JP2008039803A - 反射防止フィルム - Google Patents

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玲 西尾
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Abstract

【課題】ベースフィルムとして二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを用い、寸法安定性を備えながら、高い光線透過率と、優れた反射防止性を備えた反射防止フィルム、特に太陽電池用ベースフィルムとして有用な反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムおよびその上に直に設けられた反射防止層からなり、反射防止層の屈折率および厚みが式(1)および式(2)の条件を満たすことを特徴とする反射防止フィルム。
92.5/N ≦ d ≦ 250/N (1)
1.20 ≦ N ≦ 1.60 (2)
(式中、Nは反射防止層の屈折率、dは反射防止層の厚み(nm)である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止フィルムに関し、詳しくは反射防止二軸延伸ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、従来より様々な用途に用いられ、近年は太陽電池用部材としても用いられるようになってきている。
太陽電池には一般的にガラスを基板材料とするリジットタイプのものとフィルムを基板材料とするフレキシブルタイプがあるが、時計あるいは携帯電話や携帯端末のような移動体通信機器の補助電源として、最近ではフレキシブルタイプの太陽電池が多く活用されるようになってきた。特に近年、新たな変換素子を用いた太陽電池の開発が盛んとなりフレキシブルタイプの研究も盛んになっている。このフレキシブルタイプの太陽電池の部材としてポリエステルフィルムが用いられるようになってきている。
特開平1−198081号公報 特開平2−260577号公報 特公平6−5782号公報 特開平6−350117号公報 特開2005−216504号公報 特開2005−158727号公報 特開2003−31272号公報 特開平6−318728号公報 特開2003−257509号公報
本発明は、ベースフィルムとして二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを用い、寸法安定性を備えながら、高い光線透過率と、優れた反射防止性を備えた反射防止フィルム、特に太陽電池用ベースフィルムとして有用な反射防止フィルムを提供することを課題とする。
すなわち本発明は、二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムおよびその上に直に設けられた反射防止層からなり、反射防止層の屈折率および厚みが式(1)および式(2)の条件を満たすことを特徴とする反射防止フィルムである。
92.5/N ≦ d ≦ 250/N (1)
1.20 ≦ N ≦ 1.60 (2)
(式中、Nは反射防止層の屈折率、dは反射防止層の厚み(nm)である。)
本発明によれば、ベースフィルムとして二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを用い、寸法安定性を備えながら、高い光線透過率と、優れた反射防止性を備えた反射防止フィルム、特に太陽電池用ベースフィルムとして有用な反射防止フィルムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート]
本発明の反射防止フィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの2軸延伸フィルムからなる。
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、主たるジカルボン酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸、主たるグリコール成分がエチレングリコールから構成されるポリエステルである。主たる成分とは、ポリマーの構成成分において全繰返し単位の80モル%以上、好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上を占める成分をいう。
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。コポリマーである場合は、共重合成分としては、分子内に2つのエステル形成性官能基を有する化合物を用いることができる。かかる化合物として、例えば、シュウ酸、アジピン酸、フタル酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の如きジカルボン酸;p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等の如きオキシカルボン酸;或いはプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコール等の如き2価アルコールを挙げることができる。
[フィルム]
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムは、実質的に粒子を含有しないことが好ましい。粒子を含有していると高透明性が損なわれたり、表面が粗面化し透明導電層の加工が困難になることがあり好ましくない。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの面内屈折率平均は、好ましくは1.63〜1.78である。1.63未満であると十分にポリマーが配向しておらず十分な熱寸法安定性が得られないためこのましくない。他方、1.78を越えるとフィルムの十分な靭性が得られず、取り扱いが困難となるため好ましくない。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムは、200℃で10分処理したときのフィルムの長手方向と幅方向における熱収縮率の差の絶対値が、好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.3%以下である。熱収縮率の差の絶対値が0.8%を越えると、電池作成の加熱工程において寸法変化し、光電変換層等との密着性が悪化し安定な光発電性能が得られないため好ましくない。
なお、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムを200℃で10分処理した際のフィルムの長手方向の熱収縮率は、フィルム上に設置した層との密着性を良好にするために小さいほうが好ましく、好ましくは0〜0.5%、さらに好ましくは0〜0.3%である。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、高い効率で光発電を行うために、ヘーズ値が好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.0%以下、特に好ましくは0.5%以下である。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの3次元中心線平均粗さは、少なくとも片面の3次元中心線平均粗さが、好ましくは0.0001〜0.005μm、さらに好ましくは0.0005〜0.004μmである。この範囲でであると、透明導電層の加工がしやすくなるので好ましい。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの厚みは、機械的強度と生産性を両立する観点から、好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは20〜400μm、特に好ましくは50〜300μmである。
[反射防止層]
本発明においては、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの上に直に反射防止層を設ける。そして、反射防止層の屈折率および厚みは式(1)および式(2)の条件を満たす。
92.5/N ≦ d ≦ 250/N (1)
1.20 ≦ N ≦ 1.60 (2)
(式中、Nは反射防止層の屈折率、dは反射防止層の厚み(nm)である。)
屈折率Nが1.20未満であると反射防止層−フィルム間の反射が十分に抑制されない。他方、屈折率Nが1.60を超えると大気−反射防止層間の反射が十分に抑制されず目的とする低反射率が達成されない。屈折率Nは好ましくは1.25〜1.50である。
反射防止層の厚みdは屈折率Nに依存する厚みをとり、上記式(1)で表わされる。これは目的とする太陽電池の吸収波長での反射率を低下させるために、反射防止層−大気間での反射と反射防止層―フィルム間の反射が干渉しあって打ち消しあうためである。厚みdが式(1)で規定される範囲を外れる場合、光の干渉により反射率の低下が十分行われない。
プラスチックフィルムのうち、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムのように、
比較的屈折率が低いフィルムの場合には、特に反射防止層−フィルム間の反射を抑えるために、十分に低い屈折率の層を反射防止層に用いる必要がある。しかし、反射防止層に使うことができるほどの低屈折率の剤は入手困難であるため、複数の層を積層して反射光を干渉させることで反射率を低下させる構成をとる必要がある。このように複数の層を積層して反射率低減効果を十分に得るためには、各層の厳密な厚み調整が必要であり、また工程も複数設ける必要があり煩雑である。
他方、本発明においては、プラスチックフィルムとして、二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムを用いる。ナフタレン環を含み、なおかつ二軸延伸された本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムはフィルムの屈折率が十分に高い。そのため、ポリエチレンテレフタレートフィルムに反射防止を施す場合とは対照的に、これより十分に低い屈折率の剤があることから、フィルムのうえに直接低屈折率の層を設けることで、十分な反射防止効果を得ることができる。しかも、この低屈折率層は、フィルムの上に直接ただ一層を設ければ十分な反射防止性を得ることができる。
このように、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの上に直に反射防止層を設けた本発明の反射防止フィルムは、波長400〜800nmの範囲に反射率最小値を示す。この範囲に反射率の最小値を示すフィルムであれば、薄膜太陽電池および色素増感太陽電池といった太陽電池の吸収極大の範囲と一致し、太陽電池の部材として用いることで、効率の高い太陽電池を作成することができる。
反射防止層は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂から選ばれる少なくと1種の樹脂で構成することができる。もしくは、これらの樹脂に換えて、反射防止層を珪素および/またはフッ素を含む組成物の層で構成してもよい。
[アクリル樹脂]
アクリル樹脂としては、以下に例示するようなアクリルモノマーを重合してなるアクリル樹脂が挙げられる。このアクリルモノマーとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート等の水酸基含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、 N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等のモノマーが挙げられる。
このなかで、水酸基を含むモノマー、例えば2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが2〜20モル%、好ましくは4〜15モル%含まれていることが好ましい。
[ポリエステル樹脂]
ポリエステル樹脂としては、以下のような多塩基酸またはそのエステル形成誘導体とポリオールまたはそのエステル形成誘導体から成るポリエステルを用いることができる。すなわち、多塩基酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2、6ーナフタレンジカルボン酸、1、4ーシクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。これら酸成分を2種以上用いて共重合ポリエステル樹脂を合成して用いてもよい。また、若干量であれば、不飽和多塩基酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を原料に用いてもよい。また、ポリオール成分としては、例えばエチレングリコール、1、4ーブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1、6ーヘキサンジオール、1、4ーシクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを挙げることができ、これらモノマーを挙げることができる。
[エポキシ樹脂]
エポキシ樹脂としては、具体的には、例えばポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物を挙げることができる。ポリエポキシ化合物としては、例えばソルビトトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを挙げることができる。ジエポキシ化合物としては、例えばネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテルを挙げることができる。また、モノエポキシ化合物としては、例えばアリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルを挙げることができる。これらの中でも、N,N,N’,N’−テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンが好ましい。
[尿素樹脂]
尿素樹脂としては、例えばジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素、テトラメチロールアセチレン尿素、4−メトキシ5−ジメチルプロピレン尿素ジメチロールを挙げることができる。
[メラミン樹脂]
メラミン樹脂としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に低級アルコールとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を反応させてエーテル化した化合物およびそれらの混合物を挙げることができる。またメチロールメラミン誘導体としては、例えばモノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンを挙げることができる。
[添加剤]
これらの樹脂には、添加剤としてオキサゾリン基含有ポリマーを併用してもよい。併用することによって反射防止層とベースフィルムとの密着性が高くなり好ましい。例えば、下記式(I)で表わされる付加重合性オキサゾリン、および必要に応じて他のモノマーを重合させて得られる重合体を添加剤として用いることができる。
Figure 2008039803
(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基、アラルキル基、フェニル基および置換フェニル基から選ばれる置換基を表わし、Rは付加重合性不飽和結合基を有する非環状有機基を表わす。)
前記式(I)で表わされる付加重合性オキサゾリンの具体例としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン等を挙げることができる。これらは1種または2種以上の混合物として使用することができる。これらの中、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的に入手しやすく好適である。
次に、付加重合性オキサゾリン以外のモノマーとしては、付加重合性オキサゾリンと共重合可能なモノマーであればよく、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどの不飽和アミド類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどの含ハロゲン−α,β−不飽和モノマー類、スチレン、α−メチルスチレンなどのα,β−不飽和芳香族モノマー類などを挙げることができる。これらは1種または2種以上の混合物として使用することができる。
[珪素および/またはフッ素を含む組成物]
珪素および/またはフッ素を含む組成物を用いて反射防止層を構成してもよい。このためには、珪素を含む剤または、フッ素を含む剤を用いる。
珪素を含む剤としては、例えばシランカップリング剤、シラン化合物を用いることができる。
シランカップリング剤は、一般式YRSiXで表わされる化合物である。ここで、Yはビニル基、エポシキ基、アミノ基、メルカプト基の如き有機官能基、Rはメチレン、エチレン、プロピレン等の如きアルキレン基、Xはメトキシ基、エトキシ基等の如き加水分解基またはアルキル基である。
シランカップリング剤のYをグリシドキシ基やメルカプト基といった反応基とすると二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムとの親和性が高まり、密着性が向上するため好ましい。またシランカップリング剤のYを比較的立体障害の高い基とすると、シランカップリング剤の反応性を制御することが可能となり、塗液の安定性を確保することができ、結晶配向が完了する前に塗布し、その後の乾燥、延伸、熱処理することによって反射防止層を塗設する反射防止フィルム製造の工程の安定性を高めることができるため好ましい。また、シランカップリング剤は、水溶性または水分散性のものを用いることが好ましい。
シランカップリング剤の具体的化合物としては、例えばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。好ましくは、フィルムとの高い密着性を得る観点から、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランである。
反射防止層の剛性を増すためにシラン化合物を添加してもよい。特にシランカップリング剤のみでは剛性が不充分で、露出した長期使用用途の場合添加すると良好な耐性が得られる。また反応速度が高いことから、塗設の際の速度の制御が可能である。シランカップリング剤と組み合わせて使用する場合、シランカップリング剤100重量%あたり好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下の量で用いる。70重量%を超えるとシラン化合物間もしくはシランカップリング剤との反応速度が速すぎ、安定な塗液が作成できないため好ましくない。
シラン化合物は、一般式SiXで表される化合物であり、Xはメトキシ基、エトキシ基、クロロ基の如き加水分解基またはアルキル基である。具体的化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラクロロシランを挙げることができる。
フッ素を含む組成物としては、フッ素原子を含む重合体または有機・無機複合体を用いることができる。フッ素原子を含む重合体として、例えばフッ素原子を含む単量体を含む単量体成分を重合して得られる重合体を用いることができる。フッ素原子を含む単量体としては、例えば、パーフルオロアルキル基と重合性二重結合基とを有する単量体を挙げることができる。パーフルオロアルキル基としては、パーフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロドデシル基が好適である。またフッ素メタアクリル酸エステルの重合物を挙げることができる。
有機・無機複合体としては、フッ素メタアクリル酸エステルとメタアクリロオキシ基を有するシランカップリング剤との反応物が挙げることができる。
[微粒子・ワックス]
反射防止層には、フィルムのハンドリング性を向上させたり、フィルム同士のブロッキングを防止する目的で、不活性な微粒子を添加することができる。かかる微粒子は、無機および/または有機の微粒子を用いることができる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子を例示することができる。
反射防止層にはさらに優れた易滑性を得る目的でワックスを添加してもよい。ワックスとしては、例えば、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、パームワックス、ロジン変性ワックス、オウリキュリーワックス、サトウキビワックス、エスパルトワックス、バークワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボタロウ、セラックワックス等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンワックスなどの鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリプロピレンワックスなどの合成炭化水素系ワックスを用いることができる。なかでも、易接着性と滑性が良好なことから、カルナバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスが好ましい。ワックスは環境問題や取扱のし易さから水分散体として用いることが好ましい。
[易接着層]
本発明の反射防止フィルムは、好ましくは太陽電池用の部材に用いられるが、太陽電池を作成する際にフィルム上にさらに導電層や光電変換素子を積層するため、これらの層との接着性向上のために、反射防止フィルムには、易接着層を設けてもよい。
易接着層の厚みは、好ましくは1〜200nm、さらに好ましくは10〜150nmである。易接着層の厚みが1nm未満であると密着性を向上させる効果が乏しく、200nmを超えると易接着層の凝集破壊が発生しやすくなり密着性が低下することがあり好ましくない。
易接着層の構成材としては、ポリエステルフィルムとさらに上に積層する導電層や光電変換素子等との双方に優れた接着性を示すもので、具体的にはポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリル樹脂、シリコンアクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリシロキサン樹脂を例示できる。これらの樹脂は単独、または2種以上の混合物として用いることができる。
[製造方法]
次に、本発明の反射防止フィルムの製造方法を説明する。なお、ガラス転位温度をTg、融点をTmと略記する。
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、従来公知の方法で製造することができる。例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールの反応で直接低重合度のポリエステルを得る方法や、2,6−ナフタレンジカルボン酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとを従来公知のエステル交換触媒である例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、コバルトのいずれか一種または二種以上の化合物を用いて反応させた後、重合触媒の存在下で重合反応を行う方法で得ることができる。この際の重合触媒としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのようなアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウムで代表されるようなゲルマニウム化合物、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラフェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルカリウム、チタントリスアセチルアセトネートのようなチタン化合物を用いることができる。エステル交換反応を経由して重合を行う場合は、重合反応前にエステル交換触媒を失活させる目的でトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、正リン酸等のリン化合物が通常は添加されるが、リン元素としてのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート中の含有量が20〜100ppmであることがポリエステルの熱安定性の点から好ましい。ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、溶融重合後これをチップ化し、加熱減圧下または窒素などの不活性気流中においてさらに固相重合を施してもよい。ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの固有粘度は、好ましくは0.4dl/g以上、さらに好ましくは0.4〜0.9dl/gである。固有粘度が0.4dl/g未満であると工程切断が多発することがあり好ましくない。0.9dl/gを越えると溶融粘度が高いため溶融押出しが困難になり、重合時間が長く不経済であり好ましくない。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートをフィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムで冷却固化させて未延伸フィルムとし、この未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃で長手方向に1回もしくは2回以上合計の倍率が3倍〜6倍になるよう延伸し、その後Tg〜(Tg+60)℃で幅方向に倍率が3〜5倍になるように延伸し、必要に応じてさらにTm180℃〜255℃で1〜60秒間熱処理を行うことにより得ることができる。
この際、未延伸フィルムを延伸フィルムとする延伸工程において、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの上に直に反射防止層を設けるために、反射防止層を構成することになる成分を含む塗液を、延伸完了前のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムに塗布する。すなわち、フィルムの結晶配向が完了する前に塗液を塗布し、塗布された状態で乾燥し、延伸し、熱処理することで、反射防止層を塗設する。
塗液を塗布する延伸完了前のフィルムは、全く延伸されていない未延伸フィルムであってもよく、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配向フィルムであってもよく、縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(塗布後さらに縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)であってもよい。なかでも、未延伸フィルムまたは一方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに、上記組成物の水性塗液を塗布し、そのまま縦延伸および/または横延伸と熱固定とを施すのが好ましい。
反射防止層を設けるための塗液の塗布の前に予め、コロナ放電処理、プラズマ処理、スパッタエッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、プライマ処理、易接着処理といった前処理を施しておいてもよい。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、例中の各特性値は、下記の方法により測定した。
(1)固有粘度
固有粘度([η]dl/g)は、35℃のo−クロロフェノール溶液で測定した。
(2)フィルム厚み
マイクロメーター(アンリツ(株)製K−402B型)を用い、フィルムの連続製膜方向および幅方向に各々10cm間隔で測定を行い、全部で300ヶ所のフィルム厚みを測定した。得られた300ヶ所のフィルム厚みの平均値を算出してフィルム厚みとした。
(3)熱収縮率
200℃に温度設定されたオーブンの中に無緊張状態で10分間フィルムを保持し、フィルム長手方向(MD)および幅方向(TD)について各々の加熱処理前後での寸法変化を熱収縮率として下式により算出し、長手方向(MD)と幅方向(TD)の熱収縮率を求めた。ただし、Lは熱処理前の標点間距離、Lは熱処理後の漂点間距離である。
熱収縮率(%)=((L−L)/L)×100
(4)反射防止層の厚み
フィルムの小片をエポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)中に包埋し、Reichert−Jung社製Microtome2050を用いて包埋樹脂ごと50nm厚さにスライスし、透過型電子顕微鏡(LEM−2000)にて加速電圧100KV、倍率10万倍にて観察し、塗膜層の厚みを測定した。
(5)光線透過率
(株)島津製作所製分光光度計MPC3100を用い、波長300nm〜800nmの光線透過率を測定した。
(6)ベースフィルム及び反射防止層の屈折率
Metricon社製のレーザー屈折率計プリズムカプラ、モデル2010を用い、633nmの波長を用いて測定を行った。反射防止層の屈折率は反射防止層用塗液の乾固物の測定値を用いた。
(7)反射率最小値
(株)島津製作所製分光光度計MPC3100を用い、波長300nm〜2100nmの反射率を測定した。反射率の極小値をチャートから読み取り、400〜800nmの範囲にあるか確認した。
[実施例1]
<反射防止層用塗液の作成>
メチルメタクリレート(64モル%)/エチルアクリレート(24モル%)/N−メチロールアクリルアミド(5モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(7モル%)で構成されているアクリル樹脂(Tg=42℃)64重量部 及び オキサゾリン基を有する重合体(2−イソプロペニル−オキサゾリン(60モル%)およびメチルメタクリレート(40モル%)の共重合体)を26重量部、濡れ剤としてポリオキシエチレンラウルエーテルを10重量部、これを水に固形分重量濃度として4重量%となるように分散させ反射防止層塗剤とした。本塗剤の乾固品の屈折率を評価したところ、1.49であった。
<フィルム用ポリマーの作成>
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100部、およびエチレングリコール60部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用し、150℃から238℃に徐々に昇温させながら120分間エステル交換反応を行なった。途中反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.024部を添加し、エステル交換反応終了後、リン酸トリメチル(エチレングリコール中で135℃、5時間0.11〜0.16MPaの加圧下で加熱処理した溶液:リン酸トリメチル換算量で0.023部)を添加した。その後反応生成物を重合反応器に移し、290℃まで昇温し、27Pa以下の高真空下にて重縮合反応を行って、固有粘度が0.62dl/gの、実質的に粒子を含有しない、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを得た。
<ポリエステルフィルムの作成>
このポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレットを170℃で6時間乾燥後、押出機ホッパーに供給し、溶融温度305℃で溶融し、平均目開きが17μmのステンレス鋼細線フィルターで濾過し、3mmのスリット状ダイを通して表面温度60℃の回転冷却ドラム上で押出し、急冷して未延伸フィルムを得た。このようにして得られた未延伸フィルムを120℃にて予熱し、さらに低速、高速のロール間で15mm上方より850℃のIRヒーターにて加熱して縦方向に3.2倍に延伸した。この縦延伸後のフィルムの片面に下記の反射防止層用塗液を乾燥後の塗膜厚みが120nmになるようにロールコーターで塗工し易接層を形成した。
続いてテンターに供給し、140℃にて横方向に.3.3倍に延伸した。得られた二軸配向フィルムを244℃の温度で5秒間熱固定し、固有粘度が0.58dl/g、厚み125μmのポリエステルフィルムを得た。200℃、10分で処理した際のポリエステルフィルムの長手方向の熱収縮率は0.58%、幅方向の熱収縮率は0.12%、長手方向と幅方向の熱収縮率の差は0.46%であった。
こうして得られたフィルム上の反射率最小値は718nmであり、550nmの光線透過率は89.6%であった。
[実施例2]
反射防止層用塗液を下記のものに変更し、塗布厚みを90nmとした以外は実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。得られたフィルムの反射率最小値は526nm、550nmの光線透過率は89.4%であった。
反射防止層用塗液:
シランカップリング剤(5,4−エポキシペンチルトリメトキシシラン)を79重量部、テトラエトキシシラン1重量部、シリカ微粒子3重量部及びノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)15重量部を水中に添加し、固形物濃度を3重量%とし、さらにクエン酸でPHを6として反射防止層用塗液を得た。この反射防止層塗液の乾固物の屈折率を評価したところ1.46であった。
[実施例3]
反射防止層用塗液を下記のものに変更し、塗布厚みを90nmとした以外は実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。得られた反射防止フィルムの反射率最小値は565nm、550nmの光線透過率は89.1%であった。
反射防止層用塗液:
酸成分としてテレフタル酸ジメチル(98モル%)、イソフタル酸ジメチル(1モル%)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル(1モル%)、ジオール成分としてエチレングリコール(90モル%)、ジエチレングリコール(10モル%)からなるポリエステル72重量部と、メタクリル酸メチル(70モル%)、アクリル酸エチル(25モル%)、N−メチロールアクリルアミド(5モル%)からなるアクリル22重量部とシリカ粒子3重量部、界面活性剤ポリオキシエチレン(n=9)ラウリルエーテルを3重量部を水中に添加し固形物濃度を4重量%として反射防止層用塗液を得た。この反射防止層塗液の乾固物の屈折率を評価したところ1.57であった。
[比較例1]
反射防止層用塗液を塗布しない以外は実施例1と同様にしてフィルムを製造した。得られたフィルムの屈折率は1.73であった。また550nmの光線透過率は85.1%であった。
本発明の反射防止フィルムは、太陽電池用ベースフィルムとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムおよびその上に直に設けられた反射防止層からなり、反射防止層の屈折率および厚みが式(1)および式(2)の条件を満たすことを特徴とする反射防止フィルム。
    92.5/N ≦ d ≦ 250/N (1)
    1.20 ≦ N ≦ 1.60 (2)
    (式中、Nは反射防止層の屈折率、dは反射防止層の厚み(nm)である。)
  2. 反射防止層がただ一層から構成される、請求項1記載の反射防止フィルム。
  3. 波長400〜800nmの範囲に反射率最小値がある、請求項1記載の反射防止フィルム。
  4. 反射防止層がポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの結晶配向が完了する前に塗布され、乾燥、延伸、熱処理することによって塗設されている、請求項1記載の反射防止フィルム。
  5. 太陽電池の部材として用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
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