JP2008050418A - 変異原性の低減されたナフトール系アゾ顔料組成物およびその製造方法 - Google Patents

変異原性の低減されたナフトール系アゾ顔料組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エームズ試験が陰性であるナフトール系アゾ顔料組成物、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】次式(I): Ar−NH で表されるベース成分(I)と、カップリング成分である3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸アミド誘導体(II)をカップリングして、ナフトール系アゾ顔料(III)を含む組成物を製造する方法において、カップリングの前に、カップリング成分(II)に対して、アルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程を行い、その後に、該アルカリ処理組成物とベース成分(I)とを反応させることによってカップリングする工程を行うことにより、ナフトール系アゾ顔料組成物を製造する方法、及び該製造方法によって得られるナフトール系アゾ顔料組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、変異原性の極めて低減されたナフトール系アゾ顔料組成物およびその製造方法に関する。
アゾ顔料は、一般的には芳香族アミンのジアゾ化物を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水などのアルカリ水溶液に溶解させたβ−ナフトール誘導体のカップリング成分と合成して得られる化合物を含む顔料であり、現在では印刷分野その他の多分野に渡って広く使用されている。このようなアゾ顔料は例えば特許文献1(特開2000−191935号公報)に記載されている。
このジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の生成は、通常は以下の式Vのようなアゾ化反応の進行によって行われる。すなわち、芳香族アミンはアンモニウム塩となり、亜硝酸イオンの攻撃を受けてジアゾニウム塩を形成する。
Figure 2008050418
この反応で生じたジアゾニウム塩を、さらにカップリング成分(例えばナフトールAS類)と反応させることによって、ナフトール系アゾ顔料が得られる。
近年、人の健康に害を及ぼす可能性のある物質の使用には、各種の規制による制限が強化されている。特に、変異原性試験として知られるエームズ(Ames)試験で陽性の物質の使用は、人が直接触れる用途での使用について制限される方向にある。そのため、現時点で規制を受けていない、あるいは規制に適合しているとしてもなお、各種の色材については、人が直接触れる用途で使用される場合に、エームズ試験が陰性であることが希求される。
しかし、ある種のナフトール系アゾ顔料ではしばしばエームズ試験で陽性を示す場合が現実にあり、これらのナフトール系アゾ顔料については、エームズ試験が確実に陰性となるものが求められていた。
特開2000−191935号公報
本発明の目的は、係る従来技術の問題点を解決し、エームズ試験が陰性であるナフトール系アゾ顔料組成物、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、エームズ試験が確実に陰性となるナフトール系アゾ顔料組成物及びその製造方法の研究を鋭意行ってきた。そして、ナフトール系アゾ顔料組成物の示すエームズ試験結果がしばしば変動することから、エームズ試験陽性の原因は、ナフトール系アゾ顔料それ自体にあるのではなく、ナフトール系アゾ顔料組成物に含まれる不純物にあるのではないかとの仮説に達した。
そして、この仮説に基づいて、混在する不純物を除去すべく、出発原料の精製(高純度原料の使用)、ジアゾニウム溶液の精製(活性炭吸着処理を用いた中間物質の精製)、精製した顔料の後処理(酸、アルカリ洗浄)を試みた。しかし、これらの処理ではエームズ試験の陰性を確実なものとすることはできなかった。
ところが、驚くべきことに、ジアゾニウム塩と反応させるカップリング成分に対してあらかじめアルカリ処理を行ってアルカリ処理組成物を生成して回収し、このアルカリ処理組成物を用いてジアゾニウム塩と反応させることによって、エームズ試験の陰性を確実なものとすることができることがわかった。
また驚くべきことに、エームズ試験が陰性となるようにするためには、ナフトール系アゾ顔料の合成時において、アルカリ処理組成物中に不純物として含まれる芳香族アミンの含有量を800ppm以下、好ましくは500ppm以下に維持することを指標とできることを見いだした。さらに、エームズ試験が陰性となるようにするためには、合成されたナフトール系アゾ顔料組成物中に、不純物として含まれる芳香族アミンの含有量が100ppm以下、好ましくは50ppm以下に維持することを指標とできることを見いだした。
すなわち、本発明は、
次式(I): Ar−NH
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるベース成分(I)と、次式(II):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるカップリング成分(II)をカップリングして、次式(III):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基であり、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるナフトール系アゾ顔料を含む組成物を製造する方法において、
カップリングの前に、カップリング成分(II)に対して、アルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程を行い、その後に、該アルカリ処理組成物とベース成分(I)とを反応させることによってカップリングする工程を行うことにより、ナフトール系アゾ顔料組成物を製造する方法にある。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
カップリング成分(II)を、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、溶解させた溶液からアルカリ処理組成物を分離する段階とを含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液を10〜70℃の温度に冷却して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液を10〜70℃の温度に冷却し、同時に又は前後して、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが特に好ましい。
強塩基化合物が、アルカリ金属の水酸化物であることが好ましい。
無機塩が、アルカリ金属の塩化物であることが好ましい。
上記アルカリ処理組成物において、含有される芳香族アミンが800ppm以下であることが好ましい。
上記ナフトール系アゾ顔料組成物において、含有される芳香族アミンが100ppm以下であることが好ましい。
式(I)及び式(III)において、Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基、N−置換又は無置換のカルバモイル基、アシルアミノ基、及びスルファモイル基からなる群より選択された置換基であることが好ましく、A、B、Cから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよく、
式(II)および式(III)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アシルアミノ基、及び炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基であることが好ましく、X、Y、Zから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい。
式(I)、式(II)および式(III)において、
Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、メトキシ基又はN−フェニルカルバモイル基であり、
Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基であることが好ましい。
好ましい実施の態様においては、式(I)、式(II)および式(III)において、
Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、Aが水素原子であり、Bがメトキシ基であり、CがN−フェニルカルバモイル基であり、
Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、Xが水素原子又はメトキシ基であり、Yが塩素原子であり、Zがメチル基又はメトキシ基である。
式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドであることが特に好ましい。
式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド、及び/又はN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドであることが特に好ましい。
上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料が、次式(IV):
Figure 2008050418
で表されるC.I.Pigment Red269であることが好ましい。
上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料が、次式(V):
Figure 2008050418
で表されるC.I.Pigment Red184であることが好ましい。
ベース成分(I)とアルカリ処理組成物とを、5〜25℃の範囲の温度でカップリングすることが好ましい。
反応溶液中のベース成分(I)の濃度を、溶液全体に対して0.5〜10質量パーセント濃度の範囲に維持しつつ、ベース成分(I)とアルカリ処理組成物とを反応させることが好ましい。
さらに、本発明は、上記の製造方法によって得られる、含有される芳香族アミンが100ppm以下である、ナフトール系アゾ顔料組成物にもある。
また、本発明は、上記のナフトール系アゾ顔料組成物を使用して着色された着色物にもある。
さらに、本発明は、次式(II):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるカップリング成分(II)に対してアルカリ処理組成物を生成して回収する工程をすることによって、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物を製造する方法にもある。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、カップリング成分(II)を、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、溶解させた溶液からアルカリ処理組成物を分離する段階とを含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液を10〜70℃の温度に冷却して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが好ましい。
アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
この溶液を10〜70℃の温度に冷却し、同時に又は前後して、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含むことが特に好ましい。
式(II)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アシルアミノ基、及び炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基であることが好ましく、X、Y、Zから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい。
式(II)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基であることが好ましい。
強塩基化合物が、アルカリ金属の水酸化物であることが好ましい。
無機塩が、アルカリ金属の塩化物であることが好ましい。
さらに、本発明は、上記の方法によって製造された、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物にもある。また、本発明は、含有される芳香族アミンが800ppm以下である、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物にもある。
本発明は、エームズ試験が陰性であるナフトール系アゾ顔料組成物、及びその製造方法を提供する。すなわち本発明によれば、ナフトール系アゾ顔料組成物を製造するに当たり、カップリング成分を、あらかじめアルカリ処理組成物に加工して、カップリング反応を行うことにより、エームズ試験が陰性の顔料組成物を得ることができる。
また、本発明によれば、ナフトール系アゾ顔料組成物を使用して着色された着色物であって、エームズ試験が陰性である着色物を得ることができる。
本発明によって得られるナフトール系アゾ顔料組成物及び着色物は、エームズ試験が陰性であるために、ヒトが直接に触れる用途でもより安心して使用することができるものである。そして、今後の新設や強化が予想される各種の規制に対応した用途を拓くものである。
本発明を以下に例を挙げて詳細に説明する。本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明によれば、
次式(I): Ar−NH
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるベース成分(I)と、次式(II):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるカップリング成分(II)をカップリングして、次式(III):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基であり、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるナフトール系アゾ顔料を含む組成物を製造する方法において、
カップリングの前に、カップリング成分(II)に対して、アルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程を行い、その後に、該アルカリ処理組成物とベース成分(I)とを反応させることによってカップリングする工程を行うことにより、ナフトール系アゾ顔料組成物を製造することができる。このような製造方法によって、エームズ試験が陰性であるナフトール系アゾ顔料組成物を得ることができる。
上記の式(I)で表されるベース成分(I)の化合物、及び上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料の化合物において、Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基、N−置換又は無置換のカルバモイル基、アシルアミノ基、及びスルファモイル基からなる群より選択された置換基であることが好ましい。A、B、Cから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい。特に好ましくは、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、メトキシ基、及びN−置換又は無置換のカルバモイル基からなる群より選択された置換基である。N−置換又は無置換のカルバモイル基は、例えば、N−フェニルカルバモイル基、N−(C1〜C10)アルキルカルバモイル基等を含み、N−フェニルカルバモイル基が好ましい。好ましい実施の態様において、Aが水素原子であり、Bがメトキシ基であり、CがN−フェニルカルバモイル基である。
式(II)および式(III)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アシルアミノ基、炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基であることが好ましい。X、Y、Zから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい。特に好ましくは、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基である。Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基であることが好ましい。
好ましい実施の一態様において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、Xが水素原子であり、Yが塩素原子であり、Zがメトキシ基である。特に、式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドであることが好ましい。
好ましい実施の一態様において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、Xが水素原子又はメトキシ基であり、Yが塩素原子であり、Zがメチル基又はメトキシ基である。特に、式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド、及び/又はN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドであることが好ましい。
好ましい実施の一態様において、上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料の化合物は、次式(IV):
Figure 2008050418
で表されるC.I.Pigment Red269である。
このC.I.Pigment Red269は、顔料として優れた特性を有しているものの、通常の製造方法によってはエームズ試験が陽性となりやすい化合物であり、本発明の製造方法の適用が特に有効である。
好ましい実施の一態様において、上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料の化合物は、次式(V):
Figure 2008050418
で表されるC.I.Pigment Red 184である。
このC.I.Pigment Red 184は、式(II)で表されるカップリング成分として、N−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド、及びN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを使用して、混合カップリング(この操作の実際は実施例を参照)によって製造することができる。この混合カップリング(co-coupling)によって、C.I.Pigment Red 184が、次の式(VI):
Figure 2008050418
で表される化合物と、次の式(VII):
Figure 2008050418
で表される化合物とを含んで生成されるものと考えられるが、上記の式(VI)の化合物と式(VII)の化合物との単なる物理的混合物とは考えられない優れた色彩特性を示すために、上記の式(V)のように表現され、C.I.Pigment Red 184というインデックス名を別途付与されている。
このC.I.Pigment Red 184もまた、顔料として優れた特性を有しているものの、通常の製造方法によってはエームズ試験が陽性となりやすい化合物であり、本発明の製造方法の適用が特に有効である。
また、上述した式(VI)で表される化合物は、C.I.Pigment Red 147、上述した式(VII)で表される化合物は、C.I.Pigment Red 146とされているものであり、これらをそれぞれ単独に製造する場合においても、本発明の製造方法は好適に実施することができる。
本発明によれば、次式(II):
Figure 2008050418
(ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
で表されるカップリング成分(II)に対してアルカリ処理をすることによって、アルカリ処理組成物を生成して回収する工程をすることによって、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物を製造することができる。このような製造方法によって得られるアルカリ処理組成物をカップリング成分として使用すれば、エームズ試験が陰性であるナフトール系アゾ顔料組成物を得ることができる。上記の式(II)で表されるカップリング成分(II)の化合物において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有していることが好ましく、このX、Y、Zの置換基の選択については上述した通りであり、式(II)で表されるカップリング成分(II)の化合物として好ましい態様も上述した通りである。
また、本発明によれば、エームズ試験が陰性となるようにするためには、ナフトール系アゾ顔料の合成時において、アルカリ処理組成物中に不純物として含まれる芳香族アミンの含有量を800ppm以下、好ましくは500ppm以下に維持することを指標とできることを見いだした。従って、これを指標として当業者は、エームズ試験が陰性となるナフトール系アゾ顔料組成物を製造することが可能である。
さらに、エームズ試験が陰性となるようにするためには、合成されたナフトール系アゾ顔料組成物中に、不純物として含まれる芳香族アミンの含有量が100ppm以下、好ましくは50ppm以下に維持することを指標とできることを見いだした。従って、これを指標として当業者は、エームズ試験が陰性となるナフトール系アゾ顔料組成物を製造することが可能である。
このように指標となる芳香族アミンの含有量は、公知の方法によって測定することができ、例えば、液体クロマトグラフィー等の手段により測定することができる。
指標となる芳香族アミンの含有量を上記の範囲内として、エームズ試験が陰性となるナフトール系アゾ顔料組成物を得るためには、所望されない副反応によって生成される芳香族アミンを減少させることが好ましい。このためには、カップリング成分(II)をアルカリ処理組成物を生成して回収する工程において処理条件を制御すること、カップリングに使用するアルカリ処理組成物が予期しない副反応、例えば加水分解等を引き起こさないように、カップリングする工程及びその後の精製工程において処理条件を制御することが好ましい。
このような処理条件の制御として、カップリング成分を予めアルカリ処理組成物に加工するに際しては、アルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、カップリング成分(II)を、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、溶解させた溶液からアルカリ処理組成物を分離する段階とを含むことが好ましく、この工程の好ましい実施の態様としては、次の態様がある。
すなわち、第1の態様として、アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、この溶液を10〜70℃の温度に冷却して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む態様を挙げることができる。
また、第2の態様として、アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む態様を挙げることができる。
また、第3の態様として、アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、この溶液を10〜70℃の温度に冷却し、同時に又は前後して、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む態様を挙げることができる。この第3の態様において、冷却と無機塩の添加とは、同時に又は前後して行うことができるが、同時に行うことが好ましい。これらの第1、第2、及び第3の態様のなかでは、第3の態様が特に好ましい。
析出する物質の回収には、公知の手段を使用することができ、好ましくは濾過、例えばヌッチェなどの濾過器による濾過を使用することができる。このようにして得られた析出物をさらに、洗浄することが好ましく、特に飽和食塩水で洗浄することが好ましい。このような方法により、指標とする芳香族アミンが極めて低減されると同時に、エームズ試験の陰性がより確実なものとできることを本発明者らは見いだした。
このアルカリ処理のために使用する強塩基化合物は、アルカリ金属の水酸化物であることが好ましく、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。この強塩基化合物にかえてアンモニアを使用することもできる。このアルカリ処理のための強塩基化合物は、カップリング成分(II)を溶解させるアルカリ性水溶液中に、反応に十分な過剰量が含まれるようにすれば使用することができるが、例えば0.1N以上、好ましくは0.3N以上、より好ましくは0.5N以上の濃度で使用することができる。
このアルカリ処理のために使用する無機塩は、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を使用することができ、好ましくはアルカリ金属の塩化物であり、特に塩化ナトリウム、塩化カリウムが好適に使用できる。このアルカリ処理のために使用する無機塩は、それぞれの無機塩について可能な範囲でできるだけ高濃度で添加することが好ましく、飽和濃度となるように添加することが特に好ましい。
また、本発明に係わるナフトール系アゾ顔料組成物は、例えば、ベース成分(I)の芳香族アミンを塩酸塩化し、ついで亜硝酸ナトリウムを加えてジアゾニウム化した後、カップリング成分(II)を水酸化ナトリウムであらかじめアルカリ化合物に加工したものとカップリング反応させることで合成されるものである。エームズ試験の陰性を確実にするためには、この顔料組成物の合成工程でカップリング成分(II)由来のアルカリ処理組成物が、予期しない副反応、例えば加水分解等を引き起こさないように、合成条件を制御しなければならない。これについての処理条件の制御として、カップリングエ程での温度を5〜25℃、好ましくは10〜20℃の範囲に制御し、ジアゾニウム化したベース成分(I)を、反応溶液中において、0.5〜10質量パーセント濃度、好ましくは1〜5質量パーセント濃度の範囲となるように制御して加えてカップリング反応させることが好ましいことを本発明者らは見いだした。カップリング工程の温度は、低温であるほうが副反応の抑制の観点からは好ましいが、反応速度向上の観点からは上記範囲内で高温であるほうが好ましい。ジアゾニウム化したベース成分(I)は、反応溶液中において上記の範囲の濃度に維持されるように、例えば反応容器中への流量を制御することによって、生成するナフトール系アゾ顔料組成物のエームズ試験の陰性をさらに確実なものとすることができる。
また、ナフトール系アゾ顔料組成物のカップリング工程後の精製工程の処理として、洗浄水溶液又は洗浄水により十分に洗浄を行うことが好ましいことを本発明者らは見いだした。これにより生成するナフトール系アゾ顔料組成物のエームズ試験の陰性をさらに確実なものとすることができる。
本発明において、エームズ試験は、ヒスチジン要求性サルモネラ菌を、各濃度で添加した被験物質とともに培養して、復帰突然変異によってヒスチジン非要求性となって形成したコロニー数を計測し、このコロニー数が陰性対照と比べて2倍以上となり、かつこの増加が被験物質濃度に対して用量依存性を示した場合に、陽性と判定した。
本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物は、従来のナフトール系アゾ顔料組成物の優れた特性を備えつつ、エームズ試験が陰性であるという優れた特性をさらに備えたものである。従って、特に赤色系の優れた顔料となり、各種の着色物に好適に使用可能であり、また印刷用インキ、塗料、トナー等に好適に使用可能であり、これらの製品が人体に直接に接触するような用途にも安心して使用可能なものである。
本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物は、これを単独で使用することもできるが、各用途に応じて必要な担体と混合して各用途に応じた組成物とすることもできる。例えば、印刷用のインキ組成物とする場合には、樹脂や油、溶剤などのビヒクルに必要な添加剤を混合して用いることができる。
例えば、グラビア印刷用インキ組成物の樹脂としては、ロジン類などの天然樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどの半合成樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステルなどの合成樹脂などの樹脂類の1種又は2種以上が挙げられる。助剤としては、ポリエチレンワックスなどの皮膜補強剤、二酸化ケイ素などのブロッキング防止剤、シリコン系化合物などの消泡剤、などやその他に界面活性剤、静電気防止剤、接着補強剤、耐熱補強剤、転移性改良剤などが挙げられる。
溶剤としては、トルエンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトンなどのケトン系化合物、酢酸エチルなどのエステル系化合物、イソプロパノールなどのアルコール系化合物、水などを単独又はこれらの混合物を用いてもよい。
これらのグラビア印刷用インキ組成物の組成は目的に応じて適宜調製できるが、通常は、本発明の不溶性アゾ顔料が5〜40重量%、樹脂が10〜20重量%、溶剤が40〜85重量%、助剤成分が1〜5重量%であるのが好ましい。
印刷用インキ組成物としては、ジスアゾイエロー類などの黄色系インキ、フタロシアニンブルーなどの青色系インキ、カーボンブラックなどの黒色系インキ、酸化チタンなどの白色系インキなどと組み合せてカラー印刷用のインキセットとすることができる。
また、本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物は、塗料組成物に使用することができる。この塗料組成物は、本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物を単独又は他の顔料と混合したものに各種の塗料用ワニスを混合して製造することができる。この塗料組成物に使用されるワニスとしては、塗膜形成主要素、塗膜形成副要素、溶剤及びその他の添加剤からなるものが好ましい。塗膜形成主要素としては、乾性油、天然樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく、塗膜形成副要素としては、分散剤、乾燥剤、増粘剤、可塑剤、レベリング剤、硬化剤などを必要に応じて使用することができる。
溶剤としては炭化水素類、アルコール類、エステル類、セロソルブ類、水などが好ましく、その他の添加剤としてはかび防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、消泡剤などを必要に応じて使用することができる。
この塗料組成物の組成は、顔料成分として本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物を単独又は他の顔料と組合せて5〜40重量%、塗膜形成主要素が10〜50重量%、塗膜形成副要素が1〜10重量%、溶剤が10〜50重量%、その他の添加剤が1〜10重量%であるものが好ましい。この塗料組成物は、ロールコーター塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、電着塗装などの常法による塗装方法にて使用することができる。
本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物は、カラーコピーなどのトナー組成物に使用することもできる。このトナー組成物は、本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物を単独又は他のマゼンタ系顔料とを組合せて3〜10重量%、スチレンアクリル系などの樹脂成分が70〜90重量%、ワックス成分が1〜5重量%及び電荷制御剤が1〜3重量%からなる組成を有するものが好ましく、これを常法により混合して製造することができる。本発明のトナー組成物に、さらに磁性粉を加えて一成分現像用のトナー組成物とすることもできるが、磁性粉を含有する粒子をキャリアーとして二成分現像用のトナー組成物とするのが好ましい。
本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物を、インクジェット印刷用のインキ組成物、特にカラープリント用のインキ組成物に使用することもできる。
本発明によるナフトール系アゾ顔料組成物又はこれを用いた印刷インキあるいはトナー等を用いて、印刷、プリント、転写などの方法によりカラー物品(着色物)を製造することができる。カラー物品(着色物)の基材としては、各種の紙類、ポリエチレン、ポリスチレンなどのプラスチック基材、表面コーティングされた金属類、表面処理された木材などがあり、必要に応じて印刷、プリント、転写などをされた表面をラミネート加工することもできる。
以下、具体的実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらになんら限定されるものではない。
[カップリング成分(II)のアルカリ処理組成物の製造]
水1000質量部中に水酸化ナトリウム24質量部を溶解し90℃まで加熱する。水酸化ナトリウム水溶液が90℃に達したことを確認できたら、あらかじめ計量してあるN−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド124.6質量部を徐々に加え溶解する。溶解が確認できたら、該水溶液をあらかじめ用意した氷浴で60℃まで冷却する。この間内容物が析出しないことを確認する。内容物が60℃に達した後、食塩400質量部を加えてアルカリ化合物を淡黄色の析出物として析出させる。このものをヌッチェで濾過し、飽和食塩水1500質量部で十分に洗浄した後、カップリング成分(II)−1のウエットケーキを得た。
同様に、水1000質量部中に水酸化ナトリウム24質量部を溶解し90℃まで加熱する。水酸化ナトリウム水溶液が90℃に達したことを確認できたら、あらかじめ計量してあるN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド143質量部を徐々に加え溶解する。溶解が確認できたら、該水溶液をあらかじめ用意した氷浴で60℃まで冷却する。この間内容物が析出しないことを確認する。内容物が60℃に達した後、食塩400質量部を加えてアルカリ化合物を淡黄色の析出物として析出させる。このものをヌッチェで濾過し、飽和食塩水1500質量部で十分に洗浄した後、カップリング成分(II)−2のウエットケーキを得た。
同様に、水1000質量部中に水酸化ナトリウム24質量部を溶解し90℃まで加熱する。水酸化ナトリウム水溶液が90℃に達したことを確認できたら、あらかじめ計量してあるN−(2−メトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド131質量部を徐々に加え溶解する。溶解が確認できたら、該水溶液をあらかじめ用意した氷浴で60℃まで冷却する。この間内容物が析出しないことを確認する。内容物が60℃に達した後、食塩400質量部を加えてアルカリ化合物を淡黄色の析出物として析出させる。このものをヌッチェで濾過し、飽和食塩水1500質量部で十分に洗浄した後、カップリング成分(II)−3のウエットケーキを得た。
[アルカリ処理組成物中の芳香族アミン測定]
あらかじめ測定したカップリング成分(II)−1のアルカリ処理組成物の固形分量500mgを精密秤(METLER社製AE160)で三角フラスコに精秤し、後述する「芳香族アミンの含有量の測定」方法で、濾過後残存する芳香族アミンを測定したところ、362ppmであった。
カップリング成分(II)−2及び(II)−3についても、濾過後残存する芳香族アミンを測定した。同様の操作で測定したカップリング成分(II)−2中の芳香族アミン量は408ppm、カップリング成分(II)−3中の芳香族アミン量は430ppmであった。
[芳香族アミンの含有量の測定]
本発明に係わるカップリング成分500mgを三角フラスコに精秤し、メタノール10mlを加え超音波洗浄器で10分処理して溶解する。該溶液を50mlメスフラスコでメスアップし、測定資料とする。この試料溶液中の芳香族アミン量を、下記の条件により高速液体クロマトグラフィーを用いて定量した。同様の試験を3回繰り返しその平均値をカップリング成分中の生成値とした。
装置:高速液体クロマトグラフ「アイソクラティックシステム」(日本ウォーターズ製)
カラム:「ワコシール5C18:4.6mm×250mm」(和光純薬社製)
試料 :5μl
検出器:UV−VIS(254nm)
溶離液:メタノール+0.1%リン酸溶液(バッファー)
流速 :1.0ml/min
温度 :35℃
検量線の作成:対象となる芳香族アミンを用い、同様に定量した結果をもとに検量線を作成した。
[赤色アゾ顔料組成物の製造]
[Pigment Red 184の製造]
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド84質量部を水1500質量部に分散させ、氷を加えて0℃以下の温度条件に調整し、35%塩酸水溶液125質量部を加えて1時間攪拌し、塩酸塩化した。その後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液61.5質量部を加えて1時間攪拌した後、スルファミン酸4質量部を加えて過剰の亜硝酸を分解し、ジアゾニウム水溶液とした。
一方、カップリング成分(II)−1としてN−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドアルカリ化合物のウエットケーキの乾燥純分換算58.2質量部を、カップリング成分(II)−2としてN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドアルカリ化合物のウエットケーキの乾燥純分換算66.4質量部を、水酸化ナトリウム40質量部を含む水1000質量部中に加え分散させ、顔料粒子の粒子制御剤としてアルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを少量添加し、水を加え20℃に調整してカップラー溶液とした。
この溶液を20℃に保ちながら、反応溶液中でのベース成分の濃度が1〜5質量パーセント濃度に維持されるように上記ジアゾニウム溶液を150質量部/分〜200質量部/分に制御して添加し、液のpHを11.5±0.5に保ってカップリング反応させ、更に1時間攪拌して反応を完結させた。
1時間経過後、H酸へのスポットテストでジアゾニウムの消失を確認後、35%塩酸を適量加えてpHを7.0−7.5に調整し、95℃での加熱処理後、濾過、水洗を行い、90−100℃で乾燥、粉砕してPigment Red 184を含有する顔料組成物を得た。この顔料組成物中には、芳香族アミンが45ppm含まれており、エームズ試験の結果は陰性であった。
[Pigment Red 269の製造]
カップリング成分を、カップリング成分(II)−3としてN−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドアルカリ化合物のウェットケーキ乾燥純分換算124.5質量部に変えた以外は、Pigment Red 184の製造と全く同じ方法で、Pigment Red 269を含有する顔料組成物を得た。この顔料組成物中には、芳香族アミンが49ppm含まれており、エームズ試験の結果は陰性であった。
[カップリング成分(II)の製造(比較例)]
[カップリング成分(II)−1及びカップリング成分(II)−2の製造(比較例)]
水1000質量部中に水酸化ナトリウム24質量部を溶解し90℃まで加熱する。水酸化ナトリウム水溶液が90℃に達したことを確認できたら、あらかじめ計量してあるN−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド58.2質量部と、N−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド66.4質量部を徐々に加え溶解する。溶解が確認できたら、該水溶液をあらかじめ用意した氷浴で60℃まで冷却する。この間内容物が析出しないことを確認し、カップラー溶液とした。
[カップリング成分(II)−3の製造(比較例)]
カップリング成分を、カップリング成分(II)−3のN−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド124.5質量部に変えた以外は、カップリング成分(II)−1及びカップリング成分(II)−2の製造(比較例)と全く同じ方法で、カップリング成分(II)−3のカップラー水溶液を作成した。
[カップリング成分(II)のカップラー溶液中の芳香族アミン測定(比較例)]
[カップリング成分(II)−1及びカップリング成分(II)−2及びカップリング成分(II)−3のカップラー溶液中の芳香族アミン測定(比較例)]
上記で調整されたカップリング成分(II)−1及びカップリング成分(II)−2のカップラー溶液をピペットで20ml分取し、分別ロートを用いてn−ヘキサン溶剤により抽出して「芳香族アミンの含有量の測定」方法で、芳香族アミンを測定し、原液量中の含有量を計算で求めたところ、1215ppmであった。
また、同じ操作で求めた、カップリング成分(II)−3の芳香族アミン含有量は、1080ppmであった。
[赤色アゾ顔料組成物の製造(比較例:アルカリ処理組成物を使用しないナフトール系アゾ顔料の製造方法)]
[Pigment Red 184の製造(比較例)]
赤色アゾ顔料組成物の製造で使用したカップラー溶液を、カップリング成分(II)−1及びカップリング成分(II)−2の比較例のものに変更する他は、同様にして顔料組成物の製造を行った。この顔料組成物中には、芳香族アミンが1098ppm含まれており、エームズ試験の結果は陽性であった。
[Pigment Red 269の製造(比較例)]
赤色アゾ顔料組成物の製造で使用したカップラー溶液を、カップリング成分(II)−3の比較例のものに変更する他は、同様にして顔料組成物の製造を行った。この顔料組成物中には、芳香族アミンが1289ppm含まれており、エームズ試験の結果は陽性であった。

Claims (31)

  1. 次式(I): Ar−NH
    (ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
    で表されるベース成分(I)と、次式(II):
    Figure 2008050418
    (ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
    で表されるカップリング成分(II)をカップリングして、次式(III):
    Figure 2008050418
    (ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基であり、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
    で表されるナフトール系アゾ顔料を含む組成物を製造する方法において、
    カップリングの前に、カップリング成分(II)に対して、アルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程を行い、その後に、該アルカリ処理組成物とベース成分(I)とを反応させることによってカップリングする工程を行うことにより、ナフトール系アゾ顔料組成物を製造する方法。
  2. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
    カップリング成分(II)を、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、溶解させた溶液からアルカリ処理組成物を分離する段階とを含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液を10〜70℃の温度に冷却して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  5. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程が、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液を10〜70℃の温度に冷却し、同時に又は前後して、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  6. 強塩基化合物が、アルカリ金属の水酸化物である、請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 無機塩が、アルカリ金属の塩化物である、請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 上記アルカリ処理組成物において、含有される芳香族アミンが800ppm以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 上記ナフトール系アゾ顔料組成物において、含有される芳香族アミンが100ppm以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 式(I)及び式(III)において、Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基、N−置換又は無置換のカルバモイル基、アシルアミノ基、及びスルファモイル基からなる群より選択された置換基であり、A、B、Cから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよく、
    式(II)および式(III)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アシルアミノ基、及び炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基であり、X、Y、Zから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 式(I)、式(II)および式(III)において、
    Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、A、B、Cは互いに独立に、水素原子、メトキシ基又はN−フェニルカルバモイル基であり、
    Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 式(I)、式(II)および式(III)において、
    Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、Aが水素原子であり、Bがメトキシ基であり、CがN−フェニルカルバモイル基であり、
    Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、Xが水素原子であり、Yが塩素原子であり、Zがメトキシ基である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  13. 式(I)、式(II)および式(III)において、
    Arが、3個の置換基A、B、Cを有し、Aが水素原子であり、Bがメトキシ基であり、CがN−フェニルカルバモイル基であり、
    Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、Xが水素原子又はメトキシ基であり、Yが塩素原子であり、Zがメチル基又はメトキシ基である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  14. 式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドである、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 式(II)で表されるカップリング成分が、N−(2’−メチル−5’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド、及び/又はN−(2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドである、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  16. 上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料が、次式(IV):
    Figure 2008050418
    で表されるC.I.Pigment Red269である、請求項1〜12及び14のいずれかに記載の製造方法。
  17. 上記の式(III)で表されるナフトール系アゾ顔料が、次式(V):
    Figure 2008050418
    で表されるC.I.Pigment Red184である、請求項1〜11、13及び15のいずれかに記載の製造方法。
  18. ベース成分(I)とアルカリ処理組成物とを、5〜25℃の範囲の温度でカップリングする、請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 反応溶液中のベース成分(I)の濃度を、溶液全体に対して0.5〜10質量パーセント濃度の範囲に維持しつつ、ベース成分(I)とアルカリ処理組成物とを反応させる、請求項1〜18のいずれかに記載の製造方法。
  20. 請求項1〜19のいずれかに記載の製造方法によって得られる、含有される芳香族アミンが100ppm以下である、ナフトール系アゾ顔料組成物。
  21. 請求項20に記載のナフトール系アゾ顔料組成物を使用して着色された着色物。
  22. 次式(II):
    Figure 2008050418
    (ただし、Arは置換又は無置換のフェニル基である)
    で表されるカップリング成分(II)に対してアルカリ処理をすることによってアルカリ処理組成物を生成して回収する工程によって、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物を製造する方法。
  23. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
    カップリング成分(II)を、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、溶解させた溶液からアルカリ処理組成物を分離する段階とを含む、請求項22に記載の製造方法。
  24. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液を10〜70℃の温度に冷却して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項22又は請求項23に記載の製造方法。
  25. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項22又は請求項23に記載の製造方法。
  26. アルカリ処理組成物を生成して回収する工程として、
    カップリング成分(II)を、80〜100℃の温度下で、強塩基化合物を含むアルカリ性水溶液中に溶解させる段階と、
    この溶液を10〜70℃の温度に冷却し、同時に又は前後して、この溶液の中に、カップリング成分(II)と不溶性の塩をつくらない水溶性の無機塩を添加して、析出する物質を回収して洗浄することによって、生成したアルカリ処理組成物を得る段階を含む、請求項22又は請求項23に記載の製造方法。
  27. 式(II)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アシルアミノ基、及び炭素数1〜10のアルコキシ基からなる群より選択された置換基であり、X、Y、Zから選択される2個又は3個の基が前記の置換基から形成される環を成していてもよい、請求項22〜26のいずれかに記載の製造方法。
  28. 式(II)において、Arが、3個の置換基X、Y、Zを有し、X、Y、Zは互いに独立に、水素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基である、請求項22〜27のいずれかに記載の製造方法。
  29. 強塩基化合物が、アルカリ金属の水酸化物である、請求項22〜28のいずれかに記載の製造方法。
  30. 無機塩が、アルカリ金属の塩化物である、請求項22〜29のいずれかに記載の製造方法。
  31. 請求項22〜30のいずれかに記載の方法によって製造された、含有される芳香族アミンが800ppm以下である、カップリング成分として使用するためのアルカリ処理組成物。

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