JP2007326205A - アクチュエータ - Google Patents

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真希子 中村
Norio Okuyama
規生 奥山
Hirokazu Ito
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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で、高精度に質量部の挙動を検知し、質量部の挙動を所望のものとすることができるアクチュエータを提供すること。
【解決手段】本発明のアクチュエータ1は、第2の質量部25の平面視にて、第2の質量部25の回動中心軸Xに直角な方向における第2の弾性部28、29の片側に偏在しつつ、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなすピエゾ抵抗素子41、42を有し、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化に基づいて、第2の質量部25の挙動を検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータに関するものである。
例えば、レーザープリンタやディスプレイ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、1自由度振動系の捩り振動子を備えるアクチュエータが開示されている。このようなアクチュエータは、1自由度振動系の捩り振動子として、質量部を捩りバネにより支持した構造を有している。そして、質量部上には光反射性を有する光反射部が設けられており、捩りバネを捩れ変形させながら質量部を回動駆動させて、光反射部で光を反射し走査する。これにより、光走査により描画を行うことができる。
特許文献1にかかるアクチュエータにあっては、直線状をなす捩りバネ上に、長手形状をなす歪ゲージが形成されている。そして、捩りバネを捩れ変形させながら質量部を回動させ、歪ゲージの抵抗値の変化量に基づき、質量部の回動角を検知する。このような検知結果に基づいて質量部を回動駆動することにより、質量部の挙動を所望のものとすることができる。特に、特許文献1では、捩りバネの幅方向での中央部のみに、歪ゲージをその長手方向を質量部の回動中心軸に沿うように設けている。また、このような歪みゲージは、その長手方向での両端部に電極を設けた比較的簡単な構成とすることができる。
しかしながら、特許文献1にかかるアクチュエータでは、捩りバネの幅方向での中央部のみに歪ゲージを設けているため、歪ゲージの抵抗値変化が小さく、検知精度が低くなってしまうという問題があった。
特開平5−119280号公報
本発明の目的は、比較的簡単な構成で、高精度に質量部の挙動を検知し、質量部の挙動を所望のものとすることができるアクチュエータを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、板状をなす質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記挙動検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
前記挙動検出手段は、前記1対の弾性部のうちの少なくとも一方の弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて、前記質量部の挙動を検知するように構成されており、
前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に直角な方向における前記弾性部の片側に偏在しつつ、前記回動中心軸に沿って延在する長手形状をなしていることを特徴とする。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量を大きくすることができる。そのため、高精度に質量部の挙動を検知し、質量部の挙動を所望のものとすることができる。その際、1つのピエゾ抵抗素子あたりの電極数を2つとし、比較的簡単な配線とすることができるため、アクチュエータの構成を比較的簡単なものとしつつ、質量部の挙動検知を実現することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の一方の面側にて各前記弾性部上に設けられており、1対の前記ピエゾ抵抗素子は、互いに前記弾性部の異なる側に偏在しているとともに、差動増幅回路に接続されていることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴って、一方のピエゾ抵抗素子の抵抗値が増加し、他方のピエゾ抵抗素子の抵抗値が減少するように変化する。そのため、1対のピエゾ抵抗素子のそれぞれに電圧を印加すると、質量部の回動に伴って、一方のピエゾ抵抗素子に印加された電圧値が減少し、他方のピエゾ抵抗素子に印加された電圧値が増加する。したがって、これらの電圧値を差動増幅回路にて増幅することにより、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化として高精度に捉え、より高精度に質量部の挙動を検知することができる。
本発明のアクチュエータは、板状をなす質量部と、
前記質量部を支持するための支持部と、
前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、
前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
前記挙動検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
前記挙動検出手段は、前記1対の弾性部のうちの少なくとも一方の弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて、前記質量部の挙動を検知するように構成されており、
前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に対し傾斜する方向に延在する長手形状をなしていることを特徴とする。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量を大きくすることができる。そのため、高精度に質量部の挙動を検知し、質量部の挙動を所望のものとすることができる。その際、1つのピエゾ抵抗素子あたりの電極数を2つとし、比較的簡単な配線とすることができるため、アクチュエータの構成を比較的簡単なものとしつつ、質量部の挙動検知を実現することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の一方の面側にて各前記弾性部上に設けられており、1対の前記ピエゾ抵抗素子は、互いの長手方向が前記回動中心軸に対し同方向に傾斜しているとともに、差動増幅回路に接続されていることが好ましい。
これにより、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化として高精度に(高感度で)検知することができる。その結果、より高精度に質量部の挙動を検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記挙動検知手段は、1対の抵抗素子を有し、該1対の抵抗素子は、前記1対の前記ピエゾ抵抗素子とともに、ブリッジ回路を構成し、該ブリッジ回路の出力を前記差動増幅回路で増幅するように構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化として高精度に(高感度で)検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の抵抗素子は、前記ピエゾ抵抗素子の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力を受けない位置に設置されていることが好ましい。
これにより、ピエゾ抵抗素子の抵抗値の温度依存性を補償して、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の抵抗素子は、前記支持部上に設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータのパッケージングを優れたものとしつつ、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記制御手段は、前記差動増幅回路の出力値を、抵抗素子およびピエゾ抵抗素子のうちの少なくとも1つの素子の抵抗値を用いて補正し、その補正後の値に基づいて、前記駆動手段の駆動を制御することが好ましい。
これにより、ピエゾ抵抗素子の抵抗値の温度依存性をより確実に補償して、ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を電圧値変化としてさらに高精度に(高感度で)検知することができる。また、ピエゾ抵抗素子や抵抗素子の抵抗値変化はアクチュエータの温度変化に応じたものとなる(すなわち、ピエゾ抵抗素子や抵抗素子が温度検知素子を兼ねる)ため、温度変化に伴う質量部の共振周波数の変動分に応じて差動増幅回路の出力値を補正して、質量部を所望の挙動とすることができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の回動中心軸方向における前記弾性体のほぼ全域に亘って設けられていることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量の幅をさらに大きくして、質量部の挙動を極めて高感度に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記ピエゾ抵抗素子は、その長手方向での前記質量部側の一端が前記質量部と前記弾性部との境界部によりも若干前記質量部側に位置していることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量の幅をさらに大きくして、質量部の挙動を極めて高感度に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、各前記弾性部は、第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する弾性変形可能な第1の弾性部と、前記質量部を第2の質量部としこれを前記第1の質量部に対して回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する弾性変形可能な第2の弾性部とを有し、前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記第2の質量部を回動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、駆動電圧を低減しつつ、質量部の振れ角を大きいものとすることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記第2の弾性部上に設けられていることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量を大きくして、質量部の挙動を高精度に検知することができる。これは、一般に、第2の質量部の振れ角は第1の質量部の振れ角よりも大きく、また、第2の弾性部の捩れ変形量は第1の弾性部の捩れ変形量よりも大きいからである。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部の平面視にて、前記弾性部の前記回動中心軸に直角な方向での長さをAとし、前記ピエゾ抵抗素子の短手方向での長さをBとしたときに、B/Aは、0.5以下であることが好ましい。
これにより、質量部の回動に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化量を大きくして、質量部の挙動を高精度に検知することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記質量部は、光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータを光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチなどの光学デバイスに適用することができる。
以下、本発明のアクチュエータの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図1に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図、図5は、図1に示すアクチュエータの制御系の概略構成を示す図、図6は、図1に示すアクチュエータの第2の弾性部に生じる歪を説明するための図、図7は、図1に示すアクチュエータにおける第2の質量部の挙動検出を説明するための図、図8は、図1に示すアクチュエータの駆動電圧の電圧波形の一例を示す図、図9は、図1に示すアクチュエータの駆動電圧として交流電圧を用いた場合における交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部のそれぞれの振幅との関係を示すグラフである。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2中および図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
アクチュエータ1は、図1ないし図3に示すような2自由度振動系を有する基体2と、この基体2を支持する支持基板3とを有している。
基体2は、1対の第1の質量部(駆動部)21、22と、1対の支持部23、24と、第2の質量部(可動部)25と、1対の第1の弾性部26、27と、1対の第2の弾性部28、29と、1対の電極32、33とを備えている。ここで、第1の質量部21、22と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29とは、質量部である第2の質量部25を支持部23、24に対し回動可能とするように、第2の質量部25と支持部23、24とを連結する1対の弾性部である。
このようなアクチュエータ1にあっては、1対の電極32、33に電圧を印加することにより、1対の第1の弾性部26、27を捩れ変形させながら1対の第1の質量部21、22を回動させ、これに伴って、1対の第2の弾性部28、29を捩れ変形させながら第2の質量部25を回動させる。このとき、1対の第1の質量部21、22および第2の質量部25は、それぞれ、図1に示す回動中心軸Xを中心にして回動する。
1対の第1の質量部21、22は、それぞれ、板状をなし、互いにほぼ同一寸法でほぼ同一形状をなしている。
また、第1の質量部21の平面視にて回動中心軸Xに直角な方向での両端部(回動中心軸Xからの遠位側の両端部)には、櫛歯状をなす櫛歯状電極部211、212が設けられている。これと同様に、第1の質量部22の平面視にて回動中心軸Xに直角な方向での両端部(回動中心軸Xからの遠位側の両端部)には、櫛歯状をなす櫛歯状電極部221、222が設けられている。
また、1対の第1の質量部21、22の間には、第2の質量部25が設けられており、1対の第1の質量部21、22は、図1における平面視にて、第2の質量部25を中心として、ほぼ左右対称となるように設けられている。
第2の質量部25は、板状をなし、その板面に光反射部251が設けられている。これにより、アクチュエータ1を光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチなどの光デバイスに適用することができる。
このような第1の質量部21、22および第2の質量部25にあっては、第1の質量部21、22が第1の弾性部26、27を介して支持部23、24に接続され、第2の質量部25が第2の弾性部28、29を介して第1の質量部21、22に接続されている。
第1の弾性部26は、第1の質量部21を支持部23に対して回動可能とするように、第1の質量部21と支持部23とを連結している。これと同様に、第1の弾性部27は、第1の質量部22を支持部24に対して回動可能とするように、第1の質量部22と支持部24とを連結している。
第2の弾性部28は、第2の質量部25を第1の質量部21に対して回動可能とするように、第2の質量部25と第1の質量部21とを連結している。これと同様に、第2の弾性部29は、第2の質量部25を第1の質量部22に対して回動可能とするように、第2の質量部25と第1の質量部22とを連結している。
各第1の弾性部26、27および各第2の弾性部28、29は、同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)Xとして、第1の質量部21、22が支持部23、24に対して、また、第2の質量部25が第1の質量部21、22に対して回動可能となっている。
このように、基体2は、第1の質量部21、22と第1の弾性部26、27とで構成された第1の振動系と、第2の質量部25と第2の弾性部28、29とで構成された第2の振動系とを有する。すなわち、基体2は、第1の振動系および第2の振動系からなる2自由度振動系を有する。
前述した第2の弾性部28の上面には、その長手方向に沿ってピエゾ抵抗素子41が設けられている。これと同様に、第2の弾性部29の上面には、その長手方向に沿ってピエゾ抵抗素子42が設けられている。
より具体的には、ピエゾ抵抗素子41は、第2の質量部25の平面視にて、回動中心軸Xに直角な方向における第2の弾性部28の片側(電極33側)に偏在しつつ、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしている。また、ピエゾ抵抗素子41は、回動中心軸X方向における第2の弾性部28のほぼ全域に亘って設けられている。このようなピエゾ抵抗素子41は、第2の弾性部28の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
これと同様に、ピエゾ抵抗素子42は、第2の質量部25の平面視にて、回動中心軸Xに直角な方向における第2の弾性部29の片側(電極32側)に偏在しつつ、回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしている。また、ピエゾ抵抗素子41は、回動中心軸X方向における第2の弾性部29のほぼ全域に亘って設けられている。このようなピエゾ抵抗素子42は、第2の弾性部29の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
このようなピエゾ抵抗素子41、42は、その抵抗値が第2の質量部25の回動に伴って大きく変化する。そのため、これらピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量に基づいて、第2の質量部25(質量部)の挙動を高精度に検知し、第2の質量部25(質量部)の挙動を所望のものとすることができる。なお、第2の質量部25の挙動検知に関しては、後に詳述する。
また、支持部23の上面には、ピエゾ抵抗素子である抵抗素子43が設けられている。これと同様に、支持部24の上面には、ピエゾ抵抗素子である抵抗素子44が設けられている。
この1対の抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力(第1の質量部21、22および第2の質量部25の回動による応力)を受けない位置に設置されている。
このようなピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44は、後述する検知回路11のブリッジ回路111(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。このような検知回路11は、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化に応じた信号(電圧)を出力する。ここで、抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42とほぼ同等の温度特性を有している。そのため、検知回路11は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度特性によらず、ピエゾ抵抗素子41、42の変形量に応じた信号(電圧)を安定して出力することができる。
このようなピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44は、それぞれ、特に限定されないが、例えば、ボロンなどの不純物をドープしたシリコンで構成されている。より具体的には、例えば、基体2がn型のシリコンで構成されている場合、高濃度(例えば不純物濃度1.0×1018〜1.0×1020cm−3)で不純物を拡散させることで、ピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44を、それぞれ、p型の拡散抵抗層として形成することができる。また、本実施形態では、図示しないが、図2にて基体2の上面のうちピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44以外の部分には、シリコン酸化膜などの絶縁層が形成され、この絶縁層上に各素子から検知回路11への配線が形成されている。
なお、本実施形態では、ピエゾ抵抗素子41、42を第2の弾性部28、29の一部として一体的に形成されているが、第2の弾性部28、29と別体として形成されていてもよい。また、抵抗素子43、44を支持部23、24の一部として一体的に形成されているが、支持部23、24と別体として形成されていてもよい。また、抵抗素子43、44としては、それぞれ、ピエゾ抵抗素子以外の抵抗素子を用いることもできる。
このような2自由度振動系は、基体2の全体の厚さよりも薄く形成されているとともに、図2および図3にて上下方向で基体2の上部に位置している。換言すれば、基体2には、基体2の全体の厚さよりも薄い部分が形成されており、この薄い部分に異形孔が形成されることにより、第1の質量部21、22と第2の質量部25と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29とが形成されている。
本実施形態では、前記薄肉部の上面が支持部23、24の上面と同一面上に位置することにより、前記薄い部分の下方には、各質量部21、22、25の回動のための空間(凹部)30が形成されている。
このような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29とが一体的に形成されている。
なお、基体2は、SOI基板等の積層構造を有する基板から、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29と、電極32、33とを形成したものであってもよい。その際、第1の質量部21、22と、第2の質量部25と、支持部23、24の一部と、第1の弾性部26、27と、第2の弾性部28、29とが一体的となるように、これらを積層構造の基板の1つの層で構成するのが好ましい。
また、電極32、33は、第1の質量部21、22と第2の質量部25と支持部23、24と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29とに対し、離間している。これにより、電極32、33は、第1の質量部21、22と第2の質量部25と支持部23、24と第1の弾性部26、27と第2の弾性部28、29に対し電気的に絶縁されている。
また、電極32は、前述した第1の質量部21の櫛歯状電極部211に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部321と、第1の質量部22の櫛歯状電極部221に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部322とが形成されている。
これと同様に、電極33は、前述した第1の質量部21の櫛歯状電極部212に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部331と、第1の質量部22の櫛歯状電極部222に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部332とが形成されている。
ここで、櫛歯状電極部211は、櫛歯状電極部321に対し、上下方向に初期変位しているのが好ましい。これと同様に、櫛歯状電極部212は櫛歯状電極部331に対し、櫛歯状電極部221は櫛歯状電極部322に対し、櫛歯状電極部222は櫛歯状電極部332に対し、上下方向に初期変位しているのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の回動駆動の開始を簡単にすることができる。
電極32、33は、後述する電源回路12に接続されており、電極32、33に交流電圧(駆動電圧)を印加できるよう構成されている。
前述したような基体2に接合した支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。
支持基板3の上面には、図2および図3に示すように、第2の質量部25に対応する部分に開口部31が形成されている。
この開口部31は、第2の質量部25が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、アクチュエータ1全体の大型化を防止しつつ、第2の質量部25の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
なお、前述したような逃げ部は、前記効果を十分に発揮し得る構成であれば、必ずしも支持基板3の下面(第2の質量部25と反対側の面)で開放(開口)していなくてもよい。すなわち、逃げ部は、支持基板3の上面に形成された凹部で構成することもできる。また、空間30の深さが第2の質量部25の振れ角(振幅)に対し大きい場合などには、逃げ部を設けなくともよい。
ここで、アクチュエータ1の制御系を説明する。
本実施形態にかかるアクチュエータ1は、図5に示すように、前述したピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44を含む検知回路11(挙動検知手段)と、電極32、33に電圧を印加する電源回路12と、検知回路11の出力信号に応じて電源回路12の駆動を制御する制御回路13(制御手段)とを有している。
検知回路11(挙動検知手段)は、ピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44で構成されたブリッジ回路111と、ブリッジ回路111の出力を増幅する差動増幅回路112(差動アンプ)とを有している。このように構成された検知回路11は、ピエゾ抵抗素子41、42の歪み量(変形量)に応じた信号を出力するようになっている。すなわち、検知回路11は、前述した第2の弾性部28、29上に設けられたピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化に基づいて、第2の質量部25の挙動を検知するように構成されている。
電源回路12は、駆動電圧として交流電圧を電極32、33に印加するように構成されている。ここで、電極32、33および電源回路12は、第1の質量部21、22を回動駆動させる駆動手段を構成する。
制御回路13は、検知回路11の出力信号に基づき、電源回路12の駆動を制御するように構成されている。より具体的には、制御回路13は、差動増幅回路112の出力値を、抵抗素子43、44およびピエゾ抵抗素子41、42のうちの少なくとも1つの素子の抵抗値を用いて補正し、その補正後の値に基づいて、電源回路12を制御するように構成されている。
以上のような構成のアクチュエータ1は、次のようにして駆動する。
すなわち、電極32、33に、例えば、正弦波(交流電圧)等を印加する。具体的には、例えば、第1の質量部21、22をアースしておき、電極32に、図8(a)に示すような波形の電圧を印加し、電極33に、図8(b)に示すような波形の電圧を印加する。すなわち、電極32と電極33とに交互に電圧を印加する。すると、電極32と第1の質量部21、22との間(より具体的には、櫛歯状電極部321と櫛歯状電極部211との間、および、櫛歯状電極部322と櫛歯状電極部221との間)と、電極33と第1の質量部21、22との間(より具体的には、櫛歯状電極部331と櫛歯状電極部212との間、および、櫛歯状電極部332と櫛歯状電極部222との間)とに交互に静電引力が生じる。
この静電気力により、第1の弾性部26、27を軸に(すなわち、回動中心軸Xまわりに)、支持基板3の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。
そして、この第1の質量部21、22の振動(駆動)に伴って、第2の弾性部28、29を介して連結されている第2の質量部25も、第2の弾性部28、29を軸に(すなわち、回動中心軸Xまわりに)、支持基板3の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。
このとき、捩れ変形する第2の弾性部28では、その幅方向(平面視にて回動中心軸Xに直角な方向)での端部にて主に、回動中心軸X方向での歪が生じる。これにより、ピエゾ抵抗素子41、42が引張応力または圧縮応力を受ける。以下、ピエゾ抵抗素子41、42に作用する圧縮応力および引張応力について、図6および図7に基づき詳細に説明する。なお、図6では、説明の便宜上、ピエゾ抵抗素子41、42の図示を省略している。
より具体的には、例えば、図6に示すように、非駆動状態にある第2の質量部25を、第2の弾性部28を捩れ変形させながら、回動中心軸Xを中心として回動させると、第2の弾性部28の回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部28の幅方向での中央部では極めて少なく、中央部よりも端部のほうが大きい。また、第2の弾性部28の回動中心軸X方向での歪みは、第2の弾性部28の幅方向での両端部で互いに反対方向になっている。また、第2の弾性部28の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部28と第2の質量部25との境界部付近で最大となる。
これと同様に、非駆動状態にある第2の質量部25を、第2の弾性部29を捩れ変形させながら、回動中心軸Xを中心として回動させると、第2の弾性部29の回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部29の幅方向での中央部では極めて少なく、中央部よりも端部のほうが大きい。また、第2の弾性部29の回動中心軸X方向での歪みは、第2の弾性部29の幅方向での両端部で互いに反対方向になっている。また、第2の弾性部29の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪み量は、第2の弾性部29と第2の質量部25との境界部付近で最大となる。
前述したような第2の弾性部28の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪みと、第2の弾性部29の幅方向での端部における回動中心軸X方向での歪みとは、互いに反対方向となっている。
したがって、図7(a)に示すように第2の質量部25が回動しているとき、第2の弾性部28上に設けられたピエゾ抵抗素子41の抵抗値と、第2の弾性部29上に設けられたピエゾ抵抗素子42の抵抗値とは、一方が増加し、他方が減少する。
また、図7(b)に示すように(図7(a)での回動方向と反対方向に)第2の質量部25が回動しているとき、第2の弾性部28上に設けられたピエゾ抵抗素子41の抵抗値と、第2の弾性部29上に設けられたピエゾ抵抗素子42の抵抗値とは、前記一方が減少し、前記他方が増加する。すなわち、図7(b)での抵抗値変化は、前述した図7(a)での抵抗値変化とは反対となる。
このようなピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化は、第2の弾性部28の捩れ変形量(第2の質量部25の回動量)に応じたものとなる。
このように第2の質量部25の回動に伴ってピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値が変化すると、その変化量に応じて、図5に示す検知回路11の出力信号(電圧値)も変化する。
すなわち、検知回路11からの出力信号は、第2の質量部25の挙動(例えば、回動角、振幅、振動数など)に対応したものとなる。
したがって、制御回路13は、検知回路11からの出力信号に基づき、電源回路12の駆動を制御して、第2の質量部25の挙動を所望のものとすることができる。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ1は、前述したように、ピエゾ抵抗素子41、42が平面視にて回動中心軸Xからずれた位置に偏在しつつ回動中心軸Xに沿って延在する長手形状をなしているため、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量を大きくすることができる。そのため、高精度に第2の質量部25の挙動を検知し、第2の質量部25の挙動を所望のものとすることができる。その際、ピエゾ抵抗素子41、42の1つあたりの電極数を2つとし、比較的簡単な配線とすることができるため、アクチュエータ1の構成を比較的簡単なものとしつつ、質量部の挙動検知を実現することができる。
これに対し、仮に、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)を平面視にて第2の弾性部28(第2の弾性部29)の幅方向での中央部のみに設けると、前述したように回動軸線X方向での歪み量が極めて小さいため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化が小さく、第2の質量部25の挙動を高精度に検出することができない。
また、仮に、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)を平面視にて第2の弾性部28(第2の弾性部29)の長手方向での一部または全域にて幅方向での全域に設けると、ピエゾ抵抗素子41(ピエゾ抵抗素子42)の幅方向での両端部での応力が反対方向となり、その抵抗値変化が相殺されてしまうため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化が小さく、第2の質量部25の挙動を高精度に検出することができない。
特に、本実施形態では、1対のピエゾ抵抗素子41、42は、平面視にて回動中心軸Xに対して互いに異なる側に偏在しているとともに、差動増幅回路112に接続されているため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化として高精度に(高感度で)検知することができる。その結果、より高精度に第2の質量部25の挙動を検知することができる。本実施形態では、1対のピエゾ抵抗素子41、42と1対の抵抗素子43、44とでブリッジ回路111を構成し、ブリッジ回路111の出力を差動増幅回路112で増幅することで、検知回路11の構成を比較的簡単なものとしている。
また、1対の抵抗素子43、44は、ピエゾ抵抗素子41、42の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力を受けない位置(第2の質量部25の回動による応力を受けない位置、具体的には支持部23、24上)に設置されているため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の温度依存性を補償して、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。また、1対の抵抗素子43、44を支持部23、24上に設けているため、アクチュエータ1のパッケージングを優れたものとしつつ、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化としてより高精度に(高感度で)検知することができる。
また、制御回路13は、差動増幅回路112の出力値を抵抗素子43、44またはピエゾ抵抗素子の抵抗値を用いて補正し、その補正後の値に基づいて、電源回路12の駆動(駆動手段の駆動)を制御するため、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の温度依存性をより確実に補償して、ピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値変化を電圧値変化としてさらに高精度に(高感度で)検知することができる。また、ピエゾ抵抗素子41、42や抵抗素子43、44の抵抗値変化はアクチュエータ1の温度変化に応じたものとなる(すなわち、ピエゾ抵抗素子41、42や抵抗素子43、44が温度検知素子を兼ねる)ため、温度変化に伴う第2の質量部25の共振周波数の変動分に応じて差動増幅回路112の出力値を補正して、第2の質量部25を所望の挙動とすることができる。
また、ピエゾ抵抗素子41は回動中心軸X方向における第2の弾性部28のほぼ全域に亘って設けられ、また、ピエゾ抵抗素子42は回動中心軸X方向における第2の弾性部29のほぼ全域に亘って設けられているため、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量の幅をさらに大きくして、第2の質量部25の挙動を極めて高感度に検知することができる。
また、ピエゾ抵抗素子41は、その長手方向での第2の質量部25側の一端が第2の質量部25と第2の弾性部28との境界部によりも若干第2の質量部25側に位置しているのが好ましい。これと同様に、ピエゾ抵抗素子42は、その長手方向での第2の質量部25側の一端が第2の質量部25と第2の弾性部29との境界部によりも若干第2の質量部25側に位置しているのが好ましい。これにより、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量の幅をさらに大きくして、第2の質量部の挙動を極めて高感度に検知することができる。
また、平面視にて、第2の弾性部28の回動中心軸Xに直角な方向での長さをAとし、ピエゾ抵抗素子41の短手方向での長さをCとしたときに、C/Aは、0.5以下である。また、第2の弾性部29とピエゾ抵抗素子42との関係も、第2の弾性部28とピエゾ抵抗素子41との関係と同様となっている。これにより、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量を大きくして、第2の質量部25の挙動を高精度に検知することができる。
また、第1の質量部21の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとし、第1の質量部22の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとし、第2の質量部25の回動中心軸Xからこれにほぼ垂直な方向(長手方向)での長さ(最大長)をLとしたとき、本実施形態では、第1の質量部21、22が、それぞれ独立して設けられているため、第2の質量部25の大きさ(長さL)にかかわらず、第1の質量部21、22と第2の質量部25とが干渉せず、LおよびLを小さくすることができる。これにより、第1の質量部21、22の回転角度(振れ角)を大きくすることができ、その結果、第2の質量部25の回転角度を大きくすることができる。
また、第1の質量部21、22および第2の質量部25の寸法は、それぞれ、L<LかつL<Lなる関係を満足するよう設定されるのが好ましい。
前記関係を満たすことにより、LおよびLをより小さくすることができ、第1の質量部21、22の回転角度をより大きくすることができ、第2の質量部25の回転角度をさらに大きくすることができる。
この場合、第2の質量部25の最大回転角度が、20°以上となるように構成されるのが好ましい。
これらによって、第1の質量部21、22の低電圧駆動と、第2の質量部25の大回転角度での振動(回動)とを実現することができる。
このため、このようなアクチュエータ1を、例えばレーザープリンタや、走査型共焦点レーザー顕微鏡等の装置に用いられる光スキャナに適用した場合には、より容易に装置を小型化することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、LとLとはほぼ等しく設定されているが、LとLとが異なっていてもよいことは言うまでもない。
ところで、このような質量部21、22、25の振動系(2自由度振動系)では、第1の質量部21、22および第2の質量部25の振幅(振れ角)と、印加する交流電圧の周波数との間に、図9に示すような周波数特性が存在している。
すなわち、かかる振動系は、第1の質量部21、22の振幅と、第2の質量部25の振幅とが大きくなる2つの共振周波数fm[kHz]、fm[kHz](ただし、fm<fm)と、第1の質量部21、22の振幅がほぼ0となる、1つの反共振周波数fm[kHz]とを有している。
この振動系では、電極32、33に印加する交流電圧の周波数Fが、2つの共振周波数のうち低いもの、すなわち、fmとほぼ等しくなるように設定するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振幅を抑制しつつ、第2の質量部25の振れ角(回転角度)を大きくすることができる。
なお、本明細書中では、F[kHz]とfm[kHz]とがほぼ等しいとは、(fm−1)≦F≦(fm+1)の条件を満足することを意味する。
第1の質量部21、22の平均厚さは、それぞれ、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第2の質量部25の平均厚さは、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第1の弾性部26、27のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
一方、第2の弾性部28、29のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の振れ角をより大きくすることができる。
また、第1の弾性部26、27のばね定数kと第2の弾性部28、29のばね定数をkとは、k>kなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
さらに、第1の質量部21、22の慣性モーメントをJとし、第2の質量部25の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとは、J≦Jなる関係を満足することが好ましく、J<Jなる関係を満足することがより好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
ところで、第1の質量部21、22と第1の弾性部26、27とからなる第1の振動系の固有振動数ωは、第1の質量部21、22の慣性モーメントJと、第1の弾性部26、27のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。一方、第2の質量部25と第2の弾性部28、29とからなる第2の振動系の固有振動数ωは、第2の質量部25の慣性モーメントJと、第2の弾性部28、29のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。
このようにして求められる第1の振動系の固有振動数ωと第2の振動系の固有振動数ωとは、ω>ωなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の質量部21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の質量部25の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
以上のように2自由度振動系を有するアクチュエータ1は、駆動電圧を低減しつつ、第2の質量部25の振れ角を大きいものとすることができる。特に、本実施形態のアクチュエータ1は、前述したような櫛歯状電極部211、212、221、222、321、322、331、332を用いて第1の質量部21、22を回動させるように構成されているので、平行平板型の電極を用いて第1の質量部21、22を回動するものに比し、第1の質量部21、22の回動角を大きくし、これに伴って、第2の質量部25の回動角を大きくすることができる。
また、2自由度振動系を有するアクチュエータ1は、前述したように、一般に、第2の質量部25の振れ角は第1の質量部21、22の振れ角よりも大きく、また、第2の弾性部28、29の捩れ変形量は第1の弾性部26、27の捩れ変形量よりも大きいため、ピエゾ抵抗素子41、42が第2の弾性部上に設けられていると、第2の質量部25の回動に伴うピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量を大きくして、第2の質量部25の挙動を高精度に検知することができる。
このようなアクチュエータ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図10、図11は、それぞれ、第1実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図10、図11中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[A1] まず、図10(a)に示すように、例えばシリコン基板5(n型の単結晶シリコン基板)を用意する。
次に、シリコン基板5の一方の面に、図10(b)に示すように、支持部23、24と各質量部21、22、25と各弾性部26、27、28、29と電極32、33との形状(平面視形状)に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスク6を形成する。なお、このとき、金属マスク6は、図示しないが、支持部23、24に対応する部分と電極32、33に対応する部分とは互いに連結した形状とする。
そして、図10(c)に示すように、シリコン基板5の他方の面に、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行って、空間30の平面視形状と同様の形状をなす開口を有するレジストマスク7を形成する。なお、レジストマスク7の形成は、金属マスク6の形成よりも先に行ってもよい。
次に、このレジストマスク7を介して、シリコン基板5の前記他方の面をエッチングした後、レジストマスク7を除去する。これにより、図10(d)に示すように、空間30の平面視に対応する領域に凹部51が形成される。
エッチング方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
次に、金属マスク6を介して、シリコン基板5の前記一方の面側を、前記凹部51に対応する部分が貫通するまでエッチングする。
そして、金属マスク6を除去した場合、この後、第2の質量部25上に金属膜を成膜し、光反射部251を形成する。
なお、ここで、シリコン基板5に対しエッチングを行った後、金属マスク6は除去してもよく、除去せずに残存させてもよい。金属マスク6を除去しない場合、第2の質量部25上に残存した金属マスク6は光反射部251として用いることができる。
金属膜の成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。なお、以下の各工程における金属膜の成膜においても、同様の方法を用いることができる。
また、支持部23、24および第2の弾性部28、29に対応する部分に、ボロンなどの不純物をドープして、ピエゾ抵抗素子41、42および抵抗素子43、44を形成する。
以上の工程により、図10(e)に示すように、支持部23、24と各質量部21、22、25と各弾性部26、27、28、29と電極32、33が一体的に形成された構造体が得られる。なお、支持部23、24と電極32、33との間の部分を、後述する工程にて除去する。
[A2] 次に、図11(a)に示すように、支持基板3を形成するための基板として、例えばシリコン基板9を用意する。
そして、シリコン基板9の一方の面に、開口部31を形成する領域を除いた部分に対応するように、例えば、アルミニウム等により金属マスクを形成する。
次に、この金属マスクを介して、シリコン基板9の一方の面側をエッチングした後、金属マスクを除去し、図11(b)に示すように、開口部31を形成する。すなわち、支持基板3が得られる。
[A3] 次に、図11(c)に示すように、前記工程[A1]で得られた構造体と、前記工程[A2]で得られた支持基板3とを直接接合により接合した後に、前記構造体の支持部23、24と電極32、33との間の部分を除去して、アクチュエータ1を得る。なお、基体2と支持基板3との間に可動イオンを含む硼珪酸ガラスのようなガラスを介在させ、これらを陽極接合により接合してもよい。また、シリコン基板9に代えてガラス基板を用いて、基体2と支持基板3とを陽極接合により接合することもできる。
以上のようにして、第1実施形態のアクチュエータ1が製造される。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図12は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図、図13は、図12に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、図12中の紙面に対し手前側を「上」、紙面に対し奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」、図12中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
以下、第2実施形態のアクチュエータについて、前述した第1実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のアクチュエータは、図12および図13に示すように、ピエゾ抵抗素子41、42の配置が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。
第2実施形態のアクチュエータでは、図11および図12に示すように、ピエゾ抵抗素子41、42がそれぞれその長手方向を回動中心軸Xに対し傾斜させるように配置されている。また、ピエゾ抵抗素子41の長手方向と、ピエゾ抵抗素子42の長手方向とは、互いにほぼ同方向となっている。
より具体的には、ピエゾ抵抗素子41は、第2の質量部25の平面視にて、第2の質量部25の回動中心軸Xに対し傾斜する方向(すなわち第2の弾性部28の対角線上)に延在する長手形状をなしている。このようなピエゾ抵抗素子41は、第2の弾性部28の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
これと同様に、ピエゾ抵抗素子42は、第2の質量部25の平面視にて、第2の質量部25の回動中心軸Xに対し傾斜する方向(すなわち第2の弾性部29の対角線上)に延在する長手形状をなしている。このようなピエゾ抵抗素子42は、第2の弾性部29の捩れ変形により、引張応力または圧縮応力を受ける。
第2の弾性部28、29は、それぞれ、平面視で長方形をなしているが、その1対の対角線方向で引張応力または圧縮応力を生じる。したがって、前述したピエゾ抵抗素子41、42は、その抵抗値が第2の質量部25の回動に伴って大きく変化する。そのため、これらピエゾ抵抗素子41、42の抵抗値の変化量に基づいて、第2の質量部25(質量部)の挙動を高精度に検知し、第2の質量部25(質量部)の挙動を所望のものとすることができる。
以上説明したような第2実施形態のアクチュエータによっても、前述した第1実施形態のアクチュエータ1と同様の効果を得ることができる。
上述したようなアクチュエータは、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
また、以上説明したようなアクチュエータは、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡等の光スキャナ、イメージング用ディスプレイ等に好適に適用することができる。
以上、本発明のアクチュエータについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータでは、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
例えば、前述した実施形態では、ピエゾ抵抗素子を1対有するアクチュエータを説明したが、ピエゾ抵抗素子は、1つであっても、3つ以上であってもよい。また、ピエゾ抵抗素子の設置位置は、前述した実施形態のものに限られず、第1の弾性部26、27や第1の質量部21、22上であってよい。また、複数のピエゾ抵抗素子を有する場合、複数のピエゾ抵抗素子は、平面視にて質量部(第2の質量部25)に対し非対称に配置されていてもよい。
また、前述した実施形態では、2自由動振動系のアクチュエータ(すなわち、質量部として第1の質量部21、22および第2の質量部25を有し、弾性部として第1の弾性部26、27および第2の弾性部28、29を有するもの)について説明したが、1自由度または3自由度以上の振動系のアクチュエータにも本発明を適用することができる。
また、前述した実施形態では、光反射部が第2の質量部の上面(支持基板とは逆側の面)に設けられている構成について説明したが、例えば、その逆の面に設けられている構成であってもよいし、両方の面に設けられている構成であってもよい。
また、前述した実施形態では静電駆動方式により駆動するものについて説明したが、これに限定されない。例えば、2自由度振動系を有するアクチュエータの駆動方式としては、第1の質量部を回動させ、これに伴い、第2の弾性部を捩れ変形させながら、第2の質量部を回動させることができるものであれば、前述したものに限定されず、例えば、圧電素子を用いた駆動方式や、磁力を用いた駆動方式などであってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図である。 図1に示すアクチュエータの制御系の概略構成を示す図である。 図1に示すアクチュエータの第2の弾性部に生じる歪を説明するための図である。 図1に示すアクチュエータにおける第2の質量部の挙動検出を説明するための図である。 図1に示すアクチュエータの駆動電圧の電圧波形の一例を示す図である。 図1に示すアクチュエータの駆動電圧として交流電圧を用いた場合における交流電圧の周波数と、第1の質量部および第2の質量部のそれぞれの振幅との関係を示すグラフある。 図1に示すアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 図1に示すアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。 図11に示すアクチュエータの第2の質量部および第2の弾性部を示す部分拡大斜視図である。
符号の説明
1……アクチュエータ 11……検知回路 111……ブリッジ回路 112……差動増幅回路 12……電源回路 13……制御回路 2……基体 21、22……第1の質量部 211、212、221、222……櫛歯状電極部 23、24……支持部 25……第2の質量部 251……光反射部 26、27……第1の弾性部 28、29……第2の弾性部 3……支持基板 30……空間 31……開口部 32、33……電極 321、322、331、332……櫛歯状電極部 41、42……ピエゾ抵抗素子 43、44……抵抗素子 5……シリコン基板 51……凹部 6……金属マスク 7……レジストマスク 9……シリコン基板

Claims (14)

  1. 板状をなす質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記挙動検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
    前記挙動検出手段は、前記1対の弾性部のうちの少なくとも一方の弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて、前記質量部の挙動を検知するように構成されており、
    前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に直角な方向における前記弾性部の片側に偏在しつつ、前記回動中心軸に沿って延在する長手形状をなしていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の一方の面側にて各前記弾性部上に設けられており、1対の前記ピエゾ抵抗素子は、互いに前記弾性部の異なる側に偏在しているとともに、差動増幅回路に接続されている請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 板状をなす質量部と、
    前記質量部を支持するための支持部と、
    前記支持部に対し前記質量部を回動可能とするように、前記質量部と前記支持部とを連結する弾性変形可能な1対の弾性部と、
    前記質量部を回動駆動させるための駆動手段と、
    前記質量部の挙動を検知する挙動検知手段とを有し、
    前記挙動検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を作動させることにより、前記弾性部を捩れ変形させながら、前記質量部を回動させるように構成されたアクチュエータであって、
    前記挙動検出手段は、前記1対の弾性部のうちの少なくとも一方の弾性部上に設けられたピエゾ抵抗素子を備え、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて、前記質量部の挙動を検知するように構成されており、
    前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の平面視にて、前記質量部の回動中心軸に対し傾斜する方向に延在する長手形状をなしていることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の一方の面側にて各前記弾性部上に設けられており、1対の前記ピエゾ抵抗素子は、互いの長手方向が前記回動中心軸に対し同方向に傾斜しているとともに、差動増幅回路に接続されている請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記挙動検知手段は、1対の抵抗素子を有し、該1対の抵抗素子は、前記1対の前記ピエゾ抵抗素子とともに、ブリッジ回路を構成し、該ブリッジ回路の出力を前記差動増幅回路で増幅するように構成されている請求項2または4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記1対の抵抗素子は、前記ピエゾ抵抗素子の温度条件とほぼ同等の温度条件で、かつ、外力を受けない位置に設置されている請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記1対の抵抗素子は、前記支持部上に設けられている請求項6に記載のアクチュエータ。
  8. 前記制御手段は、前記差動増幅回路の出力値を、抵抗素子およびピエゾ抵抗素子のうちの少なくとも1つの素子の抵抗値を用いて補正し、その補正後の値に基づいて、前記駆動手段の駆動を制御する請求項5ないし7のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 各前記ピエゾ抵抗素子は、前記質量部の回動中心軸方向における前記弾性体のほぼ全域に亘って設けられている請求項1ないし8のいずれかに記載のアクチュエータ。
  10. 各前記ピエゾ抵抗素子は、その長手方向での前記質量部側の一端が前記質量部と前記弾性部との境界部によりも若干前記質量部側に位置している請求項1ないし9のいずれかに記載のアクチュエータ。
  11. 各前記弾性部は、第1の質量部と、前記支持部に対して前記第1の質量部を回動可能とするように、前記支持部と前記第1の質量部とを連結する弾性変形可能な第1の弾性部と、前記質量部を第2の質量部としこれを前記第1の質量部に対して回動可能とするように、前記第1の質量部と前記質量部とを連結する弾性変形可能な第2の弾性部とを有し、前記駆動手段が、前記第1の弾性部を捩れ変形させながら前記第1の質量部を回動させ、これに伴い、前記第2の弾性部を捩れ変形させながら前記第2の質量部を回動させるように構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載のアクチュエータ。
  12. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記第2の弾性部上に設けられている請求項11に記載のアクチュエータ。
  13. 前記質量部の平面視にて、前記弾性部の前記回動中心軸に直角な方向での長さをAとし、前記ピエゾ抵抗素子の短手方向での長さをBとしたときに、B/Aは、0.5以下である請求項1ないし12のいずれかに記載のアクチュエータ。
  14. 前記質量部は、光反射部が設けられている請求項1ないし13のいずれかに記載のアクチュエータ。
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