JP2008039100A - 平板流路及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部流路2が、下部基板の表面に形成された凹条流路溝と、凹条流路溝の周壁の上端側に形成された傾斜部と、凹条流路溝に覆設され傾斜部で下部基板に熱融着されて下部基板と一体化された閉塞部材とで形成されている。
【選択図】図1
Description
しかしながら、チューブ等の管状部材を管継ぎ手等を介してねじ止め等で連結するものは管継ぎ手が大きく高価であるために接続部が大型化するとともに組立コストが増大し、さらに管継ぎ手内に隙間や段差が生じ易く、ゴミ等が滞留し、流体の滑らかな流れを妨げる原因となり信頼性に欠けるという問題点を有していた。
そこで、装置間の稼働部での配管や配管距離が定まらない場合には、チューブに曲げ加工を施し、コイル状に成形したものを薬液、溶剤、各種ガスの移送や各種実験装置、分析機器、半導体装置等の配管に用いることが提案されている。
また、チューブをコイル状に巻いて束ねたものや蛇行させて束ねたものを薬液や純水等が貯留されたタンクの中に沈設して熱交換器として用いることも提案されている。
従来のマイクロリアクタ(マイクロチャンネルチップ)は、基板上に微細加工によって反応流路を形成し、蓋板の反応流路上に対応する位置に、試料溶液を注入するための注入孔と、反応後の反応溶液を取出すための取出孔を形成して、この基板と蓋板を静電接合や熱圧着又はふっ酸による接合で一体化している。
マイクロリアクタ(マイクロチャンネルチップ)の反応流路内では、溶液との反応、分離、抽出、分析等が行なわれるので、基板と蓋板との接合においては、反応流路内への不純物等のコンタミネーションを防止して、化学的に安定な状態を維持すること、及び、基板と蓋板とが強固に接合し、試料溶液や反応溶液のリークが発生しないことなどが必要とされる。このため、基板と蓋板との接合においては、可能な限り低温で、電場などのない条件で接合することが望まれている。
また、(特許文献2)には「基板と蓋板とが接合層を介して接合されており、接合層が、ふっ素系樹脂を主として含有する溶液を加熱処理して形成したふっ素系樹脂層や有機金属化合物の加水分解・脱水縮合生成物を加熱処理して形成した金属酸化物層であることを特徴とするマイクロチャンネルチップ。」が開示されている。
(1)チューブをコイル状に巻いて束ねたものや蛇行させて束ねたものは、嵩張り易く省スペース性に欠け、持ち運びや小型化が困難で取り扱い性、汎用性に欠けるという課題を有していた。
(2)(特許文献1)では、スリット状のマイクロチャネルが形成されたリアクタプレートの裏面に、マイクロチャネルと連通して流体を供給するための貫通スロットが形成されたガスケットを接合すると共に、リアクタプレートの表面を観察プレートで密封し、さらにトッププレートで保護しなければならず、構造が複雑で部品点数が多く、量産性に欠けるという課題を有していた。
また、複数のプレートを積層して接合するので、位置ずれが発生し易く、各々のプレートのパターンや材質の違いにより反りなどが発生し易く、流路の密閉性及び接合強度の信頼性に欠けるという課題を有していた。
更に、リアクタプレートに少なくとも2つのリザーバを有するリザーバプレートを積層するので、リアクタ全体の厚みが増し、省スペース性、取り扱い性に欠ける共に、リザーバのスロットとガスケットの貫通スロットとの位置決めが困難で組立作業性に欠けるという課題を有していた。
(3)(特許文献2)では、平板状の基板と蓋板を接合層を介して単純に貼り合わせるだけなので、平面度が確保することが困難で、特に基板や蓋板自身に反りがある場合には、接合強度が不足して漏れが発生し易く、信頼性に欠けるという課題を有していた。
本発明の請求項1に記載の平板流路は、内部流路と、前記内部流路に連通して形成された少なくとも2つの開口流路と、を有する熱可塑性樹脂製の平板流路であって、前記内部流路が、下部基板の表面に形成された凹条流路溝と、前記凹条流路溝の周壁の上端側に形成された傾斜部と、前記凹条流路溝に覆設され前記傾斜部で前記下部基板に熱融着されて前記下部基板と一体化された閉塞部材と、で形成されている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)熱可塑性樹脂製の下部基板と閉塞部材を直接、熱融着することができるので、接合強度を高くすることができると共に、下部基板と閉塞部材を一体化し接合斑やピンホ−ル等の発生を防止でき、内部流路を流れる流体の漏れ等を防止することができる。
(2)2以上の開口流路と連通した内部流路が、下部基板と閉塞部材で挟まれて形成されているので、チーズやエルボ等の管継ぎ手が不要で配管をコンパクト化して薄肉化することができると共に、配管に隙間や段差,継ぎ目等がなくゴミ等が混入し難く、流体の流れが滑らかで製造設備等のコンタミネーションコントロール,マイクロバブルの発生の抑制や流量管理等を容易に行うことができる。
(3)内部流路と連通した少なくとも2以上の開口流路を有するので、開口流路とチーズやエルボ等の管継ぎ手やチューブ等の管状部材等を接続することができ、容易に既存の配管の途中にも組込むことができる。また、開口流路に各種管継ぎ手やチューブ等の管状部材を形成できる。
(4)下部基板と閉塞部材が平板状に一体化されて内部流路が形成されるので、軽量で取扱いが容易で組立作業性に優れる。
(5)下部基板に形成した凹条流路溝に閉塞部材を覆設することにより内部流路を形成するので、内部流路のパターンを自在に形成することができ、汎用性、設計自在性に優れる。特に急角度で曲がったり、交差したりすることがないように流路の直線部と直線部との接続部を円弧等で曲線状に形成することにより、流体の流れがスムーズになり、圧力損失を低減でき、流体へのストレスや気泡の発生を防止できる。
(6)内部流路に連通して形成された少なくとも2つの開口流路を有するので、1つの開口流路を供給口、もう1つの開口流路を排出口として、流体を循環させたり、2つ以上の開口流路からそれぞれ異なる種類の流体を供給し、内部流路の中で混合、反応させて残りの1つの開口流路から取り出したりすることができる。
(7)凹条流路溝に覆設された閉塞部材を凹条流路溝の周壁の上端側に形成された傾斜部で下部基板に熱融着して一体化するので、凹条流路溝と閉塞部材の位置合わせが容易で位置ずれを防止でき、下部基板や閉塞部材に反りなどがあっても両者を確実に密着させてリークの発生を防ぐことができ、内部流路の形状安定性、接合強度及び密封の信頼性に優れる。
内部流路の断面形状は、凹条流路溝の断面形状によって決定され、略矩形状、略逆三角形状、略半円状などの様々な形状に形成することができる。尚、内部流路の幅は、一定である必要はなく、場所に応じて広狭自在に形成することができる。内部流路の途中を幅広に形成するだけで、簡便に緩衝部や混合部(液溜まり部)を設けることができる。また、凹条流路溝の底部や周壁部に段差状や傾斜状の凹凸を設けた場合、流体の流れを乱流にして熱だまりや流体の短絡通過(ショートパス)を防止できる。これにより、熱交換器や循環式のケミカルヒータ等として使用した場合、流路内部の一部が極端に高温になったり、熱交換の効率が落ちたりすることを防止できる。
内部流路は1本の流路だけでなく、途中で複数の流路に分岐させたり、逆に複数の流路を1本に集合させたりすることもできる。1本の流路の中で断面積は一様でもよいし、段階的に断面積を増減させることや、断面積の異なる流路を接続することもできる。
また、1つの平板流路の中に複数の独立した(連通しない)内部流路を形成した場合、種類の異なる流体が流れる複数の配管を集積することができ省スペース性に優れる。
尚、傾斜部は、凹条流路溝の周壁部の上端側と下部基板の表面との間を面取りするようにして形成することができる。
開口流路には、チューブ,パイプ等の管状部材、チーズ,エルボ等の管継ぎ手、圧力センサの受圧部,リークセンサの感知部,温度センサのセンサ部,流量計の発信部や受信部等の各種計測器類、バルブ,フランジ等の端部を接続することができる。管状部材,管継ぎ手,計測器類等の端部は、ねじ止め等で連結してもよいし、溶着により接合してもよい。流量計の場合、既存の流量計の発信部と受信部を平板流路の開口流路に接続するようにしてもよいし、流量計の測定流路に相当する部分を平板流路の内部流路として形成しておき発信部や受信部のみを配設するようにしてもよい。
また、開口流路の外周に凹条や凸条等の嵌合接続部を形設したり、円周上に固定用のねじ孔を穿設したりした場合、管継ぎ手や計測器類等を容易に接続することができ、施工性に優れる。
この平板流路は、内部流路が、一体化された下部基板と閉塞部材によって密閉されているので、表面にアルミニウム等の熱伝導性のよい金属板を貼着し、加熱用ヒータを配設するだけで、薄型でコンパクトな循環式ケミカルヒータとして使用することができる。
また、壁の厚さを薄くして熱伝導性を向上させることにより、熱交換器として好適に用いることができる。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)下部基板及び閉塞部材の少なくともいずれか一方を改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成することにより、加工が容易で量産性に優れると共に、寸法精度の再現性、密封の信頼性に優れる。
(2)下部基板や閉塞部材を改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成することにより、化学的安定性、耐腐食性に優れ、純水だけでなく、浸食性の高い薬品、溶剤などの様々な流体を用いることができ、付加価値が高く、汎用性、耐久性に優れる。
組成物として配合される他の合成樹脂としてはPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE等があげられる。
PFAを加えることにより、熱融着時間の短縮化が図られ、コストを低減することができる。また、従来のPTFEを加えることにより熱融着時の保形性を向上できると共に、希釈剤として優れコストを低減できる。
従来のPTFEの配合量としては1wt%〜90wt%、好ましくは1wt%〜70wt%が用いられる。1wt%よりも少なくなるにつれ添加効果が認められ難く、また70wt%よりも多くなるにつれ、接合強度の低下を招き易くなる傾向がある。特に、90wt%よりも多くなるにつれ、接合が不十分となり漏れ等が発生し易くなる傾向が顕著になり好ましくない。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)開口流路に連通し下部基板又は閉塞部材の表面若しくは側面に突出して形成又は配設された外部接続部を備えているので、外部接続部を介して開口流路に管継ぎ手や計測器類等を容易に接続することができ施工性に優れる。
外部接続部に雄ねじ部や雌ねじ部を形設した場合、管継ぎ手や計測器類等の接続を簡便に行うことができ組立作業性、メンテナンス性に優れる。また、外部接続部を介して複数の平板流路を直列或いは並列に接続することができる。特に、複数の平板流路を積層するようにして接続した場合、流路の長い配管を省スペースに収めることができる。その場合、各々の平板流路の内部流路のパターンは任意に選択することができ、複雑な配管を簡便に実現することができ生産性、汎用性に優れる。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)凹条流路溝形成工程により、嵌合凹条溝の深さ方向に嵌合凹条溝の底面部と連続して凹条流路溝を形成するので、嵌合凹条溝に嵌合凸条部を嵌合しても凹条流路溝が潰れることがなく、確実に内部流路を形成することができ、寸法精度の再現性に優れる。
(2)嵌合凹条溝が、上面側の幅が広く下面側の幅が狭い台形状の断面を有し、嵌合凸条部が、嵌合凹条溝に嵌合される台形状の断面を有することにより、基板積層工程で下部基板に上部基板を覆設した際に、嵌合凹条溝に嵌合凸条部を簡便に嵌合させることができ、位置決めが容易で、熱融着による位置ずれが発生し難く、流路形状の信頼性に優れる。
(3)下部基板の嵌合凹条溝と上部基板の嵌合凸条部を熱融着して一体化することができ、内部流路を流れる流体の漏れ等を確実に防止することができる。
(4)嵌合凹条溝が、上面側の幅が広く下面側の幅が狭い台形状の断面を有することにより、嵌合凹条溝と嵌合凸条部の斜辺同士を密着させて接触面積を拡大することができるので、母材である下部基板や上部基板自体に反り等が発生している場合でも、嵌合凸条部で凹条流路溝の開口部を確実に閉塞して内部流路を形成することができ、接合強度及び密封の信頼性を向上させることができる。
(5)空気孔穿設工程で一端が下部基板の表面若しくは側面に開口し凹条流路溝と連通する空気孔を穿設することにより、後工程の内部流路形成工程において下部基板及び上部基板を加熱した際に、凹条流路溝の内部で膨張した空気を空気孔から下部基板の外部に逃がすことができ、上部基板の嵌合凸条部を下部基板の嵌合凹条溝に密着させて確実に凹条流路溝を閉塞して内部流路を形成することができる。
(6)下部基板に形成した凹条流路溝の開口部を嵌合凸条部で閉塞して内部流路を形成できるので、凹条流路溝形成工程において、下部基板の面内に任意のパターンで二次元的に流路を形成することができ、流路の設計の自由度が高く汎用性に優れる。
(7)嵌合凸条部形成工程により、上部基板の表面に嵌合凹条溝に対応させて嵌合凸条部を形成するので、様々なパターンに形成される嵌合凸条部を上部基板で一体に取り扱うことができ、基板積層工程で下部基板と上部基板を積層するだけで内部流路を形成でき、部品点数が少なく、施工性、量産性に優れる。
内部流路形成工程における加熱温度Tは、熱可塑性樹脂の種類によっても異なるが、改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物を使用する場合は、250℃≦T≦450℃であることが好ましい。加熱温度Tが250℃よりも低くなるにつれ未接合部が発生し易くなる傾向があり、加熱温度Tが450℃よりも高くなるにつれ合成樹脂が劣化し機械的強度が低下し易くなる傾向があり、いずれも好ましくない。
嵌合凹条溝形成工程と凹条流路溝形成工程は、いずれを先に行ってもよいが、嵌合凹条溝形成工程で嵌合凹条溝を形成した後に凹条流路溝形成工程で凹条流路溝を形成した場合は、凹条流路溝の加工深さを浅くすることができ量産性に優れると共に、凹条流路溝の上端側で潰れや変形などが発生せず、形状安定性に優れる。
内部流路への流体の供給及び内部流路からの流体の排出のためには、内部流路に連通して形成された少なくとも2つの開口流路が必要であるが、空気孔穿設工程において、開口流路の位置に合わせて空気孔を穿設することにより、空気孔をそのまま開口流路として利用することができ、別途、開口流路形成工程を行う必要がない。
尚、設計上の都合等により、開口流路の位置に合わせて空気孔を穿設できない場合には、開口流路形成工程を行う必要がある。また、空気孔の孔径が小さく、開口流路の孔径として不十分な場合や、内部流路形成工程における加熱による熱膨張で、空気孔が閉塞された場合も、開口流路形成工程によって空気孔を拡大するか、改めて開口流路を形成する必要がある。
この構成により、請求項4の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)開口流路形成工程で、下部基板又は上部基板に内部流路と連通する2以上の開口流路を形設することにより、内部流路への流体の供給及び内部流路からの流体の排出を行うことができ、流体の循環や内部流路内での流体の混合、反応等の作業を行うことができる汎用性に優れた平板流路を形成することができる。
設計上の都合等により、開口流路の位置に合わせて空気孔を穿設できない場合には、空気孔閉塞工程が必要となる。空気孔に円柱状等に形成された蓋部材を嵌着後、溶着することにより閉塞できる。尚、空気孔の孔径が比較的、小さい場合や深さが浅い場合には、内部流路形成工程における加熱による熱膨張で、自然に閉塞されることも期待できるが、信頼性の面からは、空気孔閉塞工程を行うことが望ましい。
開口流路の開口部は下部基板又は上部基板の表面に形成してもよいし、下部基板又は上部基板の側面に形成してもよい。開口流路を下部基板又は上部基板の側面で開口させた場合、平板流路と管状部材や管継ぎ手などとの接続部が下部基板又は上部基板の側面に配置されるため、下部基板又は上部基板の表面に出っ張りがなく、平板流路同士或いは平板流路と他の部材を表面で密着若しくは近接させて配置することができ、省スペース性、配置の自在性に優れる。
この構成により、請求項4又は5の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)基板切削工程で下部基板及び/又は上部基板の不要部分を切削することにより、平板流路全体の厚さや内部流路の上面側及び下面側の壁の厚さを任意に選択することができるので、用途に応じて熱伝導性や断熱性を自在に設定することができ、設計自在性、汎用性に優れる。
尚、下部基板に熱融着されて下部基板と一体化された上部基板が、請求項1で説明した閉塞部材であるが、基板切削工程で上部基板を切削した場合は、切削されずに残った部分が閉塞部材となる。よって、下部基板の表面まで切削を行った場合には、嵌合凹条溝に嵌合された嵌合凸条部の少なくとも一部が閉塞部材となる。
この構成により、請求項4乃至6の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)段差部形成工程において、嵌合凸条部の外周に嵌合凸条部の底部よりも深い段差部を形成することにより、基板積層工程で下部基板と上部基板を積層した際に、両者が嵌合凹条溝と嵌合凸条部のみで当接して密着し、内部流路形成工程で加熱することにより、嵌合凹条溝と嵌合凸条部の斜辺(傾斜部)のみが熱融着して一体化するので、接合面積が小さく、加熱時間を短くすることができ生産性に優れると共に、下部基板及び上部基板が熱の影響を受け難く、反り等の発生量を低減でき寸法精度の再現性に優れる。
(2)下部基板と上部基板が全面で接合されず、嵌合凹条溝と嵌合凸条部の接合面の端部である嵌合凸条部の外周を目視することができるので、内部流路のリークの確認が容易で、不良品の投入を確実に防止することができ、品質管理が容易で製品歩留まりを向上することができる。
この構成により、請求項4乃至7の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)嵌合凹条溝及び嵌合凸条部の加工時に傾斜部(斜辺)の角度を左右で同一(左右対称)にすることにより、嵌合凹条溝及び嵌合凸条部の断面形状を等脚台形とすることができ、加工が容易で生産性に優れる。
(2)接合部の形状(傾斜角度)が左右対称で、接合面積が凹条流路溝の左右で等しくなるので、内部流路形成工程において加圧した際に、接合部に均等に圧力をかけることができ、嵌合凹条溝と嵌合凸条部を確実に密着させることができ、接合斑がなく、接合強度を向上させることができる。
尚、傾斜部は凹条流路溝の幅方向の両側だけでなく、長手方向の両端部にも形成することが好ましい。傾斜部を凹条流路溝の周壁の上端側の全周に渡って形成することにより、内部流路の全周を確実に密封することができるためである。
この構成により、請求項4乃至8の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)嵌合凹条溝の下端部の幅と、凹条流路溝の上端部の幅が同一であることにより、嵌合凹条溝と凹条流路溝の位置合わせが容易で生産性に優れる。
(2)嵌合凹条溝の傾斜部の下端部に連続して凹条流路溝が形成され、嵌合凹条溝と凹条流路溝の間に平坦状の段差部が形成されることがないので、嵌合凹条溝と嵌合凸条部を傾斜部で確実に密着させることができ、接合強度及び密封の信頼性を向上させることができる。
この構成により、請求項4乃至9の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)嵌合凸条部の高さを嵌合凹条溝の深さよりも高く形成することにより、寸法のばらつきを吸収して嵌合凸条部の傾斜部(斜辺)で確実に嵌合凹条溝を閉塞することができ、密封の信頼性を向上させることができる。
この構成により、請求項5乃至10の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)開口流路形成工程において空気孔の位置に開口流路を穿設することにより、完成した平板流路には開口流路以外に開口部がなく、空気孔を閉塞する工程が不要で生産性に優れると共に、流体の漏れが発生せず信頼性に優れる。
ここで、後工程の開口流路形成工程において開口流路が穿設される位置に合わせて前工程の空気孔穿設工程で空気孔を穿設しておくことで、無駄な工程が不要で生産性、信頼性に優れる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)熱可塑性樹脂製の下部基板と閉塞部材を直接、熱融着して一体化することにより、接合強度が高く、接合斑やピンホ−ル等の発生を防止でき、内部流路を流れる流体の漏れ等を確実に防止することができる接合の信頼性、耐久性に優れた平板流路を提供することができる。
(2)開口流路と内部流路との接続にチーズやエルボ等の管継ぎ手を用いることなく、内部流路を形成できるので、配管をコンパクト化することができ省スペース性に優れると共に、配管に隙間や段差,継ぎ目等がなくゴミ等が混入し難く、流体の流れが滑らかで製造設備等のコンタミネーションコントロール,マイクロバブルの発生の抑制や流量管理等が容易な信頼性、取扱性に優れた平板流路を提供することができる。
(3)内部流路のパターンの設計自在性に優れ、流体の流れをスムーズにして圧力損失を低減でき、流体へのストレスや気泡の発生を防止できる信頼性、汎用性に優れた平板流路を提供することができる。
(4)内部流路に連通して形成された複数の開口流路の内、1つを供給口、もう1つを排出口として、流体を循環させたり、2つ以上の開口流路からそれぞれ異なる種類の流体を供給し、内部流路の中で混合、反応させて残りの1つの排出口から取り出したりすることができ、熱交換器、マイクロリアクタ、マイクロミキサー等として好適に用いることができる信頼性、汎用性に優れた平板流路を提供することができる。
(5)凹条流路溝の周壁の上端側に形成された傾斜部により、凹条流路溝と閉塞部材の位置合わせが容易で位置ずれを防止でき、下部基板や閉塞部材に反りなどがあっても両者を確実に密着させてリークの発生を防ぐことができ、内部流路の形状安定性、接合強度及び密封の信頼性に優れた平板流路を提供することができる。
(1)下部基板及び閉塞部材の少なくともいずれか一方を改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成することにより、加工が容易で量産性に優れ、寸法精度の再現性、密封の信頼性に優れると共に、化学的安定性、耐腐食性に優れ、純水だけでなく、浸食性の高い薬品、溶剤などの様々な流体を用いることができ、付加価値が高く、汎用性、耐久性に優れた平板流路を提供することができる。
(1)開口流路に連通し下部基板又は閉塞部材の表面若しくは側面に突出して形成又は配設された外部接続部を介して開口流路に管継ぎ手や計測器類等を容易に接続することができる施工性に優れた平板流路を提供することができる。
(1)嵌合凹条溝の深さ方向に嵌合凹条溝の底面部と連続して凹条流路溝が形成されることにより、凹条流路溝を潰すことなく、嵌合凹条溝に嵌合凸条部を確実に嵌合して内部流路を形成することができる寸法精度の再現性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(2)嵌合凸条部及び嵌合凹条溝が、上面側の幅が広く下面側の幅が狭い台形状の断面を有することにより、基板積層工程において、嵌合凹条溝に嵌合凸条部を簡便に嵌合させて位置決めすることができ、熱融着による位置ずれが発生し難く、流路形状の信頼性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(3)嵌合凹条溝と嵌合凸条部の斜辺同士を密着させて接触面積を拡大することにより、下部基板や上部基板に反り等が発生している場合でも、嵌合凸条部で凹条流路溝の開口部を確実に閉塞して内部流路を形成することができる接合強度及び密封の信頼性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)開口流路形成工程で、下部基板又は上部基板に内部流路と連通する2以上の開口流路を形設することにより、任意の場所や方向で、内部流路への流体の供給及び内部流路からの流体の排出を行うことができ、流体の循環や内部流路内での流体の混合、反応等の作業を行うことができる汎用性に優れた平板流路を形成することができる設計自在性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)基板切削工程で下部基板及び/又は上部基板の不要部分を切削する際に、平板流路全体の厚さや内部流路の上面側及び下面側の壁の厚さを任意に選択することができ、用途に応じて熱伝導性や断熱性を自在に設定することができる設計自在性、汎用性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)嵌合凸条部の外周に嵌合凸条部の底部よりも深い段差部を形成することにより、嵌合凹条溝と嵌合凸条部の斜辺のみを熱融着して下部基板と上部基板を一体化することができ、接合面積を小さくして、加熱時間を短くすることができ生産性に優れると共に、下部基板及び上部基板が熱の影響を受け難く、反りや歪等の変形の発生量を低減できる寸法精度の再現性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(2)内部流路からのリークを平板流路の表面上で観察して確認することができるので、接合不良を確実に検出して不良品の投入を未然に防ぐことができる量産性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)嵌合凹条溝及び嵌合凸条部の加工時に傾斜部(斜辺)の角度を左右で同一(左右対称)にし、断面形状を等脚台形とすることにより、加工が容易で生産性に優れると共に、接合面積が凹条流路溝の左右で等しくなり、内部流路形成工程において加圧した際に、接合部に均等に圧力をかけることができ、嵌合凹条溝と嵌合凸条部を確実に密着させることができ、接合斑がなく、接合強度の均一性、信頼性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)嵌合凹条溝の下端部の幅と、凹条流路溝の上端部の幅が同一であることにより、嵌合凹条溝と凹条流路溝の位置合わせが容易で生産性に優れると共に、嵌合凹条溝と凹条流路溝の間に平坦状の段差部が形成されることがなく、嵌合凹条溝と嵌合凸条部を傾斜部で確実に密着させることができ、接合強度及び密封の信頼性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)嵌合凸条部の高さを嵌合凹条溝の深さよりも高く形成することにより、嵌合凹条溝の傾斜部(斜辺)に嵌合凸条部の傾斜部(斜辺)を漏れなく密着させて熱融着することができ、嵌合凹条溝を確実に閉塞して内部流路を形成することができる接合及び密閉の信頼性、生産性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(1)開口流路形成工程において空気孔の位置に開口流路を穿設することにより、完成した平板流路には開口流路以外に開口部がなく、空気孔を閉塞する工程が不要で生産性に優れると共に、流体の漏れを確実に防止できる信頼性に優れた平板流路の製造方法を提供することができる。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における平板流路を示す透視斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線矢視断面図である。
図1中、1は改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成された本発明の実施の形態1における平板流路、1aは平板流路1の下面、1bは平板流路1の上面、2は平板流路1の内部に二次元的に蛇行して形成された内部流路、4a,4bは内部流路2に連通する開口流路3a,3bを有し平板流路1の下面1a側及び上面1b側にそれぞれ突出して形成された2つの外部接続部、5は平板流路1の対角線上に穿設された2つの位置決め孔、6は平板流路1をねじ止めなどにより固定するために任意の場所に穿設された4つの固定孔である。
図2(a)は本発明の実施の形態1における平板流路の製造方法の基板積層工程に用いる下部基板を示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線矢視断面図である。
図2中、10は改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成された下部基板、10aは下部基板10の下面、10bは下部基板10の上面、10cは下部基板10の対角線上に穿設された2つの位置決め孔、11は下部基板10の表面(上面10b側)に上面10b側の幅が広く下面10a側の幅が狭い断面が等脚台形状に形成された嵌合凹条溝、11aは嵌合凹条溝11の傾斜部、12は嵌合凹条溝11の深さ方向に嵌合凹条溝11と連続して形成された凹条流路溝、12aは凹条流路溝12の底部、12bは凹条流路溝12の周壁部、13は一端が下部基板10の下面10aに開口し凹条流路溝12の端部と連通して穿設された空気孔である。
図3(a)中、11bは嵌合凹条溝11の底面部である。
まず、下部基板10の対角線上に加工及び組立の基準となる2つの位置決め孔10cを穿設する(図2参照)。
次に、嵌合凹条溝形成工程において、図3(a)に示すように、下部基板10の上面10bに等脚台形状の断面を有する嵌合凹条溝11を任意のパターン(図2(a)参照)で形成する。
続いて、凹条流路溝形成工程において、図3(b)に示すように、嵌合凹条溝11の深さ方向に嵌合凹条溝11の底面部11b(図3(a)参照)と連続して凹条流路溝12を形成する。この結果、凹条流路溝12の周壁部12bの上端側と下部基板10の上面10bとの間が、凹条流路溝12の全周に渡って傾斜部11aで面取りされたような形状となる。嵌合凹条溝形成工程と凹条流路溝形成工程は、いずれを先に行ってもよいが、嵌合凹条溝形成工程で嵌合凹条溝11を形成した後に凹条流路溝形成工程で凹条流路溝12を形成した場合は、初めに凹条流路溝12を形成するよりも、凹条流路溝12の加工深さを浅くすることができ量産性に優れると共に、凹条流路溝12の上端側で潰れや変形などが発生せず、形状安定性に優れる。
最後に、空気孔穿設工程において、図1の開口流路3aに相当する位置に、図2に示したように、一端が下部基板10の下面10aに開口し凹条流路溝12と連通する空気孔13を穿設する。
図4中、15は改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成された上部基板、15aは上部基板15の下面、15bは上部基板15の上面、15cは上部基板15の対角線上に穿設された2つの位置決め孔、16は下部基板10の嵌合凹条溝11に対応するように上部基板15の表面(上面15b側)に上面15b側の幅が広く下面15a側の幅が狭い断面が等脚台形状に形成された嵌合凸条部、16aは嵌合凸条部16の傾斜部、17は嵌合凸条部16の外周に嵌合凸条部16の底部よりも深く形成された段差部、18は上部基板15の下面15aから上面15bまで貫通して穿設された空気孔である。
図5(a)中、16bは嵌合凸条部16の底部である。
まず、上部基板15の対角線上に加工及び組立の基準となる2つの位置決め孔15cを穿設する。
次に、嵌合凸条部形成工程において、図5(a)に示すように、上部基板15の上面15b側に等脚台形状の断面を有する嵌合凸条部16を嵌合凹条溝11のパターンに合わせて形成する(図2(a),図4(a)参照)。
続いて、段差部形成工程において、図5(b)に示すように、嵌合凸条部16の外周に嵌合凸条部16の底部16bよりも深い段差部17を形成する。
最後に、空気孔穿設工程において、図1の開口流路3bに相当する位置に、図4に示したように、上部基板15を貫通する空気孔18を穿設する。
尚、空気孔13,18の孔径は十分に空気が流通できる大きさで、開口流路3a,3b(図1参照)の孔径と同等以下であればよい。また、空気孔13,18は内部流路2となる凹条流路溝12の内部にある空気を排出できればよいので、いずれか一方だけ設けてもよい
図6の基板積層工程において、図4に示した上部基板15の下面15aと上面15bを逆さまにし、図2に示した下部基板10の嵌合凹条溝11に上部基板15の嵌合凸条部16を嵌合させるように下部基板10に上部基板15を覆設する。このとき、位置決めピン(図示せず)を下部基板10の位置決め孔10c及び上部基板15の位置決め孔15cに挿通することにより、下部基板10と上部基板15の位置決め固定を行う。
これにより、図7(b)に示すように、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16の傾斜部(斜辺)11a,16a同士が密着する。図2(a),図4(a)に示したように、傾斜部11a,16aを嵌合凹条溝11及び嵌合凸条部16の幅方向の両側だけでなく、長手方向の両端部にも形成することにより、内部流路2となる凹条流路溝12の全周を確実に密封することができる。
尚、嵌合凹条溝11及び嵌合凸条部16の加工には共通の工具(刃物)を使用することができ、両者の傾斜部(斜辺)11a,16aの角度を簡便に揃えることができる。また、嵌合凹条溝11及び嵌合凸条部16のそれぞれについて、傾斜部(斜辺)11a,16aの角度が左右で同一なので、同じ刃物を用いて短時間で加工を行うことができ生産性に優れる。
尚、内部流路形成工程における加熱の際には、前述の空気孔穿設工程で穿設された空気孔13,18から内部流路2の内部で膨張した空気を下部基板10及び上部基板15の外部に排出することができ、下部基板10と上部基板15を確実に密着させることができる。
尚、空気孔13,18の孔径が開口流路3a,3bの孔径よりも小さい場合や空気孔13,18が変形している場合、或いは設計の制約上の問題で開口流路3a,3bの位置に空気孔13,18を穿設できない場合には、開口流路形成工程により開口流路3a,3bを形成する必要がある。
設計上の都合等により、開口流路3a,3bの位置に合わせて空気孔13,18を穿設できない場合には、空気孔閉塞工程が必要となる。空気孔13,18に円柱状等に形成された蓋部材を嵌着後、溶着することにより閉塞できる。尚、空気孔13,18の孔径が比較的、小さい場合や深さが浅い場合には、内部流路形成工程における加熱による熱膨張で、自然に閉塞されることも期待できるが、信頼性の面からは、空気孔閉塞工程を行うことが望ましい。
尚、外部接続部4a,4bは基板切削工程によって平板流路1と一体に形設する以外に、外部接続部形設工程として、内部流路2に連通し平板流路1の下面1a及び上面1bに突出したパイプ状の外部接続部4a,4bを溶着により配設することもできる。
外部接続部4a,4bを溶着により配設する場合、外部接続部4a,4bの材質としてはPFAが好ましい。また、平板流路1の下面1a及び上面1bの外部接続部4a,4bの端部との溶着面に凸条部又は凹条部を形成した場合、外部接続部4a,4bの端面を確実に凸条部又は凹条部に突き当てて溶着することができ密封の信頼性に優れる。
また、この平板流路1は、内部流路2が、一体化された下部基板10と閉塞部材によって密閉されているので、パッキンなどのシール手段を要しない。また、平板流路1の下面1aや上面1bにアルミニウム等の熱伝導性のよい金属板を直接貼着し、加熱用ヒータを配設するだけで、循環式ケミカルヒータとして使用することができる。
尚、外部接続部4a,4bを介して複数の平板流路1を接続することができるので、複数の平板流路1を積層するようにして配置することにより、流路の長い配管を省スペースに収めることができる。その場合、各々の平板流路1の内部流路2のパターンは任意に選択することができ、複雑な配管を簡便に実現することができ生産性、汎用性に優れる。
また、開口流路の数を増やして3つ以上にした場合、2つ以上の開口流路(供給口)からそれぞれ異なる種類の流体を供給し、内部流路2の中で混合、反応させて残りの1つの開口流路(排出口)から取り出すことができ、マイクロミキサーやマイクロリアクタとして用いることができる。
図8(a)は本発明の実施の形態1における平板流路の内部流路の第1の変形例を示す要部平面図であり、図8(b)は本発明の実施の形態1における平板流路の内部流路の第2の変形例を示す要部平面図である。
図8(a)において、第1の変形例における内部流路2aが実施の形態1と異なるのは、内部流路2aの途中に凹条流路溝12よりも幅広に形成された緩衝部20を有する点である。これにより、熱だまりや流体の短絡通過(ショートパス)を防止でき、特にマイクロミキサーやマイクロリアクタとして好適に用いることができる。尚、緩衝部20については、対応する嵌合凹条溝や嵌合凸条部を幅広に形成するだけでよく、基板積層工程、内部流路形成工程については実施の形態1と同様である。
図8(b)において、第2の変形例における内部流路2bが実施の形態1と異なるのは、1本の幅広の凹条流路溝22aと2本の幅狭の凹条流路溝22bが接続されて内部流路2bが形成されている点である。内部流路2bの途中を分岐若しくは合流させることにより、単一若しくは複数の流体の分離、混合などを行うことができ、特にマイクロミキサーやマイクロリアクタとして好適に用いることができる。尚、各々の凹条流路溝22a,22bの幅は適宜、選択することができる。また、各々の凹条流路溝22a,22bの中で断面積は一様でもよいし、段階的に断面積を増減させることもできる。
尚、1つの平板流路1の中に複数の独立した(連通しない)内部流路2を形成した場合、種類の異なる流体が流れる複数の内部流路2を集積することができ省スペース性に優れる。
さらに、開口流路3a、3bの開口部は平板流路1の下面1aや上面1b以外に平板流路1の側面に形成してもよい。開口流路3a、3bを平板流路1の側面で開口させた場合、平板流路1と管状部材や管継ぎ手などとの接続部が平板流路1の側面に配置されるため、平板流路1の下面1aや上面1bに出っ張りがなく、平板流路1同士或いは平板流路1と他の部材を下面1aや上面1bで密着若しくは近接させて配置することができ、省スペース性、配置の自在性に優れる。
(1)熱可塑性樹脂製の下部基板10と閉塞部材となる上部基板15の嵌合凸条部16を直接、熱融着することができるので、接合強度を高くすることができると共に、下部基板10と閉塞部材を一体化し接合斑やピンホ−ル等の発生を防止でき、内部流路2を流れる流体の漏れ等を防止することができる。
(2)2以上の開口流路3a,3bと連通した内部流路2が、下部基板10と上部基板15で挟まれて形成されるので、チーズやエルボ等の管継ぎ手が不要で配管をコンパクト化して薄肉化することができると共に、配管に隙間や段差,継ぎ目等がなくゴミ等が混入し難く、流体の流れが滑らかで製造設備等のコンタミネーションコントロール,マイクロバブルの発生の抑制や流量管理等を容易に行うことができる。
(3)内部流路2と連通した少なくとも2以上の開口流路3a,3bを有することにより、開口流路3a,3bとチーズやエルボ等の管継ぎ手やチューブ等の管状部材等を接続することができ、容易に既存の配管の途中にも組込むことができる。また、開口流路3a,3bに各種管継ぎ手やチューブ等の管状部材を形成できる。
(4)下部基板10と閉塞部材が平板状に一体化されて内部流路2が形成されるので、軽量で組立作業が容易で取扱い性に優れる。
(5)下部基板10に形成した凹条流路溝12に閉塞部材を覆設することにより内部流路2を形成するので、内部流路2のパターンを自在に形成することができ、汎用性、設計自在性に優れる。特に急角度で曲がったり、交差したりすることがないように流路の直線部と直線部との接続部を円弧等で曲線状に形成することにより、流体の流れがスムーズになり、圧力損失を低減でき、流体へのストレスや気泡の発生を防止できる。
(6)内部流路2に連通して形成された2つの開口流路3a,3bを有することにより、1つの開口流路3aを供給口、もう1つの開口流路3bを排出口として、流体を循環させることができる。3つ以上の開口流路を有する場合、2つ以上の開口流路を供給口としてそれぞれ異なる種類の流体を供給し、内部流路2の中で混合、反応させて残りの開口流路を排出口として取り出したりすることができる。
(7)凹条流路溝12に覆設された閉塞部材を凹条流路溝12の周壁部12bの上端側に形成された傾斜部11aで下部基板10に熱融着して一体化するので、凹条流路溝12と閉塞部材の位置合わせが容易で位置ずれを防止でき、下部基板10や閉塞部材(上部基板15)に反りなどがあっても両者を確実に密着させてリークの発生を防ぐことができ、内部流路2の形状安定性、接合強度及び密封の信頼性に優れる。
(8)下部基板10及び閉塞部材(上部基板15)の少なくともいずれか一方を改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成することにより、加工が容易で量産性に優れると共に、寸法精度の再現性、密封の信頼性に優れる。
(9)下部基板10や閉塞部材(上部基板15)を改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成することにより、化学的安定性、耐腐食性に優れ、純水だけでなく、浸食性の高い薬品、溶剤などの様々な流体を用いることができ、付加価値が高く、汎用性、耐久性に優れる。
(10)開口流路2に連通し下部基板10の表面に突出して形成又は配設された外部接続部4a,4bを備えているので、外部接続部4a,4bを介して開口流路3a,3bに管継ぎ手や計測器類等を容易に接続することができ施工性に優れる。
(1)凹条流路溝形成工程により、嵌合凹条溝11の深さ方向に嵌合凹条溝11の底面部11bと連続して凹条流路溝12を形成するので、嵌合凹条溝11に嵌合凸条部16を嵌合しても凹条流路溝12が潰れることがなく、確実に内部流路2を形成することができ、寸法精度の再現性に優れる。
(2)嵌合凹条溝11が、上面側の幅が広く下面側の幅が狭い台形状の断面を有し、嵌合凸条部16が、嵌合凹条溝11に対応して嵌合される台形状の断面を有することにより、基板積層工程で下部基板10に上部基板15を覆設した際に、嵌合凹条溝11に嵌合凸条部16を簡便に嵌合させることができ、位置決めが容易で、熱融着による位置ずれが発生し難く、流路形状の信頼性に優れる。
(3)下部基板10の嵌合凹条溝11と上部基板15の嵌合凸条部16を熱融着して一体化することができ、内部流路2を流れる流体の漏れ等を確実に防止することができる。
(4)嵌合凹条溝11が、上面10b側の幅が広く下面10a側の幅が狭い台形状の断面を有することにより、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16の傾斜部(斜辺)11a,16a同士を密着させて接触面積を拡大することができるので、下部基板10や上部基板15に反り等が発生している場合でも、嵌合凸条部16で凹条流路溝12の開口部を確実に閉塞して内部流路2を形成することができ、接合強度及び密封の信頼性を向上させることができる。
(5)空気孔穿設工程で一端が下部基板10の表面に開口し凹条流路溝12と連通する空気孔13,18を穿設することにより、後工程の内部流路形成工程において下部基板10及び上部基板15を加熱した際に、凹条流路溝12の内部で膨張した空気を空気孔13,18から外部に逃がすことができ、上部基板15の嵌合凸条部16を下部基板10の嵌合凹条溝11に密着させて確実に凹条流路溝12を閉塞して内部流路2を形成することができる。
(6)下部基板10に形成した凹条流路溝12の開口部を嵌合凸条部16で閉塞して内部流路2を形成できるので、凹条流路溝形成工程において、下部基板10の面内に任意のパターンで二次元的に流路を形成することができ、流路の設計の自由度が高く汎用性に優れる。
(7)嵌合凸条部形成工程により、上部基板10の表面に嵌合凹条溝11に対応させて嵌合凸条部16を形成するので、様々なパターンに形成される嵌合凸条部16を上部基板15で一体に取り扱うことができ、基板積層工程で下部基板10と上部基板15を積層するだけで内部流路2を形成でき、部品点数が少なく、施工性、量産性に優れる。
(8)開口流路形成工程で、下部基板10に内部流路2と連通する2以上の開口流路3a,3bを形設することにより、内部流路2への流体の供給及び内部流路2からの流体の排出を行うことができ、流体の循環や内部流路2内での流体の混合、反応等の作業を行うことができる汎用性に優れた平板流路1を形成することができる。
(9)基板切削工程で下部基板10及び上部基板15の不要部分を切削することにより、平板流路1全体の厚さや内部流路2の上面1b側及び下面1a側の壁の厚さを任意に選択することができるので、用途に応じて熱伝導性や断熱性を自在に設定することができ、設計自在性、汎用性に優れる。
(10)段差部形成工程において、嵌合凸条部16の外周に嵌合凸条部16の底部16bよりも深い段差部17を形成することにより、基板積層工程で下部基板10と上部基板15を積層した際に、両者が嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16のみで当接して密着し、内部流路形成工程で加熱することにより、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16の傾斜部(斜辺)11a,16aのみが熱融着して一体化するので、接合面積が小さく、加熱時間を短くすることができ生産性に優れると共に、下部基板10及び上部基板15が熱の影響を受け難く、反り等の発生量を低減でき寸法精度の再現性に優れる。
(11)下部基板10と上部基板15が全面で接合されず、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16の接合面の端部である嵌合凸条部16の外周を目視することができるので、内部流路2のリークの確認が容易で、不良品の投入を確実に防止することができ、品質管理が容易で製品歩留まりを向上することができる。
(12)嵌合凹条溝11及び嵌合凸条部16の加工時に傾斜部(斜辺)11a,16aの角度を左右で同一(左右対称)にすることにより、嵌合凹条溝11及び嵌合凸条部16の断面形状を等脚台形とすることができ、加工が容易で生産性に優れる。
(13)接合部の形状(傾斜角度)が左右対称で、接合面積が凹条流路溝12の左右で等しくなるので、内部流路形成工程において加圧した際に、接合部に均等に圧力をかけることができ、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16を確実に密着させることができ、接合斑がなく、接合強度を向上させることができる。
(14)嵌合凹条溝11の下面10a側(底面部11b)の幅と、凹条流路溝12の上端側の幅が同一であることにより、嵌合凹条溝11と凹条流路溝12の位置合わせが容易で生産性に優れる。
(15)嵌合凹条溝11の傾斜部11aの下端部に連続して凹条流路溝12が形成され、嵌合凹条溝11と凹条流路溝12の間に平坦状の段差部が形成されることがないので、嵌合凹条溝11と嵌合凸条部16を傾斜部11a,16aで確実に密着させることができ、接合強度及び密封の信頼性を向上させることができる。
(16)嵌合凸条部16の高さを嵌合凹条溝11の深さよりも高く形成することにより、寸法のばらつきを吸収して嵌合凸条部16の傾斜部(斜辺)16aで確実に嵌合凹条溝11を閉塞することができ、密封の信頼性を向上させることができる。
(17)開口流路形成工程において空気孔12,18の位置に開口流路3a,3bを穿設することにより、完成した平板流路1には開口流路3a,3b以外に開口部がなく、空気孔13,18を閉塞する工程が不要で生産性に優れると共に、流体の漏れが発生せず信頼性に優れる。
図9は本発明の実施の形態2における平板流路の内部流路を示す平面図である。
実施の形態2における平板流路が実施の形態1と異なるのは、1つの平板流路の中に2つの独立した(連通しない)内部流路2c,2dが形成されている点である。
一方の内部流路2cは、蛇行して形成された凹条流路溝12の両端部に開口流路接続部12cが形成されている。
他方の内部流路2dは、供給口となる開口流路が接続される4箇所の開口流路接続部12dと反応部(液溜まり)20aの間が幅狭の凹条流路溝32aで接続され、排出口となる開口流路が接続される開口流路接続部12eと反応部(液溜まり)20aの間が幅広の凹条流路溝32bで接続されている。
尚、実施の形態2における平板流路の製造方法は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
尚、内部流路2c,2dは独立した配管として使用する以外に、内部流路2cを平板流路全体の温度制御のための媒体流路として使用することもでき、加熱用ヒータなどを用いることなく、内部流路2dにおける反応液の加熱などを簡便に行うことができる。
(1)1つの平板流路の中に複数の独立した(連通しない)内部流路2c,2dを有することにより、種類の異なる流体が流れる複数の配管を集積することができ省スペース性に優れる。
(2)各々の内部流路2c,2dの構成や流路のパターンなどに応じて多目的に使い分けることができ汎用性に優れる。
1a,10a,15a 下面
1b,10b,15b 上面
2,2a,2b,2c,2d 内部流路
3a,3b 開口流路
4a,4b 外部接続部
5,10c,15c 位置決め孔
6 固定孔
10 下部基板
11 嵌合凹条溝
11a,16a 傾斜部
11b 底面部
12,22a,22b,32a,32b 凹条流路溝
12a,16b 底部
12b 周壁部
12c,12d,12e 開口流路接続部
13,18 空気孔
15 上部基板
16 嵌合凸条部
17 段差部
20 緩衝部
20a 反応部
Claims (11)
- 内部流路と、前記内部流路に連通して形成された少なくとも2つの開口流路と、を有する熱可塑性樹脂製の平板流路であって、前記内部流路が、下部基板の表面に形成された凹条流路溝と、前記凹条流路溝の周壁の上端側に形成された傾斜部と、前記凹条流路溝に覆設され前記傾斜部で前記下部基板に熱融着されて前記下部基板と一体化された閉塞部材と、で形成されていることを特徴とする平板流路。
- 前記下部基板及び前記閉塞部材の少なくともいずれか一方が改質PTFE又は改質PTFEを主成分とする樹脂組成物で形成されていることを特徴とする平板流路。
- 前記開口流路に連通し、前記下部基板又は前記閉塞部材の表面若しくは側面に突出して形成又は配設された外部接続部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の平板流路。
- 熱可塑性樹脂製の下部基板の表面に上面側の幅が広く下面側の幅が狭い台形状の断面を有する嵌合凹条溝を形成する嵌合凹条溝形成工程と、前記嵌合凹条溝の深さ方向に前記嵌合凹条溝の底面部と連続して凹条流路溝を形成する凹条流路溝形成工程と、熱可塑性樹脂製の上部基板の表面に前記嵌合凹条溝に嵌合される台形状の断面を有する嵌合凸条部を形成する嵌合凸条部形成工程と、一端が前記下部基板及び/又は前記上部基板の表面若しくは側面に開口し前記凹条流路溝と連通する空気孔を穿設する空気孔穿設工程と、前記嵌合凹条溝に前記嵌合凸条部を嵌合させるように前記下部基板に前記上部基板を覆設する基板積層工程と、前記下部基板と前記上部基板を加熱して前記嵌合凹条溝と前記嵌合凸条部の斜辺同士を熱融着させ前記凹条流路溝の開口部を前記嵌合凸条部で閉塞して内部流路を形成する内部流路形成工程と、を有することを特徴とする平板流路の製造方法。
- 前記下部基板又は前記上部基板に前記内部流路と連通する2以上の開口流路を形設する開口流路形成工程を有することを特徴とする請求項4に記載の平板流路の製造方法。
- 前記下部基板及び/又は前記上部基板の不要部分を切削する基板切削工程を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の平板流路の製造方法。
- 前記嵌合凸条部の外周に前記嵌合凸条部の底部よりも深い段差部を形成する段差部形成工程を有することを特徴とする請求項4乃至6の内いずれか1項に記載の平板流路の製造方法。
- 前記嵌合凹条溝及び前記嵌合凸条部の断面形状が等脚台形であることを特徴とする請求項4乃至7の内いずれか1項に記載の平板流路の製造方法。
- 前記嵌合凹条溝の下端部の幅と、前記凹条流路溝の上端部の幅が同一であることを特徴とする請求項4乃至8の内いずれか1項に記載の平板流路の製造方法。
- 前記嵌合凸条部の高さが前記嵌合凹条溝の深さよりも高く形成されていることを特徴とする請求項4乃至9の内いずれか1項に記載の平板流路の製造方法。
- 前記開口流路形成工程で形成される前記開口流路の位置が前記空気孔の位置であることを特徴とする請求項5乃至10の内いずれか1項に記載の平板流路の製造方法。
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