JP2008042223A - 画像濃度補正方法、画像形成装置、濃度補正システム、濃度補正装置、及び濃度補正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像濃度補正方法、画像形成装置、濃度補正システム、濃度補正装置、及び濃度補正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】濃度ばらつきを抑えた、好適な色調の画像形成を実現することができる画像濃度補正方法、画像形成装置、濃度補正システム、濃度補正装置、及び濃度補正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供すること。
【解決手段】互いに設定濃度が異なる複数のパッチ画像を、印刷エンジンに形成させるパッチ画像生成制御手段130と、形成された複数のパッチ画像を濃度読取センサに読み取らせ、パッチ画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御部135と、複数の読取濃度間における濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する安定状態判断部140と、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、色変換方法、濃度バランスの調整、ハーフトーン処理に関して、濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定に変更する安定化制御部145と、を備える。
【選択図】図3

Description

画像形成装置が形成した色標画像の濃度を読み取り、読み取った濃度に応じて画像形成装置の濃度制御を行う画像濃度補正方法、画像形成装置、濃度補正システム、濃度補正装置、及び濃度補正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
従来、画像データから印刷を行うプリンタが広く用いられている。プリンタの構成は、大別すると、印刷用紙に実際の印刷出力を行う印刷エンジンと、印刷エンジンを制御するコントローラとからなる。コントローラは、プリンタ外部のホスト装置などから供給された画像データを、印刷エンジンに対応した画像データに変換して印刷エンジンに供給する処理などを行っている。印刷エンジンは、インクジェット方式や熱転写方式などの各種の方式があるが、電子写真方式のレーザプリンタを例にすると、画像データに従って帯電・露光・現像・転写・定着からなる画像形成プロセスを、CMYK各色トナーごとに順次実行することにより、印刷媒体である印刷用紙の表面にカラー画像を形成するようになっている。
ここで、より画質の高い印刷結果を得るため、コントローラ側で各種補正を行い、補正後の画像データに基づき印刷エンジンに画像形成を行わせるようにして出力される画像の濃度を調整し、好適な色調の画像生成を実現させる技術が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
また、印刷エンジン側でも各種の調整がなされることが多い。レーザプリンタの例を挙げると、感光体の消耗などに応じて感光体の帯電量や、感光体への露光量などの条件を所定のタイミングで適宜調整するようにして、良好な色調の画像を形成可能な状態を維持するようになっている。
特開2002−374425号公報 特開2005−117346号公報 特開平10−200765号公報 特開2005−329706号公報
しかしながら、上記した補正によっても実際には好適な色調の画像が得られない場合がある。例えば、コントローラ側では画質が向上するように補正を行っても、印刷エンジン側でも所定のタイミングで調整がなされる結果印刷エンジンの出力特性が変化し、狙いどおりの補正の効果を得ることができずに、各色トナーごとに形成される画像の濃度がばらつき色調がずれてしまうことがあった。
そこで、本発明は、濃度ばらつきを抑えた、好適な色調の画像形成を実現することができる画像濃度補正方法、画像形成装置、濃度補正システム、濃度補正装置、及び濃度補正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像濃度補正方法は、画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能な画像形成装置の画像濃度補正方法であって、設定濃度が異なる複数の色標画像を画像形成装置に形成させる色標画像形成工程と、形成された複数の色標画像を読取り、色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取工程と、複数の読取濃度間における、設定濃度に対する読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断工程と、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更する制御工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能な画像形成装置であって、選択された設定に従う画像形成を行う画像形成手段と、形成された画像の濃度を読み取り可能な濃度読取手段と、設定濃度が異なる複数の色標画像を、画像形成手段に形成させる色標画像形成制御手段と、形成された複数の色標画像を濃度読取手段に読み取らせ、色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、複数の読取濃度間における、設定濃度に対する読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、複数の設定候補のうち、濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更する制御手段とを備えることを特徴とする。
これらの構成によれば、画像形成された設定濃度が異なる複数の色標画像を読み取って、設定濃度に対する読取濃度が複数の読取濃度間においてばらついていれば、画像形成時の色調が不安定と判断され、濃度ばらつきを抑えやすい設定候補に設定変更される。色調が安定しているか否かの判断に従って設定変更を行うようにしているので、色調が不安定な設定で画像形成がなされる状況を適宜回避できると共に、画像形成時の濃度ばらつきが抑えられる可能性が高まり、より好適な色調の画像形成が実現できる。
また、実際に画像形成された色標画像の濃度を用いて、色調が不安定と判断した場合に設定変更するようにしているので、例えば、画像形成手段が、制御手段の設定変更と別途独立した補正を行うような構成であっても、画像形成手段が行う補正をも含めて適切に対処して、全体としてはより好適な色調の画像形成が実現できる。
また、本発明の画像形成装置において、画像形成手段が、複数の色材を用いたカラー画像形成を行う場合、色標画像形成制御手段は、複数の色材のそれぞれについて、設定濃度が異なる複数の色標画像を画像形成手段に形成させ、判断手段は、読取濃度間の濃度ばらつきに加えて、さらに各色材間の読取濃度の濃度ばらつきを用いて、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断することが好ましい。
この構成によれば、各色材間の色標画像の濃度ばらつきを用いて判断を行うことにより、各色材間での濃度がばらついている場合も画像形成時の色調が不安定と判断され、濃度ばらつきを抑えやすい設定候補に設定変更される。したがって、色材間のばらつきを抑え、より好適な色調のカラー画像形成が実現できる。
また、本発明の画像形成装置において、印刷対象の画像を所定の原色により色表現する画像データを、黒の色材を少なくとも含む複数の色材に対応した色表現の画像データに色変換する色変換手段をさらに備え、画像形成手段は、複数の色材を用いたカラー画像形成を行い、制御手段は、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、黒の色材を用いてグレーを表現する色変換に設定変更することが好ましい。
この構成によれば、画像形成時の色調が不安定なときには、黒の色材を用いてグレーを表現した画像形成を行うので、グレーの濃度ばらつきを抑え、好適な色調の画像形成が可能になる。例えば、複数の色材の混色によりグレーを表現する場合に比べると、画像形成時の混色に起因して生じる濃度ばらつきを抑えることができるので、より好適なグレーの色調を得ることができる。
また、本発明の画像形成装置において、判断手段は、色標画像の読取濃度について、低濃度域及び高濃度域を少なくとも含む複数の濃度域ごとに安定しているか否かを判断し、制御手段は、画像形成時の色調が低濃度域について不安定と判断された場合に、黒の色材を用いてグレーを表現する色変換に設定変更することが好ましい。
この構成によれば、低濃度域において色調が不安定であれば、黒の色材を用いた色変換方法に変更して、より好適な色調を得ることができる。例えば、濃度域全体としては安定していても、画像形成時の色材の混色などに起因して、低濃度域における色調ずれが目立つ場合にも適宜補正されて、グレーの好適な色調を得ることができる。
また、本発明の画像形成装置において、画像形成手段が形成する画像の濃度を補正するための色補正手段をさらに備え、画像形成手段は、複数の色材を用いたカラー画像形成を行い、制御手段は、複数の色材の中に他の色材に比べて読取濃度が低い色材があるとき、色補正手段が、複数の色材のうちいずれかを基準として、他の色材の読取濃度を基準の色材の読取濃度に近づけるように、他の色材により形成される画像の濃度補正を行う設定に設定変更することが好ましい。
この構成によれば、複数の色材のうちいずれかを基準として、他の色材の読取濃度が基準の色材の読取濃度に近づけるように補正することにより、各色材間での読取濃度のばらつきを抑えることができるので、安定した色調の画像を得ることができる。なお、この場合、複数の色材のうち読取濃度が最も低い色材を基準として、他の色材の濃度補正を行うことがより望ましい。
また、本発明の画像形成装置において、印刷対象の画像データにハーフトーン処理を施して、画像形成時のドットに対応する画像データに変換するハーフトーン処理手段をさらに備え、制御手段は、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、ハーフトーン処理におけるスクリーン線数を低減させる設定に設定変更することが好ましい。
この構成によれば、画像形成時の色調が不安定であればスクリーン線数を低減させるためドット形成がより安定して、画像形成時の濃度ばらつきが抑えられる。これにより、安定した好適な色調の画像を得ることができる。
また、本発明の画像形成装置において、各設定濃度ごとの読取濃度及び画像形成時の設定を含む履歴データを記憶手段に登録する登録手段をさらに備え、制御手段は、記憶手段に登録された履歴データを参照して、複数の設定候補から複数の読取濃度間における濃度ばらつきの変化に有効に寄与しうる設定候補を絞り込み、絞り込んだ設定候補のうちから選択して設定変更することが好ましい。
この構成によれば、履歴データを参照して濃度ばらつきの変化に有効に寄与しうる設定候補を絞り込むことにより、濃度ばらつきを抑える可能性のある設定候補のうちから設定変更することができるので、濃度補正を効率的に行うことができる。
また、本発明の画像形成装置において、判断手段は、濃度読取手段により読取った読取濃度に加えて、記憶手段に登録された履歴データの読取濃度をさらに用いて濃度ばらつきを求め、当該濃度ばらつきに基づいて判断することが好ましい。
この構成によれば、履歴データの読取濃度をさらに用いて濃度ばらつきを求めることにより、判断手段により過去の読取濃度が考慮された判断がなされるため、濃度ばらつきの経時変化に適宜対応した補正を行うことができる。
また、本発明の画像形成装置は、画像形成手段が、中間転写体に形成された画像を印刷媒体に転写することにより印刷を行う電子写真方式の画像形成を行う場合、色標画像形成制御手段は、画像形成手段を制御して中間転写体上に色標画像を形成させ、濃度読取手段は、中間転写体上に形成された色標画像の濃度を読取ることにより、色標画像ごとの読取濃度を取得することが好ましい。
この構成によれば、中間転写体上の色標画像から濃度を読取るようにして印刷用紙に画像形成することがないので、印刷用紙を節約しながら濃度補正を行うことができる。
また、本発明の画像形成装置は、制御手段により設定変更されると、前記変更された設定に従って、前記色標画像形成制御手段、前記濃度読取制御手段、及び前記判断手段が処理を行い、前記制御手段は、前記変更された設定において画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記複数の設定候補のうち、濃度ばらつきが収まりやすい他の設定候補に設定変更することが好ましい。
この構成によれば、変更した設定においても色調が不安定と判断されると、濃度ばらつきが収まりやすい他の設定候補に切替えるので、画像形成時の濃度ばらつきが抑えられる可能性がさらに高まり、好適な色調の画像形成を実現できる。
本発明のもう一つの態様は、画像形成時の設定を複数の設定候補のうちから選択可能であり、選択された設定に従って画像形成する画像形成装置と、画像形成装置により形成された画像の濃度を読み取り可能な濃度読取装置と、画像形成装置が形成する画像を濃度補正する濃度補正装置とを備える濃度補正システムであって、濃度補正装置は、設定濃度が異なる複数の色標画像を、画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段と、形成された複数の色標画像を濃度読取装置に読み取らせ、色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、複数の読取濃度間における、設定濃度に対する読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、画像形成装置の設定を、複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、画像形成時の色調が不安定な設定で行われる状況を適宜回避できると共に、濃度ばらつきが抑まる可能性が高まり、より好適な色調の画像形成が実現できる。
また、本発明の濃度補正装置は、画像の濃度を読み取り可能な濃度読取装置を用いて、画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能であり、選択された設定に従って画像形成を行う画像形成装置の濃度補正を行う濃度補正装置であって、設定濃度が異なる複数の色標画像を、画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段と、形成された複数の色標画像を濃度読取装置に読み取らせ、色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、複数の読取濃度間における、設定濃度に対する読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、画像形成装置の設定を、複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明は、プログラムまたはそのプログラムを記憶した記録媒体とすることもできる。すなわち、本発明は、画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能であり、選択された設定に従って画像形成を行う画像形成装置に濃度補正するための濃度補正プログラムであって、コンピュータを、設定濃度が異なる複数の色標画像を、画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段、形成された複数の色標画像を濃度読取装置に読み取らせ、色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段、複数の読取濃度間における、設定濃度に対する読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、画像形成装置の設定を、複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段、として機能させることを特徴とする。また、このプログラムを記録した記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、メモリカードなど、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係るシステムの概略構成を示した図である。図1に示すように、印刷システム1は、ホストコンピュータ2と画像形成装置としてのプリンタ3とを備え、ホストコンピュータ2とプリンタ3とはケーブルにより通信可能に接続されている。なお、第1の実施形態は、プリンタ3が出力する画像濃度をプリンタ自身が適宜補正するものである。
ホストコンピュータ2は、プリンタ3に対するホスト装置であり、印刷する対象となるデータを生成する、文書作成ソフトウェアなどのアプリケーション10と、アプリケーション10より受け取ったデータからプリンタ3に対応するデータ形式の印刷ジョブを生成して、印刷ジョブをプリンタ3に送信するプリンタドライバ20とを備えている。
プリンタ3は、電子写真方式の画像形成を行うレーザプリンタであり、受信した印刷ジョブに従ってプリンタ3の各種制御を行うメインコントローラ30と、メインコントローラ30からの制御により印刷用紙などの記録媒体表面に画像を形成して、印刷を実行する印刷エンジン(画像形成手段)40とを備えている。
メインコントローラ30は、図1に示すように、主制御装置であるCPU31と、制御プログラム等が記憶されたROM32と、メインメモリとしてのRAM33と、電気的に読み書き可能な不揮発性メモリであるフラッシュROM(記憶手段)34と、ホストコンピュータ2と通信するホストI/F35と、印刷エンジン40を制御するエンジンI/F36とを有している。また、メインコントローラ30の各構成はシステムバス37により相互にデータ授受可能に接続されている。なお、本実施形態では、後述する各種テーブルなどを記憶する手段としてフラッシュROM34を用いるが、読み書き可能且つ不揮発性を有していれば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、ハードディスク、NVRAM(Non Volatile RAM)などを用いてもよい。
印刷エンジン40は、エンジンI/F36からの制御に従って印刷エンジン40が行う各種動作を制御するエンジンコントローラ41と、印刷用紙などの媒体表面に画像を形成して、印刷を行う画像形成機構42とを有している。
図2は、プリンタ3の構成を示した図である。図2に示すように、プリンタ3は、画像形成機構42(図1参照)として、感光体ドラム50と、帯電ユニット55と、露光ユニット60と、現像ユニット65と、一次転写ユニット70と、中間転写体75と、二次転写ユニット80と、定着ユニット85とを備えている。また、プリンタ3には、メインコントローラ30及びエンジンコントローラ41の各構成が実装された制御ユニット90が備えられている。
感光体ドラム50は、潜像を担持するための像担持体であり、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有している。また、エンジンコントローラ41の制御により中心軸に対して回動可能に構成されている。
帯電ユニット55は感光体ドラム50表面を帯電させる。露光ユニット60は、内蔵する半導体レーザやLEDアレイなどの光源からのビームを帯電された感光体ドラム50に照射する。このビーム照射は、メインコントローラ30からの画像データに従って制御され、感光体ドラム50表面には画像データに対応した潜像が形成される。
現像ユニット65は、現像剤であるトナーを収容するカートリッジ66a〜66dが着脱可能に装着される装着部65a〜65dを有し、回転軸65eに対して回動可能に構成された現像ロータリーである。図2の例では、現像ユニット65の装着部65a〜65dには、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを収容するカートリッジ66a〜66dが装着される。現像ユニット65を回転させることにより必要なカートリッジ66を感光体ドラム50に近接させてから、感光体ドラム50表面に形成された潜像をトナーにより現像することで、当該トナー色の単色画像が形成される。
一次転写ユニット70は、感光体ドラム50上に形成された単色画像を、エンジンコントローラ41の制御により感光体ドラム50と同じ周速度で回転駆動された中間転写体75に転写する。これにより、中間転写体75表面に単色画像が形成される。
ここで、カラー印刷時には、一次転写ユニット70は、現像ユニット65が次々に現像したCMYK各色の単色画像を中間転写体75表面に次々に重ね合わせるようにして、CMYKそれぞれの単色画像を中間転写体75表面に転写する。これにより、中間転写体75表面にカラー画像が形成される。
二次転写ユニット80は、中間転写体75に形成されたカラー画像を紙などの印刷媒体に転写する。そして、定着ユニット85が、印刷媒体上に転写されたカラー画像を媒体に溶着して永久像とすることで印刷が行われる。
また、中間転写体75表面の所定位置に対向するようにしてわずかに離間した位置には、形成した画像の濃度を読取り可能な濃度読取センサ(濃度読取手段)95が設けられている。濃度読取センサ95は、例えば非接触式のフォトセンサであり、中間転写体75上の画像の光学的濃度を検出可能である。なお、本実施形態では中間転写体75上に形成された画像の濃度を検出しているが、印刷されて排紙された印刷媒体上の画像の濃度を読取り可能なスキャナユニットを備えて、スキャナユニットにより印刷用紙上の画像濃度を読み取る構成としてもよい。
ここで、印刷エンジン40は、メインコントローラ30からの制御とは独立して、エンジンコントローラ41の制御の下で、感光体ユニットの感光量、露光量などの画像形成時の各種条件を適宜補正する構成になっている。この補正は、感光体ユニットやカートリッジなどの消耗部材の交換時、一定時間ごとなどの所定のタイミングで適宜行われる。また、本実施形態では、メインコントローラ側からは、印刷エンジンで行われている具体的な補正内容が隠されていることとする。かかる事情の一例としては、印刷エンジン40の製造者とプリンタ3本体の製造者とが異なり、印刷エンジン40の補正に関する技術情報がプリンタ本体の製造者に対しても機密に管理されているような場合などがある。
また、上述したプリンタ3の各機構を制御して画像を形成するため、図3に示すように、メインコントローラ30は、ジョブ制御部100と、描画処理部105と、色変換部110と、色補正部115と、第1,第2ハーフトーン処理部120a,bと、エンジン制御部125とを有している。また、濃度補正を行うための構成として、メインコントローラ30は、パッチ画像生成制御部130と、濃度読取制御部135と、安定状態判断部140と、安定化制御部145とを有している。
なお、メインコントローラ30のCPU31は、ROM32に記録された制御プログラムを読み出して実行することにより、上述したメインコントローラ30の各構成として行う処理を実行するようになっている。以下、メインコントローラ30の各構成について説明する。
ジョブ制御部100は、印刷ジョブを管理する部分であり、処理対象とする印刷ジョブに従う処理を各構成に行わせる制御を行う。この印刷ジョブとしては、プリンタドライバ20から供給された印刷ジョブ、又はパッチ画像生成制御部130から受け取る濃度補正用の印刷ジョブが対象となる。
描画処理部105は、ジョブ制御部100の管理の下、処理対象の印刷ジョブに記述された描画命令を展開して、RGBの3原色ごとに対応する階調値により各画素を表現したビットマップ形式の画像データに変換する描画処理を行う。
色変換部(色変換手段)110は、描画処理後のRGB画像データを、CMYKの各色トナーに対応したCMYK画像データに色変換する部分であり、ROM32に予め記憶された色変換テーブルに従って色変換することにより処理を行う。ここで、図3に示すように、ROM32には、CMYの混色によりグレーを表現する色変換の色変換テーブルLUT1と、Kによりグレーを表現する色変換の色変換テーブルLUT2とが予め記憶されている。色変換部110は、色変換テーブルLUT1又は色変換テーブルLUT2のいずれかを選択して、選択したテーブルに従う色変換により、RGB画像データをCMYK画像データに変換することが可能である。
例えば、色変換テーブルLUT1によれば、グレーのRGB画像データをこれに等色となるCMYの各階調値に変換し、色変換テーブルLUT2によれば、等色なCMYの各階調値のうち最小値分をKの階調値に置き換える下地除去処理を行って、CMYKの階調値に変換するようになっている。色変換テーブルLUT2によれば、Kによりグレーが表現されるので、グレーの色調は安定する。そこで、以下では、色変換テーブルLUT2を黒生成優先の色変換テーブルともいう。
色補正部(色補正手段)115は、CMYK各色ごとに濃度バランスを調整する部分であり、CMYK画像データの各画素ごとの階調値を、キャリブレーションテーブルCTに従って変換することにより処理を行う。キャリブレーションテーブルCTは、CMYK各色ごとに補正前後の階調値を対応付けた1次元変換テーブルであり、図3に示すように、C,M,Y,K各色ごとのキャリブレーションテーブルCT(C),CT(M),CT(Y),CT(K)がフラッシュROM34に記憶されている。キャリブレーション実行時には、キャリブレーションテーブルCTの特性を適宜更新することで、濃度調整が行われる。
第1,第2ハーフトーン処理部(ハーフトーン処理手段)120a,bは、ディザ法や誤差拡散法などのハーフトーン処理を行うことにより、CMYK画像データに印刷エンジン40が形成するドットに対応するデータに変換する部分である。なお、第2ハーフトーン処理部120bは、第1ハーフトーン処理部120aより低いスクリーン線数の画像データに変換するようになっている。例えば、ドット集中型のディザ法によりハーフトーン処理を行う場合であれば、第2ハーフトーン処理部120bが使用するディザマトリクスは、第1ハーフトーン処理部120aが使用するものより大きく設定される。第1ハーフトーン処理部120aと第2ハーフトーン処理部120bはハーフトーン処理時に選択的に用いられ、第1ハーフトーン処理部120aにより処理を行うと高いスクリーン線数の網点画像が得られ、第2ハーフトーン処理部120bにより処理を行うと低いスクリーン線数の網点画像が得られる。もっとも、ハーフトーン処理におけるスクリーン線数の切替え方法はこれに限られず、例えば、第1ハーフトーン処理部120aはドット分散型のディザマトリクス、第2ハーフトーン処理部120bはドット集中型のディザマトリクスを用いて処理するようにしてもよい。
エンジン制御部125は、ハーフトーン処理後の画像データにパルス幅変調を施して、印刷エンジン40が扱うことができる形式の画像データを生成し、この画像データを印刷エンジン40に供給して、印刷エンジン40の画像形成を行わせる部分である。
以上に述べたように、プリンタ3は、黒生成を優先する色変換方法・濃度バランスの調整の有無・スクリーン線が異なるハーフトーン処理方法に関し、複数の設定(設定候補)が選択可能に構成されている。
次に、濃度補正を行うための各構成について説明する。まず、パッチ画像生成制御部(色標画像形成制御手段)130は、複数のパッチ画像(色標画像)を画像形成するための印刷ジョブをジョブ制御部100に受け渡す処理を行う。図4は、この印刷ジョブに従って画像形成されるパッチ画像の一例を示している。図4の例では、矩形状の領域に領域内で同一の色・濃度に設定されたパッチ画像Pがマトリクス状に配列されている。このとき、横方向にはCMYK各単色のパッチ画像P、縦方向には、淡い濃度から濃い濃度まで互いに異なる8種類の濃度(設定濃度)に設定されたパッチ画像Pが順に並ぶようにして、パッチ画像Pが縦横8×4のマトリクス状に配列されている。なお、この複数のパッチ画像Pを表す画像データは、設定濃度を256階調などで表現したデータ形式でROM32に予め記録されている。パッチ画像生成制御部130は、ROM32より読み出したデータから印刷ジョブを生成して、ジョブ制御部100に受け渡し、ジョブ制御部100が印刷ジョブに従って画像形成機構42の各機構に処理を行わせることで、中間転写体75上に複数のパッチ画像Pが形成される。なお、パッチ画像としては、さらに多くの設定濃度数について配置するようにしてもよいし、設定濃度及び色が等しいパッチ画像を複数個ずつ配置するようにしてもよい。
濃度読取制御部(濃度読取制御手段)135は、濃度読取センサ95を制御して、中間転写体75上に形成された複数のパッチ画像の各濃度を読取り、パッチ画像ごとの読取濃度を取得する処理を行う。具体的には、濃度読取センサ95からのRGB各色の読取り信号を、例えば256階調のRGB階調データに変換する。このRGB階調データを濃度に変換することにより、読取濃度を取得する。
安定状態判断部(判断手段)140は、取得した読取濃度間の濃度ばらつきを求め、濃度ばらつきを評価することにより、画像形成時の色調が安定した状態であるか否かを判断する。このときの詳細な判断手法については後述することにする。
安定化制御部(制御手段)145は、安定状態判断部140により画像形成時の色調が不安定と判断されると、画像形成に関する設定を濃度ばらつきを抑えやすい設定に適宜切替えるようにして、印刷エンジン40の画像形成を安定化させる安定化処理を行う。この安定化処理では、色変換方法、濃度バランス調整、ハーフトーン処理に関して、設定を切替えるようにして行われる。
次に、プリンタ3が濃度補正時に行う処理について、図5のフローチャートに従って詳細に説明する。この処理は、例えば、一定の時間間隔ごと、印刷ジョブを受け取ったとき、やユーザがプリンタ3を色調優先のモードに切替えたときなどの所定のタイミングで開始される。
処理を開始すると、まず、ステップS100において、パッチ画像生成制御部130は、印刷エンジン40を制御して中間転写体75上に図4に例として示す複数のパッチ画像を形成させる。具体的には、パッチ画像生成制御部130は、図4のパッチ画像の画像データをROM32から読み出し、この画像データを含む印刷ジョブを生成してジョブ制御部100に受け渡す。ジョブ制御部100は、受け取った印刷ジョブに従って、処理開始以前に設定されている色変換方法、濃度バランスの調整、ハーフトーン処理方法に従って色変換部110、色補正部115、第1又は第2ハーフトーン処理部120bに処理を行わせて、エンジン制御部125により印刷エンジンに画像形成を行わせる。これにより、感光体ドラム50への帯電・露光ユニット60による露光・現像ユニット65による現像・中間転写体75への転写がCMYKの各色ごとに行われて、中間転写体75上に複数のパッチ画像が形成される。
次に、ステップS110では、濃度読取制御部135は、濃度読取センサ95を制御して、中間転写体75上に形成されたパッチ画像の濃度を読取り、パッチ画像ごとの読取濃度を取得する。
次に、ステップS120では、安定状態判断部140は、読取濃度及び読取濃度から画像形成時の色調が安定になっているか否かを判断する。
このときの判断手法について、図6を用いて説明する。図6(a)は、CMYKのうちのある色のパッチ画像について、横軸を設定濃度Ds、縦軸を読取濃度Drとして、設定濃度と読取濃度の対応をプロットしたグラフである。図6(a)に示すように、設定濃度Dsと読取濃度Drは、設定濃度Dsに対する読取濃度の基準を示す所定の基準直線L上にプロットされればリニアな理想的特性となる。しかし、印刷エンジン40の出力特性が濃度ごとにばらついている場合は、基準直線Lよりずれた位置に読取濃度がプロットされ、このままの状態では、画像の色調がばらついて好適な色表現が得られない。
そこで、判断に際して、図6(b)に示すように基準直線Lからの読取濃度のずれ量ΔDを各濃度ごとに求めて、これらのずれ量ΔDの平均値Dave及び分散値Ddisを次式により算出する。この平均値Dave及び分散値Ddisが、濃度ばらつきを表すパラメータである。ただし、「N」はプロットされた濃度数、すなわちパッチ画像の濃度の種類の数であり、「i=1〜N」である。
Dave=Σi(ΔDi)/N …(1)
Ddis=Σi(Dave−ΔDi2/(N−1) …(2)
また、安定状態判断部140は、図6(a)に示すように、所定の設定濃度Dthより高い濃度域と、低い濃度域とについて別々に値を算出するようにして、高い濃度域の平均値Dave(H)、低い濃度域の平均値Dave(L)、高い濃度域の分散値Ddis(H)、低い濃度域の分散値Ddis(L)を算出する。この4つのパラメータDave(H),Dave(L),Ddis(H),Ddis(L)は、CMYK各色ごとに算出する。
そして、平均値Dave(H)、Dave(L)、分散値Ddis(H)、Ddis(L)の4つのパラメータを、それぞれの値に対して予め設定された閾値とそれぞれ比較して、閾値より大きいパラメータが1つでもあれば、画像形成時の色調が不安定と判断する。
さらに、安定状態判断部140は、CMYK各色間の濃度ばらつきについても判断する。すなわち、高い濃度域と低い濃度域の各々について、CMYKのうち平均値Daveの値が最大、最小となる2つの色間の濃度差を算出し、濃度差が所定の閾値より大きいか否かを比較して、濃度差が所定の閾値より大きいときも、画像形成時の色調が不安定と判断する。
なお、ここでは、高低2つの濃度域について分けて判断するようにしたが、さらに多くの濃度域ごとに分けて判断するようにしてもよいし、濃度域を分けることなく、全濃度域についての分散値、平均値のパラメータにより判断するようにしてもよい。
ステップS120では、安定状態判断部140は、上述した判断手法により画像形成時の色調が安定しているか否かを判断して、不安定であれば(ステップS120:No)、ステップS130の安定化処理に進む。安定していれば(ステップS120:Yes)、ステップS140に進む。
次に、ステップS130にて行われる安定化処理について、図7に示すフローチャートに従って説明する。
安定化処理が開始されると、まず、ステップS200において、安定化制御部145は、C,M,Yの低濃度域について安定であるか否かを判断する。ここでは、ステップS120にて算出した平均値Dave(L)、分散値Ddis(L)のそれぞれを安定判断時に用いた閾値と比較して行う。いずれかの値が閾値より大きく、低濃度域において画像形成時の色調が不安定と判断される色がCMYのうち1つでもあると(ステップS200:No)、ステップS205に進んで色変換部110が処理に用いるテーブルを黒生成優先の色変換テーブルLUT2に設定する。低濃度域において安定していれば(ステップS200:Yes)、ステップS215に進む。
ステップS205に処理が進むと、安定化制御部145は、色変換部110に黒生成優先の色変換テーブルLUT2を用いた色変換を行わせる。そして、ステップS210において、ステップS100及びS110と同様にして、中間転写体75上へのパッチ画像の形成/パッチ画像の濃度読取を行って、読取濃度を取得する。
次に、ステップS215では、安定状態判断部140は、ステップS210にて取得した読取濃度と、ステップS120にて取得した読取濃度とを比較して、色変換テーブルを切替えたことにより色調が改善されたか否かを判断する。この判断は、ステップS210にて取得した読取濃度より分散値Ddis及び平均値Daveを算出して、ステップS120にて算出した分散値Ddisの値やCMYK各色間の平均値Daveの値より小さくなっているか否かを判断することにより行う。判断の結果、分散値又は平均値が小さくなっており、色調が改善されていれば(ステップS215:Yes)、黒生成優先の色変換テーブルLUT2を用いた色変換に設定した状態で、ステップS225に進む。色調が改善されていなければ(ステップS215:No)、ステップS220に進んで、ステップS205にて切替える以前に設定されていた色変換テーブルに切替えてから、ステップS225に進む。
ステップS225に処理が進むと、安定状態判断部140は、C,M,Y,Kの全濃度域について色調が安定しているか否かを判断する。ここでは、最新の分散値、平均値(すなわち、ステップS120にて求めた値又は、色変換テーブルLUT2に切替えたときにはステップS215で求めた値)についての平均値Dave(L)、Dave(H)、分散値Ddis(L)、Ddis(H)のそれぞれを安定判断時に用いた閾値と比較して行う。いずれかの値が閾値より大きく、閾値以上となる色がCMYKのうち1つでもあり、画像形成が不安定と判断されると(ステップS225:No)、ステップS230に進む。色調が安定していると判断すると(ステップS225:Yes)、この判断時の設定状態で安定化処理を終了する。
ステップS230に処理が進むと、安定化制御部145は、第2ハーフトーン処理部120bによりハーフトーン処理を行う設定に変更することによって、スクリーン線数を低めた設定に切替える。そして、ステップS235にて、第2ハーフトーン処理部120bによりハーフトーン処理を行うようにして、中間転写体上へのパッチ画像の形成/パッチ画像の濃度読取を行って、読取濃度を取得する。
次に、ステップS240では、安定状態判断部140は、ステップS235にて取得した読取濃度から平均値、分散値を算出して、ステップS120と同様の判断を行うようにして、第2ハーフトーン処理部120bによるハーフトーン処理したときの色調が不安定か否かを判断する。色調が安定していなければ(ステップS240:No)、ステップS245に進む。色調が安定していれば(ステップS240:Yes)、スクリーン線数を低めた設定状態で安定化処理を終了する。
ステップS245に処理が進むと、安定化制御部145は、ステップS240にて取得した平均値、分散値と、ステップ225にて用いた平均値、分散値とを比較するようにして、スクリーン線数を切替えることにより、色調が改善されたか否かを判断する。判断の結果、色調が改善されていなければ(ステップS245:No)、ステップS250に進んで、ステップS230にて切替える以前に設定されていたスクリーン線数に切替えてから、ステップS255に進む。色調が改善されていれば(ステップS245:Yes)、スクリーン線数を低減させた設定の状態で、ステップS255に進む。
ステップS255に処理が進むと、安定状態判断部140は、特定色の読取濃度が他色の読取濃度より低くなっているか否かを判断する。具体的には、読取濃度の平均値をCMYK各色間で比較して、平均値の差が所定の閾値以上となる色があるかを判断して行い、濃度が低い色があればステップS260に進む(ステップS255:Yes)。濃度が低い色がなければ(ステップS255:No)、安定化処理を終了する。
ステップS260に処理が進むと、安定状態判断部140は、読取濃度が低い特定色以外の色について、フラッシュROM34に記憶されたキャリブレーションテーブルCTを更新して、濃度バランスの調整を行う。例えば、Mの読取濃度が、CYKに比べて低い場合には、特定色Mについては変更することなく、図8の例に示すように、他の色であるC,Y,Kについて、破線で示した調整前の階調直線を、濃度が高い色の濃度平均値Daveと、濃度が低い色の濃度平均値Daveの濃度差に対応する階調値分ΔKだけ補正後階調値を低めるようにして、実線で示した階調直線にキャリブレーションテーブルCTを更新する。なお、高濃度域、低濃度域ごとに濃度差が求まるので、図8に例として示すように、高、低濃度域ごとに、それぞれΔK(H)、ΔK(L)分だけ調整する。
そして、読取濃度の低い特定色以外の全色についてキャリブレーションテーブルCTを更新すると、安定化処理を終えて図5,7の処理を終了する。
また、図5のフローチャートにおいて、ステップS120からステップS140に処理が進むと、安定化制御部145は、キャリブレーションを行うか否かを判断する。前回キャリブレーション実行してからの経過時間が所定の閾値以上になっていれば、キャリブレーションを行うと判断して(ステップS140:Yes)、ステップS150に進む。ステップS150に処理が進むと、安定化制御部145は、ステップS110にて取得した読取濃度と設定濃度との差分量相当分の濃度を補正するように、フラッシュROM34に記憶されたキャリブレーションテーブルCTを更新することにより、キャリブレーションを行う。キャリブレーションが終了するか、又はステップS140において経過時間が閾値未満であれば(ステップS140:No)、図5の処理を終了する。
なお、ステップS100、S210、S235の処理が色標画像形成工程、ステップS110、S210、S235の処理が濃度読取工程、ステップS120、S200、S225、S255の処理が判断工程、ステップS205、S230、S260の処理が制御工程に相当する。
以上に述べたように、第1の実施形態のプリンタ3は、中間転写体75上に形成した複数のパッチ画像間に濃度ばらつきが生じ、画像形成時の色調が不安定であれば、色変換方法、各色間の濃度バランスの調整、ハーフトーン処理方法についての設定を適宜変更するようにして、安定した色調を得るようにしている。
以下、本発明の第1の実施形態における効果を記載する。
(1)読取濃度から画像形成時の色調が不安定と判断されると、画像形成時の濃度ばらつきを抑えやすい他の設定に切替えることにより、色調が不安定な状態を回避すると共に、画像形成により生じる濃度ばらつきを適宜抑え、好適な色調の画像を形成できるようになる。また、図5に示す濃度補正の処理は、一定の時間間隔ごと、印刷ジョブを受け取り時、又は色調を優先するモードへの切替え時などの所定のタイミングで随時行われるので、ユーザが意識することなく、好適な色調の画像形成が可能な状態が保たれる。
(2)各設定濃度間の濃度について、設定濃度に従って形成されたパッチ画像の読取濃度と設定濃度との差のばらつきを統計的に求めて、画像形成が安定しているか否かを判断するようにしているので、画像形成時の色調が安定しているか否かを的確に判断できる。これにより、印刷エンジン側でメインコントローラ30とは独立した調整が行われていても、印刷エンジン側の調整内容も含めた上で適宜補正を行い、好適な色調の画像形成が可能になる。
(3)色調が不安定であれば、グレーを黒のトナーにより表現する黒生成優先の色変換を行う設定に切替えるので、CMYのトナーを混色してグレーを表現する場合に比べてよりグレーの色調のばらつきが抑えられて安定する。特に、低濃度域の色調が不安定なときに黒優先に切替えるとしたことにより、低濃度域の画像形成において不安定になりやすいグレーの色調が安定し、好適な色調の画像形成が実現できる。
(4)色調が不安定であれば、ハーフトーン処理の設定をスクリーン線数が低い設定に変更したことにより、感光体ドラム50上の潜像にトナーが付着しやすくなるので、CMYK各色についてドット形成がより安定する。これにより、好適な色調の画像形成が実現できる。
(5)特定色の濃度が他色の濃度に比べて低くなっていれば、特定色以外の色の濃度を低めるようにして各色間の濃度バランスを調整したことにより、好適な色調の画像形成が実現できる。
(6)色変換方法の設定を切替えてなお不安定であれば、ハーフトーン処理方法、濃度バランスの調整と、次々に設定を変更するようにして、色調が安定する設定を探し出しているので、いずれか1つの方法でのみ安定化させようとする場合に比べて、好適な色調の画像形成を実現できる可能性はさらに高まる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に掛かるプリンタは、過去に濃度補正を行ったときの履歴を参照して、有効な設定変更内容をより限定して濃度補正を行うものである。そのため、図9に示すように、メインコントローラ30は、第1の実施形態の構成に加えて、履歴データ登録部(登録手段)150をさらに有している。
履歴データ登録部150は、濃度読取制御部135が濃度読取センサ95を制御して取得した各パッチ画像の読取濃度、及び色変換方法・濃度バランスの調整・ハーフトーン処理方法に関する設定情報、を履歴データRDとしてフラッシュROM34に登録する処理を行う。
そして、第2の実施形態における安定状態判断部140は、濃度補正時の読取濃度に加えて、履歴データRDを参照して安定しているか否かの判断を行うようになっている。
次に、第2の実施形態におけるプリンタ3が行う処理について、図10のフローチャートを参照して詳細に説明する。
処理を開始すると、第1の実施形態におけるステップS100及びS110と同様にして、中間転写体75上にパッチ画像を形成し、濃度読取センサ95によりパッチ画像の濃度を読取る(ステップS300)。そして、履歴データ登録部150は、各設定濃度のパッチ画像ごとに読取られた濃度濃度及び設定情報を、履歴データRDとしてフラッシュROM34に登録する(ステップS305)。
次に、安定状態判断部140は、フラッシュROM34から過去に登録された履歴データRDを読み出し(ステップS310)、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する(ステップS315)。このときの判断に際しては、ステップS305にて取得した読取濃度及びステップS315にて読み出した履歴データRDの読取濃度について、濃度の分散値及び平均値を算出して、所定の閾値以上となっているかを評価することにより行う。もっとも、履歴データRDの読取濃度については、濃度補正時のプリンタと設定と同じ設定における読取濃度のみを用いて判断するようにしてもよい。判断の結果、色調が不安定であれば(ステップS315:No)ステップS320に進む。判断の結果、色調が安定していれば(ステップS315:Yes)ステップS345に進む。
ステップS320に処理が進むと、安定化制御部145は、履歴データに含まれる読取濃度及び設定情報を参照して、設定を切替えることによって読取濃度が有効に変化する設定を特定し、特定された設定に切替える。例えば、履歴データによれば、色変換方法を変えても、ハーフトーン処理の設定を切替えたときよりも読取濃度変化が過去において小さく、見込める効果が小さい場合には、ハーフトーン処理のスクリーン線数を低める設定に変更する。
次に、再び、中間転写体上にパッチ画像を形成し、濃度読取センサ95によりパッチ画像の濃度を読み取る(ステップS325)。そして、ステップS330において、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する。安定していなければ(ステップS330:No)ステップS335に進む。安定していれば(ステップS330:Yes)、図10の処理を終了する。
ステップS335に処理が進むと、濃度ばらつきが改善しているかを判断して、改善していなければ、ステップS320の変更前の設定に戻す。
次に、ステップS340では、履歴データを参照して、設定を切替えることによって読取濃度が有効に変化する他の未処理な設定が残っているか否かを判断する。他の設定が残っていれば(ステップS340:Yes)、ステップS320に戻って、その有効な設定に変更する。一方、有効な設定が残っていなければ(ステップS340:No)、図10の処理を終了する。
また、ステップS315からステップS345に処理が進むと、ステップS345、ステップS350において、第1の実施形態のステップS140、ステップS150と同様に適宜キャリブレーションを行ってから図10の処理を終了する。
本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下に記載する効果を得ることができる。
(7)過去の履歴を参照して、切替えが有効な設定に限定して設定変更するようにしているので、色調の補正をより効率的に行うことができる。
(8)過去に読取ったパッチ画像の読取濃度を用いて、画像形成時の色調が安定しているかを判断するので、色調の経時変化に対応して適切に濃度補正することが可能になる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、濃度を補正する処理をホスト装置側で行い、ホスト装置からの指示によりプリンタの印刷設定を切替えて濃度補正を行うシステムである。図11に示すように、濃度補正システム200は、ホストコンピュータ(濃度補正装置300)2と、プリンタ(画像形成装置)3と、スキャナ(濃度読取装置)4とを備えている。
ホストコンピュータ2は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータであり、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、CD−ROMドライブ205、及びプリンタ3やスキャナ4とデータ通信可能に接続するインターフェイス(I/F)206を備えている。
HD204は、アプリケーションプログラムや本発明に係る濃度補正プログラムなどを記録している。なお、濃度補正プログラムはHD204に予め記録されていてもよいし、CD−ROM5などの記録媒体に記録された形態で供給され、CPU201がCD−ROMドライブ205によりCD−ROM5から濃度補正プログラムを読み出し、読み出したプログラムをHD204に記録するものとしてもよい。
そして、CPU201が、所定のオペレーションシステムの下で、HD204に記録された濃度補正プログラムを実行することにより、図10に示すように、濃度補正装置300の各構成として、パッチ画像生成制御部130、濃度読取制御部135、安定状態判断部140、及び安定化制御部145が機能する。
次に、濃度補正装置300が濃度補正を行う時の処理について、図12のフローチャートに従って説明する。
処理を開始すると、ステップS400において、パッチ画像生成制御部(CPU)130は、I/F206を介して、プリンタ3に複数のパッチ画像を印刷する印刷ジョブを送信して、プリンタ3に図4に示す複数のパッチ画像を印刷用紙上に形成させる。
次に、ステップS410において、濃度読取制御部(CPU)135は、ディスプレイ(図示なし)に画像形成済みの印刷用紙をスキャナ4にセットする旨のメッセージを表示して、ユーザに用紙のスキャナ4へのセットを促し、セットされた用紙のパッチ画像の濃度をスキャナ4に読み取らせる。そして、I/F206を介してスキャナ4よりパッチ画像ごとの読取濃度を取得する。
次に、ステップS420では、安定状態判断部(CPU)140は、色調が安定しているか否かを判断して、不安定であれば(ステップS420:No)ステップS430の安定化処理に進む。このときの安定化処理は、図7の安定化処理と同様の処理を行うものであるが、設定を変更する際には、I/F206を介してプリンタ3と通信して、プリンタの設定を変更するようにして行う点が異なる。安定化処理を終了すると図12の処理を終了する。
また、ステップS420において色調が安定していれば(ステップS420:Yes)、ステップS440、ステップS450において、第1の実施形態のステップS140、S150と同様にして適宜キャリブレーションを行ってから図12の処理を終了する。
以上に説明した本発明の第3の実施形態によれば、システムとして第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の第1乃至第3の実施形態について説明したが、本発明はこれに限られることなく、様々な形態とすることもできる。以下、本発明の変形例について説明する。
(変形例1)上記第1乃至第3の実施形態では、色変換方法、濃度バランスの調整、ハーフトーン処理方法を変化させるようにした複数の設定候補のうちから設定が変更されるが、例えば、さらに多くの色変換方法や、スクリーン線数を3つ以上の水準から選択可能として、さらに多くの条件設定を定めるようにしてもよい。また、色変換方法、濃度バランスの調整、ハーフトーン処理方法のそれぞれが有する2以上の水準、を組み合わせた多数の設定候補のうちから、色調が安定したと判断される設定を見つけ出すようにして処理してもよい。
(変形例2)ハーフトーン処理について、ドットが形成される配列の角度やドット成長方向の設定を変更してもよい。配列角度やドット成長方向の変更は、例えば、ディザ法などで用いるマトリクスの形状や配列を変化させることにより行う。この場合、複数の配列角度や複数のドット成長方向について色調が安定しているかを判断するようにして、濃度ばらつきが所定の閾値以下、又は最小となる設定を見つけ出すようにして処理するとよい。また、ディザ法や誤差拡散法など、ハーフトーン処理自体の複数の処理手法のうちから、濃度ばらつきが抑えられる手法を見つけ出すようにしてもよい。
(変形例3)上記第1及び第2の実施形態では、CPU31がプログラムを実行することにより、メインコントローラ30の各構成を機能させたように、ソフトウェアにより機能を実現する例について説明したが、ASIC(Application Specific Circuit)などのハードウェアによりメインコントローラ30の各構成の機能を実現するようにしてもよい。
(変形例4)本発明は、電子写真方式のレーザプリンタに限られることなく、インク(色材)を吐出することにより画像を形成するインクジェットプリンタや、熱転写方式のプリンタに適用することが可能である。また、プリンタに限られることなく、複写機、ファックス、ワープロに適用することもできる。
第1の実施形態に係るシステムの概略構成を示した図。 プリンタの構成を示した図。 メインコントローラの機能的構成を示した図。 パッチ画像の一例を示した図。 濃度補正時に行う処理の流れを示したフローチャート。 判断手法を説明するための説明図、(a)は各色の読取濃度のばらつきをプロットした図、(b)は濃度ばらつきの算出方法を説明する説明図。 安定化処理の流れを示したフローチャート。 濃度ばらつきの調整方法を説明する説明図。 第2の実施形態に係るメインコントローラの機能的構成を示した図。 濃度補正時に行う処理の流れを示したフローチャート。 第3の実施形態に係るシステムの概略構成を示した図。 濃度補正の処理の流れを示したフローチャート。
符号の説明
1…印刷システム、2…ホストコンピュータ、3…画像形成装置としてのプリンタ、4…濃度読取装置としてのスキャナ、5…記録媒体としてのCD−ROM、10…アプリケーション、20…プリンタドライバ、30…メインコントローラ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…記憶手段としてのフラッシュROM、35…ホストインターフェイス、36…エンジンインターフェイス、37…システムバス、40…画像形成手段としての印刷エンジン、41…エンジンコントローラ、42…画像形成機構、50…感光体ドラム、55…帯電ユニット、60…露光ユニット、65…現像ユニット、66…カートリッジ、70…一次転写ユニット、75…中間転写体、80…二次転写ユニット、85…定着ユニット、90…制御ユニット、95…濃度読取手段としての濃度読取センサ、100…ジョブ制御部、105…描画処理部、110…色変換手段としての色変換部、115…色補正手段としての色補正部、120…ハーフトーン処理手段としてのハーフトーン処理部、125…エンジン制御部、130…色標画像形成制御手段としてのパッチ画像生成制御部、135…濃度読取制御手段としての濃度読取制御部、140…判断手段としての安定状態判断部、145…制御手段としての安定化制御部、150…登録手段としての履歴データ登録部、200…濃度補正システム、300…濃度補正装置、LUT…色変換テーブル、CT…キャリブレーションテーブル、RD…履歴データ、P…色標画像としてのパッチ画像。

Claims (15)

  1. 画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能な画像形成装置の画像濃度補正方法であって、
    設定濃度が異なる複数の色標画像を前記画像形成装置に形成させる色標画像形成工程と、
    前記形成された複数の色標画像を読取り、前記色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取工程と、
    前記複数の読取濃度間における、前記設定濃度に対する前記読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断工程と、
    画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更する制御工程とを備えることを特徴とする画像濃度補正方法。
  2. 画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能な画像形成装置であって、
    前記選択された設定に従う画像形成を行う画像形成手段と、
    前記形成された画像の濃度を読み取り可能な濃度読取手段と、
    設定濃度が異なる複数の色標画像を、前記画像形成手段に形成させる色標画像形成制御手段と、
    前記形成された複数の色標画像を前記濃度読取手段に読み取らせ、前記色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、
    前記複数の読取濃度間における、前記設定濃度に対する前記読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、
    画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記複数の設定候補のうち、濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成手段が、複数の色材を用いたカラー画像形成を行う場合、
    前記色標画像形成制御手段は、前記複数の色材のそれぞれについて、設定濃度が異なる複数の色標画像を前記画像形成手段に形成させ、
    前記判断手段は、前記読取濃度間の濃度ばらつきに加えて、さらに各色材間の読取濃度の濃度ばらつきを用いて、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
    印刷対象の画像を所定の原色により色表現する画像データを、黒の色材を少なくとも含む複数の色材に対応した色表現の画像データに色変換する色変換手段をさらに備え、
    前記画像形成手段は、前記複数の色材を用いたカラー画像形成を行い、
    前記制御手段は、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記黒の色材を用いてグレーを表現する色変換に設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    前記判断手段は、前記色標画像の読取濃度について、低濃度域及び高濃度域を少なくとも含む複数の濃度域ごとに安定しているか否かを判断し、
    前記制御手段は、画像形成時の色調が前記低濃度域について不安定と判断された場合に、前記黒の色材を用いてグレーを表現する色変換に設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成手段が形成する画像の濃度を補正するための色補正手段をさらに備え、
    前記画像形成手段は、複数の色材を用いたカラー画像形成を行い、
    前記制御手段は、前記複数の色材の中に他の色材に比べて読取濃度が低い色材があるとき、前記色補正手段が、前記複数の色材のうちいずれかを基準として、他の色材の読取濃度を前記基準の色材の読取濃度に近づけるように、他の色材により形成される画像の濃度補正を行う設定に設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    印刷対象の画像データにハーフトーン処理を施して、画像形成時のドットに対応する画像データに変換するハーフトーン処理手段をさらに備え、
    前記制御手段は、画像形成時の色調が不安定と判断された場合、ハーフトーン処理におけるスクリーン線数を低減させる設定に設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項2乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    各設定濃度ごとの読取濃度及び画像形成時の設定を含む履歴データを記憶手段に登録する登録手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に登録された履歴データを参照して、前記複数の設定候補から前記複数の読取濃度間における濃度ばらつきの変化に有効に寄与しうる設定候補を絞り込み、前記絞り込んだ設定候補のうちから選択して設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、
    前記判断手段は、前記濃度読取手段により読取った読取濃度に加えて、前記記憶手段に登録された履歴データの読取濃度をさらに用いて濃度ばらつきを求め、当該濃度ばらつきに基づいて判断することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項2乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成手段が、中間転写体に形成された画像を印刷媒体に転写することにより印刷を行う電子写真方式の画像形成を行う場合、
    前記色標画像形成制御手段は、前記画像形成手段を制御して前記中間転写体上に色標画像を形成させ、
    前記濃度読取手段は、前記中間転写体上に形成された色標画像の濃度を読取ることにより、前記色標画像ごとの読取濃度を取得することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項2乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段により設定変更されると、前記変更された設定に従って、前記色標画像形成制御手段、前記濃度読取制御手段、及び前記判断手段が処理を行い、
    前記制御手段は、前記変更された設定において画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記複数の設定候補のうち、濃度ばらつきが収まりやすい他の設定候補に設定変更することを特徴とする画像形成装置。
  12. 画像形成時の設定を複数の設定候補のうちから選択可能であり、前記選択された設定に従って画像形成する画像形成装置と、前記画像形成装置により形成された画像の濃度を読み取り可能な濃度読取装置と、前記画像形成装置が形成する画像を濃度補正する濃度補正装置とを備える濃度補正システムであって、
    前記濃度補正装置は、
    設定濃度が異なる複数の色標画像を、前記画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段と、
    前記形成された複数の色標画像を前記濃度読取装置に読み取らせ、前記色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、
    前記複数の読取濃度間における、前記設定濃度に対する前記読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、
    画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記画像形成装置の設定を、前記複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段とを備えることを特徴とする濃度補正システム。
  13. 画像の濃度を読み取り可能な濃度読取装置を用いて、画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能であり、前記選択された設定に従って画像形成を行う画像形成装置の濃度補正を行う濃度補正装置であって、
    設定濃度が異なる複数の色標画像を、前記画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段と、
    前記形成された複数の色標画像を前記濃度読取装置に読み取らせ、前記色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段と、
    前記複数の読取濃度間における、前記設定濃度に対する前記読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段と、
    画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記画像形成装置の設定を、前記複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段とを備えることを特徴とする濃度補正装置。
  14. 画像形成時の設定を、複数の設定候補のうちから選択可能であり、前記選択された設定に従って画像形成を行う画像形成装置に濃度補正するための濃度補正プログラムであって、
    コンピュータを、
    設定濃度が異なる複数の色標画像を、前記画像形成装置に形成させる色標画像形成制御手段、
    前記形成された複数の色標画像を前記濃度読取装置に読み取らせ、前記色標画像ごとに読取濃度を取得する濃度読取制御手段、
    前記複数の読取濃度間における、前記設定濃度に対する前記読取濃度の濃度ばらつきに基づき、画像形成時の色調が安定しているか否かを判断する判断手段、
    画像形成時の色調が不安定と判断された場合、前記画像形成装置の設定を、前記複数の設定候補のうち濃度ばらつきを抑えやすい所定の設定候補に設定変更させる制御手段、として機能させることを特徴とする濃度補正プログラム。
  15. 請求項14に記載の濃度補正プログラムを記録した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
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