JP2008050777A - 柱梁接合金具及び柱梁接合構造 - Google Patents

柱梁接合金具及び柱梁接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】木造の建築物の構築現場において、簡単な作業で梁と柱とを接合することができるとともに、製作費用が低廉な柱梁接合金具、及びこの接合金具を用いた柱梁接合構造を提供する。
【解決手段】梁2の上面に対向して金属の筒状部材81がその軸線を鉛直にして支持され、 該筒状部材は、梁の上面と対向する側の端部に、絞り加工によって断面が縮小された断面縮小部を有している。この筒状部材にボルト82が挿入され、頭部が筒状部材の内側で断面縮小部に係止される。そして、断面が縮小された端面からボルトの先端部が突き出し、梁に固定されている。一方、柱3の端面からは軸線方向に穴32が設けられ、この穴に筒状部材が挿入される。柱の側面からは、柱の軸線とほぼ直角方向に設けられた横孔31にピン9が挿入され、筒状部材が柱から抜け出すのを抑止するようにこの筒状部材に係止される。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、木造建築物における柱と梁とを接合する構造及びこれに用いる接合金具に係り、特に梁の上面又は下面に柱の端面を突き当てて接合する構造及び接合金具に関するものである。
木造構造物では、梁等の横架材の上に柱を立設するときに、双方の側面にわたって金具を打ち付け、引張力すなわち柱を引き抜こうとする力にも抵抗できる構造が多く採用されている。一方、柱の軸線方向の引張力及びせん断力は、柱の中心軸線付近で伝達される構造が望ましいと考えられることから、柱の中心位置にせん断力及び引張力を伝達するための金具を配置する接合構造も特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示されている構造は、梁の上面又は下面から鉛直方向に円形断面の穴が切削され、この穴に円筒状の金具(パイプピン)が挿入されている。そして、この金具の先端が梁の上面又は下面から突き出した状態とされ、柱の端面に切削された同様の穴に、円筒状の上記金具の先端を挿入して柱と梁とを接合するものとなっている。柱及び梁の側面からはピンが挿入され、円筒状の金具に挿通させて円筒状の金具と柱と、及び円筒状の金具と梁とが抜け出さないように固定されている。このような構造では、引張力及びせん断力は柱の中心に作用し、力が有効に伝達されて地震時等における耐力が向上する。
また、特許文献2に開示されている柱梁接合構造では、図9に示すように、梁102に太径のスクリュー部材104が鉛直方向にねじ込まれており、このスクリュー部材104には端面から軸線方向にねじ穴が設けられている。このねじ穴に螺合することによって接合金具108が梁102に固着されている。接合金具108は円筒体181と、この内側に挿入されて前記円筒体181に係止され、先端部が上記スクリュー部材104のねじ穴に螺合されるボルト182とを有するもので、このボルト182によって円筒体181が鉛直方向に固定される。柱103の端面には鉛直方向の穴131が設けられ、この穴に円筒体181を嵌め入れるとともに、柱103の側面から該円筒体181を貫通するように挿入された係合ピン109によって、柱103と円筒体181とが係止される。これにより接合金具108およびスクリュー部材104を介して、柱103と梁102とが強固に接合されるものとなっている。
特開2003−13503号公報 特開2006−118254号公報
しかしながら、上記のような従来の接合構造および接合金具には、次のような改善が望まれる課題がある。
特許文献1に記載の接続構造では、柱と梁との双方に対して円筒状の金具を慎重に正確な位置に挿入する必要がある。つまり、円筒状の金具には、係合ピンを挿通するための貫通孔が設けられており、柱又は梁に設けられたピン挿入用の横孔と位置を正確に合わせて挿入しなければならない。このため、建物を構築する現場で慎重な作業が必要となり、作業の効率が悪くなってしまう。また、土台や胴差しに円筒状の金具を差し入れて、この上に柱を立設した場合には、増改築等において円筒状の金具を撤去しようとしたときに、床又は外装材を撤去した後でなければ円筒状の金具を取り外せないことがあり、増改築の費用が嵩んで合理的ではない。
一方、特許文献2に記載の柱梁接合構造では、接合金具108をあらかじめ梁102に容易に取りつけておくことができる。また、増改築を行う場合等において柱103を撤去した後は、円筒体181内のボルト182を緩めることによって接合金具108を簡単に除去することができ、増改築等が容易に可能となる。
しかし、上記接合金具108の円筒体181は、一方の端部に端板が溶接によって取りつけられ、この端板に設けられた孔にボルト182を挿通して頭部がこの端板に係止されるようになっている。このような溶接部分を含む円筒体181の製造は、工数が増加し、製作コストが高くなるという問題点がある。
本願に係る発明は、上記にような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、木造の建築物の構築現場において、簡単な作業で梁と柱とを接合することができるとともに、製作費用が低廉な接合金具、及びこの接合金具を用いた柱梁接合構造を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 木製の柱と梁とを接合するための接合金具であって、 前記柱の端面から軸線方向に設けられた穴に挿入され、該柱の端面側の端部に、絞り加工によって断面が縮小された断面縮小部を有する筒状部材と、 この筒状部材の内側で頭部が前記断面縮小部に係止され、前記柱の端面から突き出した先端部が前記梁に固定されるボルトと、 前記柱の側面から該柱の軸線とほぼ直角方向に設けられた横孔に挿入され、該柱の前記穴に挿入された前記筒状部材に係止されて、該筒状部材が柱から抜け出すのを抑止するピンとを有する柱梁接合金具を提供する。
この接合金具では、筒状部材が一方の端部に断面縮小部を有しており、内挿されるボルトの頭部を上記断面縮小部に係止して、ボルトの先端部をこの筒状部材から突き出すことができる。そして、このボルトを梁に固定することによって上記筒状部材を柱の上面又は下面から軸線を垂直にして固着することができる。この筒状部材が、柱の端面から軸線方向に設けられた穴に挿入され、ピンによって抜け出さないように係止されることにより、この接合金具を介して柱と梁とが、柱の軸線方向の引張力に対しても抵抗するように接合される。
上記筒状部材の断面縮小部は、金属の円筒体を絞り加工することによって、すなわち、円筒体の外側から半径方向の力を周方向にほぼ均等に作用させ、円筒体の外周面の半径を縮小することによって形成されたものである。このようにして断面縮小部を形成する加工は、円筒体の端部にプレートを溶接接合してボルトの係止部を形成するより、著しく作業量を低減することが可能となり、製作コストが低廉となる。
また、上記筒状部材を柱の端面から軸線方向に設けられた穴に挿入した際に、前記断面縮小部は外周面の半径が小さくなっていることによって柱の穴の内周面と接触しない。したがって、筒状部材と柱との間の摩擦が低減され、筒状部材を柱の穴に挿入した後、柱の軸線周りの角度調整等を行うときに、筒状部材が柱とともに回転するのが防止される。これにより、柱の角度調整が容易となり、筒状部材を柱に係止するためのピンの挿入を効率よく行うことができる。
請求項2に係る発明は、 木製の柱と、この柱の端面を梁の上面又は下面に当接して接合する柱梁接合構造であって、 前記梁の上面又は下面に対向して金属の筒状部材がその軸線を鉛直にして支持され、 該筒状部材は、前記梁の上面又は下面と対向する側の端部に、絞り加工によって断面が縮小された断面縮小部を有し、 該筒状部材にボルトが挿入され、頭部が該筒状部材の内側で前記断面縮小部に係止され、 該筒状部材の断面が縮小された端面から突き出した前記ボルトの先端部が前記梁に固定されており、 前記柱の端面から軸線方向に設けられた穴に前記筒状部材が挿入され、 該柱の側面から該柱の軸線とほぼ直角方向に設けられた横孔に挿入されたピンが、前記筒状部材が該柱から抜け出すのを抑止するように該筒状部材に係止されている柱梁接合構造を提供するものである。
この接合構造では、接合金具の筒状部材からボルトの先端が突き出して、梁に固定されているため、接合金具の筒状部材は梁の上面又は下面から突き出した状態でしっかりと固定される。そして、柱の端面に設けられた穴に筒状部材が嵌合されることによって柱の端面は梁の上面又は下面に当接させることができる。これにより柱の圧縮力は柱の端面から梁へと伝達される。
また、柱に引張力が作用する場合には、柱の側面から貫入された係合ピンが柱及び接合金具を貫通していることにより、このピンによって柱から接合金具の筒状部材に引き抜き力が伝達される。一方、筒状部材に内挿されるボルトの頭部は、筒状部材の断面縮小部に係止されることにより、接合金具の筒状部材からボルトに引き抜き力が伝達される。さらに、ボルトの先端が梁に固定されることにより、前記ボルトからに梁へと引き抜き力が伝達される。したがって、引張力に対して、柱から接合金具を介して梁に確実に力が伝達される。
そして、上記接合金具の筒状部材は、ボルトの頭部が係止される断面縮小部が絞り加工によって形成されており、請求項1について説明したように接合金具の製作費用を低減することができるとともに、柱と梁とを接合するときの作業効率を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、 外周部に螺旋状の張り出し部を有するスクリュー部材が、前記梁に鉛直方向にねじ込まれており、 該スクリュー部材には、前記梁の上面又は下面に露出した端面から該スクリュー部材の軸線方向に設けられたねじ穴が形成されており、 前記ボルトの先端部は、前記スクリュー部材の前記ねじ穴にねじ込んで固定されていることを特徴とする請求項2に記載の柱梁接合構造を提供する。
この接合構造では、接合金具の筒状部材から突き出したボルトの先端部は、梁にねじ込まれたスクリュー部材に固定されるため、接合金具を梁に確実に固定することができる。そして、柱から伝達される引張力及び圧縮力はスクリュー部材を介して梁の断面の広い範囲に分布して作用する。
以上説明したように、本願発明に係る柱梁接合構造又は本願発明に係る柱梁接合金具を利用した接合構造では、柱を引き抜こうとする力に対して有効に抵抗する構造とすることができるともに、効率の良い作業が可能となる。また、柱と梁との接合部を形成するためのコストを低減することが可能となる。
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係る柱梁接合構造を好適に用いることができる木造建築物の構造体の一例を示す概略斜視図である。
この構造体は、木製の梁1と主柱2とが剛結合つまり曲げモーメントが伝達されるように結合されたラーメン架構体を複数組み合わせて形成されている。主柱1及び梁2の断面形状は、ラーメン架構体の軸線が含まれる立面と平行な方向に断面寸法がが大きく、この立面と直角方向に断面寸法が小さくなった扁平な形状となっている。したがって、このラーメン架構体は、上記軸線を含む立面内で作用する曲げモーメント及びせん断力に対して有効に抵抗する部材として用いられ、このような一方向ラーメンを異なる方向に複数を組み合わせて立体的な構造躯体を構成している。
ラーメン架構体のそれぞれは、主柱1の上端面に梁2の下面を当接して接合する、いわゆる梁勝ち構造となっており、異なる方向のラーメン架構体の接合は、梁2aの側面に他のラーメン架構体の梁2bの端面を突き当てて結合している。
ラーメン架構体は、鉛直方向の荷重を主に主柱1で負担するものとなっているが、梁2の支間長が大きいときには、主柱1aと主柱1bとの間に軸柱3が設けられる。また、梁2aが片持ち状に張り出した部位の先端及び後方で柱に軸引張力が作用する部位や、柱と梁との間で曲げモーメントに抵抗する必要がない部位でも軸柱を用いることができる。つまり、軸柱3は曲げモーメントに対して抵抗することは期待されておらず、鉛直方向の荷重を軸力によって支持し、梁2の曲げモーメントを低減するものとなっている。
図2は、図1に示すラーメン架構体で用いられる下層部分の梁2aと上層部分の軸柱3との接合構造を示す概略斜視図であり、図3は同じ接合構造の断面図である。なお、この接合構造は、本願の請求項2に係る発明の一実施形態であり、この接合構造で用いられる柱梁接合金具は、請求項1に係る発明の一実施形態である。
この接合構造は、ラーメン架構体の第1の梁2aと第2の梁2bとが接合される位置で、軸柱3が梁2a上に立設されるものである。第1の梁2aと第2の梁2bとは、それぞれの梁の鉛直方向にねじ込まれたスクリュー部材4a,4bを用いて接合されるものであり、第1の梁2aの側面に第2の梁2bの端面を突き当てて接合されている。
上記スクリュー部材4は、図4に平面図、正面図及び側面図を示すように、棒状の金属部材の外周面に螺旋状の張り出し部41を設けたものであり、上端面から軸線方向にねじ穴42が設けられている。また、長さ方向の中間部分には軸線と直角方向に横孔44が設けられ、第1の梁2aにねじ込まれた第1のスクリュー部材4aではこの横孔44の内周面に雌ねじが切削されている。また、第2の梁2bにねじ込まれた第2のスクリュー部材4bの横孔はピンを挿通することができるように滑らかな内周面となっている。
第1の梁2aの側面から、この梁にねじ込まれた第1のスクリュー部材4aの横孔に複数のボルト5が螺合され、これらのボルト5によって第1の梁2aの側面に梁接合金具6が取り付けられている。そして、第2の梁2bの端部に設けられたスリット21に梁接合金具6の張り出し板部61が挿入され、第2の梁2bの側面から第2のスクリュー部材4bを貫通するピン7がこの梁接合金具6に係止される。これにより、第1の梁2aと第2の梁2bとは鉛直方向の力すなわち梁のせん断力の伝達が可能に接合されている。
第1のスクリュー部材4aの上端面から軸線方向に設けられたねじ孔42には、図3に示すように、軸柱3を接合するための柱梁接合金具8が取り付けられる。この柱梁接合金具8は、図5に示すように、筒状部材81とこれに内挿されたボルト82とを有するものであり、筒状部材81の柱端面側の端部には、断面縮小部81aが形成されている。この断面縮小部81aは、円筒状の部分81bから柱の端面側へ徐々に断面を縮小して形成されたものであり、断面縮小部81aの内径はボルトの頭部82aの外径より小さくなっている。これにより、ボルトの頭部82aが筒状部材81内で係止され、ボルトの先端82bが筒状部材81の端面から外側に突き出すものとなっている。
一方、上記筒状部材81の断面縮小部81aが設けられた端部と反対側の端部付近には、側面から軸線と直角方向に円形の貫通孔81cが設けられている。
前記筒状部材81は、鋼製の管部材を所定の長さに切断し、この管部材の一方の端部に絞り加工を施して断面縮小部81aが形成されたものである。したがって、この筒状部材81は少ない工数により低コストで製作することができるものとなっている。
上記筒状部材81は、上記ボルト82を第1のスクリュー部材4aの上端面に設けられたねじ孔42にねじ込むことによって固定されており、下端面を第1のスクリュー部材4aの上端面に密着させ、軸線を鉛直にして接合されている。
一方、軸柱3の下端面には、この筒状部材の絞り加工が施されていない円筒状の部分81bの外径に対応する円形断面の穴が軸線方向に設けられている。そして、この穴内に筒状部材81が収容され、端面が梁2aの上面に当接するように軸柱3が接合されている。この軸柱3の側面からは、予め設けられた横孔31にピン9が挿入され、筒状部材81の側面に設けられた貫通孔81cに挿通されて軸柱3と筒状部材81とがピン9によって係止されるものとなっている。したがって、軸柱3を梁2aから引き抜く方向の力が作用したときには、ピン9によって軸柱3に係止された筒状部材81に引き抜き力が伝達され、ボルト82及びスクリュー部材4aを介して梁2aに伝達される。これにより、引き抜きに対して確実に抵抗する。また、軸柱3の下端にせん断力が作用する場合にも、筒状部材81、ボルト82及びスクリュー部材4aを介して軸柱3から梁2aにせん断力が確実に伝達され、軸柱3と梁2aとの接合部は地震時等の水平方向の力に抵抗できるものとなる。
次に、上記軸柱3と梁2とを接合する工程について説明する。
工場等における加工段階で、梁2aに鉛直方向の貫通孔を設け、スクリュー部材4aをねじ込む。スクリュー部材4aには、梁接合金具6を取り付けるための横孔44が設けられており、この横孔44の方向が梁接合金具6を固定するボルト5と螺合できるように、正確に方向を設定する。
建築物を構築する現場では梁2aを架設した後、図6(a),図6(b)に示すようにスクリュー部材4aの端面に設けられたねじ孔42にボルト82をねじ込んで筒状部材81を固定する。このとき、筒状部材81の上方からレンチ10を差し入れてボルト82を回転させる。その後、図7(a)(b)に示すように、固定された筒状部材81の上方に軸柱3を支持し、予め軸柱3の端面から軸線方向に設けられた穴32に筒状部材81が嵌め入れられるように軸柱3を下降させる。そして、軸柱3の端面を梁2aの上面に当接させる。
その後、軸柱に設けられた横孔31と接合金具の筒状部材に設けられた貫通孔81cとの方向とが一致するように軸柱3をその軸線回りに回転し、ピン9を挿入する横孔31の方向の調整を行う。このとき、筒状部材の断面縮小部81aは軸柱3に設けられた穴32の内周面と接触していないため、筒状部材81と穴32との間に生じる摩擦は僅かであり、筒状部材81が共廻りすることがなく、容易に調整することができる。そして、軸柱3の側面からピン9を横孔31に挿入して軸柱3と筒状部材81に設けられた貫通孔81cに挿通させる。これにより軸柱3と筒状部材81はピン9によって係止され、筒状部材81はボルト82によってスクリュー部材4aに固定される。したがって、梁2aと軸柱3とは水平方向の力及び軸柱3を引き抜く力に対して抵抗可能に接合される。
以上に説明した実施形態は、梁2とその上に支持される軸柱3との接合構造であるが、軸柱とその上に支持される梁との接合部にも同様の構成を適用することができる。この場合の接合構造は、上記構造を上下反転したものとする。そして、接合の工程は、立設された軸柱上に筒状部材を固定した梁を支持し、筒状部材を軸柱の端面から下方に設けられた穴に嵌め入れて梁の下面を柱上端面に当接させる。
また、上記実施の形態では、筒状部材から突き出したボルトの先端部はスクリュー部材に螺合することによって固着されるものであったが、梁に固定された他の部材にねじ込んで固着されるものであってもよいし、図8に示すようにボルト83を筒状部材81に挿通し、梁2aを貫通させてナット85で固着されるものであってもよい。このとき筒状部材81が梁2aに突き当てられる部分には座金84を介挿するの望ましい。
本願発明に係るの柱梁接合構造が好適に用いられる木造建築物の構造体を示す概略斜視図である。 図1に示す構造躯体の梁と軸柱とを接合する構造であって、本願に係る発明の一実施形態である柱梁接合構造を示す概略斜視図である。 図2に示す柱梁接合構造の断面図である。 図2及び図3に示す柱梁接合構造に用いられるスクリュー部材の上面図、正面図及び側面図である。 図2及び図3に示す柱梁接合構造で用いられる柱梁接合金具を示す平面図、正面図、底面図及び断面図である。 図2及び図3に示す柱梁接合構造によって柱と梁とを接合する工程を示す概略図である。 図2及び図3に示す柱梁接合構造によって柱と梁とを接合する工程を示す概略図である。 本願発明の他の実施形態である柱梁接合構造を示す概略断面図である。 従来の柱梁接合構造を示す断面図である。
符号の説明
1:主柱、 2:梁、 3:軸柱、 4:スクリュー部材、 5:ボルト、 6:梁接合金具、 7:ピン、 8:柱梁接合金具、 9:ピン、 10:レンチ、
21:梁の端部に設けられたスリット、 31:横孔、 32:穴、
41:螺旋状の翼体、 42:ねじ孔、 44:横孔、
81:筒状部材、 81a:断面縮小部、 81b:円筒状の部分、 81c:貫通孔、 82:ボルト、 82a:ボルトの頭部、 82b:ボルトの先端、 83:ボルト、 84:座金

Claims (3)

  1. 木製の柱と梁とを接合するための柱梁接合金具であって、
    前記柱の端面から軸線方向に設けられた穴に挿入され、該柱の端面側の端部に、絞り加工によって断面が縮小された断面縮小部を有する筒状部材と、
    この筒状部材の内側で頭部が前記断面縮小部に係止され、前記柱の端面から突き出した先端部が前記梁に固定されるボルトと、
    前記柱の側面から該柱の軸線とほぼ直角方向に設けられた横孔に挿入され、該柱の前記穴に挿入された前記筒状部材に係止されて、該筒状部材が柱から抜け出すのを抑止するピンとを有することを特徴とする柱梁接合金具。
  2. 木製の柱と、この柱の端面を梁の上面又は下面に当接して接合する柱梁接合構造であって、
    前記梁の上面又は下面に対向して金属の筒状部材がその軸線を鉛直にして支持され、
    該筒状部材は、前記梁の上面又は下面と対向する側の端部に、絞り加工によって断面が縮小された断面縮小部を有し、
    該筒状部材にボルトが挿入され、頭部が該筒状部材の内側で前記断面縮小部に係止され、
    該筒状部材の断面が縮小された端面から突き出した前記ボルトの先端部が前記梁に固定されており、
    前記柱の端面から軸線方向に設けられた穴に前記筒状部材が挿入され、
    該柱の側面から該柱の軸線とほぼ直角方向に設けられた横孔に挿入されたピンが、前記筒状部材が該柱から抜け出すのを抑止するように該筒状部材に係止されていることを特徴とする柱梁接合構造。
  3. 外周部に螺旋状の張り出し部を有するスクリュー部材が前記梁に鉛直方向にねじ込まれており、
    該スクリュー部材には、前記梁の上面又は下面に露出した端面から該スクリュー部材 の軸線方向にねじ穴が形成されており、
    前記ボルトの先端部は、前記スクリュー部材の前記ねじ穴にねじ込んで固定されていることを特徴とする請求項2に記載の柱梁接合構造。

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