JP5004444B2 - マイクロリアクタ - Google Patents

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Description

本発明は、微少な流路を用いて、流体の混合や反応を行うマイクロリアクタに関する。
マイクロ化学プラントは、マイクロスケールの空間内での混合、化学反応、分離などを利用した生産設備であり、大型タンク等を用いた従来のバッチ方式のプラントと比較して多くの有利点を備える。例えば、複数の流体の混合や化学反応を短時間且つ微量の試料で行えること、装置が小型であるため実験室レベルで生成物の製造技術を確立できればナンバリングアップを行うことで容易に量産用の設備化ができること、爆発などの危険を伴う反応にも適用可能であること、多品種少量生産を必要とする化合物の生成などにも素早く適応できること、需要量に合わせた生産量の調整が容易にできることなどである。このため、化学工業や医薬品工業の分野では、流体の混合または反応を行い材料や製品を製造するための好適な装置として注目され、近年、その研究開発が盛んに行われている。
マイクロ化学プラントは、材料供給装置、マイクロミキサ、熱交換装置、マイクロリアクタ、分離装置、これらの各装置を接続する配管、及び制御装置などを主構成要素とする。このうち、マイクロミキサ及びマイクロリアクタは、それぞれ流路幅が数μm〜1mm程度のオーダーである微少なマイクロ流路を有し、この流路に導かれた複数種類の流体を互いに接触させることで混合または化学反応を生起するものである。マイクロミキサとマイクロリアクタとは、基本的には共通な構成とされ、一般にその用途が混合である場合はマイクロミキサと呼び、化学反応である場合はマイクロリアクタと呼ぶが、本明細書では、マイクロミキサもマイクロリアクタの一部として扱う。すなわち、化学反応を伴わない単なる混合や、化学反応の完了した流体に対して温度制御する場合も「反応」として扱う。
一般にマイクロリアクタは、混合または反応温度を制御できるように、熱交換器を備えている。熱交換器を備えたマイクロリアクタとして、例えば特許文献1や非特許文献1にその記載がある。
特許文献1に記載のマイクロリアクタは、図5(A)に示すように、表面に複数本の溝71を備えた反応プレート72と、反応プレート72の下面に取り付けられ表面に複数本の溝73を備えた熱交換器74とを備える。反応プレート72と熱交換器74とは、それぞれに形成された溝71,73が平行となるように配置される。反応プレート72の溝71は被反応液の流路として機能し、熱交換器74の溝73は熱媒の流路として機能する。
非特許文献1に記載のマイクロリアクタは、図5(B)に示すように、1枚のプレートの表側面に被反応液用の流路81が形成され、裏側面に熱媒用の流路82が形成される。表側面及び裏側面を密封状態として被反応液及び熱媒を各流路に流すことにより所定の温度制御下での反応を行う。
特開2004−285001号公報 「ケミカルエンジニアリング」(化学工業社 2002 VOL.47 NO.11)第9頁
ところで、反応の種類により、マイクロ流路内での被反応流体の滞留時間が異なり、滞留時間に応じて長いマイクロ流路を用いたり、反対に短いマイクロ流路を用いたりする必要がある。また、被反応流体の性質により、それに耐え得る材質のマイクロ流路を用いる必要がある。図5(A)に示すマイクロリアクタでは、マイクロ流路の長さを変える場合、マイクロ流路を形成したプレートのサイズに応じて熱交換器も同時に製作しなければならない。図5(B)に示すマイクロリアクタでは、1枚のプレートに2つの流路を形成するため、長いマイクロ流路とする際には設計上及び製作上の複雑さが多く、強度的にも弱くなる。マイクロ流路を形成する材質を変える場合についても同様なことがいえる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、設計上及び製作上の制約が少なく且つ簡単な操作で種々の反応形態に対応可能なマイクロリアクタを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、被反応流体を導入するための第1入口ポート27と、導入した被反応流体を反応させるマイクロ流路22と、マイクロ流路22で反応を完了した反応済流体を導出するための第1出口ポート28とを備える反応部2と、前記反応部2を収容可能な収容スペース3Sを備えると共に、熱媒を導入するための熱媒入口ポート57と、熱媒を導出するための熱媒出口ポート59と、前記第1入口ポート27及び前記第1出口ポート28にそれぞれ連通可能な第2入口ポート56及び第2出口ポート58とを備える外側シェル3と、前記反応部2を前記収容スペース3Sに着脱可能に固定保持する固定保持部4とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記反応部2と前記外側シェル3とは、共に扁平形状を呈する。
請求項3の発明では、前記反応部2は、扁平形状のコア21を有し、前記マイクロ流路は前記コア21に巻回されたマイクロチューブ22により構成される。
請求項4の発明では、前記コア21は、表裏両面に前記マイクロチューブ22の巻回方向と直交する方向に沿って形成された溝23を備える。
請求項5の発明では、前記外側シェル3は、前記収容スペース3Sを密封可能な蓋体31,34を備え、この蓋体31,34における熱媒と接触する側の面は、それぞれ複数の凸凹37,38を有する。
請求項6の発明は、1段目のマイクロリアクタ1と2段目のマイクロリアクタ1とを連結するための連結手段6,7を備え、1段目のマイクロリアクタ1における第2出口ポート58と2段目のマイクロリアクタ1における第2入口ポート56とは、1段目のマイクロリアクタ1と2段目のマイクロリアクタ1とを連結した状態で連通する位置となるように構成され、1段目のマイクロリアクタ1における熱媒出口ポート59と2段目のマイクロリアクタ1における熱媒入口ポート57とは、1段目のマイクロリアクタ1と2段目のマイクロリアクタ1とを連結した状態で連通する位置となるように構成される。
請求項7の発明は、1段目のマイクロリアクタ1Aと2段目のマイクロリアクタ1Aとを連結するための連結手段6,7を備え、1段目のマイクロリアクタ1Aにおける第2出口ポート58と2段目のマイクロリアクタ1Aにおける第2入口ポート56とは、1段目のマイクロリアクタ1Aと2段目のマイクロリアクタ1Aとを連結した状態で連通する位置となるように構成され、1段目のマイクロリアクタ1Aにおける熱媒入口ポート57A及び熱媒出口ポート59Aと2段目のマイクロリアクタ1Aにおける熱媒入口ポート57A及び熱媒出口ポート59Aとは、1段目のマイクロリアクタ1Aと2段目のマイクロリアクタ1Aとを連結した状態で、それぞれ個別に熱媒の導入及び導出が可能な位置となるように構成される。
請求項1の発明によると、反応部2を収容スペース3Sに着脱可能に固定保持する固定保持部4を備えるため、反応部2を容易に取り外すことができる。したがって、マイクロチューブ22の長さだけが異なる反応部を複数種類製作しておき、要求される滞留時間に応じた反応部に適宜付け替えることにより、異なる反応形態に対するマイクロリアクタとして使用可能になる。同様に、マイクロチューブ22の材質だけが異なる反応部を複数種類製作しておき、用いる被反応液の性質に応じた反応部に適宜付け替えることにより、例えば腐食性の強い被反応液に対するマイクロリアクタとして使用可能になる。すなわち、異なる反応形態に対応するために、熱媒流路となるプレートを別途製作したり、同一プレート上に被反応液用と熱媒用との2種類の流路を形成したりする必要がなく、設計上及び製作上の制約が少なく且つ簡単な操作で種々の反応形態に対応可能となる。
請求項2,3の発明によると、反応部2と外側シェル3とは、共に略扁平形状を呈するため、プレート型のマイクロリアクタとして好適となる。
請求項4の発明によると、コア21の表側と裏側とにマイクロチューブ22の巻回方向Xと直交する方向Yに沿って溝23が形成され、マイクロチューブ22と溝23との間の空間に熱媒が流れる。このため、マイクロチューブ22の表面広範囲に直接に熱媒が接触し、熱交換効率が良い。
請求項5の発明によると、蓋体31,34における熱媒と接触する側の面には、それぞれ多数の凸凹37,38が形成されているため、この凸凹面において熱媒が適度に攪拌され、温度分布の偏りが小さくなり、精密な反応を行うことができる。
請求項6の発明によると、マイクロリアクタを複数段直列に連結することができ、より長いマイクロ流路長を確保することができる。
請求項7の発明によると、複数のマイクロリアクタ1Aを連結したときに、それぞれのマイクロリアクタ1A毎に個別に異なる温度の熱媒(冷媒を含む)を供給することが可能となる。これにより、連結された個々のマイクロリアクタ1A毎の温度管理が可能となり精密な反応制御が可能となる。すなわち、一つのマイクロ流路22を通る被反応流体に対して、例えば、常温での反応から急速に高温での反応に遷移させた後、急速に冷却するという反応形態も可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明に係るマイクロリアクタの分解斜視図、図2はシェル胴部に反応部を組み付けた状態を示す斜視図、図3は本発明に係るマイクロリアクタの連結例を示す一部断面平面図である。各図において、直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、マイクロリアクタの幅方向、長手方向、厚さ方向をそれぞれX方向、Y方向、Z方向とする。
図1に示すように、本発明に係るマイクロリアクタ1は、反応部2と外側シェル3と反応部固定用ボルト4とから構成される。
反応部2は、細長プレート状のコア21と、コア21に巻回されるマイクロチューブ22とから構成される。コア21は、プラスチック等の合成樹脂からなり、表裏両面に細長の溝23が形成されたチューブ巻回部24と、チューブ巻回部24の一端に形成された入口ポート形成部25と、チューブ巻回部24の他端に形成された出口ポート形成部26とを備える。入口ポート形成部25の内部には第1入口ポート27が形成され、出口ポート形成部26の内部には第1出口ポート28が形成される。第1入口ポート27及び第1出口ポート28は、X方向に穿設された有底孔とY方向に穿設された有底孔とが交差端部で連続する略L字状の挿通孔である。第1入口ポート27の一端はマイクロチューブ22の一端に連通し、第1出口ポート28の一端はマイクロチューブ22の他端に連通する。
マイクロチューブ22は、耐酸性の材質、例えばテフロン(登録商標)等の合成樹脂で構成され、その内径は500μm以下であり、その全長は1m程度である。マイクロチューブ22は、チューブ巻回部24にその長手方向部を軸心とするように巻回される。
外側シェル3は、上蓋31と、シール部材32と、シェル胴部5と、シール部材33と、下蓋34と、六角ボルト35と、ナット36とから構成される。
上蓋31及び下蓋34は、ステンレス鋼を材質とした長方形の薄板であり、上蓋31の一方の面はフラット面とされ、他方の面は多数の不規則的な凸凹37が形成された凸凹面とされる。下蓋34についても一方の面はフラット面とされ、他方の面は多数の不規則的な凸凹38が形成された凸凹面とされる。上蓋31及び下蓋34は、凸凹面を内側にした状態で次段落に示すシェル胴部5の収容スペース3Sを密封する。また、上蓋31及び下蓋34は、六角ボルト35を貫通させるための挿通孔31h,34hをそれぞれの四隅に備える。
シェル胴部5は、ステンレス鋼を材質とした平面視略「ローマ数字の2」形の枠状体であり、互いに平行に配設される第1縦枠部51及び第2縦枠部52と、第1縦枠部51及び第2縦枠部52と直交する方向に沿って互いに平行に配設される第1横枠部53及び第2横枠部54とを備える。第1縦枠部51及び第2縦枠部52と、第1横枠部53及び第2横枠部54とによって囲繞された部分は、反応部2を収容可能な収容スペース3Sとなる。また、第1縦枠部51及び第2縦枠部52は、第1横枠部53と第2横枠部54との幅よりも外方に突出する耳部55を備える。
シェル胴部5は、当該シェル胴部5の表側及び裏側にそれぞれ上蓋31及び下蓋34を重ね合わせた状態で挿通孔31h,34hに対応する位置に、Z方向に貫通する4本の挿通孔5hを備える。第1縦枠部51は、Y方向に貫通する第2入口ポート56、及び第2入口ポート56に平行な熱媒入口ポート57を備える。第2縦枠部52は、Y方向に貫通する第2出口ポート58、及び第2出口ポート58に平行な熱媒出口ポート59を備える。第1横枠部53は、その長手方向両側にそれぞれX方向に貫通するネジ孔53hを2本ずつ備える。ネジ孔53hは、反応部固定用ボルト4が締結可能な雌ネジを備える。第1縦枠部51における耳部55は、Y方向に貫通する挿通孔55hを備える。第2縦枠部52の耳部55にも、Y方向に貫通する挿通孔55hを備える。
反応部2は、収容スペース3Sに収容された状態で、第1入口ポート27と第2入口ポート56とが連通し、第1出口ポート28と第2出口ポート58とが連通する。また、収容スペース3Sのうち反応部2が存在していない部分は、熱媒入口ポート57から導入された熱媒が通過可能な空間となる。ネジ孔53hは、当該ネジ孔53hに螺着し第1横枠部53の内側面から突出する反応部固定用ボルト4の先端が入口ポート形成部25の側面または出口ポート形成部26の側面を押圧可能な位置に穿設される。
次に、マイクロリアクタ1の組み立て要領について説明する。まず、シェル胴部5の収容スペース3Sに反応部2を入れる。続いて、ネジ孔53hに反応部固定用ボルト4を、その先端が第1横枠部53の内側面から突出し更に入口ポート形成部25の側面または出口ポート形成部26の側面を適当な押圧力で押圧する位置となるまでねじ込む。これにより、反応部2は収容スペース3Sに固定保持される。
続いて、シェル胴部5に形成された表側溝5Mにシール部材32を介在させて上蓋31を重ね、挿通孔31h及び挿通孔5hに六角ボルト35を貫通させる。続いて、上蓋31を重ねたシェル胴部5を天地反転させ、シェル胴部5に形成された裏側溝(図示せず)にシール部材33を介在させて下蓋34を重ね、挿通孔33hに六角ボルト35を貫通させる。最後に、六角ボルト35をナット36に締め付ける。
マイクロリアクタ1の使用は、第2入口ポート56、熱媒入口ポート57、第2出口ポート58及び熱媒出口ポート59をそれぞれ適当な継ぎ手によりまたは直接に被反応液供給装置及び熱媒循環装置と接続した状態で、熱媒を循環させながら、被反応液を供給して行う。
マイクロリアクタ1において、反応部2は、上蓋31を開け反応部固定用ボルト4を緩めることで、容易に取り外すことができる。したがって、コア21のサイズや形状が同じでありマイクロチューブ22の長さだけが異なる反応部を複数種類製作しておき、要求される滞留時間に応じた反応部に適宜付け替えることにより、異なる反応形態に対するマイクロリアクタとして使用可能になる。同様に、コア21のサイズや形状が同じでありマイクロチューブ22の材質だけが異なる反応部を複数種類製作しておき、用いる被反応液の性質に応じた反応部に適宜付け替えることにより、例えば腐食性の強い被反応液に対するマイクロリアクタとして使用可能になる。
一般に熱媒には限られた液体、例えば水やアルコールが用いられ、熱媒の流路を構成する部材に対する性質への厳しい条件は要求されない。被反応液が例えば酸性等の腐食性をもつものである場合は、耐酸性等が要求される反応系流路のみ、それに応じた材質で製作すればよいため、マイクロリアクタ1では、高価な材料を使用する部分を減らすことが可能となる。
このように、マイクロリアクタ1によると、異なる反応形態に対応するために、熱媒流路となるプレートを別途製作したり、同一プレート上に被反応液用と熱媒用との2種類の流路を形成したりする必要がなく、設計上及び製作上の制約が少なく且つ簡単な操作で種々の反応形態に対応可能となる。また、コア21には表側と裏側とに溝23が形成されており、マイクロチューブ22と溝23との間の空間に熱媒が流れるため、マイクロチューブ22の表面広範囲に直接に熱が伝わり、熱交換効率が良い。また、熱媒入口ポート57と熱媒出口ポート59とは、それぞれシェル胴部5の長手方向両側に設けられ、その穿設方向は、マイクロチューブ22に巻回方向Xと直交する方向Yである。これにより、循環する熱媒が万遍なく熱交換に供するようになることが期待できる。
上述したマイクロリアクタ1は、複数段直列に連結して使用することができる。その場合は、図3に示すように、耳部55に穿設された挿通孔55hにボルト6を貫通させナット7に締結する。このとき、隣合うマイクロリアクタの第2出口ポート58と第2入口ポート56とが連通し、熱媒出口ポート59と熱媒入口ポート57とが連通する。なお、連結に際し、液漏れ防止のため、各マイクロリアクタの接合面間(隣り合う第2縦枠部52と第1縦枠部51との間)に適当なシール部材を介在させてもよい。複数段直列に連結することによって、より長いマイクロ流路長を確保することができる。
次に、本発明に係る別形態のマイクロリアクタ1Aについて、図4を参照して説明する。図4は本発明に係る別形態のマイクロリアクタの連結例を示す一部断面平面図である。マイクロリアクタ1Aは、マイクロリアクタ1と比較して、熱媒入口ポート57に代えて熱媒入口ポート57Aを備え、熱媒出口ポート59に代えて熱媒出口ポート59Aを備える。それ以外の構成はマイクロリアクタ1と同一であるため、同一構成要素についてはマイクロリアクタ1と同一の符号を付してある。
熱媒入口ポート57Aは、図4に示すように、第1横枠部53の一端側にX方向に貫通するように設けられる。熱媒出口ポート59Aは、第2横枠部54における上記熱媒入口ポート57Aの位置とは反対の一端側にX方向に貫通するようにするように設けられる。つまり、熱媒入口ポート57Aと熱媒出口ポート59Aとの位置関係は、収容スペース3Sの略対角位置である。このような構成とすることで、熱媒入口ポート57Aと熱媒出口ポート59Aとの距離を最も長くすることができ、熱媒の循環範囲が広くなりムラの少ない熱交換が可能となる。
また、1段目のマイクロリアクタ1Aにおける熱媒入口ポート57A及び熱媒出口ポート59Aと2段目のマイクロリアクタ1Aにおける熱媒入口ポート57A及び熱媒出口ポート59Aとは、1段目のマイクロリアクタ1Aと2段目のマイクロリアクタ1Aとを連結した状態で、それぞれ個別に熱媒の導入及び導出が可能な位置である。これにより、連結された個々のマイクロリアクタ1A毎の温度管理が可能となり精密な反応制御が可能となる。すなわち、一つのマイクロ流路22を通る被反応液に対して、例えば、常温での反応から急速に高温での反応に遷移させた後、急速に冷却するという反応形態も可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上に開示した実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明に係るマイクロリアクタの分解斜視図である。 シェル胴部に反応部を組み付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係るマイクロリアクタの連結例を示す一部断面平面図である。 本発明に係る別形態のマイクロリアクタの連結例を示す一部断面平面図である。 熱交換器を備えた従来のマイクロリアクタを示す図である。
符号の説明
1 マイクロリアクタ
2 反応部
3 外側シェル
3S 収容スペース
4 反応部固定用ボルト(固定保持部)
6 ボルト(連結手段)
7 ナット(連結手段)
21 コア
22 マイクロチューブ(マイクロ流路)
23 溝
27 第1入口ポート
28 第1出口ポート
37 凸凹
38 凸凹
56 第2入口ポート
57 熱媒入口ポート
57A 熱媒入口ポート
58 第2出口ポート
59 熱媒出口ポート
59A 熱媒出口ポート

Claims (7)

  1. 被反応流体を導入するための第1入口ポートと、導入した被反応流体を反応させるマイクロ流路と、マイクロ流路で反応を完了した反応済流体を導出するための第1出口ポートとを備える反応部と、
    前記反応部を収容可能な収容スペースを備えると共に、熱媒を導入するための熱媒入口ポートと、熱媒を導出するための熱媒出口ポートと、前記第1入口ポート及び前記第1出口ポートにそれぞれ連通可能な第2入口ポート及び第2出口ポートとを備える外側シェルと、
    前記反応部を前記収容スペースに着脱可能に固定保持する固定保持部とを備えることを特徴とするマイクロリアクタ。
  2. 前記反応部と前記外側シェルとは、共に扁平形状を呈する請求項1に記載のマイクロリアクタ。
  3. 前記反応部は、扁平形状のコアを有し、前記マイクロ流路は前記コアに巻回されたマイクロチューブにより構成される請求項1または請求項2に記載のマイクロリアクタ。
  4. 前記コアは、表裏両面に前記マイクロチューブの巻回方向と直交する方向に沿って形成された溝を備える請求項3に記載のマイクロリアクタ。
  5. 前記外側シェルは、前記収容スペースを密封可能な蓋体を備え、この蓋体における熱媒と接触する側の面は、それぞれ複数の凸凹を有する請求項1から請求項4のいずれかに記載のマイクロリアクタ。
  6. 1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結するための連結手段を備え、1段目のマイクロリアクタにおける第2出口ポートと2段目のマイクロリアクタにおける第2入口ポートとは、1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結した状態で連通する位置となるように構成され、1段目のマイクロリアクタにおける熱媒出口ポートと2段目のマイクロリアクタにおける熱媒入口ポートとは、1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結した状態で連通する位置となるように構成される請求項1から請求項5のいずれかに記載のマイクロリアクタ。
  7. 1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結するための連結手段を備え、1段目のマイクロリアクタにおける第2出口ポートと2段目のマイクロリアクタにおける第2入口ポートとは、1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結した状態で連通する位置となるように構成され、1段目のマイクロリアクタにおける熱媒入口ポート及び熱媒出口ポートと2段目のマイクロリアクタにおける熱媒入口ポート及び熱媒出口ポートとは、1段目のマイクロリアクタと2段目のマイクロリアクタとを連結した状態で、それぞれ個別に熱媒の導入及び導出が可能な位置となるように構成される請求項1から請求項5のいずれかに記載のマイクロリアクタ。
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