JP2008054219A - 光トランシーバ - Google Patents

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【課題】消費電力の低減を図ることができる光トランシーバを提供する。
【解決手段】光トランシーバは、波長λ1〜λ4の信号光を含む光を受信しトランスバーサルフィルタ21〜24を用いて、各信号光に含まれる分散を電気的に補償して出力する。光トランシーバの電子式分散補償回路において、このトランスバーサルフィルタ21〜24におけるタップ係数c0〜cm,d0〜dnは、上記波長λ2の信号光の分散の補償に適するように最適化されており、他の波長λ1,λ3,λ4の信号光の分散についても、上記最適化されたタップ係数c0〜cm,d0〜dnが適用されて補償される。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の信号光を含む光を受信し、それらの信号光に含まれる分散を電気的に補償する光トランシーバに関するものである。
従来、光通信において、比較的短距離かつ低速の通信用途では、発光ダイオード光源及びマルチモードファイバが用いられ、高速・長距離用途では半導体レーザ光源及びシングルモードファイバが用いられてきた。実際に、北米のFDDI規格は125MHz/2km対応で、マルチモードファイバの一種であるコア径62.5μmのグレイデッドインデックス型ファイバが標準として用いられており、622Mbps・2.5Gbps・10GbpsのSDH・SONET対応や1Gbps以上のイーサネット(登録商標)などにはシングルモードファイバと半導体レーザが用いられている。
ところが、近年では、データ信号の増大に伴い、低速の通信用途として既に敷設されているマルチモードファイバを、高速の半導体レーザを用いてアップグレードすることが検討されるようになっている。本来、マルチモードファイバは低速通信に対応するために、光が通るコアがシングルモードファイバより大きく設計されている。そのため、光源から沢山の光を取り込みやすい、コネクタ製造が容易(少々軸ずれしても大きなロスが出ない)といった利点がある一方で、コア内を沢山のモードの光が伝送され、各モードのファイバ内伝播遅延時間が異なることに起因して、光波形が崩れやすく、高速信号伝送が困難であるという欠点があった。
そこで、マルチモードファイバ内のモード間の伝搬遅延時間を補正するため、光から電気へ変換した受信信号の後に、電気的なデジタルフィルタである電子式分散補償回路(EDC: ElectricalDispersion Compensator)を挿入し、10Gb/s伝送を実現する光トランシーバが検討されている(例えば、非特許文献1,非特許文献2参照。)。
Jack H. Winters,Richard D. Gitlin, "Electrical Signal Processing Techniques in Long-HaulFiber-Optic System", Transactions On Communications,1990, vol. 38, No.9,p.1439-1453. P.Pepeljugoski,J.Schaub,J.Tierno,J.Kash,S.Gowda,B.Wilson,H.Wu,A.hajimiri,"ImprovedPerformance of 10 Gb/s Multimode Fiber Optic Links Using Equalization",Technical Digest of Optical Fiber Conference, 2003,ThG4.
そして、更に、40Gb/s伝送を実現するために、図6に示すように、送信側105では波長が異なる4チャンネル(λ1〜λ4)を合波器105aで合波して送信し、受信側101では波長分離フィルタ111で各波長に分離後、1チャンネルごとに光電気変換を行い、更に電子式分散補償回路115a〜115dで波形を整形し、CDR(Clock DataRecovery)117a〜117dでデータを復元する光トランシーバも検討されている。なお、上記波長λ1〜λ4としては、1300nm帯では例えば、1275nm, 1300nm,1325nm, 1350nmなど、25nm間隔の波長が用いられる。
しかしながら、このような構成により、10Gb/s伝送の4波長で40Gb/s伝送を実現するには、4つの各チャンネル毎に4つの電子式分散補償回路が必要である。従って、この光トランシーバにおいては、電子式分散補償回路で消費される電力も4倍となる(例えば、1つの電子式分散補償回路の消費電力を1Wとすると、4つで4Wが消費される。)が、この種の光トランシーバ及び電子式分散補償回路においては、消費電力を極力低減することが望まれている。
そこで、本発明は、消費電力の低減を図ることができる光トランシーバを提供することを目的とする。
本発明の光トランシーバは、波長が互いに異なる複数の信号光を含む光を受信し、複数の信号光に対応した複数のチャンネルを有する光トランシーバであって、複数のチャンネルのそれぞれは複数のタップを有するトランスバーサルフィルタを備え、複数のチャンネルの一に備わるトランスバーサルフィルタのタップの補償係数は、複数の信号光の一の信号光の分散を補償する様に決定されており、一のチャンネル以外の少なくとも一のチャンネルに備わるトランスバーサルフィルタも上記補償係数が設定されていることを特徴とする。
また、本発明の光トランシーバでは、一のチャンネル以外の全てのチャンネルに備わるトランスバーサルフィルタに、上記補償係数が設定されていることが好ましい。
光トランシーバは更に、一のチャンネルのトランスバーサルフィルタの補償係数を、一のチャンネル以外のトランスバーサルフィルタの補償係数として設定する補償係数設定手段を備えることが好ましい。
また、本発明の光トランシーバにおいて、複数の信号光を含む光は、マルチモードファイバを介して受信されてもよい。
また、本発明の光トランシーバは、複数の信号光を含む光を受信し、複数のタップを有し各信号光に対応したトランスバーサルフィルタを用いて、各信号光に含まれる分散を電気的に補償して出力する光トランシーバであって、タップの補償係数は、複数の信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化され、複数の信号光のうちの他のすべての信号光の分散についても、補償係数が適用されて補償することとしてもよい。
この光トランシーバでは、受信する複数の信号光に含まれる分散を、各信号光に対応したトランスバーサルフィルタ用いて、それぞれ電気的に補償して出力する。トランスバーサルフィルタのタップの補償係数は、上記信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化されており、他のすべての信号光の分散補償においても、同じ補償係数が適用される。したがって、複数の信号光それぞれについてタップの補償係数を個別に最適化する必要がなくなり、補償係数の最適化のために必要とする消費電力を低減することができる。
また、本発明の光トランシーバは、複数の信号光を含む光を受信し、各信号光のそれぞれに対応した複数のトランスバーサルフィルタを用いて、各信号光に含まれる分散を電気的に補償して出力する光トランシーバであって、複数のトランスバーサルフィルタのうちの1つのトランスバーサルフィルタにおいて当該トランスバーサルフィルタのタップの補償係数を最適化して設定すると共に、他のすべてのトランスバーサルフィルタのタップの補償係数として、最適化された上記の補償係数を設定する補償係数設定手段を備えることとしてもよい。
この光トランシーバは、受信する複数の信号光に含まれる分散を、複数のトランスバーサルフィルタ用いて、それぞれ電気的に補償して出力する。この光トランシーバの補償係数設定手段は、上記複数のトランスバーサルフィルタのうちの1つについて、最適化されたタップの補償係数を設定する。そして、この最適化された補償係数を、他のすべてのトランスバーサルフィルタのタップの補償係数としても採用し設定する。このように、1つのトランスバーサルフィルタについて最適化された補償係数が、他のすべてのトランスバーサルフィルタについても採用されるので、補償係数設定手段がトランスバーサルフィルタの間で共有化される。従って、この光トランシーバでは、補償係数設定手段の数を削減することができ、削減される分だけ消費電力を低減することができる。
本発明の光トランシーバは、複数の信号光を含む光を受信し、複数のタップを有し各信号光に対応したトランスバーサルフィルタを用いて、各信号光に含まれる分散を電気的に補償して出力する光トランシーバであって、タップの補償係数は、複数の信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化され、複数の信号光のうちの他の少なくとも1つの信号光の分散についても、最適化されたタップの補償係数が適用されて補償されることとしてもよい。
この光トランシーバでは、受信する複数の信号光に含まれる分散を、各信号光に対応したトランスバーサルフィルタ用いて、それぞれ電気的に補償して出力する。トランスバーサルフィルタのタップの補償係数は、上記信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化されており、他の少なくとも1つの信号光の分散補償においても、同じ補償係数が適用される。したがって、タップの補償係数の最適化を削減することができ、補償係数の最適化のために必要とする消費電力を低減することができる。
また、本発明の光トランシーバは、複数の信号光を含む光を受信し、各信号光のそれぞれに対応した複数のトランスバーサルフィルタを用いて、各信号光に含まれる分散を電気的に補償して出力する光トランシーバであって、複数のトランスバーサルフィルタのうちの1つのトランスバーサルフィルタにおいて当該トランスバーサルフィルタのタップの補償係数を最適化して設定すると共に、他の少なくとも1つのトランスバーサルフィルタのタップの補償係数として、最適化された上記の補償係数を設定する補償係数設定手段を備えることとしてもよい。
この光トランシーバは、受信する複数の信号光に含まれる分散を、複数のトランスバーサルフィルタ用いて、それぞれ電気的に補償して出力する。この光トランシーバの補償係数設定手段は、上記複数のトランスバーサルフィルタのうちの1つについて、最適化されたタップの補償係数を設定する。そして、この最適化された補償係数を、他の少なくとも1つのトランスバーサルフィルタのタップの補償係数としても採用し設定する。このように、1つのトランスバーサルフィルタについて最適化された補償係数が、他の少なくとも1つのトランスバーサルフィルタについても採用されるので、補償係数設定手段がトランスバーサルフィルタの間で共有化される。従って、この光トランシーバでは、補償係数設定手段の数を削減することができ、削減される分だけ消費電力を低減することができる。
また、電子式分散補償回路は、複数の各信号光に含まれる分散を、タップを有するトランスバーサルフィルタを用いて電気的に補償する電子式分散補償回路であって、タップの補償係数は、複数の信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化され、複数の信号光のうちの他の信号光の分散についても、最適化されたタップの補償係数が適用されて補償されることとしてもよい。
この電子式分散補償回路では、受信する複数の信号光に含まれる分散を、各信号光に対応したトランスバーサルフィルタ用いて、それぞれ電気的に補償して出力する。トランスバーサルフィルタのタップの補償係数は、上記信号光のうちの1つの信号光の分散の補償に適するように最適化されており、他の信号光の分散補償においても、同じ補償係数が適用される。したがって、複数の信号光それぞれについてタップの補償係数を個別に最適化する必要がなくなり、補償係数の最適化のために必要とする消費電力を低減することができる。
本発明によれば、光トランシーバにおいて、消費電力の低減を図ることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る光トランシーバの好適な実施形態について詳細に説明する。
図1に示す光トランシーバ1は、マルチモードファイバ(MMF)3を介して波長多重方式で伝送される外部からの信号光を送受信する装置である。この光トランシーバ1に対して信号を送信するための送信器5では、4種類の異なる波長(λ1,λ2,λ3,λ4)を持つ4チャンネルの光が合波器5aにより合波され、信号光としてマルチモードファイバ3に送信される。そして、光トランシーバ1では、この信号光が波長分離フィルタ11で各波長λ1〜λ4の信号光に分離され、1チャンネルごとにフォトダイオード(PD)13a〜13dで光電気変換される。PD13a〜13dからの電気信号は、電子式分散補償回路15に入力されてそれぞれ分散補償が行われ波形が整形された後、CDR(Clock Data Recovery)17a〜17dにおいてそれぞれデータ復元される。なお、例えば、上記波長λ1〜λ4としては、1300nm帯では例えば、1275nm, 1300nm,1325nm, 1350nmといったような25nm間隔の波長が用いられる。
図2に示すように、上記電子式分散補償回路15は、異なる4つの波長λ1〜λ2の信号光に含まれる分散をそれぞれ電気的に補償するため、4つのトランスバーサルフィルタ21,22,23,24を有している。トランスバーサルフィルタ21,22,23,24は、それぞれ、上記PD13a,13b,13c,13d(図1参照)からの電気信号の波形の整形を行う。
このうち、トランスバーサルフィルタ22には、PD13bからの電気信号が入力され、波長λ2の信号光の分散が電気的に補償される。このトランスバーサルフィルタ22は、遅延回路T及び乗算器C〜Cにより複数のタップが構成されたFFE(Feed Forward Equalizer)部31と、遅延回路T及び乗算器D〜Dにより複数のタップが構成されたDFE(Decision Feed-backEqualizer)部33とを備えている。FFE部31では、遅延回路Tにより入力信号に対して1bit(T)分ずつ遅延した各信号に、各乗算器C〜Cにおいてc0〜cmの各係数をかけ、Sum回路35で総和を取っている。DFE部33では、出力信号をslicer37で“1”、“0”判定し、遅延回路Tによりその判定後の信号(“1”もしくは“0”)に対して1bit(T)分ずつ遅延した信号に、各乗算器D〜Dにおいてd0〜dnの各係数をかけ、Sum回路35で総和を取っている。FFE部31における上記タップ係数(補償係数)c0〜cm、及びDFE部33における上記各タップ係数(補償係数)d0〜dnは、後述するタップ係数設定回路25から送信される設定信号iによって適切な値に設定される。
なお、上記のトランスバーサルフィルタ22の構成は、トランスバーサルフィルタ21,23,24においても同様であるので、トランスバーサルフィルタ21,23,24の各構成要素には、トランスバーサルフィルタ22における同一又は同等の構成要素と同一の符号を付して説明を省略する。
トランスバーサルフィルタ22において、slicer37への入力信号と出力信号(“1”もしくは“0”)との誤差信号は、タップ係数設定回路25に送信され、タップ係数設定回路25では、この誤差信号に基いて入力信号と出力信号との誤差が最小となるように各タップ係数c0〜cm,d0〜dnが決定される。そして、タップ係数設定回路25から送信される設定信号iにより、トランスバーサルフィルタ22においては、FFE部31における上記タップ係数c0〜cm、及びDFE部33における上記の各タップ係数d0〜dnが更新される。このようにタップ係数c0〜cm,d0〜dnが最適化され設定されることで、このトランスバーサルフィルタ22では、PD13bからの信号に対して最適の波形整形を行うことができる。
ここで、マルチモードファイバ3(図1参照)のモード分散による遅延時間は波長依存性を持っているので、それぞれ異なる波長λ1〜λ4の信号光に含まれる分散がそれぞれ適切に補償されるためには、トランスバーサルフィルタ21〜24毎に、独自のタップ係数c0〜cm,d0〜dnが設定される必要がある。従って、トランスバーサルフィルタ21,23,24においても、上記のようなタップ係数設定回路を独自に設け、それぞれ独自にタップ係数c0〜cm,d0〜dnを最適化して設定することが考えられる。しかしながら、特に、λ1=1275nm、λ2=1300nm、λ3=1325nm、λ4=1350nmといったように信号光の波長幅間隔が狭い場合、モード分散による信号光の遅延時間は波長によってそれ程大きくは変わらない。従って、各トランスバーサルフィルタ21〜24に設定すべき最適なタップ係数c0〜cm,d0〜dnにもあまり大きな相違はないものと考えられる。
例えば、図3には、同じ屈折率分布のマルチモードファイバ(MMF)を用いて、λ1=1275nm、λ2=1300nm、λ3=1325nm、λ4=1350nmの4つの信号光を300m伝送した後のアイパターンを示している。この図によれば、1275nmのアイパターンにおいて若干アイ開口部が大きいが、4つの波長の違いによってそれほど大きな差異は生じないことが判る。
続いて、図4の電子式分散補償回路(EDC)30を用いて等化された後の、上記4つの信号のアイパターンを図5に示す。また、図3及び図5に示した各アイパターンのEOP(Eye Opening Penalty)を表1にまとめている。なお、この電子式分散補償回路30の場合、FFE部31のタップ数は5とし、DFE部33のタップ数は2としている。また、タップ係数c0〜cm,d0〜dnは、波長λ2(1300nm)の信号光の分散補償について最適化され、以下の数値となっている。
c0=0.06,c1=-0.41,c2=2.38,c3=0.08,c4=-0.07,d0=-0.42,d1=-0.16
なお、この電子式分散補償回路30において、上記電子式分散補償回路15と同一又は同等の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
Figure 2008054219
上記の通り、電子式分散補償回路30では、波長λ2(1300nm)の信号光に対応して最適に分散補償が行われるタップ係数が設定されているが、図5及び表1によれば、波長λ1(1275nm),λ3(1325nm),λ4(1350nm)の信号光についても、アイパターンのアイ開口部を十分に大きくすることができ、波形が良好に整形されていることが判る。
そこで、このような知見に基づき、この光トランシーバ1における電子式分散補償回路15は、図2に示すように、タップ係数設定回路25から送信される設定信号iが、トランスバーサルフィルタ22ばかりではなく、トランスバーサルフィルタ21,23,24にも入力される構成となっている。この構成によれば、波長λ2の信号光の分散を補償するために最適化されたタップ係数c0〜cm,d0〜dnが、トランスバーサルフィルタ22ばかりではなく、トランスバーサルフィルタ21,23,24においても適用される。すなわち、トランスバーサルフィルタ22におけるslicer37への入力信号と出力信号との誤差を最小とするようなタップ係数c0〜cm,d0〜dnが、すべてのトランスバーサルフィルタ21〜24における共通のタップ係数として設定される。
このように、1つのトランスバーサルフィルタ22について最適化されたタップ係数c0〜cm,d0〜dnが、すべてのトランスバーサルフィルタ21〜24について採用されるので、タップ係数設定回路25はトランスバーサルフィルタ21〜24毎に設ける必要がなく、1つのみ設ければよい。従って、この光トランシーバ1では、タップ係数設定回路25をトランスバーサルフィルタ21〜24毎に4つ設ける場合に比較して、タップ係数c0〜cm,d0〜dnの最適化に要する消費電力を低減することができる。例えば、トランスバーサルフィルタ21〜24がそれぞれ0.5Wを消費し、タップ係数設定回路25が0.5Wを消費するとすれば、タップ係数設定回路を4つ設けた場合の消費電力は合計4Wとなるが、この光トランシーバ1では合計2.5Wに抑えることができる。
また、タップ係数設定回路25では、波長λ2の光の分散を補償するために最適化されたタップ係数が、各トランスバーサルフィルタ21、23,24にも設定されるが、このようなタップ係数を、波長λ1,λ3,λ4の信号光の分散補償に適用しても、上述したように、十分に波形の整形を行うことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、マルチモードファイバ伝送の例について示したが、シングルモードファイバ伝送の場合にも、同様に1つの波長の信号光の分散補償ついてのみタップ係数を最適化することで、消費電力を低減することが可能である。
また、各波長の信号光に対応するすべてのトランスバーサルフィルタについてタップ係数を共通させる必要はない。例えば、10Gb/s×10波長の信号光で100Gb/s伝送を行う場合には波長範囲が広くなるが、その場合には、例えば、5波長ずつの2ブロックに分け、それぞれのブロック内で、1波長の信号光の分散補償についてみタップ係数を最適化するようなタップ係数設定回路を設け、ブロック内でタップ係数を共通化させることで、消費電力の低減を図ることが可能である。
本発明に係る光トランシーバの一実施形態を示すブロック図である。 図1の光トランシーバの電子式分散補償回路を示すブロック図である。 (a),(b),(c),(d)は、各波長の信号光をマルチモードファイバ伝送させた後のアイパターンを示す図である。 図3の各信号光の波形を整形する電子式分散補償回路を示すブロック図である。 (a),(b),(c),(d)は、各波長の信号光をマルチモードファイバ伝送させ、図4に示す電子式分散補償回路で波形を整形した後のアイパターンを示す図である。 マルチモードファイバ伝送の一形態を示すブロック図である。
1…光トランシーバ、3…マルチモードファイバ、15…電子式分散補償回路、21,22,23,24…トランスバーサルフィルタ、25…タップ係数設定回路(補償計数設定手段)、c0〜cm,d0〜dn…タップ係数(補償係数)。

Claims (4)

  1. 波長が互いに異なる複数の信号光を含む光を受信し、前記複数の信号光に対応した複数のチャンネルを有する光トランシーバであって、
    前記複数のチャンネルのそれぞれは複数のタップを有するトランスバーサルフィルタを備え、
    前記複数のチャンネルの一に備わる前記トランスバーサルフィルタのタップの補償係数は、前記複数の信号光の一の信号光の分散を補償する様に決定されており、
    前記一のチャンネル以外の少なくとも一のチャンネルに備わる前記トランスバーサルフィルタも前記補償係数が設定されていることを特徴とする光トランシーバ。
  2. 前記一のチャンネル以外の全てのチャンネルに備わる前記トランスバーサルフィルタに、前記補償係数が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光トランシーバ。
  3. 前記光トランシーバは更に、前記一のチャンネルのトランスバーサルフィルタの補償係数を、前記一のチャンネル以外のトランスバーサルフィルタの補償係数として設定する補償係数設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光トランシーバ。
  4. 前記複数の信号光を含む光は、マルチモードファイバを介して受信されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光トランシーバ。
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