JP2006133643A - 光走査装置、光走査方法及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光の走査を安定して行うことが可能な光走査装置等を提供すること。
【解決手段】周期的に反射ミラー104を変位させることにより光を走査させる光走査装置120であって、反射ミラー104が変位する振幅を検出する検出部406と、反射ミラー104を駆動する周波数を制御する駆動周波数制御部411と、反射ミラー104を駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御部412と、反射ミラー104の駆動を制御する駆動周波数制御部411と駆動電圧/電流制御部412とを切り換える切換部418と、を有し、切換部418は、目標値と、検出部406で検出された振幅との差が所定値以上である場合に、駆動周波数制御部411により反射ミラー104の駆動を制御し、目標値と、振幅との差が所定値より小さい場合に、駆動電圧/電流制御部412により反射ミラー104の駆動を制御するように切り換える。
【選択図】 図4
【解決手段】周期的に反射ミラー104を変位させることにより光を走査させる光走査装置120であって、反射ミラー104が変位する振幅を検出する検出部406と、反射ミラー104を駆動する周波数を制御する駆動周波数制御部411と、反射ミラー104を駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御部412と、反射ミラー104の駆動を制御する駆動周波数制御部411と駆動電圧/電流制御部412とを切り換える切換部418と、を有し、切換部418は、目標値と、検出部406で検出された振幅との差が所定値以上である場合に、駆動周波数制御部411により反射ミラー104の駆動を制御し、目標値と、振幅との差が所定値より小さい場合に、駆動電圧/電流制御部412により反射ミラー104の駆動を制御するように切り換える。
【選択図】 図4
Description
本発明は、光走査装置、光走査方法及び画像表示装置、特に、画像表示装置に用いられる光走査装置の技術に関する。
近年、レーザ光を用いて画像を表示する画像表示装置が提案されている。レーザ光を用いる画像表示装置としては、フロント型のプロジェクタやリア型のプロジェクタがある。単色性及び指向性が高いことを特徴とするレーザ光は、明るく色再現性の高い画像を得るために適している。レーザ光を用いる画像の表示には、スクリーン等の所定面にレーザ光を走査させる光走査装置が用いられる。レーザ光を走査させることにより画像を表示する技術は、例えば、特許文献1に提案されている。
レーザ光は、レーザ光を反射する反射ミラーを変位させることによって、走査させることが可能である。反射ミラーを周期的に回動させる場合、一般に、反射ミラーを駆動する周波数を、反射ミラーに特有の共振周波数に近い値とするように設定する。反射ミラーは、駆動周波数を共振周波数に近い値とすることにより、少ないエネルギーで効率良く駆動することが可能となる。しかしながら、反射ミラーの物理的状態の変化によって反射ミラーの共振周波数が変化すると、反射ミラーを常時略一定の周期で駆動しても、反射ミラーの振幅が著しく減少することが考えられる。このように反射ミラーの振幅が変化することで反射ミラーの駆動が不安定になると、レーザ光を安定して走査させることが困難となるため問題である。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、光の走査を安定して行うことが可能な光走査装置、光走査方法、及びその光走査装置を用いることで高品質な画像を安定して表示することが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、周期的に反射ミラーを変位させることにより光を走査させる光走査装置であって、反射ミラーが変位する振幅を検出する検出部と、反射ミラーを駆動する周波数を制御する駆動周波数制御部と、反射ミラーを駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御部と、反射ミラーの駆動を制御する駆動周波数制御部と駆動電圧/電流制御部とを切り換える切換部と、を有し、切換部は、振幅の目標値と、検出部で検出された振幅との差が所定値以上である場合に、駆動周波数制御部により反射ミラーの駆動を制御し、目標値と、振幅との差が所定値より小さい場合に、駆動電圧/電流制御部により反射ミラーの駆動を制御するように切り換えることを特徴とする光走査装置を提供することができる。
反射ミラーの固有振動数は反射ミラーの物理的状態によって変化することから、反射ミラーに常時略一定の力を作用させても反射ミラーの振幅が著しく減少する場合がある。反射ミラーの振幅は、反射ミラーの固有振動数の変化によって大きく変化するため、反射ミラーを駆動する電圧又は電流の調整のみによって反射ミラーの振幅を回復することは困難であると考えられる。また、反射ミラーを駆動する周波数を変化させると反射ミラーの振幅は大きく変化することから、反射ミラーの駆動周波数の調整のみによって反射ミラーを高い精度で制御することも困難と考えられる。
本発明は、駆動周波数制御部と駆動電圧/電流制御部とによって反射ミラーが略一定の振幅で駆動するように制御する。振幅の目標値と、検出部で検出された振幅との差が所定値以上である場合、駆動周波数制御部によって反射ミラーを駆動する周波数が制御される。また、振幅の目標値と、検出部で検出された振幅との差が所定値より小さい場合、駆動電圧/電流制御部によって反射ミラーを駆動する電圧又は電流が制御される。このように駆動周波数及び駆動電圧/電流によって2段階で反射ミラーの駆動を制御することによって、反射ミラーの振幅を略一定に制御することができる。反射ミラーの振幅を略一定に制御することによって、反射ミラーの駆動を安定させ、さらに光を安定して走査させることが可能となる。これにより、光の走査を安定して行うことが可能な光走査装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、駆動周波数制御部は、周波数が離散的な値をとるように制御することが望ましい。周波数が離散的な値をとるような精度で反射ミラーを制御すれば良いことから、駆動周波数制御部は、周波数を連続的に変化させる場合より簡易な駆動回路を用いることができる。これにより、簡易な構成を用いて、反射ミラーの駆動を制御することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、駆動電圧/電流制御部は、駆動周波数制御部により振幅を制御する場合に比較して高い精度で、振幅の制御を行うことが望ましい。反射ミラーを駆動する周波数の調整によると、反射ミラーの振幅を大きく変化させることは容易である一方、反射ミラーの振幅を微調整することは困難と考えられる。また、駆動電圧又は電流の調整によると、反射ミラーの振幅を大きく変化させることは困難である一方、反射ミラーの振幅を微調整することは比較的容易であると考えることができる。本発明では駆動周波数及び駆動電圧/電流の2段階で反射ミラーの駆動を制御するため、大まかな制御を駆動周波数制御部に、精密な制御を駆動電圧/電流制御部に行わせることが可能である。これにより、反射ミラーの駆動を簡易かつ正確に制御することができる。
さらに、本発明によれば、周期的に反射ミラーを変位させることにより光を走査させる光走査方法であって、反射ミラーが変位する振幅を検出する検出工程と、反射ミラーを駆動する周波数を制御する駆動周波数制御工程と、反射ミラーを駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御工程と、振幅の目標値と、前記検出工程において検出された前記振幅とを比較する比較工程と、を含み、比較工程において、目標値と、検出工程において検出された振幅との差が所定値以上であると判断した場合、駆動周波数制御工程において反射ミラーの駆動を制御し、目標値と、検出工程において検出された振幅との差が所定値より小さいと判断した場合、駆動電圧/電流制御工程において反射ミラーの駆動を制御することを特徴とする光走査方法を提供することができる。
本発明は、駆動周波数制御工程と駆動電圧/電流制御工程とにより、反射ミラーが略一定の振幅で駆動するように制御する。振幅の目標値と、検出工程において検出された振幅との差が所定値以上である場合、駆動周波数制御工程において、反射ミラーを駆動する周波数が制御される。また、振幅の目標値と、検出工程において検出された振幅との差が所定値より小さい場合、駆動電圧/電流制御工程において、反射ミラーを駆動する電圧又は電流が制御される。このように駆動周波数及び駆動電圧/電流の2段階で反射ミラーの駆動を制御することによって、反射ミラーの振幅を略一定に制御することができる。反射ミラーの振幅を略一定に制御することによって、反射ミラーの駆動を安定させ、さらに光を安定して走査させることが可能となる。これにより、光の走査を安定して行うことが可能な光走査装置を得られる。
さらに、本発明によれば、上記の光走査装置を有し、光走査装置からの光により所定面に画像を表示することを特徴とする画像表示装置を提供することができる。上記の光走査装置を備えることにより、光の走査を安定して行うことが可能である。これにより、高品質な画像を安定して表示することが可能な画像表示装置を得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る画像表示装置100の概略構成を示す。画像表示装置100は、スクリーン110の一方の面にレーザ光を供給し、スクリーン110の他方の面から出射される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタである。画像表示装置100に設けられた光走査装置120は、周期的にガルバノミラー104を変位させることにより、レーザ光を走査させる。画像表示装置100は、光走査装置120からの光により、所定面であるスクリーン110面に画像を表示する。
光源部101、102、103は、ビーム状の光である赤色レーザ光、緑色レーザ光、青色レーザ光を、それぞれ画像信号に応じて変調して供給する。光源部101、102、103には、レーザ光を変調するための変調部を設けた半導体レーザや、固体レーザを用いることができる。画像信号に応じた変調は、振幅変調、パルス幅変調のいずれを用いても良い。なお、光源部101、102、103の出射側には、レーザ光を、例えば、直径0.5mmのビーム形状に整形する整形光学系を設けても良い。
ガルバノミラー104は、互いに直交する所定の2軸を中心として回動する。ガルバノミラー104は、光源部101、102、103からのレーザ光を反射しながら変位することにより、レーザ光を二次元方向に走査させる反射ミラーである。ガルバノミラー104に入射したレーザ光は、反射部105の方向へ反射する。
図2は、ガルバノミラー104の上面構成を示す。ここでは、ガルバノミラー104は、互いの直交する2軸のうちの一方を中心に回動するための構成について、図示及び説明を行うものとする。ガルバノミラー104は、高反射性の部材、例えばアルミニウムや銀等の金属薄膜を形成することにより構成できる。ガルバノミラー104は、軸であるトーションばね204によって、固定部201、202に連結されている。ガルバノミラー104は、トーションばね204を中心として、紙面の手前側と向こう側とへ回動する。
ガルバノミラー104がレーザ光を反射する面を表面とすると、第1の電極205と第2の電極206は、ガルバノミラー104の裏面が向けられた空間に配置されている。第1の電極205及び第2の電極206は、トーションばね204に関して略対称な位置にそれぞれ設けられている。図3の側面構成に示すように、第2の電極206は、ガルバノミラー104との間に空間を隔てるように配置されている。図3の側面構成において、第1の電極205は、第2の電極206の紙面向こう側に配置されている。ガルバノミラー104と、ガルバノミラー104を駆動するための各構成は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作成することができる。
第1の電極205、第2の電極206に電圧を印加すると、第1の電極205、第2の206と、ガルバノミラー104との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。第1の電極205及び第2の電極206に交互に電圧を印加することにより、ガルバノミラー104は、トーションばね204を中心として回動する。なお、ガルバノミラー104は、第1の電極205及び第2の電極206の一方のみに間欠的に電圧を印加することで変位させることとしても良い。なお、ガルバノミラー104は、矩形領域において対向する2辺にそれぞれトーションばね204を設ける構成に限らず、1カ所のみにトーションばね204を設ける構成としても良い。
ガルバノミラー104は、ガルバノミラー104自身の重量、及びトーションばね204のばね定数によって定まる固有の共振周波数を有する。トーションばね204は、ガルバノミラー104の駆動周波数を共振周波数に近い値とすることにより、ガルバノミラー104と第1の電極205、第2の電極206との間の変位を倍増させることができる。ガルバノミラー104の変位量を倍増させることができることから、ガルバノミラー104は、共振周波数に近い周波数で駆動することにより、少ないエネルギーで効率よくレーザ光を走査させることができる。
図1に戻って、ガルバノミラー104で反射したレーザ光は、反射部105に入射する。反射部105は、筐体107の内面であって、スクリーン110と対向する位置に設けられている。反射部105に入射したレーザ光は、スクリーン110の方向へ進行する。筐体107は、筐体107内部の空間を密閉する。スクリーン110は、筐体107の所定の一面に設けられている。スクリーン110は、画像信号に応じて変調された光走査装置120からのレーザ光を透過させる透過型スクリーンである。反射部105からの光は、スクリーン110の、筐体107の内部側の面から入射した後、観察者側の面から出射する。観察者は、スクリーン110から出射する光を観察することで、画像を鑑賞する。
図4は、ガルバノミラー104の駆動を制御するための構成を示す。制御部410は、ガルバノミラー104の駆動を制御する。制御部410は、駆動周波数制御部411と、駆動電圧/電流制御部412とを有する。駆動周波数制御部411は、ガルバノミラー104を駆動する周波数を制御する。駆動電圧/電流制御部412は、ガルバノミラー104を駆動する電圧又は電流を制御する。本実施例の光走査装置120は、第1の電極205、第2の206と、ガルバノミラー104との間に生じる電位差によりガルバノミラー104の駆動を制御する。このため、駆動電圧/電流制御部412は、ガルバノミラー104を駆動する電圧を制御する。スイッチ部418は、ガルバノミラー104の駆動を制御する駆動周波数制御部411と駆動電圧/電流制御部412とを切り換える切換部である。検出部406は、ガルバノミラー104が変位する振幅を検出する。
図5は、検出部406の構成を説明するものである。ここではガルバノミラー104の振幅を検出するための構成以外の構成については、図示を省略している。検出部406は、検出用光源部504、受光部501、502、及び差動アンプ505を有する。検出用光源部504及び受光部501、502は、ガルバノミラー104の裏面が向けられた空間に配置されている。
検出用光源部504としては、例えば赤外光を供給する発光ダイオード素子(以下、「LED」という。)を用いることができる。受光部501、502としては、フォトダイオードを用いることができる。受光部501、502は、ガルバノミラー104の裏面で反射した検出用光源部504からの光を検出する。受光部501、502は、それぞれガルバノミラー104が回動する方向に対して略垂直な方向に並列している。
受光部501、502には、それぞれガルバノミラー104の変位に応じた光量の光が入射する。差動アンプ505は、受光部501、502からの出力により、ガルバノミラー104の変位に応じた電圧を出力する。振幅生成部408は、差動アンプ505からの出力に応じて、ガルバノミラー104の振幅を出力する。振幅生成部408は、サンプルホールド回路やローパスフィルタを用いることで、入力された波形のピークを検出する。そして、振幅生成部408は、ピーク振幅に応じた電圧を出力する。
振幅生成部408からの信号は、比較部416に入力される。比較部416は、記憶部414に記憶されたガルバノミラー104の振幅の目標値と、検出部406で検出された振幅とを比較する。そして、比較部416は、振幅の目標値と、検出部406で検出された振幅との差を出力する。スイッチ部418は、振幅の目標値と、検出部406で検出された振幅との差が所定値以上である場合に、駆動周波数制御部411により反射ミラー104の駆動を制御するように切り換えられる。また、スイッチ部418は、振幅の目標値と、検出部406で検出された振幅との差が所定値より小さい場合に、駆動電圧/電流制御部412によりガルバノミラー104の駆動を制御するように切り換えられる。
図6は、駆動周波数制御部411及び駆動電圧/電流制御部412による制御を説明するものである。曲線X及び曲線Yは、ガルバノミラー104の周波数特性を表すものでああって、共振周波数と振幅との関係を示している。ガルバノミラー104が曲線Xの周波数特性を示す状態にあるとすると、ガルバノミラー104は、曲線X上の点Aに示すように、周波数C1及び振幅S1で駆動する場合に共振する。このとき、ガルバノミラー104は、少ないエネルギーで効率良く駆動している。
ガルバノミラー104の物理的状態の変化、例えば温度の変化によって、ガルバノミラー104の周波数特性が曲線Xから曲線Yへ変化したとする。ガルバノミラー104の周波数特性が曲線Yに示すように変化すると、ガルバノミラー104は、周波数がC1のままであることにより、曲線Y上の点Bに示す状態に変化する。ガルバノミラー104の周波数がC1のままであっても、ガルバノミラー104が点Bの状態に変わることによって、ガルバノミラー104の振幅はS1より小さいS2に変化してしまう。このようにガルバノミラー104の振幅が変化することでガルバノミラー104の駆動が不安定になると、スクリーン110にレーザ光を安定して走査させることが困難となる。
駆動周波数制御部411は、周波数が離散的な値をとるように、ガルバノミラー104を制御する。図4に示すスイッチ部418は、ガルバノミラー104の振幅と目標値との差が、周波数を1段階変化させることによる振幅の変化量より大きい場合に、駆動周波数制御部411を選択する。目標値S1と、検出部406で検出された振幅S2との差と対比される所定値とは、周波数を1段階変化させることによる振幅の変化量である。駆動周波数制御部411は、目標値S1と実際の振幅との差が、周波数を1段階変化させるときの振幅の変化量より小さくなるまで、ガルバノミラー104の周波数を段階的に大きくする。このようにして、駆動周波数制御部411は、周波数をC1からC2へ調整することによりガルバノミラー104の駆動を制御する。ガルバノミラー104は、駆動の周波数をC1からC2へと変化させることにより、点Bに示す状態から、曲線Y上の点Cに示す状態へ変化する。ガルバノミラー104は、点Cに示す状態となることで、振幅を目標値のS1に近い値とすることができる。
次に、目標値S1と実際の振幅との差が、駆動周波数制御部411により周波数を1段階変化させるときの振幅の変化量より小さいと判断された場合、スイッチ部418は、駆動電圧/電流制御部412を選択するように切り換えられる。周波数の場合と異なり、駆動電圧/電流制御部412は、電圧を連続的に変化させる。そして、ガルバノミラー104は、駆動電圧/電流制御部412による電圧の制御によって、点Cに示す状態から、曲線Y上の点Dに示す状態へ変化する。ガルバノミラー104は、点Dに示す状態となることにより、当初の振幅S1で駆動する。このようにして、ガルバノミラー104は、略一定の振幅S1で駆動することとなる。ガルバノミラー104は、駆動周波数制御部411及び駆動電圧/電流制御部412を用いて、2段階で制御される。
なお、目標値と、検出部406で検出された振幅との差が、駆動周波数制御部411により周波数を1段階変化させるときの振幅の変化量より当初から小さい場合も考えられる。この場合、駆動周波数制御部411による制御を行わず、駆動電圧/電流制御部412のみによってガルバノミラー104の振幅を調整する。また、駆動周波数制御部411及び駆動電圧/電流制御部412は、振幅を大きくするのみならず、振幅を小さくするようにガルバノミラー104を制御しても良い。さらに、振幅の目標値と、検出部406で検出された振幅との差と対比される所定値としては、周波数を1段階変化させることによる振幅の変化量に限られず、他の値を用いても良い。
例えば、振幅の目標値より大きい振幅が検出された場合、駆動周波数制御部411は、周波数を減少するような制御を行うことができる。また、駆動電圧/電流制御部412は、電圧を減少するような制御を行うことができる。さらに、振幅の目標値より小さい振幅が検出された場合であっても、駆動周波数制御部411によって、目標値より大きい振幅に調整した後、駆動電圧/電流制御部412によって振幅を小さくする調整を行うような制御を行うこととしても良い。
ガルバノミラー104を駆動する周波数を変化させると、ガルバノミラー104の振幅は大きく変化する。ガルバノミラー104を駆動する周波数の調整によると、ガルバノミラー104の振幅を大きく変化させることは容易である一方、反射ミラーの振幅を微調整することは困難と考えられる。また、駆動電圧の調整によると、ガルバノミラー104の振幅を大きく変化させることは困難である一方、ガルバノミラー104の振幅を微調整することは比較的容易であると考えることができる。そのため、ガルバノミラー104の駆動周波数の制御、及び駆動電圧の制御のいずれか一方のみでは、ガルバノミラー104を適切に制御することは困難であると考えられる。
本発明では、駆動周波数制御部411により離散的な値で周波数を調整することで、ガルバノミラー104の振幅を大まかに調整する。周波数が離散的な値をとるような精度でガルバノミラー104を制御すれば良いことから、駆動周波数制御部411は、周波数を連続的に変化させる場合より簡易な駆動回路を用いる構成にできる。また、駆動電圧/電流制御部412により電圧を微調節することで、ガルバノミラー104の振幅を微調節する。
このように、駆動電圧/電流制御部412は、駆動周波数制御部411による振幅の制御に比較して高い精度で、振幅の制御を行う。駆動周波数及び駆動電圧/電流の2段階でガルバノミラー104の駆動を制御するため、ガルバノミラー104の駆動を簡易かつ正確に制御することができる。駆動周波数及び駆動電圧/電流によってガルバノミラー104の振幅を略一定に制御することで、ガルバノミラー104の駆動を安定させる。ガルバノミラー104の駆動を安定させることが可能であるから、光走査装置120は、光を安定して走査させることができる。これにより、高品質な画像を安定して表示することができるという効果を奏する。
なお、検出部406は、ガルバノミラー104の反射光を受光することでガルバノミラー104の変位を検出する構成に限られない。例えば、トーションばね204にピエゾ抵抗を設け、抵抗値の変化によってガルバノミラー104の変位を検出することとしても良い。ピエゾ抵抗としては、トーションばね204の変形量に応じて抵抗値が変化する圧電素子を用いることができる。このほか、検出部406は、ガルバノミラー104の静電容量の変化によってガルバノミラー104の変位を検出することとしても良い。
ガルバノミラー104は、2次元方向に駆動する構成に限られない。例えば、所定の一方向に回動するガルバノミラーと、所定の一方向に対し略直交する方向に回動するガルバノミラーとを組み合わせて用いる構成としても良い。レーザ光を走査する反射ミラーは、電位差に応じた静電力によって駆動する構成のガルバノミラー104に限られない。例えば、反射ミラーは、電磁力を用いて駆動する構成や、圧電素子の伸縮力を用いて駆動する構成であっても良い。電磁力を用いる場合、例えば、電流に応じて反射ミラーと永久磁石との間に電磁力を発生させることにより、反射ミラーを駆動できる。電磁力により反射ミラーを駆動する場合、駆動電圧/電流制御部412は、反射ミラーを駆動する電流を制御する。圧電素子は、電圧に応じて変形する性質を有する。反射ミラーに圧電素子を用いる場合、駆動電圧/電流制御部412は、本実施例と同様に、反射ミラーを駆動する電圧を制御する。さらに、駆動電圧/電流制御部412は、電圧及び電流のいずれか一方を制御する場合のみならず、電圧及び電流の両方を制御することとしても良い。
図7は、本発明の実施例2に係る画像表示装置1000の概略構成を示す。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。画像表示装置1000は、観察者側に設けられたスクリーン1005にレーザ光を供給し、スクリーン1005で反射する光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるフロント投写型のプロジェクタである。画像表示装置1000は、上記実施例1と同様に、光走査装置120を有する。
画像表示装置1000の観察者側の面には、硝子や透明樹脂等の透明部材からなる出射窓1010が設けられている。光走査装置120からのレーザ光は、出射窓1010を透過した後、スクリーン1005に入射する。画像表示装置1000は、光走査装置120からの光により、所定面であるスクリーン1005面に画像を表示する。上記実施例1と同様に光走査装置120を用いることから、本実施例の画像表示装置1000も、光を安定して走査させることができる。これにより、高品質な画像を安定して表示することができる。
上記各実施例において、光走査装置120はレーザ光を供給する光源部101、102、103を用いる構成としているが、ビーム状の光を供給可能な構成であれば、これに限られない。例えば、光走査装置120の光源部として、LED等の固体発光素子を用いる構成としても良い。
以上のように、本発明に係る光走査装置は、高品質な画像を安定して表示する画像表示装置に用いる場合に適している。
100 画像表示装置、101、102、103 光源部、104 ガルバノミラー、105 反射部、107 筐体、110 スクリーン、120 光走査装置、201、202 固定部、204 トーションばね、205 第1の電極、206 第2の電極、406 検出部、408 振幅生成部、410 制御部、411 駆動周波数制御部、412 駆動電圧/電流制御部、414 記憶部、416 比較部、418 スイッチ部、501、502 受光部、504 検出用光源部、505 差動アンプ、1000 画像表示装置、1005 スクリーン、1010 出射窓
Claims (5)
- 周期的に反射ミラーを変位させることにより光を走査させる光走査装置であって、
前記反射ミラーが変位する振幅を検出する検出部と、
前記反射ミラーを駆動する周波数を制御する駆動周波数制御部と、
前記反射ミラーを駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御部と、
前記反射ミラーの駆動を制御する前記駆動周波数制御部と前記駆動電圧/電流制御部とを切り換える切換部と、を有し、
前記切換部は、前記振幅の目標値と、前記検出部で検出された前記振幅との差が所定値以上である場合に、前記駆動周波数制御部により前記反射ミラーの駆動を制御し、前記目標値と、前記振幅との差が前記所定値より小さい場合に、前記駆動電圧/電流制御部により前記反射ミラーの駆動を制御するように切り換えることを特徴とする光走査装置。 - 前記駆動周波数制御部は、前記周波数が離散的な値をとるように制御することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記駆動電圧/電流制御部は、前記駆動周波数制御部により前記振幅を制御する場合に比較して高い精度で、前記振幅の制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
- 周期的に反射ミラーを変位させることにより光を走査させる光走査方法であって、
前記反射ミラーが変位する振幅を検出する検出工程と、
前記反射ミラーを駆動する周波数を制御する駆動周波数制御工程と、
前記反射ミラーを駆動する電圧又は電流を制御する駆動電圧/電流制御工程と、
前記振幅の目標値と、前記検出工程において検出された前記振幅とを比較する比較工程と、を含み、
前記比較工程において、前記目標値と、前記検出工程において検出された前記振幅との差が所定値以上であると判断した場合、前記駆動周波数制御工程において前記反射ミラーの駆動を制御し、前記目標値と、前記検出工程において検出された前記振幅との差が所定値より小さいと判断した場合、前記駆動電圧/電流制御工程において前記反射ミラーの駆動を制御することを特徴とする光走査方法。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置を有し、
前記光走査装置からの光により所定面に画像を表示することを特徴とする画像表示装置。
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