JP2008041971A - 電極製造方法、電極および電気化学素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多孔質集電体に対して少なくともその片面が平滑で、薄い電極層を容易に得ることができ、均一な電極面の電極を得ることができる電極製造方法、電極および電気化学素子を提供する。
【解決手段】 基材シート上に電極層用スラリーを塗工し、多孔質集電体の片面を接触させ、乾燥させて一体化したのち基材シートを剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得る第1工程と、基材シート上に電極層用スラリーを塗工し、前記片面に電極層を有する多孔質集電体の非電極層面を接触させ、乾燥させて電極層を形成一体化し基材シートを剥離することにより、両面に電極層を有する多孔質集電体を得る第2工程とを有する電極製造方法であって、多孔質集電体は最大孔径が50μm〜1000μmであり、基材シートは透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない多孔質基材シートであることを特徴とする電極製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 基材シート上に電極層用スラリーを塗工し、多孔質集電体の片面を接触させ、乾燥させて一体化したのち基材シートを剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得る第1工程と、基材シート上に電極層用スラリーを塗工し、前記片面に電極層を有する多孔質集電体の非電極層面を接触させ、乾燥させて電極層を形成一体化し基材シートを剥離することにより、両面に電極層を有する多孔質集電体を得る第2工程とを有する電極製造方法であって、多孔質集電体は最大孔径が50μm〜1000μmであり、基材シートは透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない多孔質基材シートであることを特徴とする電極製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電極製造方法、電極および電気化学素子に関するものである。
現在、電気化学キャパシタやリチウムイオン電池など、導電性の集電体表面に電極活物質が塗工によって形成された電極が盛んに開発され、実用化されている。
そして電極を構成する前記集電体としては、孔を備えない金属箔または導電性樹脂が最も一般的に用いられている。
しかし素子内部での電解液の移動がスムースに起こらないため下記の問題を生ずるものであった。
しかし素子内部での電解液の移動がスムースに起こらないため下記の問題を生ずるものであった。
すなわち、孔を備えない集電体は、多数の充放電サイクルを経過し、電極の膨張・収縮が繰り返されるうちに、プレス・捲回等によるストレスが強く残留している電極部位の電解液が搾り出されたり、あるいは、電極面内で不均一な電流密度分布がある場合に、それに起因して、電流集中部位にのみ反応副生成物の堆積が加速されたりして、当該部位の電解液が枯渇し、素子の特性劣化を引き起こす問題を生ずるものであった。
一方、素子の特性劣化を低減する手段として、電極を構成する集電体として多孔質集電体を用いることが提案されている。
この多孔質集電体を使用した電極は、電気化学素子の正極あるいは負極として、素子の性能低下を引き起こすことなく、かつ、工業的に効率良く、適正な量のリチウムイオンを担持させる事が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
そして、多孔質集電体へ電極層を設けるには、本発明者がすでに特許文献2で提案している電極製造装置および電極製造方法を実施できる。
図3および図4を用いて、該電極製造装置および電極製造方法について説明する。
図3は該電極製造装置の模式図で、図4は図3の塗工ヘッド近辺の拡大模式図である。
図3に示すように、電極製造装置は、基材シート用の巻出し軸39aと、多孔質集電体用の巻出し軸39bとを備え、前記基材シート用の巻出し軸39aの下流に塗工ヘッド26を備え、その下流で基材シート38と多孔質集電体21とを合流させる巻出し側支持ローラ22aを備え、その下流に乾燥炉25を備え、その下流に基材シート38と多孔質集電体21とを剥離する巻取りローラ23を備え、その下流に基材シート用の巻取り軸40aと、多孔質集電体用の巻取り軸40bとを備える。
図3および図4を用いて、該電極製造装置および電極製造方法について説明する。
図3は該電極製造装置の模式図で、図4は図3の塗工ヘッド近辺の拡大模式図である。
図3に示すように、電極製造装置は、基材シート用の巻出し軸39aと、多孔質集電体用の巻出し軸39bとを備え、前記基材シート用の巻出し軸39aの下流に塗工ヘッド26を備え、その下流で基材シート38と多孔質集電体21とを合流させる巻出し側支持ローラ22aを備え、その下流に乾燥炉25を備え、その下流に基材シート38と多孔質集電体21とを剥離する巻取りローラ23を備え、その下流に基材シート用の巻取り軸40aと、多孔質集電体用の巻取り軸40bとを備える。
21は金属網等の多孔質集電体であり、斜線部分は網の目の空間を示す。22aは巻出し側支持ローラである。23は巻取りローラ、24xは片面塗工多孔質集電体、25は乾燥炉、26は塗工ヘッドである。
38は基材シートであり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等の樹脂製シート、アルミ、銅などの金属箔等を用いるものであった。
39aは基材シート用の巻出し軸、39bは多孔質集電体用の巻出し軸である。
40aは基材シート用の巻取り軸、40bは多孔質集電体用の巻取り軸、Sは電極層用スラリーである。なお、矢印は多孔質集電体21の進行方向および巻出し側支持ローラ22aの回転方向を示す。
40aは基材シート用の巻取り軸、40bは多孔質集電体用の巻取り軸、Sは電極層用スラリーである。なお、矢印は多孔質集電体21の進行方向および巻出し側支持ローラ22aの回転方向を示す。
スラリーSは、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合したものであり、さらに導電補助材、分散媒体等を混合してもよい。
図4に示すように、図3に示す電極製造装置の塗工ヘッド近辺では、基材シート38上に塗工ヘッド26によりスラリーSを塗工し、そのスラリーSに多孔質集電体21が接触するように各部品を配置する。
図4に示すように、図3に示す電極製造装置の塗工ヘッド近辺では、基材シート38上に塗工ヘッド26によりスラリーSを塗工し、そのスラリーSに多孔質集電体21が接触するように各部品を配置する。
該電極製造方法は、基材シート38上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーSを塗工し、前記スラリーSに多孔質集電体21の片面を接触させ、乾燥させて一体化したのち、基材シート38を剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得る第1工程と、基材シート38上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合したスラリーSを塗工し、前記スラリーSに前記多孔質集電体21の非電極層面を接触させ、乾燥させて電極層を形成一体化し、基材シート38を剥離することにより両面に電極層を有する多孔質集電体を得る第2工程とを有することを特徴とする。
なお、前記第1工程および第2工程で使用する基材シートは同一であってもよい。
しかしながら、従来技術による電極製造方法では、基材シ−トの性状が樹脂フィルムや金属箔であったため、乾燥炉25でスラリーSの溶媒が均一に蒸発せず、電極面がまだらになって、多孔質集電体21が部分的に露出する問題を有するものであった。
図5に従来の電極製造方法による電極面を示す。αは電極層である。
図5に示すように、従来の電極製造方法では、電極層αが均一に形成されず、多孔質集電体21が、部分的に雪の結晶のように模様状に露出してしまうことがあった。
電極面内に、多孔質集電体21を構成する金属が露出した場合、例えばリチウムイオン電池の負極などでは、露出した金属部分にリチウム金属の針状結晶が生成し、ショートを引き起こして電池の安全性を低下させ、それ以外の電池種や電極種においても、電極面内に露出した多孔質集電体21は、電流集中や多孔質集電体溶出の原因となり易い為、好ましくない。
図5に従来の電極製造方法による電極面を示す。αは電極層である。
図5に示すように、従来の電極製造方法では、電極層αが均一に形成されず、多孔質集電体21が、部分的に雪の結晶のように模様状に露出してしまうことがあった。
電極面内に、多孔質集電体21を構成する金属が露出した場合、例えばリチウムイオン電池の負極などでは、露出した金属部分にリチウム金属の針状結晶が生成し、ショートを引き起こして電池の安全性を低下させ、それ以外の電池種や電極種においても、電極面内に露出した多孔質集電体21は、電流集中や多孔質集電体溶出の原因となり易い為、好ましくない。
本発明は、上記のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、多孔質集電体に対して少なくともその片面が平滑で、薄い電極層を容易に得ることができ、しかも、均一な電極面の電極を得ることができる新規な電極製造方法、電極および電気化学素子を提供することにある。
本発明は、下記の技術的構成により、前記課題を解決できたものである。
すなわち本発明は、基材シート上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーを塗工し、前記スラリーに多孔質集電体の片面を接触させ、乾燥させて一体化したのち、基材シートを剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得る第1工程と、基材シート上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーを塗工し、該スラリーに前記片面に電極層を有する多孔質集電体の非電極層面を接触させ、乾燥させて電極層を形成一体化し、基材シートを剥離することにより両面に電極層を有する多孔質集電体を得る第2工程とを有する電極製造方法であって、
前記多孔質集電体は、最大孔径が50μm〜1000μmであり、
前記基材シートは、ガーレ式透気度計による透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない多孔質基材シートであることを特徴とする電極製造方法である(請求項1)。
また、本発明は、前記多孔質基材シートが、バブルポイント法による最大孔径が0.1〜50μmであって、且つ、表面の一部または全部が疎水性であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法(請求項2)である。
また、本発明は、前記多孔質集電体が、空隙率5〜40%であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法(請求項3)である。
また、本発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電極製造方法によって製造されたことを特徴とする電極(請求項4)である。
また、本発明は、電極活物質が、リチウムインターカレート可能な材料、活性炭、金属酸化物のいずれかを含むことを特徴とする請求項4記載の電極(請求項5)であり、さらに又、請求項4または5に記載の電極を備えた電気化学素子(請求項6)である。
前記多孔質集電体は、最大孔径が50μm〜1000μmであり、
前記基材シートは、ガーレ式透気度計による透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない多孔質基材シートであることを特徴とする電極製造方法である(請求項1)。
また、本発明は、前記多孔質基材シートが、バブルポイント法による最大孔径が0.1〜50μmであって、且つ、表面の一部または全部が疎水性であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法(請求項2)である。
また、本発明は、前記多孔質集電体が、空隙率5〜40%であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法(請求項3)である。
また、本発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電極製造方法によって製造されたことを特徴とする電極(請求項4)である。
また、本発明は、電極活物質が、リチウムインターカレート可能な材料、活性炭、金属酸化物のいずれかを含むことを特徴とする請求項4記載の電極(請求項5)であり、さらに又、請求項4または5に記載の電極を備えた電気化学素子(請求項6)である。
本発明によれば、上記のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、多孔質集電体に対して少なくともその片面が平滑で、薄い電極層を容易に得ることができ、しかも、均一な電極面の電極を得ることができる新規な電極製造方法、電極および電気化学素子を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の電極製造方法は、図3および図4で説明した従来の電極製造方法において、基材シートに特定のものを用いることで、スラリーSの溶媒を上下から均一に蒸発させるようにしたことを特徴とする。
以下に図1乃至図4を用いて、本発明の電極製造方法を具体的に説明する。
図1は、本発明の塗工ヘッド近辺の拡大模式図である。
121は最大孔径が50μm〜1000μmである本発明を構成する多孔質集電体で、空隙率5〜40%であることが好ましい。
その材質については、電気化学素子に使用できる導電性を備える材質であればいずれも使用する事ができ、何ら限定されるものでは無いが、銅、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等が好ましい。孔については、泡状の孔が多数設けられて繋がってできたものでもよいし、貫通孔でもよい。
138はガーレ式透気度計による透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない本発明の第1工程と第2工程で使用する多孔質基材シートであって、バブルポイント法による最大孔径が0.1〜50μmであることが好ましい。また、表面の一部または全部が疎水性であることが好ましい。
なお、バブルポイント法による孔径の測定は、西華産業社製のポリメーターを使用すればよい。
その材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等の樹脂製多孔質シート、紙、およびアルミ、銅などの金属箔等を用いることができる。
Hは、多孔質基材シート138の孔である。
その他の構成は図3および図4と同一であるので詳細な説明を省略する。
図1は、本発明の塗工ヘッド近辺の拡大模式図である。
121は最大孔径が50μm〜1000μmである本発明を構成する多孔質集電体で、空隙率5〜40%であることが好ましい。
その材質については、電気化学素子に使用できる導電性を備える材質であればいずれも使用する事ができ、何ら限定されるものでは無いが、銅、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等が好ましい。孔については、泡状の孔が多数設けられて繋がってできたものでもよいし、貫通孔でもよい。
138はガーレ式透気度計による透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない本発明の第1工程と第2工程で使用する多孔質基材シートであって、バブルポイント法による最大孔径が0.1〜50μmであることが好ましい。また、表面の一部または全部が疎水性であることが好ましい。
なお、バブルポイント法による孔径の測定は、西華産業社製のポリメーターを使用すればよい。
その材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等の樹脂製多孔質シート、紙、およびアルミ、銅などの金属箔等を用いることができる。
Hは、多孔質基材シート138の孔である。
その他の構成は図3および図4と同一であるので詳細な説明を省略する。
本発明の第1工程において、巻出し軸39aにより巻き出された基材シート138上に、塗工ヘッド26で、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーSを塗工する。
図1に示すように、スラリーSは、裏抜けしない程度に設定された孔Hを有する多孔質基材シート138に保持されているので、乾燥炉でスラリーSの溶媒が均一に蒸発し、その結果、電極面がまだらになることもなく、塗布されたスラリーSの下面は平滑な状態を保つことができる。また、平面である第1の多孔質基材シート138上に塗工するのでスラリーSを薄くすることも容易である。次に、スラリーSが乾燥する前に、巻出し軸39bより巻き出された多孔質集電体121の片面(第1面)をスラリーSに接触させ、一部が残るようにして埋没させる。
そして、多孔質基材シート138、スラリーS、多孔質集電体121の三成分層を乾燥炉25中にて乾燥して一体化する。
このとき、多孔質集電体121の孔だけでなく、多孔質基材シート138の孔HからもスラリーSの溶媒を均一に蒸発させることができるので、電極面がまだらになることはない。
図1に示すように、スラリーSは、裏抜けしない程度に設定された孔Hを有する多孔質基材シート138に保持されているので、乾燥炉でスラリーSの溶媒が均一に蒸発し、その結果、電極面がまだらになることもなく、塗布されたスラリーSの下面は平滑な状態を保つことができる。また、平面である第1の多孔質基材シート138上に塗工するのでスラリーSを薄くすることも容易である。次に、スラリーSが乾燥する前に、巻出し軸39bより巻き出された多孔質集電体121の片面(第1面)をスラリーSに接触させ、一部が残るようにして埋没させる。
そして、多孔質基材シート138、スラリーS、多孔質集電体121の三成分層を乾燥炉25中にて乾燥して一体化する。
このとき、多孔質集電体121の孔だけでなく、多孔質基材シート138の孔HからもスラリーSの溶媒を均一に蒸発させることができるので、電極面がまだらになることはない。
次に、乾燥炉25を出た後であって、巻取り軸40bに巻き取られる前に、巻取りローラ23を経て多孔質基材シート138を電極層から剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得ることが出来、これを巻取り軸40aに巻き取る。
すなわち、スラリーSが乾燥してできた電極層と多孔質集電体121とが一体となった片面に電極層を有する多孔質集電体24xは、巻取り軸40bに巻き取られて、電極の片面(第1面)の塗工の第1工程が完了する。
すなわち、スラリーSが乾燥してできた電極層と多孔質集電体121とが一体となった片面に電極層を有する多孔質集電体24xは、巻取り軸40bに巻き取られて、電極の片面(第1面)の塗工の第1工程が完了する。
次に本発明を構成する第2工程を図3乃至図4をもって説明する。
他の面(第2面)は、一度巻取り軸40bに巻き取られた片面に電極層を有する多孔質集電体24xを巻出し軸39bに架け替え、電極層αの形成されていない非電極層面(第2面)と、塗工ヘッド26によって一旦多孔質基材シートに塗布されたスラリーSとが接するように巻き出され、第2面の塗工、乾燥および多孔質基材シートの剥離が行われ第2工程が完了する。
以上のようにして、多孔質集電体の両面に電極層を有する本発明の電極が製造される。
このようにして製造された電極は、両面が平滑で、薄い電極層を備え、均一な電極面を有する優れたものとなる。
なお、第1工程と第2工程で使用する多孔質基材シート138は同じであってもよい。
他の面(第2面)は、一度巻取り軸40bに巻き取られた片面に電極層を有する多孔質集電体24xを巻出し軸39bに架け替え、電極層αの形成されていない非電極層面(第2面)と、塗工ヘッド26によって一旦多孔質基材シートに塗布されたスラリーSとが接するように巻き出され、第2面の塗工、乾燥および多孔質基材シートの剥離が行われ第2工程が完了する。
以上のようにして、多孔質集電体の両面に電極層を有する本発明の電極が製造される。
このようにして製造された電極は、両面が平滑で、薄い電極層を備え、均一な電極面を有する優れたものとなる。
なお、第1工程と第2工程で使用する多孔質基材シート138は同じであってもよい。
図2に本発明の電極製造方法による電極面を示す。
図2に示すように、本発明の電極製造方法によれば、電極層αが均一に形成され、多孔質集電体121が露出することはない。
図2に示すように、本発明の電極製造方法によれば、電極層αが均一に形成され、多孔質集電体121が露出することはない。
また、前記第1面と第2面を第1工程と第2工程の2回に分けて形成する代りに、低粘度のスラリー、すなわち、スラリーSの粘度を、300mPa・s以上で1000mPa・s以下としておくことにより下記の製造方法で実施してもよい。
すなわち、多孔質基材シート138上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合したスラリーSを塗工した後に、スラリーSに完全に埋没させ、乾燥させて一体化し、多孔質基材シート138を剥離する。
以上のようにして、多孔質集電体の両面に電極層を有する電極を製造することが出来る。
すなわち、多孔質基材シート138上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合したスラリーSを塗工した後に、スラリーSに完全に埋没させ、乾燥させて一体化し、多孔質基材シート138を剥離する。
以上のようにして、多孔質集電体の両面に電極層を有する電極を製造することが出来る。
但し、この方法を効果的に実施するには、前述のように低粘度のスラリーを使用することに加えて、多孔質集電体121がスラリーに対する適度な親和性と自重を備える必要があり、特に銅が好適である。
このような技術手段を採用すれば、第2工程を経ることなく、スラリーSと多孔質集電体21とを接触させ、多孔質集電体121の両面にスラリーSを回り込ませて塗工することもできる。
この方法によれば、スラリーSの粘度や多孔質集電体121の材質は限定されるが、塗工の時間および費用が半分で済む。電極層の薄さは従来より薄くすることができる。
このような技術手段を採用すれば、第2工程を経ることなく、スラリーSと多孔質集電体21とを接触させ、多孔質集電体121の両面にスラリーSを回り込ませて塗工することもできる。
この方法によれば、スラリーSの粘度や多孔質集電体121の材質は限定されるが、塗工の時間および費用が半分で済む。電極層の薄さは従来より薄くすることができる。
次に、請求項4および請求項5で特定する本発明の電極について説明する。
以上のようにして作製された本発明の電極は、電極活物質を分散したスラリーSを多孔質集電体121に積層して作製されたものである。多孔質集電体121を用いているので、電気化学素子の正極あるいは負極に、素子の性能低下を引き起こすことなく、かつ、工業的に効率良く、適正な量のリチウムイオンを担持させることが可能である。
また、少なくとも片面が平滑で、薄い電極層を備え、均一な電極面を有するので、後に電気化学素子に用いる際に積層しやすく、優れた電気特性を得ることができる。
なお、電極活物質としては、リチウムインターカレート可能な材料、活性炭、金属酸化物のいずれかを含むことが好ましい。
以上のようにして作製された本発明の電極は、電極活物質を分散したスラリーSを多孔質集電体121に積層して作製されたものである。多孔質集電体121を用いているので、電気化学素子の正極あるいは負極に、素子の性能低下を引き起こすことなく、かつ、工業的に効率良く、適正な量のリチウムイオンを担持させることが可能である。
また、少なくとも片面が平滑で、薄い電極層を備え、均一な電極面を有するので、後に電気化学素子に用いる際に積層しやすく、優れた電気特性を得ることができる。
なお、電極活物質としては、リチウムインターカレート可能な材料、活性炭、金属酸化物のいずれかを含むことが好ましい。
次に、本発明の電気化学素子を説明する。
本発明の電気化学素子は、積層型あるいは捲回型の、キャパシタ素子または電池素子である。積層型素子とは、前記電極(正極および負極)を短冊形状に裁断したものを、正極、セパレータ、負極、セパレータ、正極、と、交互に複数枚積層し、外装容器に電解液と共に封入し、それぞれの正極短冊および負極短冊より、導電タブを容器外部に導出して形成されるものであり、また、捲回型素子とは、前記電極(正極および負極)をテープ状に裁断し、導電タブを取り付け、当該正負極を、セパレータを介して対向させ、うず巻き状に捲回した捲回物を、外装容器に電解液と共に封入し、導電タブを容器外へ導出するかまたは導電タブを電気的に接続した導電性外装容器によって外界と導通を確保して形成されるものである。本発明の電気化学素子は、従来の多孔性の無い集電体を使用した電気化学素子に比べ、素子内部での電解液の移動の自由度が非常に高く、電気化学素子のサイクル劣化の主要な原因の一つである、電解液の部分的な枯渇が起こりにくいためにサイクル特性が良好であり、また、集電体の孔部にも電極活物質を充填出来るために、高容量である。
本発明の電気化学素子は、活性炭を含む正極と、リチウムインターカレート可能な材料を含む負極とを備える形態の電気化学キャパシタ、あるいは、活性炭または/および金属酸化物を正負極に用いる形態の電気化学キャパシタ、または、リチウムインターカレート可能な材料を正負極両方に含むリチウムイオン電池などがあるが、これら以外のものであっても、本発明の電極を用いることができれば、どのようなものでもよい。
そして、本発明の電気化学素子は、本発明の電極を用いることで、電極とセパレータを隙間なく密に積層できるので、優れた電気特性を有する。
本発明の電気化学素子は、積層型あるいは捲回型の、キャパシタ素子または電池素子である。積層型素子とは、前記電極(正極および負極)を短冊形状に裁断したものを、正極、セパレータ、負極、セパレータ、正極、と、交互に複数枚積層し、外装容器に電解液と共に封入し、それぞれの正極短冊および負極短冊より、導電タブを容器外部に導出して形成されるものであり、また、捲回型素子とは、前記電極(正極および負極)をテープ状に裁断し、導電タブを取り付け、当該正負極を、セパレータを介して対向させ、うず巻き状に捲回した捲回物を、外装容器に電解液と共に封入し、導電タブを容器外へ導出するかまたは導電タブを電気的に接続した導電性外装容器によって外界と導通を確保して形成されるものである。本発明の電気化学素子は、従来の多孔性の無い集電体を使用した電気化学素子に比べ、素子内部での電解液の移動の自由度が非常に高く、電気化学素子のサイクル劣化の主要な原因の一つである、電解液の部分的な枯渇が起こりにくいためにサイクル特性が良好であり、また、集電体の孔部にも電極活物質を充填出来るために、高容量である。
本発明の電気化学素子は、活性炭を含む正極と、リチウムインターカレート可能な材料を含む負極とを備える形態の電気化学キャパシタ、あるいは、活性炭または/および金属酸化物を正負極に用いる形態の電気化学キャパシタ、または、リチウムインターカレート可能な材料を正負極両方に含むリチウムイオン電池などがあるが、これら以外のものであっても、本発明の電極を用いることができれば、どのようなものでもよい。
そして、本発明の電気化学素子は、本発明の電極を用いることで、電極とセパレータを隙間なく密に積層できるので、優れた電気特性を有する。
以下、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1>
(スラリーの調製)
カルボキシメチルセルロース1.5重量%水溶液 66.7重量部に、スチレンブタジエンゴム(固形分40重量%の水分散体)を5重量部添加し、攪拌して、結着剤溶液を作製した。
上記結着剤溶液に、リチウムインターカレート可能な材料として天然黒鉛粉末100重量部を加え、よく混練してスラリーマスターバッチを作製した。出来たマスターバッチに、更に純水を100部添加して希釈・攪拌し、粘度2000mPa・sのスラリーSを作製した。
(塗工)
上記にて作製したスラリーSを、図3に示す電極製造装置を構成するダイノズルを用いた塗工ヘッド26に供給した。
多孔質集電体121として、最大孔径が1000μm、空隙率が5%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が130秒/100ml、最大孔径が2μm、10μm厚のポリエチレンのロール原反を用いた。
巻出し側支持ローラ22aの径が130mm、巻出し側支持ローラ22aと塗工ヘッド26のスラリー吐出部との距離は200μmとし、乾燥後の目付量の中心値が1.5mg/cm2となるようにスラリー吐出量を調節して前記スラリーSを多孔質基材シート138に塗工し、80℃〜100℃の乾燥温度で、炉内滞留時間は3分とした。乾燥炉25から出た多孔質基材シート−電極層−多孔質集電体が一体となった積層体から、多孔質基材シート138を剥離して巻取り軸40aに巻取り、電極層−多孔質集電体が一体となった片面に電極層を有する多孔質集電体24xを巻取り軸40bに巻き取った。以上のようにして第1面の塗工の工程を行い、片面に電極層を有する多孔質集電体24xを得た。
さらに、巻取り軸40bに巻き取ったリールを取り外し、巻出し軸39bに付け替え、多孔質集電体121の第2面(非電極層面)と、多孔質基材シート138に塗られたスラリーSとが接触するように巻出し、巻出し側支持ローラ22aと塗工ヘッド26のスラリー吐出部との距離は200μmとし、乾燥後の目付量の中心値が3.0mg/cm2となるようにスラリー吐出量を調節して、第1面と同様に第2面の塗工の工程をして実施例1による多孔質集電体の両面に電極層を有する電極を得た。
<実施例1>
(スラリーの調製)
カルボキシメチルセルロース1.5重量%水溶液 66.7重量部に、スチレンブタジエンゴム(固形分40重量%の水分散体)を5重量部添加し、攪拌して、結着剤溶液を作製した。
上記結着剤溶液に、リチウムインターカレート可能な材料として天然黒鉛粉末100重量部を加え、よく混練してスラリーマスターバッチを作製した。出来たマスターバッチに、更に純水を100部添加して希釈・攪拌し、粘度2000mPa・sのスラリーSを作製した。
(塗工)
上記にて作製したスラリーSを、図3に示す電極製造装置を構成するダイノズルを用いた塗工ヘッド26に供給した。
多孔質集電体121として、最大孔径が1000μm、空隙率が5%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が130秒/100ml、最大孔径が2μm、10μm厚のポリエチレンのロール原反を用いた。
巻出し側支持ローラ22aの径が130mm、巻出し側支持ローラ22aと塗工ヘッド26のスラリー吐出部との距離は200μmとし、乾燥後の目付量の中心値が1.5mg/cm2となるようにスラリー吐出量を調節して前記スラリーSを多孔質基材シート138に塗工し、80℃〜100℃の乾燥温度で、炉内滞留時間は3分とした。乾燥炉25から出た多孔質基材シート−電極層−多孔質集電体が一体となった積層体から、多孔質基材シート138を剥離して巻取り軸40aに巻取り、電極層−多孔質集電体が一体となった片面に電極層を有する多孔質集電体24xを巻取り軸40bに巻き取った。以上のようにして第1面の塗工の工程を行い、片面に電極層を有する多孔質集電体24xを得た。
さらに、巻取り軸40bに巻き取ったリールを取り外し、巻出し軸39bに付け替え、多孔質集電体121の第2面(非電極層面)と、多孔質基材シート138に塗られたスラリーSとが接触するように巻出し、巻出し側支持ローラ22aと塗工ヘッド26のスラリー吐出部との距離は200μmとし、乾燥後の目付量の中心値が3.0mg/cm2となるようにスラリー吐出量を調節して、第1面と同様に第2面の塗工の工程をして実施例1による多孔質集電体の両面に電極層を有する電極を得た。
<実施例2>
多孔質集電体121として、最大孔径が50μm、空隙率が35%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が200秒/100ml、最大孔径が0.1μm、8μm厚のポリエチレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例2の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が50μm、空隙率が35%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が200秒/100ml、最大孔径が0.1μm、8μm厚のポリエチレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例2の電極を得た。
<実施例3>
多孔質集電体121として、最大孔径が200μm、空隙率が20%、25μm厚の銅エキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が190秒/100ml、最大孔径が1μm、15μm厚のポリプロピレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例3の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が200μm、空隙率が20%、25μm厚の銅エキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が190秒/100ml、最大孔径が1μm、15μm厚のポリプロピレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例3の電極を得た。
<実施例4>
多孔質集電体121として、最大孔径が100μm、空隙率が10%、25μm厚のアルミパンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が3秒/100ml、最大孔径が30μm、50μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例4の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が100μm、空隙率が10%、25μm厚のアルミパンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が3秒/100ml、最大孔径が30μm、50μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例4の電極を得た。
<実施例5>
多孔質集電体121として、最大孔径が500μm、空隙率が40%、25μm厚のニッケルエキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が70秒/100ml、最大孔径が15μm、40μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例5の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が500μm、空隙率が40%、25μm厚のニッケルエキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が70秒/100ml、最大孔径が15μm、40μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして実施例5の電極を得た。
<比較例1>
多孔質集電体121として、最大孔径が350μm、空隙率が20%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が350秒/100ml、最大孔径が10μm、9μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例1の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が350μm、空隙率が20%、25μm厚の銅パンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が350秒/100ml、最大孔径が10μm、9μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例1の電極を得た。
<比較例2>
多孔質集電体121として、最大孔径が500μm、空隙率が15%、25μm厚の銅エキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が1秒/100ml、最大孔径が70μm、20μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例2の電極を得た。
多孔質集電体121として、最大孔径が500μm、空隙率が15%、25μm厚の銅エキスパンドメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が1秒/100ml、最大孔径が70μm、20μm厚のポリエチレンテレフタラートのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例2の電極を得た。
<比較例3>
多孔質集電体121として、最大孔径が1500μm、空隙率が30%、25μm厚のアルミパンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が130秒/100ml、最大孔径が2μm、10μm厚のポリエチレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例3の電極を得た。
実施例および比較例の主な条件を表1に示す。
多孔質集電体121として、最大孔径が1500μm、空隙率が30%、25μm厚のアルミパンチングメタルのロール原反を用い、第1工程および第2工程で使用する多孔質基材シート138として、ガーレ式透気度計による透気度が130秒/100ml、最大孔径が2μm、10μm厚のポリエチレンのロール原反を用いたことを除いて、実施例1と同様にして比較例3の電極を得た。
実施例および比較例の主な条件を表1に示す。
以上のように作製した実施例および比較例の電極を、以下の方法で評価し、結果を表2に示した。
(ローラ汚れ)
塗工時に、巻出し側支持ローラ22aへのスラリーSの付着状況を、目視で確認した。
(電極面の均一性)
得られた電極の電極面が均一になっているか、目視で確認した。
(ローラ汚れ)
塗工時に、巻出し側支持ローラ22aへのスラリーSの付着状況を、目視で確認した。
(電極面の均一性)
得られた電極の電極面が均一になっているか、目視で確認した。
(評価結果)
実施例1〜5では、ローラ汚れ、電極面の均一性とも実用上問題なかった。
比較例1では、塗料の裏抜けは起こらず、良好な塗工性で、ローラ汚れはなかったが、通気性が不足していた為、乾燥が不均一になり、多孔質基材シートを剥離後に多孔質集電体が部分的に露出してまだら状となり、電極面の均一性に実用上問題があった。
比較例2では、塗工時に塗料が裏抜けしたため、ローラの汚れがひどく塗工出来なかった。したがって、電極面の均一性も評価できなかった。
比較例3では、塗料の裏抜けは起こらず、良好な塗工性でローラ汚れはなかったが、多孔質集電体の孔径が大きすぎた為、多孔質基材シートを剥離した時に電極層が多孔質基材シートに付着して持っていかれ、多孔質集電体が露出してしまい電極面の均一性には問題があった。
実施例1〜5では、ローラ汚れ、電極面の均一性とも実用上問題なかった。
比較例1では、塗料の裏抜けは起こらず、良好な塗工性で、ローラ汚れはなかったが、通気性が不足していた為、乾燥が不均一になり、多孔質基材シートを剥離後に多孔質集電体が部分的に露出してまだら状となり、電極面の均一性に実用上問題があった。
比較例2では、塗工時に塗料が裏抜けしたため、ローラの汚れがひどく塗工出来なかった。したがって、電極面の均一性も評価できなかった。
比較例3では、塗料の裏抜けは起こらず、良好な塗工性でローラ汚れはなかったが、多孔質集電体の孔径が大きすぎた為、多孔質基材シートを剥離した時に電極層が多孔質基材シートに付着して持っていかれ、多孔質集電体が露出してしまい電極面の均一性には問題があった。
21 多孔質集電体
22a 巻出し側支持ローラ
23 巻取りローラ
24x 片面に電極層を有する多孔質集電体
25 乾燥炉
26 塗工ヘッド
38 基材シート
39a、39b 巻出し軸
40a、40b 巻取り軸
121 多孔質集電体
138 多孔質基材シート
H 孔
S スラリー
α 電極層
22a 巻出し側支持ローラ
23 巻取りローラ
24x 片面に電極層を有する多孔質集電体
25 乾燥炉
26 塗工ヘッド
38 基材シート
39a、39b 巻出し軸
40a、40b 巻取り軸
121 多孔質集電体
138 多孔質基材シート
H 孔
S スラリー
α 電極層
Claims (6)
- 基材シート上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーを塗工し、前記スラリーに多孔質集電体の片面を接触させ、乾燥させて一体化したのち、基材シートを剥離することにより、片面に電極層を有する多孔質集電体を得る第1工程と、基材シート上に、少なくとも電極活物質と結着剤とを混合した電極層用スラリーを塗工し、該スラリーに前記片面に電極層を有する多孔質集電体の非電極層面を接触させ、乾燥させて電極層を形成一体化し、基材シートを剥離することにより両面に電極層を有する多孔質集電体を得る第2工程とを有する電極製造方法であって、
前記多孔質集電体は、最大孔径が50μm〜1000μmであり、
前記基材シートは、ガーレ式透気度計による透気度の値が1〜200秒/100mlで、かつ、スラリーが裏抜けしない多孔質基材シートであることを特徴とする電極製造方法。 - 前記多孔質基材シートは、バブルポイント法による最大孔径が0.1〜50μmであって、且つ、表面の一部または全部が疎水性であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法。
- 前記多孔質集電体は、空隙率5〜40%であることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の電極製造方法によって製造されたことを特徴とする電極。
- 電極活物質が、リチウムインターカレート可能な材料、活性炭、金属酸化物のいずれかを含むことを特徴とする請求項4記載の電極。
- 請求項4または5に記載の電極を備えた電気化学素子。
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---|---|---|---|
JP2006215251A JP2008041971A (ja) | 2006-08-08 | 2006-08-08 | 電極製造方法、電極および電気化学素子 |
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- 2006-08-08 JP JP2006215251A patent/JP2008041971A/ja not_active Withdrawn
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