JP2008050823A - 電子鍵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触ICタグがスキミングされることを防止できる電子鍵装置の提供。
【解決手段】錠前を施開錠する鍵部2と、施開錠の際に利用者に保持される保持部3と、該保持部3に設けられて非接触通信を行う非接触ICタグ20とを備えた電子鍵装置1であって、前記保持部3を、一部に開口部5aを有して該開口部5a以外では前記非接触ICタグ20の全体を囲繞する本体部5と、該本体部5の開口部5aに開閉可能に装着された開閉シャッタ4とで構成し、該本体部5および開閉シャッタ4を、前記非接触ICタグ20の通信波を遮断するソフトフェライトとポリカーボネイトの混合樹脂で形成した。
【選択図】図1
【解決手段】錠前を施開錠する鍵部2と、施開錠の際に利用者に保持される保持部3と、該保持部3に設けられて非接触通信を行う非接触ICタグ20とを備えた電子鍵装置1であって、前記保持部3を、一部に開口部5aを有して該開口部5a以外では前記非接触ICタグ20の全体を囲繞する本体部5と、該本体部5の開口部5aに開閉可能に装着された開閉シャッタ4とで構成し、該本体部5および開閉シャッタ4を、前記非接触ICタグ20の通信波を遮断するソフトフェライトとポリカーボネイトの混合樹脂で形成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば建物のドアや自動車のドアや引き出し等に設けられた錠前を施開錠するような電子鍵装置に関し、特に非接触通信を利用する電子鍵装置に関する。
従来、自動車のドアの施開錠やエンジンの始動を実行する車両用電子キー装置が提案されている(特許文献1参照)。この車両用電子キー装置は、電子キーのプッシュボタンをONすると、車載装置と電子キーとが無線通信して互いのIDコードを照合し、照合OKであればドアの施開錠やエンジンの始動を行うものである。
一方、近年では、無線通信を行うものとして、非接触ICタグが提供されてきており、この非接触ICタグを利用した施錠管理システムも提案されている(特許文献2参照)。この施錠管理システムは、読取装置が非接触ICタグから鍵固有の情報を非接触で受信し、正規の鍵か否か判定するものである。
しかし、非接触ICタグは、非接触で通信できることから、満員電車に乗車している間などに不正な読取装置を用いたスキミングによって情報が不正に取得される可能性があった。
この発明は、上述の問題に鑑み、スキミングされることを防止できる電子鍵装置を提供し、利用者の満足度を向上させることを目的とする。
この発明は、錠前を施開錠する鍵部と、施開錠の際に利用者に保持される保持部と、該保持部に設けられて非接触通信を行う非接触IC媒体とを備え、前記保持部を、一部に開口部を有して該開口部以外では前記非接触IC媒体の全体を囲繞する囲繞部と、該囲繞部の開口部に開閉可能に装着された開閉シャッタとで構成し、該囲繞部および開閉シャッタを、前記非接触IC媒体の通信波を遮断する通信波遮断部材で形成した電子鍵装置であることを特徴とする。
この発明により、スキミングされることを防止できる電子鍵装置を提供し、利用者の満足度を向上させることができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1(A)は閉状態の電子鍵装置1の平面図を示し、図1(B)は開状態の電子鍵装置1の平面図を示し、図2(A)は閉状態の電子鍵装置1のA−A矢視断面図を示し、図2(B)は開状態の電子鍵装置1のB−B矢視断面図を示す。
図1(A)は閉状態の電子鍵装置1の平面図を示し、図1(B)は開状態の電子鍵装置1の平面図を示し、図2(A)は閉状態の電子鍵装置1のA−A矢視断面図を示し、図2(B)は開状態の電子鍵装置1のB−B矢視断面図を示す。
電子鍵装置1は、錠前を物理的に施開錠する鍵部2と利用者が保持する保持部3とで構成されている。
保持部3は、上面に開口部5aが形成された本体部5と、該本体部5の開口部5aを囲繞する位置から一部開放する位置へスライド移動する開閉シャッタ4とで構成されている。
この開閉シャッタ4は、閉状態で図1(A)に示すように開口部5aを完全に覆って隙間のない状態となり、開状態で図1(B)に示すように開口部5a内に開放空間5bを形成する。この開放空間5bの底には、非接触ICタグ20の外装25が視認できる。
本体部5は、上面に開口部5aが設けられ、該開口部5b内に非接触ICタグ20が収納されている。また、開口部5bの上方は開閉シャッタ4がスライド移動可能に装着されている。本体部5の一側面には、鍵部2の基部が埋設されている。
本体部5は、上面に開口部5aが設けられ、該開口部5b内に非接触ICタグ20が収納されている。また、開口部5bの上方は開閉シャッタ4がスライド移動可能に装着されている。本体部5の一側面には、鍵部2の基部が埋設されている。
開閉シャッタ4と本体部5は、いずれもソフトフェライトとポリカーボネイトを約50%ずつ混合した混合樹脂材により形成されている。なお、開閉シャッタ4と本体部5の材料は、これに限らず適宜の通信波遮断素材と樹脂素材を適宜の割合で混合して構成することができる。
通信波遮断素材としては、適宜の軟磁性素材を用いることができ、例えばフェライト、ソフトフェライト、パーマロイ、酸化鉄、ファインメット(登録商標)、またはこれらの複数の素材の混合素材で構成することができる。詳述すると、通信波遮断素材として、アルミや銅など、電磁派を乱反射するような素材を用いると、開閉シャッタ4を開状態としても非接触通信が実現できない。しかし、フェライト、ソフトフェライト、パーマロイ、酸化鉄、またはファインメット(登録商標)といった軟磁性素材を用いることによって、開閉シャッタ4の開閉により非接触ICタグ20の非接触通信の可否を切り替えることができる。
樹脂としては、ポリカーボネイトやABSやポリスチレン等、適宜の樹脂素材を用いることができる。
これらの通信波遮断素材および樹脂素材は、適宜の割合で混合して用いることができる。このように樹脂素材に通信波遮断素材を含有させることで、成型が容易になる。
本体部5の開口部5a内には、非接触ICタグ20が埋設されている。この非接触ICタグ20は、ICチップ21とループアンテナ22が外装25で被覆されて構成されている。外装25は、PET等の電磁波(通信波)を通過させる適宜の素材で構成されている。ループアンテナ22は、平面視ループ状に形成されており、このループアンテナ22の一部が、平面視すると開放空間5b内に位置するように構成されている。言い換えると、開放空間5bは、平面視するとループアンテナ22の内側と外側を跨ぐように構成されている。また、非接触ICタグ20は、上面を除いて全ての面に本体部5が隙間なく接触しており、上面には閉状態の開閉シャッタ4が隙間なく接触している。
図3は、非接触ICタグ20のブロック図を示す。
非接触ICタグ20は、ICチップ21およびループアンテナ22で構成されている。
非接触ICタグ20は、ICチップ21およびループアンテナ22で構成されている。
ICチップ21は、ループアンテナ22と並列にキャパシタ41が接続されており、該キャパシタ41の後段のアナログフロントエンド42からコマンド43および伝送クロック44がコントロールマイクロプロセッサ46に入力される。
コントロールマイクロプロセッサ46は、前記コマンド43および伝送クロック44を受けて、ROM、RAM、およびEEPROM等で構成されるメモリ48に対してデータの読み書きを実行し、必要に応じて暗号処理47も実行する。またコントロールマイクロプロセッサ46は、変調器45にデータを送信する。
変調器45は、コントロールマイクロプロセッサ46から受信したデータをアナログ信号に変調し、アナログフロントエンド42に送る。
このように構成された非接触ICタグ20は、図示省略する車両などの錠前に備えられた読取装置から応答要求信号を受信すると、この応答要求信号の誘導起電力によって起動し、コントロールマイクロプロセッサ46がメモリ48に記憶されているIDなどの情報に暗号処理47を行ってループアンテナ22から読取装置へ応答送信する。
以上の構成により、電子鍵装置1は、開閉シャッタ4が閉状態の間、電磁波(通信波)が遮断され、非接触ICタグ20の非接触通信が不可能な状態となる。利用者によって開閉シャッタ4が開方向へスライド移動されると、非接触ICタグ20が非接触通信可能な状態となる。この状態で図示省略する錠前に設けられた読取装置から応答要求信号を受信すると、この応答要求信号から誘導起電力を得て、応答要求信号に従った応答を行う。この応答としては、メモリ48に記憶されているIDの応答送信などが含まれる。この応答送信を受信した読取装置はIDの認証によって正規の電子鍵装置1か否か判定し、正規の電子鍵装置1であればドアの開錠や車両のエンジンの始動といった動作を実行することができる。
電子鍵装置1を使用しないときは、利用者が開閉シャッタ4を閉状態にしておけば、非接触ICタグ20が開閉シャッタ4と本体部5とで完全に囲繞され、外部からの電磁波(通信波)が非接触ICタグ20に到達しない状態となる。
以上に説明した電子鍵装置1により、不正なスキミング等が行われることを防止でき、他人にID等が不正取得されることを防止できる。
また、電子鍵装置1の複製品が不正に製造されることも防止でき、セキュリティレベルの高い電子鍵装置1を提供することができる。
また、電子鍵装置1の複製品が不正に製造されることも防止でき、セキュリティレベルの高い電子鍵装置1を提供することができる。
また、非接触ICタグ20の周囲に設けられている本体部5は、軟磁性素材を用いた部材で構成されているため、読取装置からの通信波および非接触ICタグ20が送信する通信波を増強することができ、良好な通信状態を得ることができる。
なお、開閉シャッタ4はスライド移動式としたが、これに限らず、回転開閉式や折りたたみ開閉式など、適宜の開閉方式を採用してもよい。
また、開閉シャッタ4と本体部5は、素材自体に電磁波(通信波)の通過を防止する軟磁性体を用いたが、これにかぎらず、開口部5aの内面全面と開閉シャッタ4の内側面全面に軟磁性体を塗装する構成としてもよい。この場合でも、閉状態で非接触ICタグ20を完全に囲繞し、スキミングされることを防止できる。
また、開閉シャッタ4と本体部5は、素材自体に電磁波(通信波)の通過を防止する軟磁性体を用いたが、これにかぎらず、開口部5aの内面全面と開閉シャッタ4の内側面全面に軟磁性体を塗装する構成としてもよい。この場合でも、閉状態で非接触ICタグ20を完全に囲繞し、スキミングされることを防止できる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の囲繞部は、実施形態の本体部5に対応し、
以下同様に、
非接触IC媒体は、非接触ICタグ20に対応し、
通信波遮断部材は、ソフトフェライトとポリカーボネイトを約50%ずつつ混合した樹脂材に対応し、
通信波遮断素材は、ソフトフェライトに対応し、
樹脂は、ポリカーボネイトに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明の囲繞部は、実施形態の本体部5に対応し、
以下同様に、
非接触IC媒体は、非接触ICタグ20に対応し、
通信波遮断部材は、ソフトフェライトとポリカーボネイトを約50%ずつつ混合した樹脂材に対応し、
通信波遮断素材は、ソフトフェライトに対応し、
樹脂は、ポリカーボネイトに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
1…電子鍵装置、2…鍵部、3…保持部、4…開閉シャッタ、5…本体部、5a…開口部、20…非接触ICタグ、21…ICチップ、22…ループアンテナ
Claims (4)
- 錠前を施開錠する鍵部と、施開錠の際に利用者に保持される保持部と、該保持部に設けられて非接触通信を行う非接触IC媒体とを備え、
前記保持部を、一部に開口部を有して該開口部以外では前記非接触IC媒体の全体を囲繞する囲繞部と、該囲繞部の開口部に開閉可能に装着された開閉シャッタとで構成し、
該囲繞部および開閉シャッタを、前記非接触IC媒体の通信波を遮断する通信波遮断部材で形成した
電子鍵装置。 - 前記非接触IC媒体をループアンテナとICチップとで構成し、
前記開口部を、前記ループアンテナの内と外とを跨ぐ位置に備えた
請求項1記載の電子鍵装置。 - 前記通信波遮断部材は、通信波を遮断する通信波遮断素材を樹脂に練り込んだ部材で構成した
請求項1または2記載の電子鍵装置。 - 前記通信波遮断素材として、フェライト、ソフトフェライト、パーマロイ、酸化鉄、またはファインメットを用いた
請求項3記載の電子鍵装置。
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