JP2018206287A - 医療システム及び医療プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、医療システムに関するものである。ここで、「医療システム」とは、医療に関連するシステムであり、具体的には、少なくとも、治験施設に案内する患者を選択するシステムであり、例えば、治験施設に案内する患者を選択する専用システム、あるいは、医療に関するシステム又は汎用システムに対して治験施設に案内する患者を選択する機能を実装することによって実現されるシステム等を含む概念である。また、この「医療システム」は、例えば、集約されたコンピュータによって実現されるシステム、あるいは、分散配置され相互に通信可能となっている複数のコンピュータによって実現されるシステム等を含む概念である。
まず、実施の形態に係る医療システムの構成を説明する。図1は、本実施の形態に係る医療システムが適用される医療環境を例示する図であり、また、図2は、医療システムのブロック図である。なお、図1の医療環境に含まれている治験施設及び医療施設の数については、実際には、図示されているものよりも多かったり少なかったりし得るが、ここでは、説明の便宜上、各々3個ずつ図示されている。
次に、管理サーバ4の構成について説明する。この管理サーバ4は、例えば、通信部41、操作部42、記録部43、及び制御部44を備えている。なお、この管理サーバ4は、例えば管理棟に設置された公知のサーバ等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
通信部41は、端末装置5との間で通信するための通信手段である。この通信部41の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の通信回路等を用いて構成することができる(後述する通信部51も同様とする)。
操作部42は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。この操作部42の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知のマウス、キーボード、又はタッチパッドの如き入力装置等を用いて構成することができる(後述する操作部52も同様とする)。
記録部43は、管理サーバ4の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部43は、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(後述する記録部55についても同様とする)。
医療施設関連情報DB431は、医療施設に関連する情報を格納する格納手段であり、例えば、医療施設情を格納する医療施設情報格納手段、患者情報を格納する患者情報格納手段、及び治験選択基準情報を格納する治験選択基準情報格納手段として機能するものであり、例えば、後述する医療施設特定情報、医療施設側患者情報、医師情報、薬情報、治験選択当否情報、及び治験選択条件情報を格納するものである。
まず、図3は、医療施設特定情報を例示した図である。なお、この図3の「・・・」については具体的な情報が説明の便宜上省略されていることを示している(図3以外の各図も同様とする)。この図3に示すように、医療施設特定情報は、項目「医療施設ID」、項目「医療施設名情報」、項目「医療施設住所情報」、項目「診療科情報」、項目「病床数情報」、項目「医師ID」、項目「薬実績情報」、項目「紹介実績情報」、及び項目「患者ID」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。
次に、図4は、医療施設側患者情報を例示した図である。この図4に示されるように、医療施設側患者情報は、例えば、項目「患者ID」、項目「患者氏名情報」、項目「患者性別情報」、項目「患者年齢情報」、項目「患者疾病情報」、及び項目「質問回答情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「患者ID」に対応する情報は、図3の同一名称の項目の情報と共通である。
次に、図5は、医師情報を例示した図である。この図5に示されるように、医師情報は、例えば、項目「医師ID」、項目「医師氏名情報」、項目「専門情報」、及び項目「論文数情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「医師ID」に対応する情報は、図3の同一名称の項目の情報と共通である。
次に、図6は、薬情報を例示した図である。この図6に示されるように薬情報は、例えば、項目「薬ID」、項目「薬名情報」、及び項目「薬疾病情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。
また、項目「薬名情報」に対応する情報は、薬の名称を特定する薬名情報である(図6では、「A薬」等)。また、項目「薬疾病情報」に対応する情報は、薬を用いて行われる治療の対象となっている疾病を特定する薬疾病情報である(図6では、病名であり「肝臓癌」等)。
次に、図7は、治験選択当否情報を例示した図である。この図7に示されるように治験選択当否情報は、例えば、項目「質問情報」、項目「回答情報」、及び項目「当否情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。
次に、医療施設関連情報DB431に格納される不図示の「治験選択条件情報」とは、図7の治験選択当否情報を用いて、治験を行う治験施設に案内する患者を選択する選択基準を特定する情報であり、例えば、治験選択当否情報の当否情報を用いる限りにおいて任意の情報である。つまり、この不図示の治験選択条件情報としては、例えば、「当否情報で否が無いこと(つまり、全て当であること)」、「当否情報の否が1個以下であること」、あるいは、「心臓発作及び脳卒中が当であること」等の任意の情報を用いることができるが、ここでは、例えば、治験選択条件情報として「当否情報で否が無いこと(つまり、全て当であること)」を用いる場合について説明する。
図2の治験施設関連情報DB432は、治験施設に関連する情報を格納する格納手段であり、例えば、治験施設情報を格納する治験施設情報格納手段、治験関連患者情報を格納する治験関連患者情報格納手段、及び治験判定基準情報を格納する治験判定基準情報格納手段として機能するものであり、例えば、治験施設情報、治験関連患者情報、及び治験判定基準情報を格納するものである。
まず、「治験施設情報」とは、複数の治験施設に関する情報である。図8は、治験施設情報を例示した図である。この図8に示されるように治験施設情報は、例えば、項目「治験施設ID」、項目「治験施設名情報」、項目「治験施設住所情報」、及び項目「治験実績情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。
次に、「治験関連患者情報」とは、治験施設に案内された患者に関する情報である。図9は、治験関連患者情報を例示した図である。この図9に示されるように治験関連患者情報は、例えば、項目「治験施設ID」、項目「患者ID」、項目「患者氏名情報」、項目「患者性別情報」、項目「患者年齢情報」、項目「患者疾病情報」、項目「質問回答情報」、及び項目「治験判定結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。
次に、治験施設関連情報DB432に格納される不図示の「治験判定基準情報」とは、患者の治験を行うか否かを判定する判定基準を特定する情報であり任意の情報であるが、例えば、前述の治験選択条件情報とは異なる条件(例えば、治験選択条件情報よりも厳しい条件)を特定する情報であって、治験施設側で行われる患者の精密検査(例えば、血液検査、MRI検査等)によって特定される項目の条件(例えば、赤血球及び白血球の数が所定の範囲内であり、癌の大きさが所定の範囲内であること)を特定する情報である。
図2の制御部44は、管理サーバ4を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る医療プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して管理サーバ4にインストールされることで、制御部44の各部を実質的に構成する(後述の制御部56も同様とする)。
次に、端末装置5の構成について説明する。端末装置5は、例えば、管理サーバ4にアクセスする者によって用いられる装置の総称であり、一例としては、製薬会社11又は受託機関12の医薬情報担当者、あるいは、治験施設2又は医療施設3の医療従事者によって用いられる携帯端末、又は据え置き型端末として構成することができる装置である。この端末装置5は、例えば、通信部51、操作部52、ディスプレイ53、スピーカ54、記録部55、及び制御部56を備えている。
通信部51は、管理サーバ4との間で通信するための通信手段である。
操作部52は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。
ディスプレイ53は、制御部56の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。このディスプレイ53の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いて構成することができる。
スピーカ54は、制御部56の制御に基づいて各種の音声を出力する音声出力手段である。このディスプレイ53の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の音声出力回路等を用いて構成することができる。
記録部55は、端末装置5の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。
制御部56は、端末装置5を制御する制御手段である。なお、この制御部56の各部により行われる処理については、後述する。
次に、このように構成される医療システム400によって実行される処理について説明する。ここでは、例えば、治験施設選択処理、医療施設選択処理、質問回答情報格納処理、患者案内処理、及び治験判定処理について説明する。
次に、治験施設選択処理について説明する。図10は、治験施設選択処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「治験施設選択処理」とは、案内対象治験施設を選択する処理であり、例えば、主に管理サーバ4にて行われる処理である。この治験施設選択処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図1の受託機関12の医薬情報担当者が、治験施設選択処理を実行するべく管理サーバ4にアクセスするために、自己の端末装置5の操作部52を介して所定操作を行った場合に起動して実行を開始するものとして、実行が開始されたところから説明する。なお、端末装置5及び管理サーバ4の相互間のアクセスについては、端末装置5の通信部51及び管理サーバ4の通信部41の相互間の通信にて行われるが、この通信については公知の通信技術を用いて行われることとし、本願での詳細の説明については省略する。ここでは、例えば、図1の製薬会社11が新たに開発した肝臓癌の抗がん剤の治験業務を行う案内対象治験施設を選択するために、受託機関12の医薬情報担当者が、治験の対象となる肝臓癌の抗がん剤を用いて治療される疾病である「肝臓癌」を指定する所定操作を行うことにより、治験施設選択処理が起動されるものとして、説明する。
次に、医療施設選択処理について説明する。図11は、医療施設選択処理のフローチャートである。「医療施設選択処理」とは、案内対象医療施設を選択する処理であり、例えば、主に管理サーバ4にて行われる処理である。この医療施設選択処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図10の治験施設選択処理と同様にして、実行を開始するものとして、実行が開始されたところから説明する。
次に、質問回答情報格納処理について説明する。図12は、質問回答情報格納処理のフローチャートである。「質問回答情報格納処理」とは、図4の医療施設側患者情報の質問回答情報を格納する処理であり、例えば、主に端末装置5にて行われる処理であって、特に、図11のSB3にて案内対象医療施設として契約した(つまり、SB2にて案内対象医療施設として選択された)医療施設3の医療従事者の端末装置5にて行われる処理である。この質問回答情報格納処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図11のSB3にて案内対象医療施設として契約した図1の医療施設31に患者が来院し、当該医療施設31の医療従事者が当該患者に対して問診を行うために、自己の端末装置5の操作部52を介して所定操作を行った場合に起動して実行を開始するものとして、実行が開始されたところから説明する。
次に、患者案内処理について説明する。図13は、患者案内処理のフローチャートである。「患者案内処理」とは、患者を治験施設に案内する処理であり、例えば、主に管理サーバ4にて行われる処理である。この患者案内処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図12の質問回答情報格納処理を行った後に、図11のSB3にて案内対象医療施設として契約した(つまり、SB2にて案内対象医療施設として選択された)図1の医療施設31の医療従事者が、患者からのリクエストに応じて又は当該リクエストに関わらず定期的(例えば、1週間毎)に、質問回答情報格納処理を実行するべく管理サーバ4にアクセスするために、自己の端末装置5の操作部52を介して所定操作を行った場合に起動して実行を開始するものとして、実行が開始されたところから説明する。ここでは、特に、医療施設31の医療従事者が、自己の医療施設31の患者の中で治験を案内するべき患者がいるか否かを定期的に確認することとし、患者からのリクエストの有無に関わらず自己の医療施設31の患者全てについて当該確認を行うために、定期的に患者案内処理を起動するものとして以下説明する。
次に、治験判定処理について説明する。図14は、治験判定処理のフローチャートである。「治験判定処理」とは、治験を行うか否かを判定する処理であり、例えば、主に管理サーバ4にて行われる処理である。この治験判定処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図13の患者案内処理を行った後に、図13のSD2にて選択された患者が、図10のSA2にて案内対象治験施設として選択された治験施設21に来院し、精密検査(例えば、血液検査(赤血球及び白血球の数する検査等)、MRI検査(癌の大きさを計測する検査)等)を受けた後に、治験施設21の医療従事者が、治験判定処理を実行するべく管理サーバ4にアクセスするために、自己の端末装置5の操作部52を介して所定操作を行った場合に起動して実行を開始するものとして、実行が開始されたところから説明する。
このように実施の形態によれば、治験選択基準情報と患者情報とに基づいて治験施設に案内する患者を選択することにより、例えば、患者を選択する選択基準に基づいて患者を制限することができるので、治験に適した患者を集め易くすることが可能となる。また、例えば、患者情報に基づいて患者を選択することができるので、新聞広告等を用いて患者を募集する必要が無くなり、患者の募集費用を削減して治験のコストを抑えることが可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良できる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。また、上記実施の形態で説明した各情報(DBを含む)については、そのデータ構造を任意に変更してもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、上記実施の形態の図10のSA2において、他の基準にて案内対象治験施設を選択してもよい。例えば、治験施設2についても、図3の医療施設特定情報の各情報の1つ以上の情報と同様な情報が格納されていることとし、この情報を利用して案内対象医療施設を選択する場合と同様にして、案内対象治験施設を選択してもよい。
また、上記実施の形態の各処理については、実施の形態で記載された起動条件又は起動順序とは異なる任意の条件及び順序にて動作さたり、医療システム400において一部の処理を省略して医療環境の実情に合致するように変更してもよい。例えば、案内対象治験施設又は案内対象医療施設は予め定められていることとし、治験施設選択処理、医療施設選択処理、質問回答情報格納処理、患者案内処理、及び治験判定処理のうちの、治験施設選択処理及び医療施設選択処理を省略して、予め定められている各施設に関して残りの処理を行うようにしてもよい。
また、治験施設2及び医療施設3に対して、案内対象治験施設又は案内対象医療施設として選択された場合にはこれらの各施設として利用すること、という合意が予め得られている場合、上記実施の形態において、可能な限り人の介在を省略して自動化してもよい。具体的には、図10〜図14の各処理を所定時間(例えば、24時間〜48時間)毎に繰り返し実行するように構成して、自動化してもよい。この場合、図10のSA3及び図11のSB3で格納した情報を参照して、案内対象治験施設及び案内対象医療施設を把握し、この把握した情報に基づいて自動処理してもよい。また、このように自動化する場合、医療従事者等の介在を可能な限り省略するために、図13のSD4の案内及び図14のSE3の出力については、各患者の端末(例えば、スマートフォン、あるいは、自宅のPC等)に対して直接メッセージを出力してもよい。
また、上記実施の形態の表示出力される情報を、図2のスピーカ54にて音声出力してもよい。
また、上記実施の形態の図3の質問回答情報格納処理を、医療従事者以外の者(例えば、治験施設支援機関であるSMO(Site Management Organization))に行わせてもよい。
また、上記実施の形態の各ステップの一部を省略したり、一部を抜き出して並列的に動作させてもよいし、公知の処理を示す追加ステップに代替したり、あるいは、当該追加ステップを追加したりしてもよい。例えば、図12のSC1〜SC4については、説明の便宜上、直列的に記載したが例えば、終了条件であるSC4を抜き出しての残りの処理に対して並列的に動作させてもよい。
また、上記実施の形態において、再案内部を設けてもよい。ここで、「再案内部」とは、判定手段にて治験を行うものと判定されなかった患者を他の治験施設に案内する再案内手段である。また、「他の治験施設」とは、患者が治験を行うものと判定されなかった治験施設とは異なる別の治験施設であり、例えば、図1の治験施設21にて治験を行うものと判定されなかった場合には、治験施設22又は治験施設23等に相当する。なお、ここでは、この再案内される患者側の視点によれば、当該患者の疾病に関連する治験を行っている治験施設を他の治験施設として案内する必要があるが、本願発明を適用して1種類の疾病に対して(同一の製薬会社又は相互の異なる複数の製薬会社の)複数種類の薬の治験が相互に同時期に行われることが考えられるが、このような場合、再案内される患者の疾病の治療に効果的な薬の治験を行っている治験施設を他の治験施設として案内する。また、再案内を行う場合には、実施の形態の患者案内処理と同様な処理を行って案内してもよいし、実施の形態で説明した基準とは別の基準を設けて当該基準に基づいて案内してもよいし、あるいは、一度は患者が治験の候補になったことを考慮して無条件に案内してもよい。また、治験を行うものと判定したものの、治験を行う者の総数が製薬会社によって定められた一定数を超えてしまい、結果として治験をうけられなかった患者に対しても、上述の再案内を行ってもよい。このように構成することにより、治験を行うものと判定されなかった患者を他の治験施設に案内することにより、例えば、他の治験施設についても、治験に適した患者を集め易くすることが可能となる。また、例えば、治験を受けることを希望している患者に対して、新たな治療のオプションを提示することが可能となる。
また、上記実施の形態の医療システム400を用いて行われる任意の処理(上述の各処理又は各処理以外の公知の処理)を行う過程で、管理サーバ4と端末装置5との間で通信された情報について、後に検索可能とするために識別子を付して格納してもよい。このように構成した場合、医療従事者の業務(例えば、医師の論文作成業務等)に資することが可能となる。
また、上記実施の形態の医療システム400が治験の結果も管理するように構成してもよい。例えば、製薬会社11又は受託機関12の医薬情報担当者、あるいは、治験施設2の医療従事者が治験を行った患者各々の治験の経過又は結果等を、管理サーバ4に格納して管理してもよい。
また、「医療システム」の解釈については、上記実施の形態では、管理サーバ及び端末装置を医療システムであるものと説明したが、管理サーバのみを医療システムであるものと解釈してもよい。
また、上記実施の形態では、1種類の薬の治験を行うために、案内対象治験施設及び案内対象医療施設が1つずつ選択される場合を例示したが、これに限らない。例えば、1つの治験施設又は医療施設を、同時期に、複数種類の薬の案内対象治験施設又は案内対象医療施設として機能させてもよい。この場合、複数の薬の複数の製薬会社各々からのインセンティブに応じて、治験施設又は医療施設側では、患者を案内したり治験を行ったりしてもよい。また、例えば、製薬会社間の過度な競争を防止する観点から、1つの治験施設又は医療施設については、同時期に、1種類のみの薬の案内対象治験施設又は案内対象医療施設として機能させるよう制限してもよい。
また、上記実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に選択して組み合わせてもよい。
付記1の医療システムは、治験を行う治験施設に案内する患者を選択する選択基準を特定する治験選択基準情報を格納する治験選択基準情報格納手段と、前記患者の情報を特定する患者情報を格納する患者情報格納手段と、前記治験選択基準情報格納手段に格納された前記治験選択基準情報と、前記患者情報格納手段に格納された前記患者情報とに基づいて、前記治験施設に案内する前記患者を選択する患者選択手段と、を備える。
付記1に記載の医療システムによれば、治験選択基準情報と患者情報とに基づいて治験施設に案内する患者を選択することにより、例えば、患者を選択する選択基準に基づいて患者を制限することができるので、治験に適した患者を集め易くすることが可能となる。また、例えば、患者情報に基づいて患者を選択することができるので、新聞広告等を用いて患者を募集する必要が無くなり、患者の募集費用を削減して治験のコストを抑えることが可能となる。
3 医療施設
4 管理サーバ
5 端末装置
11 製薬会社
12 受託機関
21 治験施設
22 治験施設
23 治験施設
31 医療施設
32 医療施設
33 医療施設
41 通信部
42 操作部
43 記録部
44 制御部
51 通信部
52 操作部
53 ディスプレイ
54 スピーカ
55 記録部
56 制御部
400 医療システム
431 医療施設関連情報DB
432 治験施設関連情報DB
441 患者選択部
442 医療施設選択部
443 治験施設選択部
444 案内部
445 判定部
446 出力部
また、患者選択手段に選択された患者を治験施設に案内することにより、例えば、治験を受ける候補になり得る患者を治験施設に確実に訪問させることができるので、治験に適した患者を確実に集め易くすることが可能となる。また、例えば、患者が治験の存在を認識していたか否かに関わらず、当該患者に対して新たな治療のオプションを提示することが可能となる。
また、患者を治験施設に案内するべき医療施設である案内対象医療施設を複数の医療施設から選択することにより、例えば、治験のために患者を案内する契約をあらゆる医療施設との間で結ぶことが不要となるので、前述の契約を結ぶコスト(例えば、交渉コストや代償として支払う金銭コスト等)を削減して治験のコストを抑えることが可能となる。また、例えば、治験施設に対してあらゆる医療施設から患者が紹介されることを防止することができるので、紹介される患者が増加して治験施設側の業務に支障を来たすことを防止することが可能となる。
また、患者選択手段に選択された患者を治験施設に案内することにより、例えば、治験を受ける候補になり得る患者を治験施設に確実に訪問させることができるので、治験に適した患者を確実に集め易くすることが可能となる。また、例えば、患者が治験の存在を認識していたか否かに関わらず、当該患者に対して新たな治療のオプションを提示することが可能となる。
また、患者を治験施設に案内するべき医療施設である案内対象医療施設を複数の医療施設から選択することにより、例えば、治験のために患者を案内する契約をあらゆる医療施設との間で結ぶことが不要となるので、前述の契約を結ぶコスト(例えば、交渉コストや代償として支払う金銭コスト等)を削減して治験のコストを抑えることが可能となる。また、例えば、治験施設に対してあらゆる医療施設から患者が紹介されることを防止することができるので、紹介される患者が増加して治験施設側の業務に支障を来たすことを防止することが可能となる。
Claims (7)
- 治験を行う治験施設に案内する患者を選択する選択基準を特定する治験選択基準情報を格納する治験選択基準情報格納手段と、
前記患者の情報を特定する患者情報を格納する患者情報格納手段と、
前記治験選択基準情報格納手段に格納された前記治験選択基準情報と、前記患者情報格納手段に格納された前記患者情報とに基づいて、前記治験施設に案内する前記患者を選択する患者選択手段と、
を備える医療システム。 - 前記患者選択手段に選択された前記患者を前記治験施設に案内する案内手段、を備える、
請求項1に記載の医療システム。 - 前記患者が医療サービスを受ける複数の医療施設に関する情報である医療施設情報を格納する医療施設情報格納手段と、
前記医療施設情報格納手段に格納された前記医療施設情報に基づいて、前記患者を前記治験施設に案内するべき医療施設である案内対象医療施設を前記複数の医療施設から選択する医療施設選択手段と、を備え、
前記案内手段は、前記医療施設選択手段が選択した前記案内対象医療施設の前記医療サービスを受ける前記患者を前記治験施設に案内する、
請求項2に記載の医療システム。 - 複数の前記治験施設に関する情報である治験施設情報を格納する治験施設情報格納手段と、
前記治験施設情報格納手段に格納された前記治験施設情報に基づいて、前記患者を案内するべき前記治験施設である案内対象治験施設を複数の前記治験施設から選択する治験施設選択手段と、を備え、
前記案内手段は、前記治験施設選択手段が選択した前記案内対象治験施設に前記患者を案内する、
請求項2又は3に記載の医療システム。 - 前記患者の治験を行うか否かを判定する判定基準を特定する治験判定基準情報を格納する治験判定基準情報格納手段と、
前記治験判定基準情報格納手段に格納された前記治験判定基準情報に基づいて、前記案内手段が前記治験施設に案内した前記患者について治験を行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、を備える、
請求項2から4の何れか一項に記載の医療システム。 - 前記判定手段にて治験を行うものと判定されなかった前記患者を他の治験施設に案内する再案内手段、を備える、
請求項5に記載の医療システム。 - 治験を行う治験施設に案内する患者を選択する医療プログラムであって、
コンピュータを、
前記治験施設に案内する前記患者を選択する選択基準を特定する治験選択基準情報を格納する治験選択基準情報格納手段に格納された前記治験選択基準情報と、選択基準に関する前記患者の情報を特定する患者情報を格納する患者情報格納手段に格納された前記患者情報とに基づいて、前記治験施設に案内する前記患者を選択する患者選択手段、
として機能させる医療プログラム。
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