JP2009208229A - 射出成形用金型の圧力損失調整方法 - Google Patents

射出成形用金型の圧力損失調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】射出成形用金型に温調用の媒体を供給する複数の温調系統ごとにその圧力損失を調整可能とする。
【解決手段】射出成形用金型60に温調用の媒体を供給する複数の温調系統1〜4ごとに、その圧力損失ΔP〜ΔPを調整する射出成形用金型の圧力損失調整方法において、複数の温調系統1〜4ごとの圧力損失ΔP〜ΔPを、射出成形時の媒体温度よりも低い温度で測定し、その測定結果に基づいて温調系統1〜4ごとの圧力損失を調整する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、射出成形用金型に配設された複数の温調管の夫々の圧力損失を略均一に調整する射出成形用金型の圧力損失調整方法に関する。
射出成形用金型を製作する際には、まず、充填された溶融樹脂を所望形状に成形するキャビティと、溶融樹脂の流路であるスプルー、ランナ、及びゲート等を金型内に研削・研磨等により形成する。次いで、これらキャビティ及びスプルー等の周囲に、レイアウト(配設ルート)等を考慮して複数の温調管を形成するようにしている。
ところで、金型温度は温調管を流れる媒体によって安定化させているが、温調管系統の圧力損失が一定でないと、キャビティ内の成形品を冷却する温度にムラが生じて成形品を均一に冷却することができない。キャビティ周辺の冷却が均一に行われないと、成形品が変形したり、寸法精度が悪化する等の不具合が生じる。
このため、例えば特許文献1では、樹脂の射出成形品の品質向上を図るため、又は各キャビティ間の品質のバラツキをなくすため、金型内の温調管をキャビティ周辺に配置することで、成形品を均一に冷却する技術が開示されている。
特開2005−280266号公報
しかしながら、特許文献1にも言えることであるが、一般に金型内の複数の温調管系統は、1台の金型温調器から温調媒体の供給を受けているため、各温調管系統ごとの圧力損失は夫々異なっている。圧力損失が異なれば、温調媒体の流量も異なるので各温調系統ごとの冷却能力が異なってくる。これにより、キャビティ内の成形品を均一に冷却することができなくなり、成形品の品質低下や品質にバラツキが発生する。
一方、例えば射出成形時の温調媒体(水、油等)の圧力は高く(例えば0.6MPa)、かつ高温であるため(例えば100〜130℃)、媒体の粘度等も変動し、このままの状態で温調系統の圧力損失を測定するのは困難であった。このため、従来は温調管系統の圧力損失を測定することはあまり行われていなかった。しかし、圧力損失を測定しなければ、各温調管系統の圧力損失が一定か否かを把握することもできなかった。
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、射出成形用金型に温調用の媒体を供給する複数の温調系統ごとにその圧力損失を調整可能な射出成形用金型の圧力損失調整方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
射出成形用金型に温調用の媒体を供給する複数の温調系統ごとに、その圧力損失を調整する射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記複数の温調系統ごとの圧力損失を測定し、その測定結果に基づいて前記圧力損失を調整することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記圧力損失の測定を、射出成形時の前記媒体の温度よりも低い温度で行うことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記圧力損失の調整を、前記温調系統ごとに接続されたホースの長さを変えて行うことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記圧力損失の調整を、前記温調系統の経路に配置した絞り弁を用いて行うことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記圧力損失の調整を、前記温調系統の経路に配置した鉤形パイプを用いて行うことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1、3、4,5のいずれかに記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
前記圧力損失の調整を、少なくとも金型のキャビティ周辺を通る複数の温調系統の圧力損失を略均一にすることにより行うことを特徴とする。
本発明によれば、複数の温調系統ごとの圧力損失を測定し、その測定結果に基づいて圧力損失を調整するようにしたことで、各温調系統を流れる媒体の流量を等しくして、金型内の成形品を均一に冷却することができる。これにより、高精度な成形品を得ることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[金型装置の構成]
図1は、射出成形用の金型装置の縦断面図であり、図2は、金型が固定側と可動側とに完全に離型した状態を示す図である。
射出成形機60は、対向配置されたプラテン61,62を有し、金型装置10は、このプラテン61,62間に挟まれるように固定されている。この射出成形機60は、一方(図の右側)のプラテン61に固定され離型方向に延設された加熱筒63と、この加熱筒63に樹脂65を供給するホッパ64とを有している。加熱筒63には、スクリュー66が内蔵されている。
また、スクリュー66の樹脂射出方向の先端側には、ロケートリング68で位置決めされたノズル67が設けられている。このノズル67は、後述するスプルー16に連通している。
こうして、ホッパ64内の樹脂65は、加熱筒63内のスクリュー66にて加熱溶融され、ノズル67を介して金型装置10内に射出される。
金型装置10は、パーティングラインPLを挟んで固定側金型11と可動側金型12とが対向配置されている。この金型装置10は、パーティングラインPLを境として固定側金型11と可動側金型12とに開閉可能となっている。具体的には、可動側金型12は、固定側金型11に対し離型方向(図1の左方向)に移動可能となっている。
固定側金型11は、パーティングラインPLに面する側の固定側型板13、この固定側型板13に密接配置された固定側取付板15を有している。この固定側取付板15は、前述した射出成形機60のプラテン61に連結されている。
また、固定側取付板15と固定側型板13には、その略中央にスプルー16が離型方向と平行に貫通形成されている。このスプルー16は、射出成形機60のノズル67に連通している。
可動側金型12は、パーティングラインPLに面する側の可動側型板21、スペーサブロック23、及び可動側取付板24を有し、これらが積層状に密接配置されている。スペーサブロック23の内側には、エジェクタプレート25が離型方向に移動可能に配置されている。このエジェクタプレート25にはエジェクタピン26が固定されている。可動側取付板24は、前述した射出成形機60のプラテン62に連結されている。
可動側型板21には、スプルー16に連通するランナ17が離型方向と直交方向に形成されている。このランナ17はゲート18を介してキャビティ19に連通している。これらスプルー16、ランナ17、及びゲート18により、樹脂注入路が形成されている。
キャビティ19は、可動側型板21のパーティングラインPLに面する側に、スプルー16を中心として略対称に2つ形成されている。キャビティ19の一方の面(エジェクタプレート25に面する側)には、一端をエジェクタプレート25に固定されたエジェクタピン26が当接するように配置されている。
こうして、スプルー16から射出された溶融樹脂は、ランナ17、スプルー19、ゲート18を介してキャビティ19に注入される。注入された溶融樹脂は、所定の圧力で保圧されたまま冷却される。
また、固定側型板13と可動側型板21には、断面円形の温調管30,31が配設されている。なお、図では2系統の温調管30,31を示しているが、実際にはキャビティ19やスプルー16等の周辺に複数配設されている。この温調管30,31は、金型温調器(図3参照)から供給される媒体(水、油等)によって金型温度を安定化させるとともに、キャビティ19によって成形された成形品を均一に冷却する役目をなしている。
次に、図2に示すように、キャビティ19内の成形品が冷却された後、金型装置10がパーティングラインPLを境として、可動側金型12が離型方向(図2の左方向)に移動して固定側金型11から離型される。その後、エジェクタピン26が突き出されてキャビティ19から成形品40が取り出される。取り出された状態の成形品40には、スプルー16、ランナ17、及びゲート18で固化した樹脂部分41が連結されている。
[圧力損失の測定]
一般に、流体がパイプ内を流れるときに、そのパイプ内部と流体との間には摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗に勝る力を圧力損失という。
本実施形態では、固定側型板13と可動側型板21に、温調管30、31を夫々の温調系統ごとに独立して配設している。すなわち、温調管30、31は経路の途中で内部を流れる媒体が合流することはない。また、これらの温調管30,31は、金型装置10内にキャビティ19、スプルー16、ランナ17等が形成された後に形成されるもので、レイアウト上の都合により、その配設位置や配設ルートが決定されている。
このため、夫々の温調管30、31を含む温調系統ごとに媒体の流路長も違っており、さらに温調系統ごとに、その圧力損失が異なっているのが実情である。なお、温調系統とは、夫々の温調管30、31とこの温調管30、31に接続されるホース等を含めた媒体の循環系統をいうものとする。
ここで、例えば円管内の層流における圧力損失ΔPは、次のハーゲン・ポアズイユ流として次式で与えられる。
ΔP=32μLU/D
なお、D(m)は管の内径、L(m)は管の長さ、U(m/s)は管内の平均流速、μ(Pa・s)は流体の粘度である。
ところで、本実施形態においては、温調管30、31を流れる媒体である水の圧力が高く(例えば0.6MPa)かつ温度が高い(100〜130℃)ため、温調管30、31を含む温調系統ごとの圧力損失を実際に測定するのは困難とされていた。なお、水の圧力(例えば0.6MPa)というのは、金型温調器(図3参照)から媒体を送り出すための水圧であり、また、媒体の温度(100〜130℃)というのは、射出成形時の媒体の温度のことである。
圧力損失の測定が困難な理由は、例えば水の圧力が高いことから(例えば0.6MPa)、水が沸騰することはないとしても、水の内部に気泡を含む場合等があることを考慮すると、計測器を用いて正確な圧力損失を測定するのは困難なためである。
また、仮に、水が沸騰して気体(水蒸気)となっている状態を考えても、気体の性質(PV=一定)から、気体(水蒸気)の流れによる圧力が、媒体中に置かれた計測器の検出膜に作用して該検出膜が変位すると、その変位した分、気体(水蒸気)の容積(V)も変化して圧力(P)が変化してしまうため、この場合も正確な圧力損失を測定するのは困難となる。
なお、媒体としての水は温度によってもその粘度が変化するため、射出成形時(高温時)の温調系統の圧力損失と、冷却時(低温時)の温調系統の圧力損失とは異なってくる。
本実施形態では、圧力損失の測定に工夫を凝らして、媒体としての水の温度が低温(50〜60℃)の下での温調系統の圧力損失を測定した。これにより、特に水の内部に気泡を含むことはほとんどないため、正確に圧力損失を測定することが可能となった。そして、この低温での温調系統の圧力損失の測定値に基づいて、高温(100〜130℃)での圧力損失を計算で予測した(例えばグラフ値の傾向を予測)。なお、この場合、温度による水の粘度の変化も実験値に基づいて考慮した。
その結果、本実施形態では、温調管30、31を含む温調系統ごとの圧力損失が均一になるように調整するため、以下のように行った。
[第1の実施の形態]
図3は、温調系統の圧力損失の調整を、各温調管30〜33に接続されるホース34〜37の長さを変えて行った実施の形態を示している。なお、各温調経路に描かれた実線は金型外部に接続されたホースを示し、破線は金型内部に形成された温調経路を示している。
本実施形態では、固定側金型11に温調系統1と温調系統2を配設し、また、可動側金型12に温調系統3と温調系統4を配設した。そして、1個の金型温調器50からマニホールド52を介して温調系統1〜4の夫々に連通する循環経路を形成した。
温調系統1は、マニホールド52からホース34を介して温調管30(入口)に入力され、金型内を通って温調管30(出口)から出力されホース34を介してマニホールド52に還流する経路である。
また、温調系統2は、マニホールド52からホース35を介して温調管321(入口)に入力され、金型内を通って温調管32(出口)から出力されホース35を介してマニホールド52に還流する経路である。
さらに、温調系統3は、マニホールド52からホース36を介して温調管33(入口)に入力され、金型内を通って温調管33(出口)から出力されホース36を介してマニホールド52に還流する経路である。
また、温調系統4は、マニホールド52からホース37を介して温調管31(入口)に入力され、金型内を通って温調管31(出口)から出力されホース37を介してマニホールド52に還流する経路である。
なお、調整前の温調系統1〜4の各ホース34〜37の長さは、等しい長さ又はランダムな長さに設定されていた。また、ここでのホースの長さとは、例えば温調系統1に関しては、入力側のホース34の長さと、出力側のホース34の長さとの和をいう(ホース34+ホース34)。温調系統2〜4についても同様である。
本実施形態では、各温調系統1〜4ごとの圧力損失ΔP〜ΔPを、媒体である水の温度を50〜60℃として、流量計及び圧力計により測定した。
すると、調整前の温調系統1〜4の夫々の圧力損失ΔP〜ΔPは、0.28MPa,0.42MPa,0.20MPa,0.31MPaであった。
本実施形態では、これらの圧力損失ΔP〜ΔPを全て略均一にするために、温調系統1〜4の各ホースの長さを、圧力損失の値に応じて長く設定したり又は短く設定した。例えば、ホースの断面積が同一なら流路抵抗はホースの長さに比例するため、圧力損失が大きい温調系統はホースを短く、また、圧力損失が小さい温調系統はホースを長くした。
なお、このとき、温調系統に及ぼすホースの単位長さ当りの圧力損失の値を予め求めておけば、各温調系統での実際の圧力損失を測定することで、必要なホース長を直ちに決定することができる。
こうして、ホース長を調整した後に、再び圧力損失を測定したら、温調系統1〜4の圧力損失ΔP〜ΔPは、夫々0.29MPa,0.28MPa,0.31MPa,0.30MPaとなり、全ての値が略均一となった。
本実施形態によれば、圧力損失調整後の各温調系統1〜4を流れる媒体(水)の流量は等しく、14.21L/minとなった。これにより、キャビティ19内の成形品を均一に冷却することが可能となった。これにより、高精度な成形品を得ることができた。
この場合、コストやスペース等の制約から、全ての温調系統1〜4の圧力損失ΔP〜ΔPを略等しくできない場合も考えられる。しかし、この場合でも、少なくともキャビティ19の周辺を通る複数の温調系統の圧力損失については略等しくすることが好ましい。可能な限り、キャビティ19内の成形品を均一に冷却するためである。
本実施形態によれば、温調系統に接続されたホースの長さを変えることで圧力損失の調整を行うこととしたので、調整用の新たな部品等を必要とせず、低コストで圧力損失の調整を行うことができる。
[第2の実施の形態]
図4は、温調系統の圧力損失の調整を、絞り弁54を用いて行う実施の形態を示している。
本実施形態では、固定側金型11に温調系統1を配設し、可動側金型12に温調系統2を配設した。そして、金型温調器50からマニホールド52を介して温調系統1と温調系統2に夫々連通する循環経路を形成した。
温調系統1は、マニホールド52からホース35を介して温調管32(入口)に入力され、金型内を通って温調管32(出口)から出力されホース35を介してマニホールド52に還流する経路である。
また、温調系統2は、マニホールド52からホース36を介して温調管33(入口)に入力され、金型内を通って温調管33(出口)から出力されホース36を介してマニホールド52に還流する経路である。
ここで、温調系統1と温調系統2の夫々の圧力損失ΔP、ΔPを、媒体である水の温度を50〜60℃として、流量計及び圧力計により測定した。
すると、調整前の温調系統1の圧力損失ΔPは、0.41MPa,また、温調系統2の圧力損失ΔPは、0.36MPaであった。
本実施形態では、この圧力損失ΔP、ΔPを等しくするために、温調系統1にあっては、ホース35+ホース35の長さを2.1mとし、かつホース35の途中に絞り弁54を設けた。また、温調系統2にあっては、ホース36+ホース36の長さを3.4mとした。
こうして、絞り弁54の開度を調節し、再び圧力損失を測定した。その結果、温調系統1の圧力損失ΔPは、0.33MPaとなり,また、温調系統2の圧力損失ΔPは、0.34MPaとなって、両者の圧力損失は略等しくなった。これにより、各温調系統1、2を流れる媒体(水)の流量は等しく12.1L/minとなった。
なお、絞り弁54を用いて流量を調節する際は、いわゆるヘジテーション現象により瞬間的に流量を押し返す性質があるので、操作時には急激に弁の開度を変更しないように注意する。
本実施形態によれば、各温調系統1、2を流れる媒体(水)の流量を略等しくすることができ、キャビティ19内の成形品を均一に冷却することが可能となった。また、絞り弁54の開度を調整することで、水の流量を簡単かつ幅広く変更することができるので、冷却速度を変えたい場合等にも有効な手段である。
[第3の実施の形態]
図5は、温調系統の圧力損失の調整を、鉤形パイプとしての90度クランク56を用いて行った実施の形態を示している。なお、その構成は、図4に示したものと同様である。
本実施形態では、固定側金型11に温調系統1を配設し、また、可動側金型12に温調系統2を配設した。そして、金型温調器50からマニホールド52を介して温調系統1と温調系統2に夫々連通する循環経路を形成した。
温調系統1は、マニホールド52からホース35を介して温調管32(入口)に入力され、金型内を通って温調管32(出口)から出力されホース35を介してマニホールド52に還流する経路である。
また、温調系統2は、マニホールド52からホース36を介して温調管33(入口)に入力され、金型内を通って温調管33(出口)から出力されホース36を介してマニホールド52に還流する経路である。
そして、温調系統1と温調系統2の夫々の圧力損失ΔP、ΔPを、媒体である水の温度を50〜60℃として、流量計及び圧力計により測定した。
すると、調整前の温調系統1の圧力損失ΔPは、0.41MPaであり,また、温調系統2の圧力損失ΔPは、0.36MPaであった。
本実施形態では、この圧力損失ΔP、ΔPを等しくするために、温調系統1では、ホース35+ホース35の長さを2.1mとし、かつホース35と温調管32との接続部に90度クランク56を設けた。また、温調系統2では、ホース36+ホース36の長さを3.4mとした。
こうして、再び圧力損失を測定したら、温調系統1の圧力損失ΔPは、0.35MPaとなり,また、温調系統2の圧力損失ΔPは、0.34MPaとなって、両者の圧力損失は略等しくなった。これにより、各温調系統1、2を流れる媒体(水)の流量は、等しく12.1L/minとなった。
本実施形態によれば、温調系統1の経路に90度クランク56を配置したので、各温調系統1、2を流れる媒体の流量が等しくなり、キャビティ19内の成形品を均一に冷却することが可能となった。また、この90度クランク56は、流路抵抗が決まっているので安定性に優れ、流量のきめ細かい調整は困難であるが、温調系統の圧力損失の調整をきわめて簡単に行うことができる。
さらに、例えばこの90度クランク56を直列に2個接続すれば流路抵抗を2倍にすることができ、また、並列に2個接続すれば流路抵抗を1/2に調整することができるので、媒体の流量調整を簡単に行うことができる。
射出成形用の金型装置の縦断面図である。 金型が完全に開いた状態の縦断面図である。 ホースの長さを変えて温調系統の圧力損失の調整を行った実施の形態を示す図である。 絞り弁を用いて温調系統の圧力損失の調整を行った実施の形態を示す図である。 90度クランクを用いて温調系統の圧力損失の調整を行った実施の形態を示す図である。
符号の説明
10 金型装置
11 固定側金型
12 可動側金型
13 固定側型板
15 固定側取付板
16 スプルー
17 ランナ
18 ゲート
19 キャビティ
21 可動側型板
23 スペーサブロック
24 可動側取付板
25 エジェクタプレート
26 エジェクタピン
30 温調管
30 温調管
31 温調管
31 温調管
32 温調管
32 温調管
33 温調管
33 温調管
34 ホース
34 ホース
35 ホース
35 ホース
36 ホース
36 ホース
37 ホース
37 ホース
40 成形品
41 樹脂部分
50 金型温調器
52 マニホールド
54 絞り弁
56 90度クランク
60 射出成形機
61 プラテン
62 プラテン
63 加熱筒
64 ホッパ
65 樹脂
66 スクリュー
67 ノズル
68 ロケートリング

Claims (6)

  1. 射出成形用金型に温調用の媒体を供給する複数の温調系統ごとに、その圧力損失を調整する射出成形用金型の圧力損失調整方法において、
    前記複数の温調系統ごとの圧力損失を測定し、その測定結果に基づいて前記圧力損失を調整する
    ことを特徴とする射出成形用金型の圧力損失調整方法。
  2. 前記圧力損失の測定を、射出成形時の前記媒体の温度よりも低い温度で行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法。
  3. 前記圧力損失の調整を、前記温調系統ごとに接続されたホースの長さを変えて行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法。
  4. 前記圧力損失の調整を、前記温調系統の経路に配置した絞り弁を用いて行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法。
  5. 前記圧力損失の調整を、前記温調系統の経路に配置した鉤形パイプを用いて行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法。
  6. 前記圧力損失の調整を、少なくとも金型のキャビティ周辺を通る複数の温調系統の圧力損失を略均一にすることにより行う
    ことを特徴とする請求項1、3、4,5のいずれかに記載の射出成形用金型の圧力損失調整方法。
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CN106077572A (zh) * 2016-08-25 2016-11-09 盐城东江汽车部件有限公司 镁合金方向盘骨架的精密快速成型模具
CN106141140A (zh) * 2016-08-25 2016-11-23 盐城东江汽车部件有限公司 具有冷却系统的方向盘快速成型模具

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