JP2008040308A - フォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法 - Google Patents

フォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な製造コストで製造でき、残渣による位相欠陥を検出でき、かつ3次元形状効果を抑制できるフォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】フォトマスク10において、ハーフトーン位相シフト膜2は、透明基板1の主表面の一部を露出するように主表面上に選択的に形成され、3%以上30%以下の透過率を有し、かつ露光光を実質的に逆位相にして透過するものである。遮光膜3は、透明基板1の主表面を露出する第1の開口部R1と、ハーフトーン位相シフト膜2の表面を露出する第2の開口部R2とを有し、第1および第2の開口部R1、R2の間に少なくとも位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法に関するものである。
従来のレベンソン型位相シフトマスクの構造の一種を示した先行技術が、たとえば特許第3257893号公報に開示されている。この公報に開示されているように、従来のレベンソン型位相シフトマスクでは、位相シフト開口部を形成するために石英基板に溝を形成する方式が広く使われている。また従来のレベンソン型位相シフトマスクでは、位相シフト開口部と非位相シフト開口部との透過率は技術思想としては同一とされ、実際系においても概同一とされている。
特許第3257893号公報
従来のレベンソン型位相シフトマスクでは、上述したように位相シフト開口部を形成するために石英基板に溝が形成されており、エッチングにより石英基板に正確な深さで溝を形成することには技術的な困難性を伴う。このため、フォトマスクの製造コストが高くなるという問題点がある。
また従来のレベンソン型位相シフトマスクでは、位相シフト開口部が石英基板の溝により形成されているため、その溝部などに石英のエッチング残渣が残存する場合がある。この場合、その残渣により透過光の位相値が所定値から変動する、いわゆる位相欠陥が生じる。しかし、通常のマスクパターン欠陥検査機では、透過光の強度を測定することで欠陥の検査を行なっている。そして、石英の透過部に同一材料の石英の残渣が残存していても、その残渣により透過光の強度は変化しない。このため、透過光の強度を測定する通常のマスクパターン欠陥検査機では、石英のエッチング残渣による位相欠陥を検出することができないという問題点がある。
さらに、石英の屈折率は露光波長にも依存するが、約1.5と小さいため、180°の位相シフトを得るための溝の掘り込み深さが大きくなる。このため、その溝の開口寸法が小さい時には溝のアスペクト比(深さ/幅)が大きくなり、露光光が溝の側壁の影響を強く受ける。この3次元形状効果により、位相シフト部では非位相シフト部に比べて同一の開口寸法でも透過強度が実効的に小さくなる。この効果を補正するために、開口寸法を微調整する、ウエットエッチングの追加により断面形状を微調整する、などの複雑な工程の追加が必要になるという問題点がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、安価な製造コストで製造でき、残渣による位相欠陥を検出でき、かつ3次元形状効果を抑制できるフォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法を提供することである。
本発明のフォトマスクは、透明基板と、ハーフトーン位相シフト膜と、遮光膜とを備えている。透明基板は主表面を有している。ハーフトーン位相シフト膜は、透明基板の主表面の一部を露出するように主表面上に選択的に形成され、3%以上30%以下の透過率を有し、かつ露光光を実質的に逆位相にして透過するものである。遮光膜は、透明基板の主表面を露出する第1の開口部と、ハーフトーン位相シフト膜の表面を露出する第2の開口部とを有し、第1および第2の開口部の間に少なくとも位置している。
本発明のフォトマスクの製造方法は、以下の工程を備えている。
まず透明基板の主表面上に、3%以上30%以下の透過率を有し、露光光を実質的に逆位相にして透過するためのハーフトーン位相シフト膜が形成される。ハーフトーン位相シフト膜上に遮光膜が形成される。遮光膜を選択的に除去することにより、それぞれがハーフトーン位相シフト膜の表面を露出する第1および第2の開口部が互いに隣り合うように形成される。第1の開口部から露出するハーフトーン位相シフト膜を除去することにより、透明基板の主表面の一部が第1の開口部にてハーフトーン位相シフト膜から露出される。
本発明のフォトマスクのパターン設計方法は、上記のフォトマスクのパターン設計方法であって、以下の工程を備えている。
まず電子デバイスの設計パターンレイアウトから微細線パターン図形部分が抽出される。抽出した微細線パターン図形部分がオーバーサイジングされるとともに、オーバーサイジング後の微細線パターン図形部分の両側に第1の開口部と第2の開口部とが配置される。第1の開口部と第2の開口部の間に位置する遮光膜の中心位置が、抽出した微細線パターン図形部分の中心位置から所定の寸法xだけずれるように、オーバーサイジング後の微細線パターン図形部分と第1および第2の開口部との位置がずらされる。
本発明の電子デバイスの製造方法は、上記のフォトマスクを用いた電子デバイスの製造方法であって、以下の工程を備えている。
まず上記のフォトマスクを用いて、被エッチング膜上の感光性膜に第1の露光が行なわれる。他のフォトマスクを用いて、その感光性膜に第2の露光が行なわれる。第1および第2の露光工程の後に、感光性膜が現像されて、感光性膜よりなるパターンが形成される。そのパターンをマスクとして被エッチング膜が選択的に除去されることにより、被エッチング膜よりなるパターンが形成される。
本発明のフォトマスクは、ハーフトーン型位相シフトマスクに用いられるハーフトーン位相シフト膜を用いているにもかかわらず、孤立線および密集線の双方において従来のレベンソン型位相シフトマスクと同等の動作特性を持っている。
また透明基板とは別にハーフトーン位相シフト膜を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング時に透明基板の主表面が露出した時点を検出することで、エッチングの終点を容易に検出することができる。よって、エッチングによりハーフトーン位相シフト膜に正確な深さで溝を形成することが容易となり、フォトマスクの製造コストを低減することができる。
また透明基板とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング残渣が生じても、その残渣部分は透明基板とは透過率が異なる。このため、透過光の強度を測定する通常のマスクパターン欠陥検査機を用いて、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング残渣による位相欠陥を検出することが可能となる。
また透明基板とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング速度を透明基板のエッチング速度に比べて十分に大きくすることができる。よって、ハーフトーン位相シフト膜のエッチングを透明基板表面で正確に停止することが容易となり、高精度の位相差を有するフォトマスクが簡便に形成されるので、フォトマスクの製造コストを低減することができる。
またハーフトーン位相シフト膜の屈折率は石英の屈折率より大きいのが一般的であり、このため位相シフターの厚さ(溝深さ)は従来のマスクに比べて小さくすることができる。これにより露光光が溝の側壁から受ける影響が小さくなり、その結果、マスクの光波との相互作用における3次元形状効果が小さくなる。よって、その効果の補正が必要となる第1の開口部の開口寸法を従来より小さくでき、補正をする必要がない寸法範囲が大きくなるため、マスクパターンの設計が容易になる。
また本発明のフォトマスクの製造方法およびフォトマスクのパターン設計方法によれば、上記のフォトマスクを安価に製造でき、容易に設計することができる。
また本発明の電子デバイスの製造方法によれば、上記のフォトマスクを用いて微細線パターンを有する電子デバイスを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるフォトマスクの構成を概略的に示す断面図である。図1を参照して、本実施の形態のフォトマスク10は、いわゆるレベンソン型の位相シフトマスクであって、透明基板1と、ハーフトーン位相シフト膜2と、遮光膜3とを有している。
透明基板1は主表面を有している。また透明基板1は、露光光(たとえばKrF、ArFなど)に対して実質的に透明な材質(透過率約100%)よりなっており、たとえば石英よりなっている。
ハーフトーン位相シフト膜2は、透明基板1の主表面の一部を露出するようにその主表面上に選択的に形成されている。またハーフトーン位相シフト膜2は、露光光に対して、3%以上30%以下の透過率(エネルギ透過率)を有し、かつ露光光を実質的に逆位相(つまり約180°異なる位相)にして透過するように形成されている。このハーフトーン位相シフト膜2は、たとえば窒化モリブデンシリサイド(MoSiN)よりなっている。
遮光膜3は、ハーフトーン位相シフト膜2の表面上に形成されている。この遮光膜3は、第1の開口部R1と、第2の開口部R2とを有し、第1および第2の開口部R1、R2の間に少なくとも位置するように形成されている。第1の開口部R1では遮光膜3とハーフトーン位相シフト膜2との双方が除去されて透明基板1の主表面が露出している。また第2の開口部R2では遮光膜3が除去されてハーフトーン位相シフト膜2の表面が露出している。
遮光膜3とハーフトーン位相シフト膜2との双方が除去された第1の開口部R1は、非位相シフト(0°)透過部、つまり露光光の位相を変化させずに露光光を透過する部分である。また遮光膜3のみを除去し、ハーフトーン位相シフト膜2を残存させた第2の開口部R2は、位相シフト(180°)透過部、つまり露光光の位相を実質的に逆位相にして露光光を透過する部分である。
この遮光膜3は、第1および第2の開口部R1、R2の各々の周囲を取り囲むように形成されている。遮光膜3は、露光光の透過を遮ることが可能な材質よりなっており、透明基板1とは異なる材料、たとえばクロム(Cr)と酸化クロムとの積層膜よりなっている。
このように非位相シフト透過部である第1の開口部R1と位相シフト透過部である第2の開口部R2とが遮光膜3を挟んでその両側に配置されることで、レベンソン型の位相シフトマスクが構成されている。
第1の開口部R1と第2の開口部R2とが並ぶ方向(図1中の横方向)における、第1の開口部R1の幅W0(開口寸法)は、第2の開口部R2の幅W1(開口寸法)よりも小さく設定されている。また第2の開口部R2の幅W1は、露光光の波長λよりも小さい寸法を有しており、たとえば波長λの70%以下の寸法を有している。これにより、図3で後述するように、第2の開口部R2にて露光光がハーフトーン位相シフト膜2を透過しても、第2の開口部R2を透過した露光光の光強度を第1の開口部R1を透過した露光光の光強度と同程度にすることができる。
また第1の開口部R1と第2の開口部R2とが並ぶ方向における、第1の開口部R1と第2の開口部R2との間の遮光膜3の幅WCは、実施の形態3で後述するように、電子デバイスの対応パターン部分の寸法をオーバーサイジングした寸法を有している。
またこの遮光膜3の幅WCは、露光波長の2倍より小さい寸法を有している。この遮光膜3の幅WCが露光波長の2倍よりも大きい寸法を有する場合には、レベンソン型位相シフトマスクとしての効果を得ることができないからである(特開平10−123694号公報の図8など参照)。
次に、図1に示したフォトマスク10を孤立線形成のためのマスクパターンに適用した場合について説明する。
図2は、上記のフォトマスクを孤立線形成のためのマスクパターンに適用した構成を示す概略平面図である。図2を参照して、このフォトマスク10では、66nmの幅W0を有する非位相シフト透過部(第1の開口部R1)と140nmの幅W1を有する位相シフト透過部(第2の開口部R2)とは、160nmの幅WCを有する遮光膜3を挟んでその両側に配置されている。また非位相シフト透過部R1と位相シフト透過部R2との各々の外側の領域にも遮光膜3が形成されている。また透明基板1は透過率100%(エネルギ透過率)に設定されており、ハーフトーン位相シフト膜2は透過率(エネルギ透過率)25%に設定されている。
本発明者は、この図2に示すフォトマスク10における孤立線形成のためのマスクパターンを投影露光することにより形成される光学像の強度分布を光学像計算により求めた。なお、光学条件として、露光光の波長を248nmとし、照明にはσ=0.30の通常照明を用い、フォーカスをパラメータとして0〜0.18μmの範囲で変化させた。その結果を図3に示す。
この図3から、図3中央の暗線像の部分(相対的な光強度(相対強度)の低い部分)では、フォーカスが変わっても像強度の変化が小さく、従来技術による場合と同レベルの優れたフォーカス特性の得られることが分かる。
図4は、図3の暗線像の部分Sを拡大してプロットした図である。この図4から、相対強度が0.04〜0.05の付近で、異なるフォーカスの特性が一点に集まっており、このことから、フォーカスにより寸法が変化しない挙動が得られることが分かる。
図5は、図3および図4に示した像のスライスレベル法による像寸法(CD:Critical Dimension)のフォーカス特性を、スライスレベル(0.035〜0.065)をパラメータとして示した図である。なおスライスレベルは露光量に反比例する量であり、像寸法(CD)は高解像フォトレジストに形成されたレジストパターンの寸法と概一致する。
この図5から、CD値が55nm付近にてフォーカスによってCD値が殆ど変化しない特性が得られており、かつ焦点深度(DOF:Depth of Focus)が0.3μm以上となっていることが分かる。
上記より、本実施の形態のフォトマスク10を孤立線形成のためのマスクパターンに適用した場合、従来のレベンソン型位相シフトマスクと同レベルの優れたフォーカス特性を得ることができる。
次に、図1に示したフォトマスク10を密集線形成のためのマスクパターンに適用した場合について説明する。
図6は、図1に示すフォトマスクを密集線形成のためのマスクパターンに適用した構成を示す概略平面図である。図6を参照して、47nmの幅W0を有する非位相シフト透過部(第1の開口部R1)と100nmの幅W1を有する位相シフト透過部(第2の開口部R2)とは、190nmの幅WCを有する遮光膜3を挟んで交互に配置されている。また非位相シフト透過部R1と位相シフト透過部R2との各々の外側を取り囲む領域にも遮光膜3が形成されている。また透明基板1は透過率100%(エネルギ透過率)に設定されており、ハーフトーン位相シフト膜2は透過率(エネルギ透過率)25%に設定されている。
本発明者は、この図6に示すフォトマスク10における密集線形成のためのマスクパターンを投影露光することにより形成される光学像の強度分布を光学像計算により求めた。なお、光学条件として、上記と同様に、露光光の波長を248nmとし、照明にはσ=0.30の通常照明を用い、フォーカスをパラメータとして0〜0.18μmの範囲で変化させた。その結果を図7に示す。
この図7から、図7中央の暗線像の部分(相対的な光強度(相対強度)の低い部分)では、フォーカスが変わっても像強度の変化が小さく、従来技術による場合と同レベルの優れたフォーカス特性の得られることが分かる。
また、この図7から、相対強度が0.05〜0.055の付近で、異なるフォーカスの特性が一点に集まっており、このことから、フォーカスにより寸法が変化しない挙動が得られることが分かる。
図8は、図7に示した像のスライスレベル法による像寸法(CD)のフォーカス特性を、スライスレベル(0.035〜0.065)をパラメータとして示した図である。この図8から、CD値が130nm付近にてフォーカスによってCD値が殆ど変化しない特性が得られており、かつ焦点深度(DOF:Depth of Focus)が0.3μm以上となっていることが分かる。
上記より、本実施の形態のフォトマスク10を密集線形成のためのマスクパターンに適用した場合にも、従来のレベンソン型位相シフトマスクと同レベルの優れたフォーカス特性を得ることができる。
次に、図1に示すフォトマスク10の各部の寸法およびハーフトーン位相シフト膜2の透過率について説明する。
本実施の形態では、図3に示すように、第1の開口部R1の作る明線像部と第2の開口部R2の作る明線像部とがほぼ同じ像強度分布を持つ必要がある。そうでなければ、デフォーカスや露光量変化が生じたときに像の横移動が顕著になるからである。ここで、双方の像強度分布をほぼ同じにするためには、第2の開口部R2の幅W1を波長λの70%以下の寸法にする必要があることを本発明者は見出した。
また本発明者は、図2〜図8の検討により、第1の開口部R1の作る明線像部と第2の開口部R2の作る明線像部とがほぼ同じ像強度分布を持つときには、第1および第2の開口部R1、R2の各々の透過率(エネルギ透過率)をT0、T1としたとき、その透過率と開口寸法W0、W1との間に次の関係が成り立つことも見出した。
0×(T01/2≒W1×(T11/2 ・・・(1)
ここで、第1および第2の開口部R1、R2の各々の透過光の電界をE0、E1とすると、この電界E0、E1と透過率(エネルギ透過率)T0、T1との間には次の関係が成り立つ。
0 2∝T0、E1 2∝T1 ・・・(2)
上式(1)および(2)から次の式が導かれる。
0×E0≒W1×E1
0≒W1×(E1/E0) ・・・(3)
本実施の形態ではT1<T0であるため、式(2)からE1<E0となり、式(3)からW0<W1となる。つまり、第1の開口部R1の幅W0は第2の開口部の幅W1よりも小さいことが必要である。
次に、これらの事項から、ハーフトーン位相シフト膜2の透過率を検討する。
第1の開口部R1の幅W0は、上述したように第2の開口部の幅W1よりも小さくなる。このため、第2の開口部の透過率T1が十分に小さいときには、上式(2)、(3)より、第1の開口部R1の幅W0が小さくなりすぎる。これにより、実用的なマスクプロセスでは第1の開口部R1に対応するパターンを形成できない、または寸法精度を出せない場合が生じる。このことから、第2の開口部の透過率T1の下限値が決まる。
仮にArF波長(193nm)で第2の開口部R2の幅W1が、前記した好ましい最大値である波長の70%である、140nmとして、開口部R1の幅W0を、4倍縮小投影マスクで、現行マスク技術において精度良く形成できる最小パターンである30nm(4倍縮小投影マスク上では120nm)以上とするためには、前記の式(3)からE1/E0>30/140が必要であり、すなわち、T1/T0=(E1/E02>0.046が必要となる。ここで、第1の開口部R1の透過率(エネルギ透過率)T0は100%であり、T0=1であるため、第2の開口部R2の透過率(エネルギ透過率)T1は概5%以上必要ということになる。
またKrF波長(248nm)では、第2の開口部R2の幅W1が、前記した好ましい最大値である波長の70%である、170nmとして、開口部R1の幅W0を、4倍縮小投影マスクで、現行マスク技術において精度良く形成できる最小パターンである30nm(4倍縮小投影マスク上では120nm)以上とするためには、E1/E0>30/170が必要であり、すなわち、T1/T0=(E1/E02>0.031が必要となる。ここで、第1の開口部R1の透過率(エネルギ透過率)T0は100%であり、T0=1であるため、第2の開口部R2の透過率(エネルギ透過率)T1は概3%以上必要ということになる。
他方、ハーフトーン位相シフト膜2の透過率の上限値は、マスクパターンの加工ではなく、成膜に起因する欠陥や、膜の加工性などが制約となって実用化できなくなることで決まると言える。この場合、KrFおよびArFのいずれにおいても、透過率が30%を超えると実用化が困難となる。
以上より、第2の開口部R2(つまりハーフトーン位相シフト膜2)は、露光光に対して3%以上30%以下の透過率(エネルギ透過率)を有することが必要である。
また第2の開口部R2(つまりハーフトーン位相シフト膜2)の透過率(エネルギ透過率)は15%以上30%以下であることがより好ましい。その理由を以下に記す。
15%未満であるときには、非位相シフト透過部(第1の開口部R1)の幅W0は、上式(2)、(3)より、位相シフト透過部(第2の開口部R2)の幅W1の約0.39倍以下に小さくなる。本技術の適用対象であるKrFエキシマレーザー露光においては、前記したように、位相シフト透過部R2の幅W1は、波長の70%以下である必要があり、具体的には約170nm以下であることが好ましい。このとき、位相シフト透過部R2の透過率が15%未満であると、非位相シフト透過部R1の幅W0は、約66nm以下となり、4倍縮小投影マスク上では265nm以下となる。このような微細マスクパターンの形成には、高精度のマスク描画機や、高性能のマスク欠陥検査機の適用が必要であり、マスク製造コストが高くなる。また、パターン幅が微細になれば、同一量の寸法誤差の光学像への影響が大きくなり、マスク寸法をより高精度に制御することが必要となる。このためにも、より高精度のマスク製作が要求され、マスク製造コストの増大を招く。それゆえに、位相シフト透過部R2の透過率は15%以上であることが、より好ましい。
一方、透過率の高いハーフトーン位相シフト膜2おいては、透過率が高いほど、導電性のより小さい膜の形成が必要となり、そのような膜の形成においては膜欠陥が発生しやすい。このため、前記したように、透過率30%を超えるハーフトーン位相シフト膜2の無欠陥形成は困難である。ゆえに、位相シフト透過部R2の透過率は30%以下であることが好ましい。
次に、本実施の形態のフォトマスクの作用効果について説明する。
本実施の形態のフォトマスク10は、ハーフトーン型位相シフトマスクに用いられるハーフトーン位相シフト膜2を用いているにもかかわらず、上述したように孤立線および密集線の双方において従来のレベンソン型位相シフトマスクと同等の動作特性を持っている。
また透明基板1とは別にハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜2のエッチング時に透明基板1の主表面が露出した時点を検出することで、エッチングの終点を容易に検出することができる。よって、エッチングによりハーフトーン位相シフト膜2に正確な深さで溝を形成することが容易となり、フォトマスク10の製造コストを低減することができる。
また透明基板1とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜2のエッチング残渣が生じても、その残渣は透明基板1とは透過率が異なる。このため、透過光の強度を測定する通常のマスクパターン欠陥検査機を用いて、ハーフトーン位相シフト膜2のエッチング残渣による位相欠陥を検出することが可能となる。
また透明基板1とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング速度を透明基板のエッチング速度に比べて十分に大きくすることができる。よって、ハーフトーン位相シフト膜のエッチングを透明基板1の表面で正確に停止することが容易となり、高精度の位相差を有するフォトマスクが簡便に形成されるので、フォトマスク10の製造コストを低減することができる。
また、ハーフトーン位相シフト膜2の屈折率は石英の屈折率より大きいのが一般的であり、このため位相シフターの厚さ(溝深さ)は従来のマスクに比べて小さくすることができる。これにより露光光が溝の側壁から受ける影響が小さくなり、その結果、マスクの光波との相互作用における3次元形状効果が小さくなる。よって、その効果の補正が必要となる第1の開口部R1の開口寸法を従来より小さくでき、補正をする必要がない寸法範囲が大きくなるため、マスクパターンの設計が容易になる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクを製造する方法について説明する。
図9〜図13は、本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法を工程順に示す概略断面図である。図9を参照して、たとえば石英よりなる透明基板1の主表面上に、たとえば窒化モリブデンシリサイドよりなるハーフトーン位相シフト膜2と、たとえばクロムと酸化クロムとの積層膜よりなる遮光膜3とが順に積層して成膜される。このハーフトーン位相シフト膜2は、露光光に対して、3%以上30%以下の透過率(エネルギ透過率)を有し、かつ露光光を実質的に逆位相(つまり約180°異なる位相)にして透過するように形成される。また遮光膜3は、露光光の透過を遮ることが可能な材質より形成される。この遮光膜3上に、電子ビームレジスト膜4が塗布される。
図10を参照して、電子ビーム露光により、電子ビームレジスト膜4の遮光膜開口パターンとなる部分が露光される。この後、電子ビームレジスト膜4が現像されて、所定のパターン形状を有する電子ビームレジストパターン4が形成される。この電子ビームレジストパターン4をマスクとして、遮光膜3にドライエッチングが施される。この後、電子ビームレジストパターン4が剥離除去される。
図11を参照して、上記のドライエッチングにより遮光膜3が選択的に除去されて、遮光膜3に第1および第2の開口部R1、R2が互いに隣り合うように形成される。この第1および第2の開口部R1、R2の各々からは、ハーフトーン位相シフト膜2の一部表面が露出する。
図12を参照して、ハーフトーン位相シフト膜2および遮光膜3上を覆うように電子ビームレジスト膜5が塗布される。
図13を参照して、この電子ビームレジスト膜5に電子ビーム露光が施される。この後、電子ビームレジスト膜5が現像されて、第1の開口部R1上を開口する電子ビームレジストパターン5が形成される。
この電子ビームレジストパターン5および遮光膜3をマスクとして、第1の開口部R1において露出するハーフトーン位相シフト膜2が選択的に除去されることにより、透明基板1の主表面の一部がハーフトーン位相シフト膜2から露出する。引き続き、電子ビームレジストパターン5が剥離除去されて、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクが形成される。
本実施の形態によれば、透明基板1とは別にハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、図13と図1に示す工程でのハーフトーン位相シフト膜2のエッチング時に透明基板1の主表面が露出した時点を検出することで、エッチングの終点を容易に検出することができる。よって、エッチングによりハーフトーン位相シフト膜2に正確な深さで溝を形成することが容易となり、フォトマスク10の製造コストを低減することができる。
また透明基板1とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、図1に示す状態でハーフトーン位相シフト膜2のエッチング残渣が第1および第2の開口部R1、R2に残存しても、その残渣は透明基板1とは透過率が異なる。このため、透過光の強度を測定する通常のマスクパターン欠陥検査機を用いて、ハーフトーン位相シフト膜2のエッチング残渣による位相欠陥を検出することが可能となる。
また透明基板1とは透過率の異なる材質よりなるハーフトーン位相シフト膜2を用いているため、ハーフトーン位相シフト膜のエッチング速度を透明基板のエッチング速度に比べて十分に大きくすることができる。よって、ハーフトーン位相シフト膜のエッチングを透明基板1の表面で正確に停止することが容易となり、高精度の位相差を有するフォトマスクが簡便に形成されるので、フォトマスク10の製造コストを低減することができる。
また、ハーフトーン位相シフト膜2の屈折率は石英の屈折率より大きいのが一般的であり、このため位相シフターの厚さ(溝深さ)は従来のマスクに比べて小さくすることができる。これにより露光光が溝の側壁から受ける影響が小さくなり、その結果、マスクの光波との相互作用における3次元形状効果が小さくなる。よって、その効果の補正が必要となる第1の開口部R1の開口寸法を従来より小さくでき、補正をする必要がない寸法範囲が大きくなるため、マスクパターンの設計が容易になる。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターンの設計方法について図14〜図20を用いて説明し、またそのレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法について図21〜図28を用いて説明する。
まずマスクパターンの設計方法に用いるシフト量(位置ずれ量)xについて説明する。
図14は、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクによる孤立線パターン形成における、マスクパターンとそれにより形成される光学像およびこの光学像により露光され半導体ウェハ上に形成されるフォトレジストパターンの相互位置関係を示す図である。
図14を参照して、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクにおいては、非位相シフト透過部R1と位相シフト透過部R2との透過率が異なる。このため、両透過部R1、R2の間の遮光膜3により形成される光学像の暗線部は、両透過部R1、R2の間の遮光膜3の位置に対して位相シフト透過部R2の方向にシフトして形成される。よって、この暗線像により半導体ウェハ上に形成されるフォトレジストパターン34もマスクの遮光部に対して位相シフト透過部R2の方向に所定のシフト量(位置ずれ量)xだけシフトして形成される。
このとき、半導体ウェハ上に形成されるフォトレジストパターン34の中心位置(一点差線C1−C1)は、非位相シフト透過部R1の重心位置(一点差線J1−J1)と位相シフト透過部R2の重心位置(一点差線J2−J2)とのほぼ中央位置(実線C2−C2)に位置することが光学像計算より分かっており、上記のシフト量(位置ずれ量)xはこのことから概算見積もりされる。
なお、図14における一点差線C1−C1、一点差線J1−J1、一点差線J2−J2および実線C2−C2の各々は、非位相シフト透過部R1と位相シフト透過部R2とが並ぶ方向(図14中の左右方向)に直交する方向に延びる仮想線である。
上記のシフト量(位置ずれ量)xの見積もりについて、以下に説明する。
たとえば非位相シフト透過部R1の重心位置(一点差線J1−J1)を基準にすると、シフト量(位置ずれ量)xは、距離SAと距離SBとの差(x=SA−SB)で表すことができる。ここで、距離SAは重心位置(一点差線J1−J1)とフォトレジストパターン34の中心位置(一点差線C1−C1)との間の距離であり、距離SBは重心位置(一点差線J1−J1)と中央位置(実線C2−C2)との間の距離である。
距離SAは(W0/2+WC+W1/2)/2であり、距離SBはW0/2+WC/2である。このためシフト量(位置ずれ量)xは、以下のようになる。
x=SA−SB=(W0/2+WC+W1/2)/2−(W0/2+WC/2)
=W1/4−W0/4=W0(W1/W0−1)/4 ・・・(4)
また上記式(1)より、W1/W0≒(T0/T11/2である。非位相シフト透過部R1の透過率は100%であるため、T0=1であり、W1/W0≒(1/T11/2である。これを式(4)に代入すると、以下のようになる。
x≒W0((1/T11/2−1)/4
上記のようにしてシフト量(位置ずれ量)xを概算で見積もることができる。
次に、上記のシフト量を用いて、図1に示すレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターンを設計する方法について説明する。
図15は、本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法を説明するためのフロー図である。また図16〜図20は、本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法を工程順に示す概略平面図である。
図15と図16とを参照して、まず電子デバイスの形成すべき回路パターン(設計パターンと言う)レイアウトが準備される。このレイアウトとして、図16に示すように、たとえばゲート電極部、それに接続されたパッド部などを含むパターン50の設計レイアウトが準備される。この設計パターンから、微細暗線像形成のために使われるレベンソン型位相シフトマスクパターンと、微細線パターン以外のパターンを形成するために使われる2重露光用のマスク(トリムマスクと言う)のマスクパターンとが生成される。
このトリムマスクは、ポジ型レジストを上記のレベンソン型位相シフトマスクパターンで露光し現像したときに不可避に形成される不要な線パターンが形成されないように該当部分を感光させ、かつレベンソン型位相シフトマスクによる形成では優れた特性の得られない、微細線パターン以外のパターンを形成するために用いられる。
図15と図17とを参照して、上記のレベンソン型位相シフトマスクパターンの生成にあたっては、上記の電子デバイスのパターンレイアウトから、寸法制御性が必要とされる微細線パターン(図17中の実線の図形部分)50aが抽出される(ステップS1)。
図15と図18とを参照して、抽出した微細線パターン50aの線幅が適当な大きさにオーバーサイジングされる。このオーバーサイジング後の微細線パターン50bが遮光部とされる。この遮光部の辺に隣接するように遮光部と同じ長さで適当な幅を持つ第1の開口部R1と第2の開口部R2とが遮光部を挟むように両側に配置される(ステップS2)。第1の開口部R1は非位相シフト透過部とされ、第2の開口部R2は非位相シフト透過部とされる。
このオーバーサイジングの量と第1および第2の開口部R1、R2の幅とは、予め求めた図14に示すようなマスクパターンと、それにより形成される光学像と、その光学像により露光され半導体ウェハ上に形成されるフォトレジストパターンとの関係から決定される。
この状態において、抽出した微細線パターン50aの中心位置とオーバーサイジング後の微細線パターン50bの中心位置とは一致している。
図15と図19とを参照して、オーバーサイジング後の微細線パターン50bとその両側の第1および第2の開口部R1、R2とが、上記で見積もったシフト量(位置ずれ量)xだけ位置をシフトされる(ステップS3)。これにより、オーバーサイジング後の図形部分50bの中心位置は、抽出した微細線パターンの図形部分50aの中心位置からずれ、第1の開口部R1の重心位置と第2の開口部R2の重心位置との中心位置が微細線パターンの図形部分50aの中心位置と一致させられる。
図15と図20とを参照して、通常の光近接効果補正(OPC:Optical Proximity Correction)が施され、微細線パターン50b、第1および第2の開口部R1、R2以外の領域が遮光部分とされることで、レベンソン型位相シフトマスクのマスクパターンが設計される。
図21は、上記のトリムマスクの構成を概略的に示す平面図である。図21を参照して、トリムマスク20は、透明基板21と、その透明基板21上に形成されたマスクパターンを構成する遮光膜22とを有している。このトリムマスクのマスクパターンは、図16に示す設計パターンの微細線パターン部分の線幅をオーバーサイジングにより大きくすることで得られる。
次に、このレベンソン型位相シフトマスクを用いて図16に示す平面レイアウトの電子デバイスとして半導体装置を製造する方法について説明する。
図22〜図27は、本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法を工程順に示す概略平面図である。図22を参照して、たとえばシリコンよりなる半導体基板31の主表面上に、たとえばシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜32と、たとえば不純物がドープされた多結晶シリコンよりなるゲート用導電層33とが順に積層して形成される。このゲート用導電層33上に、ポジ型フォトレジスト34が塗布される。
図23を参照して、このフォトレジスト34が図20に示すレベンソン型位相シフトマスク10を用いて露光される。この露光におけるマスクパターンとそれにより形成される光学像との関係は図14に示すような関係となる。この露光により微細暗線パターン部の両側に位置するフォトレジスト34の領域34aのみが感光し、それ以外の領域は感光しない。なお図23に示すレベンソン型位相シフトマスク10の断面構造は、図20のXXIII−XXIII線に沿う断面に対応する。
図24を参照して、さらにフォトレジスト34に、図21に示すトリムマスク20を用いて2度目の露光(2重露光)が施される。この2度目の露光により、フォトレジスト34の微細暗線パターン部に対応する部分は感光されないが、それ以外の部分34aは設計パターンにしたがい全て感光される。なお図24に示すトリムマスク20の断面構造は、図21のXXIV−XXIV線に沿う断面に対応する。
図25を参照して、2重露光の後に、フォトレジスト34が現像される。これにより、フォトレジスト34の感光部分34aが除去され、それ以外の部分のみが残存してフォトレジストパターン34が形成される。このフォトレジストパターン34の平面形状は図28に示すような形状を有する。なお図25に示すフォトレジストパターン34の断面構造は、図28のXXV−XXV線に沿う断面に対応する。
図26を参照して、上記のフォトレジストパターン34をマスクとしてゲート用導電層33に異方性のドライエッチングが施される。これにより、ゲート用導電層からゲート電極部、パッド部などを含む導電層パターン33が形成される。この後、フォトレジストパターン34が剥離除去される。
図27を参照して、これにより、図16に示す設計パターンの平面レイアウトとほぼ同じ導電層パターン33を有する半導体装置が製造される。
本実施の形態によれば、実施の形態1におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターンを容易に生成することができる。
なお上記においては、フォトレジストを用いた場合について説明したが、本発明にはフォトレジストに限らず感光性膜を用いることができる。また設計パターンとしてゲート電極を有するパターンについて説明したが、本発明は、これ以外の微細線パターンを有する設計パターンにも適用可能である。よって、被エッチング膜がゲート用導電層33である場合について説明したが、被エッチング膜はこれ以外の導電層や絶縁層であってもよい。
なお上記においては、半導体装置の製造方法を例にあげて説明したが、これ以外に液晶表示装置、薄膜磁気ヘッドなどの電子デバイスの製造方法にも本発明は適用することができる。
ただし本発明は、極微細な先端半導体集積回路の形成における、光リソグラフィ工程における、フォトマスクに好適である。また本発明に係るフォトマスクは先端半導体集積回路のうち、主に論理集積回路に適用されることで、その効果をもっとも発揮すると考えられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のフォトマスク、フォトマスクの製造方法、フォトマスクのパターン設計方法および電子デバイスの製造方法は、極微細なパターンを有する電子デバイスの製造に特に適している。
本発明の実施の形態1におけるフォトマスクの構成を概略的に示す断面図である。 図1に断面を示すフォトマスクを孤立線形成のためのマスクパターンに適用した構成を示す概略平面図である。 図2に示すフォトマスクにおける孤立線形成のためのマスクパターンを投影露光することにより形成される光学像の強度分布を光学像計算により求めた図である。 図3の暗線像の部分Sを拡大してプロットした図である。 図3および図4に示した像のスライスレベル法による像寸法(CD)のフォーカス特性を、スライスレベル(0.035〜0.065)をパラメータとして示した図である。 図1に断面を示すフォトマスクを密集線形成のためのマスクパターンに適用した構成を示す概略平面図である。 図6に示すフォトマスクにおける密集線形成のためのマスクパターンを投影露光することにより形成される光学像の強度分布を光学像計算により求めた図である。 図7に示した像のスライスレベル法による像寸法(CD)のフォーカス特性を、スライスレベル(0.035〜0.065)をパラメータとして示した図である。 本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法の第4工程を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるフォトマスクの製造方法の第5工程を示す概略断面図である。 図1に示すレベンソン型位相シフトマスクによる孤立線パターン形成における、マスクパターンとそれにより形成される光学像およびこの光学像により露光され半導体ウェハ上に形成されるフォトレジストパターンの相互位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法を説明するためのフロー図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法の第1工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法の第2工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法の第3工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法の第4工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン設計方法の第5工程を示す概略平面図である。 トリムマスクの構成を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第1工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第2工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第3工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第4工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第5工程を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3におけるレベンソン型位相シフトマスクを用いた電子デバイスの製造方法の第6工程を示す概略平面図である。 図25の工程で形成されるフォトレジストパターンの形状を示す概略平面図である。
符号の説明
1,21 透明基板、2 ハーフトーン位相シフト膜、3,22 遮光膜、4,5 電子ビームレジスト膜、10 フォトマスク(レベンソン型位相シフトマスク)、20 トリムマスク、31 半導体基板、32 ゲート絶縁膜、33 ゲート用導電層、34 フォトレジスト、50 パターン、50a 設計パターンの微細線パターン、50b オーバーサイジング後の微細線パターン。

Claims (8)

  1. 主表面を有する基板と、
    前記基板の主表面の一部を露出するように前記主表面上に選択的に形成され、3%以上30%以下の透過率を有し、かつ露光光を実質的に逆位相にして透過するハーフトーン位相シフト膜と、
    前記基板の主表面を露出する第1の開口部と、前記ハーフトーン位相シフト膜の表面を露出する第2の開口部とを有し、前記第1および第2の開口部の間に少なくとも位置する遮光膜とを備えた、フォトマスク。
  2. 前記第1の開口部と前記第2の開口部とが並ぶ方向における、前記第1の開口部の幅は、前記第2の開口部の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 前記第1の開口部の幅W0と前記第2の開口部の幅W1とは、
    前記第1の開口部を透過した露光光の電界をE0、前記第2の開口部を透過した露光光の電界をE1としたとき、
    1≒W0(E0/E1
    の関係を満たすことを特徴とする、請求項1または2に記載のフォトマスク。
  4. 前記基板と前記ハーフトーン位相シフト膜との材質が互いに異なることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスク。
  5. 基板の主表面上に、3%以上30%以下の透過率を有し、露光光を実質的に逆位相にして透過するためのハーフトーン位相シフト膜を形成する工程と、
    前記ハーフトーン位相シフト膜上に遮光膜を形成する工程と、
    前記遮光膜を選択的に除去することにより、それぞれが前記ハーフトーン位相シフト膜の表面を露出する第1および第2の開口部を互いに隣り合うように形成する工程と、
    前記第1の開口部から露出する前記ハーフトーン位相シフト膜を除去することにより、前記基板の主表面の一部を前記第1の開口部にて前記ハーフトーン位相シフト膜から露出させる工程とを備えた、フォトマスクの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のフォトマスクのパターン設計方法であって、
    電子デバイスの設計パターンレイアウトから微細線パターン図形部分を抽出する工程と、
    抽出した前記微細線パターン図形部分をオーバーサイジングするとともに、オーバーサイジング後の前記微細線パターン図形部分の両側に前記第1の開口部と前記第2の開口部とを配置する工程と、
    前記第1の開口部と前記第2の開口部の間に位置する遮光膜の中心位置が、抽出した前記微細線パターン図形部分の中心位置から所定の寸法xだけずれるように、オーバーサイジング後の前記微細線パターン図形部分と前記第1および第2の開口部との位置をずらす工程とを備えた、フォトマスクのパターン設計方法。
  7. 前記所定の寸法xは、
    前記第1の開口部において露出した前記基板の主表面の幅をW0、前記第2の開口部における露光光のエネルギ透過率をT1としたとき、
    x≒W0((1/T11/2−1)/4
    を満たすことを特徴とする、請求項6に記載のフォトマスクのパターン設計方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のフォトマスクを用いた電子デバイスの製造方法であって、
    前記フォトマスクを用いて、被エッチング膜上の感光性膜を露光する第1の露光工程と、
    他のフォトマスクを用いて、前記感光性膜を露光する第2の露光工程と、
    前記第1および第2の露光工程の後に、前記感光性膜を現像して、前記感光性膜よりなるパターンを形成する工程と、
    前記パターンをマスクとして前記被エッチング膜を選択的に除去することにより、前記被エッチング膜よりなるパターンを形成する工程とを備えた、電子デバイスの製造方法。
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