JP2008049968A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度センサ故障時であっても、運転者の操舵負荷の低減を図ることができるパワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】 温度センサによる電動モータ駆動手段の温度に基づき電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、温度変化推定手段による電動モータの推定温度に基づき電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、温度センサの異常が検出されたとき、第2制限電流値に基づき電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、を有するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドライバの操舵に対してモータによる操舵補助力を付与するようにしたパワーステアリング装置に関する。
この種の技術としては、特許文献1に記載の技術が開示されている。
この公報では、イグニッションスイッチを投入した際のコントロールユニットの温度をモータの初期温度として、モータ電流に基づいて算出したモータの上昇温度を初期温度に加算したものをモータ推定温度とし、このモータ推定温度に基づいてモータ電流を制御している。温度センサが故障していると判断された場合には、コントロールユニットまたはモータの連続定格電流のうち小さい方の連続定格電流によってモータ電流を制御している。
特開2002−211425号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、温度センサ故障時にはモータ温度が十分低い場合であっても、モータ電流が低く制御されてしまうため、運転者の操舵負荷が増大するといった問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、温度センサ故障時であっても、運転者の操舵負荷の低減を図ることができるパワーステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、第1の発明では、操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、第1発熱部の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出出力に基づき電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、電動モータに流れる電流値に基づいて第2発熱部の温度変化を推定する温度変化推定手段と、温度変化推定手段の推定温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、温度センサの異常が検出されたときであって、温度変化推定手段の推定温度変化から推定した第2発熱部の温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、第2発熱部の推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、第1制限電流値と第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサの異常が検出されたとき、第2制限電流値に基づき電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、を有するようにした。
第2の発明では、操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、発熱部の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出出力に基づき電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、電動モータに流れる電流値に基づいて発熱部の温度変化を推定する温度変化推定手段と、温度変化推定手段の推定温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、温度センサの異常が検出されたときであって、温度変化推定手段の推定温度変化から推定した発熱部の温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、発熱部の推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、第1制限電流値と第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサの異常が検出されたとき、第2制限電流値に基づき電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、を有するようにした。
第3の発明では、操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、電動モータまたはこの電動モータの駆動手段の温度を検出する温度センサと、温度センサの検出出力に基づき電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、電動モータに流れる電流値に基づいて電動モータの推定モータ温度変化を推定するモータ温度変化推定手段と、モータ温度変化推定手段の推定モータ温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、温度センサの異常が検出されたときであってモータ温度変化推定手段の推定温度変化から推定した電動モータの温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、電動モータの推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、第1制限電流値と第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサの異常が検出されたとき、第2制限電流値に基づき電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、を有するようにした。
第1の発明ないし第3の発明のパワーステアリング装置にあっては、温度センサが故障した場合には、温度変化推定手段において温度の増加変化が推定されると、第2制限電流値はアシスト制限領域の値に設定される。よって、電動モータや電動モータ駆動手段の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
以下、第1の発明、第2の発明、第3の発明のパワーステアリング装置を実現する最良の形態を、実施例1および実施例2において説明する。
まず、実施例1におけるパワーステアリング装置の構成を説明する。
図1はパワーステアリング装置のシステム図である。
パワーステアリング装置は、運転者の操舵力を伝達する操舵伝達機構1と、運転者の操舵力に対してアシストトルク(操舵捕助力)を発生させるアシストトルク発生機構2と、アシストトルク発生機構2に圧油を供給する圧油供給機構3と、各装置を制御するコントロールユニット4とを有する。
操舵伝達機構1は、ステアリングホイール10からコラムシャフト11、ユニバーサルジョイント12、中間軸13、ユニバーサルジョイント14、入力軸15が順に接続され、入力軸15には操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ16が設けられる。また、入力軸の先端にはピニオン17が接続される。
アシストトルク発生機構2は、パワーシリンダ20と、パワーシリンダ20内部を軸方向に移動可能なピストン21と、ピストン21と一体に移動するラック22とを有する。パワーシリンダ20内部はピストン21によって、第1シリンダ室23と第2シリンダ室24とに画成される。
圧油供給機構3は、圧油を発生させるポンプ30と、ポンプ30を駆動する電動モータ31と、圧油をパワーシリンダ20に供給する第1油路32、第2油路33とを有する。第1油路32は、パワーシリンダ20の第1シリンダ室23とポンプ30とを連通し、第2油路33は、パワーシリンダ20の第2シリンダ室24とポンプ30とを連通する。第1油路32と第2油路33との間にはノーマルオープン型のフェールセーフバルブ34が設けられる。なお、電動モータ31は第1の発明の第2発熱部に相当する。
コントロールユニット4は、車速センサ5とバッテリ6とが接続される。コントロールユニット4は、車速センサ5からの車速情報に応じて電動モータ31を制御し、アシストトルク発生機構2への圧油の供給量を調節して、車速に応じてアシストトルクを可変にする。
操舵伝達機構1のピニオン17と、アシストトルク発生機構2のラック22とは噛合わされて設けられ、運転者による操舵力と、アシストトルク発生機構2によるアシストトルクとがタイロッド7を介して、図外の転舵輪に伝達される。
コントロールユニット4は、通常はノーマルオープン型のフェールセーフバルブ34を遮断して、第1油路32と第2油路33との間の油の移動を遮断する。ステアリングホイール10が操舵され、操舵トルクセンサ16から操舵トルク情報が入力されると、操舵トルクに応じたアシストトルクを発生させるために電動モータ31によりポンプ30を駆動する。
ステアリングホイール10が左に操舵されたときには、第1油路32を介して、パワーシリンダ20の第1シリンダ室23に圧油が供給され、左側の操舵に対してアシスト力を発生させる。一方、ステアリングホイール10が右に操舵されたときには、第2油路33を介して、パワーシリンダ20の第2シリンダ室24に圧油が供給され、右側の操舵に対してアシスト力を発生させる。
フェール時には、ノーマルオープン型のフェールセーフバルブ34を開放し、第1シリンダ室23と第2シリンダ室24との間を圧油が移動可能にして、運転者による操舵を可能にする。
なお、コントロールユニットは第1の発明の第1発熱部に、第3の発明の電動モータの駆動手段に相当する。
図2はコントロールユニット4の制御ブロック図である。
温度センサ40は、コントロールユニット4の温度を検出する。このコントロールユニット4の温度情報を、温度保護トルク制限値算出手段42に出力する。
温度センサ故障検出手段41は、温度センサ40の故障を検出する。温度センサ40は故障をすると、通常検出する温度範囲外の高い温度や低い温度を示し、通常検出する温度範囲外の温度が検出された場合には、温度センサ故障検出手段41は、温度保護トルク制限値算出手段42に温度センサ故障情報を出力する。
温度保護トルク制限値算出手段42は、温度センサ40からコントロールユニット4の温度情報と、電流センサ48から電動モータ31に供給するモータ電流情報と、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障情報とを入力する
温度保護トルク制限値算出手段42は、コントロールユニット4の温度や、モータ電流から算出した電動モータ31の温度に応じて、コントロールユニット4や電動モータ31の正常可動温度範囲内となるようにアシスト力を制限する指令値である温度保護トルクリミット値をリミッタ44に出力する。この温度保護トルク制限値算出手段42内の制御ブロックについては、図3を用いて後で詳述する。
アシストトルク算出手段43は、操舵トルクセンサ16から操舵トルク情報と、車速センサ5から車速情報を入力し、アシストトルク指令値を算出してリミッタ44にアシストトルク指令値情報を出力する。
リミッタ44は、温度保護トルク制限値算出手段42から温度保護トルクリミット値情報と、アシストトルク算出手段43からアシストトルク指令値情報とを入力し、入力された情報に基づいてモータ制御手段46にモータトルク指令値情報を入力する。なお、前述の温度保護トルク制限値算出手段42とリミッタ44は、第1の発明、第2の発明、第3の発明のモータ電流制限手段に相当する。
回転位置算出手段45は、電動モータ31の回転角を検出する回転角センサ35から回転角情報を入力し、電動モータ31の回転位置を算出して、モータ制御手段46へ出力する。
モータ制御手段46は、回転位置算出手段45から電動モータ31の回転位置情報と、電流センサ48からU相、V相、W相の各電流情報を入力する。U相、V相、W相の3相の電流を2相の電流に変換して、PI制御等のフィードバック制御によって、モータの駆動信号(PWM信号)を生成して、モータ駆動手段47に出力する。
モータ駆動手段47は、モータ制御手段46からモータ駆動信号が入力される。モータ駆動手段47はFET等のパワー素子で構成され、モータ駆動信号に応じて、パワー素子をスイッチングして、電動モータ31に電流を通電させる。
図3は、温度保護トルク制限値算出手段42のブロック図である。
A/D変換部42aでは、温度センサ40からアナログの温度センサ情報を入力し、デジタル変換した情報を温度センサ計測温度情報としてトルクリミット値1算出部42bに出力する。
トルクリミット値1算出部42bでは、A/D変換部42aから温度センサ計測温度情報と、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障信号とを入力し、コントロールユニット4の温度に基づく温度保護トルクリミット値であるトルクリミット値1を算出する。トルクリミット値1はセレクトロー演算部42eに入力される。
トルクリミット値1算出部42bは、図4に示すトルクリミット値1算出マップを保持している。図4に示すように、トルクリミット値1算出マップは、温度センサ計測温度、つまりコントロールユニット4の温度がアシスト制限開始温度未満(フルアシスト領域)の場合には、トルクリミット値1をフルアシスト値に設定する。一方、温度センサ計測温度がアシスト制限開始温度以上(アシスト制限領域)になると、温度センサ計測温度が大きくなるほどトルクリミット値1を小さい値に設定する。
なお、トルクリミット値1は、アシストトルクを制限することによって、電動モータ31に供給する電流を制限する値であって、第1の発明、第2の発明、第3の発明の第1制限電流値に相当する。また、トルクリミット値1算出部42bは、第1の発明、第2の発明、第3の発明の第1制限電流値算出手段に相当する。
発熱量推定手段42cは、電流センサ48から電動モータ31に供給するモータ電流情報と、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障情報とを入力し、電動モータ31の発熱量を推定して、電動モータ31の推定温度をトルクリミット値2に出力する。
なお、発熱量推定手段42cは、第1の発明、第2の発明の温度変化推定手段に、第3の発明のモータ温度変化推定手段に相当し、また第1の発明、第2の発明、第3の発明のリセット手段に相当する。
トルクリミット値2算出部42dでは、発熱量推定手段42cから電動モータ31の推定温度を入力し、電動モータ31の推定温度に基づく温度保護トルクリミット値であるトルクリミット値2を算出する。トルクリミット値2はセレクトロー演算部42eに入力される。
トルクリミット値2算出部42dは、図5に示すトルクリミット値2算出マップを保持している。図5に示すように、トルクリミット値2算出マップは、電動モータ31の推定温度がアシスト制限開始温度未満(フルアシスト領域)の場合には、トルクリミット値2をフルアシスト値に設定する。一方、電動モータ31の推定温度がアシスト制限開始温度以上(アシスト制限領域)になると、電動モータ31の推定温度が大きくなるほどトルクリミット値2を小さい値に設定する。
なお、トルクリミット値2は実際には電動モータ31に供給する電流を制限する値であって、第1の発明、第2の発明、第3の発明の第2制限電流値に相当する。また、トルクリミット値2算出部42dは、第1の発明、第2の発明、第3の発明の第2制限電流値算出手段に相当する。
セレクトロー演算部42eは、トルクリミット値1算出部42bからトルクリミット値1と、トルクリミット値2算出部42dからトルクリミット値2とを入力して、トルクリミット値1とトルクリミット値2のうち、小さい方を温度保護トルクリミット値情報として出力する。
次に作用について説明する。
実施例1のパワーステアリング装置では、コントロールユニット4や電動モータ31が熱によって破損することがないように、コントロールユニット4や電動モータ31の温度を監視している。コントロールユニット4の温度監視のためには、温度センサ40を設けて直接温度を検出している。一方、電動モータ31は温度センサ40で検出した温度を電動モータ31の初期温度とし、電動モータ31への供給電流から求めた発熱量を加えることで、電動モータ31の温度を推定している。
従来のパワーステアリング装置では、温度センサが故障した場合には、コントロールユニット4または電動モータ31の連続定格電流のうち小さい方の連続定格電流によって電動モータ31に供給する電流を制御していた。連続定格電流とは、連続で電流を流してもコントロールユニット4や電動モータ31が破損することのない電流のことである。
しかしながら、温度センサ40が故障してしまうと、電動モータ31の温度が十分低い場合であっても、電動モータ31の電流が低く制御されてしまうため、運転者の操舵負荷が増大する虞がある。
そこで実施例1では、温度センサ40の故障を検出した場合であっても、電動モータ31の推定温度をもとに温度保護トルクリミット値を設定するようにした。
[パワーステアリング制御処理]
図6は、コントロールユニット4で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、コントロールユニット4の温度に基づいてトルクリミット値1を算出して、ステップS2へ移行する。トルクリミット値1算出処理については、図7を用いて後で詳述する。
ステップS2では、電動モータ31の温度に基づいてトルクリミット値2を算出して、ステップS3へ移行する。トルクリミット値2算出処理については、図8を用いて後で詳述する。
ステップS3では、トルクリミット値1およびトルクリミット値2に基づいて、温度保護トルクリミット値を算出して、ステップS4へ移行する。温度保護トルクリミット値算出処理については、図9を用いて後で詳述する。
ステップS4では、アシストトルク指令値と温度保護トルクリミット値に基づいてモータ指令トルクを算出して、処理を終了する。モータ指令トルク算出処理については、図10を用いて後で詳述する。
図7は、トルクリミット値1算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS11では、温度センサ40の計測温度を取得して、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障信号の有無から、温度センサ40は正常であるか否かを判定する。温度センサ40が正常である場合にはステップS13へ移行し、温度センサ40が正常でない場合、つまり故障している場合にはステップS14へ移行する。
ステップS13では、温度センサ計測温度からトルクリミット値1を算出して、処理を終了する。トルクリミット値1の算出には、図4に示すトルクリミット値1算出マップを用いる。温度センサ計測温度、つまりコントロールユニット4の温度がアシスト制限開始温度未満の場合には、トルクリミット値1をフルアシスト値に設定する。一方、温度センサ計測温度がアシスト制限開始温度以上になると、温度センサ計測温度が大きくなるほどトルクリミット値1を小さい値に設定する。
ステップS14では、トルクリミット値1を最大値、つまりフルアシスト値に設定して処理を終了する。後述するが、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較して、小さい方を温度保護トルクリミット値として設定する。温度センサ40が故障した場合には、温度保護トルクをトルクリミット値2に設定するために、トルクリミット値1を最大値に設定している。
図8は、トルクリミット値2算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、電動モータ31に供給されるトルク電流と磁界電流とから、電動モータ31の推定温度を算出して、ステップS22へ移行する。電動モータ31が停止しているときの温度センサ40の温度を初期温度とし、電動モータ31に供給されるトルク電流と磁界電流とから求めた発熱量を加えることで、電動モータ31の温度を推定する。
ステップS22では、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障信号の有無から、温度センサ40は正常であるか否かを判定する。温度センサ40が正常である場合にはステップS27へ移行し、温度センサ40が正常でない場合、つまり故障している場合にはステップS23へ移行する。
ステップS23では、温度センサ異常フラグフラグがセットされているか否かを判定する。温度センサ異常フラグフラグがセットされている場合にはステップS27へ移行し、温度センサ異常フラグフラグがセットされていない場合にはステップS24へ移行する。温度センサ異常フラグフラグは、温度センサ故障時のデータセットフラグである。
ステップS24では、トルクリミット値2がフルアシスト値であるか否かを判定する。トルクリミット値2がフルアシスト値である場合にはステップS25へ移行し、トルクリミット値2がフルアシスト値でない場合にはステップS27へ移行する。
ステップS25では、電動モータ31の推定温度をアシスト制限開始温度に設定して、ステップS26へ移行する。ステップS21における電動モータ31の推定温度の算出は、前回の処理において算出された電動モータ31の推定温度に、トルク電流と磁界電流とから算出した電動モータ31の発熱量を加えて求めている。ステップS25では、電動モータ31の推定温度をアシスト制限開始温度に設定することで、次回の処理において電動モータ31の発熱量が加えられた場合には、トルクリミット値2をアシストトルクに対して制限を行う値に設定できるようにしている。
ステップS26では、温度センサ異常フラグフラグをセットして、ステップS27へ移行する。
ステップS27では、ステップS21において推定された電動モータ31の推定温度、またはステップS25において設定されたアシスト制限開始温度に基づいて、トルクリミット値2を算出して、処理を終了する。トルクリミット値2の算出には、図5に示すトルクリミット値2算出マップを用いる。温度センサ計測温度、つまりコントロールユニット4の温度がアシスト制限開始温度未満の場合には、トルクリミット値2をフルアシスト値に設定する。一方、温度センサ計測温度がアシスト制限開始温度以上になると、温度センサ計測温度が大きくなるほどトルクリミット値2を小さい値に設定する。
図9は、温度保護トルクリミット値算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS31では、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較して、トルクリミット値1がトルクリミット値2未満であるか否かを判定する。トルクリミット値1がトルクリミット値2未満である場合にはステップS32に移行し、トルクリミット値2がトルクリミット値2以上である場合にはステップS33に移行する。
ステップS32では、トルクリミット値1を温度保護トルクリミット値に設定して、処理を終了する。
ステップS33では、トルクリミット値2を温度保護トルクリミット値に設定して、処置を終了する。
図10は、モータ指令トルク算出処置の流れを示すフローチャートである。
ステップS41では、アシストトルク指令値が、温度保護トルクリミット値未満であるか否かを判定する。アシストトルク指令値が温度保護トルクリミット値未満である場合にはステップS42へ移行し、アシストトルク指令値が温度保護トルクリミット値以上である場合にはステップS43へ移行する。
ステップS42では、アシストトルク指令値をモータ指令トルクに設定して、ステップS44へ移行する。
ステップS43では、アシストトルク指令値をモータ指令トルクに設定して、ステップS44へ移行する。
ステップS44では、ステップS42またはステップS43において設定したモータ指令トルクを出力して、処理を終了する。
[パワーステアリング制御作用]
図11は、温度センサ40が故障したときのトルクリミット値2の設定について説明する図である。
実施例1のパワーステアリング装置は、コントロールユニット4に設けた温度センサ40が故障した場合であっても、電動モータ31の推定温度に応じて温度保護トルクリミット値を設定し、設定された温度保護トルクリミット値の範囲内においてアシストトルクを発生させようとするものである。
発熱量推定手段42c(図3参照)では、環境温度、電動モータ31の温度自体は検出することはできないが、電動モータ31の発熱による温度の増減の推定精度は高い。
例えば、温度センサ40が故障したときの電動モータ31の推定温度がT1( < アシスト制限開始温度)であったとする(図11参照)。この場合、一旦電動モータ31の推定温度を安全サイド、つまり現在の推定温度T1よりも高いアシスト制限温度に設定を変更する。その後、設定を変更した推定温度(アシスト制限温度)を基準として、発熱量推定手段42cで推定した電動モータ31の温度の増減により求めた推定温度に基づいて、電動モータ31へ供給する電流を制御する。
そのため、温度センサ40が故障した場合には、発熱量推定手段42cにおいて発熱量の増加が推定されると、トルクリミット値2はアシストトルクを制限する値に設定される。よって、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
また例えば、温度センサ40が故障したときの電動モータ31の推定温度がT2( ≧ アシスト制限開始温度)であったとする(図11参照)。この場合には、前述の推定温度がT1であった場合と異なり、推定温度はT2を維持する。
そのため、アシストトルクを制限する値に設定されたトルクリミット値2を維持することができる。よって、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
また、温度センサ40が故障したときには、トルクリミット値1を最大値、すなわちフルアシスト値に設定する。温度保護トルクトルクリミット値は、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較して小さい方の値に設定されるため、トルクリミット値1が最大値であれば、トルクリミット値2が優先的に設定されることとなる。
そのため、温度センサ40が故障した後も、電動モータ31の推定温度に基づいて温度保護トルクリミット値を設定することが可能となり、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
なお実施例1では、発熱量推定手段42cは電動モータ31へ供給する電流から、電動モータ31の発熱量を推定して、推定した発熱量から電動モータ31の推定温度を求めるようにしていた。これを電動モータ31へ供給する電流から、コントロールユニット4の発熱量を推定して、推定した発熱量からコントロールユニット4の推定温度を求めるようにしても良い。この場合、コントロールユニット4は第2の発明の発熱部に相当する。
また、温度センサ40はコントロールユニット4の温度のみを検出するようにしたが、電動モータ31の温度のみを検出するようにしても良い。この場合、電動モータ31は第2の発明の発熱部に相当する。
温度センサ40を電動モータ31の温度のみを検出するようにした場合も、トルクリミット値2は温度センサ40に基づいて算出すればよい。温度センサ40を電動モータ31の温度のみを検出するようにした場合も、温度センサ40をコントロールユニット4の温度のみを検出するようにした場合と同様の効果を得ることができる。
次に、実施例1の効果について述べる
(1)操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータ31と、コントロールユニット4(第1発熱部)の温度を検出する温度センサ40と、温度センサ40の検出出力に基づき電動モータ31の第1制限電流値であるトルクリミット値1を算出するトルクリミット値1算出部42b(第1制限電流値算出手段)と、電動モータ31に流れる電流値に基づいて電動モータ31(第2発熱部)の温度変化を推定する温度変化推定手段としての発熱量推定手段42cと、発熱量推定手段42cの推定温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値であるトルクリミット値2を算出するトルクリミット値2算出部42d(第2制限電流値算出手段)と、温度センサ40の異常が検出されたときであって、電動モータ31の温度変化が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、温度変化推定手段の推定温度変化をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段としての発熱量推定手段42cと、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較し、低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサ40の異常が検出されたとき、トルクリミット値2に基づき電動モータ31に流れる電流値を制限する温度保護トルク制限値算出手段42およびリミッタ44(モータ電流制限手段)とを備えた。
発熱量推定手段42cでは、環境温度、電動モータ31の温度自体は検出することはできないが、電動モータ31の発熱による温度の増減の推定精度は高い。温度センサ40が故障した場合には、一旦電動モータ31の推定温度を安全サイド、つまり現在の推定温度よりも高いアシスト制限温度に設定を変更する。その後、設定を変更した推定温度(アシスト制限温度)を基準として、発熱量推定手段42cで推定した電動モータ31の温度の増減により求めた推定温度に基づいて、電動モータ31へ供給する電流を制御することが可能となる。
そのため、温度センサ40が故障した場合には、発熱量推定手段42cにおいて発熱量の増加が推定されると、トルクリミット値2はアシストトルクを制限する値に設定される。よって、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
(2)操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータ31と、電動モータ31(発熱部)の温度を検出する温度センサ40と、温度センサ40の検出出力に基づき電動モータ31の第1制限電流値であるトルクリミット値1を算出するトルクリミット値1算出部42b(第1制限電流値算出手段)と、電動モータ31に流れる電流値に基づいて電動モータ31の温度変化を推定する温度変化推定手段としての発熱量推定手段42cと、発熱量推定手段42cの推定温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値であるトルクリミット値2を算出するトルクリミット値2算出部42d(第2制限電流値算出手段)と、温度センサ40の異常が検出されたときであって、電動モータ31の温度変化が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、温度変化推定手段の推定温度変化をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段としての発熱量推定手段42cと、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較し、低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサ40の異常が検出されたとき、トルクリミット値2に基づき電動モータ31に流れる電流値を制限する温度保護トルク制限値算出手段42およびリミッタ44(モータ電流制限手段)とを備えた。
発熱量推定手段42cでは、環境温度、電動モータ31の温度自体は検出することはできないが、電動モータ31の発熱による温度の増減の推定精度は高い。温度センサ40が故障した場合には、一旦電動モータ31の推定温度を安全サイド、つまり現在の推定温度よりも高いアシスト制限温度に設定を変更する。その後、設定を変更した推定温度(アシスト制限温度)を基準として、発熱量推定手段42cで推定した電動モータ31の温度の増減により求めた推定温度に基づいて、電動モータ31へ供給する電流を制御することが可能となる。
そのため、温度センサ40が故障した場合には、発熱量推定手段42cにおいて発熱量の増加が推定されると、トルクリミット値2はアシストトルクを制限する値に設定される。よって、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
(3)操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータ31と、電動モータ31またはコントロールユニット4(電動モータ駆動手段)の温度を検出する温度センサ40と、温度センサ40の検出出力に基づき電動モータ31の第1制限電流値であるトルクリミット値1を算出するトルクリミット値1算出部42b(第1制限電流値算出手段)と、電動モータ31に流れる電流値に基づいて電動モータ31(第2発熱部)の温度変化を推定する温度変化推定手段としての発熱量推定手段42cと、発熱量推定手段42cの推定温度変化に基づき電動モータの第2制限電流値であるトルクリミット値2を算出するトルクリミット値2算出部42d(第2制限電流値算出手段)と、温度センサ40の異常が検出されたときであって、電動モータ31の温度変化が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、温度変化推定手段の推定温度変化をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段としての発熱量推定手段42cと、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較し、低い方に基づき電動モータに流れる電流値を制限すると共に、温度センサ40の異常が検出されたとき、トルクリミット値2に基づき電動モータ31に流れる電流値を制限する温度保護トルク制限値算出手段42およびリミッタ44(モータ電流制限手段)とを備えた。
発熱量推定手段42cでは、環境温度、電動モータ31の温度自体は検出することはできないが、電動モータ31の発熱による温度の増減の推定精度は高い。温度センサ40が故障した場合には、一旦電動モータ31の推定温度を安全サイド、つまり現在の推定温度よりも高いアシスト制限温度に設定を変更する。その後、設定を変更した推定温度(アシスト制限温度)を基準として、発熱量推定手段42cで推定した電動モータ31の温度の増減により求めた推定温度に基づいて、電動モータ31へ供給する電流を制御することが可能となる。
そのため、温度センサ40が故障した場合には、発熱量推定手段42cにおいて発熱量の増加が推定されると、トルクリミット値2はアシストトルクを制限する値に設定される。よって、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
実施例1では温度センサ40の故障を監視し、温度センサ40が故障した場合には、トルクリミット値2に基づいて温度保護トルクリミット値を設定して、アシストトルク指令値に制限をかけるようにしていた。一方、実施例2では、発熱量推定手段42cの故障も監視し、発熱量推定手段42cが故障した場合には、トルクリミット値1に基づいて温度保護トルクリミット値を設定して、アシストトルク指令値に制限をかけるようにした。
以下、実施例2のパワーステアリング装置の構成について説明する。実施例と同じ構成については、実施例1と同一の符号を付して説明を省略する。
図12は、温度保護トルク制限値算出手段42のブロック図である。実施例2の温度保護トルク制限値算出手段42は、発熱量推定故障検出手段42fを新たに有する。
発熱量推定故障検出手段42fは、発熱量推定手段42cの故障を検出すると、トルクリミット値2算出部42dに発熱量推定故障情報を出力する。
トルクリミット値2算出部42dでは、発熱量推定手段から電動モータ31の推定温度と、発熱量推定故障検出手段42fから発熱量推定障信号とを入力し、電動モータ31の推定温度に基づく温度保護トルクリミット値であるトルクリミット値2を算出する。トルクリミット値2はセレクトロー演算部42eに入力される。
次に作用について説明する。
実施例2のコントロールユニット4の処理は、実施例1のコントロールユニット4の処理と、トルクリミット値2算出処理のみが異なるので、以下にはトルクリミット値2算出処理について説明する。
図13は、トルクリミット値2算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、電動モータ31に供給されるトルク電流と磁界電流とから、電動モータ31の推定温度を算出して、ステップS22へ移行する。電動モータ31が停止しているときの温度センサ40の温度を初期温度とし、電動モータ31に供給されるトルク電流と磁界電流とから求めた発熱量を加えることで、電動モータ31の温度を推定する。
ステップS22では、温度センサ故障検出手段41から温度センサ故障信号の有無から、温度センサ40は正常であるか否かを判定する。温度センサ40が正常である場合にはステップS28へ移行し、温度センサ40が正常でない場合、つまり故障している場合にはステップS23へ移行する。
ステップS23では、温度センサ異常フラグフラグがセットされているか否かを判定する。温度センサ異常フラグフラグがセットされている場合にはステップS27へ移行し、温度センサ異常フラグフラグがセットされていない場合にはステップS24へ移行する。温度センサ異常フラグフラグは、温度センサ故障時のデータセットフラグである。
ステップS24では、トルクリミット値2がフルアシスト値であるか否かを判定する。トルクリミット値2がフルアシスト値である場合にはステップS25へ移行し、トルクリミット値2がフルアシスト値でない場合にはステップS27へ移行する。
ステップS25では、電動モータ31の推定温度をアシスト制限開始温度に設定して、ステップS26へ移行する。ステップS21における電動モータ31の推定温度の算出は、前回の処理において算出された電動モータ31の推定温度に、トルク電流と磁界電流とから算出した電動モータ31の発熱量を加えて求めている。ステップS25では、電動モータ31の推定温度をアシスト制限開始温度に設定することで、次回の処理において電動モータ31の発熱量が加えられた場合には、トルクリミット値2をアシストトルクに対して制限を行う値に設定できるようにしている。
ステップS26では、温度センサ異常フラグフラグをセットして、ステップS27へ移行する。
ステップS27では、ステップS21において推定された電動モータ31の推定温度、またはステップS25において設定されたアシスト制限開始温度に基づいて、トルクリミット値2を算出して、処理を終了する。トルクリミット値2の算出には、図5に示すトルクリミット値2算出マップを用いる。温度センサ計測温度、つまりコントロールユニット4の温度がアシスト制限開始温度未満の場合には、トルクリミット値2をフルアシスト値に設定する。一方、温度センサ計測温度がアシスト制限開始温度以上になると、温度センサ計測温度が大きくなるほどトルクリミット値2を小さい値に設定する。
ステップS28では、発熱量推定手段42cが正常であるか否かを判定する。発熱量推定手段42cが正常である場合にはステップS27へ移行し、発熱量推定手段42cが正常でない場合、すなわち故障している場合には、ステップS29へ移行する。
ステップS29では、トルクリミット値1を最大値、つまりフルアシスト値に設定して処理を終了する。これは、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較して、小さい方を温度保護トルクリミット値として設定するため、発熱量推定手段42cが故障した場合であって、温度センサ40が正常である場合には、温度保護トルクをトルクリミット値1に設定するために、トルクリミット値2を最大値に設定している。
実施例2では、温度センサ40が正常であって、発熱量推定手段42cが故障したときには、トルクリミット値2を最大値、すなわちフルアシスト値に設定する。温度保護トルクトルクリミット値は、トルクリミット値1とトルクリミット値2とを比較して小さい方の値に設定されるため、トルクリミット値2が最大値であれば、トルクリミット値1が優先的に設定されることとなる。そのため、発熱量推定手段42cが故障した後も、温度センサ40の検出温度に基づいて温度保護トルクリミット値を設定することが可能となり、コントロールユニット4や電動モータ31の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
[他の実施例]
以上、第1の発明ないし第3の発明を実施するための最良の形態を、実施例1および実施例2に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
実施例1および実施例2では、電動モータ31によってポンプ30を駆動して、ポンプ30で発生した圧油を用いてアシストトルクを発生させているが、電動モータ31によって直接アシストトルクを与える構成になっているものでも良い。
更に、上記実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項3に記載のパワーステアリング装置において、
前記モータ電流制限手段は、前記温度センサが正常であって、かつ前記モータ温度変化推定手段の異常が検出された場合には、前記温度センサの検出出力に基づき前記電動モータに流れる電流値を制御することを特徴とするパワーステアリング装置。
そのため、モータ温度変化推定手段の異常が検出された後も、電動モータや電動モータ駆動手段の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
(ロ)請求項3に記載のパワーステアリング装置において、
前記リセット手段は、前記推定モータ温度変化が前記アシスト制限領域にあるとき、この推定モータ温度変化を維持することを特徴とするパワーステアリング装置。
そのため、アシストトルクを制限する値に設定された第2制限電流値を維持することができる。よって、電動モータや電動モータ駆動手段の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
(ハ)請求項3に記載のパワーステアリング装置において、
前記温度センサの異常が検出されたとき、前記第1制限電流値を最大値に設定することを特徴とするパワーステアリング装置。
そのため、温度センサが故障した後も、第2制限電流値に基づき電動モータに流れる電流値を制限することが可能となるため、電動モータや電動モータ駆動手段の高温による破損を防ぎつつも、操舵に対するアシストトルクを付与することができる。
実施例1のパワーステアリング装置のシステム図である。 実施例1のコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例1の、温度保護トルク制限値算出手段のブロック図である。 実施例1のトルクリミット値1算出マップである。 実施例1のトルクリミット値2算出マップである。 実施例1のコントロールユニットで行われる処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のトルクリミット値1算出処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のトルクリミット値2算出処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の温度保護トルクリミット値算出処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のモータ指令トルク算出処置の流れを示すフローチャートである。 実施例1の温度センサが故障したときのトルクリミット値2の設定について説明する図である。 実施例2の温度保護トルク制限値算出手段のブロック図である。 実施例2のトルクリミット値2算出処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
4 コントロールユニット
31 電動モータ
40 温度センサ
41 温度センサ故障検出手段
42 温度保護トルク制限値算出手段
42c 発熱量推定手段
42f 発熱量推定故障検出手段
43 アシストトルク算出手段
44 リミッタ
48 電流センサ

Claims (3)

  1. 操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、
    第1発熱部の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出出力に基づき前記電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、
    前記電動モータに流れる電流値に基づいて第2発熱部の温度変化を推定する温度変化推定手段と、
    前記温度変化推定手段の推定温度変化に基づき前記電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、
    前記温度センサの異常が検出されたときであって、前記温度変化推定手段の推定温度変化から推定した第2発熱部の温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、前記第2発熱部の推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、
    前記第1制限電流値と前記第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限すると共に、前記温度センサの異常が検出されたとき、前記第2制限電流値に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、
    を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、
    発熱部の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出出力に基づき前記電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、
    前記電動モータに流れる電流値に基づいて前記発熱部の温度変化を推定する温度変化推定手段と、
    前記温度変化推定手段の推定温度変化に基づき前記電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、
    前記温度センサの異常が検出されたときであって、前記温度変化推定手段の推定温度変化から推定した前記発熱部の温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、前記発熱部の推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、
    前記第1制限電流値と前記第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限すると共に、前記温度センサの異常が検出されたとき、前記第2制限電流値に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、
    を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 操舵機構に操舵補助力を付与する電動モータと、
    前記電動モータまたはこの電動モータの駆動手段の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出出力に基づき前記電動モータの第1制限電流値を算出する第1制限電流値算出手段と、
    前記電動モータに流れる電流値に基づいて前記電動モータの推定モータ温度変化を推定するモータ温度変化推定手段と、
    前記モータ温度変化推定手段の推定モータ温度変化に基づき前記電動モータの第2制限電流値を算出する第2制限電流値算出手段と、
    前記温度センサの異常が検出されたときであって前記モータ温度変化推定手段の推定温度変化から推定した電動モータの温度が電流制限を行わないフルアシスト領域にあるとき、前記電動モータの推定温度をこのフルアシスト領域と電流制限を行うアシスト制限領域との境界点であるアシスト制限開始温度に設定するリセット手段と、
    前記第1制限電流値と前記第2制限電流値とを比較し、制限電流値の低い方に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限すると共に、前記温度センサの異常が検出されたとき、前記第2制限電流値に基づき前記電動モータに流れる電流値を制限するモータ電流制限手段と、
    を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
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