JP2008049559A - 意匠性基材の製造方法、意匠印刷データ補正プログラム、及び意匠性基材製造システム - Google Patents

意匠性基材の製造方法、意匠印刷データ補正プログラム、及び意匠性基材製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】狭色域インクを用いて、新たな特殊なプリンタによるシステムを用いずに、通常の広色域プリンタによって、所望の柄により近い色合いで、かつ、基材におけるインクの安定性が高い、意匠性基材を製造することを目的とする。
【解決手段】広色域インク用プリンタ115によって狭色域インクを用いてカラーチャートを作成し、前記カラーチャートの各セルを測色して各セルの測色データ145を取得し、前記測色データから予め定められた条件に合致するグレー基準点を抽出し、抽出したグレー基準点に基づいてグレーバランス調整用データを作成し、前記グレーバランス調整用データを意匠印刷データ130に反映させて補正意匠印刷データを作成し、前記広色域インク用プリンタに狭色域インクで前記補正意匠印刷データを基材に印刷させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、意匠性基材の製造方法、意匠印刷データ補正プログラム、及び意匠性基材製造システムに関連する。
意匠性基材を製造する際に、柄を基材に印刷するために、近年ではインクジェットプリンタが使用されている。ここで、特に屋外で使用されている基材においては、日光や、雨などに対する耐久性である耐候性能が求められる。従来から紙等の印刷に用いられているインクジェットプリンタによって使用される通常の染料タイプのインクは色域が広く(広色域インク)、減色法で用いる原色として、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)を用いることができる。しかし、かかる広色域インクを用いた場合は、耐候性能が低く、数ヶ月程度屋外に設置すると変色し、元の柄を保つことができないという問題がある。
したがって、屋外で使用されるような耐候性能が要求される意匠性基材の製造に際しては、耐候性能の高い顔料タイプのインクを用いる必要がある。このような顔料タイプのインクを用いたプリンタが種々提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2003−205631 特開平10−130558
しかし、耐候性能を有するインクに用いる顔料は、その選択の幅が狭い。そのため、耐候性能を有するインクの色域は染料タイプの広色域インクに比べて狭くなり、一般的な減色法で用いられるシアン、マゼンタ、イエローを用いることができない。また、選択する顔料の種類によっては、各色顔料間での着色力に差が生じる場合があり、加えて、インクによっては、基材に安定して付着せずに印刷後に流れ落ちてしまい、基材におけるインクの安定性が低いという問題がある。したがって、このように意匠性基材を製造するために使用する狭色域インク、特に耐候性インクを用いて、通常の広色域インク用のプリンタによって、通常の方法で印刷を行なっても、所望の意匠が形成できないという問題がある。
また、通常の広色域用のプリンタによって、印刷システムが既に構築されている場合に、狭色域インク用のプリンタによるシステムを新たに導入することはコスト面等から容易ではない。
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、狭色域インクを用いて、新たな特殊なプリンタによるシステムを用いることなく、通常の広色域プリンタによって、所望の柄により近い色合いで、かつ、基材におけるインクの安定性が高い、意匠性基材を製造することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで基材に印刷対象の画像データである意匠印刷データを印刷させて意匠性基材を製造する意匠性基材の製造方法であって、
前記複数の第2のインク毎の網パーセントからなるセルデータが当該セルデータの前記網パーセントが所定量ずつ他のセルデータの前記網パーセントとは異なるよう複数個含まれるカラーチャートデータを前記第1のインク用プリンタに印刷させて、前記カラーチャートデータに含まれる各セルデータに応じて印刷された複数のセルを含むカラーチャートを作成するカラーチャート作成段階と、
前記カラーチャートの各セルを測色して各セルの測色データを取得する測色データ取得段階と、
前記測色データから予め設定された条件に該当するものを該当測色データとして取得し、前記該当測色データに対応するセルデータをグレー基準点として抽出するグレー基準点抽出段階と、
前記グレー基準点のセルデータに含まれる前記複数の第2のインクのうち1つの第2のインクの網パーセントと他の第2のインクの網パーセントとの差をグレーバランス調整用データとして算出するグレーバランス調整用データ作成段階と、
前記複数の第1のインクを用いて前記第1のインク用プリンタがグレーを印刷する際の前記複数の第1のインクの網パーセントであるグレーバランスデータを、前記グレーバランス調整用データで調整して第2のインク用グレーバランスデータを作成し、前記第2のインク用グレーバランスデータに基づいて前記意匠印刷データを補正して補正意匠印刷データを作成する補正意匠印刷データ作成段階と、
前記第1のインク用プリンタで基材に前記補正意匠印刷データを印刷する補正意匠印刷データ印刷段階と、
を備えることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記グレー基準点抽出段階は、前記測色データとしてCIE LChの彩度C(Chroma)値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第3の態様は、第1の態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記グレー基準点抽出段階は、前記測色データとしてCIE Labのaおよびb値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第4の態様は、第1乃至3の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記グレーバランス調整用データ作成段階は、所定の補間方法により前記グレー基準点からグレーバランス調整用グラフを算出し、前記グレーバランス調整用グラフ上の各点を新たにグレー基準点として、グレーバランス調整用データを算出することを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第5の態様は、第1乃至4の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してGCR処理を行なった後に、該GCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第6の態様は、第1乃至4の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してUCR処理を行なった後に、該UCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第7の態様は、第1乃至6の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記複数の第2のインク毎に予め決められる条件に合致するようにドットゲイン量を減少させることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第8の態様は、第1乃至7の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記複数の第2のインクが、印刷初期とサンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験(JIS K 5400 9.8.1)5000時間経過後の色差が、ΔE=0.0〜5.0の範囲にある耐候性インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第9の態様は、第1乃至7の何れかの態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記第1のインクは、広色域インクであり、
前記第2のインクは、狭色域インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第10の態様は、第9の態様に記載する意匠性基材の製造方法において、
前記広色域インクは、染料系インクであり、
前記狭色域インクは、顔料系インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法にある。
本発明の第11の態様は、
複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで印刷対象の画像データである意匠印刷データを印刷させる際に当該意匠印刷データを補正するプログラムであって、
前記複数の第2のインク毎の網パーセントからなるセルデータが当該セルデータの前記網パーセントが所定量ずつ他のセルデータの前記網パーセントとは異なるよう複数個含まれるカラーチャートデータを前記第1のインク用プリンタに印刷させて、前記カラーチャートデータに含まれる各セルデータに応じて印刷された複数のセルを含むカラーチャートを作成するカラーチャート作成手段と、
前記カラーチャートの各セルを測色して各セルの測色データを取得する測色データ取得手段と、
前記測色データから予め設定された条件に該当するものを該当測色データとして取得し、前記該当測色データに対応するセルデータをグレー基準点として抽出するグレー基準点抽出手段と、
前記グレー基準点のセルデータに含まれる前記複数の第2のインクのうち1つの第2のインクの網パーセントと他の第2のインクの網パーセントとの差をグレーバランス調整用データとして算出するグレーバランス調整用データ作成手段と、
前記複数の第1のインクを用いて前記第1のインク用プリンタがグレーを印刷する際の前記複数の第1のインクの網パーセントであるグレーバランスデータを、前記グレーバランス調整用データで調整して第2のインク用グレーバランスデータを作成し、前記第2のインク用グレーバランスデータに基づいて前記意匠印刷データを補正して補正意匠印刷データを作成する補正意匠印刷データ作成手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第12の態様は、第11の態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記グレー基準点抽出手段は、前記測色データとしてCIE LChの彩度C(Chroma)値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第13の態様は、第11の態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記グレー基準点抽出手段は、前記測色データとしてCIE Labのaおよびb値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第14の態様は、第11乃至13の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記グレーバランス調整用データ作成手段は、所定の補間方法により前記グレー基準点からグレーバランス調整用グラフを算出し、前記グレーバランス調整用グラフ上の各点を新たにグレー基準点として、グレーバランス調整用データを算出することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第15の態様は、第11乃至14の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してGCR処理を行なった後に、該GCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第16の態様は、第11乃至14の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してUCR処理を行なった後に、該UCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第17の態様は、第11乃至16の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記複数の第2のインク毎に予め決められる条件に合致するようにドットゲイン量を減少させることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第18の態様は、第11乃至17の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記複数の第2のインクが、印刷初期とサンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験(JIS K 5400 9.8.1)5000時間経過後の色差が、ΔE=0.0〜5.0の範囲にある耐候性インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第19の態様は、第11乃至17の何れかの態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記第1のインクは、広色域インクであり、
前記第2のインクは、狭色域インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第20の態様は、第19の態様に記載する意匠性基材の意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
前記広色域インクは、染料系インクであり、
前記狭色域インクは、顔料系インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラムにある。
本発明の第21の態様は、
第11乃至20の何れかの態様に記載する意匠印刷データ補正プログラムをインストールしたコンピュータと、
前記コンピュータに接続されて複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタとを具備し、
前記第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで、前記意匠印刷データ補正プログラムにより作成された補正意匠印刷データを基材に対して印刷させて意匠性基材を製造することを特徴とする意匠性基材製造システムにある。
本発明は、通常の広色域インク用プリンタを用いながらも、シアン、マゼンタ、イエローを原色としない耐候性インクを利用して、元の柄により近い色合いで柄を基材に印刷するとともに、基材における耐候性インクの安定性を向上することができる。さらに、本発明は、通常の広色域インク用プリンタを使用できるため、特殊なプリンタによるシステムを導入する必要がないという利点を有する。
[実施形態1]
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る意匠性基材印刷システムの構成の概略図である。本実施形態においては、意匠性基材印刷システム1は、コンピュータ100と、プリンタサーバ105を介してコンピュータ100と接続されたプリンタ115とを備えている。
更に本実施形態では、コンピュータ100は、コンピュータ100から読み取り及び書き込み可能な記憶媒体125と、測色器165と、スキャナ175と、およびモニタ120とを備えている。また、プリンタサーバ105には、プリンタ115と、プリンタサーバから読み取り及び書き込み可能な記憶媒体110とが接続されている。この記憶媒体110は、コンピュータ100からの印刷対象のデータを一時的に格納すると共に、プリンタ115を制御するプリンタドライバ(図示せず)を格納している。なお、プリンタサーバは必須ではなく、コンピュータ100に直接接続されていてもよい。
測色器165は、記憶媒体125に格納された測色アプリケーション140によってコンピュータ100を通じて制御され、後述する測色データ145を得る。
スキャナ175は、基材に印刷するための柄を意匠印刷データ130に変換するために使用される。ここでいう柄は、例えば、木材の木目柄、レンガの柄、およびデザイン画等が挙げられる。木材の木目柄を基材に印刷する場合には、木材の木目柄をスキャナ175によって意匠印刷データ130に変換する。ここで、スキャナ175は、基材に印刷するための柄を意匠印刷データ130に変換する装置の一例であって、柄を意匠印刷データ130に変換する機能を有する装置であれば、例えば、デジタルカメラ等のようなものであっても構わない。スキャナ175は、スキャナアプリケーション150を用いて、コンピュータ100によって制御する。意匠印刷データ130が既に記憶媒体125に格納されていれば、このような変換装置は必要ではない。また、画像を作成する手段を備えるアプリケーションであって、例えば、アドビ社のIllustratorのような画像作成アプリケーションによって意匠印刷データ130を作成することも考えられ、この場合もスキャナ175のような変換装置は必要ない。
プリンタ115は、第1のインクで印刷することを前提とするプリンタである。ただし、実際の印刷の際には、第2のインクを充填して用いる。すなわち、プリンタ115は、プリンタサーバ105により制御されて所定のカラーチャートデータ、意匠印刷データ、又はその意匠印刷データを補正したもの(補正意匠印刷データ)等を第2のインクで基材に印刷する。なお、基材とは、無機建材だけでなく、木材、金属、紙等、種々の柄を印刷するあらゆる基材を含む。
ここで、第1のインクと第2のインクとは、それぞれ表現可能な色域が異なるものである。また、色域とはインクを構成する原色のインク量を適宜組み合わせて生成可能な色の範囲をいう。本実施形態においては、第1のインクとして、第2のインクよりも色域が広い広色域インクを用い、第2のインクとして狭色域インクを用いる。
広色域インクとしては、染料系インクを用いることができる。染料系インクとは、着色剤として染料を用いたインクである。
また、狭色域インクとしては、耐候性インクを用いることができる。ここで耐候性インクとは、印刷初期とサンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験(JIS K 5400 9.8.1)5000時間経過後の色差が、ΔE=0.0〜5.0の範囲となるインクを意味する。より具体的には、狭色域インクとして顔料系インクを用いることができる。顔料系インクとは、着色剤として顔料を用いたインクである。このような顔料系インクは耐候性を有しているため、屋外に設けられる意匠性基材を製造するのに好適に用いることができる。
かかる本実施形態においては、顔料、溶剤、必要に応じて添加剤、樹脂等を練合したものを用いる。使用することができる顔料としては、例えば、黒顔料としてカーボンブラック、黄顔料として黄色酸化鉄、赤顔料として赤色酸化鉄、青顔料としてフタロシアニンブルー等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。溶媒としては、水、脂肪族系、芳香族系の各溶媒を用いることができ、これらは使用する顔料の種類、その他インクの吐出条件によって使い分けることが可能である。添加剤としては、顔料分散剤、PH調整剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各色添加剤を、必要に応じて配合することができる。樹脂としては、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、無機系樹脂、アクリルシリコン樹脂等を必要に応じて配合することができる。本実施形態においては、上述したような原料を組み合わせて練合したものを、耐候性インクとして使用することができる。
通常のインクジェットプリンタに用いられる染料系の広色域インクでは、原色がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、およびK(ブラック)で構成されているのに対して、本実施形態において用いる耐候性インクでは、原色が本来のシアンよりも濃い藍、橙、淡イエロー(それぞれ広色域インクのシアン、マゼンタ、イエローに相当する。)、およびブラックで構成されている。これは、耐候性インクの色域が狭く、広色域インクの原色であるシアン、マゼンタ、イエローを表現することができないため、これらに近い色のインクで代用せざるを得ないことによる。以下、本実施形態においては、これらの耐候性インクの原色を、便宜上、シアン、マゼンタ、イエローと呼ぶこととする。これらの耐候性インクを充填したプリンタ115で、なんら色調整を行なわずに印刷した場合、グレーは青く発色し、グリーン系は青グリーン色に発色し、ピンク系は発色しないといった特徴を有する。これは、前述のように、本実施形態で用いる耐候性インクが、広色域インクのシアン、マゼンタ、イエローの3原色よりも狭い色域しか有さないためである。したがって、この耐候性インクを用いて何ら色調整を行なわずに、通常の広色域インク用プリンタを用いて印刷を行なうと、所望の意匠とは、異なる色合いで仕上がってしまう。そして、更に、得られた意匠は全体的に濃く青黒く仕上がり、かつ、液体であるインクが定着せずに流れてしまい、インクの安定性が低いという特徴がある。これは、本実施形態で用いる耐候性インクは、ドットゲインが大きいこと等による。
カラー印刷の際に用いられる減色法は、シアン、マゼンタ、およびイエロー(CMY)を3原色とする。CMYをそれぞれ等量の網パーセントで印刷するとグレー、それぞれを網パーセント100ずつ重ねると黒、それぞれを0パーセントとすると白となる。そして、グレーからシアンを少し減らすと濃い茶色、グレーからマゼンタを少し減らすと深緑、グレーからイエローを少し減らすと濃いエンジ色、グレーにシアンを少し加えるとアイグレー、グレーにマゼンタを少し加えるとアカグレー、グレーに少しイエローを加えると抹茶色となる。すなわち、グレーは、あらゆる色を着色するための基準となる色であり、グレーをより正確なグレーとして着色することが、元の柄に近い色合いの意匠性基材を形成するためには非常に重要である。
なお、網パーセントとは、単位面積当たりに占める網点の面積の比率をパーセントで表したものをいう。網点は、凸版、オフセット印刷等で写真など階調のあるものを再現する場合に用いられ、この網点の大きさを変えることで濃淡を表す。
そこで、耐候性インクを用いた場合には、原色が本来のシアン、マゼンタ、イエローではないために、CMYをそれぞれ等量の網パーセントで印刷しても純粋なグレーとならない点に着目し、耐候性インクにおけるシアン、マゼンタ、イエローの混合比(グレーバランス)を以下のように調整することで、より純粋なグレーを着色する。これにより元の柄の色合いにより近い意匠性基材を形成する。
図2は、意匠性基材のグレーバランスの調整手順を示す図である。まず、耐候性インクを充填したプリンタ115にカラーチャートデータ160を与えて、後述する図3〜23に示すようなカラーチャートを作成する(S100)。
ここでカラーチャートデータ160とは、耐候性インクの各原色の網パーセントを含むセルデータを複数個含むものであって、それぞれのセルデータは網パーセントが「0」乃至「100」の間で所定量ずつ相異なるものである。1つのセルデータは耐候性インクのシアン、マゼンタ、イエローの各網パーセントの組である。本実施形態では、カラーチャートデータ160は、シアン、マゼンタ、イエローの各網パーセントが所定量として例えば「5」ずつ異なるセルデータの集合となる。
このようなカラーチャートデータ160をプリンタサーバ105のプリンタドライバを介してプリンタ115で印刷することによりカラーチャートを出力する。
本実施形態においては、プリンタ115としてGP−604(ミマキ社製プリンタ)を用いるが、通常のインクを用いて印刷を行なう機能を有するプリンタであればいかなるものであっても構わない。
また、カラーチャートデータ160は、印刷される際に、シアンの網パーセント毎にセルデータがまとまって印刷されるようにした。すなわち、このカラーチャートデータ160を印刷すると、一つのカラーチャートには、シアンの網パーセントが一定であり、マゼンタ、及びイエローの網パーセントが「5」ずつ変化したセルが複数個印刷される。したがって、カラーチャートが複数印刷されることになるが、これらのカラーチャートをカラーチャート群170と総称する。
このようなカラーチャートデータ160の作成にあたっては、あらゆる方法で作成することも可能であるが、例えば、カラーチャート作成アプリケーション155を用いて作成することが考えられる。カラーチャート作成アプリケーション155とは、画像を作成する手段を備えるアプリケーションであって、例えば、アドビ社のIllustratorが挙げられる。作成したカラーチャートデータ160は、コンピュータ100の記憶媒体125に格納され、カラーチャートの作成時にプリンタサーバ105を介してプリンタ115によって印刷される。
ここで、カラーチャートの作成にあたってカラーチャートデータ160にGCR(Gray−Component Replacement)処理を行なう。これにより、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを用いて通常の印刷を行なうより版量を減らし、総インク量を減少させることができる。基材のインク吸収力にも依存するが、前述のように多くのインクを着色すると、インクが流れ落ちてしまい、インクの安定性が低い場合がある。しかし、GCRを用いることで、インク量を減少させ、より高いインクの安定性を実現することができる。
GCRは、通常良く知られているGCRを用い、カラーチャートデータ160をGCR処理することで、GCR処理された一以上のGCRカラーチャートから成るカラーチャート群を作成する。GCR処理は、GCR処理手段を有する画像編集アプリケーション135、例えば、アドビ社のPhotoshop(登録商標)等を用いて実行することができる。GCRカラーチャート群は、GCR処理がされている以外は、実施形態1におけるカラーチャート群170となんら異なるところがないため、図には示さない。また、GCRの代わりにUCR(Under Color Removal)を用いることも可能である。
図3は、シアンの網パーセントを0とした場合のGCR処理を行なったカラーチャートデータ160に基づいて作成されたカラーチャートであって、横方向に、左から右へマゼンタの網パーセントを0から5パーセントずつ、100まで増加させたセルを作成し、縦方向に、下から上へイエローの網パーセントを0から5パーセントずつ、100まで増加させたセルを作成したものである。カラーチャートにおける各セルを、シアン、マゼンタ、イエローの網パーセントで特定する。例えば、シアン:xパーセント、マゼンタ:yパーセント、イエロー:zパーセントのセルを表す場合、(Cx、My、Yz)と表現することとする。図3における、一番右上のセル200は(C0、M100、Y100)であり、シアンが、網パーセント0、マゼンタおよびイエローがそれぞれ網パーセント100で印刷されたセルとなる。図4から図23は、横方向にマゼンタ、縦方向にイエローを増加させたセルを作成した同様のGCR処理を行なったカラーチャートデータ160に基づいて作成されたカラーチャートであるが、シアンの網パーセントを5パーセントずつ増加させたものである。図4はシアンの網パーセントが5パーセントのカラーチャート、図5は10パーセント、以下同様に、5パーセントずつシアンの網パーセントを増加させ、図23はシアンの網パーセント100のカラーチャートとなる。つまり、図23における一番右上のセル400は、(C100、M100、Y100)である。図4から図23は、グレースケールで示されているが、実際のカラーチャート群におけるカラーチャートは、有彩色で示される。
次に、図3から図23までのすべてのカラーチャートの各セルを一つずつ測色し、図24に示すような測色データ145を、各カラーチャートごとに作成する(S105)。図24は、図13に示すカラーチャート(すなわち、シアンの網パーセント50としたときのカラーチャート)の複数の測色データ145である。図24は、測色データの一例として示したものであって、図3から図23のすべてのカラーチャートについて、同様の測色データ145を作成する。本実施形態においては、カラーチャート1枚あたり21×21個のセルがあるので、測色データ145の個数は21×21×21個となる。
本実施形態において測色は、測色アプリケーション140を介して、コンピュータ100に接続された測色器165を用いて行なう。測色器165は、本実施形態では、グレタグマクベス製I oneを用いるが、当然にこれには限定されず、測色機能を有する装置であればいかなるものであっても構わない。
この測色データ145は、CIE LCh(以下、LCh)、およびCIE Lab(以下、Lab)を用いて、各セルを表現したデータである。
LChにおいては、L(Light)は物体の明度であって、0(暗)から100(明)の値をとる。C(Chroma)は彩度であって、色の鮮やかさを示し、値が0に近づくほど色彩がなく、大きいほど鮮やかであることを意味する(以下、シアンのCとの区別を明確にするため、彩度Cと表現する)。すなわち、彩度Cが小さいほど、色彩が無く、グレーに近い色となり、0でグレーとなることを意味する。h(hue)は色相を表しており、0から360の角度範囲で示される。値が0から90の範囲は赤・オレンジ・黄、90から180では黄・黄緑・緑、180から270では緑・シアン・青、270から360では青・紫・マゼンタを示す。
Labにおいては、L(Light)は物体の明度であって、0(暗)から100(明)の値をとる。aは赤(正の”a”)または緑(負の”a”)の度合いである。bは黄(正の”b”)または青(負の”b”)の度合いである。すなわち、aおよびb値が色彩についての値であるため、両者が0に近いほど、グレーに近いことを意味する。
LChを用いた場合、ニュートラルグレーは、L50、彩度C0で表される。Labを用いた場合、ニュートラルグレーは、L50、a0、b0で表される。
図24は、前述の通り、シアンの網パーセントが50の場合のカラーチャートの複数の測色データ145を示しており、上下方向にイエローの網パーセントが変化し、左右方向にマゼンタの網パーセントが変化する。説明のため(C50、M100、Y100)の測色データを図24より抜き出したものを図25に示す。図25においては、一番上のセルから4番目のセルまで(600、605、610、615)が、Labデータを示し、一番上のセル600が「見出し」、二番目のセル605が「L値」(20.61)、三番目のセル610が「a値」(9.96)、四番目のセル615が「b値」(13.41)を表している。上から5番目から8番目のセル(620、625、630、635)は、LChデータを示し、5番目のセル620が「見出し」、6番目のセル625が「L値」(20.61)、7番目のセル630が「彩度C値」(16.71)、8番目のセル635が「h値」(53.39)を表している。
次に、グレー基準点を抽出する(S110)。本実施形態では、LChを用いて、一枚のカラーチャートの中で(すなわち、シアンの網パーセントが一定であり、マゼンタおよびイエローを変化させたカラーチャート)の測色データ145より、彩度C値が6.0以下のセル、さらに好ましくは4.0以下のもの中から任意の一つを該当測色データ145として取得する。そしてこの該当測色データ145の元となったセルデータをグレー基準点とする。このグレー基準点を取得する作業を全てのカラーチャートについて行う。本実施形態の場合では、図3から23に示した各カラーチャートから、それぞれ一つのセルを選択し、それらのセルに対応するセルデータをグレー基準点とした。本実施形態では、彩度C値が6.0以下のセルの中からグレー基準点を選択したが、一定以下の彩度C値を有するセルの中からグレー基準点を選択すればよく、6.0以下に限られない。この基準は用いるインクによって異なるものであり、基準の決定法としては、カラーチャートを作成した後に、視認によって決定する方法が挙げられる。本実施形態では、グレーであることを判断するための基準が、彩度C値だけに注目すればよい点に着目し、LChをグレー基準点の選択に用いた。しかし、Labを用いて、aおよびbの値が、0に近いセルの中から、任意にグレー基準点を抽出することも可能である。
本実施形態においては、(C10、M05、Y05)、(C15、M10、Y10)、(C20、M20、Y05)、(C25、M25、Y05)、(C30、M30、Y05)、(C35、M40、Y05)、(C40、M55、Y15)、(C45、M70、Y25)、(C50、M75、Y30)、(C55、M80、Y35)、(C60、M85、Y35)、(C65、M85、Y45)、(C70、M90、Y40)、(C75、M90、Y55)、(C80、M100、Y55)、(C85、M100、Y75)、(C90、M100、Y70)、(C95、M100、Y85)、(C100、M100、Y85)の各点をグレー基準点として選択した。
次に、グレーバランス調整用データの作成を行なう(S115)。各グレー基準点として取得したセルデータに含まれる1つのインクの網パーセントと、他のインクの網パーセントとの差を算出して、これをグレーバランス調整データとする。例えば、一つのインクの網パーセントをシアンとした場合、グレー基準点(C40、M55、Y15)からは、マゼンタ:プラス15ポイント、イエロー:マイナス25ポイントというグレーバランス調整データを得ることができる(なお、例えば、網パーセントが15%であるときに、網パーセントを30%にする場合、これらの値の差をいうときの単位として便宜上ポイントという語を用いている。)。
後述するが、このグレーバランス調整データは、耐候性インクを使用する際のシアンの網パーセントに対するマゼンダ及びイエローの補正値となる。例えば、シアンの網パーセントが40%である場合には、マゼンダの網パーセントを15ポイント程度多くし、イエローの網パーセントを15ポイント程度少なくするように補正することで、通常のインクと同様の色を表現することができる。
上述したように、離散的に複数個のグレー基準点を選択したため、例えばシアンの網パーセントが12%である時のマゼンタとイエローのグレーバランス調整データは算出されない。かかる場合は、選択したグレー基準点を補間することで、グレーバランス調整データを連続的に算出する。具体的には、まず、横軸をシアンの網パーセントとし、縦軸を対象となる色の網パーセントとしたグラフに、カラーチャート群170から抽出したそれぞれのグレー基準点における各色をプロットする。シアン700については、横軸がシアンの網パーセントであるため、傾き1の直線となる。例えば、(C25、M25、Y05)については、マゼンタは、座標(25、25)にプロットし、イエローは(25、05)にプロットする。三角形のプロットがマゼンタのプロットを表し、円形のプロットがイエローのプロットを表している。これを、前記抽出されたグレー基準点すべてについて行なう。そして、それぞれの色について、曲線が滑らかとなるように各プロットを結ぶ。このときのプロット間の補間方法は、最小二乗法やフリーハンドで補間する等の方法とすることが考えられる。これにより、CMYの3原色によるグレーバランスを示すグレーバランス調整用データとしてのグレーバランス調整用グラフが得られる。この結果、シアンの網パーセントが決まれば、それに対応するマゼンタ、イエローのグレーバランス調整データを取得することができる。
図26に本実施形態におけるグレー基準点から得られたグレーバランス調整用グラフを示した。このグレーバランス調整用グラフ上の各点が新たにグレーバランス調整データとなる。例えば、図26のシアンの網パーセントが5%である場合、マゼンタ705よりマゼンタの網パーセントは10%となり、同様にイエロー710よりイエローの網パーセントは3%であるから、グレーバランス調整データは、マゼンタ:プラス5ポイント、イエロー:マイナス2ポイントとなる。
本実施形態においては、21枚のカラーチャートからなるカラーチャート群170に基づいて、グレーバランス調整グラフを作成したが、シアンの網パーセントが0以外のカラーチャートに基づけば、1枚のカラーチャートのみからでも、グレーバランス調整グラフを作成することができる。すなわち、グレーバランス調整グラフにおける原点以外の点をグレー基準点とし、プロットできれば、原点と結ぶことでグレーバランス調整グラフを作成できるからである。
次に、実際の印刷では、ブラックも含んだCMYKの4色でグレーを得るため、これにブラックを加えた4色分解カーブを知る必要がある。そこで、前記得られたCMYによるグレーバランス調整用グラフを、図27に示すような通常のCMYKによる4色分解カーブへ反映させる。
図27は、通常用いられる4色分解カーブ(グレーバランスデータ)である。縦軸は網パーセント、横軸は原稿濃度である。イエローのカーブは、マゼンタと同じであるため、図27上で視認できないが、マゼンタのカーブ805と同じ曲線で存在する。例えば原稿濃度1.0でグレーを印刷したい場合、シアン800よりシアンの網パーセントを約65%、マゼンタ805よりマゼンタの網パーセントを約55%、イエロー810よりイエローの網パーセントを約55%、ブラック815よりブラックの網パーセントを約18%となるよう各インクを混合して印刷することにより、グレーを印刷することができる。
図27を見ると、マゼンタ805、イエロー810に対してシアン800が、網パーセントで10ポイント程度多いことがわかる。しかし、本実施形態で用いる耐候性インクを用いた場合は、図26に示すように、マゼンタ705がシアン700に対して、網パーセントで約15ポイント程度多く、さらにイエロー710は、シアン700より網パーセントで約15ポイント程度少なくすることで、グレーバランスが得られることがわかる。そこで、この3色の版量の関係を図27においても、同様の関係とする。すなわち、マゼンタ905の網パーセントをシアン900の網パーセントよりも、増加させる。この増加の程度は、図26のグレーバランス調整グラフから得られる、マゼンタ705とシアン700との差(グレーバランス調整用データ)である。さらに、この3色とブラックの関係は、墨版量をどの程度にしたいかに依存して決定される。例えば、輪郭を強く出したい場合には墨版量を多くする。GCR処理を行なう場合には、GCRを行なった場合のグレーバランスと同様となるように調整する。本実施形態においては、GCR処理を行なうため、原稿濃度の低い段階からブラックが印刷されるよう設定される。これによって、CMYKを用いた場合の耐候性インクのための4色分解カーブ(耐候性インク用グレーバランスデータ)を得ることができる(図28)。前記3色の関係は、本実施形態で用いる耐候性インクの特徴に基づくものであり、用いる耐候性インクが異なれば、当然に異なるものとなる。しかし、異なる耐候性インクを用いた場合においても、同様の方法で、CMYKのグレーバランスを得られることは、当業者には理解されるであろう。
そして、前記得られた耐候性インク用の4色分解カーブを、グレーバランスを調整する機能を有する画像編集アプリケーション135を用いて、印刷する意匠印刷データ130に反映させる(S120)。これにより、このグレーバランス調整用グラフを用いてグレーバランスを反映させた補正意匠印刷データを得ることができる。具体的には、グレーバランスのカーブが、図28に示す耐候性インク用の4色分解カーブと同じようになるように、画像編集アプリケーションを用いて設定する。
本実施形態において用いる耐候性インクを使用し、色調整を行なわないで印刷を行なった場合には、基材に印刷される柄のうちグレーとして印刷されるべき部分が、青が強いために、青みがかって印刷されたが、グレーバランスの調整を行なったことにより、グレーとして印刷されるべき部分が、よりグレーに近い色として出力されるようになることで、青が弱くなり、より自然な色として印刷することが可能となる。また、その他の色についても、前述の通りグレーを基準として、着色されるため、グレーバランスを調整することで、より元の柄に近い色合いとなる。
本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローの3原色をそれぞれ5パーセントずつ、変化させて、カラーチャートを作成したが、各色の網パーセントを変化させ、グレー基準点を選択できるようなカラーチャートであれば十分であり、10パーセントずつ増加させても構わないし、一定量ではない変化量とすることも考えられる。また、狭色域インクによっては、その他の色、例えば、赤の着色力が強い場合もあることが考えられるが、前述のように、本実施形態による方法を用いることで、グレーをよりグレーに近い色として、印刷することが可能となるため、あらゆる狭色域インクの着色力の特徴についても同様の効果を得ることができる。
次に、プリンタサーバ105より、プリンタ115へ、ICCプロファイル用ターゲットを印刷する命令を出力し、ICCプロファイル作成用のターゲットを作成する。ICCプロファイルは、入出力機器のカラーマッチングを行なうためのものであり、様々な入出力機器から得られるカラー画像の色の違いを補正し、一致(カラーマッチング)させるために用いる機器固有の色補正ファイルであって、インターナショナル・カラー・コンソーシアム(International Color Consortium)が定めた業界標準規格である。
すなわち、耐候性インクを用いて印刷を行なった場合に、どのような仕上がりとなるかを、モニタ上でシミュレーションするためのデータファイルである。ICCプロファイル用のターゲットを印刷し、そのターゲットを測色することで、ICCプロファイルデータファイルを得ることができる。このICCプロファイルデータファイルを得る方法は、耐候性インクを用いる点以外は、通常の方法であるため、詳細な説明は省略する。
次に、コンピュータ100において、スキャナアプリケーション150を介して、スキャナ175を動作させ、基材に対して印刷するための意匠を意匠印刷データ130として、コンピュータ読み取りおよび書き込み可能な記憶媒体125に格納する。この意匠印刷データ130に、画像編集アプリケーション135を用いて、前記決定されたグレーバランスを適用することで、グレーバランス調整を行った補正意匠印刷データを作成する。画像編集アプリケーション135は、グレーバランス調整手段を有するアプリケーションであれば、どのようなものであっても構わない。例えば、アドビ社のPhotoshop(登録商標)が挙げられる。
その後、元の柄により近づけるために、モニタを目視することで元の柄と、耐候性インクを使った場合の該柄の画像とを比較し、CMYの版量を調整することで、色調整を行なう。但し、この色調整は必須ではない。
調整の終わった補正意匠印刷データを記憶媒体125内に格納し、その後、プリンタサーバへファイルを転送する。プリンタサーバは当該補正意匠印刷データに基づいて、印刷命令をプリンタ115へ送出し、プリンタ115は補正意匠印刷データを基材へ印刷して意匠性基材を形成する。(S125)。
本実施形態では、GCR処理を用いてグレーバランスを調整したが、必ずしもGCR処理を行なう必要は無く、総インク量を減少させる等の必要性がない場合には、GCR処理を行なわずにグレーバランスの調整を行なうことも可能である。
[実施形態2]
実施形態1において、耐候性インクのドットゲイン量が非常に大きいことに着目し、全体的にドットゲイン量を大きく減らす。これにより、全体的に色合いが濃く印刷されていたものを、元の柄により近い色合いで印刷することを可能とし、かつ、総インク量を減少させ、より高いインクの安定性を実現することができる。本実施形態1では、10%から40%程度まで、ドットゲイン量の減らし、テストを行なった結果、30%程度が最適であることがわかった。さらに、本実施形態で用いた耐候性インクにおいては、シアンが特に強く着色するため、シアンのみさらに10%減少させた。ドットゲイン量を減少させるべき量は、使用するインクおよび印刷対象となる基材によって異なる。
[実施形態3]
実施形態1において、本発明に係る意匠印刷データ補正プログラムは、画像編集アプリケーション135、測色アプリケーション140などの個別のプログラムとして実装したが、図2において示したカラーチャートの作成から意匠の印刷までの各工程を、一体的なプログラムとして実装してもよい。
図29に、意匠印刷データ補正プログラムが、一体的なプログラムとしてインストールされたコンピュータと、広色域用プリンタとを備える意匠性基材製造システムの機能ブロック図を示す。なお、実施形態3の意匠性基材製造システムの構成のうち、実施形態1に説明した意匠性基材製造システムと同一の符号を付したものについての説明は省略する。
コンピュータ100には、USBなどのインタフェースを介してプリンタ115が接続されている。このプリンタ115はコンピュータ100にインストールされたプリンタドライバ216により制御され、基材に印刷するよう構成されている。また、コンピュータ100には、特に図示しないが、キーボードやマウスなどの入力手段と、ディスプレイなどの出力手段と、測色器165とが接続されている。
意匠印刷データ補正プログラム210は、ハードディスクなどの記憶媒体に格納されており、メモリに読み出され、CPUにより実行される。
意匠印刷データ補正プログラム210は、カラーチャート作成手段211と、測色データ取得手段212と、グレー基準点抽出手段213と、グレーバランス調整用データ作成手段214と、補正意匠印刷データ作成手段215とを備えている。
カラーチャート作成手段211は、予めハードディスクにファイルとして格納されたカラーチャートデータをプリンタドライバ216を介して印刷し、カラーチャート群170を出力する(実施形態1の図2のS100の処理に相当する)。
測色データ取得手段212は、カラーチャート群170から測色器165を介して測色データ145を取得し、メモリ又はハードディスクに記憶する(実施形態1の図2のS105の処理に相当する)。
グレー基準点抽出手段213は、予め定められた条件、例えば実施形態1で説明したようなLab値の彩度Cが所定値以下のものを該当測色データとして抽出し、これに対応するセルデータをグレー基準点とする。なお、この該当測色データの抽出に当たっては、ユーザから任意に指定できるよう、構成してもよい。例えば測色データをディスプレイに表示し、マウスなどで指定可能にしてもよい(実施形態1の図2のS110の処理に相当する)。
グレーバランス調整用データ作成手段214は、グレー基準点から、グレーバランス調整用データを作成する。実施形態1で説明したように、グレー基準点をシアンの網パーセントを基準に、シアン及びマゼンタの網パーセントをプロットし、このプロットした点を補間して、グレーバランス調整用データを作成する(実施形態1の図2のS115の処理に相当する)。
補正意匠印刷データ作成手段215は、グレーバランス調整用データに基づいて、広色域インク用のプリンタ115に適用するグレーバランスデータを調整して耐候性インク用グレーバランスデータを作成する。この耐候性インク用グレーバランスデータに基づいて、与えられた印刷対象の意匠印刷データ130を補正して補正意匠印刷データを作成し、補正意匠印刷データをプリンタドライバ216を介してプリンタ115に出力する(実施形態1の図2のS120、S125の処理に相当する)。
なお、測色データ、グレー基準点、グレーバランス調整用データ、耐候性インク用グレーバランスデータを作成したら、ハードディスクなどに記憶させて、繰り返し利用できるようにしてもよい。これにより、例えば基材として複数の木材に意匠印刷データを連続的に印刷して複数の意匠性木材を作成する場合、最初に一度耐候性インク用グレーバランスデータ等を作成して記憶させておく。以降、補正意匠印刷データ作成手段215が主体となって、この耐候性インク用グレーバランスデータと意匠印刷データから補正意匠印刷データを作成し、プリンタ115で複数の木材に連続的に印刷することで複数の意匠性木材を連続的に作成することができる。
[他の実施形態]
実施形態1では、シアンを基準としてマゼンダ及びイエローの網パーセントを補正するようにしたが、マゼンダ又はイエローを基準にしてその他の色の網パーセントを補正するようにしてもよい。
また、実施形態1では、第1のインクとして広色域インク、第2のインクとして狭色域インクとしたが、これらを逆にして第1のインクとして狭色域インク、第2のインクとして広色域インクとしても、実施形態1と同様の段階を行うことで、狭色域インク用のプリンタに、広色域用インクで意匠印刷データを印刷することができる。
図1は、本発明の構成の一例を示した図である。 図2は、本発明実行手順のフローチャートを示す。 図3は、シアンの網パーセント0の場合のカラーチャートを示す。 図4は、シアンの網パーセント5の場合のカラーチャートを示す。 図5は、シアンの網パーセント10の場合のカラーチャートを示す。 図6は、シアンの網パーセント15の場合のカラーチャートを示す。 図7は、シアンの網パーセント20の場合のカラーチャートを示す。 図8は、シアンの網パーセント25の場合のカラーチャートを示す。 図9は、シアンの網パーセント30の場合のカラーチャートを示す。 図10は、シアンの網パーセント35の場合のカラーチャートを示す。 図11は、シアンの網パーセント40の場合のカラーチャートを示す。 図12は、シアンの網パーセント45の場合のカラーチャートを示す。 図13は、シアンの網パーセント50の場合のカラーチャートを示す。 図14は、シアンの網パーセント55の場合のカラーチャートを示す。 図15は、シアンの網パーセント60の場合のカラーチャートを示す。 図16は、シアンの網パーセント65の場合のカラーチャートを示す。 図17は、シアンの網パーセント70の場合のカラーチャートを示す。 図18は、シアンの網パーセント75の場合のカラーチャートを示す。 図19は、シアンの網パーセント80の場合のカラーチャートを示す。 図20は、シアンの網パーセント85の場合のカラーチャートを示す。 図21は、シアンの網パーセント90の場合のカラーチャートを示す。 図22は、シアンの網パーセント95の場合のカラーチャートを示す。 図23は、シアンの網パーセント100の場合のカラーチャートを示す。 図24は、図13で示したカラーチャートの測色データを示す。 図25は、図24で測色データの(C50、M100、Y100)部分を示す。 図26は、耐候性インクのCMYによるグレーバランス調整グラフを示す。 図27は、通常印刷4色分解カーブを示す。 図28は、耐候性インクの4色分解カーブを示す。 図29は、実施形態3に係る意匠性基材製造システムの機能ブロック図である。
符号の説明
100 コンピュータ
105 プリンタサーバ
110 記憶媒体
115 広色域インク用プリンタ
120 モニタ
125 記憶媒体
130 意匠印刷データ
135 画像編集アプリケーション
140 測色アプリケーション
145 測色データ
150 スキャナアプリケーション
155 カラーチャート作成アプリケーション
160 カラーチャートデータ
165 測色器
170 カラーチャート群
175 スキャナ
200 カラーチャートにおける(C00、M100、Y100)のセル
300 カラーチャートにおける(C50、M100、Y100)のセル
400 カラーチャートにおける(C100、M100、Y100)のセル
600 見出し
605 LabのL値
610 Labのa値
615 Labのb値
620 見出し
625 LChのL値
630 LChの彩度C値
635 LChのh値
700 シアンの網パーセントカーブ
705 マゼンタの網パーセントカーブ
710 イエローの網パーセントカーブ
800 シアンの網パーセントカーブ
805 マゼンタの網パーセントカーブ
810 イエローの網パーセントカーブ
815 ブラックの網パーセントカーブ
900 シアンの網パーセントカーブ
905 マゼンタの網パーセントカーブ
910 イエローの網パーセントカーブ
915 ブラックの網パーセントカーブ

Claims (21)

  1. 複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで基材に印刷対象の画像データである意匠印刷データを印刷させて意匠性基材を製造する意匠性基材の製造方法であって、
    前記複数の第2のインク毎の網パーセントからなるセルデータが当該セルデータの前記網パーセントが所定量ずつ他のセルデータの前記網パーセントとは異なるよう複数個含まれるカラーチャートデータを前記第1のインク用プリンタに印刷させて、前記カラーチャートデータに含まれる各セルデータに応じて印刷された複数のセルを含むカラーチャートを作成するカラーチャート作成段階と、
    前記カラーチャートの各セルを測色して各セルの測色データを取得する測色データ取得段階と、
    前記測色データから予め設定された条件に該当するものを該当測色データとして取得し、前記該当測色データに対応するセルデータをグレー基準点として抽出するグレー基準点抽出段階と、
    前記グレー基準点のセルデータに含まれる前記複数の第2のインクのうち1つの第2のインクの網パーセントと他の第2のインクの網パーセントとの差をグレーバランス調整用データとして算出するグレーバランス調整用データ作成段階と、
    前記複数の第1のインクを用いて前記第1のインク用プリンタがグレーを印刷する際の前記複数の第1のインクの網パーセントであるグレーバランスデータを、前記グレーバランス調整用データで調整して第2のインク用グレーバランスデータを作成し、前記第2のインク用グレーバランスデータに基づいて前記意匠印刷データを補正して補正意匠印刷データを作成する補正意匠印刷データ作成段階と、
    前記第1のインク用プリンタで基材に前記補正意匠印刷データを印刷する補正意匠印刷データ印刷段階と、
    を備えることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  2. 請求項1に記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記グレー基準点抽出段階は、前記測色データとしてCIE LChの彩度C(Chroma)値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  3. 請求項1に記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記グレー基準点抽出段階は、前記測色データとしてCIE Labのaおよびb値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記グレーバランス調整用データ作成段階は、所定の補間方法により前記グレー基準点からグレーバランス調整用グラフを算出し、前記グレーバランス調整用グラフ上の各点を新たにグレー基準点として、グレーバランス調整用データを算出することを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してGCR処理を行なった後に、該GCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  6. 請求項1乃至4の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してUCR処理を行なった後に、該UCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記複数の第2のインク毎に予め決められる条件に合致するようにドットゲイン量を減少させることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記複数の第2のインクが、印刷初期とサンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験(JIS K 5400 9.8.1)5000時間経過後の色差が、ΔE=0.0〜5.0の範囲にある耐候性インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  9. 請求項1乃至7の何れかに記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記第1のインクは、広色域インクであり、
    前記第2のインクは、狭色域インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  10. 請求項9に記載する意匠性基材の製造方法において、
    前記広色域インクは、染料系インクであり、
    前記狭色域インクは、顔料系インクであることを特徴とする意匠性基材の製造方法。
  11. 複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで印刷対象の画像データである意匠印刷データを印刷させる際に当該意匠印刷データを補正するプログラムであって、
    前記複数の第2のインク毎の網パーセントからなるセルデータが当該セルデータの前記網パーセントが所定量ずつ他のセルデータの前記網パーセントとは異なるよう複数個含まれるカラーチャートデータを前記第1のインク用プリンタに印刷させて、前記カラーチャートデータに含まれる各セルデータに応じて印刷された複数のセルを含むカラーチャートを作成するカラーチャート作成手段と、
    前記カラーチャートの各セルを測色して各セルの測色データを取得する測色データ取得手段と、
    前記測色データから予め設定された条件に該当するものを該当測色データとして取得し、前記該当測色データに対応するセルデータをグレー基準点として抽出するグレー基準点抽出手段と、
    前記グレー基準点のセルデータに含まれる前記複数の第2のインクのうち1つの第2のインクの網パーセントと他の第2のインクの網パーセントとの差をグレーバランス調整用データとして算出するグレーバランス調整用データ作成手段と、
    前記複数の第1のインクを用いて前記第1のインク用プリンタがグレーを印刷する際の前記複数の第1のインクの網パーセントであるグレーバランスデータを、前記グレーバランス調整用データで調整して第2のインク用グレーバランスデータを作成し、前記第2のインク用グレーバランスデータに基づいて前記意匠印刷データを補正して補正意匠印刷データを作成する補正意匠印刷データ作成手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  12. 請求項11に記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記グレー基準点抽出手段は、前記測色データとしてCIE LChの彩度C(Chroma)値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  13. 請求項11に記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記グレー基準点抽出手段は、前記測色データとしてCIE Labのaおよびb値が所定の値以下であるセルの中から任意に一つのセルを選択し、該セルをグレー基準点とすることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  14. 請求項11乃至13の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記グレーバランス調整用データ作成手段は、所定の補間方法により前記グレー基準点からグレーバランス調整用グラフを算出し、前記グレーバランス調整用グラフ上の各点を新たにグレー基準点として、グレーバランス調整用データを算出することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  15. 請求項11乃至14の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してGCR処理を行なった後に、該GCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  16. 請求項11乃至14の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記カラーチャート作成手段は、カラーチャートを作成するためのカラーチャートデータに対してUCR処理を行なった後に、該UCR処理されたカラーチャートデータに基づいてカラーチャートを作成することを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  17. 請求項11乃至16の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記複数の第2のインク毎に予め決められる条件に合致するようにドットゲイン量を減少させることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  18. 請求項11乃至17の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記複数の第2のインクが、印刷初期とサンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験(JIS K 5400 9.8.1)5000時間経過後の色差が、ΔE=0.0〜5.0の範囲にある耐候性インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  19. 請求項11乃至17の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記第1のインクは、広色域インクであり、
    前記第2のインクは、狭色域インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  20. 請求項19に記載する意匠印刷データ補正プログラムにおいて、
    前記広色域インクは、染料系インクであり、
    前記狭色域インクは、顔料系インクであることを特徴とする意匠印刷データ補正プログラム。
  21. 請求項11乃至20の何れかに記載する意匠印刷データ補正プログラムをインストールしたコンピュータと、
    前記コンピュータに接続されて複数の第1のインクを用いて印刷することを前提とする第1のインク用プリンタとを具備し、
    前記第1のインク用プリンタに、前記複数の第1のインクとは色域が異なる複数の第2のインクで、前記意匠印刷データ補正プログラムにより作成された補正意匠印刷データを基材に対して印刷させて意匠性基材を製造することを特徴とする意匠性基材製造システム。
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