホルド
12…2重冷却パイプ
13…部品成形面
14…系統A供給空洞部
15…系統A2重冷却パイプ
16…供給A回収空洞部
17…系統B供給空洞部
18…系統B2重冷却パイプ
19…供給B回収空洞部
20…系列A供給口
21…系列A回収口
22…系列B供給口
23…系列B回収口
24…絞り
25…流路
26…回収近傍熱電対
27…供給近傍熱電対
28…金型熱電対
29…供給側冷却パイプ
30…冷却通路
30a…接続通路
31…2重冷却パイプ
32…2重冷却パイプ
33…軸
34…弁
35…矢印
36…ピストン
37…矢印
38…流路
39…コントローラ
40…可変バルブ
43…穴
44…回収側冷却パイプ
45…流量計
46…供給金具
47…回収金具
50…パッキン(シーリング部材)。

Claims (12)

  1. 成形金型の部品成形面とは異なる面に複数設けられた通路内に冷却媒体を通流して当該成形金型を冷却する金型冷却装置であって、
    前記部品成形面と異なる面上に接触して配置される冷却マニホルド部と、
    前記冷却マニホルド部に接続され、前記成形金型との接触面から突出して前記成形金型の通路内に挿入される複数の冷却パイプとを備えたものにおいて、
    前記冷却マニホルド部は、その内部に前記冷却媒体の供給空洞部と回収空洞部とを形成すると共に、前記冷却媒体の供給口と回収口を備えており、
    前記供給口からの冷却媒体は、前記冷却マニホルド部の前記供給空洞部を介して、前記冷却パイプが挿入された前記成形金型内に形成された通路を通流し、前記冷却マニホルド部の前記回収空洞部を介して、前記回収口から回収されることを特徴とする金型冷却装置。
  2. 前記請求項1の金型冷却装置において、前記複数の冷却パイプの接続部には、それぞれ一対の前記供給空洞部と前記回収空洞部とが設けられていることを特徴とする金型冷却装置。
  3. 前記請求項1の金型冷却装置において、前記冷却マニホルド部の前記供給空洞部と前記回収空洞部は、その供給口と回収口と共に、複数の冷却媒体の系統を形成することを特徴とする金型冷却装置。
  4. 前記請求項1の金型冷却装置において、前記成形金型に設けられた通路は非貫通孔で形成したことを特徴とする金型冷却装置。
  5. 前記請求項1の金型冷却装置において、前記成形金型に設けられた通路は二つの非貫通孔をその底部において接続通路を介して連結して形成したことを特徴とする金型冷却装置。
  6. 前記請求項1記載の金型冷却装置において、
    前記供給空洞部と前記冷却パイプと間に前記冷却媒体の流量を制御する絞りを配置したことを特徴とする金型冷却装置。
  7. 前記請求項6記載の金型冷却装置において、
    更に、コントローラと温度センサとを備え、
    前記コントローラは、前記温度センサの出力に応じて前記絞りを通過する前記冷却媒体の流量を制御することを特徴とする金型冷却装置。
  8. 前記請求項7記載の金型冷却装置において、
    前記温度センサを、前記供給空洞部又は前記回収空洞部の近傍に取り付けることを特徴とする金型冷却装置。
  9. 前記請求項1ないし請求項3のいずれかの金型冷却装置において、
    前記冷却マニホルド部を、光造形技術による金属粉の直接造形によって製造することを特徴とする金型冷却装置。
  10. 前記請求項1ないし請求項3のいずれかの金型冷却装置において、
    前記冷却マニホルド部を、光造形技術により樹脂のマスター形状を造形した後、当該マスター形状を金属材料と置き換える置き換え方法によって製造することを特徴とする金型冷却装置。
  11. 前記請求項1の金型冷却装置において、
    前記冷却マニホルド部を一体構造で形成したことを特徴とする金型冷却装置。
  12. 前記請求項1の金型冷却装置において、
    前記冷却パイプは、前記冷却マニホルド部に対し、着脱可能に接続されたことを特徴とする金型冷却装置。
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