以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機であるが、これに限定されず、例えば他の遊技機{例えば、従来の第2種や第3種、一般電役、普通機、複合機(例えば、従来の第1種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第1種の機能と従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。更に、上皿左部には、遊技者により押圧可能な操作ボタン(ステージ移行決定ボタン)5000が設置されている。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図入賞口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、演出表示装置2140、普通図柄表示装置2220、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。ここで、遊技領域120の入口には、遊技領域120に遊技球が進入したか否かを検知するための遊技球発射検出装置300が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、特図始動口2110は、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
次に、普図入賞口2210は、入球検出装置2211を備える。ここで、入球検出装置2211は、普図入賞口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図入賞口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置2121と、電動役物2122と、電動役物2122を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330とを備える。ここで、入球検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及び「−」で表示される。
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2140は、主として、遊技の興趣性を高める「演出」(特に、特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示並びに当該変動表示の際の予告表示)が実行される装置である。具体的構成としては、演出表示装置2140は、前記演出が繰り広げられる演出表示部2141と、現在の保留球数を明示する装図保留表示部2142と、前記演出表示部2141上での前記演出と連動した形で当該演出を盛り上げる役物2143とを備える。ここで、演出表示部2141は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
ここで、本最良形態に係るパチンコ遊技機は、ステージ1(車外ステージ)とステージ2(車内ステージ)という二つの異なる演出形態を有している。そして、後述するように、遊技者は、操作ボタン5000を操作することにより、希望するステージに移行することができる。そこで、図21を参照しながら各ステージを説明すると、まず、図21(a)は、ステージ1における演出表示装置2140の様子を示したものである。当該図に示すように、このステージにおいては、役物2143は、演出表示装置2140の上部に格納されており(図1参照)、装図表示領域2141αを全く遮蔽していない状態にある。そして、このような状態下、装飾図柄の有効ライン(変動領域)は、上方領域2141aに位置している。次に、図21(b)は、ステージ2における演出表示装置2140の様子を示したものである。当該図に示すように、このステージにおいては、役物2143は、演出表示装置2140の上部から出現し、装図表示領域2141αの一部(特に上方領域2141a)を遮蔽している状態にある。そして、このような状態下、装飾図柄の有効ライン(変動領域)は、下方領域2141bに位置している。このように、両ステージにおいては、役物2143が出現しているか否かという点と、装飾図柄の有効ライン(変動領域)の位置が相違している。尚、一方のステージから他方のステージに移行する際にどのような制御をしているか等については後で詳述する。また、本最良形態においては、当該演出形態の相違は単なる外観上の相違に過ぎず、選択される変動態様の変動時間や抽選頻度、特別遊技移行への抽選確率等は何ら相違しない。ただ、演出形態の相違に基づき、内部的にも相違点を持たせるように構成してもよい。
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄の変動数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2140の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2140の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域外に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する演出表示部2141上での各種演出に係る表示制御を行う演出表示制御手段2150と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2140と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技・補助遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動当たり、回数制限付き時間短縮当たり、通常当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300とを有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関連した状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関連した状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図入賞口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aに記憶するための特図保留手段1131と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで保留するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを当たり・ハズレ毎に別テーブルとして有しており、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aは、遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2)。
また、図示しないが、上記における特図内容決定用抽選テーブル1141aの各抽選テーブル(特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)は、変動態様を決定するに際し、夫々が複数の抽選テーブルを有しており、所定条件を充足した場合(例えば保留球が所定数以上)では、短い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択され、他方、所定条件を充足しない場合(例えば保留球が所定数未満)では、長い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択されるように構成されている。
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
ここで、特図制御手段1151は、前記特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段1171と、前記条件を充足している場合に、特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1172と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1173とを有している。更に、この特別遊技時間管理手段1173は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1173aを有している。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、非時短中と比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、特図始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1911と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
ここで、主遊技状態一時記憶手段1911は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。はじめに、遊技周辺機器2000は、本発明と特に関連する部分として、操作ボタン5000と、ハンドル116と、遊技球発射検出装置300と電気的に接続されている。これらの中で本最良形態においては、操作ボタン5000と電気的に接続されていることが必須である。即ち、当該ボタンを操作した場合、操作信号(入力信号)が出力される。そして、演出表示制御手段2150は、後述するように、当該操作信号を受けてステージ移行処理を実行することになる。
尚、ハンドル116や遊技球発射検出装置300との電気的接続は、後述する変更例において必須である(本最良形態では必須という訳ではない)。具体的には、第四変更例においては、遊技領域120への遊技球の進入を「非遊技状態」から「遊技状態」への移行タイミングとしているため、遊技球発射検出装置300と接続している必要がある。また、第五変更例においては、発射装置駆動手段200が駆動されたことを「非遊技状態」から「遊技状態」への移行タイミングとしているため、ハンドル116のハンドル回転角度検出手段116bと接続している必要がある。更に、第六変更例においては、遊技者がハンドル116を把持したことを「非遊技状態」から「遊技状態」への移行タイミングとしているため、ハンドル116のタッチセンサ116aと接続している必要がある。
その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。以下、遊技周辺機器2000を詳述する。
遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、装飾図柄の停止表示及び変動表示・特別遊技移行を示唆する予告表示・特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2140と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2150とを有している。
ここで、演出表示制御手段2150は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2151と、遊技者による操作ボタン5000の操作情報や遊技状態情報(ハンドル116が把持されているか否か、発射装置が駆動されているか否か、遊技領域に遊技球が進入したか否か等に関する情報)を受信するための操作情報・遊技状態情報受信手段2152と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2140での演出表示制御を行う表示制御手段2153とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段2151は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2151aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2151aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、操作情報・遊技状態情報受信手段2152は、前記操作情報や遊技状態情報を一時記憶するための操作情報・遊技状態情報一時記憶手段2152aを更に有している。尚、操作情報・遊技状態情報一時記憶手段2152aに一時記憶された操作信号(情報)も、前記図柄情報と同様に、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段2153は、演出表示装置2140の装図表示領域2141α上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2153aと、演出表示装置2140の装図保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2153bと、演出表示形態の異なる2つのステージを移行(ステージ1→ステージ2、ステージ2→ステージ1)するか否かの判定及びステージ移行を実行するためのステージ移行判定実行手段2153cと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2153dとを有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2153a−1と、後述するステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の情報に基づき、装飾図柄の有効ラインの表示位置を制御(装図表示領域2141αの上方領域2141a及び下方領域2141bのいずれに表示するかを制御)するための装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための演出関連情報記憶手段2153a−2とを更に有している。ここで、装図表示内容決定手段2153a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2153a−1−1を更に有している。尚、点線で囲った役物位置情報取得手段2153a−3−1は変更例に係るものであるので後述する。
次に、装図保留情報表示制御手段2153bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2153b−1を更に有している。
次に、ステージ移行判定実行手段2153cは、遊技者からのステージ移行指示(コマンド)の保留制御を司るステージ移行保留判定実行手段2153c−1と、保留されたステージ移行指示(コマンド)の保留解除制御を司るステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2と、ステージ移行等の際に演出表示装置2140の役物2143を上下に駆動するための役物駆動制御手段2153c−3と、ステージ移行に関する情報を一時記憶するためのステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4とを有している。尚、点線で囲ったタイマ2153c−2−1は変更例に係るものであるので後述する。
尚、演出表示制御手段2150は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2150が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる普図入賞口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2140が、演出表示制御手段2150と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2140は、演出表示制御手段2150により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、本最良形態に係る処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図4に示すように、まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の特別遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図5は、図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図入賞口2210に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図6は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1142は、普図保留情報一時記憶手段1132aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、普図内容決定手段1142は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、普図内容決定手段1142は、普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、普図内容決定手段1142は、普図通常用抽選テーブル1142a−1をセットする。そして、ステップ1216で、普図内容決定手段1142は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、普図変動時間管理手段1152aは、セットしたテーブルに基づき、普図変動管理用タイマ1152a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、普図保留手段1132は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1132aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1152は、普図変動管理用タイマ1152a−1をスタートした後、普図表示部2221上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、普図変動時間管理手段1152aは、普図変動管理用タイマ1152a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、普図制御手段1152は、普図表示部2221上で、前記ステップ1216で普図内容決定手段1142が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
次に、図7は、図4におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理に係るフローチャートである。まず、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入球検出装置2111から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1308で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2150側に送信し、次の処理{ステップ1400の特別図柄表示処理(+特定遊技終了判定処理)}に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合も、次の処理{ステップ1400の特別図柄表示処理(+特定遊技終了判定処理)}に移行する。
次に、図8は、図4におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件(特別遊技中でないこと+特別図柄変動中でないこと)が成立しているか否かを判定する。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2をセットし、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3をセットし、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1をセットし、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、特図内容決定手段1141は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。そして、ステップ1416で、特図内容決定手段1141は、セットした各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。そして、ステップ1417で、遊技制御手段1100は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、遊技制御手段1100は、フラグ一時記憶手段1191a中の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1418をスキップする。次に、ステップ1419で、情報送信手段1200は、ステップ1416で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態を演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1420で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1422で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1446で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1434で、特図変動時間管理手段1151aが、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1434でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1438で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1440で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1442で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1444で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1444でYesの場合にはステップ1434に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図9は、図8におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図10は、図4におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)し、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図11は、図4でのステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1606及びステップ1608で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1604で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1172は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1623に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをゼロクリアすると共に所定値(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば30秒、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば0.8秒)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中の入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ1618で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1623に移行する。
次に、ステップ1623で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1624で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1628で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122の駆動を停止して大入賞口を閉鎖する。そして、ステップ1630で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをリセットする。次に、ステップ1632で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば15R、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば2R)であるか否かを判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技実行フラグをオフにする。そして、ステップ1638で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図12は、図11におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、確率変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が確率変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1656でYesの場合、ステップ1658及びステップ1660で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の確率変動フラグと時間短縮フラグとを夫々オンにし、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。
他方、ステップ1656でNoの場合、ステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、時間短縮変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が時間短縮変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1662でYesの場合、ステップ1664で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオンする。次に、ステップ1666で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。尚、ステップ1662でNoの場合にも、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。
図13は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。尚、電源立上げ当初に初期化処理が実行されるがこれは割愛する。まず、ステップ6600で、ステージ移行判定実行手段2153cは、後述するステージ移行操作処理を実行する。次に、ステップ6700で、ステージ移行判定実行手段2153cは、後述するステージ移行保留解除処理を実行する。次に、ステップ6800で、ステージ移行判定実行手段2153cは、後述するステージ移行処理を実行する。次に、ステップ6900で、装図保留情報表示制御手段2153bは、後述する保留表示制御処理を実行する。次に、ステップ6100で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6500で、演出表示制御手段2150は、特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ6600に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
図14は、図13でのステップ6000のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つであるステージ移行操作処理のフローチャートである。まず、ステップ6602で、ステージ移行判定実行手段2153cは、操作情報・遊技状態情報一時記憶手段2152aを参照することにより、操作信号を受信したか否か、即ち、遊技者が操作ボタン5000(ステージ移行ボタン)を操作したか否かを判定する。ステップ6602でYesの場合、ステップ6604で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行中ではないか否か、即ち、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ移行継続フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6604でYesの場合、ステップ6606で、ステージ移行判定実行手段2153cは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、遊技中であるか否かを判定する。ここで、本最良形態における「遊技中」とは、特別遊技移行抽選が行われている状態を指し、具体的には、(1)「図柄内容決定フラグ」がオンである場合、(2)「図柄変動中フラグ」がオンである場合、(2)後述する「保留フラグ」がオン(N値が1以上)である場合、のいずれかである。そして、ステップ6606でYesの場合、即ち、遊技中に遊技者が操作ボタン5000を操作した場合、ステップ6608で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ移行フラグ」をオンにし、次の処理(ステージ移行保留解除処理6700)に移行する。
他方、ステップ6606でNoの場合、即ち、非遊技時に遊技者が操作ボタン5000を操作した場合、ステップ6610で、ステージ移行保留判定実行手段2153c−1は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ移行保留フラグ」をオンにし、次の処理(ステージ移行保留解除処理6700)に移行する。尚、ステップ6602及びステップ6604でNoの場合にも、次の処理(ステージ移行保留解除処理6700)に移行する。
図15は、図13でのステップ6000のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つであるステージ移行保留解除処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ移行保留フラグ」がオンであるか否か、即ち、非遊技時等に遊技者が操作ボタン5000を操作したか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、遊技中であるか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、即ち、保留状態下で遊技が開始された場合、ステップ6706及びステップ6708で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ移行保留フラグ」をオフにすると共に「ステージ移行フラグ」をオンにし、次の処理(ステージ移行処理6800)に移行する。尚、ステップ6702及びステップ6704でNoの場合にも、次の処理(ステージ移行処理6800)に移行する。
図16は、図13でのステップ6000のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つであるステージ移行処理のフローチャートである。まず、ステップ6802で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ移行継続フラグ」がオフであるか否か、即ち、ステージ移行中でないか否かを判定する。ステップ6802でYesの場合、ステップ6804で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ移行フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6804でYesの場合、ステップ6806及びステップ6808で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ移行フラグ」をオフにすると共に「ステージ移行継続フラグ」をオンにする。次に、ステップ6810で、ステージ移行判定実行手段2153cは、現在、ステージ1に滞在しているか否か、即ち、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ1フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6810でYesの場合、即ち、現在、ステージ1に滞在している場合、ステップ6812で、役物駆動制御手段2153c−3は、例えばモータを駆動する等して、役物2143を出現作動させる。次に、ステップ6814で、ステージ移行判定実行手段2153cは、役物2143の出現作動が完了したか否かを判定する。ここで、役物2143の出現作動及び後述する格納作動が完了したか否かを判定する方法としては、役物2143が各作動を完了した際に電気信号を発生させ、当該電気信号に基づき判定する方法等が挙げられる。ステップ6814でYesの場合、ステップ6816、ステップ6818及びステップ6820で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ1フラグ」をオフ、「ステージ2フラグ」をオンにすると共に、「ステージ移行継続フラグ」をオフにし、次の処理(保留表示制御処理6800)に移行する。
他方、ステップ6810でNoの場合、即ち、現在、ステージ2に滞在している場合、ステップ6824で、役物駆動制御手段2153c−3は、例えばモータを駆動する等して、役物2143を格納作動させる。次に、ステップ6826で、ステージ移行判定実行手段2153cは、役物2143の格納作動が完了したか否かを判定する。ステップ6826でYesの場合、ステップ6828及びステップ6830で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ2フラグ」をオフにすると共に「ステージ1フラグ」をオンにし、ステップ6820に移行する。
他方、ステップ6802でNoの場合、即ち、ステージ移行中の場合、ステップ6822で、ステージ移行判定実行手段2153cは、現在、ステージ1に滞在しているか否か、即ち、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ1フラグ」がオンであるか否かを判定する。そして、ステップ6822でYesの場合は、ステップ6814に移行し、ステップ6822でNoの場合には、ステップ6826に移行する。
尚、ステップ6804、ステップ6814及びステップ6826でNoの場合には、次の処理(保留表示制御処理6800)に移行する。
図17は、図13でのステップ6000のサブルーチンに係る、保留表示制御処理のフローチャートである。尚、本説明におけるパチンコ遊技機の保留球数(N値)の最大値は「4」とする。まず、ステップ6902で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1のフラグエリアを参照し、「保留フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6902でYesの場合、ステップ6904で、装図保留情報表示制御手段2153bは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6904でYesの場合、ステップ6906で、装図保留情報表示制御手段2153bは、メイン側から特図始動口入賞情報(図7のステップ1308参照)を受信したか否かを判定する。ステップ6906でYesの場合、ステップ6908で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1のフラグエリア内の「保留フラグ」をオンにする。次に、ステップ6910で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1中のN値(保留球数)を1加算する。次に、ステップ6912で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1内のN値を参照し、演出表示装置2140上の装図保留表示部2142(保留ランプ)をN個点灯し、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
他方、ステップ6902でNoの場合、ステップ6914で、装図保留情報表示制御手段2153bは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、メイン側から特図始動口入賞情報(図7のステップ1308参照)を受信したか否かを判定する。ステップ6914でYesの場合、ステップ6916で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1内のN値を参照し、N値が「4」でないか否か、即ち、N値が最大値(換言すると保留が満タン)でないか否かを判定する。ステップ6916でYesの場合は、ステップ6910に移行し、Noの場合には、ステップ6912に移行する。
他方、ステップ6914でNoの場合、ステップ6918で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1内のN値を参照し、N値が「0」でないか否かを判定する。ステップ6918でYesの場合、ステップ6912に移行する。
他方、ステップ6918でNoの場合には、ステップ6920で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1のフラグエリア内の「保留フラグ」をオフにし、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
尚、ステップ6904及びステップ6906でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
図18は、図13でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2153a−1は、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2153a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2153は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブルに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2150側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2150側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル中の「図柄内容決定フラグ」をオンにし、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。
図19は、図13でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル内の「図柄変動中フラグ」をオンにすると共に、「図柄内容決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140上で装飾図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ6240で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1内のN値を参照し、N値が「0」でないか否かを判定する。ステップ6240でYesの場合、ステップ6242で、装図保留情報表示制御手段2153bは、装図保留情報一時記憶手段2153b−1中のN値を「1」減算する。次に、ステップ6244で、表示制御手段2153は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ2フラグ」がオンであるか否か、即ち、現在、ステージ2に滞在しているか否かを判定する。ステップ6244でYesの場合、ステップ6246で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、全有効ラインを下方領域2141bに設定する{図21(b)参照}。次に、ステップ6248で、表示制御手段2153は、ディスプレー上に第2演出表示領域(バックミラー演出表示領域)を形成する{図21(b)参照}。尚、第2演出表示領域は、単にディスプレーの一部が第2演出領域化されたに留まり、別のディスプレーが登場する訳ではない。そして、当該第2演出領域化されたディスプレー上に役物2143(ミラー部がくり抜かれた方形枠)が重なることにより、あたかも役物2143内に別のディスプレーが存在しているかのような状況が構築される。次に、ステップ6250で、表示制御手段2153は、演出関連情報記憶手段2153a−2を参照してステージ2の背景をセットし{図21(b)参照}、ステップ6230に移行する。このように、ステップ6246〜ステップ6250の処理で、演出表示装置2140上でステージ2用の演出表示を行なうための処理(設定)を実行する。他方、ステップ6244でNoの場合、ステップ6252で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、全有効ラインを上方領域2141aに設定する{図21(a)参照}。次に、ステップ6254で、表示制御手段2153は、装図表示部2141から第2演出表示領域(バックミラー演出表示領域)を消去する{図21(a)参照}。次に、ステップ6256で、表示制御手段2153は、演出関連情報記憶手段2153a−2を参照してステージ1の背景をセットし{図21(a)参照}、ステップ6230に移行する。このように、ステップ6252〜ステップ6256の処理で、演出表示装置2140上でステージ1用の演出表示を行なうための処理(設定)を実行する。尚、ステップ6240でNoの場合には、ステップ6244に移行する。
そして、ステップ6230で、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6230でYesの場合、ステップ6232で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6234で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル内の「図柄変動中フラグ」をオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
尚、ステップ6202でNoの場合にはステップ6230に移行し、ステップ6204及びステップ6230でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
図20は、図13でのステップ6500のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、「特別遊技中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、表示制御手段2153は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6506及びステップ6508で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「特別遊技中フラグ」をオンにすると共に、演出表示装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6510で、表示制御手段2153は、演出表示装置2140上で、ステップ1623で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。そして、ステップ6512で、表示制御手段2153は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6512でYesの場合、ステップ6514で、表示制御手段2153は、演出表示装置2140上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6516で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「特別遊技中フラグ」をオフにし、次の処理(ステージ移行操作処理6600)に移行する。尚、ステップ6502でNoの場合にはステップ6510に移行し、ステップ6504及びステップ6512でNoの場合には次の処理(ステージ移行操作処理6600)に移行する。
次に、図22のタイミングチャートと図23を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。まず、図22の前半は、「遊技中」に操作ボタン5000が二回操作された場合を示したものであり、図22の後半は、「非遊技中」に操作ボタン5000が一回操作され「遊技中」に操作ボタンが一回操作された場合を示したものである。
まず、前半から説明すると、遊技中(「ON」の場合)に操作ボタン5000が操作されると、ステージ移行フラグが「ON」となる。これを受けて、格納状態にあった役物2143{図23(a)参照}が徐々に下方に移動し{図23(b)及び図23(c)参照}、やがて完全に出現する{図21(d)参照}。尚、本最良形態においては、役物2143が下方に移動している間は、装飾図柄の有効ラインはその位置を変えないように構成されている。したがって、役物2143の移動中は、図23(b)及び図23(c)に示すように、装飾図柄の有効ラインは、役物2143により部分的に遮蔽される。そして、役物2143が完全に出現した後、有効ラインの表示位置は、上方領域から下方領域に変わる{図21(e)参照}。これにより、装飾図柄の有効ライン(変動領域)は、役物2143により全く遮蔽されない状態となる。これをもって、前記操作ボタン5000の操作による、ステージ1からステージ2への移行が終了する。
次に、遊技中に再度操作ボタン5000が操作されると、ステージ移行フラグが再び「ON」となる。これを受けて、出現状態にあった役物2143{図23(e)参照}が徐々に上方に移動し{図23(f)及び図23(g)参照}、やがて完全に収納される{図21(h)参照}。尚、前記同様、役物2143が上方に移動している間は、装飾図柄の有効ラインはその位置を変えないように構成されている。そして、役物2143が完全に収納された後、有効ラインの表示位置は、下方領域から上方領域に変わる{図21(a)参照}。これをもって、前記操作ボタン5000の操作による、ステージ2からステージ1への移行が終了する。
次に、後半を説明すると、非遊技中(「OFF」の場合)に操作ボタン5000が操作されると、ステージ移行保留フラグが「ON」となる。このように、前半と異なり、ステージ移行フラグがただちに「ON」にならないので、この段階ではステージ移行処理は実行されない。その後、非遊技中から遊技中に移行したことを契機として、ステージ移行保留フラグが「OFF」になると共にステージ移行フラグが「ON」となる。これ以後は、前半と同様であるので省略する。
本最良形態によれば、可動部材の移動により有効ラインの少なくとも一部が遮蔽された際、当該有効ラインの全体を可動部材により遮蔽されない位置に移動させるように構成されているので、どのような可変態様や可変タイミングで可動部材が識別情報表示部を遮蔽しても遊技者は遊技の進行状況や結果をただちに把握できる結果、遊技結果が不明な期間が長引くことに起因した遊技者の不安感を不用意に招くことが無くなると共に、特に、当該停止した識別情報配列が特別遊技移行決定配列である場合には、遊技者は特別遊技への準備体勢をただちに整えることが可能となる(例えば、球切れの際には球を補給する)という効果を奏する。特に、複数回の変動に亘って可動部材が有効ラインの少なくとも一部を遮蔽し続けている場合、ある変動においては当該遮蔽が問題となり(具体的には、リーチ態様となった有効ラインを遮蔽した場合)、別の変動においては当該遮蔽が問題とならない(具体的には、リーチ態様とならなかった場合や、リーチ態様となった有効ライン以外の有効ラインを遮蔽した場合)ことが想定されるところ、どのような形で遮蔽しようとも、当該複数回すべての変動に亘って遊技の進行状況や結果を遊技者に把握させることが可能となる。
更に、可動部材の移動が完了した後、有効ラインの全体を移動させるように構成されているので、可動部材の移動に伴い逐次有効ライン全体を移動させる態様と比較すると、有効ライン全体の移動に係る処理が一回で済むため、制御処理負担が軽減できるという効果を奏する。
更に、可動部材が前記位置に移動し前記識別情報の変動領域の少なくとも一部を遮蔽した際、当該変動領域全体を前記可動部材により遮蔽されない位置に移動させるように構成されているので、識別情報がどのように変動した場合であっても遊技者は遊技の進行状況をただちに把握できる結果、遊技者をより遊技に集中させることが可能になるという効果を奏する。
更に、非遊技状態時において遊技者から入力指示があった場合には当該入力指示に基づく可動部材の位置変更が保留されるように構成されているので、遊技をするつもりのない者が「非遊技時」にいたずらで入力手段を操作した場合には、当該入力に基づく可動部材の位置変更が実行されないので、不必要に位置変更することに起因した可動部材の故障が回避できると共に、当該保留されている状況下で非遊技状態から遊技状態に移行した場合には可動部材が位置変更するように構成されているので、本当に遊技をするつもりの者が「非遊技時」に操作情報入力手段を操作したときには、当該入力に基づく可動部材の位置変更が実行されるという効果を奏する。
更に、始動口への遊技球の入球に基づき可動部材駆動保留が解除されるように構成されているので、識別情報変動開始に併せて可動部材駆動が実行される結果、不自然な形で可動部材が駆動される状況を回避することが可能となるという効果を奏する。
次に、本最良形態の変更例を説明する。まず、本最良形態においては、ステージ移行の際、役物2143の移動動作が終了した後、装飾図柄の有効ライン(変動領域)を移動させるという簡易なワンステップ処理であったが、移動動作が終了するまでの間は当該有効ラインの一部が遮蔽された状態が継続するという問題がある。そこで、第一の変更例は、このような問題を解消すべく、役物2143の移動と連動させて装飾図柄の有効ライン(変動領域)を移動させるという形態である。
まず、図3のブロック図を参照しながら、本変更例の特徴的手段を説明する。本変更例に係るパチンコ遊技機は、役物2143の位置情報をリアルタイムに取得するための役物位置情報取得手段2153a−3−1を有している。ここで、役物2143の位置情報は、例えば、演出表示装置2140に役物位置監視センサを設ける形で取得しても、或いは、役物駆動制御手段2153c−3からの情報(例えば、駆動信号や駆動時間等)に基づき演算し取得してもよい。尚、本変更例においては、役物2143の位置を逐次把握した上で、有効ラインの位置を逐次変更するように構成しているが、例えば、逆の従属関係に構成しても(即ち、有効ラインの位置を把握した上で、役物の位置を変更するように構成)、更には、双方独立した形で移動させるように構成してもよい(例えば、装図有効ライン表示位置制御手段と役物駆動制御手段の両方に対して同時に移動コマンドを出すように構成)。
次に、図24のフローチャートを参照しながら、本変更例の特徴的処理の一つである装飾図柄表示制御処理6200(2)を説明する。尚、当該処理は、図13でのサブルーチンに係る装飾図柄表示制御処理である。また、大部分が図19と共通し、ステップ6260(2)〜ステップ6276(2)が存在する点でのみ相違する。そこで相違点のみ説明すると、ステップ6260(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ移行継続フラグ」がオンであるか否か、即ち、現在、ステージ移行中(役物2143が移動中)であるか否かを判定する。ステップ6260(2)でYesの場合、ステップ6262(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「有効ライン位置変更継続フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6262(2)でYesの場合、ステップ6264(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「有効ライン位置変更継続フラグ」をオンにし、次のステップ6244(2)に移行する。尚、ステップ6262(2)でNoの場合にもステップ6244(2)に移行する。次に、ステップ6244(2)で、表示制御手段2153は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ1フラグ」がオンであるか否か、即ち、現在、ステージ1に滞在しているか否かを判定する。ステップ6244(2)でYesの場合、ステップ6246(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、現在の役物2143の位置に合わせて全有効ラインの位置を下げる。他方、ステップ6244(2)でNoの場合、即ち、現在ステージ2に滞在している場合、ステップ6252(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、現在の役物2143の位置に合わせて全有効ラインの位置を上げる。
そして、役物の移動が完了した後は、ステップ6266(2)以降の処理を実行する。具体的には、ステップ6260(2)でNoの場合、ステップ6266(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「有効ライン位置変更継続フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6266(2)でYesの場合、ステップ6268(2)で、表示制御手段2153は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリアを参照し、「ステージ2フラグ」がオンであるか否か、即ち、現在、ステージ2に滞在しているか否かを判定する。ステップ6268(2)でYesの場合、ステップ6270(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、全有効ラインの位置を下方領域2141bに確定させる{図21(b)参照}。そして、ステップ6248(2)で、表示制御手段2153は、装図表示部2141上に第2演出表示領域(バックミラー演出表示領域)を形成する{図21(b)参照}。次に、ステップ6250(2)で、表示制御手段2153は、演出関連情報記憶手段2153a−2を参照してステージ2の背景をセットする{図21(b)参照}。そして、ステップ6276(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「有効ライン位置変更継続フラグ」をオフにする。他方、ステップ6268(2)でNoの場合、即ち、現在、ステージ1に滞在している場合には、ステップ6272(2)で、装図有効ライン表示位置制御手段2153a−3は、全有効ラインの位置を上方領域2141aに確定させる。{図21(a)参照}そして、ステップ6274(2)で、表示制御手段2153は、装図表示部2141上から第2演出表示領域(バックミラー演出表示領域)を消去する{図21(a)参照}。次に、ステップ6256(2)で、表示制御手段2153は、演出関連情報記憶手段2153a−2を参照してステージ1の背景をセットし{図21(a)参照}、ステップ6276(2)に移行する。尚、ステップ6266(2)でNoの場合には、ステップ6230(2)に移行する。
次に、図25のタイミングチャートと図26を参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。尚、本最良形態に係るパチンコ遊技機(図22及び図23)との相違点のみ説明する。
まず、図25のタイミングチャート中の「装図有効ライン表示位置」と「役物」の時系列変化の様子を見ると、役物2143の位置と装飾図柄の有効ラインの位置とがシンクロしていることが分かる。図26はこのときの様子を示したものである。当該図からも分かるように、本最良形態の場合{図23(b)〜(d)}とは異なり{図26(b)〜(d)}、役物2143が移動している最中も、有効ラインの位置がそれに伴い移動する結果、どのような状況下でも、役物2143が有効ライン(変動領域)を部分的にでも遮蔽する事態が回避される。
本変更例によれば、可動部材の移動に伴い、有効ラインの全体を逐次的に移動させるように構成されているので、可動部材で遮蔽された後に有効ライン全体を移動させる態様と比較すると、有効ラインが遮蔽される時間を実質的に無くすことができる結果、遊技者は遊技の進行状況や結果を常時把握でき、更に継続的に遊技内容に集中させることが可能となるという効果を奏する。
次に、第二の変更例を説明する。本最良形態では、操作ボタン5000が非遊技中等に操作されてステージ移行保留がなされた場合、保留解除条件を充足するまで保留状態が維持されるように構成されている。しかしながら、この場合、遊技をしない者がいたずらで当該ボタンを非遊技中に操作した後、当該遊技機で他人が遊技を開始した場合、遊技開始直後にステージが変更してしまうことになり、当該遊技者を戸惑わせる事態を招く可能性がある。そこで、本変更例では、一定時間保留状態が継続した場合には当該保留をリセットするようにしている。以下、本変更例を詳述する。
まず、図3のブロック図を参照しながら、本変更例の特徴的手段を説明する。本変更例に係るパチンコ遊技機は、保留時間をカウントするタイマ2153c−2−1を更に有している。尚、当該タイマは、時間を計測可能である限り特に限定されず、インクリメントカウンタでもデクリメントカウンタでもよい。
次に、図27及び図28のフローチャートを参照しながら、本変更例の特徴的処理の一つであるステージ移行操作処理6600(3)及びステージ移行保留解除処理6700(3)を説明する。尚、当該処理は、図13でのサブルーチンに係るステージ移行操作処理及びステージ移行保留解除処理である。また、大部分が図14及び図15と共通し、ステップ6612(3)、ステップ6710(3)及びステップ6712(3)が存在する点でのみ相違する。そこで相違点のみ説明すると、まず、ステージ移行操作処理6600(3)に関しては、ステップ6610(3)でステージ移行保留フラグがオンにされた後、ステップ6612(3)で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、タイマ2153c−2−1をスタートする。そして、引き続いて実行されるステージ移行保留解除処理6700(3)に関しては、ステップ6704(3)でNoの場合(ステージ移行保留フラグがオンでありかつ遊技中でない場合)、ステップ6710(3)で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、タイマ2153c−2−1を参照し、所定時間(例えば15秒)経過したか否かを判定する。ステップ6710(3)でYesの場合には、ステップ6712(3)で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4のフラグエリア内の「ステージ移行保留フラグ」をオフにする。
次に、図29のタイミングチャートを参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機の作用について説明する(本最良形態に係るパチンコ遊技機との相違点のみ)。本タイミングチャートは、前段(遊技中にボタン操作が行われた場合)、中段(非遊技中にボタン操作が行われた場合)、後段(非遊技中にボタン操作が行われた場合)からなる。ここで、本変更例と特に関連する部分は、「ステージ移行保留フラグ」と「ステージ移行フラグ」である。そこで、これらの項目を中心に説明すると、まず、中段においては、非遊技中に操作ボタン5000の操作があったため、ステージ移行保留フラグが「ON」になる。そして、時間Tαが経過した時点で、非遊技状態から遊技状態に移行したため、ステージ移行保留フラグを「OFF」にすると共にステージ移行フラグを「ON」にする。これにより、ステージ移行(ステージ1→2)が実行される。
他方、後段においても、非遊技中に操作ボタン5000の操作があったため、ステージ移行保留フラグが「ON」になる。しかしながら、時間Tβ(Tβ>Tα)が経過しても遊技状態が非遊技状態のままであるため、ステージ移行フラグを「ON」にすることなく、ステージ移行保留フラグを「OFF」にする。
本変更例によれば、所定時間保留状態が継続した場合に当該保留を消去するように構成されているので、遊技をする意思の無い者のいたずらに基づく可動部材駆動保留による、その後の遊技者への影響を食い止めることが可能になるという効果を奏する。
次に、第三の変更例について説明する。本最良形態においては、ステージ移行保留がなされるのは「非遊技中」に操作ボタンが操作された場合のみであり、「遊技中」に操作ボタンが操作された場合には、どのような状況下でもステージ移行が実行される。しかしながら、例えば、図柄変動が停止する直前にステージ移行がなされるような場合においては、役物2143の移動中に有効ラインの一部が役物で遮蔽される可能性もあり、特に図柄が確定表示されている際に当該確定表示の一部が一時的とはいえ役物で遮蔽されてしまうことは好ましくない。そこで、第三の変更例に係るパチンコ遊技機は、「遊技中」に操作ボタンが操作された場合でも所定条件下で当該操作を保留するように構成されている。以下、本変更例を詳述する。
まず、図30及び図31は、本最良形態に係るステージ移行操作処理6600(4)及びステージ移行保留解除処理6700(4)のフローチャートである。尚、当該処理は、図13でのサブルーチンに係るステージ移行操作処理及びステージ移行保留解除処理である。また、大部分が図14及び図15と共通し、ステップ6607(4)及びステップ6705(4)が存在する点でのみ相違する。そこで相違点のみ説明すると、まず、ステージ移行操作処理6600(4)に関しては、ステップ6606(4)でYesの場合(遊技中に操作ボタン5000が操作された場合)、ステップ6607(4)で、ステージ移行判定実行手段2153c−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dを参照してステージ移行禁止条件に該当しないか否かを判定し、Yesの場合は、ステップ6608(4)に移行し、Noの場合には、ステップ6610(4)に移行する。ここで、「ステージ移行禁止条件」とは、特に限定されず、例えば、(1)当該変動の終了まで所定時間を切っている場合(当該変動が終了するまでにモード移行処理が完了しえないから)、(2)演出表示部で所定の演出(例えば、ストーリー性のあるロングリーチ)を実行中であり、このタイミングでステージを切り替えることが好ましくない場合(演出の一貫性担保や処理上の理由で)、等を挙げることができる。そして、ステージ移行保留解除処理6700(4)に関しては、ステップ6704(4)でYesの場合(ステージ移行保留フラグがオンでありかつ遊技中である場合)、ステップ6705(4)で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dを参照してステージ移行禁止条件に該当しないか否かを判定し、Yesの場合は、ステップ6706(4)に移行し、Noの場合には、次の処理(ステージ移行処理6800)に移行する。
次に、図32のタイミングチャートを参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機の作用を説明する。ここで、本チャートは、前段(二回のボタン操作とも「ステージ移行有効時間」内に行われた場合)、中段(最初のボタン操作は「ステージ移行有効時間」内に行われたが、後のボタン操作は「ステージ移行有効時間」外に行われた場合)、後段(最初のボタン操作は「非遊技中」に行われ、後のボタン操作が「ステージ移行有効時間」内に行われた場合)からなる。そこで、本変更例の特徴的な作用を示す「中段」について説明する。まず、中段の最初のボタン操作は、「遊技中」かつ「ステージ移行有効時間中」に行われている。したがって、当該ボタン操作によりただちに「ステージ移行フラグ」が「ON」になり、ステージ移行処理が実行される。次に、中段の二回目のボタン操作は、「遊技中」ではあるが「ステージ移行有効時間外」に行われている。そのため、当該ボタン操作でただちに「ステージ移行フラグ」を「ON」にするのではなく、「ステージ移行保留フラグ」を「ON」にし、「ステージ移行有効時間内」となるまで待機する。そして、「ステージ移行有効時間内」となったことを受け、「ステージ移行保留フラグ」を「OFF」にすると共に「ステージ移行フラグ」を「ON」にし、ステージ移行処理を実行する。
本変更例によれば、識別情報の変動中の所定期間に入力が行われた場合にも可動部材の位置変更が保留されるように構成されているので、制御上等の理由で可動部材を位置変更できない期間に遊技者から入力指示があった場合、可動部材を無理やり可動させることに伴う各種弊害を防止できると共に、当該指示を保留することにより遊技者の意思を尊重できるという効果も奏する。
次に、第四の変更例〜第六の変更例を説明する。本最良形態では、非遊技状態時に保留されたステージ移行指示が、特図始動口2110に入球した際に解除されるように構成されている。他方、これらの変更例は、当該解除タイミングが異なる形態である。
まず、第四の変更例においては、遊技球発射信号を受信した際、当該保留は解除される{図33のステップ6605(5)及び図34のステップ6703(5)参照}。詳細には、遊技領域120に設けられた遊技球発射検出装置300が遊技球を検知した場合、当該検知信号を演出表示制御手段2150に出力し、当該信号を受信した表示制御手段2153が、当該処理を実行することになる。
本変更例によれば、遊技球が遊技領域に進入したことが確認された場合に可動部材を位置変更するように構成されているので、即ち、遊技状態の極めて比較的初期の段階で可動部材が位置変更する結果、遊技者の意思を迅速に成就させることができるという効果を奏する。
次に、第五の変更例においては、発射装置が駆動された際、当該保留は解除される{図35のステップ6605(6)及び図36のステップ6703(6)参照}。詳細には、遊技者がハンドル116を把持しつつ回転させることにより、発射装置駆動手段200が当該回転角度に応じた発射強度で駆動される。そして、このようにハンドル116が回転した場合、当該回転情報を演出表示制御手段2150に出力し、当該信号を受信した表示制御手段2153が、当該処理を実行することになる。
次に、第六の変更例においては、ハンドル116を遊技者が把持した際、当該保留は解除される{図37のステップ6605(7)及び図38のステップ6703(7)参照}。詳細には、遊技者がハンドル116を把持した場合、当該ハンドルのタッチセンサ116aがタッチ信号を演出表示制御手段2150に出力し、当該信号を受信した表示制御手段2153が、当該処理を実行することになる。
これら第五及び第六の変更例によれば、遊技球を発射するための遊技球発射ハンドルが操作された場合又は遊技者が前記遊技球発射ハンドルに手を掛けた場合に可動部材が位置変更するよう構成されている、即ち、遊技状態の極めて初期段階で可動部材が位置変更する結果、遊技者の意思を最速に成就させることができるという効果を奏する。
次に、第七の変更例を説明する。本最良形態においては、役物2143の位置変更が保留されている状況下、再度操作ボタン5000が操作された場合、当該操作が無視されるように構成されている。しかしながら、ステージ移行を遊技者が希望しなくなった場合であってもステージ移行が実行されてしまうという問題がある。そこで、本変更例は、役物2143の位置変更が保留されている状況下、再度操作ボタン5000が操作された場合、当該保留を消去するように構成されている。
そこで、図39のフローチャートを用いて当該処理を説明すると、ステップ6602(8)でステージ移行ボタン押圧が確認された場合、ステップ6603(8)で、ステージ移行判定実行手段2153cは、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4を参照し、「ステージ移行保留フラグ」がオフか否かを確認する。そして、ステップ6603(8)でNoの場合、即ち、ステージ移行保留中に当該ボタンが操作された場合には、ステップ6605(8)で、ステージ移行保留解除判定実行手段2153c−2は、ステージ移行関連情報一時記憶手段2153c−4中の「ステージ移行保留フラグ」をオフにする。
本変更例によれば、保留状態時に入力が再び行われた場合、当該保留を消去するように構成されているので、ステージ移行を遊技者が希望しなくなった場合に無駄な処理を行なわずに済むという効果を奏する。