JP2008047769A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
また、読み出し部の空乏化、キズなどの諸特性のマージンを向上することの可能な固体撮像素子を提供する。
【解決手段】半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備え、前記電荷読み出し部の反対側には、チャネルストップ部を介して電荷転送部が形成されており、前記電荷読み出し部側に電荷読み出しが行われるように構成された固体撮像素子において、前記電荷読み出し部は、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、垂直電荷転送部の基板表面側のポテンシャルを深くすると、横方向の電界すなわち垂直電荷転送部表面のn層と電荷蓄積領域となるセンサ部(フォトダイオード部)30表面のp層5S間の電界が強まる。このように、センサ部のp層、チャネルストップ部および垂直転送部6のn層方向における電界は大きくなり、読み出し部のp層の幅およびチャネルストップ部のp層5psの幅が狭くなるにつれて、垂直電荷転送部のポテンシャルを深くした場合、特に深刻となる。
また、読み出し部の構造が微細化され、複雑化したことにより、プロセスマージンが無くなり不安定となってしまうことがある。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、フォトダイオードから垂直電荷転送路に電荷を読み出す際に、読み出し部の電界を緩和して、電子倍増効果を抑制し、感度を安定化させることの可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
また本発明は、読み出し部の空乏化、キズなどの諸特性のマージンを向上することの可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
この構成により、低濃度領域を形成することにより、電子倍増効果による感度変動が抑制され感度の安定化を図ることができる。また前記電荷読み出し部は、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むように構成すればよく、光電変換部側にも低濃度層があったほうがよく、さらには、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の周りに前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにしてもよい。
この構成により、前記電荷読み出し部に電界を印加したときにも、アバランシェが生じることなく、安定した信号読み出しを実現することが可能となる。
この構成によれば、光電変換部の容量の増大をはかることができる。
この構成により、拡散長の異なる2種のイオン種を用いて注入深さが異なるイオン注入を行うことで、読み出し部に低濃度領域を形成することができる。
この構成により、格別の工程を付加することなく同一マスクを用いて容易に電荷読み出し部の両側に低濃度不純物領域を形成することができる。すなわち、光電変換部の外方に向けて注入角をずらすと、光電変換部側には注入量が少ない領域ができ、一方、電荷読み出し部の電荷転送部側では、逆導電型の不純物領域である電荷転送部にイオン注入を行うことになり、電荷が相殺されて低不純物濃度領域ができ、結果として光電変換部側および電荷転送部側の両方に低不純物濃度領域が形成される。
この構成により、7度または10度の角度をなすようにずらすことにより、丁度所望の大きさの低不純物濃度領域が形成される。
この構成により、拡散長が異なるイオン種の組み合わせを選択するとともに注入角度をずらすことで、読み出し部のまわりに所望の濃度の低不純物濃度領域が形成される。
この構成により、拡散長が異なるイオン種の組み合わせを選択するだけで、読み出し部のまわりに低不純物濃度領域が形成される。
この構成により、信号電荷の読み出し動作の安定化をはかることができ、空乏化およびキズ不良の改善をはかることができる。
この構成により、ボロンとフッ化ボロンとの拡散長の差から所望の低濃度領域を形成することが可能となる。
図1に本実施の形態1の固体撮像素子の断面図を示す。図2は本実施の形態1の固体撮像素子の平面図であり、図1は図2のA−A断面図であるに相当する。この固体撮像素子は、シリコン基板1上に形成された光電変換部30と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部40とを具え、光電変換部30で生成された電荷を、読み出し部5Pを介して垂直電荷転送路6に読み出すものにおいて、読み出し部の両側に低濃度領域5PLを配したことにより、読み出し時の電子倍増効果による感度変動を抑制し感度の安定化を図るようにしたものである。すなわち、この固体撮像素子は、表面にpウェル1P、およびn層1Nが形成され、フォトダイオードを形成したシリコン基板1表面に、ゲート絶縁膜2を介して配列形成される複数の電荷転送電極3(3a、3b)が、絶縁膜4によって複数の電荷転送電極に分離形成されるとともに、光電変換部としてのフォトダイオード30の受光領域に開口を有する遮光膜7で被覆され、この上層が、BPSG膜からなる絶縁膜9が形成されており、さらにこの上層が窒化シリコン膜10で被覆されており、さらにこの上層にカラーフィルタ層50、樹脂膜からなる平坦化膜71を介してレンズ層60が形成されている。5PSはチャネルストッパである。
図3(a)乃至図(d)はこの固体撮像素子の製造工程におけるフォトダイオードおよび読み出し部の形成工程を示す断面図である。
まず、通常の方法で、所望のマスクパターンを形成し、フォトダイオード領域を形成するn層1N、チャネルストッパ5ps、垂直転送路6を構成するn層などをイオン注入により形成する。そしてこの後、単層電極構造の電荷転送電極を形成するわけであるが、この電極の形成に先立ち、読み出し部を構成する不純物領域をイオン注入により形成する。ここでは、読み出し部のイオン注入工程を中心に説明する。まず、読み出し部を形成するためのイオン注入に先立ち、まずこのシリコン基板1表面に、膜厚25nmの酸化シリコン膜2aと、膜厚50nmの窒化シリコン膜2bと、膜厚5nmの酸化シリコン膜2cとを形成し、3層構造のゲート絶縁膜2を形成する。
この後、フォトリソグラフィにより第1層ドープト多結晶シリコン膜3aをパターニングし、第1の電極を形成し、この第1の電極表面を熱酸化することにより膜厚80〜90nmの酸化シリコン膜4を形成する。このパターニングに際してはHBrとO2との混合ガスを用いた反応性イオンエッチングを行い、第1の電極および周辺回路の配線を形成する。ここではECR (電子サイクロトロン共鳴:Electron Cycrotoron Resonance)方式あるいはICP(誘導結合Inductively Coupled Plasma)方式などのエッチング装置を用いるのが望ましい。
そしてこの上層に同様にしてPH3とN2とSiH4を用いた減圧CVD法により、膜厚0.6μmの第2層ドープトアモルファスシリコン膜を堆積しアニール処理を行うことにより、第2層ドープト多結晶シリコン膜3bを形成し、CMP(化学的機械研磨)法を用いて平坦化を行い、ゲート絶縁膜2上に第1および第2の電極が並置された第2の電極を形成する。そして、更にこの上層に熱酸化後、CVD法により、膜厚80〜90nmの酸化シリコン膜を形成する。
また、前記実施の形態ではフォトダイオード部の外側に読み出し部の不純物イオン注入を行ったが、本実施の形態では、フォトダイオード部を、読み出し電極および電荷転送電極の形成に先立ち形成するようにし、フォトダイオード部が前記読み出し部の下まで張り出すように形成し、読み出し部の実効面積を大きくしたことを特徴とする。
1P pウェル
1N n層
5PL 低濃度領域
5P 読み出し領域
5PD 第2の読み出し領域
5PDL (第2の)低濃度領域
30 フォトダイオード領域
40 電荷転送部
Claims (13)
- 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子において、
前記電荷読み出し部は、少なくとも前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送路側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにした固体撮像素子。 - 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
前記低濃度不純物領域は、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定された固体撮像素子。 - 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
前記光電変換部が前記読み出し部の下まで張り出すように拡大された固体撮像素子。 - 請求項3に記載の固体撮像素子であって、
前記読み出し部は、深さの異なる2種の不純物領域で構成された固体撮像素子。 - 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
前記光電変換部は、pウェル内に形成されたn層と前記n層の表層に形成された高濃度のp層とを備え、
前記読み出し部はp層で構成された固体撮像素子。 - 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なる注入角で不純物を注入するイオン注入工程を含み、
前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するようにした固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記イオン注入工程は、基板表面に垂直な方向である第1の注入角でイオン注入を行う第1のイオン注入工程と、
前記第1の注入角に対して7度または10度の角度をなす第2の注入角でイオン注入を行う第2のイオン注入工程とを含む固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記第1および第2のイオン注入工程は、異なるイオン種を用いてイオン注入を行う工程である固体撮像素子の製造方法。 - 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なるイオン種を用いて不純物を注入するイオン注入工程を含み、
少なくとも、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するようにした固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6乃至9のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記低濃度不純物領域は、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定された固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6乃至10のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記光電変換部は、読み出し電極および電荷転送電極の形成に先立ち形成され、前記光電変換部は前記読み出し部の下まで張り出すように形成される固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6乃至11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記第1および第2のイオン注入工程は、深さの異なる2種の不純物領域で構成された前記読み出し部を形成する工程である固体撮像素子の製造方法。 - 請求項6乃至12のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記光電変換部を形成する工程は、pウェル内に、不純物イオンを注入しn層を形成するとともに、前記n層の表層に高濃度のp層を形成する工程とを含み、
前記第1のイオン注入工程は、ボロンイオンを注入する工程であり、前記第2のイオン注入工程は、フッ化ボロン(BF2 +)イオンを注入する工程である固体撮像素子の製造方法。
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JP2006223332A JP2008047769A (ja) | 2006-08-18 | 2006-08-18 | 固体撮像素子およびその製造方法 |
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JPH04103169A (ja) * | 1990-08-23 | 1992-04-06 | Nec Corp | 電荷転送撮像装置 |
JPH07202156A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-08-04 | Matsushita Electron Corp | 固体撮像装置およびその製造方法 |
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JPH08340099A (ja) * | 1995-06-13 | 1996-12-24 | Matsushita Electron Corp | 固体撮像装置 |
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2006
- 2006-08-18 JP JP2006223332A patent/JP2008047769A/ja not_active Abandoned
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