JPWO2012161191A1 - 表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法及びその方法により得られる熱線遮蔽性微粒子分散液 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁性の不活性物質を用いることなく高い耐光性を有する熱線遮蔽性微粒子を得る方法、その方法により得られる熱線遮蔽性微粒子を含む分散液、コーティング組成物及び該コーティング組成物を利用した被覆部材を提供すること。【解決手段】(a)工程:5〜100nmの一次粒子径を有する結晶質の熱線遮蔽性微粒子を乾式粉砕及び/又は湿式粉砕する工程、及び(b)工程:(a)工程により粉砕処理された熱線遮蔽性微粒子を水に分散した後、200〜320℃で水熱処理を行う工程、を含む表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法。【選択図】なし

Description

本願発明は、表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法及びその方法により得られる熱線遮蔽性微粒子分散液並びに該熱線遮蔽性微粒子を用いたコーティング組成物並びに該コーティング組成物を用いた被覆部材に係わる。
建築物、自動車、航空機等の窓ガラス用に用いられる機能性フィルムには、太陽光線、特に赤外線を吸収することが可能なスズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、無水アンチモン酸亜鉛等の熱線遮蔽性金属酸化物を含有させることで、室内の温度上昇を抑えることができることが知られている。
このような熱線遮蔽フィルムには、高い透明性、低ヘイズが必要とされている。これを実現するために、熱線遮蔽性金属酸化物の微粒子を用いることが知られている。
しかしながら、これらの熱線遮蔽性金属酸化物微粒子は、微粒子表面の活性が原因となり、スーパーUV光やスーパーXe光といった高エネルギー線照射下でマトリックス樹脂等の有機物の劣化が促進され、可視光透過率が低下するといった問題が指摘されていた。
こうした耐光性の低下を改善する手段として、熱線遮蔽性微粒子の表面を絶縁性の不活性物質により被覆することが提案されている(特許文献1参照。)。また、不活性物質で被覆された熱線遮蔽性微粒子を用いた自動車用合わせガラス中間膜に高エネルギーを照射することによって耐光性を改善することが提案されている(特許文献2参照。)。
国際公開第2005/118503号パンフレット 国際公開第2006/013944号パンフレット
特許文献1及び2の方法は、熱線遮蔽能を持たない絶縁性の不活性物質により熱線遮蔽性微粒子を被覆するために、本来の熱線遮蔽能が低下する欠点を有している。
本願発明では、高い透明性を有し、熱線遮蔽能の低下原因となる絶縁性の不活性物質を用いることなく、高い耐光性を有する熱線遮蔽性微粒子を得る方法、その方法により得られる熱線遮蔽性微粒子を含む分散液、コーティング組成物及び該コーティング組成物を利用した被覆部材を提供することにある。
本願発明者らは鋭意検討の結果、熱線遮蔽性微粒子の表面活性の原因が、微粒子化のための粉砕時に、微粒子表面の結晶構造が破壊されて非晶質になることであることを突き止めた。そして、熱線遮蔽能を持たない絶縁性の不活性物質を用いることなく、微粒子表面の活性を抑制する方法、それにより熱線遮蔽能を保持し、耐光性を向上させる方法を見出した。
即ち、本願発明は、第1観点として、下記の(a)工程及び(b)工程を含む、表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法:
(a)工程:5〜100nmの一次粒子径を有する結晶質の熱線遮蔽性微粒子を乾式粉砕及び/又は湿式粉砕する工程、
(b)工程:(a)工程により粉砕処理された熱線遮蔽性微粒子を水に分散した後、200〜320℃で水熱処理を行う工程、
第2観点として、前記熱線遮蔽性微粒子は、スズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、六ホウ化ランタン、六ホウ化セリウム、無水アンチモン酸亜鉛及び硫化銅からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法、
第3観点として、第1観点又は第2観点に記載の方法により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子が、水、有機溶媒又は可塑剤と有機溶媒との混合溶媒からなる群のいずれか一つに分散されてなる熱線遮蔽性微粒子分散液、
第4観点として、第1観点又は第2観点に記載の方法により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子と樹脂バインダーとを含むコーティング組成物、
第5観点として、前記樹脂バインダーが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機珪素化合物、ユリア樹脂及びアリルフタレート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である第4観点に記載のコーティング組成物、
第6観点として、第4観点又は第5観点に記載のコーティング組成物により形成される被膜を基材の表面に有する部材、
第7観点として、前記基材が、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス、紙又は布である第6観点に記載の部材、
である。
本願発明は、乾式粉砕及び/又は湿式粉砕によって粒子表面近傍に非晶質部分が生じた結晶質の熱線遮蔽性微粒子に対して、特定の水熱処理により表面変性させるものである。従って、本願発明の製造方法により得られた熱線遮蔽性微粒子は、本来の熱線遮蔽能を損なうことがない。
特に本願発明は、前述のとおり、熱線遮蔽性微粒子の表面活性の原因となる微粒子表面の非晶質構造を表面変性処理することにより、得られた微粒子の非晶質部分の割合を未処理のものと比べて大きく減少させることができ、ひいては微粒子の表面活性を抑制することができる。
このため、該微粒子を配合した被膜や該被膜を表面に有する部材などにおいて、前述の表面活性に起因する耐光性の低下を抑制でき、例えば耐光性の指標となる光線透過率において、3.0eV以上の高エネルギー線を前述の被膜に照射する前後における透過率低下やバインダ成分の劣化や黄変を抑制することができる。
[表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法]
本願発明の製造方法に用いられる結晶質の熱線遮蔽性微粒子は、太陽光線、特に赤外線を吸収することが可能なスズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、六ホウ化ランタン、六ホウ化セリウム、無水アンチモン酸亜鉛、硫化銅等である。
スズドープ酸化インジウムは、例えばInCl及びSnClの混合水溶液に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を加えてInとSnの水酸化物を共沈させ、この沈殿を加熱分解することにより製造される。
アンチモンドープ酸化スズは、例えば特開昭56−156606号公報に記載の通り、加熱水中に、アルコール、塩酸水溶液及びアセトンのうちの1種又は2種以上の混合液に塩化スズ及び塩化アンチモンを溶解した溶液を加えて加水分解することにより製造される。
無水アンチモン酸亜鉛は、例えば特開平6−219743号公報に記載の通り、0.8〜1.2のZnO/Sbモル比となるように亜鉛化合物とコロイダル酸化アンチモンとを混合した後、500〜1100℃で焼成することにより製造される。
本願発明に用いられる結晶質の熱線遮蔽性微粒子は、一次粒子径が5〜100nmの微粒子であるが、該微粒子の製造時に焼成又は乾燥により粉体とする際に、1〜100μm程度の二次凝集体を形成する。ここで、一次粒子径は透過型電子顕微鏡により観察されるものであり、二次凝集体の粒子径は例えば、遠心沈降法、レーザー回折法、又は動的光散乱法による粒度分布測定装置等により測定されるものである。このような大きな粒子径を有する二次凝集体のまま樹脂バインダーと混合して得た被膜は透明にならない。
このため、本願発明の製造方法では、(a)工程において、5〜100nmの一次粒子径を有する結晶質の熱線遮蔽性微粒子を乾式粉砕及び/又は湿式粉砕する。そして本工程において熱線遮蔽性微粒子の二次凝集体の凝集粒子径を20〜200nmの程度にまで粉砕することにより、該微粒子を後述する適切な樹脂バインダーと混合して被膜を形成した際に透明性の高い被膜とすることが可能となる。
前記乾式粉砕の方法として、ハンマーミル、ピンミル等の衝撃粉砕機、解砕機等の摩砕粉砕機、ジェットミル等の気流粉砕機等、公知の方法を用いることができる。
また、前記二次凝集体の微細化のためには、湿式粉砕が更に効果的である。湿式粉砕の方法としては、前記結晶質の熱線遮蔽性微粒子を水等の分散媒に分散してスラリーを調製した後、ビーズミル、サンドミル、アトライター、ディスパー、ボールミル、ペイントシェイカー等、公知の方法を用いることができる。
湿式粉砕に供するスラリーは、固形分濃度として1〜80質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましい。
湿式粉砕には、アルミナ、ジルコニア、ガラス等の直径0.03〜10mm程度のビーズが好適に用いられる。
湿式粉砕は1〜1000時間かけて行われ、二次凝集体を20〜200nm程度の凝集粒子径にまで微細化することが可能である。また、乾式粉砕の後に湿式粉砕を行うことは、二次凝集体の微細化にさらに効果的である。
前記の乾式粉砕及び/又は湿式粉砕された5〜100nmの一次粒子径を有する結晶質の熱線遮蔽性微粒子は、この粉砕の衝撃のために、前記熱線遮蔽性微粒子の表面近傍に非晶質部分が生じている。前記非晶質部分の体積含有率は、粉砕方法、粉砕条件により変動するが、概ね10〜70体積%である。
前記非晶質部分の体積分率は、次の方法で算出される。前記の粉砕操作を施された微粒子の断面の走査透過型電子顕微鏡観察を行うと、該微粒子の中心部分に結晶格子像を結ぶ結晶質部分とその周囲に結晶格子像を結ばない非晶質部分が観察される。前記結晶質部分の面積から円換算直径Rを計算し、球換算した体積Vを求める。さらに前記結晶質部分と前記非晶質部分とを合わせた面積から同様に円換算直径Ra+cを計算し、球換算した体積V(a+c)を求める。非晶質部分の体積分率は、(V(a+c)−V)/V(a+c)×100(体積%)として算出される。
本願発明の(b)工程では、前記(a)工程により粉砕処理された熱線遮蔽性微粒子を水に分散した後、200〜320℃で加熱することによる水熱処理を行う。水熱処理の利点は、粒子表面近傍に非晶質部分が生じた結晶質の熱線遮蔽性微粒子を水分散液のまま、粒子径を維持した状態で該非晶質部分の再結晶化による表面変性ができることにある。そしてこの表面変性(再結晶化)によって、微粒子表面の活性を抑制して、耐光性を向上させることができる。
水熱処理される前記熱線遮蔽性微粒子の水分散液は、熱線遮蔽性微粒子の含有量として1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、70質量%以下、好ましくは50質量%以下である。
水熱処理の温度は200〜320℃である。水熱処理の温度が200℃未満の場合、非晶質部分の結晶化が全く起こらない、あるいは殆ど起こらないため好ましくない。
前記水熱処理において、200〜320℃に保持される時間は5分〜100時間である。
水熱処理を行う装置は特に限定されず、高温高圧の熱水の存在下で耐圧性をもつ容器と構造のものであればよく、ステンレス、チタン、ニッケル合金、琺瑯等の材質の容器が好適に用いられる。
[熱線遮蔽性微粒子分散液]
本願発明の製造方法により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子は、水分散液の形態で得られるが、後述の有機溶媒の分散液の形態、又は後述の可塑剤と有機溶媒との混合溶媒の分散液の形態とすることもできる。これら分散液も本願発明の対象である。
前記有機溶媒の分散液とするためには、必要に応じてアルカリ成分、酸成分、界面活性剤等の添加剤を用いて表面変性された熱線遮蔽性微粒子を安定化させることができる。
これらの添加剤は、該熱線遮蔽性微粒子の固形分に対して1.0〜50質量%程度の添加量で用いられる。
上記添加剤として用いられるアルカリ成分としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジアミルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン等のアルキルアミン、ベンジルアミン等の芳香族アミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、第4級アンモニウムの水酸化物等が挙げられる。
上記添加剤として用いられる酸成分としては、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸等のオキシカルボン酸(ヒドロキシカルボン酸)を好適に用いることができ、ギ酸、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸等も用いることができる。
上記添加剤として用いられる界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれの界面活性剤も用いることができるが、アミノ基を有する含窒素型ポリオキシエチレン誘導体や酸基を有するアニオン系界面活性剤が望ましい。
アミノ基を有する含窒素型ポリオキシエチレン誘導体としては特に限定されないが、一例として、日油(株)製のナイミーン(登録商標)L−201、L−202、L−207、F−202、F−203、F−205、F−210、F−215、O−205、S−202、S−204、S−210、S−215、S−220、T2−202、T2−206、T2−210、T2−230、T2−260、DT−203、DT−208等が挙げられる。
酸基を有するアニオン系界面活性剤において、酸基は特に限定されないが、スルホン基、カルボン酸基、リン酸基を有するものが好ましく、中でもリン酸基を有するものが最も好ましい。リン酸基を有するアニオン系界面活性剤としては、ビッグケミー・ジャパン(株)製のDisperbyk(登録商標)−102、103、106、110、111、142、163、180等が挙げられる。
本願発明の熱線遮蔽性微粒子分散液に用いられる有機溶媒としては、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル等のエステル類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、ブチルカルビトール、メトキシプロパノール、メトキシブタノール等のエーテルアルコール類、酢酸セロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸カルビトール、酢酸メトキシブチル、メトキシプロパノールアセテート等のエーテルエステル類等が挙げられる。
また、本願発明の熱線遮蔽性微粒子分散液に用いられる可塑剤としては、有機酸エステル系可塑剤が挙げられる。有機酸エステル系可塑剤は特に限定はされないが、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジ−n−オクタノエート、トリエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート、エチレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,3−プロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,4−プロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,2−ブチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、ジプロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルペンタノエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジカプリエート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ−n−ヘプタノエート、トリエチレングリコールビス−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジヘプタノエート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ヘキシルシクロヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ヘプチルノニル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル、トリメット酸トリオクチル等が挙げられる。
本願発明に用いられる上記可塑剤は、前記の有機溶媒との混合溶媒として用いられる。可塑剤と有機溶媒との混合比率は任意の割合である。
本願発明により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子の水分散液は、公知の溶媒置換法により、前記有機溶媒又は可塑剤と有機溶媒との混合溶媒に溶媒置換することができる。
本願発明の熱線遮蔽性微粒子分散液(水分散液、有機溶媒分散液、又は可塑剤と有機溶媒の混合溶媒分散液)において、熱線遮蔽性微粒子の含有量は1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、70質量%以下、好ましくは50質量%以下である。
[コーティング組成物]
本願発明は、前述の表面変性された熱線遮蔽性微粒子と樹脂バインダーとを含むコーティング組成物をも対象とする。ここで用いられる樹脂バインダーは、本願明細書の記載に特に限定されないが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機ケイ素化合物、ユリア樹脂及びジアリルフタレート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
アクリル樹脂の一例としては、以下に示す化合物(モノマー)を構成成分とするものが挙げられ、これらモノマーは、単独又は2種類以上を混合して用いることもできる。また、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれの状態でも使用することができる。:トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、フェニルグリシジルアクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキシル2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタアクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、3−フェノキシ−2−プロパノイルアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、アクリロイルオキシエチル酸、アクリル酸ダイマー、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートイソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルグリシジルエーテルエポキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ(ポリ)エチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールエトキシ化アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタル酸、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェノールエトキシ化(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、メタクリロイルオキシエチル酸、メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルフタル酸、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、N−メチロールアクリルアマイド、N−メトキシメチルアクリルアマイド、N−エトキシメチルアクリルアマイド、N−n−ブトキシメチルアクリルアマイド、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、N−メチルアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、グリシジルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、メタクリル酸アリル、セチルメタクリレート、ペンタデシルメタアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタクロイルオキシエチル琥珀酸、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、グリコールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリロイルフォスフェート、ビスフェノールAエチレングリコール付加物アクリレート、ビスフェノールFエチレングリコール付加物アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートジアクリレート、2−ヒドロキシ−1アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレングリコール付加物トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、変性ε−カプロラクトントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエチレングリコール付加物テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート及びエポキトアクリレート等。
ポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸成分とグリコール成分とを構成成分とする線状ポリエステルを挙げることができる。前記ジカルボン酸成分とグリコール成分の例を以下に示す。これらは、それぞれ単独で、又は2種類以上を混合して用いることもできる。・ジカルボン酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、フェニルインダンジカルボン酸及びダイマー酸等。
・グリコール成分:エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシ)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ)グリコール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物及び水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等。
ウレタン樹脂としては、通常、ポリイソシアネートと活性水素含有化合物を重付加反応して得られるものを挙げることができる。前記ポリイソシアネートと活性水素含有化合物の例を以下に示す。これらは、それぞれ単独で、又は2種類以上を混合して用いることもできる。
・ポリイソシアネート:エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート、m−又はp−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等、及びポリイソシアネートの変性物として、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI)、ウレタン変性TDI、ビューレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IPDI等のポリイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物等。
・活性水素含有化合物:2価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオール等)、環状基を有するジオール(1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−又はp−キシリレングリコール等)、2価フェノール(ビスフェノールA等)、多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等)、糖類及びその誘導体(ショ糖、メチルグルコシド等)、脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等)、芳香族ジアミン(ジエチルトルエンジアミン等)、芳香脂肪族ジアミン(キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等)、複素環ジアミン(ピペリジン等)、多官能アミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等)、高分子ポリオール(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等)、脂肪族ポリカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロフタル酸等)、芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラブロモフタル酸、テトラクロロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル、ラクトンモノマー(γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン)、及び2個以上の活性水素原子を有する化合物であってアルキレンオキサイドが付加した構造のもの等。
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、フェノールノボラック型等の各種液状エポキシ樹脂及びその誘導体、多価アルコールとエピクロルヒドリンから誘導される液状エポキシ樹脂及びその誘導体、グリシジルアミン型、ヒダントイン型、アミノフェノール型、アニリン型、トルイジン型等の各種グリシジル型液状エポキシ樹脂及びその誘導体等を挙げることができる。
ポリビニルアルコール樹脂としては、酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマーをラジカル重合して得られたポリビニルエステル系重合体をケン化することにより得られるものを挙げることができる。前記ビニルエステル系モノマーの例を以下に示す。これらは、単独又は2種類以上を混合して用いることもできる。
・ビニルエステル系モノマー:ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサティック酸ビニル等のビニルエステル類のポリマー等。
ポリビニルエステル系重合体は、上記のビニルエステル系モノマー類に共重合可能なコモノマーを共重合させた共重合体でもよい。前記コモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸及びその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、ヒドロキシアルキルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩又はその4級塩、N−メチロールアクリルアミド及びその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩、又はその4級塩、N−メチロールメタクリルアミド及びその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸及びその塩、又はそのエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等が挙げられる。
メラミン樹脂としては、例えば、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂及びメチルブチル混合型メラミン樹脂等を挙げることができる。
ゼラチン及びゼラチン誘導体としては、例えば、フタル化ゼラチン、コハク化ゼラチン、トリメリット化ゼラチン、ピロメリット化ゼラチン、エステル化ゼラチン、アミド化ゼラチン及びホルミル化ゼラチン等を挙げることができる。
セルロース及びセルロース誘導体としては、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、及び硝酸セルロース等を挙げることができる。
有機ケイ素化合物としては、例えば以下のC成分及び/又はD成分を含むケイ素化合物が挙げられる。
C成分:一般式(I)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解縮合物。
(R(RSi(OR4−(a+b) (I)
(式中、R、Rはそれぞれ炭素原子数2〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、ハロゲン基、グリシドキシ基、エポキシ基、アミノ基、フェニル基、メルカプト基、メタクリルオキシ基及びシアノ基からなる群より選ばれた有機基を表し、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アシル基及びフェニル基からなる群より選ばれる有機基を表し、a及びbは0又は1の整数を表す。)
D成分:一般式(II)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解縮合物。
{(OX)3−aSi(R)}Y (II)
(式中、Rは炭素原子数1〜5の有機基を示し、Xは炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアシル基を表し、Yは炭素原子数2〜20の有機基を表し、aは0又は1の整数を表す。)
前記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解縮合物の具体例としては以下のものを挙げることができる。:メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケート、イソプロピルシリケート、n−ブチルシリケート、テトラアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルエチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルフェニルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルフェニルエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフロオロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等、並びにこれらの加水分解縮合物。
前記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物又はその加水分解縮合物の具体例としては、以下のものを挙げることができる。:メチレンビス(メチルジメトキシシラン)、エチレンビス(エチルジメトキシシラン)、プロピレンビス(エチルジエトキシシラン)、ブチレンビス(メチルジエトキシシラン)等、並びにこれらの加水分解縮合物。
C成分及びD成分の有機ケイ素化合物又はその加水分解縮合物は、C成分又はD成分をそれぞれ単独で、又はC成分及びD成分を混合して用いることができる。また、C成分を2種類以上用いること、D成分を2種類以上用いることも可能である。
C成分及び/又はD成分の有機ケイ素化合物の加水分解縮合反応は、C成分及び/又はD成分の有機ケイ素化合物中に、触媒として、塩酸水溶液、硫酸水溶液、酢酸水溶液等の酸成分を、有機ケイ素化合物に対して0.1〜10質量%程度添加し撹拌することにより行われる。
有機ケイ素化合物としては、上記(C)成分及び(D)成分として挙げたケイ素化合物の他に、シリコーンワニス、シリコーンアルキッドワニス、シリコーンエポキシワニス、シリコーンアクリルワニス、及びシリコーンポリエステルワニス等の変性シリコーンワニス等を用いることができる。これらは単独あるいは2種類以上を混合して用いることが可能である。
ジアリルフタレート樹脂としては、例えば、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタレート等を用いることができる。
本願発明のコーティング組成物においては、その分散性、保存安定性及び塗布する基材への濡れ性向上を目的として、更にカチオン系、アニオン系、ノニオン系等の界面活性剤を添加することができる。
本願発明の表面変性された熱線遮蔽性微粒子と樹脂バインダー成分とを含むコーティング組成物において、表面変性された熱線遮蔽性微粒子と樹脂バインダー成分との混合比は、固形分の質量比として99:1〜1:99である。該コーティング組成物を被膜としたときに十分な密着性、硬度、透明性を得るためには、該固形分の質量比として95:5〜50:50の範囲が好ましい。
[部材]
本願発明の部材は、前記コーティング組成物により形成される被膜を基材の表面上に有するものである。具体的には、前記コーティング組成物を基材上に塗布し、硬化処理して被膜を形成することにより、本願発明の部材を得ることができる。
本願発明の部材に用いられる基材は、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス、紙又は布である。
前記コーティング組成物を基材上に塗布する方法は、公知のいずれの方法であってもよく、例えばバーコート法、リバース法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法等が挙げられる。
また、硬化処理は、熱風乾燥又は活性エネルギー線照射によって行うことができる。熱風乾燥を用いる場合は、70〜200℃の熱風中で行うことが好ましい。また、活性エネルギー線としては、紫外線、赤外線、遠赤外線、電子線等を用いることができる。
本願発明の部材に形成される被膜の厚さは、特に限定されないが0.1〜10μm程度が好ましい。
[参考例1]
三酸化アンチモン(三国精練(株)(現:山中産業(株))製)110kgを、水1364kgに分散させ、ついで35質量%過酸化水素水182kgと87質量%ギ酸594gを添加し、90〜100℃に加熱して2時間反応させ、五酸化アンチモンゾルを得た。得られたゾルは比重1.174、pH1.44、粘度1.8mPa・s、Sb濃度16.3質量%、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−1010)観察による一次粒子径(長径)10〜20nm、BET法による比表面積57.0m/gであった。
得られた五酸化アンチモンゾル334kgを、純水にてSb濃度が13.3質量%になるように希釈した後、塩基性炭酸亜鉛(堺化学工業(株)製、3ZnCO・4Zn(OH)、ZnO換算で70質量%含有)16.9kgを添加し、6時間攪拌を行ってスラリーを得た。このスラリーは、ZnO換算で3.1質量%、Sb換算で12.7質量%をそれぞれ含み、ZnO/Sbのモル比は0.97であった。このスラリーをスプレードライヤーで乾燥し、乾燥粉を得た。この乾燥粉のX線回折測定の結果は、含水五酸化アンチモン(Sb/xHO)のピークと一致した。
この乾燥粉72kgを、450mmφの流動層に仕込み、85℃の温浴に空気を24Nm/hrにてバブリングさせることにより得られた混合ガス(水蒸気/窒素ガスの分圧比として0.47)を該流動層に導入し、480℃で4時間焼成した。得られた粉末は濃青色で、X線解析測定の結果、無水アンチモン酸亜鉛(ZnSb)のピークと一致し、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−1010)観察による一次粒子径(長径)は10〜20nm、BET法による比表面積は56.9m/gであった。また、この粉末を300kg/cmでプレス成型したものは比抵抗150Ω・cmの導電性を示した。また、得られた粉末について、積分球を用いた分光光度計((株)島津製作所製 UV−3150)による反射率を波長250nmから2500nmまで測定した結果、800〜2500nmにおいて反射率の低下が見られ、赤外光を吸収しており、熱線遮蔽性を有していることが確認された。
[実施例1:無水アンチモン酸亜鉛粉末の粉砕処理]
参考例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛粉末をピンディスクミルで粉砕した後、20リットルの湿式粉砕装置(アシザワ(株)製LMK−20型粉砕機)に該粉末84kgと水320kgを添加し、ガラスビーズ(0.3mmφ)で20時間かけて湿式粉砕を行い、水性ゾルを得た。この水性ゾルのpHは6.6であった。この水性ゾルをカチオン交換樹脂50リットルを充填したカラムに通液速度SV=12で通液し、カチオン交換を行った。ついでアニオン交換樹脂50リットルを充填したカラムに通液速度SV=12で通液し、アニオン交換を行った。カチオン・アニオン交換後のゾルのpHは3.1であった。この水性ゾルにジイソプロピルアミン400gを添加し、この水性ゾルを限外ろ過装置を用いて258kgまで濃縮した。
得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルは透明性を有する濃青色で、比重1.353、pH6.9、粘度2.8mPa・s、電導度409μS/cm、ZnSb濃度30.6質量%であった。このゾルに含まれる無水アンチモン酸亜鉛の粒子径は、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−1010)観察による一次粒子径(長径)が10〜20nmであり、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径が87nmであった。また、このゾルの乾燥物のBET法による比表面積は63.9m/g、比表面積より算出した粒子径は15nmであった。
[実施例1−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水熱処理及び分散液の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルをZnSb濃度が15質量%になるように純水で希釈し、これを3リットルオートクレーブ容器(耐圧硝子工業(株)製)にて、2.0時間かけて液温200℃まで昇温し、200℃で5時間保持した後、2時間かけて室温まで放冷する水熱処理を行った。得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルはpH7.2、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は80nmであった。
得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水性溶媒を常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを60.5質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは6.2、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は81nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は14.5nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は16.2nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は29体積%と算出された。
[実施例1−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
実施例1−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル5.0gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル7.0gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いて光学特性を測定した結果、全光線透過率(Tt)は86.1%であった。
[実施例1−3:耐光性評価]
実施例1−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は83.0%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt)/Ttは3.6%であった。
[実施例2−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水熱処理及び分散液の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルをZnSb濃度が15質量%になるように純水で希釈し、これを3リットルオートクレーブ容器(耐圧硝子工業(株)製)にて、2.0時間かけて液温220℃まで昇温し、220℃で5時間保持した後、3時間かけて室温まで放冷する水熱処理を行った。得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルはpH7.2、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は86nmであった。
得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水性溶媒を常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを61.1質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは6.1、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は80nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は16.8nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は18.1nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は20体積%と算出された。
[実施例2−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
実施例2−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル4.9gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル7.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いて光学特性を測定した結果、全光線透過率(Tt)は87.2%であった。
[実施例2−3:耐光性評価]
実施例2−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は85.3%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt/Tt)は2.2%であった。
[実施例3−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水熱処理及び分散液の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルをZnSb濃度が15質量%になるように純水で希釈し、これを3リットルオートクレーブ容器(耐圧硝子工業(株)製)にて、2.5時間かけて液温250℃まで昇温し、250℃で5時間保持した後、3時間かけて室温まで放冷する水熱処理を行った。得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルはpH5.5、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は63nmであった。
得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水性溶媒を常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを58.9質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは6.0、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は67nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は23.2nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は24.4nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は13体積%と算出された。
[実施例3−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
実施例3−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル5.1gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標)DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル6.9gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いて光学特性を測定した結果、全光線透過率(Tt)は88.0%であった。
[実施例3−3:耐光性評価]
実施例3−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は87.5%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt/Tt)は0.6%であった。
[比較例1−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾル(分散液)の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルを常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを60.9質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは7.1、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は87nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は11.4nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は14.2nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は48体積%と算出された。
[比較例1−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
比較例1−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル4.9gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル7.1gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャイン(登録商標)A4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、UV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で高圧水銀ランプ(80W/cm)を30秒照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、全光線透過率(Tt)は86.0%であった。
[比較例1−3:耐光性評価]
比較例1−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は76.1%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt/Tt)は11.5%であった。
[比較例2−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水熱処理及び分散液の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルをZnSb濃度が15質量%になるように純水で希釈し、これを3リットルオートクレーブ容器(耐圧硝子工業(株)製)にて、2.0時間かけて液温150℃まで昇温し、150℃で5時間保持した後、2時間かけて室温まで放冷する水熱処理を行った。得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルはpH7.3、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は84nmであった。
得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水性溶媒を常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを60.8質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは6.8、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は84nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は11.7nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は14.2nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は44体積%と算出された。
[比較例2−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
比較例2−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル5.1gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル6.9gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いて光学特性を測定した結果、全光線透過率(Tt)は86.1%であった。
[比較例2−3:耐光性評価]
比較例2−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は76.0%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt/Tt)は11.7%であった。
[比較例3−1:無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水熱処理及び分散液の作製]
実施例1で得られた無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルをZnSb濃度が15質量%になるように純水で希釈し、これを3リットルオートクレーブ容器(耐圧硝子工業(株)製)にて、2.0時間かけて液温180℃まで昇温し、180℃で5時間保持した後、3時間かけて室温まで放冷する水熱処理を行った。得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルはpH7.6、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は75nmであった。
得られた水熱処理無水アンチモン酸亜鉛水性ゾルの水性溶媒を常圧下にメタノール蒸気を吹き込みながら濃縮を行い、メタノール溶媒に置換した。得られたメタノールゾルはZnSbを49.2質量%含有し、水と該ゾルとを1:1(質量比)に混合した溶液のpHは6.1、動的光散乱法粒度分布測定機による測定で凝集体の粒子径は75nmであった。走査透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−2100F)にて該ゾルに含まれていた無水アンチモン酸亜鉛粒子30個の断面を観察した結果、結晶質部分の円換算直径Rの平均は11.9nmであり、結晶質部分と非晶質部分とを合わせた面積の円換算直径Ra+c平均は14.1nmであった。得られた微粒の非晶質部分の体積分率は40体積%と算出された。
[比較例3−2:コーティング組成物並びに該組成物よりなる被膜を有するフィルムの作製]
比較例3−1で得られた無水アンチモン酸亜鉛メタノールゾル6.1gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA(日本化薬(株)製))2.9g、光開始剤イルガキュア(登録商標)184(チバガイギー社(現:BASF社)製)0.1g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル6.9gを混合した紫外線硬化性樹脂組成物を配合し、無水アンチモン酸亜鉛を含む樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の分散状態は良好であった。
これをPETフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA4300、膜厚125μm)の上面に、No.12(膜厚27.4μm)のワイヤーバーを用いて塗布した後、紫外線照射機にて紫外線を照射し、無水アンチモン酸亜鉛微粒子を含む被膜を有するPETフィルムを得た。この被膜の膜厚は2μmであった。得られた被膜付きPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いて光学特性を測定した結果、全光線透過率(Tt)は86.2%であった。
[比較例3−3:耐光性評価]
比較例3−2で得られた被膜付きPETフィルムをUV照射装置(ハンディUV−800、(株)オーク製作所)で3.0eV以上の高エネルギーを含む高圧水銀ランプ(80W/cm)を10時間照射した。UV照射後のPETフィルムを分光ヘイズメーターTC−H3DPK−MKII((有)東京電色製)を用いてヘイズを測定した結果、照射後の全光透過率(Tt)は78.0%であり、UV照射前後の全光線透過率の減少率(Tt−Tt/Tt)は9.5%であった。
Figure 2012161191
表1に示すように、湿式粉砕後、水熱処理を行った実施例1乃至実施例3においては、非晶質体積分率が低く、結晶化が進んでいることが確認された。また、3.0eV以上という高エネルギー線の照射前後において、耐光性の指標となる被膜の光透過率の低下を抑制することができた。
一方、水熱処理を行わなかった比較例1、並びに水熱処理を比較的低い温度(150〜180℃)で行った比較例2及び比較例3においては、非晶質体積分率が40%を超え、非晶質部分の割合が大きいことが確認された。また、高エネルギー線の照射前後における被膜の光透過率の低下がおよそ10%前後と大きい値を示した。

Claims (7)

  1. 下記の(a)工程及び(b)工程を含む、表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法:
    (a)工程:5〜100nmの一次粒子径を有する結晶質の熱線遮蔽性微粒子を乾式粉砕及び/又は湿式粉砕する工程、
    (b)工程:(a)工程により粉砕処理された熱線遮蔽性物微粒子を水に分散した後、200〜320℃で水熱処理を行う工程。
  2. 前記熱線遮蔽性微粒子は、スズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、六ホウ化ランタン、六ホウ化セリウム、無水アンチモン酸亜鉛及び硫化銅からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の表面変性された熱線遮蔽性微粒子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子が、水、有機溶媒又は可塑剤と有機溶媒との混合溶媒からなる群のいずれか一つに分散されてなる熱線遮蔽性微粒子分散液。
  4. 請求項1又は2に記載の方法により得られる表面変性された熱線遮蔽性微粒子と樹脂バインダーとを含むコーティング組成物。
  5. 前記樹脂バインダーが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メラミン樹脂、ゼラチン及びゼラチン誘導体、セルロース及びセルロース誘導体、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、有機珪素化合物、ユリア樹脂及びアリルフタレート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載のコーティング組成物。
  6. 請求項4又は5に記載のコーティング組成物により形成される被膜を基材の表面に有する部材。
  7. 前記基材が、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックス、紙又は布である請求項6に記載の部材。
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