JP2008050253A - 導電性酸化スズゾル及びその製造方法 - Google Patents

導電性酸化スズゾル及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い透明性を有する導電性酸化スズゾルとそのゾルの製造方法、そのゾルを用いたコーティング組成物及びそのコーティング組成物が塗布された部材を提供する。
【解決手段】 リンがドープされた導電性酸化スズコロイド粒子(A)を含むゾルであって、該ゾル中のコロイド粒子(A)の濃度を10質量%となるように調製したゾルの光路長10mmにおける波長600nmの光線透過率が30%以上である導電性酸化スズゾル。
前記導電性酸化スズゾルの透過電子顕微鏡観察による粒子径が2〜25nmである。前記コロイド粒子(A)の酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比が0.005〜0.2である。導電性酸化スズゾルは酸化スズゾルにリン化合物を混合した後、水熱処理して得られる。コーティング組成物は導電性酸化スズゾルとバインダーとを含む。基材表面にコーティング組成物より形成される被膜を有する部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は導電性酸化スズゾルとその製造方法、更に導電性酸化スズゾルを用いたコーティング組成物とそのコーティング組成物を利用した被覆部材に係わる。
導電性を有する酸化スズはアンチモンを含有する酸化スズ、即ちアンチモンドープ導電性酸化スズ(ATO)が知られている。ATOは導電性の点で優れたものであるが、最近はアンチモンの毒性とアンチモンに起因する強い着色(青黒色)が問題とされており、アンチモンを含まない導電性材料が望まれている。そこでアンチモンにかわってリン、フッ素などの異種元素をドープした導電性酸化スズが種々提案されている。
アンチモンを含まない導電性酸化スズとして、例えば、アルカリ水溶液に、ゲルマニウム、リン、リチウム、亜鉛を塩化スズ溶液に溶解した液を加えて沈殿を生成させ、この沈殿を350〜700℃で焼成する方法(特許文献1参照)、スズ化合物溶液に酸又はアルカリと反応させた含水酸化スズ沈殿に可溶性リン化合物を添加することにより得られた沈殿を800〜1300℃で焼成する方法(特許文献2参照)、スズ化合物の水溶液を、8〜12のpHに保持してスズ化合物を加水分解することにより金属酸化物及び/又は含水酸化物のコロイド粒子を含むゾルを生成させ、このゾルからコロイド粒子を回収した後、アンチモン、リン、フッ素化合物の少なくとも1種の水溶液を含浸させ乾燥、焼成する方法(特許文献3参照)などが知られている。
これらの方法はいずれも導電性を得るために350〜1300℃の高温で焼成して得る粉末であるため、分散性は良好でなく、通常の粉砕手段を用いても0.05〜0.4ミクロン程度にしか微細化されない。
近年、透明性プラスチックの帯電防止のために、基材の透明性を損なわない高透明性の帯電防止被膜が求められており、上記のような粉末を用いた被膜では高い透明性を得ることはできない。
また、アンチモン、フッ素、リン、テルル、ビスマス、カドミウムなどの異種元素を少量ドープさせた酸化スズ粉末を酸水溶液又はアルカリ水溶液中で30〜200℃で加熱処理して導電性酸化スズのゾルを得ている(特許文献4参照)。
しかしながら、異種金属をドープする工程で350℃以上の温度で焼成を行っているため、得られたゾルに含まれる分散粒子の平均粒子径は0.03〜0.10ミクロン程度にしか微細化されず、やはり高い透明性被膜を得ることはできない。
特公平2−32213号公報 特開平6−92636号公報 特開昭63−11519号公報 特開昭62−230617号公報
本発明は従来ない高い透明性を有する導電性酸化スズゾルとそのゾルの製造方法、そのゾルを用いたコーティング組成物及びそのコーティング組成物が塗布された部材を提供する。
本発明は第1観点として、リンがドープされた導電性酸化スズコロイド粒子(A)を含むゾルであって、該ゾル中のコロイド粒子(A)の濃度を10質量%となるように調製したゾルの光路長10mmにおける波長600nmの光線透過率が30%以上である導電性酸化スズゾル、
第2観点として、前記導電性酸化スズゾルの透過電子顕微鏡観察による粒子径が2〜25nmである第1観点に記載の導電性酸化スズゾル、
第3観点として、前記コロイド粒子(A)の酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比が0.005〜0.2である第1観点又は第2観点に記載の導電性酸化スズゾル、
第4観点として、酸化スズゾルにリン化合物を混合した後、水熱処理して得られる第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第5観点として、前記酸化スズゾルにリン化合物を混合した後の水熱処理温度が100〜350℃である第4観点に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第6観点として、前記酸化スズゾルが、有機酸の水溶液に金属スズと過酸化水素とをH22/Snモル比を2〜3の範囲に保ちながら添加して反応させることを特徴とする第4観点又は第5観点に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第7観点として、前記有機酸の水溶液の酸化スズ濃度が40質量%以下になるように添加して反応させることを特徴とする第6観点に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第8観点として、前記有機酸が、シュウ酸又はシュウ酸を主成分として含む有機酸である第6観点又は第7観点に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第9観点として、前記リン化合物が、オルトリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、亜リン酸、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸水素二ナトリウム、亜リン酸三ナトリウム、三塩化リン及び五塩化リンからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン化合物である第4観点又は第5観点に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法、
第10観点として、第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物、
第11観点として、前記バインダーが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機ケイ素化合物、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びブチラール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である第10観点に記載のコーティング組成物、
第12観点として、基材表面に第10観点又は第11観点に記載のコーティング組成物より形成される被膜を有する部材、及び
第13観点として、前記部材が、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス又は紙である第12観点に記載の部材である。
第14観点として、第12観点又は第13観点に記載の部材にさらに反射防止膜を設けたことを特徴とする反射防止膜付部材である。
本願発明のリンがドープされた導電性酸化スズコロイド粒子(A)を含むゾルであって、該ゾル中のコロイド粒子(A)の濃度を10質量%となるように調製したゾルの光路長10mmにおける波長600nmの光線透過率が30%以上である導電性酸化スズゾルは、従来ない高い透明性と帯電防止性を有し、その乾燥被膜は約1.8以上の高い屈折率を示し、耐水性、耐湿性、耐光性、耐候性、耐熱性、耐摩耗性等も良好である。
本発明の導電性酸化スズゾルは透過型電子顕微鏡で観察される粒子径が2〜25nmである。従来報告されているアンチモン、フッ素、リン、テルル、ビスマス、カドミウムなどの異種元素を少量ドープさせた酸化スズ粉末を酸水溶液又はアルカリ水溶液中で加熱処理して得られた導電性酸化スズゾルの分散粒子の平均粒子径は、0.03〜0.10ミクロン程度であるから、本発明の導電性酸化スズゾルのコロイド粒子(A)の粒子径は極めて微細である。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーを混合して得られるコーティング組成物は、基材に塗布することにより高い透明性の導電性被膜を形成することができる。基材が透明性基材の場合、その基材の透明性を損なわずに導電性又は帯電防止性の被膜を有する部材を作製することができる。本発明の酸化スズゾルを用いて得られる導電性被膜が有する表面抵抗値は105〜1010Ω/□の範囲であり、導電性が良好であり、優れた帯電防止性能を有する。
また、本発明の導電性酸化スズゾルの外観が淡黄色からほとんど無色の透明液体であることから、得られる透明導電性被膜はほぼ無色透明であり、ATOの場合のような被膜の着色(青色)といった欠点がないのである。
本発明の導電性酸化スズゾルは、リンがドープされた導電性酸化スズコロイド粒子(A)を含むゾルであって、該ゾル中のコロイド粒子(A)の濃度を10質量%となるように調製したゾルの光路長10mmにおける波長600nmの光線透過率が30%以上である導電性酸化スズゾルである。該ゾルのコロイド粒子(A)の透過型電子顕微鏡で観察される粒子径は2〜25nmである。
前記コロイド粒子(A)の酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.005〜0.2である。0.005よりモル比が小さいと十分な導電性を得ることができないので好ましくない。また、0.2より大きいと混合したリン化合物のリン成分の一部は余剰となりドープされないので効率的ではない。酸化スズ水性ゾルに混合されるリン化合物は、オルトリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、亜リン酸、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸水素二ナトリウム、亜リン酸三ナトリウム、三塩化リン及び五塩化リンなどが挙げられる。
本発明の原料となる酸化スズゾルの製造に用いられる核粒子としての酸化スズコロイド粒子は公知の方法、例えばイオン交換法、解膠法、加水分解法、反応法等と呼ばれる方法により、約4〜50nm程度の粒子径を有するコロイド粒子のゾルの形態で容易につくることができる。
上記イオン交換法の例としては、スズ酸ナトリウムのようなスズ酸塩を水素型陽イオン交換樹脂で処理する方法、あるいは上記塩化第二スズ、硝酸第二スズのような第二スズ塩を水酸基型陰イオン交換樹脂で処理する方法が挙げられる。上記解膠法の例としては、第二スズ塩を塩基で中和するか、あるいはスズ酸を塩酸で中和させることにより得られる水酸化第二スズゲルを洗浄した後、酸又は塩基で解膠する方法が挙げられる。上記加水分解法の例としては、スズアルコキシドを加水分解する方法、あるいは塩基性塩化第二スズ塩基性塩を加熱下加水分解した後、不要の酸を除去する方法が挙げられる。上記反応法の例としては、金属スズ粉末と酸とを反応させる方法が挙げられる。
本発明の原料となる酸化スズゾルとしては、有機酸水溶液に金属スズと過酸化水素とをH22/Snモル比を2〜3の範囲に保ちながら添加し、反応させて酸化スズコロイド粒子を生成させる方法で得られた酸化スズゾルを用いることがより好ましい。特にシュウ酸又はシュウ酸を主成分として含む有機酸水溶液に、該水溶液中の酸化スズ濃度が15〜40質量%になるように、過酸化水素水と金属スズとをH22/Snモル比が2〜3の範囲に保ちながら添加して反応させ、酸化スズコロイド粒子を生成させる方法により作成した酸性の酸化スズゾルが最も好ましい。該水溶液中の酸化スズの濃度が40質量%を超えると未溶解物が沈殿するとともに粘度が高くなり過ぎて攪拌が困難になるため好ましくない。
前記有機酸水溶液は、シュウ酸又はシュウ酸を主成分として含む有機酸水溶液であるが、好ましくはシュウ酸水溶液である。シュウ酸を含む有機酸水溶液とは、全有機酸の80質量%以上のシュウ酸を含む有機酸の水溶液であり、残部はギ酸、酢酸などの有機酸を含有することができる。これらの有機酸水溶液は有機酸濃度1〜30質量%、さらに好ましくは4〜10質量%の範囲で使用することができる。この方法で得られる酸化スズゾルは酸性を呈し、pHは3以下である。この方法により得られる酸化スズコロイド粒子は透過型電子顕微鏡で観察される粒子径がほぼ20nm以下である。
本発明の原料となる酸化スズゾルは、水性ゾル、親水性有機溶媒ゾルのいずれでもよいが、水性ゾルが好ましい。また、酸化スズゾルのpHとしてはゾルを安定ならしめる値がよく、通常、pHが0.1〜7の酸性酸化スズゾル、あるいはpH7〜11.5のアルカリ性酸化スズゾルのどちらも使用することができるが、より透明性が高く、導電性の良好な導電性酸化スズゾルを得るには、アルカリ性酸化スズ水性ゾルを用いることが好ましい。用いられる酸化スズゾルの濃度としては、酸化スズとして0.5〜50質量%程度であるが、好ましくは1〜30質量%である。
本発明の酸化スズゾルの濃度は、酸化スズゾルを110℃で予備乾燥後、空気中600℃で3時間保持した焼成残分から求めることができる。
アルカリ性酸化スズ水性ゾルは、上記の酸性酸化スズ水性ゾルにエチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミンなどのアルキルアミンや、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド及びテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドなどの第4級アンモニウム水酸化物、また、炭酸アンモニウム及び炭酸グアニジンのような炭酸塩等の塩基性物質を添加して調製することができる。
本発明の導電性酸化スズゾルは、酸化スズ水性ゾルにリン化合物を混合した後、水熱処理して得られる。リン化合物が混合された酸化スズ水性ゾルは耐圧容器に仕込まれ、所定の温度にて水熱処理することにより高温高圧下でリンイオンが酸化スズに固溶され、導電性を有するリンドープ酸化スズが得られる。水熱処理温度は100〜350℃であるが、好ましくは110〜300℃、更に好ましくは120〜250である。100℃未満で加熱処理された場合、リンが完全にはドープされずに十分な導電性が得られないことに加え、得られたゾルはpHが0.1〜7の範囲で安定性が悪い。
本願発明で得られる導電性酸化スズゾルは、リンをドープする工程を水熱処理で行い、高温の焼成工程を経ていないので、焼成時の焼結による粒子成長が起こらないことから粗大粒子が生じておらず、透過型電子顕微鏡観察による粒子径は2〜25nmである。ゾルの外観は淡黄色から無色透明である。また、水熱処理後は水性ゾルの状態を保持しているので、乾式粉砕、メディアを用いた湿式粉砕、超音波ホモジナイザー分散、圧力ホモジナイザーなどの粉砕・分散機器の使用は必要ではなく、不純物の混入が生じない。
本願発明の導電性酸化スズ水性ゾルは、陰イオン交換樹脂と接触させることにより、未反応のリンイオンを除去することで、安定なアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルとすることができる。さらに陽イオン交換樹脂と接触させることにより酸性の導電性酸化スズ水性ゾルを得ることができる。得られた導電性酸化スズゾル水性ゾルは分散媒の水を有機溶媒に置換することにより導電性酸化スズ有機溶媒ゾルを得ることができる。
上記導電性酸化スズ水性ゾル又は有機溶媒ゾルは、必要に応じて酸及び/又は塩基を添加することによりゾルとして安定化させることができる。
添加する酸としては塩酸、硝酸などの無機酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸及びタルトロン酸といった脂肪族オキシ酸などを用いることができる。
添加する塩基としてはアンモニア、アルカリ金属水酸化物、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、トリエチルアミン及びベンジルアミンなどのアルキルアミンや、モノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物及びテトラエチルアンモニウム水酸化物などの第4級アンモニウム水酸化物、又、炭酸アンモニア及び炭酸グアニジンのような炭酸塩等の有機塩基などを用いることができる。
有機溶媒としてはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのエーテル類、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸ペンチルなどのエステル類、キシレン、トルエン等の炭化水素類を用いることができる。
更に有機溶媒への分散性を高めるためにアニオン、カチオン、ノニオン系の界面活性剤が使用できる。また、分散性を高めるために酸性官能基を有する樹脂型顔料分散剤も使用できる。酸性官能基を有する樹脂型顔料分散剤は市販のものを使用することができ、例えば、Disperbyk−106(ビックケミー社製商品名;成分:酸性基を有するポリマー塩)、Disperbyk−108(ビックケミー社製商品名;成分:水酸基含有カルボン酸エステル)、Disperbyk−110(ビックケミー社製商品名;成分:酸基を含む共重合物)、Disperbyk−111(ビックケミー社製商品名;成分:酸基を含む共重合物)、Disperbyk−112(ビックケミー社製商品名;成分:アクリル系共重合体)、Disperbyk−116(ビックケミー社製商品名;成分:アクリル系共重合体)、Disperbyk−142(共重合物のリン酸エステル塩)、Disperbyk−180(ビックケミー社製商品名;成分:ブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩)、Disperbyk−2000(ビックケミー社製商品名;成分:変性アクリル系ブロック共重合物)、Disperbyk−2001(ビックケミー社製商品名;成分:変性アクリル系ブロック共重合物)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の導電性酸化スズゾルは他の導電性金属酸化物ゾルと混合することができる。導電性金属酸化物ゾルとしては、例えばアンチモンをドープした酸化スズゾル、アンチモン酸亜鉛ゾルなどを使用することができる。本発明の導電性酸化スズゾルと混合することにより、導電性を維持したまま、上記導電性金属酸化物のもつ青黒色を減少させることができ、透明性を向上させることができる。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物は、透明導電性、透明帯電防止性又は高屈折率性を有した被膜を得るのに好適である。使用されるバインダーは本願記載に特に限定されないが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機ケイ素化合物、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びブチラール樹脂であることが好ましい。更にコーティング組成物の分散性及び保存安定性向上を目的として、界面活性剤、酸、塩基等を添加することができる。
添加する界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系など広く使用することができる。
添加する酸としては塩酸、硝酸、オルトリン酸等の無機酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸等の脂肪族オキシ酸、フェニルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等のホスホン酸化合物を用いることができる。
添加する塩基としてはアンモニア、アルカリ金属水酸化物、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン等のアルキルアミンや、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン等の脂肪族アミン類、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、グアニジン水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物等の第4級アンモニウム水酸化物、また、炭酸アンモニア、炭酸グアニジンのような炭酸塩等の有機塩基を用いることができる。
を添加することができる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系など広く使用することができる。
アクリル樹脂としては、以下に示すものがあり、これらは、単独あるいは2種類以上を混合して用いることもできる。また、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれの状態でも使用することができる。トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、フェニルグリシジルアクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2−エチル,2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキシル2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタアクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、3−フェノキシ−2−プロパノイルアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、アクリロイルオキシエチル酸、アクリル酸ダイマー、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトセヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルグリシジルエーテルエポキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ(ポリ)エチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールエトキシ化アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタル酸、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェノールエトキシ化(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、メタクリロイルオキシエチル酸、メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルフタル酸、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、N−メチロールアクリルアマイド、N−メトキシメチルアクリルアマイド、N−エトキシメチルアクリルアマイド、N−n−ブトキシメチルアクリルアマイド、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、ステアリル酸ビニル、N−メチルアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、グリシジルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、メタクリル酸アリル、セチルメタクリレート、ペンタデシルメタアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタクロイルオキシエチル琥珀酸、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコーメルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、グリコールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリロイルフォスフェート、ビスフェノールAエチレングリコール付加物アクリレート、ビスフェノールFエチレングリコール付加物アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートジアクリレート、2−ヒドロキシ−1アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレングリコール付加物トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、変性ε−カプロラクトントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエチレングリコール付加物テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート及びエポキトアクリレート。
ポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸成分とグリコール成分とを構成成分とする線状ポリエステル、ジカルボン酸成分とグリコール成分の例を以下に示す。これらは、単独あるいは2種類以上を混合して用いることもできる。ジカルボン酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、フェニルインダンジカルボン酸及びダイマー酸等。グリコール成分:エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシ)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ)グリコール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物及び水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物。
ウレタン樹脂としては、通常、ポリイソシアネートと活性水素含有化合物を重付加反応して得られるものを使用することができる。ポリイソシアネートと活性水素含有化合物の例を以下に示す。これらは、単独あるいは2種類以上を混合して用いることもできる。ポリイソシアネート:エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート)、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び/又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート、m−及び/又はp−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等、及びポリイソシアネートの変性物として、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI)、ウレタン変性TDI、ビューレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IPDIなどのポリイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物等。活性水素含有化合物:2価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオール等)、環状基を有するジオール(1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−又はp−キシリレングリコール等)、2価フェノール(ビスフェノールA等)、多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等)、糖類及びその誘導体(蔗糖、メチルグルコシド等)、脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等)、芳香族ジアミン(ジエチルトルエンジアミン等)、芳香脂肪族ジアミン(キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等)、複素環ジアミン(ピペリジン等)、多官能アミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等)、高分子ポリオール(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等)、脂肪族ポリカルボン(コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロフタル酸等)、芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロルフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル、ラクトンモノマー(γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン及び2個以上の活性水素原子を有する化合物アルキレンオキサイドが付加した構造のもの。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、フェノールノボラック型等の各種液状エポキシ樹脂及びその誘導体、多価アルコールとエピクロルヒドリンから誘導される液状エポキシ樹脂及びその誘導体、グリシジルアミン型、ヒダントイン型、アミノフェノール型、アニリン型、トルイジン型等の各種グリシジル型液状エポキシ樹脂及びびその誘導体などを用いることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルなどのビニルエステル系モノマーをラジカル重合して得られたポリビニルエステル系重合体をケン化することにより得られるものを用いることができる。ポリビニルエステル系重合体の例を以下に示す。これらは、単独あるいは2種類以上を混合して用いることもできる。ポリビニルエステル系重合体:ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサティック酸ビニル等のビニルエステル類のポリマー等。ポリビニルエステル系重合体は、上記のビニルエステルモノマー類に共重合可能なコモノマーを共重合した共重合体でもよく、コモノマーとしては、エチレン、プロピレン、1ーブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸及びその塩とアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、ヒドロキシアルキル、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩又はその4級塩、N−メチロールアクリルアミド及びその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩、又はその4級塩、N−メチロールメタクリルアミド及びその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸及びその塩、又はそのエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等が挙げられる
メラミン樹脂としては、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂及びメチルブチル混合型メラミン樹脂等を用いることができる。
ゼラチン及びゼラチン誘導体としては、フタル化ゼラチン、コハク化ゼラチン、トリメリットゼラチン、ピロメリットゼラチン、エステル化ゼラチン、アミド化ゼラチン及びホルミル化ゼラチン等を用いることができる。
セルロース及びセルロース誘導体としては、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメチテート、及び硝酸セルロース等を用いることができる。
有機ケイ素化合物としては、例えば以下のC成分及び/又はD成分を含むケイ素化合物が挙げられる。
C成分:一般式(I)
(R1a(R3bSi(OR24−(a+b) (I)
(ここでR1、R3はそれぞれアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、ハロゲン基、グリシドキシ基、エポキシ基、アミノ基、フェニル基、メルカプト基、メタクリルオキシ基及びシアノ基からなる群より選ばれた有機基を示し、Rは炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アシル基及びフェニル基からなる群より選ばれる有機基を示し、a及びbは0又は1の整数である。)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解物。
D成分:一般式(II)
{(OX)3−aSi(R4)}2Y (II)
(ここでRは炭素数1〜5の有機基を示し、Xは炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基を示し、Yは炭素数2〜20の有機基を示し、aは0又は1の整数である)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解物。
C成分は、上述した一般式(I)で示される。その具体的な有機ケイ素化合物又はその加水分解物の例:メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケート、iso−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、テトラアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセチキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グルシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、αーグリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシトリエチキシシラン、β−グリシドキシトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α―グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α―グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β―グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β―グリシドキシエチルエチルジメトキシシラン、α―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β―グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ―グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルビニルメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルビニルエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルビニルフェニルメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルビニルフェニルエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ―クロロプロピルトリメトキシシラン、γ―クロロプロピルトリエトキシシラン、γ―クロロプロピルトリアセトキシシラン、3、3、3―トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β―シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N―(β―アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシラン、N―(β―アミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ―アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N―(β―アミノエチル)γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、N―(β―アミノエチル)γ―アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ―クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ―クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ―メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ―メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ―メルカプトメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等及びこれらの加水分解物。
D成分は、上述した一般式(II)で示される。その具体的な有機ケイ素化合物又はその加水分解物の例:メチレンビスメチルジメトキシシラン、エチレンビスエチルジメトキシシラン、プロピレンビスエチルジエトキシシラン、ブチレンビスメチルジエトキシシラン等及びこれらの加水分解物。
C成分及び/又はD成分の有機ケイ素化合物は、C成分あるいはD成分のみで単独で、又はC成分及びD成分とを混合して用いることができる。又、C成分を2種類以上用いること、D成分を2種類以上用いることも可能である。
C成分及び/又はD成分の有機ケイ素化合物の加水分解は、C成分及び/又はD成分の有機ケイ素化合物中に、塩酸水溶液、硫酸水溶液、あるいは酢酸水溶液などの酸性水溶液を添加し撹拌することにより行われる。
有機ケイ素化合物としては、上記のケイ素化合物の他に、シリコーンワニス、シリコーンアルキッドワニス、シリコーンエポキシワニス、シリコーンアクリルワニス、及びシリコーンポリエステルワニス等の変性シリコーンワニス等を用いることができる。これらは単独あるいは2種類以上を混合して用いることが可能である。
ジアリルフタレート樹脂としてはジアリルフタレート 、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタレートなどを用いることができる。ブチラール樹脂としてはポリビニルブチラールが挙げられる。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物において、該導電性酸化スズゾルに含まれる導電性酸化スズコロイド粒子(A)とバインダーの固形分との混合比が90:10〜10:90であり、又は70:30〜30:70であり、又は60:40〜40:60である。
更に上記コーティング組成物を基材に塗布して透明導電性又は透明帯電防止被膜を有する部材を得ることができる。基材は、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス及び紙など種々のものが使用できる。
該コーティング組成物を塗布する方法は、公知のいずれの方法であってもよく、例えばバーコート法、リバース法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法などが挙げられる。
該コーティング組成物は、基材上に塗布後、硬化処理して硬化膜とすることができる。硬化処理は、熱風乾燥又は活性エネルギー線照射によって行うことができる。熱風乾燥を用いる場合は、70〜200℃の熱風中で行うことがよく、又は90〜150℃である。また、活性エネルギー線としては、紫外線や赤外線、遠赤外線、電子線などを用いることができる。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物より形成される被膜は、被膜の厚さは特に限定されないが、0.1から10ミクロン程度であり、通常1〜5ミクロン程度の厚さに形成される。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物より形成される被膜の表面抵抗値は、表面抵抗率測定装置(例えばハイレスターUP(三菱化学(株)製)、ローレスタIP(三菱化学(株)製))により測定可能である。前記被膜の有する表面抵抗値は105〜1010Ω/□の範囲であり、きわめて良好な帯電防止性能を示す。
上記被膜の屈折率は導電性酸化スズゾルとバインダーとの混合比率、及びバインダーの種類により異なるが、ほぼ1.55〜1.90の範囲である。
本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物を塗布して得られた高屈折率を有する被膜は、さらに反射防止膜を設けることで反射防止機能を付与することができる。
反射防止膜としては、本発明で得られる高屈折率を有する被膜の上部に、該高屈折率を有する被膜より低屈折率の被膜を設けることにより得られる。このとき低屈折率被膜と高屈折率被膜との間の屈折率差は0.05以上とすることが好ましい。低屈折率被膜と高屈折率被膜との間の屈折率差が0.05未満の値であるとこれらの反射防止被膜での相乗効果が得られず、却って反射防止効果が低下する場合があるためである。従って、低屈折率被膜と高屈折率被膜との間の屈折率差を0.1〜0.5の値とすることがより好ましく、0.15〜0.5の値とすることがさらに好ましい。低屈折率被膜の厚さは特に制限されないが、例えば50〜300nmであることが好ましい。低屈折率被膜の厚さが50nm〜300nmであることが好ましい。低屈折率被膜の厚さが50nm未満となると、下地としての高屈折率被膜に対する密着性が低下する場合があり、一方、厚さが300nmを超えると光干渉が生じて反射防止効果が低下する場合がある。より高い反射防止を得るために低屈折率被膜を複数設ける場合には、その合計した厚さを50〜300nmとすればよい。
低屈折率被膜を構成する材料は特に限定されないが、例えば前記式(I)又は(II)で表される有機ケイ素化合物及びその加水分解物、フルオロオレフィン系ポリマーや含フッ素アクリル系ポリマー等のフッ素系樹脂、あるいは低屈折率を有する微粒子としてフッ化マグネシウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムマグネシウム又は空隙を有する微粒子と有機又は無機のバインダーとを混合して得られる低屈折率コーティング組成物等が挙げられる。フッ化マグネシウムやシリカなどの無機化合物を真空蒸着やスパッタ法等の方法で低屈折率被膜として成膜することもできる。
さらに反射防止膜として、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層させた多層反射防止膜を設けて反射防止機能を付与することもできる。このとき高屈折率層はチタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ又はイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物の層であり、低屈折率層はシリカ、アルミナ、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムマグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の層である。これら高屈折率層及び低屈折率層は、真空蒸着やスパッタ法、イオンプレーティング法等の乾式メッキ法による方法で成膜することができる。
参考例1
(原料アルカリ性酸化スズ水性ゾルの製造)
シュウ酸((COOH)2・2H2O)37.5kgを純水383kgに溶解し、これを500Lベッセルにとり、攪拌下70℃まで加熱し、35質量%過酸化水素水150kgと金属スズ(山石金属社製商品名:AT−SNNO200N)75kgを添加した。過酸化水素水と金属スズの添加は交互に行った。初めに35質量%過酸化水素水10kgを、次いで金属スズ5kgを添加した。反応が終了するのを待って(5〜10分)、この操作を繰り返した。全量添加後、更に35質量%過酸化水素水10kg追加した。添加に要した時間は2.5時間で、添加終了後、更に95℃で1時間加熱し、反応を終了させた。過酸化水素水と金属スズのモル比はH22/Snとして2.61であった。得られた酸化スズ水性ゾルは非常に透明性が良好であった。この酸化スズ水性ゾルの収量は630kgで、比重1.154、pH1.51、SnO2として14.7質量%であった。得られたゾルを電子顕微鏡で観察したところ、10〜15nmの球状の分散性の良いコロイド粒子であった。このゾルは放置によりやや増粘傾向を示したが、室温6ヶ月放置ではゲル化は認められず安定であった。得られたゾル629kgに35質量%過酸化水素水231kg、純水52kgを添加し、SnO2として10質量%、仕込み時のシュウ酸に対してH22/(COOH)2モル比が8.0になるように希釈し、95℃に加熱、5時間熟成を行った。この操作により含有するシュウ酸を過酸化水素との反応により炭酸ガスと水に分解させた。得られた酸化スズスラリーを約40℃まで冷却後、イソプロピルアミンを2.7kg添加、解膠した後、白金系触媒{N−220(ズードケミー触媒(株)製商品名)を約15L充填した触媒塔に通液、循環し、過剰な過酸化水素の分解処理を行った。通液速度は約30L/min.で5時間、循環を行った。更に陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410:オルガノ(株)製商品名)を充填したカラムに通液し、アルカリ性の酸化スズ水性ゾル、1545kgを得た。得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾルはpH11.03、電導度305μS/cmであった。
実施例1
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸26gとジイソプロピルアミン3.5gとを混合した水溶液29.5gを撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH9.66、電導度1600μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、150℃まで昇温し、8時間保持した。得られたリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルはpH10.51、電導度1450μS/cmであった。このリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液して剰余のジイソプロピルアミンとリン酸イオンを除去して、酸性導電性酸化スズ水性ゾルを得た。得られた酸性導電性酸化スズ水性ゾルのpHは3.54、電導度は80μS/cmであった。この酸性導電性酸化スズ水性ゾル2548g(SnO2濃度5.18質量%)に撹拌下でジイソブチルアミン0.66gを添加した後、1時間撹拌を行い、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で432gまで濃縮することにより、導電性酸化スズ水性ゾルを得た。この導電性酸化スズ水性ゾルは、比重1.35、pH5.14、電導度460μS/cm、SnO2として30.7質量%、透過電子顕微鏡観察による粒子径は2〜25nm、動的光散乱法による平均粒子径は22nmであった。該導電性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は88.5%であった。このゾルを130℃で乾燥した乾燥物は、BET法による比表面積が140m2/gであった。更にこの乾燥物はX線回折の結果、スズ石(Cussiterite)のピークを示した。蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.021であった。得られたSnO2濃度30.7質量%の導電性酸化スズ水性ゾル420g中の水をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより導電性酸化スズメタノールゾル412gを得た。該メタノールゾルはSnO2濃度31.3質量%、比重1.10、pH(1+1)6.00、電導度59μS/cmであった。この導電性酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は76.3%であった。
実施例2
実施例1で得られた導電性酸化スズメタノールゾル100gに樹脂型顔料分散剤Disperbyk−106(ビックケミー社製商品名;成分:酸性基を有するポリマー塩)6.3gを添加し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメチルエチルケトンに置換することにより、導電性酸化スズメチルエチルケトンゾルを103g得た。該メチルエチルケトンゾルはSnO2濃度30.3質量%、比重1.15であった。この導電性酸化スズメチルエチルケトンゾルを10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は78.7%であった。
実施例3
実施例1で得られた導電性酸化スズメタノールゾル100gに樹脂型顔料分散剤Disperbyk−106(ビックケミー社製商品名;成分:酸性基を有するポリマー塩)3.1gを添加し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメチルエチルケトンに置換することにより、導電性酸化スズメチルエチルケトンゾルを103g得た。該メチルエチルケトンゾルはSnO2濃度30.2質量%、比重1.11であった。この導電性酸化スズメチルエチルケトンゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は42.9%であった。
実施例4
実施例1で得られた導電性酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、導電性酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、導電性被膜を有するPETフィルムを得た。この導電性被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた導電性被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.18、a=−0.12、b=0.79、YI=2.5であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.5%、ヘイズ値は2.5であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して4×109Ω/□であった。本願発明のリンドープ酸化スズゾルは紫外線及び可視光線の照射により導電性の向上が認められる。上記実施例4においてフィルム硬化時の紫外線照射直後の表面抵抗値は1×107Ω/□であるが、放置により平衡状態に至り、2時間後で4×109Ω/□の値を示した。このフィルムに再度紫外線を照射すると表面抵抗値は1×107Ω/□を示し硬化直後と同じ値を示した。
実施例5
(コーティング組成物の作製)
マグネチックスターラーを備えたガラス製の容器に、前述したC成分に該当するγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン49.9gを加え、撹拌しながら0.01規定の塩酸17.4gを3時間で滴下した。滴下終了後、0.5時間撹拌を行い、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの部分加水分解物を得た。該加水分解物67.3gに実施例1で得た導電性酸化スズメタノールゾル200gを加え、更に硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトネート0.8gを加えて、十分に撹拌した後、ろ過を行ってコーティング組成物を作製した。
(硬化膜の形成)
5cm角のガラス基板にスピンコート法で上記のコーティング組成物を塗布し、120℃で2時間加熱処理して、塗膜を硬化させた。得られた導電性高屈折率被膜の膜厚は1.4μであり、その屈折率は1.66、反射率は4.51%であった。屈折率、反射率はレンズ反射率測定機を用いて測定した。
(反射防止膜の作製)
得られた導電性高屈折率被膜に、反射防止機能付与のために低屈折率被膜としてテトラエトキシシランの部分加水分解物をスピンコート法で塗布し、110℃で1時間加熱処理をして、塗膜を硬化させた。得られた反射防止膜付き導電性高屈折率被膜の膜厚は1.7μであり、その反射率は1.43%であった。
実施例6
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸85.9gとジイソプロピルアミン11.6gとを混合した水溶液97.5gを撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH7.38、電導度4020μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、150℃まで昇温し、8時間保持した。得られたリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルはpH8.8、電導度4450μS/cmであった。このリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液して剰余のジイソプロピルアミンとリン酸イオンを除去して、酸性導電性酸化スズ水性ゾルを得た。得られた酸性導電性酸化スズ水性ゾルのpHは3.74、電導度は70μS/cmであった。この酸性導電性酸化スズ水性ゾル2490g(SnO2濃度5.30質量%)に撹拌下でジイソブチルアミン0.66gを添加した後、1時間撹拌を行い、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で428gまで濃縮することにより、SnO2濃度30.8質量%の導電性酸化スズ水性ゾルを得た。この導電性酸化スズ水性ゾルは、比重1.35、pH5.31、電導度440μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は3〜23nm、動的光散乱法による平均粒子径は23nmであった。この導電性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は87.3%であった。更に蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.081であった。得られたSnO2濃度30.8質量%の導電性酸化スズ水性ゾル405g中の水をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより、導電性酸化スズメタノールゾル410gを得た。この導電性酸化スズメタノールゾルはSnO2濃度30.5質量%、比重1.1、pH(1+1)6.55、電導度60μS/cmであった。この導電性酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は78.2%であった。
実施例7
実施例6で得られた導電性酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、導電性酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、導電性被膜を有するPETフィルムを得た。この導電性被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた導電性被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.6、a=−0.13、b=0.78であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.6%、ヘイズ値は1.6であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して2×109Ω/□であった。
実施例8
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸26gとジイソプロピルアミン3.5gとを混合した水溶液29.5gを撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH9.66、電導度1600μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、200℃まで昇温し、8時間保持した。得られたリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルはpH10.2、電導度1340μS/cmであった。このリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液して剰余のジイソプロピルアミンとリン酸イオンを除去して、酸性導電性酸化スズ水性ゾルを得た。得られた酸性導電性酸化スズ水性ゾルのpHは3.55、電導度は80μS/cmであった。この酸性導電性酸化スズ水性ゾル2550g(SnO2濃度5.18質量%)に撹拌下でジイソブチルアミン0.66gを添加した後、1時間撹拌を行い、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で432gまで濃縮することにより、SnO2濃度30.6質量%の導電性酸化スズ水性ゾルを得た。この導電性酸化スズ水性ゾルは、比重1.35、pH5.11、電導度444μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は5〜25nm、動的光散乱法による平均粒子径は66nmであった。この導電性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は62.5%であった。更に蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.020であった。得られたSnO2濃度30.6質量%の導電性酸化スズ水性ゾル405g中の水をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより導電性酸化スズメタノールゾル411gを得た。この導電性酸化スズメタノールゾルはSnO2濃度31.0質量%、比重1.12、pH(1+1)6.7、電導度50μS/cmであった。この導電性酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は56.6%であった。
実施例9
実施例8で得られた導電性酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、導電性酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、導電性被膜を有するPETフィルムを得た。この導電性被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた導電性被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.4、a=−0.13、b=0.81であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.6%、ヘイズ値は1.6であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して3×109Ω/□であった。本願発明のリンドープ酸化スズゾルは紫外線及び可視光線の照射により導電性の向上が認められる。上記実施例9において、フィルム硬化時の紫外線照射直後の表面抵抗値(低抵抗計ローレスタ−IP「MCP−T250」(三菱化学(株)製)により測定した)は、3×105Ω/□であるが、放置により平衡状態に至り、2時間後で表面抵抗値(表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)により測定した)は、3×109Ω/□の値を示した。このフィルムに再度紫外線を照射すると表面抵抗値(低抵抗計ローレスタ−IP「MCP−T250」(三菱化学(株)製)により測定した)は、3×105Ω/□を示し、硬化直後と同じ値を示した。
実施例10
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸26gとジイソプロピルアミン3.5gとを混合した水溶液29.5gを撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH9.66、電導度1600μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、240℃まで昇温し、5時間保持した。得られたリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルはpH10.3、電導度1300μS/cmであった。このリンドープのアルカリ性導電性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液して剰余のジイソプロピルアミンとリン酸イオンを除去して、酸性導電性酸化スズ水性ゾルを得た。得られた酸性導電性酸化スズ水性ゾルのpHは3.45、電導度は90μS/cmであった。この酸性導電性酸化スズ水性ゾル2660g(SnO2濃度4.96質量%)に撹拌下でジイソブチルアミン0.66gを添加した後、1時間撹拌を行い、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で426gまで濃縮することにより、SnO2濃度31.0質量%の導電性酸化スズ水性ゾルを得た。この導電性酸化スズ水性ゾルは、比重1.34、pH6.66、電導度445μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は6〜30nm、動的光散乱法による平均粒子径は82nmであった。この導電性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は55.5%であった。更に蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.019であった。得られたSnO2濃度31.0質量%の導電性酸化スズ水性ゾル406g中の水をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより、導電性酸化スズメタノールゾルを405g得た。この導電性酸化スズメタノールゾルはSnO2濃度31.2質量%、比重1.12、pH(1+1)6.7、電導度51μS/cmであった。この導電性酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は54.5%であった。
実施例11
実施例10で得られた導電性酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、導電性酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、導電性被膜を有するPETフィルムを得た。この導電性被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた導電性被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.3、a=−0.13、b=0.80であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.6%、ヘイズ値は1.6であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して4×109Ω/□であった。
比較例1
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gを3Lのオートクレーブに入れた後、150℃まで昇温し、8時間保持した。得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾルはpH10.9、電導度351μS/cmであった。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液すると、ゲル化した。そこでイオン交換樹脂には通液せず、このアルカリ性酸化スズ水性ゾルをロータリーエバポレーターを用いて減圧下で425gまで濃縮することにより、SnO2濃度30.9質量%のアルカリ性酸化スズ水性ゾルを得た。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルは、比重1.35、pH10.5、電導度600μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は2〜20nm、動的光散乱法による平均粒子径は17nmであった。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は88.0%であった。SnO2濃度30.9質量%のアルカリ性酸化スズ水性ゾル400gを、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより酸化スズメタノールゾル405gを得た。この酸化スズメタノールゾルはSnO2濃度30.8質量%、比重1.11、pH(1+1)10.0、電導度315μS/cmであった。この酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は78.1%であった。
比較例2
比較例1で得られた酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、酸化スズを含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.5、a=−0.13、b=0.80であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.2%、ヘイズ値は1.5であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して2.4×1012Ω/□であった。
比較例3
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸26gとジイソプロピルアミン3.5gとを混合した水溶液29.5gを撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH9.66、電導度1600μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、90℃まで昇温し、8時間保持した。得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾルはpH9.88、電導度1280μS/cmであった。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液するとゲル化した。そこで陰イオン交換樹脂に通液後、陽イオン交換樹脂には通液せずに酸化スズ水性ゾルを得た。得られた酸化スズ水性ゾルは、pH9.44、電導度は80μS/cmであった。酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比を蛍光X線分析により測定した結果、0.004であった。原料のアルカリ性酸化スズゾル水性ゾルに仕込んだオルトリン酸のほとんどは、酸化スズゾル粒子にドープされず、陰イオン交換により除去された。陰イオン交換を行った酸化スズ水性ゾル2450g(SnO2濃度5.39質量%)をロータリーエバポレーターを用いて減圧下で425gまで濃縮することにより、SnO2濃度31.0質量%の酸化スズ水性ゾルを得た。この酸化スズ水性ゾルは、比重1.36、pH10.4、電導度715μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は2〜25nm、動的光散乱法による平均粒子径は20nmであった。この酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は87.0%であった。SnO2濃度31.0質量%の酸化スズ水性ゾル420g中の水をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより、酸化スズメタノールゾル412gを得た。この酸化スズメタノールゾルはSnO2濃度31.1質量%、比重1.12、pH(1+1)10.4、電導度383μS/cmであった。この酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は77.2%であった。
比較例4
比較例3で得られた導電性酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、酸化スズを含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.6、a=−0.13、b=0.78であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.6%、ヘイズ値は1.5であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して2×1011Ω/□であった。
比較例5
参考例1で得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾル(SnO2として6.0質量%含有するように調整)2200gに、10%オルトリン酸2.6gとジイソプロピルアミン3.5gとを混合した水溶液を撹拌下で徐々に添加し、添加終了後30分撹拌を続け、リン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを調製した。得られたリン酸混合アルカリ性酸化スズ水ゾルはpH10.4、電導度1000μS/cmであった。このリン酸混合アルカリ性酸化スズ水性ゾルを3Lのオートクレーブに入れた後、150℃まで昇温し、8時間保持した。得られたアルカリ性酸化スズ水性ゾルはpH10.0、電導度880μS/cmであった。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルを陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂の順に通液するとゲル化した。そこでこのアルカリ性酸化スズ水性ゾル2000gを陰イオン交換樹脂に通液後、陽イオン交換樹脂には通液せずに酸化スズ水性ゾルを得た。この酸化スズ水性ゾルをロータリーエバポレーターを用いて減圧下で388gまで濃縮することにより、SnO2濃度30.8質量%のアルカリ性酸化スズ水性ゾルを得た。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルは、比重1.36、pH10.4、電導度660μS/cm、透過電子顕微鏡観察による粒子径は2〜20nm、動的光散乱法による平均粒子径は20nmであった。蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.002であった。このアルカリ性酸化スズ水性ゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は86.8%であった。SnO2濃度30.8質量%のアルカリ性酸化スズ水性ゾル380gをロータリーエバポレーターを用いて減圧下でメタノールに置換することにより、酸化スズメタノールゾルを381g得た。この酸化スズメタノールゾルは固形分30.8質量%、比重1.11、pH(1+1)10.3、電導度366μS/cmであった。この酸化スズメタノールゾルをSnO2濃度10質量%に調整し、分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、波長600nmの光線透過率は77.9%であった。
比較例6
比較例5で得られた酸化スズメタノールゾル5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製商品名)0.9g、光開始剤イルガキュアー184(チバガイギー社製商品名)0.1g、n−ブタノール2.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、酸化スズを含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。これをPETフィルム(125μm)の上面に、No.12(27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、酸化スズを含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は1.1μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、L=99.6、a=−0.14、b=0.78であり、分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光透過率(Tt)は99.6%、ヘイズ値は1.6であった。このフィルムの表面抵抗率測定装置ハイレスターUP(三菱化学(株)製)による表面抵抗値は気温24℃、相対湿度33%の状態で測定して3.5×1012Ω/□であった。
比較例7
スズ酸カリウム371.6gを水686gに溶解して原料水溶液を調製した。50℃に加熱された1000gの水に、攪拌下で前記原料水溶液を10質量%硝酸1880gとともに12時間かけて添加し、系内のpHを8.5に保持して加水分解を行い酸化スズスラリーを得た。このスラリーから酸化スズコロイド粒子の凝集体を濾別し、純水で充分洗浄して副生塩を除去して、酸化スズコロイド粒子のケーキを110℃で乾燥した。得られたケーキの乾燥物228gに20%オルトリン酸13gを含浸させた。その後、このケーキを空気中350℃で3時間焼成し、さらに空気中で650℃で2時間焼成してリンドープ酸化スズ微粉末を得た。得られたリンドープ酸化スズ微粉末は蛍光X線分析による結果、酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比は0.018であった。得られたリンドープ酸化スズ微粉末10gを水90gと混合し、ボールミルを用いて24時間湿式粉砕を行って、リンドープ酸化スズ水性ゾルを得た。得られたリンドープ酸化スズ水性ゾルはSnO2濃度10.0質量%、透過電子顕微鏡観察による粒子径は45〜80nm、動的光散乱法による平均粒子径は265nm、10mmの光路長で分光式色差計TC−1800MK−II((有)東京電色製)を用いて測定した結果、SnO2濃度における波長600nmの光線透過率は0%であった。
Figure 2008050253
Figure 2008050253
本発明の導電性酸化スズゾルのコロイド粒子の粒子径は極めて微細である。本発明の導電性酸化スズゾルとバインダーを混合して得られるコーティング組成物は、基材に塗布することにより高い透明性の導電性被膜を形成することができる。基材が透明性基材の場合、その基材の透明性を損なわずに導電性又は帯電防止性の被膜を有する部材を作製することができる。

Claims (14)

  1. リンがドープされた導電性酸化スズコロイド粒子(A)を含むゾルであって、該ゾル中のコロイド粒子(A)の濃度を10質量%となるように調製したゾルの光路長10mmにおける波長600nmの光線透過率が30%以上である導電性酸化スズゾル。
  2. 前記導電性酸化スズゾルの透過電子顕微鏡観察による粒子径が2〜25nmである請求項1に記載の導電性酸化スズゾル。
  3. 前記コロイド粒子(A)の酸化スズ(SnO2)に対するドープされたリン(P)のモル比が0.005〜0.2である請求項1又は請求項2に記載の導電性酸化スズゾル。
  4. 酸化スズゾルにリン化合物を混合した後、水熱処理して得られる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  5. 前記酸化スズゾルにリン化合物を混合した後の水熱処理温度が100〜350℃である請求項4に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  6. 前記酸化スズゾルが、有機酸の水溶液に金属スズと過酸化水素とをH22/Snモル比を2〜3の範囲に保ちながら添加して反応させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  7. 前記有機酸の水溶液の酸化スズ濃度が40質量%以下になるように添加して反応させることを特徴とする請求項6に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  8. 前記有機酸が、シュウ酸又はシュウ酸を主成分として含む有機酸である請求項6又は請求項7に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  9. 前記リン化合物が、オルトリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、亜リン酸、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸水素二ナトリウム、亜リン酸三ナトリウム、三塩化リン及び五塩化リンからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン化合物である請求項4又は請求項5に記載の導電性酸化スズゾルの製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導電性酸化スズゾルとバインダーとを含むコーティング組成物。
  11. 前記バインダーが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機ケイ素化合物、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びブチラール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項10に記載のコーティング組成物。
  12. 基材表面に請求項10又は請求項11に記載のコーティング組成物より形成される被膜を有する部材。
  13. 前記部材が、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス又は紙である請求項12に記載の部材。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の部材にさらに反射防止膜を設けたことを特徴とする反射防止膜付部材。
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