JP2008045906A - アフィニティビーズおよびその製造方法 - Google Patents

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恭一 斎藤
Goro Furumoto
五郎 古本
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Abstract

【課題】タンパク質等の有価物の吸着回収あるいは不純物の吸着除去等の吸着精製操作に好適な、高速で吸着精製が可能なアフィニティ吸着体およびその製造方法の提供。
【解決手段】高分子基材粒子の表面に、タンパク質吸着能を有する官能基が高分子側鎖を介して固定されたアフィニティビーズであって、高分子基材粒子の平均粒径が10〜80μm、高分子側鎖密度が高分子基材粒子の表面積あたり1.5〜30g/m2であり、タンパク質吸着能を有する官能基が、アフィニティビーズの重量あたり1mmol/g以上の濃度で固定されているアフィニティビーズ。
平均粒子径が10〜80μmであるポリエチレン基材粒子に、放射線グラフト重合法によりグリシジルメタクリレートを35〜500%のグラフト率にてグラフト重合した後、グリシジル基中のエポキシ環への化学反応によりタンパク質吸着能を有する官能基を導入固定するアフィニティビーズの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品製造工程等のバイオプロセスにおいて、タンパク質等の有価物の吸着回収あるいは不純物の吸着除去等の吸着精製操作に好適な、高速で吸着精製が可能なアフィニティ吸着体およびその製造方法に関する。
従来、医薬品製造工程等のバイオプロセスにおいて、タンパク質等の有価物の吸着回収あるいは不純物の吸着除去等の吸着精製操作は、粒子径100μmを超える多孔性ゲルビーズ状吸着体を充填したカラムに被処理液を通液することで行われてきた。ゲルビーズとしては、セルロース、デキストラン、アガロースなどの多糖類系ビーズが多用されてきた。それらは多孔性で粒子内部に細孔を有し、細孔により比表面積を大きくすることで目的物質の吸着容量を確保している。培養等で得られた目的物と不純物を含む粗原料液は、上記多孔性ゲルビーズが充填されたカラムに通液され、目的物あるいは不純物は液が細孔を通過する際に細孔表面に固定されたタンパク質吸着能を有する官能基にて吸着分離される。しかしながら、上記の従来のゲルビーズはゲルビーズ粒子内への物質移動、即ち細孔内への拡散抵抗が大きいために、カラムへの通液速度が大きくなると細孔内の官能基が吸着に利用されなくなりゲルビーズ粒子表面の官能基しか吸着に利用されなくなるために大幅に吸着容量が低下し、高速での吸着精製が行えないという課題を抱えている。
一方、粒子表面に固定された官能基だけを利用する非多孔性の粒子よりなるゲルビーズは、通液速度が速くなっても吸着容量の低下は少ない利点は有するものの、比表面積の絶対値が小さいために、工業生産に利用できるだけの吸着容量を持たせることが難しく、主に分析用途での実用化にとどまっている。
また、精密濾過膜等の多孔膜の細孔表面に官能基を固定し、濾過により強制的に細孔内に被処理液を通液することで、高速通液処理をしても細孔内の官能基が有効に利用できるようにして、高速通液処理をしても吸着容量の低下が起こらない工夫も研究されている(例えば非特許文献1および2参照)。しかしながら、濾過通液をする以上、多孔膜の膜厚は濾過圧力が高くなりすぎないようにある程度薄くせざるを得ず、膜厚方向での吸着容量の絶対値を大きくすることが困難である。
斎藤恭一ら、ケミカルエンジニヤリング、1996年8月号、25〜28頁 久保田昇、放射線と産業、1998年、No.80、45〜47頁
本発明は、医薬品製造工程等のバイオプロセスにおいて、タンパク質等の有価物の吸着回収あるいは不純物の吸着除去等の吸着精製操作に好適な、粒子内での物質移動、細孔内への拡散抵抗による制限を受けること無くタンパク質の様な大きな分子を吸着精製できる、工業生産用あるいは分析用として適用可能な吸着容量(平衡吸着容量ではなく、吸着処理時に吸着漏れが無視できなくなるまでに吸着できた容量、即ち動的吸着容量)と高速処理性とを両立両有するアフィニティ吸着体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意努力した結果、特定の粒子径の多孔性ではない高分子粒子基材の表面に、タンパク質吸着能を有する官能基が固定された高分子側鎖を、ある適切な密度で固定することで、高速吸着処理と高吸着容量が両立両有できること、および、放射線グラフト重合法を用いることにより、そのような高速吸着処理と高吸着容量が両立両有する吸着体(アフィニティビーズ)を製造することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は下記の通りである。
(1)高分子基材粒子の表面に、タンパク質吸着能を有する官能基が高分子側鎖を介して固定されたアフィニティビーズであって、高分子基材粒子の平均粒径が10μm以上80μm以下、高分子側鎖密度が高分子基材粒子の表面積あたり1.5g/m2以上30g/m2以下であり、タンパク質吸着能を有する官能基が、アフィニティビーズの重量あたり1mmol/g以上の濃度で固定されていることを特徴とするアフィニティビーズ。
(2)高分子基材粒子に放射線を照射した後、タンパク質吸着能を有する官能基を有するビニルモノマーあるいはタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基を有するビニルモノマーを接触させ、基材粒子表面に前記ビニルモノマーが重合したグラフト高分子側鎖を形成させ、該ビニルモノマーがタンパク質吸着能を有する官能基を有しない場合には該ビニルモノマーが有するタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基にタンパク質吸着能を有する官能基を導入するアフィニティビーズの製造方法において、高分子基材粒子の平均粒子径が10μm以上80μm以下であり、かつビニルモノマーによるグラフト高分子側鎖の密度が、高分子基材粒子の表面積あたり1.5g/m2以上30g/m2以下であることを特徴とする、アフィニティビーズの製造方法。
(3)平均粒子径が10μm以上80μm以下であるポリエチレン基材粒子に、放射線グラフト重合法によりグリシジルメタクリレートを35%以上500%以下のグラフト率にてグラフト重合した後、グリシジル基中のエポキシ環への化学反応によりタンパク質吸着能を有する官能基を導入固定することを特徴とする、アフィニティビーズの製造方法。
(4)ポリエチレン基材粒子の平均粒子径が20μm以上60μm以下である、上記(3)記載のアフィニティビーズの製造方法。
(5)ポリエチレン基材粒子の平均粒子径が20μm以上40μm以下である、上記(3)記載のアフィニティビーズの製造方法。
(6)グリシジルメタクリレートのグラフト率が、50%以上200%以下である、上記(3)または(4)または(5)記載のアフィニティビーズの製造方法。
(7)グリシジルメタクリレートのグラフト率が、50%以上110%以下である、上記(3)または(4)または(5)記載のアフィニティビーズの製造方法。
本発明により、医薬品製造工程等のバイオプロセスにおいて、タンパク質等の有価物の吸着回収あるいは不純物の吸着除去等の吸着精製操作に好適な、高速で吸着精製が可能なアフィニティ吸着体を得ることができる。
以下、本発明につき、具体的かつ詳細に説明する。
本発明のアフィニティビーズは高分子化合物よりなる微粒子を基材とする。
高分子化合物例としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ポリオレフィン、オレフィンとハロゲン化オレフィンとの共重合体、およびそれらの混合物等が挙げられる。中でもポリエチレンが好ましく用いられる。ポリエチレンは安価で入手が容易であり、耐薬品性や加工性に優れ、また素材の吸湿性、吸水性が低く、加えて放射線による崩壊が起こりにくくかつ放射線グラフト重合を行う場合に放射線照射により発生するグラフト重合の反応起点になるラジカルの保持部になる結晶部分を比較的豊富に持ちやすいため、放射線グラフト重合に適している。
ポリエチレンは大別して低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンに分類できるがどちらも用いることができる。実際に使用される種々環境中での基材の安定性の観点では結晶化度の高い高密度ポリエチレンが比較的好ましい。
ポリエチレンは、エチレンのホモポリマーでも、リニアリティや密度の制御のためにプロピレンやブテンを添加重合したものでも良い。
ポリエチレンの分子量は、実際に使用される種々環境中での基材の安定性の観点で、大きいものが良く特に分子量で100万以上の超高分子量タイプのポリエチレンが機械的な物性にも優れており好ましい。溶融した熱可塑性樹脂の流動性の指標として、例えばASTM D1238に基づいて測定されるMI(メルトインデックス)値でいうと、0.5g/10分以下であることが好ましく、0.1g/10分以下が更に好ましい。MI値が測定できない程度に流動し難いものが良い。
高分子基材粒子の形状は、特に制限はない。真球状でも不定形でも良く、一次粒子からなるものでも、一次粒子が複数個凝集し一体化した二次粒子でも、二次粒子を粉砕したものでも用いることができる。
粒子径は、平均粒子径で10μm以上80μm以下である。平均粒子径は、粒子の拡大写真から粒子50個以上について個々に短径と長径とを測定し、その平均値をもって示したものである。粒子径が80μmより大きいと、比表面積が不十分なため導入できる官能基量が不足しタンパク吸着容量が不十分である。粒子径が10μmより小さいと粒子同士の作る間隙が小さくなり、粗原料液を通液した際の圧損が大きくなるため実用に供する際に過大な液供給圧力が必要となるため好ましくない。好ましくは20μm以上60μm以下であり、より好ましくは20μm以上40μm以下である。
多孔性ではない微粒子が基材であるため、高速度吸着処理と高吸着容量の両立を実現させ、最大効率でタンパク質を吸着するためには、タンパク質吸着能を有する官能基の、基材粒子への固定状態の設計が最も重要である。
まず第一に必要なことは、基材粒子に固定した高分子側鎖(基材粒子へのグラフト高分子鎖)を介して上記官能基を固定することである。こうすることで、基材粒子表面そのものだけでなく、基材粒子表面に固定された高分子側鎖を介して基材粒子表面から離れた基材粒子表面の上空部分にも官能基を配することができる。通常の官能基固定方法では、基材粒子表面そのものの2次元面しか官能基固定スペースとして使わないのに対し、基材粒子に固定した高分子側鎖を介して官能基を固定することで、基材粒子上空部分の3次元空間(固定した高分子側鎖が届く範囲)を官能基固定スペースとして使えるため、吸着容量の確保の上で、圧倒的に有利にできる。いわば、基材粒子表面に高分子側鎖を介さずに官能基を固定する通常法は「平屋型の吸着空間(平面)」であるのに対し、基材粒子に固定した高分子側鎖を介して官能基を固定する方法は「高層建築型の吸着空間」であると言える。
なお、高分子側鎖としては、架橋構造の少ないものが好ましい。タンパク質は一般に分子が大きく、例えばスチレン−ジビニルベンゼンの様な架橋構造を有する高分子側鎖においては、タンパク分子が架橋構造の中に入り込むあるいは移動することが困難になり、高分子側鎖の極一部しか吸着に関与できず、実質的にタンパク質を殆ど吸着できない。高分子側鎖としては、屈曲性の高いメチレン鎖から成るものが好ましい。メチレン鎖から成る高分子側鎖は、例えば基材粒子へのビニルモノマーのグラフト重合にて得ることができる。最も好適な高分子側鎖はポリグリシジルメタクリレートであり、グリシジルメタクリレートの重合によって形成することができる。グリシジルメタクリレートは重合後も反応性に富むグリシジル基を有しており、グリシジル基中のエポキシ環に開環付加させることで種々の官能基を導入することができる点も好都合である。
タンパク質吸着能を有する官能基を、高分子側鎖を介して基材粒子に固定した上で、高速度吸着処理と高吸着容量の両立を実現させ、最大効率でタンパク質を吸着するために必要なことは、高分子側鎖の密度(高分子側鎖量[グラム]÷基材粒子表面積[m])の設計である。一般的に考えると、高分子側鎖密度を高くし、官能基を多く導入するのが目的達成に好都合と考えられる。しかしながら、意外にも高分子側鎖密度が大きくなりすぎると吸着容量および溶出率(吸着したタンパク質の回収率に略相当)がともに低下し、高分子側鎖密度には適正範囲が存在することが見出された。その理由は不明であるが、基材粒子に固定された高分子側鎖は、基材粒子表面に「ひげ状に」固定された状態として模式的に理解することが可能であるが、高分子側鎖密度があるレベルを超えると、タンパク質が高分子側鎖の層中に入り込むことが困難になってせっかくの高分子側鎖層からなる3次元の高層建築的吸着空間が有効に利用されなくなって吸着容量が下がり、また密度の高い高分子側鎖層に「入り込んでしまった」何割かのタンパク質は、逆に溶出時(タンパク質の溶出回収工程)に高分子側鎖層から「抜け出る」ことが困難になり溶出率(回収率)が低下する可能性が考えられる。
基材粒子に固定された高分子側鎖の密度は、1.5g/m2以上30g/m2以下である。好ましくは、2g/m2以上15g/m2以下であり、より好ましくは2g/m2以上8g/m2以下、さらに好ましくは2g/m2以上6.5g/m2以下である。基材粒子に固定された高分子側鎖の密度は、小さすぎても大きすぎてもタンパク質の吸着容量および溶出率が低下する。
タンパク質吸着能を有する官能基は、大別すると、(1)イオン交換吸着型、(2)疎水性相互作用吸着型、(3)群特異アフィニティ吸着型、(4)個別特異アフィニティ吸着型の4つがある。具体例としては、以下のものがある。
イオン交換吸着型の官能基の内、カチオン基としてはスルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、アニオン基としては、4級アンモニウム塩基、ピリジウム塩基、3〜2級アミノ基、キレート基としては、イミノジ酢酸基、メルカプト基、エチレンジアミン基等がある。
疎水性相互作用吸着型としては、フェニル基、アルキル基等がある。
群特異性アフィニティ吸着基としては、Cibacron Blue F3G-A、Protein A、コンカナバリンA、ヘパリン、タンニン、金属キレート基等がある。
個別特異型アフィニティ吸着基として、抗原や抗体類がある。
基材粒子に固定した高分子側鎖には、これら吸着能を有する官能基を単種で固定しても、複数種固定してもよい。また、高分子側鎖には、タンパク質吸着能を有する官能基だけでなく、タンパク質の非特異的吸着や非可逆的吸着を抑止する目的で、水酸基をも固定することが望ましい。
タンパク吸着能を有する官能基は、アフィニティビーズの重量(乾燥重量)当たり1mmol/g以上である。基材粒子に固定された高分子側鎖密度が上記適切な範囲にあれば、高分子側鎖に導入固定するタンパク吸着能を有する官能基の量(高分子側鎖中密度)は大きい方が吸着能力が高くなるので好ましい。
本発明のアフィニティビーズは、平均粒子径が10μm以上80μm以下の高分子粒子を基材に用い、放射線グラフト重合法、即ち、高分子基材粒子に放射線を照射した後、タンパク質吸着能を有する官能基を有するビニルモノマーあるいはタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基を有するビニルモノマーを接触させ、基材粒子表面に前記ビニルモノマーが重合したグラフト高分子側鎖を形成させ、該ビニルモノマーがタンパク質吸着能を有する官能基を有しない場合には該ビニルモノマーが有するタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基にタンパク質吸着能を有する官能基を導入する手法を用いることで製造することができる。タンパク質吸着能を有する官能基を有するビニルモノマーとしては、例えばスチレンスルホン酸ナトリウム(官能基はスルホン酸基)、アクリル酸(官能基はカルボキシル基)などがある。また、タンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基としては、エポキシ環、水酸基、アミノ基等の反応性に富む官能基が挙げられる。中でもエポキシ環は多種多用な分子との反応性に富むため、タンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基として特に有効である。タンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基を有するビニルモノマーとしては、グリシジルメタクリレート(官能基としてエポキシ環)、酢酸ビニル(官能基として、加水分解後に得られる水酸基)などがある。例えば、エポキシ環へタンパク質吸着能を有する種々の官能基を導入する方法については、前記の非特許文献2などに記載されている。
グラフト高分子側鎖の固定は、基材粒子に均一にラジカルを生成させ、そのラジカルを開始点としてビニルモノマーをグラフト重合させる方法が適切である。ラジカルを基材粒子表面全体に均一に生成させる方法として放射線照射によりラジカルを生成させる方法が最も好適であり、このラジカルを開始点としてグラフト重合鎖を生成させると都合がよい。本発明に好適に用いられる放射線は電離性放射線であり、α、β、γ線、電子線などがあり何れも使用可能であるが、電子線あるいはγ線が適している。
なお、グラフト高分子側鎖を適切な密度にて基材粒子に固定するためには、グラフト重合の起点となるラジカルの発生量を適切範囲にすることが大事である。具体的には基材粒子への放射線の照射線量が重要である。最も効率的に必要なラジカルの生成量が得られ、基材の不必要な架橋や部分的な分解が起こらない適切な照射線量は、基材粒子がポリエチレンの場合、好ましくは10kGy以上250kGy以下、より好ましくは、10kGy以上100kGy以下である。
高分子基材粒子に放射線グラフトを行う方法としては、例えば、予め高分子基材粒子に放射線を照射した後、生成したラジカルを起点としてビニルモノマーと接触させる前照射法や、ビニルモノマー溶液中で放射線を照射する同時照射法があるが、安定した製造が可能になるのは、前照射法である。
基材粒子に発生したラジカルとビニルモノマーとを接触させ、ラジカル重合によるグラフト重合を行う方法としては、気相中で蒸散したビニルモノマーと接触させる気相法、ビニルモノマーそのままあるいは溶媒で希釈した液中で接触させる液相法がある。グラフト量、即ち基材粒子へのグラフト高分子側鎖の密度の制御のしやすさの観点から、ビニルモノマーを溶媒で希釈した液中で行う液相法が好ましい。グラフト重合反応を、無駄に基材粒子の粒子内奥部で起こることを避け、反応を基材粒子の表面近傍に止まらせるため、溶媒は用いる樹脂に対して膨潤性の小さいものを用いることが好ましい。具体的には、基材粒子として用いる樹脂の膨潤度が10%以下の溶媒が良く、基材粒子がポリエチレンの場合、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類が適切である。ここでいう膨潤度とは、[溶媒中に1時間浸漬した樹脂粒子の粒径]と[浸漬前の樹脂粒子の粒径]との差を、[浸漬前の樹脂粒子の粒径]で除した値である。
本発明の特に好ましい製造方法として、基材粒子にポリエチレンを用い、ビニルモノマーにグリシジルメタクリレートを用いる放射線グラフト重合法がある。用いるポリエチレン基材粒子の平均粒子径は、10μm以上80μm以下、より好ましくは20μm以上60μm以下、さらに好ましくは20μm以上40μm以下である。放射線グラフト重合法としては、前照射法が好ましい。ラジカルを発生させた基材粒子へのグリシジルメタクリレートのグラフト重合は、グリシジルメタクリレートのアルコール溶液中で行うことが好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等を好適に用いることができる。反応溶媒としてアルコールが好ましい理由は、前記のように、グラフト重合反応を、無駄に基材粒子の粒子内奥部で起こることを避け、反応を基材粒子の表面近傍に止まらせるため、溶媒は用いる樹脂に対して膨潤性の小さいものを用いることが好ましいからである。アルコール類は、ポリエチレン基材粒子に対し、膨潤度が小さい。
アルコール溶媒中でグリシジルメタクリレートをグラフト反応させるために、反応混合液は30℃から80℃の範囲に保たれることが好ましい。30℃未満では十分なグラフト量が得られなかったり、反応に必要以上の時間を要する。80℃を越えると所定のグラフト率に反応を制御することが難しくなる。好ましくは40〜70℃に保つと良い。
アルコール溶媒中のグリシジルメタクリレートの濃度は10vol%から40vol%の範囲にするのが良い。10vol%未満の濃度では必要なグラフト率が得られなかったり、反応に必要以上の時間を要する。また40vol%を越える濃度では所定のグラフト率に反応を制御することが難しくなる。
上記反応液中の反応温度とグリシジルメタクリレート濃度および反応時間を制御することによりグラフト率を制御することが可能となる。なお、グラフト率は、100×{(グラフト重合後の重量)−(グラフト重合前の基材重量)}/(グラフト重合前の基材重量)で求められる値である。
グリシジルメタクリレートのグラフト率は、35%以上500%以下が好ましく、50%以上200%以下がより好ましく、50%以上130%以下がさらに好ましく、50%以上110%以下が、さらにより好ましい。グラフト率を制御することにより、基材粒子に固定するグラフト高分子側鎖の密度を好ましい範囲に制御することができる。
グリシジルメタクリレートがグラフトされた粒子の、グリシジルメタクリレートグラフト重合高分子側鎖(ポリグリシジルメタクリレート側鎖)へのタンパク吸着能を有する官能基の導入は、グラフト重合高分子側鎖中のグリシジル基中のエポキシ環への開環付加させる方法を用いることができる。例えばカチオン交換基をタンパク質吸着能を有する官能基として導入固定する場合には、グラフト重合高分子側鎖中のグリシジル基に亜硫酸塩を付加する方法がある。より具体的には、グリシジルメタクリレートがグラフトされた粒子と亜硫酸ソーダとを水/イソプロピルアルコール混合溶液中で反応させてスルホン基を導入する方法を用いることができる。例えばアニオン交換基をタンパク質吸着能を有する官能基として導入固定する場合には、グラフト重合高分子側鎖中のグリシジル基にトリメチルアミン塩酸塩を反応させ4級アンモニウム基を導入することができる。
なお、基材粒子の表面積は、概算値として、基材粒子を平均粒子径が直径の球として、球の表面積と体積の公式から求めることができる。
本発明について、以下、実施例等により、さらに具体的に説明する。
[実施例1]
基材粒子として重量を測定した平均粒径35μmの超高分子量ポリエチレン粒子(Ticona社製;GUR−2126、表面積の概算値0.175m/g)に、200kGyの電子線を照射しラジカルを発生させた。
この微粒子を20vol%のグリシジルメタクリレート/1−ブタノール溶液に浸漬し、80℃で2時間振とうすることにより、グラフト重合反応を行った。得られた微粒子をアルコール洗浄後乾燥して重量測定したところ、グラフト率は500%であった。従って、高分子側鎖密度は28.6g/mである。
得られた微粒子を亜硫酸ナトリウム:イソプロパノール:純水=10:15:75wt%の溶液に浸漬し、80℃で96時間振とうしてグリシジル基にタンパク質吸着能を有する官能基としてスルホン酸基を導入した。スルホン基を導入した微粒子を乾燥して重量を測定し、増えた重量からスルホン酸基量を求めた。更に、スルホン酸基を導入した粒子を0.5mol/Lの硫酸水溶液に、80℃で2時間振とうし未反応のグリシジル基をジオール化してアフィニティビーズを得た。スルホン酸基固定量は、4mmol/gであった。
得られたアフィニティビーズを断面積0.39cmのカラムに充填し(充填高さ3cm)、以下の吸着性能試験を行った。まずタンパク質溶液として2g/Lのリゾチーム溶液(10mmol炭酸ナトリウム/水酸化ナトリウム水溶液緩衝液、pH9)を、空間速度200h−1にてカラムの上から下へ通液し、リゾチームの吸着操作を行った。カラム下の液出口にて出口液をサンプリングし、出口液中のリゾチーム濃度を吸光光度法(280nm)にてモニタリングした。出口液濃度は初めはゼロであるが、通液量が増えるとともに、徐々にリゾチームが漏れ出す。出口液濃度が原液と同じ濃度(2g/L)になるまで吸着操作を行った。出口液濃度が原液の1/10になるまでの吸着量を動的吸着容量、出口液濃度が原液と同じになるまでの吸着量を平衡吸着容量とした。吸着操作終了後、緩衝液を通液して洗浄した後、0.5mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を通液し、吸着したリゾチームを溶出した。100×(溶出量)/(平衡吸着量)を溶出率(回収率)とした。得られた値は、動的吸着容量17mg/mL(カラム充填容積当たり、以下同じ)、平衡吸着容量24mg/mL、溶出率90%であった。
[比較例1]
基材粒子として平均粒径100μmの超高分子量ポリエチレン粒子(旭化成ケミカルズ社製;UH900、表面積の概算値0.06m/g)を用いた以外は、実施例1と同様にして、アフィニティビーズを作製した。得られたアフィニティビーズは、グラフト率280%、高分子側鎖密度46.7g/m、スルホン酸基固定量3.7mmol/gであった。
得られたアフィニティビーズに対し、実施例1と同様の吸着性能試験を行ったところ、動的吸着容量5mg/mL、平衡吸着容量11mg/mL、溶出率70%であった。
[実施例2]
基材粒子として重量を測定した平均粒径35μmの超高分子量ポリエチレン粒子(Ticona社製;GUR−2126、表面積の概算値0.175m/g)に、200kGyの電子線を照射しラジカルを発生させた。
この微粒子を20vol%のグリシジルメタクリレート/1−ブタノール溶液に浸漬し、60℃で5分間振とうすることにより、グラフト重合反応を行った。得られた微粒子をアルコール洗浄後乾燥して重量測定したところ、グラフト率は95%であった。従って、高分子側鎖密度は5.4g/mである。
得られた微粒子を亜硫酸ナトリウム:イソプロパノール:純水=10:15:75wt%の溶液に浸漬し、80℃で24時間振とうしてグリシジル基にタンパク質吸着能を有する官能基としてスルホン酸基を導入した。スルホン基を導入した微粒子を乾燥して重量を測定し、増えた重量からスルホン酸基量を求めた。更に、スルホン酸基を導入した粒子を0.5mol/Lの硫酸水溶液に、80℃で2時間振とうし未反応のグリシジル基をジオール化してアフィニティビーズを得た。スルホン酸基固定量は、1.7mmol/gであった。
得られたアフィニティビーズを断面積0.6cmのカラムに充填し(充填高さ2cm)、以下の吸着性能試験を行った。まずタンパク質溶液として1g/Lのリゾチーム溶液(10mmol炭酸ナトリウム/水酸化ナトリウム水溶液緩衝液、pH9)を、空間速度2400h−1にてカラムの上から下へ通液し、リゾチームの吸着操作を行った。カラム下の液出口にて出口液をサンプリングし、出口液中のリゾチーム濃度を吸光光度法(280nm)にてモニタリングした。出口液濃度は初めはゼロであるが、通液量が増えるとともに、徐々にリゾチームが漏れ出す。出口液濃度が原液と同じ濃度(1g/L)になるまで吸着操作を行った。出口液濃度が原液の1/10になるまでの吸着量を動的吸着容量、出口液濃度が原液と同じになるまでの吸着量を平衡吸着容量とした。吸着操作終了後、緩衝液を通液して洗浄した後、1mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を通液し、吸着したリゾチームを溶出した。100×(溶出量)/(平衡吸着量)を溶出率(回収率)とした。得られた値は、動的吸着容量18mg/mL、平衡吸着容量24mg/mL、溶出率100%であった。
[実施例3]
グラフト重合反応時間を10分間にする以外は、実施例2と同様にしてアフィニティビーズを作製した。得られたアフィニティビーズは、グラフト率160%、高分子側鎖密度9.1g/m、スルホン酸基固定量2.2mmol/gであった。
得られたアフィニティビーズに対し、実施例2と同様の吸着性能試験を行ったところ、動的吸着容量18mg/mL、平衡吸着容量22mg/mL、溶出率100%であった。
[比較例2]
タンパク質吸着能を有する官能基としてスルホン酸基を有する、市販のゲルビーズ(アマシャムバイオサイエンス社製;SP Sepharose FF)を用意し、実施例2と同様の吸着性能試験を行ったところ、動的吸着容量6mg/mL、平衡吸着容量90mg/mL、溶出率100%であった。
[実施例4]
基材粒子として重量を測定した平均粒径35μmの超高分子量ポリエチレン粒子(Ticona社製;GUR−2126、表面積の概算値0.175m/g)に、50kGyの電子線を照射しラジカルを発生させた。
この微粒子を10vol%のグリシジルメタクリレート/1−ブタノール溶液に浸漬し、60℃で10分間振とうすることにより、グラフト重合反応を行った。得られた微粒子をアルコール洗浄後乾燥して重量測定したところ、グラフト率は80%であった。従って、高分子側鎖密度は4.6g/mである。
得られた微粒子を亜硫酸ナトリウム:イソプロパノール:純水=10:15:75wt%の溶液に浸漬し、80℃で24時間振とうしてグリシジル基にタンパク質吸着能を有する官能基としてスルホン酸基を導入した。スルホン基を導入した微粒子を乾燥して重量を測定し、増えた重量からスルホン酸基量を求めた。更に、スルホン酸基を導入した粒子を0.5mol/Lの硫酸水溶液に、80℃で2時間振とうし未反応のグリシジル基をジオール化してアフィニティビーズを得た。スルホン酸基固定量は、2.0mmol/gであった。
得られたアフィニティビーズを、空間速度を200h−1にした以外は実施例2と同様にして吸着性能試験を行った。得られた値は、動的吸着容量19mg/mL、平衡吸着容量25mg/mL、溶出率100%であった。

Claims (7)

  1. 高分子基材粒子の表面に、タンパク質吸着能を有する官能基が高分子側鎖を介して固定されたアフィニティビーズであって、高分子基材粒子の平均粒径が10μm以上80μm未満、高分子側鎖密度が高分子基材粒子の表面積あたり1.5g/m2以上30g/m2以下であり、タンパク質吸着能を有する官能基が、アフィニティビーズの重量あたり1mmol/g以上の濃度で固定されていることを特徴とするアフィニティビーズ。
  2. 高分子基材粒子に放射線を照射した後、タンパク質吸着能を有する官能基を有するビニルモノマーあるいはタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基を有するビニルモノマーを接触させ、基材粒子表面に前記ビニルモノマーが重合したグラフト高分子側鎖を形成させ、該ビニルモノマーがタンパク質吸着能を有する官能基を有しない場合には該ビニルモノマーが有するタンパク質吸着能を有する官能基を導入可能な官能基にタンパク質吸着能を有する官能基を導入するアフィニティビーズの製造方法において、高分子基材粒子の平均粒子径が10μm以上80μm以下であり、かつビニルモノマーによるグラフト高分子側鎖の密度が、高分子基材粒子の表面積あたり1.5g/m2以上30g/m2以下であることを特徴とする、アフィニティビーズの製造方法。
  3. 平均粒子径が10μm以上80μm以下であるポリエチレン基材粒子に、放射線グラフト重合法によりグリシジルメタクリレートを35%以上500%以下のグラフト率にてグラフト重合した後、グリシジル基中のエポキシ環への化学反応によりタンパク質吸着能を有する官能基を導入固定することを特徴とする、アフィニティビーズの製造方法。
  4. ポリエチレン基材粒子の平均粒子径が20μm以上60μm以下である、請求項3記載のアフィニティビーズの製造方法。
  5. ポリエチレン基材粒子の平均粒子径が20μm以上40μm以下である、請求項3記載のアフィニティビーズの製造方法。
  6. グリシジルメタクリレートのグラフト率が、50%以上200%以下である、請求項3または4または5記載のアフィニティビーズの製造方法。
  7. グリシジルメタクリレートのグラフト率が、50%以上110%以下である、請求項3または4または5記載のアフィニティビーズの製造方法。
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