JP2008048894A - シューズのソール構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シューズのソール構造体1において、上方に配設された上部プレート2と、上部プレート2との間に空隙Sを形成しつつ下方に配設され、その踵部中央部位において上方に凸状に膨出する膨出部32を有する下部プレート3と、上下部プレート2,3間において空隙Sの形成個所に対応して内甲側縁部または外甲側縁部に配設され、上下部プレート2,3を連結する連結部とを設ける。連結部を、上部プレート2の張出部22とこれに連結される下部プレート3の巻上げ部31とから構成する。上下部プレート2,3間において踵中央部位には、上下方向に延びる支柱40が配設されている、
【選択図】 図2
Description
請求項8の発明では、上下部プレート間の少なくとも踵部に空隙が形成されているので、シューズ着地時のクッション性が確保される。しかも、この場合には、下部プレートの踵部下面の内甲側および外甲側にアウトソール部またはクリーツ部が幅方向に分離して設けられているので、シューズの内甲側または外甲側から着地した際には、下部プレートが上下方向に変形しやすくなっており、これにより、シューズ着地時のクッション性を一層向上できる。さらに、この場合には、上下部プレート間の空隙の形成個所に対応して内甲側縁部または外甲側縁部に、上下部プレートの連結部が設けられているので、サイドステップやターンなどの動作の際にシューズの踵部に横方向の荷重が作用したとき、上下部プレートが上下方向に過度に変形するのを防止でき、これにより、シューズの踵部の横方向の安定性が向上できる。
〔変形例1〕
前記実施例では、支柱40がミッドソール4と一体に設けられた例を示したが、本発明の適用はこれには限定されず、支柱40は、ミッドソール4とは別個に設けられた弾性部材から構成されていてもよい。
〔変形例2〕
前記実施例では、上下部プレート2,3が、踵中央部位において、支柱40を介して互いに連結された例を示したが、本発明は、上下部プレート2,3が、支柱40を介さずに直接接触して互いに固着されることにより、上下部プレート2,3が一体的に連結されているものにも適用可能である。
〔変形例3〕
前記実施例では、踵部Hにおいて、各アウトソール5を上方に延設した延設部を介して、上部プレート2の各張出部22および下部プレート3の各巻上げ部31が互いに連結された例を示したが、本発明の適用はこれには限定されない。
〔変形例4〕
前記実施例では、上部プレート2に張出部22を形成し、張出部22の内側に配置されるように下部プレート3に巻上げ部31を形成するとともに、巻上げ部31の上部外側面に張出部22の内側面を連結するようにした例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
〔変形例5〕
前記実施例では、上下部プレート2,3を連結する連結部が、踵部Hにおいて内甲側縁部および外甲側縁部に前後方向の間隔を隔ててそれぞれ2つずつ計4個設けられた例を示したが、本発明の適用はこれには限定されない。
〔変形例6〕
前記実施例では、上部プレート2の張出部22が上部プレート2を側方に単に張り出すことにより構成された例を示したが、この張出部22の内側面または外側面に複数のリブを設けることにより、張出部22の剛性を高めるようにしてもよい。これらのリブは、たとえば、張出部22に一体に形成された、実質的に上下方向に延びる複数の凸条部から形成される。あるいは、張出部22として、カーボンまたはグラスファイバー入りの樹脂を用いるようにしてもよい。
〔変形例7〕
前記実施例では、下部プレート3の踵中央部位に形成される膨出部32(したがって凹部32’)の平面形状が概略円形状である場合を示したが(図1参照)、本発明の適用はこれには限定されない。
〔変形例8〕
前記実施例では、最も好ましい態様として、下部プレート3の踵部中央部位に上方への膨出部32を設けるとともに、下部プレート3の踵部下面においてアウトソール5を幅方向に分離して設けるようにした例を示したが、本発明は、膨出部32のみを設けるか、または幅方向に分離したアウトソール5のみを設ける場合にも同様に適用可能である。
〔変形例9〕
前記実施例では、支柱40を下部プレート3の踵部中央部位に配置した例を示したが、支柱40の位置は、踵部中央部位に限らず、下部プレート3の第1の溝33が形成された前後方向の領域、または第2の溝34が形成された幅方向の領域に対応する位置に配置するようにしてもよい。また、上下部プレート2,3を一体的に連結する位置も踵部中央部位に限らず、下部プレート3の第1の溝33が形成された前後方向の領域、または第2の溝34が形成された幅方向の領域に対応する位置において、上下部プレート2,3を連結するようにしてもよい。あるいは、第1、第2の溝33,34が設けられることなく、アウトソール5が幅方向(および前後方向)に分離して設けられている場合において、隣り合う各アウトソール5の間の位置に支柱を配設し、または隣り合う各アウトソール5の間の位置で上下部プレート2,3を連結するようにしてもよい。
〔変形例10〕
前記実施例では、支柱40の先端40aが下部プレート3に当接している例を示したが、本発明は、図11に示すように、支柱40の先端40aと下部プレート3との間に隙間が形成されているものにも同様に適用できる。この場合には、下部プレート3の上下方向の変形量が増えるので、クッション性をさらに向上できる。
〔変形例11〕
前記実施例および前記各変形例では、下部プレートの下面に複数のアウトソールが設けられた例を示したが、本発明は、アウトソールの代わりにクリーツ(スタッド)が設けられたクリーツシューズにも同様に適用可能である。
2: 上部プレート
20a: 開孔(貫通孔)
22: 張出部
3: 下部プレート
31: 巻上げ部
32: 膨出部
32’: 凹部
33: 第1の溝
34: 第2の溝
4: ミッドソール
40: 支柱
5: アウトソール
5A〜5E: アウトソール
S: 空隙
F: 前足部
M: 中足部
H: 踵部
Claims (24)
- シューズのソール構造体であって、
シューズの少なくとも踵部において、上方に配設された板状の上部プレートと、
前記上部プレートとの間に空隙を形成しつつ下方に配設されるとともに、その踵部中央部位において上方に凸状に膨出する膨出部を有する板状の下部プレートと、
前記上下部プレート間において前記空隙の形成個所に対応してシューズの内甲側縁部または外甲側縁部に配設され、前記上下部プレートを連結する少なくとも一つの連結部と、
を備えたシューズのソール構造体。 - 請求項1において、
前記下部プレートの下面には、前記膨出部による凹部を通って前後方向に延びる第1の溝が形成されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項2において、
前記下部プレートの下面には、幅方向に延びる1つまたは2つ以上の第2の溝が形成されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項3において、
前記下部プレートが、幅方向に延びる稜線を有しかつ前後方向に進む波形状を有しており、前記第2の溝が、前記波形状の山の部分により形成されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項3において、
前記下部プレートが、前記第1および第2の溝により3つ以上の領域に区画されており、前記下部プレートの下面には、前記各領域に対応して3つ以上のアウトソール部またはクリーツ部が設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項5において、
前記上下部プレートを連結する前記連結部が前記各領域に対応して3つ以上の個所に設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1において、
前記膨出部により前記下部プレートの下面の前記踵部中央部位に形成される凹部が、実質的に前後方向に延びる長穴形状を有しており、前記長穴形状の長軸方向と直交する線がシューズの内甲側縁部または外甲側縁部と交差する位置に前記連結部が配置されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - シューズのソール構造体であって、
シューズの少なくとも踵部において、上方に配設された板状の上部プレートと、
前記上部プレートとの間に空隙を形成しつつ下方に配設された板状の下部プレートと、
前記上下部プレート間において前記空隙の形成個所に対応してシューズの内甲側縁部または外甲側縁部に配設され、前記上下部プレートを連結する少なくとも一つの連結部と、
前記下部プレートの踵部下面において、幅方向に分離してシューズの内甲側および外甲側にそれぞれ設けられたアウトソール部またはクリーツ部と、
を備えたシューズのソール構造体。 - 請求項8において、
前記下部プレートが、前後方向に延びる第1の溝を踵部下面の幅方向中央に有している、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項9において、
前記下部プレートが、幅方向に延びる1つまたは2つ以上の第2の溝を踵部下面の前後方向中央に有している、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項10において、
前記下部プレートが、幅方向に延びる稜線を有しかつ前後方向に進む波形状を有しており、前記第2の溝が、前記波形状の山の部分により形成されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項10において、
前記下部プレートが、前記第1および第2の溝により3つ以上の領域に区画されており、前記下部プレートの下面には、前記各領域に対応して3つ以上のアウトソール部またはクリーツ部が設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項12において、
前記上下部プレートを連結する前記連結部が前記各領域に対応して3つ以上の個所に設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1または8において、
前記踵中央部位において前記上下部プレート間には、上下方向に延びる弾性部材製の支柱が配設されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1または8において、
前記踵中央部位において前記上下部プレートが一体的に連結されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項14において、
前記上部プレートの上方には、軟質弾性部材製のミッドソールが配設されており、前記ミッドソールの一部が、前記上部プレートの前記踵中央部位に形成された貫通孔を通って下方に延設されることにより前記支柱が形成されており、前記支柱の先端が前記下部プレートの上面に当接している、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項2、3、8、9または10のいずれかにおいて、
前記上下部プレート間において、前記第1または第2の溝に対応する位置、あるいは隣り合う各アウトソール部または各クリーツ部の間に対応する位置には、上下方向に延びる弾性部材製の支柱が配設されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項2、3、8、9または10のいずれかにおいて、
前記上下部プレートが、前記第1または第2の溝に対応する位置において、あるいは隣り合う各アウトソール部または各クリーツ部の間に対応する位置において、一体的に連結されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項17において、
前記上部プレートの上方には、軟質弾性部材製のミッドソールが配設されており、前記ミッドソールの一部が、前記上部プレートの前記踵部に形成された貫通孔を通って下方に延設されることにより前記支柱が形成されており、前記支柱の先端が前記下部プレートの上面に当接している、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1または8において、
前記連結部が、前記下部プレートの踵部の内甲側縁部または外甲側縁部から上方に一体に延設された延設部と、前記上部プレートの踵部の内甲側縁部または外甲側縁部から側方に張り出すとともに前記延設部の外側面を外側から保持する張出部とから構成されており、前記延設部が前記張出部の内側面に固着されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1または8において、
前記連結部が、前記上部プレートの踵部の内甲側縁部または外甲側縁部から下方に一体に延設された延設部と、前記下部プレートの踵部の内甲側縁部または外甲側縁部から側方に張り出すとともに前記延設部の外側面を外側から保持する張出部とから構成されており、前記延設部が前記張出部の内側面に固着されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項20または21において、
前記連結部の前記延設部が、弾性部材を介して前記張出部に固着されている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項22において、
前記弾性部材が、前記下部プレートの下面に配設されたアウトソール部を上方に延設して設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。 - 請求項1または8において、
前記連結部が、シューズの踵部の内甲側縁部および外甲側縁部に前後方向の間隔を隔ててそれぞれ2つずつ設けられている、
ことを特徴とするシューズのソール構造体。
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