以下に、図面を参照しながら、本発明に係る医療情報管理支援装置の実施の形態について説明する。
先ず、図1から図5までを参照して、本発明の一実施の形態に係る医療情報管理支援装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る医療情報管理支援システムの構成および医療情報管理支援装置の機能的構成を示す図である。本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10は、ユーザによりキーボードやマウス等を介して入力される医療情報から、電子カルテ装置に投入すべき情報、症例報告書に記入すべき情報および患者毎の治療計画に関連する情報を生成する。そして、生成された各情報は、各情報を管理するサーバに送信される。
医療情報管理支援装置10は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信回線15を介して、電子カルテ情報を管理する電子カルテ装置20と、報告情報を管理する症例報告書作成管理装置30とに接続されている。医療情報管理支援装置10と、電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30とは、例えば、PC(Personal Computer)である。
医療情報管理支援装置10には、表示部32と、入力部34とが接続される。
また、医療情報管理支援装置10は、受付部36と、入力項目記憶部38と、研究情報記憶部40と、受付情報記憶部42と、表示制御部44と、入力条件記憶部46と、入力確認部48と、治療計画生成部50と、報告情報生成部52と、カルテ情報生成部54と、カルテ情報保持部56と、カルテ情報処理部58と、通信インターフェース部60と、適格性確認部70とを備える。
表示部32は、医療情報管理支援装置10から出力される情報を表示する部位であり、例えば、医療情報管理支援装置10の外部に接続されているモニタやプリンタ等である。
入力部34は、ユーザが医療情報の入力操作を行う部位であり、例えば、医療情報管理支援装置10の外部に接続されているキーボードやマウス等である。
受付部36は、入力部34に入力された医療情報を、入力部34から受け付ける部位である。
入力項目記憶部38は、ユーザが入力すべき医療情報の項目である入力項目情報を記憶している記憶部であり、例えば、ハードディスク等の記憶媒体により実現される。入力項目情報は表示制御部44を介して表示部32に表示される。
図2は、入力項目記憶部38が記憶している入力項目情報の例を示す図である。本図に示す入力項目情報38aから38gはカテゴリ毎に分類されている。カテゴリには、患者の病気の概要に関連する項目を含む「サマリ情報」38aと、患者の属性情報に関連する項目を含む「患者情報」38bと、治療に関連する項目を含む「治療情報」38cと、検査に関連する項目を含む「検査情報」38dと、副作用に関連する項目を含む「副作用情報」38eと、治療効果に関連する項目を含む「結果情報」38fと、治療計画に関連する項目を含む「治療計画情報」38gとがある。
本実施の形態に係る「サマリ情報」38aは、患者が罹患している「病名」と、初めて診療した日である「初診日」と、初回入院時の入退院日である「初回入院日」および「初回退院日」と、各治療方法を実施したか否かを示す「外科的療法」、「放射線治療」、「化学療法」および「レーザ治療」と、患者への告知の同意の有無を示す「告知同意」と、担当医の氏名である「担当医」とを含む。
本実施の形態において、各カテゴリの分類は入力画面の構成に対応しており、各入力画面に含まれる入力項目の詳細は後述する。そのため、「サマリ情報」38a以外のカテゴリに含まれる入力項目情報38b〜38gの詳細な説明は、ここでは省略する。
研究情報記憶部40は、臨床研究に関する情報を記憶している部位であり、例えば、ハードディスク等の記憶媒体により実現される。臨床研究に関する情報には、「治療計画基準情報」と「報告項目情報」と「適格基準情報」とがある。
「治療計画基準情報」とは、プロトコルに定められている情報(以下、「プロトコル情報」という。)のうち、各被験者に応じた臨床研究の実施に関する計画、すなわち各治療計画の根拠となる情報をいう。
図3(a)は、研究情報記憶部40が記憶している「治療計画基準情報」40aの例を示す図である。
図3(a)に示す、「治験1」は臨床研究の名称であり、「薬A」は臨床研究の対象となる医薬品の名称である。本図の「治療計画基準情報」40aは、臨床研究の開始基準、治療の1サイクルとなる期間、1つの報告情報を取得するために繰り返されるべき標準サイクル数、臨床研究に係る治療の開始日および治療期間中に必要な検査項目、治療計画の変更基準、さらに、臨床研究に係る治療の中止基準、の具体例を示す。
また、「報告項目情報」とは、プロトコル情報のうち、症例報告書において記載が要求される項目に関連する情報をいう。
図3(b)は、研究情報記憶部40が記憶している「報告項目情報」40bの例を示す図である。
図3(b)は、「治験1」および「治験2」という名称である臨床研究に係る「報告項目情報」40bの例を示す。
例えば、「治験1」に係る報告項目情報40bは、患者の属性に関する項目である「性別」、「年齢」および「病名」と、治療効果の評価に関する項目である「標的病変評価」、「非標的病変評価」および「総合評価」と、治療の副作用に関する項目である「血小板減少」、「白血球減少」、「食欲不振」、「悪心」および「下痢」とを含む。
ここで、「標的病変」とは評価の対象となる病変のことである。また、「非標的病変」とは評価の対象とならない病変のことである。病変が標的病変であるか非標的病変であるかの基準は、各プロトコルにおいて規定される。各プロトコルにおいては、例えば、RECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)ガイドラインを基本として定められる。
また、「総合評価」とは、「標的病変」および「非標的病変」を含めた、病変に関する総合的な評価をいう。総合評価の基準は各プロトコルにおいて規定される。
また、「適格基準情報」とは、プロトコル情報のうち、各患者が当該プロトコルに対応する臨床研究の対象として適格であるか否かを判断する根拠となる情報をいう。
「適格基準情報」は、一般に、「選択基準」と「除外基準」とを含む。「選択基準」は臨床研究の対象となる被験者が満たす必要がある積極的な要件に関する基準であり、「除外基準」は臨床研究の対象となる被験者が満たす必要がある消極的な要件に関する基準である。すなわち、臨床研究に関連する治療は、選択基準をすべて満たし、かつ、除外基準の1つにも該当しない患者を対象として開始される。
図3(c)は、研究情報記憶部40が記憶している「適格基準情報」40cの例を示す図である。
図3(c)は、「治験1」という名称である臨床研究に係る「適格基準情報」40cの例を示す。本図に示す「適格基準情報」40cは、上記のように「選択基準」と「除外基準」とを含む。
まず、本図に示す「選択基準」は、「項目」と「基準」と「対応入力項目」とを含む。「項目」は、「選択基準」に含まれる基準の種類を示す情報を内容とする。「基準」は、臨床研究の対象となる被験者が満たすべき具体的な要件を内容とする。
「対応入力項目」は、医療情報管理支援装置10に入力される医療情報に関する入力項目を示す情報を内容とし、上記の「基準」に含まれる内容に対応する入力項目を示す情報を内容とする。
したがって、本実施の形態に係る「対応入力項目」は、入力項目記憶部38が記憶している入力項目情報38a〜38gのいずれかを示す情報を内容とする。
上記の「基準」に含まれる内容に対応する入力項目がない場合には、「対応入力項目」は、対応する入力項目がないことを示す情報を内容とし、例えば、予め定められた記号などが格納される。また、この場合、「対応入力項目」は何も情報を含まない、例えば、「NULL値」であってもよい。
本図に示す「選択基準」は、例えば、医師により診断された「病名」が「大腸癌」であることを基準に含み、この基準は入力項目の「サマリ情報_病名」に対応する例を示す。ここで、「サマリ情報_病名」は、「サマリ情報」38aというカテゴリに含まれる「病名」という入力項目を示す。
次に、本図に示す「除外基準」は、2つの基準を含み、「重篤な術後合併症」と「医師が登録に不適当と判断」とを内容とする例である。
受付情報記憶部42は、受付部36が受け付けた医療情報やその医療情報に基づいて作成された医療情報を記憶している記憶部であり、例えば、ハードディスク等の記憶媒体により実現される。
図4は、受付情報記憶部42が記憶している受付情報の例を示す図である。本図に例示する受付情報42aは、患者毎に分類して記憶されており、「患者ID」が「11111」である患者に関する医療情報と、「患者ID」が「11112」である患者に関する医療情報との具体例である。また、各患者の受付情報42aは、各医療情報が属するカテゴリ毎に分類して記憶されている。
受付情報42aにおけるカテゴリおよび各カテゴリに属する項目は、入力項目記憶部38におけるカテゴリおよび各カテゴリに属する項目に対応する。
「患者ID」が「11111」である患者を例に、本図が示す受付情報42aの詳細について説明する。当該患者の「病名」は「大腸癌」である。また、当該患者に施された「治療方法」の1つが「手術」であり、その治療の「開始日」が「2005/05/15」であり、「終了日」が「2005/07/15」であり、「レジメン」が「−」である。ここで「−」は、ユーザにより入力された情報がないことを示す予め定められた記号の一例である。ユーザにより入力された情報がない場合、「レジメン」は、例えば、「NULL値」であってもよい。
表示制御部44は、取得した情報を表示部32に表示させる部位である。表示制御部44は、受付部36が受け付けるユーザからの指示に従って、入力項目記憶部38、研究情報記憶部40または受付情報記憶部42が記憶している情報を取得し、表示部32に表示させる。
また、表示制御部44は、後述する入力確認部48からの情報を受けると、その情報を表示部32に表示させる。
入力条件記憶部46は、ユーザが入力した医療情報が満たすべき条件を内容とする入力条件情報を記憶している記憶部であり、例えば、ハードディスク等の記憶媒体により実現される。
図5は、入力条件記憶部46が記憶している入力条件情報の例を示す図である。本実施の形態に係る入力条件情報には、必須項目情報、範囲情報および整合条件情報がある。
「必須項目情報」は、入力項目のうちユーザが必ず入力する必要がある入力項目を内容とする。「範囲情報」は、受付部36が受け付けた医療情報に含まれ得る値の範囲を内容とする。「整合条件情報」は、複数の入力項目に関連付けられた医療情報間の整合性を判断する基準を内容とする。
図5(a)は、必須項目情報46aの一例を示す図である。本図に例示する必須項目情報46aは、「病名」と「担当医」と「患者名」と「性別」等を必須入力項目とする。
図5(b)は、範囲情報46bの一例を示す図である。本図に例示する範囲情報46bは、入力内容が正しか否かの判断対象となる項目を内容とする「確認対象」と、各確認対象に応じて定められる入力値の範囲を内容とする「範囲」とから構成される。本図に示す範囲情報46bは、例えば、「体重」に入力された内容が「1000Kg以下」であることを内容とする入力条件とする例である。
図5(c)は、整合条件情報46cの一例を示す図である。本図に例示する整合条件情報46cは、入力された医療情報が適正であるか否かを確認する対象となる項目を内容とする「確認対象」と、確認対象に含まれる項目に関連付けられている医療情報間で満たすべき条件を内容とする「整合条件」とから構成される。本図の整合条件情報46cは、例えば、「血圧(収縮期)」および「血圧(拡張期)」について、「血圧(収縮期)」が「血圧(拡張期)」より大きいことを入力条件とすることを示す。
入力確認部48は、受付部36から取得するユーザにより入力された医療情報が、入力条件記憶部46から取得する入力条件情報46a、46b、46cに適合しているか否かを確認する処理部である。
入力確認部48は、入力条件情報46a、46b、46cに適合しない情報が入力された医療情報に含まれていることを確認すると、表示制御部44を介して、入力された医療情報に不適切な内容が含まれることを表示部32に表示させる。
すなわち、入力確認部48は、必須項目情報46aを参照することにより、ユーザに入力した医療情報の欠損を通知する。また、入力確認部48は、範囲情報46bを参照することにより、ユーザに入力した医療情報の不正値を通知する。さらに、入力確認部48は、整合条件情報46cを参照することにより、ユーザに入力した医療情報間の不整合を通知する。したがって、ユーザは入力ミスに気付いて修正することができるため、入力される医療情報の確度向上が可能となる。
また、入力確認部48は、入力された医療情報が入力条件情報46a、46b、46cに適合していることを確認すると、治療計画生成部50と、報告情報生成部52と、カルテ情報生成部54とに入力された医療情報を出力する。
治療計画生成部50は、入力確認部48から取得する医療情報に、研究情報記憶部40から取得する治療計画基準情報40aに含まれる各基準を適用することにより、各被験者の治療計画に関連する情報を生成する。
また、治療計画生成部50は、自身が生成した治療計画に関連する情報を、受付情報記憶部42が記憶している「治療計画」38gに属する対応項目に格納する。
報告情報生成部52は、治療計画生成部50を介して報告項目情報40bを取得し、入力確認部48から取得した医療情報から、その一部または全部の医療情報を抽出することにより、報告情報を生成する処理部である。
報告情報生成部52が抽出する医療情報に対応する項目は報告項目情報40bに保持されている。したがって、報告情報生成部52は、予め設定されている報告項目情報40bに含まれる各項目に対応する医療情報を抽出することにより、報告情報を抽出する。
カルテ情報生成部54は、入力確認部48から取得した医療情報から、その一部または全部の医療情報を抽出することにより、電子カルテ情報を一定の形式で生成する処理部である。
ここでの、一定の形式とは、テキスト形式、マークアップ言語による記述形式および画像形式の一部または全部である。カルテ情報生成部54がいずれの形式で医療情報を生成するかは、後述するカルテ情報処理部58が有する入力インターフェースがサポートする入力形式に従って、ユーザにより予め設定される。また、入力確認部48から取得した医療情報のうち、いずれの項目を電子カルテ情報として抽出するかは、例えば、ユーザにより予め設定される。設定された内容は、カルテ情報生成部54が保持している。
カルテ情報保持部56は、カルテ情報生成部54により生成された一定の形式の電子カルテ情報を保持している記憶部である。カルテ情報保持部56は、例えば、PCの主記憶等であり、RAM(Random Access Memory)等により実現されるクリップボード等である。
カルテ情報処理部58は、入力部34を介して受け付けたユーザの指示を受け付け、受け付けた指示に従って、カルテ情報保持部56から電子カルテ情報を取得し、カルテ情報を表示部32に表示させ、または通信インターフェース部60を介して電子カルテ装置20に送信させる処理部である。
カルテ情報処理部58が有する機能は、具体的には例えば、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10が備えるCPU(Central Processing Unit)が、電子カルテ装置20と連携して電子カルテ情報を管理するためのアプリケーションソフトウェアを実行することにより発揮される機能である。すなわち、例えば、電子カルテ装置20はサーバとして機能する装置であり、医療情報管理支援装置10のカルテ情報処理部58は電子カルテ装置20のクライアントとしての機能を発揮する部位である。
第1に、カルテ情報処理部58は、入力部34を介して受け付けたユーザの指示に従って、カルテ情報保持部56が保持している電子カルテ情報を取得する処理である。続けて、カルテ情報処理部58は、取得した電子カルテ情報を表示部32に表示させる。
具体的には例えば、カルテ情報処理部58は、表示部32に予め定められている形式での入力インターフェースを表示させる。そして、その入力インターフェースにカルテ情報保持部56が保持している内容を貼り付ける指示をユーザが入力部34に入力する。これにより、カルテ情報処理部58は電子カルテ情報を取得する。
これにより、ユーザは、一般の電子カルテ情報を管理するためのアプリケーションソフトウェアがサポートする入力機能を利用して、医療情報管理支援装置10に入力された情報を電子カルテ装置20が管理する電子カルテ情報に取り込ませることができる。従って、医療情報管理支援装置10に入力した情報を、電子カルテ装置20が備えるデータベース構造に依存することなく、電子カルテ装置20が管理する電子カルテ情報に反映することが可能となる。
第2に、カルテ情報処理部58は、入力部34を介して受け付けたユーザの指示に従って、通信インターフェース部60に、上記により取得した電子カルテ情報を電子カルテ装置20へ、送信させる。
通信インターフェース部60は、LAN15等の通信回線を介して電子カルテ装置20および症例報告書作成管理装置30と情報の送受信を行う部位である。通信インターフェース部60は、カルテ情報処理部58から取得した電子カルテ情報を電子カルテ装置20に送信し、報告情報生成部52から取得した報告情報を症例報告書作成管理装置30に送信する。
適格性確認部70は、研究情報記憶部40が記憶している適格基準情報40cと医療情報とを治療計画生成部50から取得し、適格性を判定可能な基準については自身が判定をした結果を、適格性を判定不可能な基準についてはその基準を、表示制御部44を介して表示部32に表示させる。
また、適格性確認部70は、医療情報管理支援装置10の利用者たる医療者が表示部32に表示された情報を確認した結果を取得することにより、患者が被験者として適格であるか否かを判断する。
以上の機能を備えることにより、電子カルテ装置20が管理する医療情報と症例報告書作成管理装置30が管理する医療情報とで重複する項目を、別個に入力する必要がなくなる。そのため、医療者が医療情報を各装置20、30に対して重複して入力する負担を軽減することが可能となる。また上記の通り、これは、既存の電子カルテ装置が備えるデータベースのデータ構造に依存することなく実現できる。
また、重複入力の削減は医療者が入力すべき項目の減少につながる。入力すべき項目の減少は、誤入力の機会を減少させる。さらに、入力チェックにより誤入力が抑制される。そのため、入力情報の精度向上が可能となる。
さらに、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10は、研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aと、医療情報管理支援装置10に入力された医療情報とを利用して、各患者の投薬計画および検査計画等に関連する治療計画を自動的に立案する。そのため、治療計画の立案に係る医療者の負担を軽減することが可能となる。
さらに、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10は、臨床研究の実施中の管理に、日々入力される医療情報を利用する。そのため、治療計画を変更しまたは臨床研究に係る治療を中止する必要があるか否かを、各患者の最新の医療情報を参照して自動的に判定することができ、また、変更が必要な場合には自動的に治療計画を再度立案することができる。そのため、各被験者の治療を管理する医療者の負担を軽減することが可能となる。
図6は、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10が実行する処理のフローチャートである。
まず、受付部36は、ユーザによる医療情報の入力指示を入力部34から受け付けたか否かを判断する(S1)。ユーザによる医療情報の入力指示を入力部34から受け付けていないと判断した場合(S1でNo)、受付部36は待機する。
また、ユーザによる医療情報の入力指示を入力部34から受け付けたと判断した場合(S1でYes)、表示制御部44は、受付部36から患者特定情報の入力画面の表示指示を受けて、表示部32に患者特定情報の入力画面を表示させる(S2)。ここで、「患者特定情報」とは患者を特定できる情報であり、例えば、患者の氏名(以下、「患者名」という)、患者の住所、患者の初診日などの任意の組み合わせや患者毎に与えられている管理コードである「患者ID」等がある。以下、本実施の形態では「患者特定情報」が「患者名」である場合を例に説明する。
受付部36は、ユーザが患者特定情報の入力画面を参照して入力した患者名を受け付ける(S3)。
表示制御部44は、受付部36から患者名を取得し、当該患者名に対応する医療情報が既に受付情報記憶部42に格納されているか否かを判断する(S4)。
当該患者名に対応する医療情報が既に受付情報記憶部42に格納されていると判断した場合(S4でYes)、表示制御部44は、入力項目記憶部38と受付情報記憶部42とを参照して、医療情報の入力画面を既存の医療情報とともに表示部32に表示させる(S5)。
また、当該患者名に対応する医療情報が受付情報記憶部42に格納されていないと判断した場合(S4でNo)、表示制御部44は、入力項目記憶部38を参照して、医療情報の入力画面を表示部32に表示させる(S6)。
受付部36は、ユーザが入力画面を参照して入力した医療情報を受け付け(S7)、格納指示を受け付けたか否かを判断する(S8)。格納指示を受け付けていないと判断した場合(S8でNo)、受付部36は医療情報の受け付けを継続する。
また、格納指示を受け付けたと判断した場合(S8でYes)、入力確認部48は、入力条件記憶部46を参照して、入力された医療情報が適正であるか否かを確認する(S9)。
入力された医療情報が適正でないと判断した場合(S9でNo)、入力確認部48は、表示制御部44を介して不正な情報があることを表示部32に表示させることにより、ユーザに通知し(S10)、情報受付処理(S7)に戻る。
入力された医療情報が適正であると判断した場合(S9でYes)、治療計画生成部50は、入力確認部48から入力された医療情報を取得し、取得した医療情報に臨床研究の登録に関連した情報が含まれているか否かにより、患者が臨床研究の対象として登録済みであるか否かを判断する(S11)。
まず、治療計画生成部50は、取得した医療情報に臨床研究の登録に関連した情報が含まれている場合に、患者が臨床研究の対象として登録済みであると判断し(S11でYes)、研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aを取得し、当該患者の治療計画に関連する情報を作成する(S12)。続けて、治療計画生成部50は、入力された医療情報および作成した治療計画に関連する情報を受付情報記憶部42に格納する(S13)。
続けて、報告情報生成部52は、入力確認部48から入力された医療情報を取得するとともに、治療計画生成部50を介して研究情報記憶部40が記憶している報告項目情報40bを取得し、入力確認部48から取得した医療情報から報告項目情報40bに対応する医療情報を抽出することにより、報告情報を生成する(S14)。
続けて、カルテ情報生成部54は、入力確認部48から取得した医療情報から、自身が保持している電子カルテ情報に必要な項目に対応する医療情報を抽出することにより、テキスト形式、マークアップ言語による記述形式および画像形式の一部または全部であるカルテ情報を生成する(S15)。続けて、カルテ情報生成部54は、生成したカルテ情報をカルテ情報保持部56に格納する(S16)。
続けて、通信インターフェース部60は、報告情報生成部52から取得した報告情報を症例報告書作成管理装置30に送信して(S16)、処理を終了する。
また、治療計画生成部50は、取得した医療情報に臨床研究の登録に関連した情報が含まれていない場合に、患者が臨床研究の対象として登録済みでないと判断する(S11でNo)。続けて、適格性確認部70は、研究情報記憶部40が記憶している適格基準情報40cと医療情報とを治療計画生成部50から取得する。適格性確認部70は、適格基準情報に含まれる基準のうち、適格性を判定可能な基準については自身が判定をした結果を、適格性を判定不可能な基準についてはその基準を、表示制御部44を介して表示部32に表示させる。
適格性確認部70は、医療情報管理支援装置10の利用者たる医療者が表示部32に表示された情報を確認した結果を取得することにより、患者が被験者として適格であるか否かを判断する(S18)。
まず、患者が被験者として適格であると判断した場合(S18でYes)、適格性確認部70は、臨床研究の登録に関連した情報を入力するための画面を表示制御部44を介して表示部32に表示させるとともに、その画面に対して医療者が入力部34を利用して入力した情報を受付部36を介して取得することにより、患者を被験者として登録する(S19)。
続けて、治療計画生成部50は、適格性確認部70から患者が被験者として登録されたことを受けて、治療計画の作成処理を実行する(S12)。
また、患者が被験者として適格でないと判断した場合(S18でNo)、治療計画生成部50は、適格性確認部70から患者が被験者として不適格であることを内容とする情報を受けて、処理を終了する。その結果、入力確認部48から医療情報を取得したカルテ情報生成部54によるカルテ情報生成処理(S15)およびカルテ情報保持処理(S16)が実行される。
ここでの、カルテ情報生成処理(S15)およびカルテ情報保持処理(S16)は、同一の参照符号を付した上記のカルテ情報生成処理(S15)およびカルテ情報保持処理(S16)と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
図7は、図6に示した治療計画作成S12における詳細な処理を示すフローチャートである。
治療計画生成部50は、研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aを参照して、ユーザが医療情報管理支援装置10を利用している日(以下、「利用日」という。)がコース開始時検査予定期間内であるか否かを判断する(S101)。
ここで、「コース開始時検査期間」とは、臨床研究に含まれる各コースを開始するにあたって、患者が満たすべき健康状態に関する検査が行われるべき、コース開始予定日からの一定期間であり、一般に、プロトコルにより規定される。
本実施の形態でのコース開始時検査期間の検査は、図3(a)の治療計画基準情報40aに含まれる期間中日程基準の検査日に含まれるコース開始日以前の検査が、これに該当する。すなわち、本実施の形態では、「コース開始時検査期間」が、コース開始日の前日のみである例であり、この場合、コース開始予定日の前日に行われた検査結果から、プロトコルに含まれる各コースの治療を患者に開始できるか否かを判断する。
利用日がコース開始時検査予定期間内ではないと判断した場合(S101でNo)、日程作成処理を実行し(S108)、処理を終了する。
利用日がコース開始時検査予定期間内であると判断した場合(S101でYes)、治療計画生成部50は、入力確認部48から取得する医療情報および受付情報記憶部42から取得する当該患者の受付情報42aに、コース開始時検査予定期間内の検査結果があるか否かにより、コース開始時の検査が済んでいるか否かを判断する(S102)。
コース開始時の検査が済んでいると判断した場合(S102でYes)、治療計画生成部50は、入力確認部48から取得した医療情報および受付情報記憶部42から取得した当該患者の受付情報42aのうち、最も利用日に近い検査結果の詳細を、コースを開始するための条件を患者が満たしているか否かを判断するための検査結果として取得する(S103)。
また、コース開始時の検査が済んでいないと判断した場合(S102でNo)、治療計画生成部50は、コース開始時の検査が済んでいないことを、表示制御部44を介して表示部32に表示させることにより、ユーザに通知する(S104)。
続けて、治療計画生成部50は、通信インターフェース部60に医療機関の各部に設置されている装置に検査の指示を送信する(S105)。これにより、自動的に検査に関連する部署に連絡し、検査の予約や手配をすることが可能となる。
続けて、検査結果が入力部34に入力されると、治療計画生成部50は、その検査結果を、入力確認部48からコース開始時の検査結果として取得する(S103)。
治療計画生成部50がコース開始時の検査結果を取得すると、治療計画生成部50は、研究情報記憶部40の治療計画基準情報40aに含まれるコース開始基準を、研究情報記憶部40から取得する(S106)。
続けて、治療計画生成部50は、コース開始時の検査結果と、コース開始基準とを比較し、検査結果がコース開始基準を満たしているか否かにより、治療の次のコースが開始可能であるか否かを判断する(S107)。
検査結果がコース開始基準を満たしており、コースが開始可能であると判断した場合(S107でYes)、治療計画生成部50は、治療計画の具体的な日程を作成し(S108)、処理を終了する。
検査結果がコース開始基準を満たしておらず、コースが開始可能でないと判断した場合(S107でNo)、治療計画生成部50は、研究情報記憶部40の治療計画基準情報40aに含まれる計画変更基準を取得する(S109)。
続けて、治療計画生成部50は、S103における処理と同様に、コース開始時の検査結果の詳細を取得する(S110)。続けて、治療計画生成部50は、コース開始時の検査結果に、取得した計画変更基準情報を適用することにより、治療計画の変更が必要か否かを判断する(S111)。
まず、治療計画の変更が必要でないと判断した場合(S111でNo)、治療計画生成部50は、治療計画の具体的な日程を作成し(S108)、処理を終了する。
また、治療計画の変更が必要であると判断した場合(S111でYes)、続けて、治療計画生成部50は、コース開始時の検査結果に、取得した変更基準情報のうち、臨床研究に関する治療を中止する基準を適用することにより、臨床研究に関する治療を中止するか否かを判断する(S112)。
まず、臨床研究に関する治療を中止すると判断した場合(S112でYes)、治療計画生成部50は、臨床研究に関する治療の中止処理を実行する(S113)。
ここで、臨床研究に関する治療の中止処理は、例えば、治療計画生成部50は、受付情報記憶部42が既に記憶している治療計画を削除し、当該臨床研究に対応する治療方法の終了日に利用日を格納する処理である。
また、臨床研究に関する治療を中止しないと判断した場合(S112でNo)、治療計画生成部50は、治療計画基準情報40aの計画変更基準に応じて変更した投薬計画に従った、治療計画の具体的な日程を作成し(S108)、処理を終了する。
図8は、図7に示した日程作成S108における詳細な処理を示すフローチャートである。
治療計画生成部50は、研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aの期間中日程基準を取得する(S201)。
次に、治療計画生成部50は、S201において取得した期間中日程基準に従って、利用日以後の日程を作成する(S202)。この処理において作成される日程は、具体的には、開始前の検査日、各コースの開始日および終了日、各コースにおける検査日を内容とする。
続けて、治療計画生成部50は、研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aの期間中検査項目を取得する(S203)。
続けて、治療計画生成部50は、S203において取得した期間中検査項目に従って、S202において作成した日程に、各日付けにおける検査項目を対応付けた計画を作成する(S204)。
続けて、治療計画生成部50は、S204において作成した治療計画を受付情報記憶部42に格納し(S205)、処理を終了する。
ここから、図9から図16までを参照して、本実施の形態に係る入力画面の構成および各画面の入力項目について説明する。
各画面の入力項目は、上述の通り、入力項目記憶部38に格納されており、各画面においてユーザが入力した内容は、ユーザの指示により受付情報記憶部42に記録される。
図9は、表示部32に表示される、サマリ情報を入力するための画面901の例を示す図である。
本図に示すように、サマリ情報入力画面901は、患者ID902と、氏名903と、性別904と、年齢905と、保存ボタン906と、「サマリ」タブ907と、「患者詳細」タブ908と、「治療内容」タブ909と、「検査データ」タブ910と、「副作用」タブ911と、「結果」タブ912と、「治療計画」タブ913と、さらに「サマリ」タブ907に含まれる入力項目から構成される。
まず、患者ID902と、氏名903と、性別904と、年齢905と、保存ボタン906とについて説明する。
このうち、患者ID902と、氏名903と、性別904と、年齢905とは、後に図10を参照して説明する患者詳細情報を入力する画面において入力された情報が表示される。そのため、ここでの説明は省略する。
保存ボタン906は、図6のS8において判断される格納指示を受け付けるためのボタンである。本実施の形態に係る保存ボタン906は、GUI(Graphical User Interface)機能によりモニタ上に表示され、ユーザがマウス等の入力部34を用いて保存ボタン906を選択することにより、格納指示が、受付部36により受け付けられる。
以上の、患者ID901と、氏名902と、性別904と、年齢905と、保存ボタン906とは、図9から図16までに示す全ての入力画面に共通して表示される項目である。そのため、後述する図10から図16までにおいて、これら共通項目には同一の参照符号を付し、またこれらの説明は省略する。
次に、各タブ907から913に含まれる入力項目は、入力項目記憶部38が記憶している各カテゴリ38aから38gに含まれる入力項目に、それぞれ対応している。
図9に示すサマリ情報入力画面901は、GUI機能によりモニタ上に表示される「サマリ」タブ907をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「サマリ」タブ907に含まれる項目は、入力項目記憶部38のサマリ情報38aに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「サマリ」タブ907には、病名921と、初診日922と、初回入院日923と、初回退院日924と、外科的治療925と、放射線治療926と、化学療法927と、レーザ治療928と、告知同意929と、担当医930とが、入力項目として含まれる。
病名921は、患者ID902により示される患者の病名を入力する項目である。本図に例示する患者の病名921は、「大腸癌」である。
初診日922は、患者ID902により示される患者の初診日を入力する項目である。本図に例示する患者の初診日922は、「2005/05/11」である。
初回入院日923は、患者ID902により示される患者に入院治療を行った場合に入力され、初回入院治療時の入院日を入力する項目である。本図に例示する患者の初回入院日923は、「2005/05/15」である。
初回退院日924は、患者ID902により示される患者に入院治療を行った場合の、初回入院治療時の退院日を入力する項目である。本図に例示する患者の初回退院日924は、「2005/07/15」である。
外科的治療925は、患者ID902により示される患者に外科的治療を行ったか否かを入力する項目である。放射線治療926と、化学療法927と、レーザ治療928とについても同様であり、それぞれ、患者ID902により示される患者に放射線治療と、化学療法と、レーザ治療とを行ったか否かを入力する項目である。
本図に例示する患者の外科的治療925は「有」であり、当該患者に外科的治療が行われている。また、本図に例示する患者の放射線治療926と、化学療法927と、レーザ治療928とは「無」であり、当該患者に放射線治療と、化学療法と、レーザ治療とが行われていない。
告知同意929は、患者ID902により示される患者に病名を告知する同意が得られているか否かを入力する項目である。本図に例示する告知同意915は「有」であり、当該患者に病名を告知する同意が得られている。
担当医930は、患者ID902により示される患者を担当する医師の氏名を入力する項目である。本図に例示する担当医916は、「甲野 次郎」である。
図10は、表示部32に表示される、患者詳細情報を入力するための画面1001の例を示す図である。図10に示す患者情報入力画面1001は、GUI機能によりモニタ上に表示される「患者詳細」タブ908をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「患者詳細」タブ908に含まれる項目は、入力項目記憶部38の患者情報38bに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「患者詳細」タブ908には、患者ID1007と、患者名1008と、性別1009と、生年月日1010と、年齢1011と、ABO血液型1012と、Rh血液型1013と、郵便番号1014と、住所1015と、臨床研究登録表1016とが、入力項目として含まれる。
患者ID1007は、患者を識別するためのIDを入力する項目である。患者ID1007に入力される情報は受付情報42aを参照して医療情報管理支援装置10により自動的に入力される。
患者名1008は患者の氏名を、性別1009は患者の性別を入力する項目である。
生年月日1010は患者の生年月日を、年齢1011は患者の年齢を入力する項目である。年齢1011は、入力された生年月日1010から医療情報管理支援装置10が自動的に計算し、入力される。
各入力画面901、1001、1101、1201、1301、1401および1501の上部に表示される患者ID902と、患者名903と、性別904と、年齢905とは、「患者詳細」タブ908に入力された患者ID1007と、患者名1008と、性別1009と、年齢1011とに、それぞれ対応する。
ABO血液型1012は、患者ID902により示される患者の血液型のうち、A型と、B型と、O型と、AB型との区別を入力する項目である。
Rh血液型1013は、患者ID902により示される患者の血液型のうち、Rhプラスと、Rhマイナスとの区別を入力する項目である。
郵便番号1014は、患者ID902により示される患者の住所に対応する郵便番号を、住所1015は、患者ID902により示される患者の住所を、入力する項目である。
臨床研究登録表1016は、患者が対象とされている臨床研究に関連する情報をまとめた表であり、名称1017と、フェーズ1018と、研究題目1019とを含む。
臨床研究登録表1016は、患者が臨床研究の対象となっている場合に入力される。したがって、臨床研究登録表1016に含まれる各項目に情報が含まれているか否かにより、当該患者が臨床研究の対象として登録されているか否かを判断できる。
臨床研究登録表1016の名称1017は、臨床研究の名称を入力する項目である。本図は、名称1017が「治験1」である例を示す。
臨床研究登録表1016のフェーズ1018は、臨床研究の段階を入力する項目である。臨床研究は、一般に、4段階に分類される。本実施の形態では、これらの4段階を、第I相、第II相、第III相および第IV相と表記する。
例えば、第I相は、初めて人に治験薬が投与される段階で、主に安全性をみるための研究段階である。第II相は、安全性と有効性との探索のための研究段階であり、安全性に関する探索的研究の段階と、通常至適用量の研究の段階とを含む。第III相は、第II相研究で確認された有効性と安全性とを検証するための研究段階である。第IV相は、市販後に行われる臨床研究の段階のことであり、第III相までの研究段階で得られなかった有効性と安全性とに関する情報を収集するための研究段階である。
本図は、フェーズ1018が「第III相」である例を示す。
臨床研究登録表1016の研究題目1019は、臨床研究の題目を入力する項目である。本図に示す研究題目1019は、「大腸癌に対する化学療法に関する研究」である例を示す。
図11は、表示部32に表示される、治療情報を入力するための画面1101の例を示す図である。図11に示す治療情報入力画面1101は、GUI機能によりモニタ上に表示される「治療内容」タブ909をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「治療内容」タブ909に含まれる項目は、入力項目記憶部38の治療情報38cに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「治療内容」タブ909には、治療内容表1102と、追加削除ボタン1112とが含まれ、また、治療内容表1102の下に表示される、Line1103と、P.S.(Performance Status)1108と、効果1109と、効果判定日1110と、輸血1111とが、入力項目として含まれる。
治療内容表1102は、患者ID902により示される患者に施した治療に関連する情報をまとめた表である。治療内容表1102には、Line1103と、開始日1104と、終了日1105と、治療法1106と、レジメン1107とが、入力項目として含まれる。
Line1103は、治療内容表1102に含まれる行の番号を入力する項目である。
開始日1104は、治療内容表1102に含まれる各治療方法に関連する処置を開始した日付けを入力する項目である。
終了日1105は、治療内容表1102に含まれる各治療方法に関連する処置が終了した日付けを入力する項目である。
治療法1106は、患者ID902により示される患者に施した各治療方法を入力する項目である。
レジメン1107は、各治療方法につき治療に用いた医薬品に関する投薬計画を入力する項目である。
ここで、治療内容表1102に含まれるLine1103と、治療内容表1102の下に表示されるLine1103とは内容が同一であるため、同じ参照符号を付している。
Line1103は、後述する追加削除ボタン1112のプラスボタンを押下することにより行が追加された際に、自動的に付与される。
治療内容表1102の下に表示される各項目の内容、すなわち、Line1103、P.S.1108、効果1109、効果判定日1110および輸血1111の内容は、治療内容表1102においてカーソルが当たっている行に関連する内容である。
例えば、本図では、「Line」が「2」の行にカーソルがあたっており、治療内容表1102の下に表示される各項目の内容は、当該患者に施した「化学療法」に関連する情報が表示されている。
P.S.1108は、患者の全身状態を入力する項目である。P.S.1108には、例えば、「0」は「無症状」、「1」は「軽度の症状、歩行や軽い作業に支障なし」、「2」は「日中の50%以上は動ける」、「3」は「日中の50%以上は横になっている」、「4」は「終日、横になっている」として、対応する数値が入力される。
効果1109は、治療内容表1102に含まれる各治療方法の「総合評価」を入力する項目である。本図は、効果1109が「PR」である例を示す。「PR」が示す意味については、後述する。
効果判定日1110は、効果1109に入力される、治療方法の「総合評価」を判定した日付けを入力する項目である。効果の判定を実行すると、医療情報管理支援装置10が保持するシステム日付けが自動的に入力される。本図は、「2005/08/02」に判定が行われたことを示す。
輸血1111は、治療内容表1102に含まれる各治療方法を施した際に、輸血をしたか否かを入力する項目であり、「有」か「無」かを入力する。
追加削除ボタン1112は、治療内容表1102に含まれる行の追加および削除をするためのボタンである。プラスボタンの押下により、行が追加される。マイナスボタンの押下により、カーソルがあたっている行が削除される。
本図では、「Line」が「2」に対応する行にカーソルがあたっている。この状態で、ユーザがマイナスボタンを押下すると、「Line」が「2」に対応する行は削除される。
図12は、表示部32に表示される、検査情報を入力するための画面1201の例を示す図である。図12に示す検査情報入力画面1201は、GUI機能によりモニタ上に表示される「検査データ」タブ910をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「検査データ」タブ910に含まれる項目は、入力項目記憶部38の検査情報38dに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「検査データ」タブ910には、バイタル検査表1202と、第1の追加削除ボタン1203と、血液検査表1204と、第2の追加削除ボタン1205とが含まれる。
まず、バイタル検査表1202は、患者ID902により示される患者のバイタル情報に関連する検査の結果をまとめた表である。バイタル検査表1202には、観察日1206と、検査項目1207と、検査値1208とが、入力項目として含まれる。
観察日1206は、検査項目1207に含まれる項目に関連する検査をした日付けを入力する項目である。
検査項目1207は、患者ID902により示される患者に検査を行うべき項目のうち、バイタル情報に関連する項目を内容とする。
検査値1208は、各観察日1206における各検査項目1207の検査結果を入力する項目である。
本実施の形態に係る検査項目1207には、P.S.1209と、血圧(収縮期)1210と、血圧(拡張期)1211と、脈拍1212と、SpO21213と、体重1214と、体温1215とが、入力項目として含まれる。
P.S.1209は、P.S.1108と同じであり、患者の全身状態を入力する項目である。
血圧(収縮期)1210は最高血圧の測定値を、血圧(拡張期)1211は最低血圧の測定値を、脈拍1212は脈拍数を、SpO21213は酸素飽和度を、体重1214は
体重の測定値を、体温1215は体温の測定値を、それぞれ入力する項目である。
第1の追加削除ボタン1203は、上記の追加削除ボタン1112と同様の機能を有し、バイタル検査表1202に含まれる検査項目の追加および削除をするためのボタンである。
次に、血液検査表1204は、患者ID902により示される患者の血液検査に関連する検査の結果をまとめた表である。血液検査表1204には、観察日1220と、検査項目1221と、検査値1222と、判定1223とが、入力項目として含まれる。
観察日1220は、検査項目1221に含まれる項目に関連する検査をした日付けを入力する項目である。
検査項目1221は、患者ID902により示される患者に検査を行うべき項目のうち、血液検査に関連する項目を内容とする。検査項目1221に含まれる項目は、通常、臨床研究の検査項目中の血液検査に関連する項目に対応する。
本実施の形態に係る検査項目1221には、血小板1225と、白血球数1226とが、入力項目として含まれる。
検査値1222は、各観察日1220における各検査項目1221の検査結果を入力する項目である。
判定1223は、各検査値1222に関する判定の結果を入力する項目である。ここで入力される判定は、例えば、CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events、有害事象共通用語基準)に従い、判定結果はグレード(数値)で入力される。
第2の追加削除ボタン1205は、上記の第1の追加削除ボタン1203と同様の機能を有し、血液検査表1204に含まれる行の追加および削除をするためのボタンである。
なお、本図に示す「検査データ」タブ910に、さらに、判定ボタンを付加し、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10に、各検査値1222に係る判定を実行させてもよい。このような機能を備えることにより、膨大な項目を含むCATCAEを参照して各検査項目のグレードを入力する手間を省くことができ、入力する医療者の負担を軽減することが可能となる。
図13は、表示部32に表示される、副作用情報を入力するための画面1301の例を示す図である。図13に示す副作用情報入力画面1301は、GUI機能によりモニタ上に表示される「副作用」タブ911をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「副作用」タブ911に含まれる項目は、入力項目記憶部38の副作用情報38eに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「副作用」タブ911には、副作用表1302と、追加削除ボタン1303と、カルテ情報生成チェック1304とが含まれる。
副作用表1302は、患者ID902により示される患者の治療中に発現した副作用に関連する情報をまとめた表であり、副作用1305と、グレード1306と、発現日1307と、ピーク日1308と、収束日1309と、因果関係1210とが、入力項目として含まれる。
副作用1305は、どのような副作用が発現したかを入力する項目である。本図は、「食欲不振」1311と、「下痢」1312と、「白血球減少」1313とが発現した場合の例である。
グレード1306は、各副作用の症状の程度を示すグレード(数値)を入力する項目である。グレードは、例えば、上記のCTCAEに従って入力する。
発現日1307は各副作用が発現した日を、ピーク日1308は各副作用の症状が最も重かった日を、収束日1309は各副作用が収まった日を入力する項目である。
因果関係1310は、当該患者に施した治療と副作用との間に因果関係があるか否かを入力する項目である。
本図は、例えば、「食欲不振」について、治療との間に「因果関係」が「あり」、「グレード」が「1」である程度の副作用が「2005/07/21」に発現し、「2005/07/25」に収束したことを示す。「ピーク日」は、入力されておらず、観察されなかったことを示す。他の副作用についても、同様である。「収束日」に入力されている「未収束」は、未だ症状が収まっていないことを示す。
追加削除ボタン1303は、上記の追加削除ボタン1112と同様の機能を有し、副作用表1302に含まれる行の追加および削除をするためのボタンである。
カルテ情報生成チェック1304は、各画面901、1001、1101、1201、1301、1401および1501において入力された情報からカルテ情報を生成させるか否かを選択する項目である。
カルテ情報生成チェック1304にチェックを入れた状態で、ユーザが保存ボタン906を押下すると、カルテ情報生成部54におけるカルテ情報の生成処理が実行される。これに対して、カルテ情報生成チェック1304にチェックを入れない状態で、ユーザが保存ボタン906を押下すると、カルテ情報生成部54におけるカルテ情報の生成処理は実行されない。
図14は、表示部32に表示される、結果情報を入力するための画面1401の例を示す図である。図14に示す結果情報入力画面1401は、GUI機能によりモニタ上に表示される「結果」タブ912をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「結果」タブ912に含まれる項目は、入力項目記憶部38の結果情報38fに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「結果」タブ912には、部位表1402と、第1の追加削除ボタン1403と、効果表1410と、第2の追加削除ボタン1425とが含まれる。
部位表1402は、患者ID902により示される患者に病変が生じている部位をまとめた表である。部位表1402には、Line1403と、標的病変1404と、非標的病変1405とが、入力項目として含まれる。
Line1403は、部位表1402の行数が入力される項目である。本項目は、ユーザが部位表1402の行を追加または削除したときに、自動的に付される。
標的病変1404は標的病変が生じている部位を入力する項目であり、非標的病変1405は非標的病変が生じている部位を入力する項目である。
第1の追加削除ボタン1403は、上記の追加削除ボタン1112と同様の機能を有し、部位表1402に含まれる行の追加および削除をするためのボタンである。
効果表1410は、全ての標的病変および非標的病変に関連する検査結果および判定結果がまとめた表である。
効果表1410には、タイトル1411と、検査日1412、1415とが含まれ、各検査日1412、1415には、それぞれ、検査値1413、1416と、判定1414、1417とが含まれる。
タイトル1411は、効果表1410の各行がどの病変に関する情報であるかを入力する項目である。具体例については後述する。
検査日1412、1415は、各標的病変および各非標的病変の検査日を入力する項目である。
検査値1413、1416は、各標的病変と各非標的病変との検査結果を入力する項目である。
判定1414、1417は、各病変の検査値から、予め定められた基準に従って判断される治療効果の程度を入力する項目である。ここでの判断の基準には、例えば、プロトコルにおいて定められ、全ての標的病変の消滅を示す「CR」(Complete Response)、標的病変の長径和が治療前の長径和に比し30%以上小さくなったことを示す「PR」(Partial Response)、PRに該当する腫瘍縮小を認めない場合を示す「SD」(Stable Disease)などがある。
第2の追加削除ボタン1415は、上記の第1の追加削除ボタン1406と同様の機能を有し、効果表1410に含まれる行の追加および削除をするためのボタンである。
なお、本図に示す「結果」タブ912に、さらに、判定ボタンを付加し、本実施の形態に係る医療情報管理支援装置10に、各検査値1413、1415に係る判定を実行させてもよい。このような機能を備えることにより、病変の評価を入力するために、逐一、プロトコルを参照して、入力する手間を省くことができ、入力する医療者の負担を軽減することが可能となる。
本図に例示するタイトル1411には、「総合」1420と、「標的総合」1421、「標的1」1422と、「標的2」1423とが表示されている。
効果表1410には全ての標的病変および非標的病変に関連する検査結果および判定結果がまとめられており、本実施の形態に係るタイトル1411には、さらに、「非標的総合」と、「非標的1」とが含まれ、効果表1410をスクロールすることでユーザは閲覧し、また、入力できる。
「総合」1420は、その行が、標的病変および非標的病変を総合評価した結果を入力する項目が属する行であることを示す。
「標的総合」1421は、その行が、標的病変を総合評価した結果を入力する項目が属する行であることを示す。
「標的1」1422は、その行が、部位表1402のLine1403が「1」である標的病変1404を、検査した結果と判定した結果とを入力する項目が属する行であることを示す。すなわち、本図が示す「標的1」1422が含まれる行には、「大腸癌」に係る検査結果と判定結果とが入力される。
「標的2」1423は、その行が、部位表1402のLine1403が「2」である標的病変1404を、検査した結果と判定した結果とを入力する項目が属する行であることを示す。
「非標的総合」は、その行が、非標的病変を総合評価した結果を入力する項目が属する行であることを示す。
「非標的1」は、その行が、部位表1402のLine1403が「1」である非標的病変1405を、検査した結果と判定した結果とを入力する項目が属する行であることを示す。
図15は、表示部32に表示される、治療計画情報を入力するための画面1501の例を示す図である。図15に示す治療計画情報入力画面1501は、GUI機能によりモニタ上に表示される「治療計画」タブ913をユーザがマウス等の入力部34を用いて選択することにより表示される。本実施の形態においては、「治療計画」タブ913に含まれる項目は、入力項目記憶部38の治療計画情報38gに含まれる項目に対応する。
本実施の形態に係る「治療計画」タブ913には、コース数表示1502と、治療計画表1503と、検査日通知表示1572とが含まれる。
コース数表示1502には、治療計画基準情報40aに含まれる治療計画の全コース数が表示される。
治療計画表1503は、患者ID902により示される患者につき、治療計画基準情報40aに従って立てられた計画をまとめた表である。治療計画表1503に含まれる各項目の内容は、治療計画生成部50により生成された内容であるが、ユーザは治療計画情報入力画面1501から手入力により修正できる。
治療計画表1503には、日程情報1504、1505、1506、1507および1508が含まれる。
日程情報1504、1505、1506、1507および1508は、治療計画において検査が実施された、または予定されている日を入力する項目である。
また、治療計画表1503には、検査項目として、病変に関連する情報と、バイタル検査に関する情報と、血液検査に関する情報と、副作用に関する情報とが含まれる。
本実施の形態に係る治療計画表1503において、病変に関連する情報として、「標的病変1」1509と、「標的病変2」1510と、「非標的病変1」1511とが含まれる。バイタル検査に関する情報として、「バイタル」1512が含まれる。血液検査に関する情報として、「血小板」1513と、「白血球」1514とが含まれる。副作用に関する情報として、「食欲不振」1515と、「下痢」1516とが含まれる。
「標的病変1」1509が属する行には、標的病変のうち、部位表1402のLine1403が「1」により示される部位に関する検査結果または検査の要否が入力される。
「標的病変2」1510が属する行には、標的病変のうち、部位表1402のLine1403が「2」により示される部位に関する検査結果または検査の要否が入力される。
「非標的病変」1511が属する行には、非標的病変のうち、部位表1402のLine1403が「1」により示される部位に関する検査結果または検査の要否が入力される。
バイタル1512が属する行には、バイタル情報の検査が済んでいるか否かまたは検査の要否が入力される。
血小板1513が属する行には、血液検査のうち、血小板数の検査結果およびグレード、または検査の要否が入力される。
白血球1514が属する行には、血液検査のうち、白血球数の検査結果およびグレード、または検査の要否が入力される。
食欲不振1515が属する行には、副作用のうち、食欲不振のグレード、または検査の要否が入力される。
下痢1516が属する行には、副作用のうち、下痢のグレード、または検査の要否が入力される。
以上の、治療計画表1503に含まれる検査項目に、検査結果と検査の要否とのいずれが入力されるかは、当該検査が行われる日付けが過ぎているが否かによる。検査の日付けが過ぎている場合は、検査結果が入力される。検査の日付けが過ぎていない場合は、検査の要否が入力される。
検査日通知表示1572は、医療情報管理支援装置10が保持するシステム日付けを利用日として、治療計画に含まれる検査日と利用日とが一致する場合、その旨を表示する。これにより医療情報管理支援装置10は、利用日が検査日であることについて、利用者たる医療者などに注意を促す。
本実施の形態に係る利用日は2005年8月3日であり、「2コースのDay1」に該当するため、検査日通知表示1572にはそれが表示されている。
図16は、表示部32に表示される患者の臨床研究の対象となる適格性を確認する画面1601の例を示す図である。
本図に示す適格性確認画面1550は、研究情報記憶部40が記憶している適格基準情報40cと、確認ボタン1551とを表示する画面である。さらに、本図に示す適格性確認画面1550は、適格基準情報40cに含まれる基準のうち、自動判定が可能な基準については、受付部36が受け付けた医療情報が各適格基準を満たしているか否かを自動判定した結果を表示し、自動判定が不可能な基準については、医療情報管理支援装置10の利用者たる医療者の判断を入力するための選択ボタンを表示する。
具体的には、本図は、適格基準情報40cが図3(c)に示す内容であり、入力確認部48から取得する医療情報が図9から図14までに示す内容である場合の表示例である。
本図に例示する選択基準には、患者の「病名」と「年齢」が含まれ、患者の「病名」が「大腸癌」であり(図9の病名921参照)、「年齢」が「38歳01月」である(図10の年齢1011参照)。これらは、入力項目に対応する項目があるため自動判定がなされており、本図に示す患者は、各選択基準を満たしているため、「OK」と表示されている。
本図に例示する除外基準には、「重篤な術後合併症」と「医師が登録に不適当と判断」とが含まれる。これらは、入力項目に対応する項目がないため自動判定がなされておらず、医療者が各基準の横に表示された「有」または「無」のいずれか一方を選択する。本図は、ともに「無」が選択されている例である。
確認ボタン1551は、利用者が表示内容を確認した後に押下するボタンである。自動判定が不可能な項目については、医療者の判断により入力された「有」または「無」の選択に関する情報が、確認ボタン1551の押下により、受付部36により受け付けられる。適格性確認部70は、このようにして、受付部36に受け付けられた情報を取得することにより、患者の適格性を確認する。
図17は、表示部32に表示される入力チェックの結果を通知する画面1601の例を示す図である。
本図に示す通知画面1601は、検査情報を入力するための画面1201において入力される血圧(収縮期)1210に適正な範囲にない入力値が確認されたことを通知する表示例である。
本図では、血圧(収縮期)1210に「1138」が入力されており、図5(b)に示す範囲情報46bの「血圧」が「1000mmHg以下」に適合しない。そのため、入力確認部48が表示制御部44を介して表示部32に表示させている。ユーザがOKボタン1602を押下することにより、通知画面1601は閉じる。
このような表示画面でユーザに通知することにより、ユーザの入力ミスを防止することができる。
以上、一実施の形態に係る医療情報管理支援装置について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
医療情報管理支援システムが、臨床研究の実施を管理する臨床研究実施管理装置をさらに備える第1の変形例について、図18および図19を参照して説明する。
図18は、第1の変形例に係る医療情報管理支援システムの構成および医療情報管理支援装置の機能的構成を示す図である。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1710は、LAN(Local Area Network)等の通信回線15を介して、電子カルテ情報を管理する電子カルテ装置20と、症例報告書の作成に関する情報を管理する症例報告書作成管理装置30と、臨床研究の実施に関する情報を管理する臨床研究実施管理装置130に接続されている。
第1の変形例に係る電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30とは、実施の形態に係る電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30と、それぞれ、同一の機能を備え、PCなどにより実現される。臨床研究実施管理装置130も、例えば、PCにより実現される。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1710は、表示部32と、入力部34と、受付部36と、入力項目記憶部38と、受付情報記憶部42と、表示制御部44と、入力条件記憶部46と、入力確認部48と、治療計画生成部51と、報告情報生成部52と、カルテ情報生成部54と、カルテ情報保持部56と、カルテ情報処理部58と、通信インターフェース部61とから構成される。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1710が備える各部位について、実施の形態に係る医療情報管理支援装置10が備える各部位と同一の機能を備える部位には、同一の参照符号を付している。
ここでは、本変形例に係る医療情報管理支援装置1710と、実施の形態に係る医療情報管理支援装置10とで同一の機能を有する部位の説明は省略し、異なる機能を有する部位についてのみ説明する。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1710が、実施の形態に係る医療情報管理支援装置10と異なる点は、研究情報記憶部40を備えないことである。実施の形態に係る研究情報記憶部40が記憶している治療計画基準情報40aおよび報告項目情報40bは、後述する臨床研究実施管理装置130が備える記憶部が記憶している。
治療計画生成部51は、治療計画を立てるための情報の取得元が実施の形態に係る治療計画生成部50と異なる。本変形例に係る治療計画生成部51は、通信インターフェース部61が臨床研究実施管理装置130から取得する治療計画基準情報および報告項目情報と、入力確認部48から取得する医療情報とに基づいて治療計画を立てる。
通信インターフェース部61は、実施の形態に係る通信インターフェース部60と異なり、受付部36からの指示を受けて、臨床研究実施管理装置130から治療計画基準情報および報告項目情報を取得し、治療計画生成部51に引き渡す。
図19は、第1の変形例に係る臨床研究実施管理装置130の機能的構成を示す図である。臨床研究実施管理装置130は、上記のように、臨床研究の実施に関する情報を管理する装置であって、各被験者の臨床研究に関する治療計画を立案し、治療計画の変更や臨床研究に関する治療の中止を判断し、変更する場合には変更後の計画を立案する。
臨床研究実施管理装置130は、研究情報記憶部140と、研究情報送信部142と、医療情報取得部144と、治療計画生成部146と、治療計画取得部148と、治療計画記憶部150と、治療計画送信部152と、制御部154と、適格性確認部170とを備える。
また、臨床研究実施管理装置130は、外部に、キーボードやマウス等のユーザの入力を受け付ける部位である入力部156と、モニタやプリンタ等の文字や画像を表示する部位である表示部158とが接続される。
研究情報記憶部140は、実施の形態に係る研究情報記憶部40と同様に、治療計画基準情報および報告項目情報を記憶している。各情報の詳細は、実施の形態において説明したため、ここでの説明は省略する。
研究情報送信部142は、医療情報管理支援装置1710からの要求を受けて、研究情報記憶部140が記憶している治療計画基準情報および報告項目情報を医療情報管理支援装置1710に送信する部位である。
医療情報取得部144は、医療情報管理支援装置1710から医療者が入力した医療情報を、通信回線を介して取得する部位である。
治療計画生成部146は、実施の形態に係る治療計画生成部50と同様に、医療情報取得部144が取得した医療情報に、研究情報記憶部140から取得する治療計画基準情報に含まれる各基準を適用することにより、各被験者の治療計画に関連する情報を生成する。また、治療計画生成部146は、生成した治療計画を治療計画記憶部150に格納する。
また、治療計画生成部146は、コース開始時の検査が済んでいないと判断した場合、通信回線15を介して図示しない、医療機関内の各部に設置された装置に、検査の指示を送信する。
治療計画取得部148は、医療情報管理支援装置1710から医療情報管理支援装置1710が生成した治療計画を、通信回線を介して取得する部位である。
治療計画記憶部150は、治療計画生成部146が生成した治療計画に関する情報または治療計画取得部148が取得した治療計画に関する情報を記憶している。治療計画記憶部150が記憶している情報は、例えば、実施の形態に係る受付情報記憶部42が記憶している治療計画に関する情報と同一である。
治療計画送信部152は、医療情報管理支援装置1710からの要求を受けて、治療計画記憶部150が記憶している治療計画に関する情報を医療情報管理支援装置1710に送信する部位である。
制御部154は、表示部158を制御し、入力部156が受け付けたユーザの入力に従って、研究情報記憶部140に治療計画基準情報および報告項目情報を格納し、また、治療計画生成部146を制御する。
適格性確認部170は、研究情報記憶部140が記憶している適格基準情報と医療情報とを治療計画生成部50から取得し、適格性を判定可能な基準については自身が判定をした結果を、適格性の自動判定が不可能な基準についてはその基準を、表示制御部44を介して表示部32に表示させる。
また、適格性確認部170は、臨床研究実施管理装置130の利用者たる医療者が表示部158に表示された情報を確認した結果を取得することにより、患者が被験者として適格であるか否かを判断する。
以上のような機能を、医療情報管理支援装置1710と臨床研究実施管理装置130とが備えることにより、医療者が医療情報管理支援装置1710に入力した医療情報に基づいて臨床研究に関する治療計画を管理することができる。
本変形例では、医療情報管理支援装置1710と臨床研究実施管理装置130とが共に治療計画生成部50、146を備えているため、それぞれが治療計画の立案などができる。これにより、適宜処理を分散させることが可能となる。
もっとも、同一の機能を有する部位を異なる装置が備えることは必須ではない。そこで、治療計画を生成する部位を臨床研究実施管理装置のみが備える第2の変形例について、図20と図21とを参照して説明する。
図20は、第2の変形例に係る医療情報管理支援システムの構成および医療情報管理支援装置の機能的構成を示す図である。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1910は、LAN(Local Area Network)等の通信回線15を介して、電子カルテ情報を管理する電子カルテ装置20と、症例報告書の作成に関する情報を管理する症例報告書作成管理装置30と、臨床研究の実施に関する情報を管理する臨床研究実施管理装置230に接続されている。
第2の変形例に係る電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30とは、実施の形態に係る電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30と、それぞれ、同一の機能を備える。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1910は、表示部32と、入力部34と、受付部36と、入力項目記憶部38と、受付情報記憶部42と、表示制御部44と、入力条件記憶部46と、入力確認部48と、報告情報生成部52と、カルテ情報生成部54と、カルテ情報保持部56と、カルテ情報処理部58と、通信インターフェース部62とから構成される。
上記のように、本変形例に係る医療情報管理支援装置1910は、これまで説明した医療情報管理支援装置10、1710とは異なり、治療計画生成部50を備えていない。
本変形例に係る医療情報管理支援装置1910が備える各部位について、第1の変形例に係る医療情報管理支援装置1710が備える各部位と同一の機能を備える部位には、同一の参照符号を付している。ここでは、本変形例に係る医療情報管理支援装置1910と、第1の変形例に係る医療情報管理支援装置1710とで同一の機能を有する部位の説明は省略し、異なる機能を有する部位についてのみ説明する。
通信インターフェース部62は、受付部36からの指示を受けると、受付情報記憶部42から直接、情報を取得し、医療情報管理支援装置1910に入力された医療情報を臨床研究実施管理装置230に送信する。
図21は、第2の変形例に係る臨床研究実施管理装置230の機能的構成を示す図である。
臨床研究実施管理装置230は、研究情報記憶部140と、医療情報取得部144と、治療計画生成部146と、治療計画記憶部150と、治療計画送信部152と、制御部154と、適格性確認部170とを備える。また、臨床研究実施管理装置230は、入力部156と表示部158とに接続されている。
本変形例に係る臨床研究実施管理装置230が備える各部位について、第1の変形例に係る臨床研究実施管理装置130が備える各部位と同一の機能を備える部位には、同一の参照符号を付している。
本変形例に係る臨床研究実施管理装置230は、第1の変形例に係る臨床研究実施管理装置130が備える部位の一部で構成されるため、本変形例に係る臨床研究実施管理装置230が備える各部位の説明は省略する。
以上のような機能を、医療情報管理支援装置1910と臨床研究実施管理装置230とが備えることにより、臨床研究実施管理装置230は、医療者が医療情報管理支援装置1710に入力した医療情報に基づいて臨床研究に関する治療計画を集中的に管理する。
したがって、医療情報管理支援装置1910が実行する処理が、実施の形態や第1の変形例に係る医療情報管理支援装置10、1710が実行する処理に比べて減少するため、医療情報管理支援装置1910の負荷が軽減する。
また、電子カルテ装置20、症例報告書作成管理装置30および臨床研究実施管理装置230の一部または全部が既に稼動している医療機関に、医療情報管理支援装置1910を新たに導入する場合、第2の変形例に係る医療情報管理支援装置1910のように、より少ない機能のみを備えた装置の方が容易な導入が可能となる。
さらに、第2の変形例に係る医療情報管理支援装置1910は、医療者が入力した医療情報に基づいて生成した情報を、既に稼動している各装置に送信する。そのため、医療者は、既に稼動している各装置に医療情報を入力する必要がなくなり、導入が容易な医療情報管理支援装置1910によっても、各装置への入力に関連する医療者の負担軽減という主要な目的を達成が可能である。
なお、例えば、医療情報管理支援システムは、電子カルテ情報の管理を目的とする装置や症例報告書の作成ないし作成支援を目的とする装置に加えて、またはこれらの代わりに、例えば、疾病登録に関する情報を管理する装置のような他の目的で医療情報を管理する装置を構成要素としても構わない。この場合、医療情報管理支援装置10は、各装置において管理される医療情報の項目を記憶している記憶部を備え、当該記憶部が記憶している情報に従って各装置に送信する情報を生成する。
さらに、例えば、医療情報管理支援装置10が備える各機能は、上記に例示したような医療情報を管理する装置の1つに備えられても構わない。
さらに、例えば、実施の形態では症例報告書の項目名と医療情報管理支援装置の入力項目名とを同一としたが、これらの項目名が異なる場合、症例報告書の項目と医療情報管理支援装置の項目との対応表を記憶している対応表記憶部を医療情報管理支援装置が備えても構わない。また、対応表記憶部を症例報告書作成管理装置が備えても構わない。
これにより、症例報告書作成管理装置により作成される症例報告書に、ユーザにより医療情報管理支援装置に入力された情報を、項目名に係わらず適切に反映させることが可能になる。
さらに、例えば、実施の形態において検査項目のグレードや、血液型や性別などのように、入力される情報が限定されている場合、これらの入力は入力項目のリストからユーザが選択することにしても構わない。
これにより、入力項目に関連付けてユーザが入力する際に、その関連付けを誤って入力することや単純な入力ミスなどを軽減することができる。そのため、より正確な報告書作成が可能となる。
さらに、これまで医療情報管理支援装置の利用者が医療者であるとして説明したが、医療者は医師に限られないことはもちろんである。例えば、医療者は、看護師や医薬品製造会社の従業員その他の医療関係者や入力を委託された者等である。
最後に、症例報告書作成管理装置30の詳細について、図22から図25を参照して説明する。症例報告書作成管理装置30は、実施の形態、第1の変形例および第2の変形例で共通する。
図22は、症例報告書作成管理装置30の機能的構成を示す図である。
本図に示す医療情報管理支援システムは、電子カルテ装置20と、症例報告書作成管理装置30と、臨床研究実施管理装置130(230)と、医療情報管理支援装置1710(10、1910)と、端末2120とから構成され、各装置および端末2120は通信回線15により接続されている。
本図に示す症例報告書作成管理装置30は、症例報告書に関する電子文書ファイルを管理する。医療情報管理支援装置1710(10、1910)から報告情報を取得すると、報告情報から症例報告書を電子文書ファイルとして自動的に作成するとともに、医療情報管理支援装置1710(10、1910)から取得した報告情報では不足している情報を手入力で埋めるために臨床研究を実施する医療者が利用する端末2120に配信し、不足情報が埋められた電子文書ファイルを端末2120から回収する。
ここで、電子文書ファイルは、複数の情報を格納すべき文書内の位置を内容とする付随情報を含み、外部から取り込んだ情報を付随情報に従って格納する機能を備える電子文書ファイルであって、例えば、Adobe(登録商標)Systems社によって開発されたPDF(Portable Document Format)形式の電子文書ファイルである。
症例報告書に関する電子文書ファイルの付随情報は、症例報告書の記載形式を定義する情報である。このような付随情報のみを含み、医療情報が未だ格納されていない症例報告書に関する電子文書ファイルを、「雛形ファイル」という。
また、雛形ファイルに医療情報を格納した症例報告書に関する電子文書ファイルを「症例報告ファイル」という。
端末2120は、医療機関に設置される医療者が利用する装置であり、例えば、PCにより実現される。端末2120には、キーボードやマウスのような入力部2121と、モニタやプリンタのような表示部2122とが、外部に接続されている。
本図に示す各装置と通信回線15を介して情報を送受信する端末を備えた医療機関は複数であり、したがって、端末も複数台ある。また、1つの医療機関に複数の端末が備えられる場合もある。本図に示す端末2120は、そのうちの1台である。
症例報告書作成管理装置30は、報告情報取得部302と、報告情報記憶部304と、電子ファイル記憶部306と、ファイル作成部308と、制御部310と、ファイル送信部312と、ファイル取得部314とから構成される。
また、症例報告書作成管理装置30には、キーボードやマウスのような入力部316と、モニタやプリンタのような表示部318とが、外部に接続されている。
報告情報取得部302は、医療情報管理支援装置1710(10、1910)から医療者が入力した医療情報を取得する部位である。
報告情報記憶部304は、報告情報取得部302が取得した報告情報を記憶している記憶部である。報告情報記憶部304が記憶している報告情報は、報告情報取得部302により格納される。
図23は、報告情報記憶部304が記憶している報告情報の一例を示す図である。本図は、患者毎の報告情報が報告情報記憶部304に記憶されている例であり、「患者ID」が「11111」、「11112」および「22222」である患者の報告情報304a、304bおよび304cが記憶されている例を示す。
各報告情報304a、304bおよび304cには、患者に実施している臨床研究の報告項目に対応する医療情報が含まれる。
本図は、例えば、「患者ID」が「11111」である報告情報304aに、患者に実施している臨床研究の種別を示す「治験ID」、患者の「性別」などを報告項目として含み、それぞれに「治験1」、「男」という医療情報が格納されている例である。
ここから、図22の説明に戻る。
電子ファイル記憶部306は、各臨床研究に応じた雛形ファイルと、症例報告ファイルとを内容とする電子ファイル情報を記憶している。電子ファイル記憶部306は、さらに、症例報告ファイルの版数を各症例報告ファイルに対応付けて記憶している。
図24は、電子ファイル記憶部306が記憶している電子ファイル情報の一例を示す図である。本図は、患者に実施している臨床研究の種別を示す「治験ID」毎の電子ファイル情報306a、306bおよび306cが電子ファイル記憶部306に記憶されている例である。
本図は、「治験ID」が「治験1」である電子ファイル情報306aに、「治験1.xxx」という雛形ファイルと、「患者ID」が「11111」および「11112」である患者の症例報告ファイルとを含む例を示す。また、例えば、「患者ID」が「11111」である患者については、症例報告ファイルの「ファイル名」が、「治験1症例11111.xxx」であり、症例報告ファイルの最新の「版」が「1」である例を示す。
このように、症例報告ファイル自体をデータベースに蓄積するため、臨床研究毎に報告情報を格納するためのテーブルを作成する必要がなくなる。したがって、多様な症例報告書への対応が容易になる。
また、情報を症例報告ファイル単位で管理するため、症例報告ファイルに含まれる医療情報を個別に保持するより、版数管理が容易になる。
ここから、図22の説明に戻る。
ファイル作成部308は、報告情報取得部302が取得した報告情報を、雛形ファイルに格納することにより、症例報告ファイルを作成する。報告情報は、臨床研究毎に異なるため、雛形ファイルは臨床研究毎に利用者が予め作成する。
このように、医療者が医療情報管理支援装置1710(10、1910)に入力した医療情報から症例報告ファイルを自動的に作成するため、医療者は症例報告書を作成するために改めて情報を入力する必要がなくなる。
制御部310は、入力部316に入力された情報を取得し、また、表示部318に情報を表示させるための制御をする。さらに、ファイル作成部308を制御することにより、症例報告ファイルの修正などを可能とする。さらに、電子ファイル記憶部306を制御することにより、電子ファイル記憶部306が記憶している電子ファイル情報の修正や電子ファイル記憶部306への新たな雛形ファイルの格納を可能とする。
ファイル送信部312は、制御部310から症例報告ファイルを取得するとともに、制御部310の制御に従って、症例報告ファイルを端末2120に送信する。
これにより、医療情報管理支援装置1710(10、1910)に入力された医療情報に、症例報告書で要求される医療情報の一部が不足している場合に、端末2120で症例報告ファイルを取得した医療者は、不足している部分を補充し、症例報告書に関する症例報告ファイルを完成させることができる。
ファイル取得部314は、端末2120から送信された症例報告ファイルを取得し、取得した症例報告ファイルを電子ファイル記憶部306に格納する。これにより、症例報告書作成管理装置30は、医療者が不足部分を補充した後に、端末2120から送信する症例報告ファイルを取得することができる。
以上説明したように、症例報告書作成管理装置30と端末2120とは症例報告ファイルを利用して情報を授受する。そのため、医療者が症例報告ファイルの不足部分を補充する際に、端末2120が通信回線に接続されている必要がない。医療者は、通信回線15を介して端末2120が取得した症例報告ファイルをコピーするなどにより、任意の情報処理装置を利用して編集できる。したがって、症例報告ファイルの欠損部分を補充する際の利便性を向上させることが可能となり、症例報告書に冠する症例報告ファイルの回収率向上が期待できる。
図25は、症例報告書作成管理装置30が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、報告情報取得部302は、医療情報管理支援装置1710(10、1910)から報告情報を取得し(S301)、取得した報告情報を報告情報記憶部304に格納する。
次に、ファイル作成部308は、報告情報取得部302の指示を受けて、報告情報取得部302が取得した報告情報に応じた雛形ファイルを電子ファイル記憶部306から取得する(S302)。ここで、ファイル作成部308が電子ファイル記憶部306から取得する雛形ファイルは、報告情報に含まれる治験IDに基づいて抽出される。
続けて、ファイル作成部308は、報告情報記憶部304から報告情報を取得し、取得した報告情報を雛形ファイルに含まれる付随情報に従って、雛形ファイルに格納することにより、症例報告ファイルを作成する(S303)。
続けて、ファイル作成部308は、作成した症例報告ファイルを電子ファイル記憶部306に格納する。このとき、ファイル作成部308は、症例報告ファイルの版数を「1」とする。
続けて、ファイル送信部312は、ユーザの指示を入力部136から受けた制御部310の制御に従って、症例報告ファイルを端末2120に送信する。
ここで、図示していないが、端末2120は症例報告ファイルを受信する。そして、医療者は症例報告ファイルの不足情報を補充した後に、端末2120から症例報告書作成管理装置30に補充後の症例報告ファイルを送信する。
なお、通信回線15を介して送受信する際には、情報漏洩や改竄を防止するため、電子署名やSSL(Secure Socket Layer)を利用することが望ましい。
続けて、ファイル取得部314は、端末2120から補充後の症例報告ファイルを受信する(S306)。
最後に、ファイル取得部314は、S306において取得した症例報告ファイルを電子ファイル記憶部306に格納する(S307)。このとき、ファイル取得部314は、症例報告ファイルの版数を「2」とする。
以上のように、症例報告書作成管理装置30は、症例報告ファイルを蓄積保持する。そのため、電子ファイルとして蓄積されている医療情報を応用することが可能となる。例えば、統計解析ソフトなどが読み込み可能な、汎用性の高い形式の電子ファイルを作成することができる。統計解析ソフトなどで読み込み可能なファイル形式としては、例えば、CSV(Comma Separated Values)ファイルなどがある。