JP2008039018A - オートクラッチ機構、鞍乗型車両用オートクラッチ機構および鞍乗型車両 - Google Patents

オートクラッチ機構、鞍乗型車両用オートクラッチ機構および鞍乗型車両 Download PDF

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Abstract

【課題】ギヤがシフトする際の感触がペダルを通して操縦者に伝わり易いオートクラッチ機構の提供
【解決手段】オートクラッチ機構10は、一のペダル操作に連動してクラッチ12を切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、変速機13と、クラッチ12を備えている。変速機13は、ペダル操作に連動してギヤをシフトするものである。クラッチ12は、弾性材21と、当該弾性材21の弾性反力を受けて、変速機13とエンジン25とを係合させる係合部22とから構成されている。クラッチ12における弾性材21は、当該弾性材21の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きが、当該変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有している。そして、クラッチ12の動作によって規定される弾性材の使用領域に、上記の傾き減少領域が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、オートクラッチ機構に関し、特に、操縦者が鞍に跨るような姿勢をとる自動二輪車やATVなどの鞍乗型車両に適したオートクラッチ機構に関するものである。
鞍乗型車両には、操縦者の操作性を向上させるべく、足でシフトペダルを操作するだけで、クラッチの断続とギヤシフトを同時に行う機構(いわゆるオートクラッチ機構)を備えたものが提案されている(例えば、特開2005−42910号公報)。特開2005−42910号公報では、フリクションプレートと、クラッチプレートとを圧接させるプレッシャプレートを付勢するのにコイルばね(弾性材)が用いられている。同公報に開示されたものでは、コイルばねは、常時、所要の弾性反力でプレッシャプレートを付勢し得るように圧縮させた状態でセットされている。ペダルの操作で作動するレリーズ機構は、コイルばねの弾性反力に抗してプレッシャプレートを変位させてクラッチを切る。オートクラッチ機構は、クラッチを切られる際に、ギヤをシフトさせる機構が作動してギヤがシフトされる。
特開2005−42910号公報
上述したようなオートクラッチ機構においては、ペダルを操作する際の操作反力を小さくしたいという課題がある。また、上述したようなオートクラッチ機構は、ギヤがシフトする際、ペダルに作用する反力に比べてペダルに作用する反力の変化が小さい。このため、ギヤがシフトする際の感触が、ペダルを通して操縦者に上手く伝わり難いという問題もある。
本発明の一の実施形態のオートクラッチ機構は、一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて、変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチとを備え、クラッチにおける弾性材は、当該弾性材の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きが、当該変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有し、クラッチの動作によって規定される弾性材の使用領域には、傾き減少領域が含まれている。
弾性材は、例えば、使用領域の全域が傾き減少領域であってもよい。
また、本発明の他の実施形態のオートクラッチ機構は、一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて、変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチとを備え、クラッチにおける弾性材は、当該弾性材の変形に対する弾性荷重が、当該変形が大きくなるにつれて減少する弾性荷重減少領域を有し、クラッチの動作によって規定される弾性材の使用領域には、弾性荷重減少領域が含まれている。
この場合において、弾性材は、例えば、使用領域の全域が弾性荷重減少領域であってもよい。
また、クラッチは、ペダル操作に連動するレリーズ機構を備え、弾性材は、係合部とレリーズ機構とにそれぞれ係合し、レリーズ機構の動作によって、係合部に係合した部位に対してレリーズ機構に係合した部位が相対変位するとともに、弾性荷重を作用させるものでもよい。
また、ある好適な実施形態において、クラッチは、フリクションプレートとクラッチプレートを交互に重ね合わせ、かつ、その片側にプレッシャプレートを重ね合わせた多板式クラッチであり、弾性材は略円板状の板ばねであり、板ばねの自然状態における外側面の径方向の中間位置をクラッチのプレッシャプレートに当接させ、板ばねの中間位置よりも径方向外側の部位に係合し、径方向外側の部位をプレッシャプレート側に移動させて板ばねをクラッチに組み付けた組付部材と、板ばねの中間位置よりも径方向内側の部位に係合し、ペダル操作に連動して、径方向内側の部位をプレッシャプレートとは反対側に移動させるレリーズ機構とを備えた構成としてもよい。
また、この場合において、板ばねは、組付部材が係合した径方向外側の部位からレリーズ機構が係合した径方向内側の部位までの距離が、組付部材が係合した径方向外側の部位からプレッシャプレートに当接した中間位置までの距離よりも長いものとしてもよい。また、板ばねは、例えば、略円錐形状の皿ばねであってもよい。
また、レリーズ機構は、ペダルに連動して回動するペダルシャフトと、ペダルシャフトの回動から直線運動を出力する出力部材を備えた変換機構と、皿ばねの前記径方向内側の部位に当接し、出力部材の直線運動に連動して直動して、皿ばねをプレッシャプレートから離れる方向に押す押出部材と、固定部材に揺動可能に支持された支点と、出力部材から直線運動が入力される力点と、押出部材に当接し、押出部材に直線運動を出力する作用点とを有する梃子部材とを備えたものとしてもよい。
また、梃子部材は、支点から作用点までの距離が、支点から力点までの距離よりも長いものでもよい。
また、本発明の鞍乗型車両用オートクラッチ機構は、一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトする鞍乗型車両用オートクラッチ機構であって、ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて前記変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチと、弾性材をクラッチの係合部に当接させつつ弾性変形させて組み付けた組付部材と、弾性材に係合しつつ、弾性材を変形させてクラッチをレリーズさせるレリーズ機構とを備え、弾性材は、組付部材が当接した部位からレリーズ機構に係合した部位までの距離が、組付部材が当接した部位からクラッチの係合部に当接した部位までの距離よりも長い。
この場合、弾性材は、板ばねであってもよい。板ばねは、例えば、略円錐形状の皿ばねであってもよい。
また、弾性材は略円板形状の板ばねであって、レリーズ機構は、ペダルに連動して回動するペダルシャフトと、ペダルシャフトの回動に基づいて直線運動を出力する出力部材を備えた変換機構と、板ばねの径方向内側の部位に当接し、出力部材の直線運動に連動して直動して、プレッシャプレートから離れる方向に板ばねを押す押出部材と、固定部材に揺動可能に支持された支点と、出力部材から直線運動が入力される力点と、押出部材に当接し、押出部材に直線運動を出力する作用点とを有する梃子部材とを備えたものとしてもよい。
また、梃子部材は、支点から作用点までの距離が、支点から力点までの距離よりも長いものでもよい。
本発明の鞍乗型車両は、上記の何れか一つに記載のオートクラッチ機構を備えたものである。
上記のオートクラッチ機構によれば、ペダルに作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなるので、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができ、操縦者にとってはペダルが操作し易くなる。また、ペダルを操作して、クラッチが切られ、ギヤがシフトする際にペダルに作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなる。このため、ギヤがシフトする際に、ペダルに作用する反力の変化が、ペダルを通して操縦者に伝わり易くなる。
本発明者は、オートクラッチ機構において、ペダルに作用する反力をできるだけ小さくし、ペダルの操作性を向上させたいと考えた。さらに、本発明者は、ギヤがシフトする際の感触がペダルを通して操縦者に伝われば、鞍乗型車両の操縦に面白みが増すと考え、従来のオートクラッチ機構の改良を検討した。検討の結果、本発明者は、従来のオートクラッチ機構において、ペダルに作用する反力の仕組み、および、ギヤがシフトする際の感触がペダルを通して操縦者に伝わり難い理由を以下のように考えた。
すなわち、オートクラッチ機構10は、図1に示すように、ペダル11と、クラッチ12と、変速機13とを備えている。クラッチ12は、内装された弾性材21の弾性反力を受けて変速機13とエンジン25を係合させる係合部22を備えている。また、クラッチ12は、ペダル11に連動して弾性材21を操作するレリーズ機構23により操作される。また、変速機13は、ペダル11に連動する変速機操作機構24により操作される。このようなオートクラッチ機構10では、クラッチ12のレリーズ機構23、ギヤをシフトする変速機13からペダル11に作用する反力、クラッチ12に内装された弾性材21の弾性反力などが重畳的に加算されて、ペダル11を通して操縦者に伝わる。図2中の破線Aは、従来のオートクラッチ機構におけるペダル11の操作角(ペダル操作に連動して回動するペダルシャフトの回転角)と、ペダル11に作用する反力との関係を示している。
図2中の破線Aに示すように、ペダル11を操作し始めたときはペダル11に作用する反力が小さいが、ペダル11の操作角を大きくしていくと、構造的な遊びが小さくなり、各々の機構から受ける反力も徐々に大きくなる。また、オートクラッチ機構10では、まずクラッチ12のレリーズ機構23が動作し、クラッチ12が切れてから変速機13が動作する。このため、変速機操作機構24が変速機13を動作させるタイミングが調整されている。
特に、従来のオートクラッチ機構で、クラッチ12に内装されている弾性材21は、図3に示すように、弾性変形の増加に略比例して弾性荷重が増加する特性を有しており、圧縮された状態でクラッチ12に配設されている。レリーズ機構23が動作すると、圧縮された状態で配設された弾性材21がさらに圧縮されるため、弾性材21からの弾性反力は徐々に大きくなる。
また、変速機13からペダル11に作用する反力(ペダル荷重)で、特に特徴的なものとして、ギヤがシフトする際の反力の変化がある。すなわち、図示は省略するが、ギヤがシフトする際、変速機13では、メインシャフトに設けられたギヤからドライブシャフトに設けられたギヤが一時的に抜ける(ギヤ抜け)。このとき変速機13からペダル11に作用する反力は、図2に破線Aで示すように、ギヤ抜けの直前まで徐々に大きくなり、A1で示すように、ギヤが抜けると瞬時に低下する。このようなギヤ抜けは、クラッチ12がレリーズされた状態で生じる。ギヤ抜けの際、ペダル11に作用する反力は、クラッチ12に内装された弾性材21の弾性反力に起因してかなり大きなものになっているから、ギヤ抜けの微妙な感触が、ペダル11を通して操縦者に伝わり難い。すなわち、ギヤ抜けの際に、変速機13からペダル11に作用する反力の変化は、ペダル11に作用する反力に比べると、相対的に軽微なものになるため、ギヤがシフトする際(特に、ギヤ抜けの際)の感触が、ペダル11を通して操縦者に伝わり難い。
本発明者は、ペダルに作用する反力の仕組み、および、ギヤがシフトする際の感触がペダル11を通して操縦者に伝わり難い理由を上記のように考えた。そして、本発明者は、ギヤがシフトする際の感触がペダル11を通して操縦者に伝わり易い全く新しいオートクラッチ機構を開発するに至った。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、特願平8−15044号及び特願2004−19936号の日本国特許出願を参考のために本願明細書に援用する。また、本発明は以下の実施形態に限定されない。
この実施形態に係るオートクラッチ機構10は、一のペダル操作に連動してクラッチ12を切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、図1に示すように、変速機13と、クラッチ12を備えている。変速機13は、ペダル操作に連動してギヤをシフトするものである。クラッチ12は、弾性材21と、当該弾性材21の弾性反力を受けて、変速機13とエンジン25とを係合させる係合部22とから構成されている。この実施形態では、クラッチ12における弾性材21は、図4に示すように、当該弾性材21の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きが、当該変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有している。そして、クラッチ12の動作によって規定される弾性材の使用領域に、上記の傾き減少領域が含まれている。
このオートクラッチ機構10によれば、弾性材21の使用領域に上記の傾き減少領域が含まれている。このため、図2に実線Bで示すように、ギヤがシフトされる際にペダル11に作用する反力(ペダル荷重)が従来に比べて総じて小さくなる。これにより、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができ、操縦者にとってはペダルが操作し易くなる。また、ペダル11に作用する反力が従来に比べて総じて小さくなるので、ギヤがシフトする際に、ペダル11に作用する反力の変化(図2中のB1)がペダル11を通して操縦者に伝わり易くなる。
以下、さらに具体的に、この実施形態に係るオートクラッチ機構10を説明する。
この実施形態では、クラッチ12に内装する弾性材21には、図5に示すように、略円錐形状の皿ばねを用いている。
略円錐形状の皿ばね21は、縦断面を模式的に描くと、図6(a)に示すようになる。この実施形態で用いられている皿ばね21は、図6(b)に示すように、径方向外側の端部21aを内側から押圧し、径方向内側の端部21bを外側から押圧して弾性変形させると略平坦になる。さらにこれを押し進めると、図6(c)に示すように、円錐形状の内側と外側が反転する。この実施形態では、皿ばね21の変形量は、皿ばね21の径方向外側の端部21aを基準とし、自然状態での径方向内側の端部21bの位置から、径方向内側の端部21bが変位した相対的な変位量をいう。
皿ばね21の変形量に対する弾性荷重を図4に示す。図4に示すように、皿ばね21は、変形量が小さい領域では、変形に従い弾性荷重は徐々に増加する。そして、皿ばね21が反転するとき或いはその前後において、弾性荷重はピークを向かえ、その後、変形に従い弾性荷重が徐々に減少する。
ここで、弾性材21の変形量に対する弾性荷重の変化量の傾きは、弾性材21の変形量と弾性荷重の関係を示す図4のグラフを基に考えるとよい。すなわち、斯かる傾きは、グラフの接線の傾きで評価するとよい。なお、傾きは絶対値で評価されるものではなく、正負を考慮して評価するとよい。皿ばね21は、皿ばね21の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きが、変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有している。
この皿ばね21は、図4に示すように、クラッチ12の動作によって規定される弾性材21の使用領域に、上記の傾き減少領域が含まれている。なお、皿ばね21の使用領域の全域に、上記の傾き減少領域を用いてもよいし、皿ばね21の使用領域の一部に、上記の傾き減少領域が含まれるようにしてもよい。
この実施形態で、弾性材の使用領域は、図5に示すように、クラッチ12に配設されたセット状態を基準とし、レリーズ機構23によって皿ばね21が変形する領域をいう。この実施形態では、皿ばね21は、径方向外側の部位33を図5中の右側から押圧され、径方向内側の部位41を図5中の左側から押圧されて、略平坦になった状態或いは反転する前後でクラッチ12に組付けられており、レリーズ機構23によって、反転した状態で変形が進むように使用される。従って、レリーズ機構23が動作すると弾性荷重が徐々に減少する。
このため図2に実線Bで示すように、ギヤがシフトされる際にペダル11に作用する反力(ペダル荷重)が従来に比べて総じて小さくなる。これにより、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができ、操縦者にとってはペダルが操作し易くなる。また、ペダル11に作用する反力が従来に比べて総じて小さくなるので、ギヤがシフトする際に、ペダル11に作用する反力の変化(図2中のB1)がペダル11を通して操縦者に伝わり易くなる。
以下、さらに、このオートクラッチ機構10のクラッチ12、および、皿ばね21の配設構造を説明する。
この実施形態では、図5に示すように、クラッチ12には、フリクションプレート31とクラッチプレート32を交互に重ね合わせ、かつ、その片側にプレッシャプレート33を重ね合わせた多板式クラッチが用いられている。弾性材21としての略円錐形状の皿ばね21は、組付部材34でクラッチ12に組み付けられており、レリーズ機構23によって操作される。図5中、35はクラッチハウジングを、36はクラッチボスを、37はメインシャフトをそれぞれ示している。クラッチハウジング35には、ドリブンギヤ38が装着されており、図示されていないエンジンのドライブギヤに噛み合っている。メインシャフト37には、変速機13のギヤ(図示省略)が装着されている。そして、この実施形態では、クラッチ12は、皿ばね21の弾性反力を受けて、フリクションプレート31とクラッチプレート32が係合し、エンジン25(図1参照)からクラッチハウジング35、フリクションプレート31、クラッチプレート32、クラッチボス36、メインシャフト37の順にトルクを伝達する。
この実施形態では、皿ばね21は、図7に示すように、自然状態における外側面の径方向の中間位置41をクラッチ12のプレッシャプレート33に当接させている。そして、図8に示すように、皿ばね21の中間位置41よりも径方向外側の部位42に組付部材34を押し当て、径方向外側の部位42をプレッシャプレート33側に移動させて皿ばね21を変形させる。この実施形態では、ボルト39を組付部材34に通してクラッチボス36に装着することにより、皿ばね21の径方向外側の部位42をプレッシャプレート33側に移動させて皿ばね21を変形させている。このように皿ばね21をクラッチ12に組み付けることにより、皿ばね21の弾性反力でプレッシャプレート33を押し、フリクションプレート31とクラッチプレート32を圧接させている。次に、この状態で、皿ばね21の中間位置41よりも径方向内側の部位43にレリーズ機構23を当接させる。
クラッチ12を切る際は、ペダル操作に連動するレリーズ機構23が、図9に示すように、図中の右側に突出し、皿ばね21の径方向内側の部位43をプレッシャプレート33とは反対側に移動させる。これにより、皿ばね21がプレッシャプレート33を押す力が除かれ、フリクションプレート31とクラッチプレート32の圧接が解除され、クラッチ12が切れる。
なお、この実施形態において、皿ばね21の自然状態とは、皿ばね21に外力が作用していない状態をいう。また、この実施形態では、図8に示すように、クラッチ12に組み込まれた状態から、図9に示すように、レリーズ機構23の動作で最大限変形した状態までの皿ばねの変形領域が「弾性材の使用領域」になる。この実施形態では、図4に示すように、クラッチ12の動作によって規定される皿ばね21の使用領域に、傾き減少領域が含まれている。
また、この実施形態では、図8に示すように、皿ばね21は、組付部材34が係合した径方向外側の部位42からレリーズ機構23が係合した径方向内側の部位43までの距離を、組付部材34が係合した径方向外側の部位42から、皿ばね21がプレッシャプレート33に当接した中間位置41までの距離よりも長くしている。すなわち、上述した皿ばね21の配設構造では、組付部材34を係合させた径方向外側の部位42を支点とし、レリーズ機構23が係合した径方向内側の部位43を力点とし、プレッシャプレート33に当接した点41を作用点とした梃子の原理が利用されている。
このオートクラッチ機構10は、皿ばね21を配設する構造に上記の梃子の原理を用いたことにより、プレッシャプレート33に作用している皿ばね21の弾性反力に比べてより小さい力でレリーズ機構23を動作させることができる。
このオートクラッチ機構10では、レリーズ機構23が、皿ばね21に抗して動作すると、皿ばね21がさらに変形するが、皿ばね21からの弾性反力は従来に比べて大きくはならない。このため、ペダル11が操作され、レリーズ機構23によりクラッチ12が動作する際、クラッチ12に内装された弾性材21の弾性反力に起因してペダル11に作用する反力は、従来に比べて総じて小さくなる。
従って、この実施形態に係るオートクラッチ機構10を、鞍乗型車両に採用すれば、ペダル11を操作して、クラッチ12が断続され、ギヤがシフトされる際のペダル11に作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなる。このため、ギヤがシフトする際に、ペダル11に作用する反力の変化が、ペダル11を通して操縦者に伝わり易くなる。また、ペダル11に作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなるので、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができる。
さらにこの実施形態では、組付部材34を係合させた径方向外側の部位42からレリーズ機構23を係合させた径方向内側の部位43までの距離を、組付部材34を係合させた径方向外側の部位42からプレッシャプレート33に当接した中間位置41までの距離よりも長くしている。すなわち、この実施形態では、皿ばね21には、組付部材34を係合させた径方向外側の部位を支点とし、レリーズ機構23が係合した径方向内側の部位を力点とし、プレッシャプレート33に当接した点41を作用点とした梃子の原理が利用されている。これにより、レリーズ機構23は、より小さい力で皿ばね21を押すことにより、クラッチ12を切ることができる。
以上の通り、この実施形態では、弾性材として皿ばね21を用い、さらに皿ばね21の配設構造において、梃子の原理を利用することにより、ペダル11に作用する反力を低く抑えることを図っている。
また、この実施形態では、さらにレリーズ機構も工夫している。
すなわち、上述した構造では、皿ばね21の配設構造に梃子の原理を利用しているので、レリーズ機構23が係合した皿ばね21の径方向内側の部位43(力点)の移動量に比べて、皿ばね21がプレッシャプレート33に当接した点(作用点)の移動量が小さい。クラッチ12を確実に切るためには、皿ばね21がプレッシャプレート33に当接した点(作用点)を所要の距離移動させる必要がある。これに対し、ペダル11の操作角は、操縦者の操作性を考慮して、20度前後(この実施形態では、18度)程度に調整されているため、ペダル11の操作角を大きくすることで対応することは望ましくない。
そこで、この実施形態では、オートクラッチ機構10のレリーズ機構23は、図5に示すように、下記の変換機構51と、押出部材52と、梃子部材53を組み合わせている。変換機構51は、ペダル11に連動して回動するペダルシャフト61の回動に基づいて直線運動を出力する出力部材62を備えている。押出部材52は、皿ばね21の径方向内側の部位43に当接し、出力部材62の直線運動に連動して直動して、皿ばね21をプレッシャプレートから離れる方向に押す部材である。また、梃子部材53は、固定部材64に揺動可能に支持された支点71と、出力部材62から直線運動が入力される力点72と、押出部材52に当接し、押出部材52に直線運動を出力する作用点73とを有している。
このオートクラッチ機構10によれば、上記のようにレリーズ機構23に梃子の原理を利用することにより、ペダル11の操作角を変更することなく、ペダル11の操作に応じて、皿ばね21に当接する押出部材52を所要の距離移動させることができる。
また、この実施形態では、梃子部材53は、支点から作用点までの距離を、支点から力点までの距離よりも長くしている。これにより、ペダル11の操作角を変更することなく、皿ばね21に当接した押出部材52の可動距離を大きくすることができる。これにより、上述したように皿ばね21の配設構造において梃子の原理を利用した場合でも、より確実にクラッチを切ることができる。
以下、このレリーズ機構23の構造をさらに詳しく説明する。
この実施形態では、変換機構51は、図5に示すように、上述した出力部材62に加えて、入力部材81と、変換部材82と、ボール83とを備えている。入力部材81は、ペダルシャフト61に固定された板状の部材で、変換部材82は回動せずに、ペダルシャフト61に沿って移動可能な板状部材である。この実施形態では、変換部材82は、ペダルシャフト61を取り付けたハウジング84にペダルシャフト61と平行に配設された他のシャフト85に係合することにより回動が規制されている。入力部材81と変換部材82は、それぞれペダルシャフト61に対向して配設されており、対向する面に、それぞれボール83が嵌る窪み81a、82aが形成されている。ボール83は入力部材81と変換部材82の窪み81a、82aに挟まれている。出力部材62はペダルシャフト61に装着されるとともに、斯かる変換部材82に取り付けられている。
次に、押出部材52は、この実施形態では、変速機13の中空のメインシャフト37内に挿通された第1ロッド91、ボール92、第2ロッド93とで構成されている。第1ロッド91は、メインシャフト37から梃子部材53側に突出している。ボール92は、第1ロッド91と第2ロッド93に挟まれており、第1ロッド91と第2ロッド93の間で、回転を伝えずに軸方向の動きを伝達する部材である。第2ロッド93は、メインシャフト37から突出した先端部が、径方向に広がっており、メインシャフト37からの抜け止めが構成されている。第2ロッド93の先端は、径方向外側にアーム部94が延在している。アーム部94は、皿ばね21の径方向内側の部位43に対し、自然状態における内側面(プレッシャプレート33に当接している側の面)に当接している。
梃子部材53は、ハウジング84に固定的に配設された固定部材64に揺動可能に支持された部材であり、片側が変換機構51の出力部材62に当接し、反対側が押出部材52の第1ロッド91の端部に当接している。そして、固定部材64に揺動可能に支持された点を支点71とし、出力部材62に当接した点を力点72とし、押出部材52に当接した点を作用点73としている。
操縦者がペダル11を操作すると、ペダルシャフト61と入力部材81が回動し、入力部材81と変換部材82の窪み81a、82aの位置が周方向にずれる。入力部材81と変換部材82の窪み81a、82aの位置がずれると、入力部材81と変換部材82の窪み81a、82aに挟まれたボール83が転がりながら窪み81a、82aから抜け出るように動く。この際、入力部材81はペダルシャフト61に固定されており、変換部材82はシャフト85により回動が規制されているから、ボール83が転がり、窪み81a、82aから抜け出る動作に応じて、ペダルシャフト61に沿って図5中の左側に移動する。出力部材62は、変換部材82に取り付けられており、変換部材82と一緒に図5中の左側に移動する。
出力部材62が図5中の左側に動くと、出力部材62に当接した梃子部材53が支点71を中心に揺動し、梃子部材53の反対側に当接した押出部材52が、クラッチ12側(図5中の右側)に押し出される。押出部材52が押し出されると、押出部材52に当接した皿ばね21の径方向内側の部位がプレッシャプレート33から離れる方向に押し動かされ、皿ばね21からプレッシャプレート33に作用している押圧力が緩和され、クラッチ12が切れる。
このように、この実施形態では、レリーズ機構23において、梃子部材53を介在させて、出力部材62の動きを押出部材52に伝えることにより、押出部材52を必要な距離動かしている。これにより、例えば、出力部材62の動きに比べて、押出部材52を大きく動かすこともできる。この実施形態では、上述したように皿ばね21を配設する際に梃子の原理を利用し、さらにレリーズ機構23にも梃子の原理を利用することにより、より確実にクラッチ12を動作させている。
なお、この実施形態では、変速機13を操作する変速機操作機構24(図1参照)は、図5中のペダルシャフト61に連結されている。変速機操作機構24は、ラチェット機構などを備え、ペダルシャフト61の回動に連動して、上述したレリーズ機構23でクラッチ12が切られたタイミングで変速機13を動作させる。このオートクラッチ機構10は、上述したように、皿ばね21の弾性反力に起因して、ペダル11に作用する反力を低く抑えることができる。特に、レリーズ機構23でクラッチ12が切られ、変速機操作機構24が変速機13を動作させるタイミングにおいて、ペダル11に作用する反力を低く抑えることができる。これにより、ギヤがシフトする際の感触がペダル11を通して操縦者に伝わり易い。
以上、本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構を説明したが、本発明のオートクラッチ機構は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した説明において、クラッチ12における弾性材21は、弾性材21の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きを考慮し、弾性材21の変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有している。そして、オートクラッチ機構10は、クラッチ12の動作によって規定される弾性材21の使用領域に、傾き減少領域が含まれている。
弾性材21の弾性特性は、図4に示すものに限定されず、例えば、図10に示すもののように、傾き減少領域が存在するものであればよい。この場合、弾性材21は使用領域の全域が傾き減少領域であってもよい。これにより、ペダルに作用する反力を低く抑える効果がより効果的に得られる。
また、クラッチ12における弾性材21は、弾性材21の変形に対する弾性荷重で評価することもできる。すなわち、上述した実施形態のオートクラッチ機構10では、図4に示すように、クラッチ12における弾性材21は、弾性材21の変形に対する弾性荷重が、当該変形が大きくなるにつれて減少する弾性荷重減少領域を有している。そして、クラッチ12の動作によって規定される弾性材21の使用領域に、弾性荷重減少領域が含まれている。
このオートクラッチ機構10によれば、弾性材の使用領域に上記の弾性荷重減少領域が含まれているため、図2に示すように、ギヤがシフトされる際のペダル11に作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなる。このため、ギヤがシフトする際に、ペダル11に作用する反力の変化が、ペダル11を通して操縦者に伝わり易くなる。また、ペダル11に作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなるので、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができる。上述した実施形態のオートクラッチ機構10は、弾性材の構成についてこのように考えてもよい。
なお、上述した実施形態では、図4に示すように、クラッチ12の動作によって規定される弾性材21の使用領域の全域に、弾性荷重減少領域が含まれている。このため、レリーズ機構23によりクラッチ12が動作する際、クラッチ12に内装された弾性材21の弾性反力に起因してペダル11に作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなるという効果は大きい。また、ギヤがシフトする際に、ペダル11に作用する反力の変化が、ペダル11を通して操縦者により顕著に伝わり易い。ただし、皿ばねの使用領域の全域に、上記の弾性荷重減少領域を用いる必要は必ずしもない。
また、上述した実施形態では、弾性材として略円錐形状の皿ばねを用いているが、皿ばねの形状は、クラッチの構造に応じて種々の変更が可能である。例えば、図11(a)に示すように、略円錐形状の皿ばね210であって、中央部に形成された穴211に、内径方向に突した片部212を備えたものでもよい。また、図11(b)に示すように、略円錐形状の皿ばね220であって、中央部に穴221が形成されており、周方向の複数個所に穴222が形成されたものでもよい。また、図11(c)に示すように、略円錐形状の皿ばね230であって、中央部に穴231が形成されており、外径方向に突出した片部232を備えたものでも良い。また、図11(d)に示す弾性材240は、図11(c)に示す皿ばねにおいて、中央部分241を小さくし、外径方向に突出した片部242の長さを長くした略円板形状の板ばねであり、このような形状でもよい。このように、弾性材は、上述したような傾き減少領域、又は、弾性荷重減少領域を備えた所要の弾性特性を発揮するものであればよく、皿ばね、或いは、それに類する板ばねであってもよい。
また、弾性材は皿ばねを例示したが、上述したような傾き減少領域、又は、弾性荷重減少領域を備えた弾性材(弾性体)であれば、皿ばねや板ばねに限らず、本発明のオートクラッチ機構のクラッチに内装する弾性材として用いることができる。例えば、弾性材には、空気の量で弾性的な特性を変化させることができる空気ばねも含まれる。また、弾性材は、弾性特性が異なるコイルばねを組み合わせるなどすることにより、上述したような傾き減少領域、又は、弾性荷重減少領域を備えたものであれば、コイルばねであってもよい。なお、弾性材の形態に応じ、クラッチの構造は適宜に修正される。クラッチやレリーズ機構の構造については、公知のものを適宜に改変すると良い。皿ばねや板ばねに限らず、空気ばねやコイルばねを、弾性材に採用した場合の構造としては、例えば、ペダル操作に連動するレリーズ機構を備え、弾性材が係合部とレリーズ機構とにそれぞれ係合し、レリーズ機構の動作によって、係合部に係合した部位に対してレリーズ機構に係合した部位が相対変位するとともに、弾性荷重を作用させる構造にするとよい。
また、上述した実施形態のオートクラッチ機構10は、ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機13と、弾性材21と、当該弾性材21の弾性反力を受けて変速機13とエンジンとを係合させる係合部22とから構成されたクラッチ12と、弾性材21をクラッチ12の係合部22に当接させつつ弾性変形させて組み付けた組付部材34と、弾性材21に係合しつつ、弾性材21を変形させてクラッチ12をレリーズさせるレリーズ機構23とを備えている。そして、弾性材21は、組付部材34が当接した部位からレリーズ機構23に係合した部位までの距離を、組付部材34が当接した部位からクラッチ12の係合部22に当接した部位までの距離よりも長くしている。
斯かる弾性材21の配設構造により、弾性材21の弾性反力に起因してペダルに作用する反力が、従来に比べて総じて小さくなるので、操縦者のペダル操作に掛かる負担も軽減することができる。また、弾性材21の弾性反力に起因してペダル11に作用する反力が小さくなり、ギヤがシフトする際に、ペダルに作用する反力の変化が、ペダルを通して操縦者に伝わり易くなる。従って、鞍乗型車両用のオートクラッチ機構として好適である。このような弾性材21としては、上述した実施形態のように、例えば、略円錐形状の皿ばねを用いることができる。
以上のとおり、本発明によれば、従来に比べてギヤがシフトする感触が、ペダルを通して操縦者に伝わり易いオートクラッチ機構を備えた鞍乗型車両を提供することができる。
オートクラッチ機構の概念図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のペダル操作角とペダルに作用する反力との関係を示す図。 従来のオートクラッチ機構のクラッチに内装されている弾性材の変形量と弾性荷重との関係を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のクラッチに内装されている弾性材の変形量と弾性荷重との関係を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構を示す横断平面図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構に用いられた皿ばねの模式図であり、(a)は自然状態を示す図、(b)は平坦に変形させた状態を示す図、(c)は反転した状態を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のクラッチの組み立て状態を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のクラッチが組み立てられた状態を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のクラッチをレリーズさせた状態を示す図。 本発明の一実施形態に係るオートクラッチ機構のクラッチをレリーズさせた状態を示す図。 皿ばね(弾性材)の変形例を示す平面図。
符号の説明
10 オートクラッチ機構
11 ペダル
12 クラッチ
13 変速機
21 弾性材(皿ばね)
22 係合部
23 レリーズ機構
24 変速機操作機構
25 エンジン
31 フリクションプレート
32 クラッチプレート
33 プレッシャプレート
34 組付部材
35 クラッチハウジング
36 クラッチボス
37 メインシャフト
38 ドリブンギヤ
39 ボルト
41 中間位置
42 径方向外側の部位
43 径方向内側の部位
51 変換機構
52 押出部材
53 梃子部材
61 ペダルシャフト
62 出力部材
64 固定部材
71 支点
72 力点
73 作用点
81 入力部材
82 変換部材
83 ボール
84 ハウジング
85 シャフト
91 第1ロッド
92 ボール
93 第2ロッド
94 アーム部

Claims (16)

  1. 一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、
    ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、
    弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて、前記変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチと
    を備え、
    前記クラッチにおける前記弾性材は、当該弾性材の変形に対する弾性荷重の変化量の傾きが、当該変形が大きくなるにつれて減少する傾き減少領域を有し、
    前記クラッチの動作によって規定される前記弾性材の使用領域には、前記傾き減少領域が含まれている、オートクラッチ機構。
  2. 前記弾性材は、前記使用領域の全域が前記傾き減少領域である請求項1に記載のオートクラッチ機構。
  3. 一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトするオートクラッチ機構であって、
    ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、
    弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて、前記変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチと
    を備え、
    前記クラッチにおける前記弾性材は、当該弾性材の変形に対する弾性荷重が、当該変形が大きくなるにつれて減少する弾性荷重減少領域を有し、
    前記クラッチの動作によって規定される前記弾性材の使用領域には、前記弾性荷重減少領域が含まれている、オートクラッチ機構。
  4. 前記弾性材は、前記使用領域の全域が前記弾性荷重減少領域である請求項3に記載のオートクラッチ機構。
  5. 前記クラッチは、ペダル操作に連動するレリーズ機構を備え、
    前記弾性材は、前記係合部とレリーズ機構とにそれぞれ係合し、レリーズ機構の動作によって、前記係合部に係合した部位に対して前記レリーズ機構に係合した部位が相対変位するとともに、前記弾性荷重を作用させることを特徴とする備えた請求項1又は請求項3に記載のオートクラッチ機構。
  6. 前記クラッチは、フリクションプレートとクラッチプレートを交互に重ね合わせ、かつ、その片側にプレッシャプレートを重ね合わせた多板式クラッチであり、
    前記弾性材は略円板形状の板ばねであり、
    前記板ばねの自然状態における外側面の径方向の中間位置を前記クラッチのプレッシャプレートに当接させ、前記板ばねの中間位置よりも径方向外側の部位に係合し、前記径方向外側の部位をプレッシャプレート側に移動させて板ばねをクラッチに組み付けた組付部材と、
    前記板ばねの中間位置よりも径方向内側の部位に係合し、前記ペダル操作に連動して、前記径方向内側の部位をプレッシャプレートとは反対側に移動させるレリーズ機構とを備えた請求項1又は請求項3に記載のオートクラッチ機構。
  7. 前記板ばねは、前記組付部材が係合した径方向外側の部位から前記レリーズ機構が係合した径方向内側の部位までの距離が、前記組付部材が係合した径方向外側の部位からプレッシャプレートに当接した中間位置までの距離よりも長い請求項6に記載のオートクラッチ機構。
  8. 前記板ばねは、略円錐形状の皿ばねであることを特徴とする請求項6又は7に記載のオートクラッチ機構。
  9. 前記レリーズ機構は、
    ペダルに連動して回動するペダルシャフトと、
    前記ペダルシャフトの回動から直線運動を出力する出力部材を備えた変換機構と、
    前記皿ばねの前記径方向内側の部位に当接し、前記出力部材の直線運動に連動して直動して、皿ばねをプレッシャプレートから離れる方向に押す押出部材と、
    固定部材に揺動可能に支持された支点と、前記出力部材から直線運動が入力される力点と、前記押出部材に当接し、押出部材に直線運動を出力する作用点とを有する梃子部材と
    を備えた請求項6に記載のオートクラッチ機構。
  10. 前記梃子部材は、支点から作用点までの距離が、支点から力点までの距離よりも長いことを特徴とする請求項9に記載のオートクラッチ機構。
  11. 一のペダル操作に連動してクラッチを切りつつギヤをシフトする鞍乗型車両用オートクラッチ機構であって、
    ペダル操作に連動してギヤをシフトする変速機と、
    弾性材と、当該弾性材の弾性反力を受けて前記変速機とエンジンとを係合させる係合部とから構成されたクラッチと、
    前記弾性材をクラッチの係合部に当接させつつ弾性変形させて組み付けた組付部材と、
    前記弾性材に係合しつつ、弾性材を変形させてクラッチをレリーズさせるレリーズ機構と
    を備え、
    前記弾性材は、組付部材が当接した部位からレリーズ機構に係合した部位までの距離が、組付部材が当接した部位からクラッチの係合部に当接した部位までの距離よりも長い鞍乗型車両用オートクラッチ機構。
  12. 前記弾性材は、板ばねであることを特徴とする請求項11に記載の鞍乗型車両用オートクラッチ機構。
  13. 前記板ばねは、略円錐形状の皿ばねである請求項12に記載の鞍乗型車両用オートクラッチ機構。
  14. 前記弾性材は略円板形状の板ばねであって、
    前記レリーズ機構は、
    ペダルに連動して回動するペダルシャフトと、
    前記ペダルシャフトの回動に基づいて直線運動を出力する出力部材を備えた変換機構と、
    前記板ばねの前記径方向内側の部位に当接し、前記出力部材の直線運動に連動して直動して、プレッシャプレートから離れる方向に板ばねを押す押出部材と、
    固定部材に揺動可能に支持された支点と、前記出力部材から直線運動が入力される力点と、前記押出部材に当接し、押出部材に直線運動を出力する作用点とを有する梃子部材と
    を備えた請求項11に記載の鞍乗型車両用オートクラッチ機構。
  15. 前記梃子部材は、支点から作用点までの距離が、支点から力点までの距離よりも長いことを特徴とする請求項14に記載の鞍乗型車両用オートクラッチ機構。
  16. 請求項1から15の何れか一つに記載のオートクラッチ機構を備えた鞍乗型車両。
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