JP2008046369A - アクチュエータ、投光装置、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、投光装置、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】質量部の挙動を正確に検知することができるアクチュエータおよび投光装置を提供すること。
【解決手段】本発明のアクチュエータ1は、第2の弾性部26、27を捩れ変形させながら、第2の質量部25を回動させるように構成されたものであって、駆動電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、第2の質量部25の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、第2の質量部25の真の挙動を検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータ、投光装置、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置に関するものである。
例えば、レーザープリンタやディスプレイ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、1自由度振動系の捩り振動子を備えるアクチュエータが開示されている。このようなアクチュエータは、1自由度振動系の捩り振動子として、板状をなすミラーを捩りバネにより支持した構造を有している。また、ミラーには、電極が対向配置されており、ミラーと電極との間に電圧を印加し、これらの間に静電引力を生じさせ、捩りバネを捩れ変形させながらミラーを回動駆動させる。
特許文献1にかかるアクチュエータにあっては、直線状をなす捩りバネ上に、長手形状をなす歪ゲージが形成されている。そして、歪ゲージの抵抗値の変化量に基づき、ミラーの回動の振動数を検知する。このような検知結果に基づいて、ミラーと電極との間に電圧を印加することにより、ミラーを所望の振動数で振動させることができる。
このようなアクチュエータにあっては、歪みゲージの抵抗値変化に基づきミラーの挙動に関する情報を算出するに際し、その算出時間分のタイムラグが生じる。そのため、ミラーの回動角と時刻との関係を正確に求めることが難しいという問題がある。
特に、質量部や弾性部の加工精度や電極の形成精度などによりミラーの回動の振幅中心がミラーの非駆動状態からずれると、前述したようなタイムラグは変動してしまうため、前述したような問題が顕著となる。
ミラーの回動角と時刻との関係を正確に検知することができないと、例えば光スキャナとして用いた場合に、光走査を所望の範囲で行うことができないという問題があった。このような問題は、特に、往復走査を行う場合に顕著となる。
特開平5−119280号公報
本発明の目的は、質量部の挙動を正確に検知することができるアクチュエータ、投光装置、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする。
これにより、第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングを基準として、第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時刻を正確に検知することができる。そのため、質量部の回動角と時刻との関係、例えば質量部の回動角が設定値となるタイミングを正確に検知することができる。また、質量部や弾性部の加工精度などにより、質量部の回動の振幅中心が質量部の非駆動状態からずれていても、そのずれを考慮して質量部の挙動を検知することができる。これらのようなことから、本発明では、質量部や弾性部の加工精度などによらず、質量部の挙動を正確に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段は、前記第1のタイミング検知手段および/または前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時間間隔に基づいて、前記質量部の回動の周期および振幅を求め、その求められた結果のもと、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとの時間差に基づいて、前記質量部の回動角が設定値となる時刻を求めることが好ましい。
これにより、質量部の回動角が設定値となる時刻を正確に検知することができる。その結果、例えば、本発明のアクチュエータを光スキャナに適用した場合、レーザー光を光走査するに際し、レーザー光の照射開始および照射終了を正確なタイミングで行うことができる。その結果、光走査を正確に行うことができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段は、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの間隔に基づいて、前記質量部の回動の周期を求めることが好ましい。
これにより、質量部の回動の周期および振幅をより正確に求めることができる。その結果、質量部の挙動をより正確に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段は、前記質量部の質量と前記弾性部のバネ定数とに関する情報が予め設定されており、この情報と、求められた前記周期とから、前記質量部の回動の振幅を求めることが好ましい。
これにより、質量部の回動の振幅をより正確に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、所定間隔でパルス信号を発信するパルス発信回路を有し、前記駆動手段は、前記パルス発信回路から発信されたパルス信号の周期で前記電圧を発生させる電源回路を備えており、前記第1のタイミング検知手段は、前記パルス発信回路から発信されたパルス信号の発信時刻を記憶する記憶手段を備え、該記憶手段に記憶された時刻に基づき、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知することが好ましい。
これにより、比較的簡単かつ正確に、電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記第2のタイミング検知手段は、前記弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値に基づき、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知することが好ましい。
これにより、簡単かつ正確に、質量部が所定角となるタイミングを検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に沿って延在する長手形状をなすとともに、前記回動中心軸に対し直角な方向での前記弾性部の片側に偏在していることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値変化の幅を大きくすることができる。その結果、質量部が所定角となるタイミングをより正確に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部上には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、本発明のアクチュエータを光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどの光学デバイスに適用することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記弾性部は、第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する第1の弾性部と、前記質量部を第2の質量部としこれを前記第1の質量部に対して回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する第2の弾性部とを有し、前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記第2の質量部を回動させるように構成されており、前記第2のタイミング検知手段は、前記第2の質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知し、前記挙動検知手段は、前記第2の質量部の真の挙動を検知するように構成されていることが好ましい。
これにより、本発明のアクチュエータを2自由度振動系のアクチュエータに適用することができる。2自由度振動系は、第1の質量部の回動により第2の弾性部が捩れ、これに伴って第2の質量部が回動するまでの間の時間である遅延時間が大きいため、本発明を適用することによる効果がより顕著となる。
本発明の投光装置は、レーザー光源と、本発明のアクチュエータとを備え、該アクチュエータは、前記質量部上に光反射性を有する光反射部が設けられ、前記レーザー光源からのレーザー光を前記光反射部で反射させ投光することを特徴とする。
これにより、レーザー光を所望の位置に投影することができる。例えば、レーザー光を光走査するに際し、レーザー光の照射開始および照射終了を正確なタイミングで行うことができる。その結果、光走査を正確に行うことができる。
本発明の光学デバイスは、光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光の向きを変更し得るように構成された光学デバイスであって、
前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする。
これにより、第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングを基準として、第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時刻を正確に検知することができる。そのため、質量部の回動角と時刻との関係、例えば質量部の回動角が設定値となるタイミングを正確に検知することができる。また、質量部や弾性部の加工精度などにより、質量部の回動の振幅中心が質量部の非駆動状態からずれていても、そのずれを考慮して質量部の挙動を検知することができる。これらのようなことから、本発明では、質量部や弾性部の加工精度などによらず、質量部の挙動を正確に検知して、光反射部で反射した光を所望の向きとすることができる。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナであって、
前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする。
これにより、第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングを基準として、第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時刻を正確に検知することができる。そのため、質量部の回動角と時刻との関係、例えば質量部の回動角が設定値となるタイミングを正確に検知することができる。また、質量部や弾性部の加工精度などにより、質量部の回動の振幅中心が質量部の非駆動状態からずれていても、そのずれを考慮して質量部の挙動を検知することができる。これらのようなことから、本発明では、質量部や弾性部の加工精度などによらず、質量部の挙動を正確に検知して、光反射部で反射した光を所望の範囲で走査させることができる。
本発明の画像形成装置は、光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナを備えた画像形成装置であって、
前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする。
これにより、第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングを基準として、第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時刻を正確に検知することができる。そのため、質量部の回動角と時刻との関係、例えば質量部の回動角が設定値となるタイミングを正確に検知することができる。また、質量部や弾性部の加工精度などにより、質量部の回動の振幅中心が質量部の非駆動状態からずれていても、そのずれを考慮して質量部の挙動を検知することができる。これらのようなことから、本発明では、質量部や弾性部の加工精度などによらず、質量部の挙動を正確に検知して、光反射部で反射した光を所望の範囲で走査させ、優れた画像を得ることができる。
以下、本発明のアクチュエータの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図1に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図、図5は、図1に示すアクチュエータの制御系の概略構成を示す図、図6は、図1に示すアクチュエータにおける第2の質量部の挙動検知を説明するためのタイミングチャート、図7は、図1に示すアクチュエータの駆動電圧として交流電圧を用いた場合における交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部のそれぞれの振幅との関係を示すグラフである。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2中および図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
本実施形態のアクチュエータ1は、図1ないし図3に示すような2自由度振動系を有する基体2と、この基体2を支持する支持基板3とを有している。
基体2は、1対の第1の質量部(駆動部)21、22と、1対の支持部23、24と、第2の質量部(可動部)25と、1対の第1の弾性部26、27と、1対の第2の弾性部28、29と、1対の電極32、33とを備えている。
ここで、第1の質量部21と第1の弾性部26と第2の弾性部28とは、質量部である第2の質量部25を支持部23に対し回動可能とするように、第2の質量部25と支持部23とを連結する弾性部である。また、第1の質量部22と第1の弾性部27と第2の弾性部29とは、質量部である第2の質量部25を支持部24に対し回動可能とするように、第2の質量部25と支持部24とを連結する弾性部である。このように、アクチュエータ1は、質量部である第2の質量部25を支持部23、24に対し回動可能とするように、これらを連結する1対の弾性部を有している。
このようなアクチュエータ1にあっては、1対の電極32、33に電圧を印加することにより、1対の第1の弾性部26、27を捩れ変形させながら1対の第1の質量部21、22を回動させ、これに伴って、1対の第2の弾性部28、29を捩れ変形させながら第2の質量部25を回動させる。このとき、1対の第1の質量部21、22および第2の質量部25は、それぞれ、図1に示す回動中心軸Xを中心にして回動する。
1対の第1の質量部21、22は、それぞれ、板状をなし、互いにほぼ同一寸法でほぼ同一形状をなしている。
また、第1の質量部21の平面視にて回動中心軸Xに直角な方向での両端部(回動中心軸Xからの遠位側の両端部)には、櫛歯状をなす櫛歯状電極部211、212が設けられている。これと同様に、第1の質量部22の平面視にて回動中心軸Xに直角な方向での両端部(回動中心軸Xからの遠位側の両端部)には、櫛歯状をなす櫛歯状電極部221、222が設けられている。
また、1対の第1の質量部21、22の間には、第2の質量部25が設けられており、1対の第1の質量部21、22は、図1における平面視にて、第2の質量部25を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。
第2の質量部25は、板状をなし、その板面に光反射部251が設けられている。これにより、アクチュエータ1を光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチなどの光デバイスに適用することができる。
第1の弾性部26は、第1の質量部21を支持部23に対して回動可能とするように、第1の質量部21と支持部23とを連結している。これと同様に、第1の弾性部27は、第1の質量部22を支持部24に対して回動可能とするように、第1の質量部22と支持部24とを連結している。
第2の弾性部28は、第2の質量部25を第1の質量部21に対して回動可能とするように、第2の質量部25と第1の質量部21とを連結している。これと同様に、第2の弾性部29は、第2の質量部25を第1の質量部22に対して回動可能とするように、第2の質量部25と第1の質量部22とを連結している。
各第1の弾性部26、27および各第2の弾性部28、29は、同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、第1の質量部21、22が支持部23、24に対して、また、第2の質量部25が第1の質量部21、22に対して回動可能となっている。
このように、基体2は、第1の質量部21、22と第1の弾性部26、27とで構成された第1の振動系と、第2の質量部25と第2の弾性部28、29とで構成された第2の振動系とを有する。すなわち、基体2は、第1の振動系および第2の振動系からなる2自由度振動系を有する。
前述した第2の弾性部28の上面には、その長手方向に沿ってピエゾ抵抗素子41が設けられている。これと同様に、第2の弾性部29の上面には、その長手方向に沿ってピエゾ抵抗素子42が設けられている。
より具体的には、ピエゾ抵抗素子41は、第2の質量部25の平面視にて、回動中心軸Xに直角な方向における第2の弾性部28の片側(電極33側)に偏在しつつ、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしている。また、ピエゾ抵抗素子41は、回動中心軸X方向における第2の弾性部28のほぼ全域に亘って設けられている。このようなピエゾ抵抗素子41は、第2の弾性部28の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
これと同様に、ピエゾ抵抗素子42は、第2の質量部25の平面視にて、回動中心軸Xに直角な方向における第2の弾性部29の片側(電極32側)に偏在しつつ、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしている。また、ピエゾ抵抗素子41は、回動中心軸X方向における第2の弾性部29のほぼ全域に亘って設けられている。このようなピエゾ抵抗素子42は、第2の弾性部29の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
このようなピエゾ抵抗素子41、42は、その抵抗値が第2の質量部25の回動に伴って大きく変化する。そのため、これらピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量に基づいて、第2の質量部25(質量部)の挙動を高精度に検知し、第2の質量部25(質量部)の挙動を所望のものとすることができる。なお、第2の質量部25の挙動検知に関しては、後に詳述する。
また、支持部23の上面には、ピエゾ抵抗素子である抵抗素子43が設けられている。これと同様に、支持部24の上面には、ピエゾ抵抗素子である抵抗素子44が設けられている。
この1対の抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力(第1の質量部21、22および第2の質量部25の回動による応力)を受けない位置に設置されている。
このようなピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44は、ブリッジ回路111(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。このようなブリッジ回路111は、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化に応じた信号(電圧)を出力する。ここで、抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42とほぼ同等の温度特性を有している。そのため、ブリッジ回路111は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度特性によらず、ピエゾ抵抗素子41、42の変形量に応じた信号(電圧)を安定して出力することができる。
このようなピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44は、それぞれ、特に限定されないが、例えば、ボロンなどの不純物をドープしたシリコンで構成されている。より具体的には、例えば、基体2がn型のシリコンで構成されている場合、高濃度(例えば不純物濃度1.0×1018〜1.0×1020cm−3)で不純物を拡散させることで、ピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44を、それぞれ、p型の拡散抵抗層として形成することができる。また、本実施形態では、図示しないが、図2にて基体2の上面のうちピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44以外の部分には、シリコン酸化膜などの絶縁層が形成され、この絶縁層上に各素子から検知回路11への配線が形成されている。
なお、本実施形態では、ピエゾ抵抗素子41、42を第2の弾性部28、29の一部として一体的に形成されているが、第2の弾性部28、29と別体として形成されていてもよい。また、抵抗素子43、44を支持部23、24の一部として一体的に形成されているが、支持部23、24と別体として形成されていてもよい。また、抵抗素子43、44の設置位置は、前述したような温度条件および位置であれば、前述したものに限られない。また、抵抗素子43、44としては、それぞれ、ピエゾ抵抗素子以外の抵抗素子を用いることもできる。
このような2自由度振動系は、基体2の全体の厚さよりも薄く形成されているとともに、図2および図3にて上下方向で基体2の上部に位置している。換言すれば、基体2には、基体2の全体の厚さよりも薄い部分が形成されており、この薄い部分に異形孔が形成されることにより、第1の質量部21、22と第2の質量部25と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29とが形成されている。
本実施形態では、前記薄肉部の上面が支持部23、24の上面と同一面上に位置することにより、前記薄い部分の下方には、各質量部21、22、25の回動のための空間(凹部)30が形成されている。
このような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29とが一体的に形成されている。
なお、基体2は、SOI基板等の積層構造を有する基板から、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29と、電極32、33とを形成したものであってもよい。その際、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24の一部と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29とが一体的となるように、これらを積層構造の基板の1つの層で構成するのが好ましい。
また、電極32、33は、第1の質量部21、22と第2の質量部25と支持部23、24と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29とに対し、離間している。これにより、電極32、33は、第1の質量部21、22と第2の質量部25と支持部23、24と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29に対し電気的に絶縁されている。
また、電極32は、前述した第1の質量部21の櫛歯状電極部211に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部321と、第1の質量部22の櫛歯状電極部221に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部322とが形成されている。
これと同様に、電極33は、前述した第1の質量部21の櫛歯状電極部212に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部331と、第1の質量部22の櫛歯状電極部222に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部332とが形成されている。
ここで、櫛歯状電極部211は、櫛歯状電極部321に対し、上下方向に初期変位しているのが好ましい。これと同様に、櫛歯状電極部212は櫛歯状電極部331に対し、櫛歯状電極部221は櫛歯状電極部322に対し、櫛歯状電極部222は櫛歯状電極部332に対し、上下方向に初期変位しているのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の回動駆動の開始を簡単にすることができる。
電極32、33は、後述する電源回路121に接続されており、交流電圧(駆動電圧)が印加されるようになっている。
前述したような基体2に接合した支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。
支持基板3の上面には、図2および図3に示すように、第2の質量部25に対応する部分に開口部31が形成されている。
この開口部31は、第2の質量部25が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、アクチュエータ1全体の大型化を防止しつつ、第2の質量部25の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
なお、前述したような逃げ部は、前記効果を十分に発揮し得る構成であれば、必ずしも支持基板3の下面(第2の質量部25と反対側の面)で開放(開口)していなくてもよい。すなわち、逃げ部は、支持基板3の上面に形成された凹部で構成することもできる。また、空間30の深さが第2の質量部25の振れ角(振幅)に対し大きい場合などには、逃げ部を設けなくともよい。
ここで、アクチュエータ1の制御系を説明する。
本実施形態にかかるアクチュエータ1は、図5に示すように、所定周期で電圧を印加することにより第2の質量部25を駆動するための駆動手段12と、第2の質量部25の回動が所定角となったときのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段11と、駆動手段12の電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段13と、第1のタイミング検知手段11および第2のタイミング検知手段13の検知結果に基づき駆動手段12の駆動を制御する制御手段14とを有している。
駆動手段12は、前述した電極32、33と、この電極32、33に電圧を印加する電源回路121とを有している。本実施形態では、電源回路121は、電極32と電極33とに交互に電圧を印加するように構成されている。
第1のタイミング検知手段11は、前述したピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44で構成されたブリッジ回路111と、差動増幅回路112(差動アンプ)と、ワンショット回路113と、微分回路114とで構成されている。
ブリッジ回路111は、ピエゾ抵抗素子41、42の歪み量(変形量)に応じた信号を出力するようになっている。
差動増幅回路112は、前述したブリッジ回路111の出力を増幅し出力する機能を有する。
ワンショット回路113は、前述した差動増幅回路112の出力がゼロクロスするタイミングでhighの信号とlowの信号とを切り換えて出力する機能を有する。すなわち、ワンショット回路113は、差動増幅回路112の出力がゼロクロスするタイミングで立上がりまたは立下りする矩形波の信号を出力する。
微分回路114は、前述したワンショット回路113の出力波形(矩形波)を微分した波形(パルス)の信号を出力する機能を有する。
一方、第2のタイミング検知手段13は、後述する制御手段14のパルス発振回路142のパルス信号の発信時刻(発信タイミング)を記憶する記憶手段であるメモリ131を有している。本実施形態では、メモリ131は、パルス発振回路142のパルス信号の発信時刻のほか、当該パルス信号の極性(正負)の情報も記憶する機能を有する。
制御手段14は、前述した第1のタイミング検知手段11および第2のタイミング検知手段13の検知結果に基づき、第2の質量部25の回動角が設定角となるタイミングを求める演算回路141と、演算回路141の演算結果に基づき、前述した電源回路121の駆動信号としてパルス信号を発信するパルス発信回路142とを有している。
以上説明したような制御系にあっては、前述した第1のタイミング検知手段13と第2のタイミング検知手段11と演算回路141とで、第2の質量部25(質量部)の真の挙動を検知する挙動検知手段を構成している。
以上のような構成のアクチュエータ1は、次のようにして駆動する。
まず、パルス発信回路142が、図6(a)に示すように、予め設定された時間間隔(一定間隔)で正のパルス信号と負のパルス信号とを交互に発信する。このようなパルス信号は、電源回路121およびメモリ131にそれぞれ入力される。
パルス発信回路142からメモリ131にパルス信号が入力されると、そのパルス信号の発信タイミングがメモリ131に記憶される。すなわち、メモリ131は、駆動電圧の周期の所定位相でのタイミング(本実施形態では、駆動電圧の印加開始タイミング)を記憶する。
一方、パルス発信回路142から電源回路121にパルス信号が入力されると、正のパルス信号の発信時刻を始点として図6(b)に示すような波形の電圧が電極32に印加される。また、負のパルス信号の発信時刻を始点として図6(c)に示すような波形の電圧が電極33に印加される。すなわち、所定周期で電極32、33に交互に電圧が印加される。このとき、第1の質量部21、22は接地されている。なお、電圧波形は、図6(b)、(c)に示すものに限定されない。
すると、電極32と第1の質量部21、22との間(より具体的には、櫛歯状電極部321と櫛歯状電極部211との間、および、櫛歯状電極部322と櫛歯状電極部221との間)と、電極33と第1の質量部21、22との間(より具体的には、櫛歯状電極部331と櫛歯状電極部212との間、および、櫛歯状電極部332と櫛歯状電極部222との間)とに交互に静電引力が生じる。
この静電気力により、第1の弾性部26、27を軸に(すなわち、回動中心軸Xまわりに)、支持基板3の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。
そして、この第1の質量部21、22の振動(駆動)に伴って、第2の弾性部28、29を介して連結されている第2の質量部25も、第2の弾性部28、29を軸に(すなわち、回動中心軸Xまわりに)、支持基板3の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。
このとき、捩れ変形する第2の弾性部28では、その幅方向(平面視にて回動中心軸Xに直角な方向)での端部にて主に、回動中心軸X方向での歪が生じる。これにより、ピエゾ抵抗素子41、42が引張応力または圧縮応力を受ける。
より具体的には、非駆動状態にある第2の質量部25を、第2の弾性部28を捩れ変形させながら、回動中心軸Xを中心として回動させると、第2の弾性部28の回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部28の幅方向での中央部では極めて少なく、中央部よりも端部のほうが大きい。また、第2の弾性部28の回動中心軸X方向での歪みは、第2の弾性部28の幅方向での両端部で互いに反対方向になっている。また、第2の弾性部28の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部28と第2の質量部25との境界部付近で最大となる。
これと同様に、非駆動状態にある第2の質量部25を、第2の弾性部29を捩れ変形させながら、回動中心軸Xを中心として回動させると、第2の弾性部29の回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部29の幅方向での中央部では極めて少なく、中央部よりも端部のほうが大きい。また、第2の弾性部29の回動中心軸X方向での歪みは、第2の弾性部29の幅方向での両端部で互いに反対方向になっている。また、第2の弾性部29の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部29と第2の質量部25との境界部付近で最大となる。
前述したような第2の弾性部28の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪みと、第2の弾性部29の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪みとは、互いに反対方向となっている。
したがって、第2の質量部25が回動しているとき、第2の弾性部28上に設けられたピエゾ抵抗素子41の抵抗値と、第2の弾性部29上に設けられたピエゾ抵抗素子42の抵抗値とは、一方が増加し、他方が減少する。
このようなピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化は、第2の弾性部28の捩れ変形量(第2の質量部25の回動量)に応じたものとなる。
このように第2の質量部25の回動に伴ってピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値が変化すると、その変化量に応じて、図5に示す差動増幅回路112の出力信号(電圧値)は、図6(d)に示すように変化する。ここで、差動増幅回路112の出力がゼロとなるとき(すなわち、(ピエゾ抵抗素子41の抵抗値)=(ピエゾ抵抗素子42の抵抗値)となる時刻)、第2の質量部25の回動角がほぼゼロである。
そして、このような差動増幅回路112の出力信号は、ワンショット回路113にて、図5(e)に示すように、highの信号とlowの信号とからなる信号(矩形波信号)に変換される。すなわち、ワンショット回路113は、作動増幅回路112の出力が0となる時刻でHighの信号とLowの信号とに切り換わるH/Lの信号を生成する。
ワンショット回路113の出力信号(矩形波信号)は、微分回路114にて、図6(f)に示すようなパルス信号に変換される。すなわち、ワンショット回路113は、作動増幅回路112の出力が0となる時刻で発信するパルス信号を生成する。このパルス信号の発信タイミングは、第2の質量部25の回動角が所定角(本実施形態ではほぼゼロ)となるタイミングである。
このタイミングは、パルス発信回路142の対応するパルス信号の発信タイミングから遅延している。この遅延は、主に、駆動手段12による駆動力が生じてから、この駆動力が第2の弾性部28、29に伝達されるまでの時間に起因するものである。
以上のようにして、第2のタイミング検知手段11は、第2の質量部25の回動角が所定角となるタイミングを検知することができる。
そして、演算回路141にて、微分回路114の出力信号と、メモリ131に記憶された情報とに基づき、第2の質量部25の挙動(より具体的には、第2の質量部25の回動角と時刻との関係)を求める。すなわち、演算回路141は、第1のタイミング検知手段11によって検知されたタイミング(以下、「第1のタイミング」と言う。)と、第2のタイミング検知手段13によって検知されたタイミング(以下、「第2のタイミング」と言う。)とに基づき、第2の質量部25の真の挙動を検知する。
以下、演算回路141の作動、すわなち、時刻tと第2の質量部の回動角との関係を求める方法を具体的に説明する。
(第2の質量部の回動の周期)
図6(f)に示すように、第2のタイミングの間隔(具体的には、時間長さT1と時間長さT2との合計)により、第2の質量部25の回動の周期Tを求める。ここで、時間長さT1と時間長さT2は、異なっている。より具体的には、時間長さT1は、時間長さT2よりも短くなっている。これは、第2の質量部25や第2の弾性部26、27の寸法精度のバラツキ等により、第2の質量部25の回動の振幅の中心が非駆動状態からずれることによるものである。
(第2の質量部の振幅)
前述したように求められた周期Tに基づき、第2の質量部25の回動の振幅Aを求める。ここで、第2の質量部25が第2の質量部25の質量と第2の弾性部26、27のバネ定数とに応じた単振動をしていることから、周期Tに基づき、第2の質量部25の回動の振幅Aを求めることができる。本実施形態では、周期と振幅との関係が予め設定されたテーブルを有し、このテーブルに基づき、求められた周期Tに応じた振幅Aが決定される。
また、アクチュエータ1を光学デバイスとして用いる場合、第2の質量部25の回動の振幅の中心は、第2の質量部25の光学的な中心である。このような第2の質量部25の回動の振幅の中心は、第2の質量部25や第2の弾性部26、27の寸法精度のバラツキ等により、第2の質量部25の板面が支持基板3の板面に対し平行とならずにずれることがある。第2の質量部25の回動の中心がずれると、第2のタイミングから、第2の質量部25の回動角が設定値(例えば、走査用のレーザー光の照射開始タイミングや照射終了タイミング)となる時刻までの時間長さにもズレが生じする。そのため、例えば、走査用のレーザー光の照射開始タイミングや照射終了タイミングを、第2のタイミングから一定時間経過後のタイミングに固定していると、走査されたレーザー光の軌跡にズレが生じてしまう。そこで、本発明では、後述するように、第2の質量部25の回動の中心のズレを考慮し、第2の質量部25の真の挙動を検知する。
(第2の質量部の回動角と時刻tとの関係)
前述したように、第2の質量部25の回動角がゼロとなるタイミングは、パルス発信回路142の対応するパルス信号の発信タイミングから遅延している。したがって、第1のタイミングと第2のタイミングとの間には、時間差ΔTが生じる。
この時間差ΔTは、第2の質量部25の回動の周期T(振動数)や振幅Aにより異なり、また、第2の質量部25の回動の中心の位置によっても異なる。
そこで、演算回路141では、メモリ131に記憶されたパルス信号の時刻(第1のタイミング)と、検出パルス信号の時刻とに基づいて、時間差ΔTを求め、求められたΔTと、前述した周期Tおよび振幅Aとに応じて、図6(g)に示すように、第2の質量部25の回動角と時刻Tとの関係を求める。
具体的には、例えば、光走査用のレーザー光の照射開始タイミングおよび照射終了タイミングを第2の質量部25の周期(振動数)および振幅ごとに予め設定しておき、求められたΔTに応じて、レーザー光の照射開始タイミングおよび照射終了タイミングを決定する。
このような第2の質量部25の挙動検知は、アクチュエータ1の動作の初期にのみ行い、その結果(照射開始タイミングおよび照射終了タイミング)と、パルス発信回路142のタイミングとの関係に基づき、所定間隔でレーザー光を照射するのが好ましい。すなわち、通常、レーザー光の照射開始タイミングおよび照射終了タイミングは、パルス発信回路142のタイミングを基準として固定されており、そのキャリブレーションを、前述したような第2の質量部25の挙動検知の結果に基づき行うのが好ましい。
(第2の質量部の回動方向)
前述したように第2の質量部25の回動角と時刻Tとの関係を求めるに際しては、第2の質量部25の回動方向をも考慮する。第2の質量部25の回動方向は、メモリ131に記憶されたパルス信号の極性情報に基づき求めることができる。より具体的には、パルス信号の極性がプラスであるときは、図1にて第2の質量部25の上側の端部が支持基板3に近づき下側の端部が支持基板3に遠ざかるように回動していると判断する。逆に、パルス信号の極性がマイナスであるときには、図1にて第2の質量部25の上側の端部が支持基板3に遠ざかり下側の端部が支持基板3に近づくように回動していると判断する。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ1は、第1のタイミングを基準として、第2のタイミングの時刻を正確に検知することができる。そのため、第2の質量部25(質量部)の回動角と時刻との関係(例えば第2の質量部25の回動角が設定値となるタイミング)を正確に検知することができる。また、基体2の加工精度などにより、第2の質量部25の回動の振幅中心が第2の質量部25の非駆動状態からずれていても、そのずれを考慮して第2の質量部25の挙動を検知することができる。これらのようなことから、本発明では、基体2の加工精度などによらず、第2の質量部25の挙動を正確に検知することができる。
特に、本実施形態では、第2のタイミングの時間間隔に基づいて、第2の質量部25の回動の周期Tおよび振幅Aを求め、その求められた結果のもと、第1のタイミングと第2のタイミングとの時間差に基づいて、第2の質量部25の回動角が設定値となる時刻を求めるため、第2の質量部25の回動角が設定値となる時刻を正確に検知することができる。その結果、例えば、本発明のアクチュエータ1を光スキャナに適用した場合、レーザー光を光走査するに際し、レーザー光の照射開始および照射終了を正確なタイミングで行うことができる。その結果、光走査を正確に行うことができる。
なお、第2の質量部25の周期は、第1のタイミングの時間間隔に基づいて、求めることも可能であるが、第2のタイミングの時間間隔に基づいて、第2の質量部25の回動の周期を求めると、第2の質量部25の回動の周期Tおよび振幅Aをより正確に求めることができる。その結果、第2の質量部25の挙動をより正確に検知することができる。
また、第2の質量部25の回動の振幅Aを求めるに際し、予め設定された、第2の質量部25の質量や第2の弾性部26、27のバネ定数とに関する情報と、求められた周期Tとを用いるため、第2の質量部25の回動の振幅Aをより正確に検知することができる。
また、第1のタイミング検知手段13は、パルス発信回路142から発信されたパルス信号の発信時刻を記憶するメモリ131(記憶手段)に記憶された時刻に基づき、第1のタイミングを検知するため、比較的簡単かつ正確に、第1のタイミングを検知することができる。
また、第2のタイミング検知手段11は、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値に基づき、第2のタイミングを検知するため、簡単かつ正確に、第2のタイミングを検知することができる。特に、ピエゾ抵抗素子41、42は、平面視にて、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなすとともに、回動中心軸Xに対し直角な方向での第2の弾性部26、27の片側に偏在しているため、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化の幅を大きくすることができる。その結果、第2のタイミングをより正確に検知することができる。
また、本実施形態のような2自由度振動系のアクチュエータ1は、第1の質量部21、22の回動により第2の弾性部26、27が捩れ、これに伴って第2の質量部25が回動するまでの間の時間である遅延時間が大きいため、本発明を適用することによる効果がより顕著となる。
また、前述したように、ピエゾ抵抗素子41、42が平面視にて回動中心軸Xからずれた位置に偏在しつつ回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしているため、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量を大きくすることができる。そのため、高精度に第2の質量部25の挙動を検知し、第2の質量部25の挙動を所望のものとすることができる。その際、ピエゾ抵抗素子41、42の1つあたりの電極数を2つとし、比較的簡単な配線とすることができるため、アクチュエータ1の構成を比較的簡単なものとしつつ、質量部の挙動検知を実現することができる。
これに対し、仮に、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)を平面視にて第2の弾性部28(第2の弾性部29)の幅方向での中央部のみに設けると、前述したように回動軸線X方向での歪み量が極めて小さいため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化が小さく、第2の質量部25の挙動を高精度に検出することができない。
また、仮に、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)を平面視にて第2の弾性部28(第2の弾性部29)の長手方向での一部または全域にて幅方向での全域に設けると、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)の幅方向での両端部での応力が反対方向となり、その抵抗値変化が相殺されてしまうため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化が小さく、第2の質量部25の挙動を高精度に検出することができない。
また、本実施形態では、1対のピエゾ抵抗素子41、42は、平面視にて回動中心軸Xに対して互いに異なる側に偏在しているとともに、差動増幅回路112に接続されているため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化として高精度に(高感度で)検知することができる。その結果、より高精度に第2の質量部25の挙動を検知することができる。本実施形態では、1対のピエゾ抵抗素子41、42と1対の抵抗素子43、44とでブリッジ回路111を構成し、ブリッジ回路111の出力を差動増幅回路112で増幅することで、第2のタイミング検知手段11の構成を比較的簡単なものとしている。
また、1対の抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力を受けない位置(第2の質量部25の回動による応力を受けない位置、具体的には支持部23、24上)に設置されているため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の温度依存性を補償して、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。また、1対の抵抗素子43、44を支持部23、24上に設けているため、アクチュエータ1のパッケージングを優れたものとしつつ、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。
また、ピエゾ抵抗素子41は回動中心軸X方向における第2の弾性部28のほぼ全域に亘って設けられ、また、ピエゾ抵抗素子42は回動中心軸X方向における第2の弾性部29のほぼ全域に亘って設けられているため、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量の幅をさらに大きくして、第2の質量部25の挙動を極めて高感度に検知することができる。
また、第1の質量部21の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとし、第1の質量部22の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとし、第2の質量部25の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとしたとき、本実施形態では、第1の質量部21、22が、それぞれ独立して設けられているため、第2の質量部25の大きさ(長さL)にかかわらず、第1の質量部21、22と第2の質量部25とが干渉せず、LおよびLを小さくすることができる。これにより、第1の質量部21、22の回転角度(振れ角)を大きくすることができ、その結果、第2の質量部25の回転角度を大きくすることができる。
また、第1の質量部21、22および第2の質量部25の寸法は、それぞれ、L<LかつL<Lなる関係を満足するよう設定されるのが好ましい。
前記関係を満たすことにより、LおよびLをより小さくすることができ、第1の質量部21、22の回転角度をより大きくすることができ、第2の質量部25の回転角度をさらに大きくすることができる。
この場合、第2の質量部25の最大回転角度が、20°以上となるように構成されるのが好ましい。
これらによって、第1の質量部21、22の低電圧駆動と、第2の質量部25の大回転角度での振動(回動)とを実現することができる。
このため、このようなアクチュエータ1を、例えばレーザープリンタや、走査型共焦点レーザー顕微鏡等の装置に用いられる光スキャナに適用した場合には、より容易に装置を小型化することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、LとLとはほぼ等しく設定されているが、LとLとが異なっていてもよいことは言うまでもない。
ところで、このような質量部21、22、25の振動系(2自由度振動系)では、第1の質量部21、22および第2の質量部25の振幅(振れ角)と、印加する交流電圧の周波数との間に、図9に示すような周波数特性が存在している。
すなわち、かかる振動系は、第1の質量部21、22の振幅と、第2の質量部25の振幅とが大きくなる2つの共振周波数fm[kHz]、fm[kHz](ただし、fm<fm)と、第1の質量部21、22の振幅がほぼ0となる、1つの反共振周波数fm[kHz]とを有している。
この振動系では、電極32、33に印加する交流電圧の周波数Fが、2つの共振周波数のうち低いもの、すなわち、fmとほぼ等しくなるように設定するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振幅を抑制しつつ、第2の質量部25の振れ角(回転角度)を大きくすることができる。
なお、本明細書中では、F[kHz]とfm[kHz]とがほぼ等しいとは、(fm−1)≦F≦(fm+1)の条件を満足することを意味する。
第1の質量部21、22の平均厚さは、それぞれ、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第2の質量部25の平均厚さは、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第1の弾性部26、27のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
一方、第2の弾性部28、29のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の振れ角をより大きくすることができる。
また、第1の弾性部26、27のばね定数(捩りに関するばね定数)kと第2の弾性部28、29のばね定数(捩りに関するばね定数)をkとは、k>kなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
さらに、第1の質量部21、22の慣性モーメントをJとし、第2の質量部25の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとは、J≦Jなる関係を満足することが好ましく、J<Jなる関係を満足することがより好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
ところで、第1の質量部21、22と第1の弾性部26、27とからなる第1の振動系の固有振動数ωは、第1の質量部21、22の慣性モーメントJと、第1の弾性部26、27のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。一方、第2の質量部25と第2の弾性部28、29とからなる第2の振動系の固有振動数ωは、第2の質量部25の慣性モーメントJと、第2の弾性部28、29のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。
このようにして求められる第1の振動系の固有振動数ωと第2の振動系の固有振動数ωとは、ω>ωなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
以上のように2自由度振動系を有するアクチュエータ1は、駆動電圧を低減しつつ、第2の質量部25の振れ角を大きいものとすることができる。特に、本実施形態のアクチュエータ1は、前述したような櫛歯状電極部211、212、221、222、321、322、331、332を用いて第1の質量部21、22を回動させるように構成されているので、平行平板型の電極を用いて第1の質量部21、22を回動するものに比し、第1の質量部21、22の回動角を大きくし、これに伴って、第2の質量部25の回動角を大きくすることができる。
また、2自由度振動系を有するアクチュエータ1は、前述したように、一般に、第2の質量部25の振れ角は第1の質量部21、22の振れ角よりも大きく、また、第2の弾性部28、29の捩れ変形量は第1の弾性部26、27の捩れ変形量よりも大きいため、ピエゾ抵抗素子41、42が第2の弾性部上に設けられていると、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量を大きくして、第2の質量部25の挙動を高精度に検知することができる。
このようなアクチュエータ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図8、図9は、それぞれ、本発明の実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図8、図9中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[A1] まず、図8(a)に示すように、例えばシリコン基板5(n型の単結晶シリコン基板)を用意する。
次に、シリコン基板5の一方の面に、図8(b)に示すように、支持部23、24と各質量部21、22、25と各弾性部26、27、28、29と電極32、33との形状(平面視形状)に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスク6を形成する。なお、このとき、金属マスク6は、図示しないが、支持部23、24に対応する部分と電極32、33に対応する部分とは互いに連結した形状とする。
そして、図8(c)に示すように、シリコン基板5の他方の面に、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行って、空間30の平面視形状と同様の形状をなす開口を有するレジストマスク7を形成する。なお、レジストマスク7の形成は、金属マスク6の形成よりも先に行ってもよい。
次に、このレジストマスク7を介して、シリコン基板5の前記他方の面をエッチングした後、レジストマスク7を除去する。これにより、図8(d)に示すように、空間30の平面視に対応する領域に凹部51が形成される。
エッチング方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
次に、金属マスク6を介して、シリコン基板5の前記一方の面側を、前記凹部51に対応する部分が貫通するまでエッチングする。
そして、金属マスク6を除去した場合、この後、第2の質量部25上に金属膜を成膜し、光反射部251を形成する。
なお、ここで、シリコン基板5に対しエッチングを行った後、金属マスク6は除去してもよく、除去せずに残存させてもよい。金属マスク6を除去しない場合、第2の質量部25上に残存した金属マスク6は光反射部251として用いることができる。
金属膜の成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。なお、以下の各工程における金属膜の成膜においても、同様の方法を用いることができる。
また、支持部23、24および第2の弾性部28、29に対応する部分に、ボロンなどの不純物をドープして、ピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44を形成する。
以上の工程により、図8(e)に示すように、支持部23、24と各質量部21、22、25と各弾性部26、27、28、29と電極32、33が一体的に形成された構造体が得られる。なお、支持部23、24と電極32、33との間の部分を、後述する工程にて除去する。
[A2] 次に、図9(a)に示すように、支持基板3を形成するための基板として、例えばシリコン基板9を用意する。
そして、シリコン基板9の一方の面に、開口部31を形成する領域を除いた部分に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスクを形成する。
次に、この金属マスクを介して、シリコン基板9の一方の面側をエッチングした後、金属マスクを除去し、図9(b)に示すように、開口部31を形成する。すなわち、支持基板3が得られる。
[A3] 次に、図9(c)に示すように、前記工程[A1]で得られた構造体と、前記工程[A2]で得られた支持基板3とを直接接合により接合した後に、前記構造体の支持部23、24と電極32、33との間の部分を除去して、アクチュエータ1を得る。なお、基体2と支持基板3との間に可動イオンを含む硼珪酸ガラスのようなガラスを介在させ、これらを陽極接合により接合してもよい。また、シリコン基板9に代えてガラス基板を用いて、基体2と支持基板3とを陽極接合により接合することもできる。
以上のようにして、本実施形態のアクチュエータ1が製造される。
上述したようなアクチュエータは、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
特に、前述したような本発明にかかるアクチュエータの質量部に、光反射性を有する光反射部を備え、光反射部で反射した光の向きを変更し得るように構成したもの、すなわち、本発明にかかる光学デバイスは、光反射部で反射した光を所望の向きに変更することができる。
また、前述したような本発明にかかるアクチュエータの質量部に、光反射性を有する光反射部を備え、光反射部で反射した光を走査するように構成したもの、すなわち、本発明にかかる光スキャナは、光反射部で反射した光を所望の範囲で走査することができる。
このような光スキャナは、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡、イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置やこれに備えられた投光装置に好適に適用することができる。
このような光スキャナを備えた画像形成装置は、比較的簡単かつ高精度に、光反射部で反射した光を所望の状態で走査して、優れた画像を形成することができる。
また、このような光スキャナおよびレーザー光源を備え、レーザー光源からのレーザー光を光反射部で反射させ投光するように構成された投光装置は、レーザー光を所望の位置に投影することができる。例えば、レーザー光を光走査するに際し、レーザー光の照射開始および照射終了を正確なタイミングで行うことができる。その結果、光走査を正確に行うことができる。
以上、本発明のアクチュエータについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータでは、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
例えば、前述した実施形態では、質量部の回動角が所定角となるタイミングを検知する第2のタイミング検知手段として、ピエゾ抵抗素子を有するものを例に説明したが、これに限定されず、光学センサを用いたものであってもよい。また、前述した実施形態では、第2のタイミング検知手段としてピエゾ抵抗素子を1対有するアクチュエータを説明したが、ピエゾ抵抗素子は、1つであっても、3つ以上であってもよい。また、ピエゾ抵抗素子の設置位置は、前述した実施形態のものに限られず、第1の弾性部26、27や第1の質量部21、22上であってよい。また、複数のピエゾ抵抗素子を有する場合、複数のピエゾ抵抗素子は、平面視にて質量部(第2の質量部25)に対し非対称に配置されていてもよい。
また、前述した実施形態では、2自由動振動系のアクチュエータ(すなわち、質量部として第1の質量部21、22および第2の質量部25を有し、弾性部として第1の弾性部26、27および第2の弾性部28、29を有するもの)について説明したが、1自由度または3自由度以上の振動系のアクチュエータにも本発明を適用することができる。
また、前述した実施形態では、光反射部が第2の質量部の上面(支持基板とは逆側の面)に設けられている構成について説明したが、例えば、その逆の面に設けられている構成であってもよいし、両方の面に設けられている構成であってもよい。
また、前述した実施形態では静電駆動方式により駆動するものについて説明したが、これに限定されない。例えば、2自由度振動系を有するアクチュエータの駆動方式としては、第1の質量部を回動させ、これに伴い、第2の弾性部を捩れ変形させながら、第2の質量部を回動させることができるものであれば、前述したものに限定されず、例えば、圧電素子を用いた駆動方式や、磁力を用いた駆動方式などであってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図である。 図1に示すアクチュエータの制御系の概略構成を示す図である。 図1に示すアクチュエータにおける第2の質量部の挙動検知を説明するためのタイミングチャートである。 図1に示すアクチュエータの駆動電圧として交流電圧を用いた場合における交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部のそれぞれの振幅との関係を示すグラフある。 図1に示すアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 図1に示すアクチュエータの製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1……アクチュエータ 11……第1のタイミング検知手段 111……ブリッジ回路 112……差動増幅回路 113……ワンショット回路 114……微分回路 12……駆動手段 121……電源回路 13……第2のタイミング検知手段 131……メモリ 14……制御手段 141……演算回路 142……パルス発信回路 2……基体 21、22……第1の質量部 211、212、221、222……櫛歯状電極部 23、24……支持部 25……第2の質量部 251……光反射部 26、27……第1の弾性部 28、29……第2の弾性部 3……支持基板 30……空間 31……開口部 32、33……電極 321、322、331、332……櫛歯状電極部 41、42……ピエゾ抵抗素子 43、44……抵抗素子 5……シリコン基板 51……凹部 6……金属マスク 7……レジストマスク 9……シリコン基板

Claims (13)

  1. 質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
    前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記挙動検知手段は、前記第1のタイミング検知手段および/または前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの時間間隔に基づいて、前記質量部の回動の周期および振幅を求め、その求められた結果のもと、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとの時間差に基づいて、前記質量部の回動角が設定値となる時刻を求める請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記挙動検知手段は、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングの間隔に基づいて、前記質量部の回動の周期を求める請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記挙動検知手段は、前記質量部の質量と前記弾性部のバネ定数とに関する情報が予め設定されており、この情報と、求められた前記周期とから、前記質量部の回動の振幅を求める請求項2または3に記載のアクチュエータ。
  5. 所定間隔でパルス信号を発信するパルス発信回路を有し、前記駆動手段は、前記パルス発信回路から発信されたパルス信号の周期で前記電圧を発生させる電源回路を備えており、前記第1のタイミング検知手段は、前記パルス発信回路から発信されたパルス信号の発信時刻を記憶する記憶手段を備え、該記憶手段に記憶された時刻に基づき、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する請求項1ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記第2のタイミング検知手段は、前記弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値に基づき、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に沿って延在する長手形状をなすとともに、前記回動中心軸に対し直角な方向での前記弾性部の片側に偏在している請求項6に記載のアクチュエータ。
  8. 前記質量部上には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項1ないし7のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 各前記弾性部は、第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する第1の弾性部と、前記質量部を第2の質量部としこれを前記第1の質量部に対して回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する第2の弾性部とを有し、前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記第2の質量部を回動させるように構成されており、前記第2のタイミング検知手段は、前記第2の質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知し、前記挙動検知手段は、前記第2の質量部の真の挙動を検知するように構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載のアクチュエータ。
  10. レーザー光源と、請求項1ないし9のいずれかに記載のアクチュエータとを備え、該アクチュエータは、前記質量部上に光反射性を有する光反射部が設けられ、前記レーザー光源からのレーザー光を前記光反射部で反射させ投光することを特徴とする投光装置。
  11. 光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光の向きを変更し得るように構成された光学デバイスであって、
    前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする光学デバイス。
  12. 光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナであって、
    前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする光スキャナ。
  13. 光反射性を有する光反射部を備えた質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    所定周期で電圧を印加することにより前記質量部を回動駆動させる駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査するように構成された光スキャナを備えた画像形成装置であって、
    前記挙動検出手段は、前記電圧の周期の所定位相でのタイミングを検知する第1のタイミング検知手段と、前記質量部の回動角が所定角となったときのタイミングを検知する第2のタイミング検知手段とを備え、前記第1のタイミング検知手段によって検知されたタイミングと、前記第2のタイミング検知手段によって検知されたタイミングとに基づいて、前記質量部の真の挙動を検知するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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