JP2008053158A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の下流側での水素の漏洩を感知可能とする燃料電池システムを小型化する。
【解決手段】水溶性付臭剤を添加した燃料ガスを使用する燃料電池の燃料オフガス処理装置は、水を含む付臭剤溶解液を貯留する溶解液貯留部500と、燃料オフガスを希釈するための希釈ガスを導入するための希釈ガス導入口502と、燃料オフガスを導入するための燃料オフガス導入口514と、希釈ガスと燃料オフガスとを混合した混合オフガスを導出するための混合オフガス導出口504と、を備えている。溶解液貯留部500は、希釈ガス中に燃料オフガスを放出して燃料オフガスを希釈するための希釈空間522を有している。燃料オフガス導入口514は、溶解液貯留部500に貯留された付臭剤溶解液の液面下に設けられ、希釈ガス導入口502と混合オフガス導出口504は、希釈空間522への開口となるように設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に、燃料オフガスの排出処理を行う技術に関する。
燃料電池システムでは、水素を含む燃料ガスが燃料電池に供給され、発電に使用された燃料オフガスが燃料電池から排出される。燃料電池から排出される燃料オフガスは、通常、水素を含んでいるため、燃料電池の下流側で燃料オフガスが漏洩した場合であっても、漏洩したガスを検出する必要がある。そこで、燃料ガスに付臭剤を添加し、燃料オフガスの通路上に設けられた付臭剤除去部で付臭剤を除去することにより、燃料電池の下流側での水素の漏洩を感知可能にする燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述のように、燃料オフガスには水素が含まれているため、燃料オフガスを燃料電池システムから大気中に放出する際には、燃料オフガスの希釈処理が行われる。このような希釈処理には、希釈されたガス中の水素濃度を均一化するために、例えば、内部の流路長が十分長くなるように構成された希釈器が用いられる。
特開2004−134273号公報 特開2004−164913号公報 特開2003−201487号公報
しかしながら、希釈器で燃料オフガスを希釈しても、付臭剤の濃度が人の感知下限濃度以下とならない場合がある。そのため、従来の燃料電池システムでは、燃料電池の下流側での水素の漏洩を感知可能とする場合には、付臭剤除去部と希釈器とを設ける必要があり、燃料電池システムが大型化するという問題があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池の下流側での水素の漏洩を感知可能とする燃料電池システムを小型化する技術を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の燃料オフガス処理装置は、水溶性の付臭剤が添加された燃料ガスを使用する燃料電池から排出される燃料オフガスを大気中に放出する際に、前記燃料オフガスに所定の処理を行う燃料オフガス処理装置であって、水を含む付臭剤溶解液を貯留する溶解液貯留部と、前記燃料オフガスを希釈するための希釈ガスを前記溶解液貯留部に導入するための希釈ガス導入口と、前記燃料オフガスを前記溶解液貯留部に導入するための燃料オフガス導入口と、前記希釈ガスと前記燃料オフガスとを混合した混合オフガスを前記溶解液貯留部から導出するための混合オフガス導出口と、を備え、前記溶解液貯留部は、前記希釈ガス中に前記燃料オフガスを放出して前記燃料オフガスを希釈するための希釈空間を有しており、前記燃料オフガス導入口は、前記溶解液貯留部に貯留された前記付臭剤溶解液の液面下に設けられ、前記希釈ガス導入口と混合オフガス導出口とは、前記希釈空間への開口となるように設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、燃料オフガスは、付臭剤溶解液中に設けられた燃料オフガス導入口から燃料オフガス処理装置に導入される。そのため、燃料オフガスは、付臭剤溶解液中の気泡となる。この気泡中では、燃料オフガスと付臭剤溶解液との界面で付臭剤が付臭剤溶解液に溶解し、燃料オフガス中の付臭剤が除去される。また、燃料オフガスが個々の気泡に分散され、希釈空間中の希釈ガス中に放出されることにより、混合オフガス中での水素濃度がより均一化し、混合オフガス中に水素濃度が高い領域が生じることが抑制される。このように、単一の排出ガス処理装置で付臭剤の除去と燃料オフガスの希釈とを行うことができるため、燃料電池の下流側での水素の漏洩を感知可能とする燃料電池システムを小型化することができる。
前記希釈ガスは、前記燃料電池から排出される酸化剤オフガスであって、前記燃料オフガス処理装置は、さらに、前記酸化剤オフガス中の水を捕集し、捕集した水を前記溶解液貯留部に貯留された前記付臭剤溶解液に供給する水捕集部を備えるものとしても良い。
この構成によれば、溶解液貯留部に貯留される付臭剤溶解液に付臭剤を含まない水が供給される。そのため、付臭剤溶解液中の付臭剤濃度の上昇が抑制され、付臭剤の除去をより確実に行うことが可能となる。
前記燃料オフガス導入口は鉛直下向きの開口であるものとしても良い。
この構成によれば、燃料オフガスの気泡の付臭剤溶解液中での滞留時間をより長くすることができるので、付臭剤の除去をより確実に行うことが可能となる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料オフガス処理装置および燃料オフガス処理方法、それらの装置および方法を利用した燃料電池システム、また、その燃料電池システムを利用した発電装置およびその燃料電池システムを搭載した電気自動車等の態様で実現することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム10は、燃料電池100と、燃料電池100に水素を含む燃料ガスを供給するための燃料ガス供給部200と、燃料電池100に酸素を含む酸化剤ガス(空気)を供給するための酸化剤ガス供給部300と、を備えている。
燃料電池100には、燃料ガス供給部200から供給される燃料ガスが通る燃料ガス通路202と、燃料電池100を通過した燃料ガス(一般に、「燃料オフガス」あるいは「アノードオフガス」と呼ばれる)が通る燃料オフガス通路204と、が接続されている。また、燃料電池100には、酸化剤ガス供給部300から供給される酸化剤ガスが通る酸化剤ガス通路302と、燃料電池100を通過した酸化剤ガス(一般に、「酸化剤オフガス」あるいは「カソードオフガス」と呼ばれる)が通る酸化剤オフガス通路304と、が接続されている。これらの燃料オフガス通路204および酸化剤オフガス通路304は、下流側で排出ガス処理器500に接続されている。
燃料電池100は、その内部に、燃料ガスが通過するアノード側通路102と、酸化剤ガスが通過するカソード側通路104と、を有している。アノード側通路102とカソード側通路104との間には、電解質膜(図示しない)が設けられている。燃料電池での発電は、アノード側通路102に供給される燃料ガス中の水素と、カソード側通路104に供給される酸化剤ガス中の酸素とが、電解質膜を介して電気化学反応することにより行われる。この電気化学反応によりカソード側通路104で生成される水は、「生成水」とも呼ばれる。
燃料ガス供給部200は、ガスタンク210と、減圧弁220と、を備えている。ガスタンク210には、燃料ガス通路202が接続されている。ガスタンク210は、水素ガスと水溶性の付臭剤(例えば、酢酸や酪酸等の脂肪酸)とを含む混合ガス(燃料ガス)を比較的高い圧力で貯蔵している。燃料ガス通路202上に設けられた減圧弁220は、ガスタンク210から供給された燃料ガスを所定の圧力に減圧し、燃料電池100に供給する。
燃料ガス供給部200は、さらに、気液分離部240と、循環ポンプ250と、遮断弁260と、を備えている。気液分離部240と循環ポンプ250と遮断弁260とは、燃料オフガス通路204上にこの順序で設けられている。燃料オフガス通路204と燃料ガス通路202とは、循環通路206によって接続されている。具体的には、循環通路206は、循環ポンプ250と遮断弁260との間の第1の接続点C1で燃料オフガス通路204に接続されており、減圧弁220の下流側の第2の接続点C2で燃料ガス通路202に接続されている。
循環ポンプ250は、水素濃度の比較的低い燃料オフガスを、燃料ガスとして燃料ガス通路202内に戻す機能を有している。この構成によって、燃料ガスは環状通路内を循環する。このように燃料ガスを循環させることにより、燃料ガス中の水素の利用効率を高めることができる。ただし、燃料電池100における電気化学反応が進むに従って、環状通路内の燃料ガス中の水素濃度は低減する。また、電解質膜を介して、カソード側通路104内の酸化剤ガスに含まれる窒素ガスや水蒸気(生成水)などがアノード側通路102内の燃料ガス中に侵入する。このため、環状通路内の燃料ガス中の水素濃度は次第に低下する。そこで、本実施例では、遮断弁260を間欠的に開状態に設定して、水素濃度の低い燃料オフガスを燃料オフガス通路204を介して燃料電池100から排出ガス処理器500に排出する。なお、気液分離部240は、燃料オフガス中に含まれる過剰な水蒸気を除去する機能を有している。
酸化剤ガス供給部300は、空気ブロワ310を備えている。酸化剤ガス供給部300は、酸素を含む酸化剤ガス(空気)を、酸化剤ガス通路302を介して燃料電池100に供給する。燃料電池100のカソード側通路104を通過した酸化剤オフガスは、酸化剤オフガス通路304を介して排出ガス処理器500に排出される。
排出ガス処理器500は、燃料電池100から排出された燃料オフガスに所定の処理を行う。具体的には、燃料オフガス通路204から供給される燃料オフガス中の付臭剤を除去し、付臭剤が除去された燃料オフガスと、酸化剤オフガス通路304から供給される酸化剤オフガスと、を混合して水素濃度が低減する。混合により水素濃度が低減したガス(混合オフガス)は、混合オフガス通路402を介して大気に排出される。
図2は、第1実施例における排出ガス処理器500の構成を示す概略図である。上述のように、排出ガス処理器500には、燃料オフガス通路204と、酸化剤オフガス通路304と、混合オフガス通路402と、が接続されている。図2に示すように、排出ガス処理器500内部には、水に不凍液(例えば、エチレングリコール)が混合された混合液が貯留されている。なお、第1実施例では、排出ガス処理器500の上流側の酸化剤オフガス通路304には気液分離器(図示しない)が設けられており、排出ガス処理器500には、燃料電池100(図1)での生成水が除去された酸化剤オフガスが導入される。
排出ガス処理器500は、酸化剤オフガス通路304が接続される開口部(酸化剤オフガス導入口)502と、混合オフガス通路402が接続される開口部(混合オフガス導出口)504とを有している。これらの2つの開口部502,504は、排出ガス処理器500に貯留される混合液の液面よりも上方の位置に設けられている。燃料オフガス通路204は、排出ガス処理器500に貯留される混合液の液面下に設けられた燃料オフガス導入管510に接続されている。
燃料オフガス導入管510は、燃料オフガス通路204に接続される上流側開口部512と、下流側の下流側開口部514を有している。燃料オフガス導入管510は、上流側開口部512と下流側開口部514との間で屈曲し、下流側開口部514が鉛直下方に向かって開口するように構成されている。
燃料電池100(図1)から排出される酸化剤オフガスは、酸化剤オフガス通路304を介して排出ガス処理器500に導入される。排出ガス処理器500に導入された酸化剤オフガスは、混合液の上方の領域522(以下、「気相領域522」とも呼ぶ)を酸化剤オフガス導入口502から混合オフガス導出口504に向かって流れる。
燃料電池100から排出される燃料オフガスは、燃料オフガス通路204を介して排出ガス処理器500に導入される。排出ガス処理器500に導入された燃料オフガスは、燃料オフガス導入管510の内部を通過し、燃料オフガス導入管510の下流側開口部514から混合液中に放出される。燃料オフガスが混合液中に放出されることにより、燃料オフガスは気泡を形成する。
混合液中に形成された気泡内では、燃料オフガスと混合液との界面で燃料オフガスから水溶性の付臭剤が混合液中に溶解し、燃料オフガスから付臭剤が除去される。なお、混合液中の付臭剤の濃度が高くなると、付臭剤の除去が困難になる可能性がある。そのため、混合液中の付臭剤濃度は、例えば、混合液を定期的に交換することにより、所定の上限濃度を超えないよう維持される。このように、混合液は水溶性の付臭剤を溶解する液体であるので、「付臭剤溶解液」ともいうことができる。また、付臭剤溶解液である混合液を貯留する排出ガス処理器500は、「溶解液貯留部」ともいうことができる。
付臭剤が除去された燃料オフガスは、個々の気泡が混合液の液面に到達して破裂することにより、気相領域522を流れる酸化剤オフガス中に放出される。液体中では、通常、個々の気泡が結合し大きな気泡を生成することがない。そのため、下流側開口部514から混合液中に放出され、個々の気泡に分散した燃料オフガスは、酸化剤オフガス中に放出される際にも分散されている。このように、燃料オフガスが分散した状態で酸化剤オフガス中に放出されることにより、混合オフガス中の水素濃度は、燃料オフガスと酸化剤オフガスとを直接混合する場合よりも均一化する。なお、以上の説明から明らかなように、排出ガス処理器500中の気相領域522は、燃料オフガスを希釈するための空間(希釈空間)であるともいえる。
酸化剤オフガスと燃料オフガスとが混合された混合オフガスは、混合オフガス通路402を介して、大気中に放出される。本実施例では、混合オフガス通路402の内部に、突起410が設けられている。この混合オフガス通路402の内部に設けられた突起410により、混合オフガスが混合オフガス通路402を通過する際、混合オフガスの流れが乱される。そのため、混合オフガス通路402を通過する間に、混合オフガス中の水素濃度はさらに均一化され、大気に放出される。突起410の形状は、混合オフガス通路402の内径等に応じて適宜設定される。例えば、混合オフガス通路402の内径が18mmである場合、突起410の高さは1mmに設定される。なお、本実施例では、混合オフガス通路402の内部に突起410を設けているが、突起410を省略することも可能である。
第1実施例では、燃料オフガスを排出ガス処理器500の混合液中に導入することにより、燃料オフガス中の付臭剤の除去が可能になる。また、燃料オフガスが混合液中に放出されることにより、燃料オフガスは個々の気泡に分散される。そして、個々の気泡に分散された燃料オフガスが、気相領域522に導入された酸化剤オフガスと混合されるため、混合オフガス中での水素濃度がより均一化する。混合オフガス中の水素濃度が均一化されることにより、混合オフガス中に水素濃度が高い領域が生じることが抑制される。そのため、排出ガス処理器500に導入する酸化剤オフガスの流量を適宜設定することにより、混合オフガス中の水素の濃度を十分低濃度に維持することが可能となる。
このように、第1実施例では、燃料オフガスと酸化剤オフガスとを排出ガス処理器500に供給することにより、燃料オフガス中の付臭剤を除去するとともに、混合オフガスの水素を十分低濃度に維持することができる。そのため、通常別個に設けられる付臭剤の除去装置と燃料オフガスの希釈装置との機能を単一の排出ガス処理器500で実現することが可能となるため、燃料電池システム10を小型化することができる。
なお、第1実施例では、酸化剤オフガス導入口502と混合オフガス導出口504とは、それぞれ、排出ガス処理器500の図2における左端と右端とに設けられているが、一般に、酸化剤オフガス導入口と混合オフガス導出口504とは、気相領域522への開口として設けられていればよい。例えば、酸化剤オフガス導入口と混合オフガス導出口504との少なくとも一方を排出ガス処理器500の図2における上端に設けるものとしても良い。
また、第1実施例では、排出ガス処理器500に導入される燃料オフガスは、燃料オフガス導入管510を介して、鉛直下方に向かって開口した下流側開口部514から混合液中に放出されるが、必ずしも鉛直下方向の開口から放出する必要はない。一般に、排出ガス処理器500に導入される燃料オフガスは、気泡を生成するように、混合液の液面下に設けられた開口(燃料オフガス導入口)から混合液中に放出されれば良い。このようにしても、燃料オフガスが気泡に分散されることにより、混合オフガス中での水素濃度が均一化される。この場合、燃料オフガス導入管510を屈曲を有しないものとすることも可能であり、燃料オフガス導入管510を省略することも可能である。ただし、鉛直下方向の開口から燃料オフガスを混合液中に放出することにより、混合液中での気泡の滞留時間が長くなり、付臭剤の除去をより確実にすることが可能になる。
第1実施例では、燃料オフガスを希釈して大気中に放出される混合オフガス中の水素濃度を低減するガス(希釈ガス)として、燃料電池100(図1)から排出される酸化剤オフガスを排出ガス処理器500に導入しているが、希釈ガスとして水素を含まない任意のガスを排出ガス処理器500に導入するものとしても良い。希釈ガスとして、例えば、酸化剤ガス供給部300が生成する酸化剤ガス(圧縮空気)を排出ガス処理器500に導入しても良い。
B.第2実施例:
図3は、第2実施例における排出ガス処理器500aの構成を示す概略図である。第2実施例は、排出ガス処理器500aの構成が、第1実施例の排出ガス処理器500と異なっている点で、第1実施例と異なっている。具体的には、第2実施例の排出ガス処理器500aは、その内部に2つの仕切板532,534が設けられている点と、2つの排水管542,546と排水バルブ544が取り付けられている点とで、図2に示す第1実施例の排出ガス処理器500と異なっている。他の点は、第1実施例と同様である。
図3に示すように、第1の仕切板532は、排出ガス処理器500aの下部に設けられている。第1の仕切板532により、排出ガス処理器500aの下方の空間は、第1の仕切板532を隔てて2つの領域524,526に分割される。そして、図3に示すように、排出ガス処理器500aに貯留される水は、第1の仕切板532よりも燃料オフガス導入管510側の領域524(以下、「貯水部524」とも呼ぶ)に貯留される。
第2の仕切板534は、酸化剤オフガス導入口502と混合オフガス導出口504とを結ぶ線上に達するように、排出ガス処理器500aの上方から下方に向かって斜めに取り付けられている。第2の仕切板534は、その下端が第1の仕切板532よりも燃料オフガス導入管510寄りの位置となるように設けられている。なお、第2の仕切板534の形状は、その下端が、第1の仕切板532よりも燃料オフガス導入管510寄りに位置し、かつ、貯水部524に貯留される水の水面よりも高くなっていれば、適宜変更することが可能である。例えば、第2の仕切板534を鉛直方向に取り付けることも可能である。また、第2の仕切板534の傾斜方向を上流側(図3の左方)に向けることも可能である。
第2実施例においても、排出ガス処理器500aに導入された燃料オフガスは、燃料オフガス導入管510の内部を通過し、燃料オフガス導入管510の下流側開口部514から貯水部524に貯留された水(付臭剤溶解液)の中に放出される。そのため、第2実施例においても、第1実施例と同様に、燃料オフガス中の付臭剤が水に溶解して燃料ガスから付臭剤が除去されるとともに、燃料オフガスが酸化剤オフガス中に分散して放出されることにより混合オフガス中の水素濃度が均一化される。
酸化剤オフガス導入口502から導入された酸化剤オフガスは、第2の仕切板534により下方に流れ方向が曲げられる。そして、貯水部524に貯留された水の液面と第2の仕切板534との間を通り、混合オフガス導出口504に向かって流れる。このとき、酸化剤オフガスに含まれる生成水の一部は、第2の仕切板534により捕集されて、第2の仕切板534上で水滴を形成する。第2の仕切板534上に形成された水滴は、重力により下方に移動し、貯水部524に落下する。
このように、酸化剤オフガスに含まれる水分が第2の仕切板534により捕集され、捕集された水が貯水部524に落下することにより、貯水部524に貯留された水に付臭剤を含まない水が供給される。そのため、貯水部524に貯留された水の付臭剤濃度の上昇が抑制され、燃料オフガスからより確実に付臭剤を除去することが可能となる。
第2の仕切板534により捕集された水が貯水部524に落下することにより、貯水部524に貯留される水の量は時間の経過とともに増加する。そして、貯水部524の水位が第1の仕切板532の高さを超えると、水が貯水部524から第1の仕切板532よりも排水管542側の領域526(以下、「溢水保持部526」とも呼ぶ)に流出する。
溢水保持部526の水位が所定の上限水位に到達すると、排水バルブ544が開弁状態に設定され、溢水保持部526中の水は、2つの排水管542,546と排水バルブ544から外部に排出される。溢水保持部526の上限水位に到達したか否かは、周知の水位検出手段を用いて判断することができる。なお、所定の上限水位は、混合オフガス導出口504の位置が溢水保持部526に保持された水から離れた位置となるように、すなわち、混合オフガス導出口504が排出ガス処理器500aの気相の領域への開口となるように、に適宜設定される。
このように、第2実施例においても、排出ガス処理器500aに燃料オフガスと酸化剤オフガスとを供給することにより、燃料オフガス中の付臭剤を除去するとともに、混合オフガス中の水素濃度を均一化して、混合オフガス中の水素の濃度を十分低濃度に維持することが可能となる。そのため、通常別個に設けられる付臭剤の除去装置と燃料オフガスの希釈装置との機能を単一の排出ガス処理器500aで実現することが可能となるため、燃料電池システム10を小型化することができる。
第2実施例は、第2の仕切板534により捕集された水が貯水部524に落下することにより貯水部524に貯留された水の付臭剤濃度の上昇が抑制され、より確実に燃料オフガスから付臭剤を除去することが可能となる点で、第1実施例よりも好ましい。一方、第1実施例は、混合液中の不凍液濃度の低下が抑制されるので、凍結のおそれを低減することができる点で第2実施例よりも好ましい。
なお、第2実施例では、第2の仕切板534により酸化剤オフガス中の水分を捕集し、捕集された水を貯水部524に滴下させることにより、捕集した水を貯水部524に供給しているが、他の方法により酸化剤オフガス中の水分を捕集し、捕集した水を貯水部に供給することも可能である。例えば、排出ガス処理器500aに、酸化剤オフガスからの水を分離する気液分離器を設け、気液分離器により分離された水を貯水部524に供給するものとしても良い。気液分離器としては、スクロール式の気液分離器など種々の気液分離器を使用することが可能である。
また、第2実施例では、排出ガス処理器500aに第1の仕切板532を設けることにより、下流側開口部514の貯水部524に貯留された水からの露出が抑制されているが、一般に、下流側開口部514の露出が抑制可能であれば良い。例えば、排出ガス処理器500aに設けられる第1の仕切板532を省略することも可能である。この場合、排出ガス処理器に貯留される水の水位が下流側開口部514よりも高くなるように、排水バルブ544の開弁時間が適宜調整される。ただし、下流側開口部514の水からの露出がより容易に抑制可能である点で、第1の仕切板532を設けることが好ましい。
C.変形例:
なお、この発明は上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記各実施例では、本発明を、循環ポンプ250と循環通路206とを備え、燃料オフガス通路204から燃料ガス通路202に燃料オフガスを還流する、いわゆる循環型の燃料電池システム10に適用しているが、本発明は、燃料オフガスを還流しない、いわゆる非循環型の燃料電池システムを適用することも可能である。
C2.変形例2:
上記各実施例では、付臭剤は、予め水素ガスと混合されてガスタンク210に貯蔵されているが、水素吸蔵合金や水素ガスタンクから供給される水素ガスに、付臭剤を添加するものとしても良い。また、付臭剤は、炭化水素系の改質原料から改質器を用いて生成された改質ガスに添加するものとしてもよい。
本発明の第1実施例としての燃料電池システム10の概略構成を示す説明図。 第1実施例における排出ガス処理器500の構成を示す概略図。 第2実施例における排出ガス処理器500aの構成を示す概略図。
符号の説明
10…燃料電池システム
100…燃料電池
102…アノード側通路
104…カソード側通路
200…燃料ガス供給部
202…燃料ガス通路
204…燃料オフガス通路
206…循環通路
210…ガスタンク
220…減圧弁
240…気液分離部
250…循環ポンプ
260…遮断弁
300…酸化剤ガス供給部
302…酸化剤ガス通路
304…酸化剤オフガス通路
310…空気ブロワ
402…混合オフガス通路
410…突起
500,500a…排出ガス処理器
502…酸化剤オフガス導入口
504…混合オフガス導出口
510…燃料オフガス導入管
512…上流側開口部
514…下流側開口部
522…気相領域
524…貯水部
526…溢水保持部
532…第1の仕切板
534…第2の仕切板
542,546…排水管
544…排水バルブ

Claims (3)

  1. 水溶性の付臭剤が添加された燃料ガスを使用する燃料電池から排出される燃料オフガスを大気中に放出する際に、前記燃料オフガスに所定の処理を行う燃料オフガス処理装置であって、
    水を含む付臭剤溶解液を貯留する溶解液貯留部と、
    前記燃料オフガスを希釈するための希釈ガスを前記溶解液貯留部に導入するための希釈ガス導入口と、
    前記燃料オフガスを前記溶解液貯留部に導入するための燃料オフガス導入口と、
    前記希釈ガスと前記燃料オフガスとを混合した混合オフガスを前記溶解液貯留部から導出するための混合オフガス導出口と、
    を備え、
    前記溶解液貯留部は、前記希釈ガス中に前記燃料オフガスを放出して前記燃料オフガスを希釈するための希釈空間を有しており、
    前記燃料オフガス導入口は、前記溶解液貯留部に貯留された前記付臭剤溶解液の液面下に設けられ、
    前記希釈ガス導入口と混合オフガス導出口とは、前記希釈空間への開口となるように設けられている、
    燃料オフガス処理装置。
  2. 請求項1記載の燃料オフガス処理装置であって、
    前記希釈ガスは、前記燃料電池から排出される酸化剤オフガスであって、
    前記燃料オフガス処理装置は、さらに、前記酸化剤オフガス中の水を捕集し、捕集した水を前記溶解液貯留部に貯留された前記付臭剤溶解液に供給する水捕集部を備える、
    燃料オフガス処理装置。
  3. 請求項1または2記載の燃料オフガス処理装置であって、
    前記燃料オフガス導入口は鉛直下向きの開口である、燃料オフガス処理装置。
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