JP2008047769A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトダイオードから垂直電荷転送路に電荷を読み出す際に、読み出し部の電界を緩和して、電子倍増効果を抑制し、感度を安定化させることの可能な固体撮像素子を提供する。
また、読み出し部の空乏化、キズなどの諸特性のマージンを向上することの可能な固体撮像素子を提供する。
【解決手段】半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備え、前記電荷読み出し部の反対側には、チャネルストップ部を介して電荷転送部が形成されており、前記電荷読み出し部側に電荷読み出しが行われるように構成された固体撮像素子において、前記電荷読み出し部は、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子およびその製造方法に関する。
近年、ビデオカメラや電子スチルカメラ等の撮像デバイスとして、CCDを用いた固体撮像素子が広く用いられており、更なる高性能化、つまり、高画質化、使用可能な時間の向上、連写スピード性向上、軽量化等のため、固体撮像素子に対して多画素化、低消費電力化、高速化、小型化等が求められている。
この固体撮像素子は、入力した光を信号電荷に変換して蓄積するフォトダイオードで構成された光電変換部を2次元配置してなり、蓄積された信号電荷を垂直電荷転送路(VCCD)及び水平電荷転送路(HCCD)を通して取り出すものである。
固体撮像素子においては、半導体基板1上に多数の画素が水平方向及び垂直方向に整列して配置されている。複数本の垂直電荷転送路6が、垂直方向に整列された複数の画素列間に形成されている。垂直電荷転送路の一端には、水平電荷転送路が形成されている。
そして水平電荷転送路の一端にアンプが形成されている。画素の形成される領域の半導体基板上に、フォトダイオード(光電変換素子)が形成されている。そしてフォトダイオードと垂直電荷転送路との間には、読み出しゲート(トランスファーゲート)が形成されている。
フォトダイオードにより光電変換された電気信号は、読み出しゲートを通って垂直電荷転送路に転送される。垂直電荷転送路内に転送された電荷は、例えば4相駆動方式により垂直方向に転送され、水平電荷転送路内に入る。水平電荷転送路内に転送された電荷は、例えば2相駆動方式によりアンプまで転送される。そしてアンプにより電気信号を増幅して外部に画像情報を出力するように構成されている。
図5に従来の固体撮像素子の一例を示す。垂直電荷転送路を構成する垂直電荷転送部上にはゲート絶縁膜2を介して垂直転送電極3が形成されている。さらに、垂直転送電極3を覆うように透明な絶縁膜4が形成され、その上に遮光膜7が形成されている。この遮光膜7には上記センサ部上に開口が形成されている。
このような固体撮像素子では、小型化にともない垂直電荷転送部の幅が狭くなるため、垂直電荷転送部の取り扱い電荷量(以下Qvという)を確保するためには、垂直電荷転送部の基板表面側のポテンシャルを深くする検討がなされている。
しかしながら、垂直電荷転送部の基板表面側のポテンシャルを深くすると、横方向の電界すなわち垂直電荷転送部表面のn層と電荷蓄積領域となるセンサ部(フォトダイオード部)30表面のp層5S間の電界が強まる。このように、センサ部のp層、チャネルストップ部および垂直転送部6のn層方向における電界は大きくなり、読み出し部のp層の幅およびチャネルストップ部のp層5psの幅が狭くなるにつれて、垂直電荷転送部のポテンシャルを深くした場合、特に深刻となる。
上記電界は、電荷を読み出す際に垂直転送電極に約12V〜15Vの電圧がかかるときに最大となり、電界が強すぎると読み出し時にブレークダウンを起こす。その結果、電子が垂直転送部に流れ込むことによって、モニタ画面で見る白い輝点が発生する。
このような欠陥の発生を抑えるには、垂直電荷転送部のポテンシャルを低くし、電界を低くする方法が考えられるが、前述のようにQvが減少する不利益がある。チャネルストップ部のp層の幅および読み出し部のp層の幅を十分にとる方法もあるが、本来、この部分は、画素部の感度や垂直転送部の取り扱い電荷量の特性に無効であり、狭いほうが望ましい。
そこで、前記p層の前記チャネルストップ部側および前記読み出し部側の少なくとも一方側もしくは両側に前記p層よりも不純物濃度が薄い低濃度p層を配設した構造が提案されている(特許文献1)
この構成によれば、p層の前記読み出し部側および前記チャネルストップ部側の少なくとも一方側もしくは両側に前記p層よりも不純物濃度が薄い低濃度p層を有することから、取り扱い電荷量を減らすことなく、また読み出し部およびチャネルストップ部の幅を広げることなく、センサ部表面のp層と垂直電荷転送部間のブレークダウンの発生による白キズを抑制することができる。
特開2002−198510号公報
一方、画素構造の微細化が進む中で、読み出し部の寸法も縮小化が進む一方であり、ブルーミングを抑えるために、読み出し部の不純物濃度をあげることによって対応してきている。またフォトダイオードの容量を確保するために、フォトダイオードの体積を縦横方向に拡大し画素中の占有率を上げた場合も、読み出し部に追加で不純物を注入し調整している。この結果フォトダイオードと読み出し部の不純物濃度勾配が急になり、光電変換のなされた電子を垂直転送路に読み出す際に、強まった電界で電子が加速され、アバランシェ効果によって電子倍増が発生することがあった。このようにこの構造では、みかけ上の感度は上がるが、プロセス的にコントロールが困難で、不安定である。
また、読み出し部の構造が微細化され、複雑化したことにより、プロセスマージンが無くなり不安定となってしまうことがある。
このように特許文献1では、p層の読み出し部側および前記チャネルストップ部側の少なくとも一方側もしくは両側に前記p層よりも不純物濃度が薄い低濃度p層を有することで、ブレークダウン白キズを抑制することはできるが、電子倍増効果を抑制することはできなかった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、フォトダイオードから垂直電荷転送路に電荷を読み出す際に、読み出し部の電界を緩和して、電子倍増効果を抑制し、感度を安定化させることの可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
また本発明は、読み出し部の空乏化、キズなどの諸特性のマージンを向上することの可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
そこで本発明は、半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子において、前記電荷読み出し部は、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにしたことを特徴とする。
この構成により、低濃度領域を形成することにより、電子倍増効果による感度変動が抑制され感度の安定化を図ることができる。また前記電荷読み出し部は、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むように構成すればよく、光電変換部側にも低濃度層があったほうがよく、さらには、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の周りに前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにしてもよい。
また、本発明は、上記固体撮像素子において、前記低濃度不純物領域が、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定されたものを含む。
この構成により、前記電荷読み出し部に電界を印加したときにも、アバランシェが生じることなく、安定した信号読み出しを実現することが可能となる。
また、本発明は、上記固体撮像素子において、前記光電変換部が前記読み出し部の下まで張り出すように拡大されたものを含む。
この構成によれば、光電変換部の容量の増大をはかることができる。
また、本発明は、上記固体撮像素子において、前記読み出し部は、深さの異なる2種の不純物領域で構成されたものを含む。
この構成により、拡散長の異なる2種のイオン種を用いて注入深さが異なるイオン注入を行うことで、読み出し部に低濃度領域を形成することができる。
また、本発明は、上記固体撮像素子において、前記光電変換部は、pウェル内に形成されたn層と前記n層の表層に形成された高濃度のp層とを備え、前記読み出し部はp層で構成されたものを含む。
また、本発明は、半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なる注入角で不純物を注入するイオン注入工程を含み、少なくとも、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するものを含む。
この構成により、格別の工程を付加することなく同一マスクを用いて容易に電荷読み出し部の両側に低濃度不純物領域を形成することができる。すなわち、光電変換部の外方に向けて注入角をずらすと、光電変換部側には注入量が少ない領域ができ、一方、電荷読み出し部の電荷転送部側では、逆導電型の不純物領域である電荷転送部にイオン注入を行うことになり、電荷が相殺されて低不純物濃度領域ができ、結果として光電変換部側および電荷転送部側の両方に低不純物濃度領域が形成される。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記イオン注入工程は、基板表面に垂直な方向である第1の注入角でイオン注入を行う第1のイオン注入工程と、前記第1の注入角に対して7度または10度の角度をなす第2の注入角でイオン注入を行う第2のイオン注入工程とを含む。
この構成により、7度または10度の角度をなすようにずらすことにより、丁度所望の大きさの低不純物濃度領域が形成される。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記イオン注入工程は、基板表面に垂直な方向である第1の注入角でイオン注入を行う第1のイオン注入工程と、前記第1の注入角に対して7度または10度の角度をなす第2の注入角でイオン注入を行う第2のイオン注入工程とを含むとともに、前記第1および第2のイオン注入工程は、異なるイオン種を用いてイオン注入を行うものである。
この構成により、拡散長が異なるイオン種の組み合わせを選択するとともに注入角度をずらすことで、読み出し部のまわりに所望の濃度の低不純物濃度領域が形成される。
また、本発明は、半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なるイオン種を用いて不純物を注入するイオン注入工程を含み、少なくとも、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するようにしたことを特徴とする。
この構成により、拡散長が異なるイオン種の組み合わせを選択するだけで、読み出し部のまわりに低不純物濃度領域が形成される。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記低濃度不純物領域は、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電圧を印加したときに、強まった電界によってアバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定されたものを含む。
この構成により、信号電荷の読み出し動作の安定化をはかることができ、空乏化およびキズ不良の改善をはかることができる。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記光電変換部は、読み出し電極および電荷転送電極の形成に先立ち形成され、前記光電変換部は前記読み出し部の下まで張り出すように形成されるものを含む。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記第1および第2のイオン注入工程は、深さの異なる2種の不純物領域で構成された前記読み出し部を形成する工程であるものを含む。
また、本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、前記光電変換部を形成する工程は、pウェル内に、不純物イオンを注入しn層を形成するとともに、前記n層の表層に高濃度のp層を形成する工程とを含み、前記第1のイオン注入工程は、ボロンイオンを注入する工程であり、前記第2のイオン注入工程は、フッ化ボロン(BF )イオンを注入する工程であるものを含む。
この構成により、ボロンとフッ化ボロンとの拡散長の差から所望の低濃度領域を形成することが可能となる。
以上説明してきたように、本発明の固体撮像素子によれば、少なくとも読み出し部の電荷転送部側に、読み出し部よりも不純物濃度が薄い低濃度層を介在させることにより、取り扱い電荷量を減らすことなく、また読み出し部の幅を広げることなく、読み出し時の電子倍増効果による感度変動を抑制し感度の安定化を図ることができる。また信号電荷の読み出し動作の安定化を図り、空乏化、キズ不良の改善を図ることができる。
また本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、斜めイオン注入法、あるいはイオン種の異なる複数のイオンを用いて読み出し部とこの読み出し部に隣接する低濃度領域を容易に形成することができる。斜めイオン注入法では、半導体基板に到達するイオン種のうち、垂直転送電極の陰とならないで常に照射される半導体基板領域に上記読み出し部を構成する不純物領域(p層)が形成され、マスクパターンの陰になって、部分的にしか半導体基板にイオン種が到達しない領域に上記低濃度領域(低濃度p層)が形成される。よって、1種のマスクを用いたイオン注入によりp層とこのp層よりも濃度が薄い低濃度p層を形成することが可能になる。
次に、本発明の固体撮像素子に係る実施の形態の一例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に本実施の形態1の固体撮像素子の断面図を示す。図2は本実施の形態1の固体撮像素子の平面図であり、図1は図2のA−A断面図であるに相当する。この固体撮像素子は、シリコン基板1上に形成された光電変換部30と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部40とを具え、光電変換部30で生成された電荷を、読み出し部5Pを介して垂直電荷転送路6に読み出すものにおいて、読み出し部の両側に低濃度領域5PLを配したことにより、読み出し時の電子倍増効果による感度変動を抑制し感度の安定化を図るようにしたものである。すなわち、この固体撮像素子は、表面にpウェル1P、およびn層1Nが形成され、フォトダイオードを形成したシリコン基板1表面に、ゲート絶縁膜2を介して配列形成される複数の電荷転送電極3(3a、3b)が、絶縁膜4によって複数の電荷転送電極に分離形成されるとともに、光電変換部としてのフォトダイオード30の受光領域に開口を有する遮光膜7で被覆され、この上層が、BPSG膜からなる絶縁膜9が形成されており、さらにこの上層が窒化シリコン膜10で被覆されており、さらにこの上層にカラーフィルタ層50、樹脂膜からなる平坦化膜71を介してレンズ層60が形成されている。5PSはチャネルストッパである。
なお、図2に平面図を示すように、シリコン基板1には、複数のフォトダイオード30が形成され、フォトダイオードで検出した信号電荷を転送するための電荷転送部40が、フォトダイオード30の間に蛇行形状を呈するように形成される。電荷転送部40によって転送される信号電荷が移動する電荷転送チャネルは、図示していないが、電荷転送部40が延在する方向と交差する方向に、やはり蛇行形状を呈するように形成される。
また、pウェルの形成されたシリコン基板1内には、pn接合を備えたフォトダイオード30、電荷転送チャネル、チャネルストップ領域、電荷読み出し領域が形成され、シリコン基板1表面には、ゲート絶縁膜2を介して、酸化シリコン膜からなる電極間絶縁膜4と電荷転送電極3(電荷転送部40)が形成される。ここでゲート絶縁膜2は熱酸化によって形成された酸化シリコン膜2aと減圧CVD法によって形成された窒化シリコン膜2bと、熱酸化法によって形成された酸化シリコン膜2cとの3層膜で構成される。(上層の酸化膜はCVD法によって形成しても良い。)
また、電荷転送部40は、シリコン基板1表面に、ゲート絶縁膜2を介して形成された、第1層ドープト多結晶シリコン膜3aからなる第1の電極と、第2層ドープト多結晶シリコン膜3bからなる第2の電極とが酸化シリコン膜からなる電極間絶縁膜4を介して並置され、単層電極構造を構成している。
そしてこの電極の上層は、酸化シリコン膜4で被覆されており、フォトダイオード30の表面から、電荷転送部40の酸化シリコン膜4の一部にのりあげるように膜厚30nmの窒化シリコン膜からなる反射防止膜(図示せず)が形成されている。そしてフォトダイオード30上は、BPSG膜からなる層間絶縁膜9、窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜10が形成される。
次にこの固体撮像素子の製造工程について説明する。
図3(a)乃至図(d)はこの固体撮像素子の製造工程におけるフォトダイオードおよび読み出し部の形成工程を示す断面図である。
まず、通常の方法で、所望のマスクパターンを形成し、フォトダイオード領域を形成するn層1N、チャネルストッパ5ps、垂直転送路6を構成するn層などをイオン注入により形成する。そしてこの後、単層電極構造の電荷転送電極を形成するわけであるが、この電極の形成に先立ち、読み出し部を構成する不純物領域をイオン注入により形成する。ここでは、読み出し部のイオン注入工程を中心に説明する。まず、読み出し部を形成するためのイオン注入に先立ち、まずこのシリコン基板1表面に、膜厚25nmの酸化シリコン膜2aと、膜厚50nmの窒化シリコン膜2bと、膜厚5nmの酸化シリコン膜2cとを形成し、3層構造のゲート絶縁膜2を形成する。
そして図3(a)に示すように、フォトリソグラフィにより、レジストパターンR1を形成し、このレジストパターンR1をマスクとして、注入角0すなわち、基板表面に垂直な方向からボロンのイオン注入を行い、不純物領域を形成する。このときのイオン注入条件は1.5E12/cm、40keVとした。
続いて、このままレジストパターンR1を用い、注入角を7度にして斜めイオン注入を行う。このときのイオン注入条件は、1.5E12/cm、40keVとした。ここで、0度のイオン注入では、マスクパターンの陰になって、半導体基板にイオン種が到達しない領域に、斜めイオン注入法では、イオン種が到達し、上記低濃度領域(低濃度p層)が形成され、0度と斜め方向のイオン注入との両方の工程でイオン種が到達した領域に、高濃度の第1の読み出し領域が形成される。よって、1種のマスクを用いたイオン注入によりp層とこのp層よりも濃度が薄い低濃度p層を形成することが可能になる。ここでは注入角を7度としたが、10度にしてもよい。
続いて、レジストパターンR1を除去し、ゲート絶縁膜2上に、通例の方法で単層構造の電荷転送電極および読み出し電極3を形成する。このゲート絶縁膜2上に、PHとNとSiHを用いた減圧CVD法により、膜厚0.25μmの第1層ドープトアモルファスシリコン膜を形成し、アニール処理を行うことにより、第1層ドープト多結晶シリコン膜3aを形成する。
この後、フォトリソグラフィにより第1層ドープト多結晶シリコン膜3aをパターニングし、第1の電極を形成し、この第1の電極表面を熱酸化することにより膜厚80〜90nmの酸化シリコン膜4を形成する。このパターニングに際してはHBrとOとの混合ガスを用いた反応性イオンエッチングを行い、第1の電極および周辺回路の配線を形成する。ここではECR (電子サイクロトロン共鳴:Electron Cycrotoron Resonance)方式あるいはICP(誘導結合Inductively Coupled Plasma)方式などのエッチング装置を用いるのが望ましい。
そしてこの上層に同様にしてPHとNとSiHを用いた減圧CVD法により、膜厚0.6μmの第2層ドープトアモルファスシリコン膜を堆積しアニール処理を行うことにより、第2層ドープト多結晶シリコン膜3bを形成し、CMP(化学的機械研磨)法を用いて平坦化を行い、ゲート絶縁膜2上に第1および第2の電極が並置された第2の電極を形成する。そして、更にこの上層に熱酸化後、CVD法により、膜厚80〜90nmの酸化シリコン膜を形成する。
そして、フォトダイオード上の窒化シリコン膜2bを除去した後、この上層にHTO薄膜10nmを減圧CVD法により成膜し、さらにCVD法により膜厚30nmの窒化シリコン膜からなる反射防止膜8を形成する。
この後、図示しないレジストパターンを形成し、これをマスクとして高濃度のイオン注入を行い、フォトダイオード部表面に高濃度のp層5Sを形成する。そして、スパッタリング法により密着層(図示せず)としてのチタンナイトライド層を形成した後、CVD法により遮光膜7としてのタングステン膜を形成する。そして、フォトリソグラフィにより、フォトダイオード部および周辺回路部の遮光膜7をエッチング除去することにより、パターニングする。そして膜厚200nmのBPSG膜を形成し、炉アニールにより800〜850℃に加熱して、平坦化し、層間絶縁膜9を形成する。
そして、窒化シリコン膜10を形成し、さらにカラーフィルタ層50、平坦化膜71、レンズ60を形成し、図1に示した固体撮像素子が形成される。
なお前記実施の形態では、同一のイオン種を用いて0度での第1のイオン注入工程と、7度の斜めイオン注入である第2のイオン注入工程とを実施し、周りに低濃度領域をもつ読み出し領域を形成したが、第1のイオン注入工程ではBイオンを第2のイオン注入工程ではBFイオンを用いるというように拡散長の異なる2種のイオンを用いることにより、注入深さおよび低濃度領域の幅、濃度などを容易に制御することができる。
上記方法によれば、同一のマスクを用いて斜めイオン注入を行うことにより極めて容易に低濃度領域を備えた読み出し部を形成することができる。したがって、この低濃度領域の存在により、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定されており、信号電荷の読み出し動作の安定化をはかることができ、空乏化およびキズ不良の改善をはかることができる。
(実施の形態2)
また、前記実施の形態ではフォトダイオード部の外側に読み出し部の不純物イオン注入を行ったが、本実施の形態では、フォトダイオード部を、読み出し電極および電荷転送電極の形成に先立ち形成するようにし、フォトダイオード部が前記読み出し部の下まで張り出すように形成し、読み出し部の実効面積を大きくしたことを特徴とする。
図4(a)乃至(d)にその製造工程を示す。この工程は、前記実施の形態1における読み出し部のイオン注入工程を示す図3(a)および(b)に相当するもので、まず図4(a)に示すように、フォトリソグラフィにより、レジストパターンR1を形成し、このレジストパターンR1をマスクとして、注入角0すなわち、基板表面に垂直な方向からボロンのイオン注入を行い不純物領域を形成する。このときのイオン注入条件は2E12/cm、40keVとした。このとき、フォトダイオード部は広く形成し、フォトダイオード部上にこのイオン注入のためのレジストパターンR1の開口が位置するように形成する。
続いて、このままレジストパターンR1を用い、注入角を7度にして斜めイオン注入を行う。このときのイオン注入条件は2E12/cm、40keVとした。ここでも前記実施の形態1と同様、0度のイオン注入では、マスクパターンの陰になって、半導体基板にイオン種が到達しない領域に、斜めイオン注入法では、イオン種が到達し、上記低濃度領域(低濃度p層)が形成され、0度と斜め方向のイオン注入との両方の工程でイオン種が到達した領域に、高濃度の第1の読み出し領域が形成される。よって、1種のマスクを用いたイオン注入によりp層とこのp層よりも濃度が薄い低濃度p層を形成することが可能になり、第1の低濃度領域5PLと第1の読み出し領域5Pとが形成される。ここでは注入角を7度としたが、10度にしてもよい。
続いて、レジストパターンR1を除去し、図4(c)に示すように、再度フォトリソグラフィにより、レジストパターンR1の開口に入るようなレジストパターンR1の開口よりも開口の小さい、レジストパターンR2を形成し、このレジストパターンR2をマスクとして、注入角0すなわち、基板表面に垂直な方向からボロンのイオン注入を行いより深い位置に2.4E12/cm程度の不純物領域を形成する。このときのイオン注入条件は2.4E12/cm、140keVとした。このとき、フォトダイオード部は広く形成されているため、フォトダイオード部上にこのイオン注入のためのレジストパターンR2の開口が位置するように形成される。
続いて、このままレジストパターンR2を用い、図4(d)に示すように、注入角を7度にして斜めイオン注入を行う。このときのイオン注入条件は2.4E12/cm、140keVとした。ここでも前記工程と同様、0度のイオン注入では、マスクパターンの陰になって、半導体基板にイオン種が到達しない領域に、斜めイオン注入法では、イオン種が到達し、上記低濃度領域(低濃度p層)が形成され、0度と斜め方向のイオン注入との両方の工程でイオン種が到達した領域に、高濃度の第1の読み出し領域が形成される。しかも、フォトダイオード領域30を構成するN層1N内に、周りに低濃度領域5PLを備えた第1の読み出し領域5Pを有するとともに、この第1の読み出し領域5Pの深さ方向隣接して周りに低濃度領域5PDLを備えた第2の読み出し領域5PDが形成される。
後は図3(c)および(d)に示したのと同様に、読み出し電極3を形成し、電荷転送部を形成するとともに、レンズなどの光学系を形成し、固体撮像素子が完成する。
上記構成によれば、読み出し領域の実効面積が増大することになり、更なる読み出し動作の安定化を図ることが可能となる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変更可能である。
以上、説明したように本発明の固体撮像装置は、携帯端末などの電子機器への装着が容易でかつ、極めて小型化、薄型化が可能となることから、デジタルカメラ、携帯電話などに用いられる小型の撮像装置として極めて有効である。
本発明の実施の形態1の固体撮像素子を示す断面図 本発明の実施の形態1の固体撮像素子を示す平面図 本発明の実施の形態1の固体撮像素子の製造工程図 本発明の実施の形態2の固体撮像素子の製造工程図 従来例の固体撮像素子を示す図
符号の説明
1 シリコン基板
1P pウェル
1N n層
5PL 低濃度領域
5P 読み出し領域
5PD 第2の読み出し領域
5PDL (第2の)低濃度領域
30 フォトダイオード領域
40 電荷転送部

Claims (13)

  1. 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子において、
    前記電荷読み出し部は、少なくとも前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送路側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含むようにした固体撮像素子。
  2. 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
    前記低濃度不純物領域は、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定された固体撮像素子。
  3. 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
    前記光電変換部が前記読み出し部の下まで張り出すように拡大された固体撮像素子。
  4. 請求項3に記載の固体撮像素子であって、
    前記読み出し部は、深さの異なる2種の不純物領域で構成された固体撮像素子。
  5. 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
    前記光電変換部は、pウェル内に形成されたn層と前記n層の表層に形成された高濃度のp層とを備え、
    前記読み出し部はp層で構成された固体撮像素子。
  6. 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
    前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なる注入角で不純物を注入するイオン注入工程を含み、
    前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の前記電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するようにした固体撮像素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記イオン注入工程は、基板表面に垂直な方向である第1の注入角でイオン注入を行う第1のイオン注入工程と、
    前記第1の注入角に対して7度または10度の角度をなす第2の注入角でイオン注入を行う第2のイオン注入工程とを含む固体撮像素子の製造方法。
  8. 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記第1および第2のイオン注入工程は、異なるイオン種を用いてイオン注入を行う工程である固体撮像素子の製造方法。
  9. 半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生起された電荷を、電荷読み出し部を介して転送する電荷転送部とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
    前記電荷読み出し部を形成する工程は、少なくとも2種の異なるイオン種を用いて不純物を注入するイオン注入工程を含み、
    少なくとも、前記電荷読み出し部を構成する不純物領域の電荷転送部側に前記不純物領域よりも低濃度の低濃度不純物領域を含む電荷読み出し部を構成するようにした固体撮像素子の製造方法。
  10. 請求項6乃至9のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記低濃度不純物領域は、前記電荷読み出し部上に形成された読み出し電極を介して前記電荷読み出し部に電界を印加したときに、アバランシェが生じない程度のなだらかさをもつような濃度に設定された固体撮像素子の製造方法。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記光電変換部は、読み出し電極および電荷転送電極の形成に先立ち形成され、前記光電変換部は前記読み出し部の下まで張り出すように形成される固体撮像素子の製造方法。
  12. 請求項6乃至11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記第1および第2のイオン注入工程は、深さの異なる2種の不純物領域で構成された前記読み出し部を形成する工程である固体撮像素子の製造方法。
  13. 請求項6乃至12のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
    前記光電変換部を形成する工程は、pウェル内に、不純物イオンを注入しn層を形成するとともに、前記n層の表層に高濃度のp層を形成する工程とを含み、
    前記第1のイオン注入工程は、ボロンイオンを注入する工程であり、前記第2のイオン注入工程は、フッ化ボロン(BF )イオンを注入する工程である固体撮像素子の製造方法。
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