JP2013022630A - 湯口装置 - Google Patents

湯口装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013022630A
JP2013022630A JP2011161414A JP2011161414A JP2013022630A JP 2013022630 A JP2013022630 A JP 2013022630A JP 2011161414 A JP2011161414 A JP 2011161414A JP 2011161414 A JP2011161414 A JP 2011161414A JP 2013022630 A JP2013022630 A JP 2013022630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
gate
bush
water
path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011161414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5808972B2 (ja
Inventor
Kayo Watanabe
佳代 渡▲邊▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2011161414A priority Critical patent/JP5808972B2/ja
Publication of JP2013022630A publication Critical patent/JP2013022630A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5808972B2 publication Critical patent/JP5808972B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

【課題】冷却媒体の流量を例えば熱源範囲などに対応するよう適宜変更し得る湯口装置を提供する。
【解決手段】周方向に沿って装置本体12に配置される分水路(導排水経路を構成する冷却経路)15と,この分水路15に連通するよう軸心方向に沿って配置される冷却ブッシュ装置Sとの冷却回路である。冷却ブッシュ装置Sは、湯口装置10におけるランナー熱源の範囲内に、装置本体12の周方向へ適宜角範囲をもって複数配置し得る。即ち、ランナー熱源の範囲に対する冷却溶媒の流量を適宜変更し得るので、湯口装置10を局部的及び効率的に冷却できる。従って、冷却溶媒の流量を熱源範囲に対応するよう適宜変更できるので、冷却効率が向上し得る。また、冷却ブッシュ装置Sを任意の箇所へ集中的或いは分散して配置できるので、従来のように分割しなくても、複雑な冷却回路を構成し得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型の湯口に配置され溶湯の湯道となる湯口装置において、冷却媒体を流動させて冷却する湯口装置に関するものである。
特許文献1に係る湯口ブッシュには、水冷用ジャッケットが外筒の外周を覆うように取り付けられている。水冷用ジャッケットの内周面には、冷却水が流れる溝が円周方向に複数形成されている(要約書「解決手段」参照)。具体的には、この溝の中に冷却水を流すことにより、外筒をその外周面から冷却することができる(段落番号「0016」参照)。
特許文献2には、冷却効率に優れ、鋳造のサイクルタイムを短縮することができると共に、耐久寿命が長く、部品の交換頻度を少なくすることができる鋳造用湯口部品、例えばスプールブッシュが、開示されている(要約書「課題」参照)。具体的には、中空円筒状をなすスプールブッシュを外周部にリングを嵌合することなく一体構造のものとして、冷却水などの温度調整用流体を流すための温調回路を溶湯と接触する内周面に沿って、望ましくは分岐及び合流点が実質的にない連続した状態に形成している(要約書「解決手段」参照)。
特許文献2に係る温調回路は、例えば拡散接合やろう接などの接合方法を適用することができる。すなわち、湯口部品を温調回路の形成面で分割し、この分割面の一方又は両方に温調回路を溝状に形成すると共に、隣接する分割面に形成される温調回路との連結孔をドリル加工などによって形成した後、両分割面の回路以外の部分を上記接合方法によって面接合することによって分割された部品を一体化する。これによって湯口部品が実質的に一体構造のものとなり、分割面における温度調整用流体の滞留に起因する背圧発生が解消されると共に、分割面における熱の滞留や反射がなくなって熱の移動が円滑なものとなり、冷却などの温調効果が飛躍的に向上することになる(段落番号「0015」参照)。
具体的には、スプールブッシュの本体を複数の分割線に沿って輪切りにし、各分割ピースの分割面のそれぞれに半円形断面の環状溝を同心円状に形成する。また、両端側のピースを除く分割ピースに直線状流路をドリル加工し、分割面に環状溝の始端及び終端に繋がる冷却水の供給口及び排水口に相当する溝を形成する。上記のような温調回路を完成させるに際して、通電接合を用いた。すなわち、まず各接合面を平面度0.01以下、面粗度1.6Rz以下に加工し、真空容器内にて、各ピースを各分割面において重ね合わせ、加圧、通電加熱して各ピースを一体化させた。これによって、各分割面同士が流路以外の部分において接合された完全な一体構造のものとなって、隙間のような非連続部分がなくなる(段落番号「0025」乃至「0028」参照)。
特開2002−59251号公報 特開2006−239737号公報
ところで、特許文献2の背景技術には特許文献1などの三例が挙げらており(段落番号「0007」乃至「0008」参照)、特許文献2に係る湯口部品は上記背景技術の課題をそれぞれ解決しようとしている。即ち、特許文献1のリング嵌合式の湯口ブッシュでは、高い加工精度が要求されるので製造コストが嵩むと共に、本体とリングの間に隙間が生じたような場合には、冷却水が漏れたり、隙間に滞留した冷却水が気化して背圧が生じることによって冷却水の円滑な流れが妨げられたり、嵌合界面における熱伝導が阻害されたりすることがあり、十分な冷却効果が得られない場合があった(段落番号「0009」参照)。
一方、特許文献2は複雑な冷却回路を形成しえるが、スプールブッシュ(湯口部品)を数箇所で輪切りにし、各々単品状態で環状溝を加工した後、電着結合し直す作業が必要となるので、加工工程が複雑になる。また、特許文献2では、複数の分割ピースを電着結合し直すので、環状溝内の錆を除去するなどのメンテナンスが実質的に不可能である。更に、上記各特許文献では、水の流量は、環状孔などが同一形状となっているので、一定量ずつしか供給されない。しかし、金型(湯口装置を含む概念)には、例えばランナー熱源を一定範囲で生成するタイプ(特許文献2の図7に示すタイプ)がある。この場合には、湯口装置を局部的に冷却した方が冷却効率が良い。
なお、金型(湯口装置も含む)は、流入される溶湯金属(例えば、熱源となる溶融アルミ等)で急激な温度上昇による熱衝撃を受け、その一方で金型離型時に塗布する離型剤による気化熱の影響により急激な温度低下となる。そのため、湯口装置は、その湯道となる内周面などに無数の割れが生じることがある。また、上記湯口部品に形成された環状孔などは、その孔面に水などが付着することで、錆が発生し浸食する原因になる。そして、この錆による浸食および上述した熱衝撃などと相俟って、湯口装置には割れがさらに進行する。そのため、湯口装置は、その内周面及び環状孔などが連通するような割れを生じることがある。
本発明の目的は、冷却媒体の流量を例えば熱源範囲などに対応するよう適宜変更し得る湯口装置を提供することにある。
本発明に係る湯口装置は、金型の湯口に配置される湯口装置であって、上記湯口から注入される溶湯の湯道を形成する装置本体と、湯口回り方向に沿って上記装置本体へ配置され、導水される冷却媒体の導水経路及び排水される冷却媒体の排水経路を有する冷却経路と、この冷却経路に連通するよう湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、上記導水経路から冷却媒体を導水すると共に、上記排水経路へと排水する冷却手段と、を備えることを特徴とする。ここで、湯口回り方向とは例えば周回り方向などであり、また湯道方向とは例えば湯口装置の軸心方向などである。更に、冷却手段は、装置本体に形成される冷却孔または有底筒状の筒体などを含む。なお、冷却媒体を装置本体内外へ導水及び排水する導排水口は、冷却経路と連通するよう装置本体の適宜箇所に設けるようにする。
本発明に係る湯口装置は、上述した湯口装置において、上記湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、冷却媒体を上記装置本体内外へ導水及び排水する導排水手段を、上記導水経路及び上記排水経路に各々連通させることを特徴とする。ここで、導排水手段までの冷却経路は、その一部または全部を共通経路(即ち、導排水経路を共通)としても良い。また、本発明に係る湯口装置は、上述した各湯口装置において、上記冷却経路は上記導水経路及び上記排水経路を別経路とする仕切手段を、更に備えることを特徴とする。更に、本発明に係る湯口装置は、上述した湯口装置において、上記仕切手段で仕切られる上記導水経路及び上記排水経路の少なくとも一方を所定間隔とする位置決め手段を、更に備えることを特徴とする。
本発明に係る湯口装置は、上述した各湯口装置において、上記冷却手段は、上記装置本体に形成される冷却孔に配置され、外面がテーパで且つ冷却媒体が供給される冷却ブッシュと、上記冷却ブッシュ及び上記冷却孔の間に配置され、内面が上記冷却ブッシュの外面に対応するテーパで且つ上記冷却ブッシュが上記冷却孔へ装着完了した後に、外径が上記冷却孔と同一直径になる冷却ブッシュカラーと、を備えることを特徴とする。また、本発明に係る湯口装置は、上記冷却手段は、上記仕切手段に装着され、冷却媒体を上記冷却ブッシュ内へ供給する通水手段を、更に備えることを特徴とする。なお、通水手段は、冷却ブッシュに装着するようにしても良い。
本発明に係る湯口装置は、金型の湯口に配置される湯口装置であって、上記湯口から注入される溶湯の湯道を形成する装置本体と、湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、冷却媒体を別経路で導水及び排水させる分水バルブと、上記分水バルブに連通するよう湯口回り方向に沿って上記装置本体へ配置され、仕切板で仕切ることで形成される冷却媒体の導水経路及び冷却媒体の排水経路を有する分水路と、上記分水路に連通するよう上記湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、上記導水経路からの冷却媒体が導水され、引続き上記排水経路へと排水される冷却ブッシュ装置と、を備えることを特徴とする。
なお、本発明は、湯口装置(金型を含む概念)に形成された冷却孔に配置され、冷却媒体が供給される冷却ブッシュと、上記冷却ブッシュ及び上記冷却孔の間に配置され、上記冷却ブッシュが上記冷却孔へ装着完了した後に、外径が上記冷却孔と同一直径になる冷却ブッシュカラーと、を備え、上記冷却ブッシュの外面をテーパにすると共に、上記冷却ブッシュカラーの内面を上記冷却ブッシュの外面に対応するようテーパにする冷却ブッシュ装置をも含む。
本発明に係る湯口装置では、湯口回り方向に沿って配置される冷却経路と,この冷却経路に連通するよう湯道方向に沿って配置される冷却手段との冷却回路であるので、例えばランナー熱源の範囲(局部的に高温となる範囲)内に冷却手段を湯口装置の湯口回り方向へ適宜間隔をもって複数配置し得る。即ち、本発明においては、ランナー熱源の範囲に対する冷却媒体の流量を、適宜加減し得るので、湯口装置(金型を含む概念)を局部的及び効率的に冷却できる。従って、本発明によれば、冷却媒体の流量を熱源範囲に対応するよう適宜変更できるので、冷却効率が向上し得る。
また、本発明においては、冷却手段を任意の箇所へ集中的或いは分散して配置できるので、従来のように分割しなくても、複雑な冷却回路を構成し得る。更に、本発明において、冷却溶媒は、導排水手段(分水バルブ)及び仕切手段(仕切板)などの分水機構を介して導水経路側及び排水経路側へと分水されるので、熱変換された冷却媒体が導水経路中の冷却媒体と交わることがなく流通する。従って、本発明によれば、初期温度(例えば水道管に流れている水温)の冷却溶媒を、冷却手段(冷却ブッシュ)へ流動させることができるので、湯口装置を効率良く冷却し得る。
ここで、冷却手段(冷却ブッシュ装置)は、冷却ブッシュが冷却ブッシュカラーを押広げるというテーパの楔効果により、冷却ブッシュカラーが冷却孔に密着する状態で冷却ブッシュ及び冷却孔を仕切るので、介在物である冷却ブッシュカラーが冷却ブッシュ及び冷却孔を確実に分断する。即ち、冷却ブッシュ及び冷却ブッシュカラーのテーパ同士を嵌合させるという組合せ構造で、冷却ブッシュ装置及び冷却孔を密着させるので、熱伝達効率を低下させることなく、湯口装置(金型を含む概念)の温度調整をし得る。また、冷却ブッシュ装置及び冷却孔の密着性を、冷却ブッシュ及び冷却ブッシュカラーのテーパ同士を嵌合させるという簡易な機械構造となっているので、例えば冷却孔などの隙間に溶解金属を介在させる構成に比べ、交換(メンテナンスを含む)時などの労力が軽減でき使い勝手が良くなる。
更に、冷却ブッシュの挿入に伴い冷却ブッシュカラーを冷却孔の壁面へ圧接させるという簡易な機械構造となっているので、例えば焼きばめ等の圧入構成に比べてスプリングバックの影響がなく、密着性が向上する。なお、テーパの楔効果によって冷却ブッシュカラーが冷却孔に密着する状態で冷却ブッシュカラーが冷却ブッシュ及び冷却孔を確実に分断するので、冷却ブッシュが冷却孔に接触することがなく、たとえ湯口装置が割れても冷却媒体が冷却孔へと流出することを防止し得る。
本発明に係る一実施例の湯口装置の概略分解斜視図である。 図1に示す湯口装置の全体斜視図である。 図2に示す湯口装置の平面図である。 図3に示す4−4線の断面図である。 図3に示す5−5線の拡大した断面図である。 図1に示す装置本体の平面図である。 図1に示す湯口装置の冷却孔の断面図である。 図7に示す冷却孔へ冷却ブッシュカラーを挿入した状態の断面図である。 図9(A)は仕切り板の平面図、図9(B)はその横断面図である。 図8に示すカラー及び冷却ブッシュの挿入状態の断面図である。 図10に示す冷却ブッシュ装置の挿入状態の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、具体化した一実施例を説明する。
以下、図1乃至図11に基づいて、本発明の一実施例である湯口装置10及びその分水機構について説明する。この湯口装置10は、図示しない金型の湯口へ着脱可能に配置される。金型(湯口装置10を含む概念)には、上述したように、例えばランナー熱源を一定範囲で生成するタイプ(特許文献2の図7に示すタイプ)がある。そして、本実施例に係る湯口装置10は、固定側の金型に配置される。なお、図1には複数の冷却孔18を省略しており、実際には冷却孔18は図6に示すように配置されている。また、図1に示す後述する溝14などの形状も略されており、実際には図4及び図5に示す形状となっている。
(湯口装置10の概略構成)
図1に示すように、湯口装置10は、円筒状の装置本体12と、導排水手段である分水バルブ20と、冷却手段である冷却ブッシュ22と、冷却ブッシュカラー30と、通水手段であるインナーパイプ32と、仕切手段である仕切板34と、位置決め手段であるピン36と、蓋体38を備える。装置本体12は、その内周面12Aが金型の湯口(図示省略)から注入される溶湯の湯道となる。ここで、装置本体12は、その外周が三段となっており、小径部13Aと中径部13Bと大径部13Cを形成している(図1及び図2参照)。
(溝に関する構成)
この大径部13Cに形成される平坦面12Bには、図1及び図6に示すように、その湯口回り方向(周回り方向と同義)に沿う所定幅の溝14が形成されている。この溝14は、略340度の角範囲に亘っており、分水路15となる。即ち、分水路15は、略C字状の溝14を区画する(「仕切る」と同義)ことで、図4及び図5に示すような導水経路15Aおよび排水経路15Bの空間を形成する。また、溝14は、図4及び図5に示すように、表面側(以下、「上側」とする)から下側へ向かって順次に幅狭になるよう3段の段差が設けられており、第1溝14A,第2溝14B及び第3溝14Cがそれぞれ形成されている。
溝14の中で最も幅広の第1溝14Aは、平板状の蓋体38を装着させるための溝であり、その上部は蓋体38を装置本体12に溶接するための開先が形成されている。そして、図3に示すように、蓋体38は、溝14の外形に沿う形状で、略C字状となっている。また、図2及び図4に示すように、蓋体38の厚みは、蓋体38を溝14(具体的には第1溝14A)に装着する装着状態において、蓋体38及び装置本体12の平坦面12Bが面一となるように設定されている。
次に、第2溝14Bは、仕切板34を載置させるための溝であり、仕切板34の厚みよりも略1.5倍の高さとなっている。即ち、導水経路15Aは、仕切板34の上面および蓋体38の下面の空間となる。更に、溝14の中で最も幅狭の第1溝14Aは仕切板34の下面で仕切られ、その空間が排水経路15Bとなる。ここで、図9に示すように、仕切板34は、溝14の外形に沿う形状で略C字状となっており(図1に示すように蓋体38の外形と同様)、貫通孔35A,貫通しているネジ孔35B及び未貫通であるピン孔35Cが適宜箇所に形成されている。なお、上述した溝14における所定幅とは、冷却ブッシュ22が挿入し得る幅以上であれば良い。
(分水バルブに関する構成)
図1に示すように、装置本体12には、その溝14の一端に分水バルブ20を挿入させるバルブ孔16が形成されており、このバルブ孔16は湯道方向(軸心方向と同義)に沿うよう溝14に連通している。このバルブ孔16は、図4に示すように、同一径の孔部16Aを形成していると共に、その底部が半球状の半球部16Bとなっている。
また、図1に示すように、中径部13B及び大径部13には、冷却媒体(例えば「水」など)を別経路で導水及び排水させる導水孔17A及び排水孔17Bが、それぞれバルブ孔16に連通するよう形成されている(図4参照)。なお、図4に示すように、導水孔17A及び排水孔17Bにはネジ部17Cがそれぞれ形成されており、図示しない外部導管がネジ部17Cにそれぞれ締結されて冷却回路を構成する。
図1及び図4に示すように、分水バルブ20は、その外形がバルブ孔16と略同一形状となっていると共に、有底筒状の筒体となっている。即ち、分水バルブ20は、バルブ孔16の半球部16Bに対応する半球部20Cを備える。ここで、分水バルブ20の内径は、図4に示すように、その半球部20Cを除き、同一径となっている。一方、分水バルブ20は、その一端側(図では上側)に開放口21Aが形成されていると共に、その外形が大径部20A及び小径部20Bの2段形状となっている。
即ち、図4に示すように、分水バルブ20は、バルブ孔16の孔部16Aと略同一径の大径部20Aを形成している。この大径部20Aには、分水バルブ20がバルブ孔16に挿入された状態(以下、単に「バルブ挿入状態」ともいう)において、装置本体12の導水孔17Aに対応する部位に、導水孔17Aと同一径の孔21Bが形成されている。一方、図4に示すように、分水バルブ20は、その基端が仕切板34の貫通孔35Aに挿入された状態において、分水バルブ20の基端面及び仕切板34の上面34A(図9B参照)が面一となる。
即ち、図4に示すように、上記バルブ挿入状態における大径部20Aは、装置本体12の導水孔17A及び仕切板34の表面34Aで区画される導水経路15Aを連通させ、導水回路を構成させる。他方、分水バルブ20は、上記バルブ挿入状態において、その上端から装置本体12の排水孔17Bに対応する部位よりも若干下までが、バルブ孔16の孔部16Aよりも小径の小径部20Bとなっている。即ち、図4に示すように、上記バルブ挿入状態における小径部20Bは、装置本体12の排水孔17B及び仕切板34の裏面34B(図9B参照)で区画される排水経路15Bを連通させ、排水回路を構成させる。
(冷却孔に関する構成)
図6に示すように、装置本体12には、バルブ孔16から溝14の他端へ向かって、図1に示す湯口装置10(これが装着される「金型」を含む)を冷却する冷却孔18(図5参照)が、装置本体12の軸心方向に沿って複数形成されている。この隣合う冷却孔18同士は、所定角範囲(例えば、20度または30度など)をもって配置されている。即ち、バルブ孔16側の冷却孔列C1には、例えば120度などの角範囲α1において、5箇所に冷却孔18が角範囲約30度の間隔でそれぞれ配置されている。
他方の冷却孔列C2には、ランナー熱源の範囲(例えば、90度程度の角範囲)が含まれ、装置本体12を局部的に冷却するように設定されている。即ち、冷却孔列C2には、例えば120度などの角範囲α2において、7箇所に冷却孔18が角範囲約20度の間隔でそれぞれ配置されている。本実施例では、冷却孔列C2に配置された7箇所の冷却孔18(即ち、冷却ブッシュ装置S)によって、冷却媒体の流量を冷却孔列C1に比べて局部的に増加している。
図5に示すように、冷却孔18は、第3溝14Cの下方に配置されており、第3溝14Cの幅よりも小径となっている。そして、冷却孔18は、その上部にネジ部18Aが形成されており、このネジ部18A上部と第3溝14C(図4参照)とが連通し排水経路15Bを構成する。即ち、冷却ブッシュ22は、排水経路15B(第3溝14Cと同義)に対応する深さまで冷却孔18内へ挿入させる。図7に示すように、冷却孔18はネジ部18Aに連続して同一径の孔部18Bが形成され、この孔部18Bはネジ部18Aよりも若干小径となっている。また、冷却孔18の底部は、半球状の半球部18Cとなっている。
(冷却ブッシュ装置に関する構成)
図8の1点鎖線及び2点鎖線に示すように、冷却手段の一部である冷却ブッシュ装置Sは、一組の冷却ブッシュカラー(以下、単に「カラー」ともいう)30A,30B及び冷却ブッシュ22の組合せで、両者共にその外形が冷却孔18と略同一形状である。ここで、カラー30は、図7の2点鎖線に示すように、軸方向に沿って二分割されており、左右対称の形状となっている。また、カラー30は、図8に示すように、その分割箇所が最大径の部分(直径部分と同義)で、一対のカラー片30A及び30Bの組合せとなる。
これらのカラー片30A及び30Bは、冷却孔18内に挿入された状態で所定の隙間T1になるように、上述した直径部分が隙間T1の1/2づつ切削されるよう形成されている(図8の実線参照)。また、カラー30は、鋼鉄などに比べ熱伝導率が高く且つ展性が大きい材質、例えば銅またはアルミニウムなどの材料を用いてプレス成型するのが好適である。なお、同一形状のカラー片30A及び30Bをプレス加工して成型するので、カラー30は安価に製造し得る。
図10に示すように、カラー30及び冷却ブッシュ22が冷却孔18へ装着完了した後において、カラー30は冷却孔18の軸心P(図7の一点鎖線参照)と同一の有底筒状となる。即ち、カラー30には、その開放されている挿入口31(図8参照)が形成されている。一方、カラー30の先端は、上述したように、冷却孔18の半球部18Cに対応する形状となっている。即ち、図8に示すように、カラー30には、その先端に半球部30Cが形成されている。なお、カラー30の長さL1(図8参照)は、孔部18B及び半球部18Cの長さよりも若干短くなっている。
カラー30は、冷却ブッシュ22が冷却孔18へ装着完了した後(図10参照)において、その外径が孔部18Bの直径D1(図7参照)と同一になるよう設定されている。即ち、図7の二点鎖線に示すように、カラー30の外面形状は軸線Pに沿って直線状となっており、カラー30の外周面が冷却孔18の内周面へ密着するように設定されている。
一方、図8に示すように、カラー30は、その内周面が軸線Pに対して斜状のテーパ面30Dとなっており、挿入口31から半球部30Cへ向かう程に肉厚が厚くなるよう設定されている。即ち、テーパ面30Dは挿入口31から半球部30Cへ向かって軸心P寄りに斜状となっており、そのためカラー30の内面形状は先細り状である。ここで、テーパ面30Dは、そのテーパ率が例えば1/200などで内径加工されている。
即ち、冷却ブッシュ装置Sは、湯口装置10(図示しない金型を含む概念)に形成された冷却孔18に配置され、冷却媒体が供給される冷却ブッシュ22と、この冷却ブッシュ22及び冷却孔18の間に配置され、冷却ブッシュ22が冷却孔18へ装着完了した後に、外径が冷却孔と同一直径になる冷却ブッシュカラー30と、を備え、冷却ブッシュ22の外面をテーパにすると共に、冷却ブッシュカラー30の内面を冷却ブッシュ22の外面に対応するようテーパにするものである。
(冷却ブッシュの構成)
図8の1点鎖線に示すように、冷却ブッシュ22は、内膜として機能する有底筒状の筒体24と,筒体24の開放口25(図8の一点鎖線参照)に溶接などで装着されるツバ部26を備える。このツバ部26は、図10に示すように、開放口25へ挿入する挿入部27と,挿入部27よりも径大なネジ部28を備える。このネジ部28は、冷却孔18のネジ部18Aに噛合するよう形成されている。なお、挿入部27は、ツバ部26が筒体24に装着できるように、開放口25を形成する直径よりも若干径小となるよう形成されている。
また、ツバ部26には、そのネジ部28に対応する中央に、六角レンチ孔26Aが形成されている。そして、冷却ブッシュ22を冷却孔18のネジ部18Aへ締結などする場合、図示しない六角レンチを用いて六角レンチ孔26Aに挿入し、締め込む。なお、ツバ部26及び筒体24の溶接箇所は、挿入部27に対応する筒体24の外周面周辺である。
図10に示すように、筒体24は、ツバ部26を装着するストレート部24Aと,カラー30(即ち、カラー片30A及び30B)を冷却孔18の内周面へ押し広げるテーパ部24Bと,カラー30の半球部30Cに対応する半球部24Cを備える。この筒体24は、例えば軟鉄で成形された高張力鋼板などで、一体成型たとえばプレス成型している。即ち、筒体24は、プレス成型の他に、例えばスエージング加工または中ぐり加工など成形させても良い。ストレート部24Aは、筒体24の開放口25から所定長さ(具体的には、図10の一点鎖線までの長さ)L2までの範囲で、同一径になるよう形成されている。
テーパ部24Bは、図8に示すように、その外形(外面と同義)がカラー30のテーパ面30Dに対応するよう先細りのテーパ形状(ストレート部24Aの延長線Y参照)で、対応するテーパ面30Dの内面よりも若干径大となっている。即ち、テーパ部24Bは、冷却ブッシュ22がカラー30に挿入されるに伴い、カラー30の外周面を冷却孔18の壁面(内周面と同義)へ押しつけるためである。
(インナーパイプに関する構成)
図1及び図11に示すように、インナーパイプ32は、その基端にネジ部32A及びこのネジ部32Aから延設されるパイプ部32Bを備える。このパイプ部32Bは、ツバ部26の六角レンチ孔26Aの孔径よりも小径である。図10の2点鎖線に示すように、インナーパイプ32は、パイプ部32Bを仕切板34のネジ孔35Bに挿通させた状態において、ネジ部32Aをネジ孔35Bに締結させる(図11参照)。
そして、仕切板34を第2溝14Bの段部に載置させた装着状態(図11に示す状態)では、パイプ部32の先端が冷却孔18の半球部18C付近まで挿入されている。なお、本実施例では、インナーパイプ32を冷却ブッシュ22のツバ部26に装着するようにしても良い。この場合、ツバ部26の内面にネジ部(図示省略)を設けるようにし、インナーパイプ32のネジ部32Aを締結させる。ここで、湯口装置10における冷却回路は、上述したように、装置本体12の導水孔17A,分水バルブ20,導水経路15A,インナーパイプ32,冷却ブッシュ22,排水経路15B及び装置本体12の排水孔17Bなどで構成される。
(蓋体及びピンに関する構成)
図1及び図4に示すように、蓋体38及び円柱状のピン36は、仕切板34を第2溝14Bの段部(図4参照)に位置決めための位置決め手段である。ピン36は、仕切板34のピン孔35Cよりも若干径小となっており、その下部がピン孔35Cへ挿入される。また、図4に示すように、ピン孔35Cは、その深さが仕切板34の板厚の略半分程度となっている。そして、ピン36をピン孔35Cへ挿入させた状態において、蓋体38を第1溝14Aへ装着すると、ピン36が仕切板34を第3溝14C側へ押圧し位置決めするので、導水経路15A及び排水経路15Bにおける各々の隙間(空間と同義)は一定に保持している(図4参照)。
ここで、蓋体38の装着は、溝14の段差部分にOリングなどの漏れ止め手段を設け、図示しない締結部材(例えば、ネジなど)で締結させるようにしても良い。また、蓋体38の装着は、溝14の開先部分など及び蓋体38を溶接などで溶着させるようにしても良い。更に、第3溝14Cの代わりに、位置決めピンを用いて排水経路15Bの空間を仕切るようにしても良い。なお、本実施例では、導水経路15A及び排水経路15B(または導水孔17A及び排水孔17B)の位置関係を任意に(例えば逆に)変更させても良い。
(本実施例の作用)
図1に示す湯口装置10の組立手順について説明する。この組立は、冷却ブッシュ装置S及び分水バルブ20などを装置本体12へ装着した後に、仕切板34及び蓋体38などを組付ける。冷却ブッシュ装置Sは、カラー30を冷却孔18に挿入するカラー挿入工程,冷却ブッシュ22を更に挿入するブッシュ挿入工程,冷却ブッシュ22を冷却孔18に締込み密着させる密着工程(ここまでが冷却ブッシュ装置Sの組付け)を経て、この組付け後の冷却ブッシュ装置Sにインナーパイプ32等を装着させる通水工程で終了する。
先ず、カラー挿入工程は、例えばカラー片30A及び30B(図7の2点鎖線参照)を合わせた状態で、図8に示すように、冷却孔18へ挿入しカラー片30A及び30Bをそれぞれ冷却孔18の壁面に当接させる。本実施例では、冷却孔18に対するカラー30の挿脱時に、カラー30を二分割し且つカラー片30A及び30Bの直径部分を若干切削している(即ち、冷却孔18の孔径よりも小さくなる)ので、冷却孔18に対するカラー30の挿脱が容易になる。即ち、本実施例は、カラー30の挿脱時に、冷却孔18(の周壁と同義)の損傷を防止する。
ブッシュ挿入工程は、図8に示すように、冷却ブッシュ22をカラー30の挿入口31へ差込む。密着工程は、図示しない六角レンチなどでネジ部28をネジ部18Aへ所定量まで締込む。この所定量まで締込むと、カラー30は、冷却孔18の内壁へ押広げられ密着する。即ち、図10に示すように、冷却ブッシュ22は、そのテーパ部24Bがカラー30のテーパ面30Dにガイドされながらカラー30を、冷却孔18の周壁へ押付ける。
ここで、カラー30は冷却孔18の周壁へ押広げられるが、図8に示すような半割り形状のカラー30は鋼鉄などに比べ熱伝導率が高く且つ展性が大きい材質たとえば銅材で成型されているので、展性などの変形吸収作用によってカラー片30A及び30B同士の隙間はなくなり密着する。また、溶湯入湯時に湯口装置10が高温となるので、カラー30が湯口装置10及び冷却ブッシュ22よりも熱膨張し、カラー片30A及び30B同士は密着する。
本実施例においては、冷却ブッシュ22がカラー30を押広げるというテーパの楔効果により、カラー30が冷却孔18に密着する構成となっているので、湯口装置10の冷却孔18及び冷却ブッシュ装置Sの密着性を簡易な構成で向上する。また、本実施例においては、このカラー密着状態で冷却ブッシュ22及び冷却孔18を仕切るので、介在物であるカラー30が冷却ブッシュ22及び冷却孔18を確実に分断する。即ち、本実施例おいては、冷却孔18へ接触しないように構成しているので、膜としての冷却ブッシュにより水漏れが確実に防止される。
従って、本実施例によれば、冷却ブッシュ22及びカラー30のテーパ同士を嵌合させるという組合せ構造で、冷却ブッシュ装置S(冷却ブッシュ22とカラー30との組合せ)及び冷却孔18を密着させるので、熱伝達効率を低下させることなく、湯口装置10(図示しない金型を含む)の温度調整をし得る。また、本実施例によれば、冷却ブッシュ装置S及び冷却孔18の密着性を、冷却ブッシュ22及びカラー30のテーパ同士を嵌合させるという簡易な機械構造となっているので、交換時などの労力が軽減でき使い勝手が良くなる。
また、本実施例によれば、冷却ブッシュ22の挿入に伴いカラー30を冷却孔18の周壁へ圧接させるという簡易な機械構造となっているので、例えば焼きばめ等の圧入構成に比べてスプリングバックの影響がなく、密着性が向上する。なお、本実施例によれば、テーパの楔効果によってカラー30が冷却孔18に密着する状態でカラー30が冷却ブッシュ22及び冷却孔18を確実に分断するので、冷却ブッシュ22が冷却孔18に接触することがなく、たとえ湯口装置10が割れても冷却媒体が冷却孔18へと流出することを防止し得る。
通水工程は、図1及び図4に示すように、先ず分水バルブ20の孔21Bを導水孔17Aに対向するように、分水バルブ20をバルブ孔16へ挿入させる。この挿入状態において、図4に示すように、分水バルブ20は、その小径部20Bが排水孔17Bに対向する。次に、上述した密着工程の後(図10の実線参照)は、図10の2点鎖線に示すインナーパイプ32を仕切板34に締結させて装着すると共に、仕切板34を第2溝14Bの段部へ装着させる。この装着状態において、インナーパイプ32は、そのパイプ部32先端が冷却孔18の半球部18C付近まで挿入される(図11参照)。
最後に、図4に示すように、ピン36を仕切板34のピン孔35Cへ挿入させた状態において、蓋体38を第1溝14Aへ装着する。これにより、湯口装置10には、導水経路15A及び排水経路15Bにおける各々の隙間が一定に保持される。なお、図5に示すように、冷却孔18のネジ部18Aは、その上部が第3溝14C(図4参照)と連通しているので、排水経路15Bを構成する。
装置本体12の導水孔17A及び排水孔17Bは、図示しない導水配管を介して例えば水道の蛇口などに接続すると共に、図示しない排水配管を経て例えば排水場に排水させる。本実施例では、湯口装置10を図示しない固定側の金型へ装着した後、上記各配管を装置本体12のネジ部17Cへそれぞれ接続するようにしても良い。ここで、通水経路は、冷却媒体(水道水など)を湯口装置10の内外へ導水及び排水させる冷却回路と同義である。
(湯口装置10における冷却回路の流れ)
図示しない導水配管からの水は、図4に示すように、装置本体12の導水孔17A及び分水バルブ20の孔21Bを経て分水バルブ20内へ導水される。分水バルブ20内の水は、分水バルブ20の開放口21Aを経て導水経路15Aへ導水される(図4の矢印参照)。そして、図5に示すように、水(液体と同義)は、その特性より流動が容易な導水経路15Aを満水とした後、略同時にインナーパイプ32のパイプ部32Bを経て冷却ブッシュ22内へ導水される(図5の矢印参照)。
ここで、パイプ部32Bは、その先端が冷却孔18の半球部18C付近まで挿入されている。そのため、水は、冷却ブッシュ22の全長(筒体24及びツバ部26を含む長さ)を経て排水経路15Bへ攪拌されながら排水される(図5の矢印参照)。そして、冷却ブッシュ22内で熱変換された(即ち、熱せられた)水は、図4に示すように、排水経路15B及び分水バルブ20の小径部20Bを経て装置本体12の排水孔17Bへ排水される(図4の矢印参照)。そして、水は、図示しない排水配管を経て例えば排水場へ排水される。
本実施例において、冷却溶媒は、分水バルブ20(導排水手段)及び仕切板34(仕切手段)などの分水機構を介して導水経路15A側及び排水経路15B側へと分水されるので、熱変換された冷却媒体が導水経路15A中の冷却媒体と交わることがなく流通する。従って、本実施例によれば、初期温度(例えば水道管に流れている水温)の冷却溶媒を、冷却ブッシュ22(冷却手段)へ流動させることができるので、湯口装置10を効率良く冷却し得る。また、本実施例では、冷却ブッシュ装置Sを任意の箇所へ集中的或いは分散して配置できるので、従来のように分割しなくても、複雑な冷却回路を構成し得る。
更に、本実施例は、湯口回り方向(周回り方向と同義)に沿って配置される導水経路15A及び排水経路15B(冷却経路)と,この冷却経路に連通するよう湯道方向(湯口装置10の軸心方向と同義)に沿って配置される冷却ブッシュ装置S(冷却手段)との冷却回路である。そのため、本実施例に係る冷却ブッシュ装置Sは、湯口装置10におけるランナー熱源の範囲(局部的に高温となる範囲)内に、湯口装置10の周回り方向へ適宜間隔(例えば角範囲20度など)をもって複数配置し得る。
即ち、本実施例においては、ランナー熱源の範囲に対する冷却媒体の流量を、適宜変更(加減と同義)し得るので、湯口装置10(金型を含む概念)を局部的及び効率的に冷却できる。従って、本実施例によれば、冷却媒体の流量を熱源範囲に対応するよう適宜変更できるので、冷却効率が向上し得る。
なお、本実施例において、冷却ブッシュ22は、筒体24を任意に長さ或いは太さを変更し得るように構成しても良く、またツバ部26上面に十字状に切欠した十字溝などを形成するようにしても良い。この十字溝は、冷却ブッシュ22を冷却孔18(図10参照)へ締付けるためのもので、図10に示す六角レンチ孔26Aに代わる例である。
ここで、金型は、例えば固定側の金型に配置される湯口装置10または可動側の金型に配置される分流子(図示省略)などを含む概念である。即ち、本発明では、冷却ブッシュ装置Sを金型本体または分流子などに形成される冷却孔へ装着するようにしても良い。また、本発明では、湯口装置10をランナー熱源を一定範囲で生成するタイプ以外の金型でも、同様に適用できる。即ち、本発明は、軸心方向へ配置される冷却ブッシュ装置Sを、周方向へ等間隔で配置させるようにしても良い。この場合、湯口装置10は、均等で且つ急速に冷却される。
なお、本実施例において、冷却媒体を装置本体12内外へ導水及び排水する導排水口は、冷却回路と連通するよう装置本体12の適宜箇所に設けるようにしても良い。本実施例において、分水バルブ20までの冷却経路は、その一部または全部を共通経路(即ち、導排水経路を共通)としても良い。本実施例では冷却ブッシュ22を任意の締付け完了位置(装着完了位置と同義)としても良く、且つその緩み止めは簡易な仮付け溶接などとしても良い。本実施例の冷却手段は、装置本体に形成される冷却孔または有底筒状の筒体などとしても良い。本実施例の冷却回路は、冷却ブッシュ装置Sで熱変換された水を再び冷却し再使用する循環型としても良い。
10…湯口装置、12…装置本体、14…溝、14A…第1溝、14B…第2溝、14C…第3溝、15…分水路、15A…導水経路(冷却経路)、15B…排水経路(冷却経路)、16…バルブ孔、17A…導水孔、17B…排水孔、18…冷却孔、20…分水バルブ(導排水手段)、20B…分水バルブの小径部、21A…分水バルブの開放口、21B…分水バルブの孔、22…冷却ブッシュ(冷却手段)、24…冷却ブッシュの筒体、24B…筒体のテーパ部、30…冷却ブッシュカラー(冷却手段)、30D…カラーのテーパ面、32…インナーパイプ(通水手段)、34…仕切板(仕切手段)、36…ピン(位置決め手段)、38…蓋体、C1及びC2…冷却孔列、S…冷却ブッシュ装置(冷却手段)

Claims (7)

  1. 金型の湯口に配置される湯口装置であって、
    上記湯口から注入される溶湯の湯道を形成する装置本体と、
    湯口回り方向に沿って上記装置本体へ配置され、導水される冷却媒体の導水経路及び排水される冷却媒体の排水経路を有する冷却経路と、
    この冷却経路に連通するよう湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、上記導水経路から冷却媒体を導水すると共に、上記排水経路へと排水する冷却手段と、
    を備えることを特徴とする湯口装置。
  2. 請求項1に記載の湯口装置において、上記湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、冷却媒体を上記装置本体内外へ導水及び排水する導排水手段を、上記導水経路及び上記排水経路に各々連通させることを特徴とする湯口装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の湯口装置において、上記冷却経路は上記導水経路及び上記排水経路を別経路とする仕切手段を、更に備えることを特徴とする湯口装置。
  4. 請求項3に記載の湯口装置において、上記仕切手段で仕切られる上記導水経路及び上記排水経路の少なくとも一方を所定間隔とする位置決め手段を、更に備えることを特徴とする湯口装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の各請求項に記載の湯口装置において、
    上記冷却手段は、上記装置本体に形成される冷却孔に配置され、外面がテーパで且つ冷却媒体が供給される冷却ブッシュと、上記冷却ブッシュ及び上記冷却孔の間に配置され、内面が上記冷却ブッシュの外面に対応するテーパで且つ上記冷却ブッシュが上記冷却孔へ装着完了した後に、外径が上記冷却孔と同一直径になる冷却ブッシュカラーと、を備えることを特徴とする湯口装置。
  6. 請求項3乃至請求項5の各請求項に記載の湯口装置において、
    上記冷却手段は、上記仕切手段に装着され、冷却媒体を上記冷却ブッシュ内へ供給する通水手段を、更に備えることを特徴とする湯口装置。
  7. 金型の湯口に配置される湯口装置であって、
    上記湯口から注入される溶湯の湯道を形成する装置本体と、
    湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、冷却媒体を別経路で導水及び排水させる分水バルブと、
    上記分水バルブに連通するよう湯口回り方向に沿って上記装置本体へ配置され、仕切板で仕切ることで形成される冷却媒体の導水経路及び冷却媒体の排水経路を有する分水路と、
    上記分水路に連通するよう上記湯道方向に沿って上記装置本体内へ配置され、上記導水経路からの冷却媒体が導水され、引続き上記排水経路へと排水される冷却ブッシュ装置と、
    を備えることを特徴とする湯口装置。
JP2011161414A 2011-07-22 2011-07-22 湯口装置 Active JP5808972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011161414A JP5808972B2 (ja) 2011-07-22 2011-07-22 湯口装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011161414A JP5808972B2 (ja) 2011-07-22 2011-07-22 湯口装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013022630A true JP2013022630A (ja) 2013-02-04
JP5808972B2 JP5808972B2 (ja) 2015-11-10

Family

ID=47781565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011161414A Active JP5808972B2 (ja) 2011-07-22 2011-07-22 湯口装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5808972B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115106484A (zh) * 2022-07-13 2022-09-27 重庆市聚财机械制造有限公司 一种覆膜沙铸造模冒口结构
CN116689734A (zh) * 2023-08-07 2023-09-05 泉州唯科健康产业有限公司 一种具备自疏通浇口堵塞物的金属模具

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347640U (ja) * 1989-09-12 1991-05-02
JP2004243355A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 National Institute For Materials Science 鋳造用鋳込装置
JP2008055709A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Hitachi Ltd 金型冷却装置
JP2009214167A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Nissan Motor Co Ltd ダイカスト装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347640U (ja) * 1989-09-12 1991-05-02
JP2004243355A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 National Institute For Materials Science 鋳造用鋳込装置
JP2008055709A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Hitachi Ltd 金型冷却装置
JP2009214167A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Nissan Motor Co Ltd ダイカスト装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115106484A (zh) * 2022-07-13 2022-09-27 重庆市聚财机械制造有限公司 一种覆膜沙铸造模冒口结构
CN116689734A (zh) * 2023-08-07 2023-09-05 泉州唯科健康产业有限公司 一种具备自疏通浇口堵塞物的金属模具
CN116689734B (zh) * 2023-08-07 2023-10-10 泉州唯科健康产业有限公司 一种具备自疏通浇口堵塞物的金属模具

Also Published As

Publication number Publication date
JP5808972B2 (ja) 2015-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI292728B (en) Liquid-cooled chilled-casting
JP2014128828A (ja) 湯口スリーブ
RU2008144577A (ru) Поршень для машины для литья под давлением с холодной камерой прессования
US20170001240A1 (en) Water-communicating mechanism
JP5808972B2 (ja) 湯口装置
JP2016193447A (ja) 金型分流子およびそれを備えた鋳造用金型
US20090041962A1 (en) Composite casting process
JP2007276224A (ja) 円弧状コア型の冷却構造、及び該コア型に円弧状冷却水孔を形成する方法
CA2996606A1 (en) Insert for use in an injection molding nozzle and injection molding nozzle with such an insert
US10906090B2 (en) Method of producing insert die of casting apparatus for manufacturing cast product from molten metal, and casting apparatus
KR20130074030A (ko) 열변위 저감을 위한 공작기계용 베이스 구조물 제조방법 및 그 방법에 의해 제조된 베이스 구조물
JP2010194719A (ja) スプルーブッシュ及びスプルーブッシュの製造方法
JP2007222880A (ja) 金型
CN206868936U (zh) 模具冷却水道设置及密封结构
JP4759759B2 (ja) ダイカストマシン用スプールブッシュ
JP5841197B1 (ja) 湯口スリーブおよびそれを備えた鋳造用金型
JP3616616B2 (ja) シリンダブロック鋳造用ボアピン
CN104057584A (zh) 用于浇铸模具的部件,浇铸模具和用于制造部件的方法
KR200484963Y1 (ko) 다이캐스팅 금형 냉각용 쿨러
JP2006239738A (ja) スプールコア
JP2006239737A (ja) 鋳造用湯口部品
CN111687381B (zh) 一种引导轮制造设备及引导轮制造工艺
JP2003136193A (ja) シリンダブロック鋳造用ボアピン
US20150041097A1 (en) Water jacket core
CN220591533U (zh) 一种压铸模具用的带运水一体式浇口套结构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140707

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140707

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5808972

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350