JP2008039082A - 多板クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチアウタに係合された複数の駆動摩擦板と、クラッチインナに係合され上記駆動摩擦板と交互に配置された複数の被動摩擦板と、上記摩擦板群を軸線方向に圧接させる弾発部材とを備えた多板クラッチにおいて、簡単な構造で、アシスト機能とバックトルクリミッタ機能の両者の機能を達成可能にする。
【解決手段】被動軸に配置される第1カムプレートと、第1カムプレートを軸方向に挟むとともにクラッチインナの内側に相対回転不能かつ被動軸方向に互いに独立に摺動可能な第2カムプレート及び第3カムプレートと、第1カムプレートと第2カムプレートとの間に設けられ駆動軸の回転力が被動軸の回転力を上回った時に摩擦板群の圧接力を増大させるアシストカム機構と、第1カムプレートと第3カムプレートとの間に設けられ被動軸の回転力が駆動軸の回転力を上回った時に摩擦板群の圧接力を減少させるバックトルクリミッタカム機構とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦板圧接力アシスト機構とバックトルクリミッタ機構とを備えた多板クラッチに関するものである。摩擦板圧接力アシスト機構は、駆動トルク増加時に摩擦板の圧接力を増加させてクラッチ容量の増加を図り、バックトルクリミッタ機構は車輪から伝達されるバックトルクを低減するために、摩擦板の圧接力を緩め、摩擦板間の摺動を許容する機構である。以下の説明において、バックトルクリミッタ機構に用いるカムをスリッパカムと呼ぶが、これは摩擦板間の摺動を可能にするカムの意味である。
従来技術として、アシスト機能とバックトルクリミッタ機能の両者の機能を併せ持つ多板クラッチが知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。しかしながら、上記従来技術はアシスト機能とバックトルクリミッタ機能を同一のカムで作用させているため、アシスト機能とバックトルクリミッタ機能を独立して最適化することについて制限があった。また摩擦板の防塵、磨耗、熱膨張等のため、カムプレートのそれぞれにクリアランスを設ける必要があり、アシスト機能とバックトルクリミッタ機能との一方から他方への移行の際に、ラッシュ(不反応状態)が生じるという課題があった。
特開2005−172045号公報 特開2005−325993号公報
本発明は、アシスト機能とバックトルクリミッタ機能とを独立に最適化できる多板クラッチを提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、駆動軸から回転駆動されるクラッチアウタと、被動軸に繋がるクラッチインナと、クラッチアウタに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合された複数の駆動摩擦板と、クラッチインナに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合され上記駆動摩擦板と交互に配置された複数の被動摩擦板と、上記摩擦板群を上記軸線方向に圧接させ上記クラッチアウタとクラッチインナとを摩擦係合させる弾発部材とを備えた多板クラッチにおいて、被動軸に相対回転不能かつ軸方向移動不能に配置され被動軸径方向外方に延出部を備え同延出部の両面にカム機構が形成される第1カムプレートと、上記第1カムプレートの延出部を軸方向に挟むとともに上記第1カムプレートの延出部に対向する面にカム機構が形成され上記クラッチインナの径方向内方に相対回転不能に支持されると共に被動軸方向に互いに独立に摺動可能に設けられる第2カムプレート及び第3カムプレートと、上記第1カムプレートと第2カムプレートとの間に駆動軸の回転力が被動軸の回転力を上回った時に上記摩擦板群の圧接力を増大させるアシストカム機構が設けられ、上記第1カムプレートと第3カムプレートとの間に被動軸に所定のバックトルクが発生した時に上記摩擦板群の圧接力を減少させるバックトルクリミッタカム機構が設けられたことを特徴とする多板クラッチに関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多板クラッチにおいて、上記第1カムプレートは円盤形状をなし、一方の面に配置されるカムの数が、他方の面に配置されるカムの数より多いことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の多板クラッチにおいて、上記第1カムプレートは被動軸方向の両方向へ延びるボス部を備え、上記第2カムプレート及び第3カムプレートは上記第1カムプレートのボス部の外周に摺動可能に保持されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の多板クラッチにおいて、上記第1カムプレートは被動軸の両方向へ延びるボス部を備え、上記第2カムプレート及び第3カムプレートは上記第1カムプレートのボス部の外周に摺動可能に保持され、上記摺動部にはOリングが配置されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の多板クラッチにおいて、第2カムプレートとクラッチインナの間、および第3カムプレートとクラッチインナの間に弾発部材が配置されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の多板クラッチにおいて、上記アシストカム機構またはバックトルクリミッタカム機構は、互いに嵌合する凹凸カムからなる機構またはボールを挿入したカム機構であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によって、簡易な構造で車両の加速時のクラッチ容量の増大と、シフトダウン時のバックトルクの開放の両方の機能を達成することができる。また、アシストカム部材とバックトルクリミッタカム部材との機能を独立させて、最適な作動を設定することができる。
請求項2の発明によって、例えば、使用頻度の高いアシスト機能のカム数を、バックトルクリミッタ機能のカム数より多くするなどして、最適な強度設定をすることができる。
請求項3の発明によって、第1カムプレートの両側の面に、第2カムプレートと第3カムプレートをそれぞれ配置することが容易になる。
請求項4の発明によって、摺動部間の加工精度を緩和し、生産性を向上することができる。
請求項5の発明によって、回転方向のカム間の隙間の精度を上げなくてもすむようになる。また、カムに衝撃が発生しないので、クラッチ容量の変化がリニアでスムーズに変化するようになる。更にカム面の磨耗や衝撃音が低減する。カムの回転方向の相対変位を無くすのでカムは常に密着でき、ラッシュを無くすことが出来る。
請求項6の発明によって、アシストカム機構及びバックトルクリミッタカム機構の両者の機能を合わせ持つ機構を形成することが出来る。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる多板クラッチ1の縦断面図である。このクラッチは自動二輪車等車両の内燃機関のクランク軸から変速機の主軸へ向かう回転動力伝達経路上に設置され、運転者の変速操作に応じて断接されるものである。
図において、変速機主軸2は図示していないクランクケースにボールベアリング3を介して回転可能に支持されている。ボールベアリング3に隣接して、変速機主軸2にスリーブ4及びスリーブ5が設けてあり、スリーブ5の外周にニードルベアリング6を介してクランク軸の駆動歯車に常時噛み合う従動歯車7が変速機主軸2に対して相対回転可能に支持されている。上記従動歯車7の本体部と周囲の歯の部分との間には、緩衝部材8が設けてある。従動歯車7に隣接してクラッチアウタ9が設けてあり、そのボス部9aは上記従動歯車7のボス部7aの外周に保持されている。クラッチアウタ9は上記従動歯車7と一体回転するようリベット10で接続されている。
クラッチアウタ9の内側にクラッチインナ11が設けてある。上記クラッチアウタ9には、同クラッチアウタに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合された複数の駆動摩擦板12が設けてある。上記クラッチインナ11には、同クラッチインナに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合された複数の被動摩擦板13が設けてある。上記駆動摩擦板12と被動摩擦板13とは交互に配置され摩擦板群を形成している。上記クラッチインナ11の外側端には加圧プレート11aが一体に形成され、上記摩擦板群の外端側に当接している。上記従動歯車7のボス部7aに環状スペーサ14を介して受圧プレート15が隣接している。受圧プレート15のボス部15aは変速機主軸2にスプライン嵌合されて支持されている。受圧プレート15の外周部は、上記摩擦板群の奥端側に当接している。
上記受圧プレート15のボス部15aに隣接して、変速機主軸2に第1カムプレート16のボス部16aがスプライン嵌合されて支持されている。第1カムプレート16は、主軸2の径方向外方に延出部16bを備え同延出部の両面にカム機構が形成されている。
クラッチインナ11の内周部に設けられた内向きに突出したスプライン11bに、第2カムプレート17と第3カムプレート18が対をなして、上記第1カムプレート16の延出部16bを軸方向に挟む位置に、それぞれ軸方向に独立に摺動可能に嵌装されている。第1カムプレート16は変速機主軸方向の両方向に延びるボス部16aを備えている。第2カムプレート17のボス部17aおよび第3カムプレート18のボス部18aは、それぞれ第1カムプレート16のボス部16aの外周に軸方向摺動可能に嵌装されている。上記摺動面にはOリング19が装着されている。上記第2カムプレート17と第3カムプレート18には、上記第1カムプレート16の延出部16bの対向面との間に、それぞれカム機構が形成されている。上記第1カムプレート16のボス部16aに隣接して、ワッシャ20とナット21が設けられ、受圧プレート15及び第1カムプレート16を軸方向移動不可に固定している。
上記Oリング19は、第1カムプレート16のボス部16aと第2カムプレート17のボス部17aの間、及び、第1カムプレート16のボス部16aと第3カムプレート18とのボス部18aの間に介装され、摺動面を、金属間摺動ではなく、Oリング19と第1カムプレート16のボス部16aの外面との間で摺動するようにしてある。即ち、第1カムプレート16のボス部16aと第2、第3カムプレート17、18のボス部17a、18aとの摺動面間の寸法公差が若干緩められ、第2カムプレート17、第3カムプレート18に若干の傾斜が許容されるので、複数の凸カムと凹カムとの間の当たり面の当接を均等化することができる。これによって、カム機構部の公差管理も緩められるので、生産性が向上する。
主軸2の中心孔2aの端部に操作ロッド22が嵌装されている。その外周部にボールベアリング23を介して操作プレート24が保持され、操作プレート24の外周はクラッチインナ11の内周に装着された止めリング25に係合している。クラッチインナ11の内周側奥部に止めリング26が設けてあり、ばね受け部材27を介して第2カムプレート17を押す皿ばね28が設けてある。また、操作プレート24の外周部に隣接して設けられたばね受け部材29を介して第3カムプレート18を押す皿ばね30が設けてある。皿ばね28は皿ばね30より強力である。皿ばね28は、内周部で第2カムプレート17を第1カムプレート16の方へ押すと共に、外周部でクラッチインナ11を受圧プレート15の方向、即ち摩擦板群圧接方向へ押している。他方の皿ばね30は皿ばね28より弱いばねであるが、内周部で第3カムプレート18を第1カムプレート16の方へ押すと共に、外周部でクラッチインナ11を摩擦板群離間方向に押している。皿ばね28の方が強力であるから、内燃機関停止時、及び通常運転時には、摩擦板群は皿ばねの全体としての付勢力によって圧接方向へ押されている。
クラッチの接続を断にするときには、操作ロッド22を、皿ばねの全体付勢力に抗してクラッチの外方へ引き、クラッチインナ11を外方へ移動させ、摩擦板12、13を離間させることによってクラッチは断となる。なお、上記のようにクラッチインナ11を両側からばねで押すことによって、クラッチインナ11の作動安定性が向上し、これによってガタが防止されるので、公差許容値の拡大が可能となり、生産性が向上する。また皿ばねの小径側で第2カムプレートと第3カムプレートを第1カムプレートの方へ押しているので、凸カムと凹カムの当たり面の位置が安定する。
図1において、第1カムプレート16と第2カムプレート17との間にアシストカム機構が形成されている。これは第1カムプレート16に設けられたアシスト凹カム31と第2カムプレート17に設けられたアシスト凸カム32とからなる機構である。また、第1カムプレート16と第3カムプレート18との間にスリッパカム機構が形成されている。これは第1カムプレート16に設けられたスリッパ凹カム33と第3カムプレート18に設けられたスリッパ凸カム34とからなる機構である。第1カムプレート16のボス部16aにオイル孔16cが形成されている。これによって、第1、第2、第3カムプレートとクラッチインナ11とに囲まれた空間へ、変速機主軸2の中心孔2aからオイルを供給してカム機構を潤滑することができる。
図2、図3はカムプレートの斜視図である。図2(a)は第1カムプレート16の斜視図、図2(b)は第2カムプレート17の斜視図であり、いずれもアシストカムが形成されている対向面の形状を示している。第1カムプレート16の延出部16bの一面にアシスト凹カム31が6個形成されている。第2カムプレート17の上記凹カム31の対向面にアシスト凸カム32が6個形成されている。上記凹カム31の奥部及び凸カム32の頭部はいずれも球面形に仕上げられている。第2カムプレート17の周囲部の突起に設けてある溝はクラッチインナ11のスプライン11bに嵌る嵌合溝17bである。
図3(a)は第1カムプレート16の斜視図、図3(b)は第3カムプレート18の斜視図であり、いずれもスリッパカムが形成されている対向面の形状を示している。第1カムプレート16の延出部16bの、アシスト凹カム31とは反対側の面にスリッパ凹カム33が3個形成されている。第3カムプレート18の上記凹カム33の対向部にスリッパ凸カム34が3個形成されている。上記凹カム33の奥部及び凸カム34の頭部はいずれも球面形に仕上げられている。第3カムプレート18の周囲部の突起に設けてある溝はクラッチインナ11のスプライン11bに嵌る嵌合溝18bである。
図4は、第1カムプレート16の、図3(a)に示したスリッパ凹カム33が形成されている面の正面図である。上記凹カム33に係合するスリッパ凸カム34の断面も示してある。反対側の面に形成されているアシスト凹カム31とこれに係合するアシスト凸カム32は破線で示してある。図4に示した面を軸線方向から見たとき、上記両凹カム31、33は重ならないように周方向位置をずらして配置されているので、第1カムプレート16の延出部16bを薄く形成することが出来る。
図1において、内燃機関停止時には、皿ばね28、30が、全体としてクラッチインナ11を押しているので、駆動摩擦板12と被動摩擦板13は加圧プレート11aと受圧プレート15の間で圧接されている。内燃機関からの駆動トルクが従動歯車7を通じて多板クラッチ1に入力されると、クラッチアウタ9が回転し、クラッチアウタ9に係合している駆動摩擦板12と、駆動摩擦板12に圧接されている被動摩擦板13と、被動摩擦板13に係合しているクラッチインナ11と、クラッチインナ11にスプライン嵌合されている第2カムプレート17と第3カムプレート18は、共に回転する。
図5は図4のV−V断面展開図である。図におけるカムプレートの回転方向は図の矢印Rの方向である。中央の第1カムプレート16の両側で、第2カムプレート17と第3カムプレート18は、第1カムプレート16に対して、図において左右方向に、互いに独立に、若干動くことができる。
図5において、回転が始まると、上記のように同じ方向に回転している第2カムプレート17、第3カムプレート18には、駆動トルクA1が加わる。第2カムプレート17に形成されているアシスト凸カム32は、第1カムプレート16に形成されているアシスト凹カム31の周縁部の一方の傾斜面上の対向点35に予め当接している。上記回転が始まると、第2カムプレート17は上記駆動トルクA1に相当する押圧力A2で第1カムプレート16を回転方向に押し、上記駆動トルクA1を伝達する。第3カムプレート18に形成されているスリッパ凸カム34も駆動トルクA1と同じ方向へ移動するが、第1カムプレート16に形成されているスリッパ凹カム33の周縁部との距離は大きくしてあり、対向点に当接していないので、スリッパカム側でのトルクの伝達は行われない。上記アシストカムから伝達される駆動トルクA1によって、第1カムプレート16も駆動トルクA1で駆動される。この駆動トルクA1は、第1カムプレート16にスプライン嵌合されている変速機主軸2に伝達され、変速機主軸2も駆動トルクA1で回転する。以上は、多板クラッチ1の通常運転時の回転駆動力伝達メカニズムである。
内燃機関から従動歯車7を通じて多板クラッチ1に入力される駆動トルクA1の増加に伴って、アシスト凸カム32がアシスト凹カム31上の対向点35に加えている押圧力A2が増加すると、アシスト凸カム32自体が上記押圧力A2の傾斜面方向の成分A3によって傾斜面方向に押される。このA3の変速機主軸方向の成分の総和が皿ばね28を介して第2カムプレートに加えられる押圧力を越えた時、第2カムプレート17は傾斜面に沿って上記成分A3の方向へ動く。この移動は皿ばね28を介してクラッチインナ11に伝わり、クラッチインナ11と一体の加圧プレート11aを摩擦板12、13を圧接する方向へ押す。内燃機関からの駆動トルクA1の大きさに応じて、上記の第2カムプレート17がアシスト凹カムの傾斜面方向へ移動し、加圧プレート11aを、摩擦板12、13の圧接力を支援(アシスト)する方向へ動かし、増加した駆動トルクを伝達する。上記第2カムプレート17の移動量は、摩擦板群からの圧接力の反力とのバランスで決まる。
次に、車両がエンジンブレーキを掛けた時、従動歯車7を介して多板クラッチ1に入力される駆動トルクA1より、車輪から変速機主軸2を経て第1カムプレート16を介して多板クラッチ1に伝わるバックトルクB1の方が大きくなる場合がある。この過大なバックトルクは、タイヤが地面に対してスリップしながら変速機主軸を経てクラッチに加えているトルクである。多板クラッチ1が接続状態のままであると、タイヤのスリップが続くので操縦不安定となり、またタイヤが磨耗し、更に駆動系にも負担がかかるので好ましくない。この場合には、エンジンからタイヤにかかるブレーキ力を緩和して、タイヤをある程度自由回転させる方が良い。
図5において、矢印B1はバックトルクの方向をあらわしている。第1カムプレートに設けられたスリッパ凹カム33の周縁部の一方の傾斜面は、第3カムプレート上のスリッパ凸カム34の基部の対向点36に予め当接している。変速機主軸2から伝達されるバックトルクB1が駆動トルクA1より大きくなると、スリッパ凹カム33の周縁部は、スリッパ凸カム34の対向点36を、上記バックトルクB1に相当する押圧力B2で押し、スリッパ凸カム34を介して第3カムプレート18を回転方向へ押す。他方の側の、アシスト凹カムの周縁部とアシスト凸カムの基部との間隔は、上記スリッパカムの場合より大きくしてあるので当接せず、第2カムプレート側でのバックトルクの伝達は行われない。
バックトルクB1が増加し、スリッパ凹カム33の周縁部がスリッパ凸カム34の対向点36に加えている押圧力B2が増加すると、スリッパ凸カム34自体が、上記押圧力B2の反力の傾斜面方向の成分B3によって傾斜面方向へ押される。このB3の変速機主軸方向の成分の総和が皿ばね30を介して第3カムプレートに加えられる押圧力を越えた時、第3カムプレート18は傾斜面に沿って上記反力成分B3の方向へ動く。この移動は皿ばね30を介してクラッチインナ11に伝わり、クラッチインナ11と一体の加圧プレート11aを摩擦板12、13を離間させる方向へ動かす。即ち、変速機主軸からのバックトルクB1が駆動トルクA1より大きくなると、上記第3カムプレート18が移動し、加圧プレート11aの摩擦板に対する圧接力を低減させ、摩擦板12、13を摺動させる。これによってスリッパカム機構はトルクの伝達を低減させ、バックトルクリミッタとして機能し、車両の操縦が安定し、またタイヤの磨耗が防止される。
図6は本発明の第2実施形態の多板クラッチ40の縦断面図である。変速機主軸に第1カムプレート41のボス部41aがスプライン嵌合されて支持されている。第1カムプレート41は、主軸2の径方向外方に延出部41bを備え同延出部の両面にカム機構が形成されている。クラッチインナ11の内周部に設けられた内向きに突出したスプラインに、第2カムプレート42と第3カムプレート43が対をなして、上記第1カムプレート41の延出部41bを軸方向に挟む位置に、それぞれ軸方向に独立に摺動可能に嵌装されている。第1カムプレート41は変速機主軸方向の両方向に延びるボス部41aを備えている。第2カムプレート42のボス部42aおよび第3カムプレート43のボス部43aは、それぞれ第1カムプレート41のボス部41aの外周に軸方向摺動可能に嵌装されている。上記摺動面にはOリングが装着されている。上記第2カムプレート42と第3カムプレート43には、上記第1カムプレート41の延出部41bの対向面との間に、それぞれカム機構が形成されている。
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、第1カムプレート41、第2カムプレート42、第3カムプレート43に、凹カムの働きをする収容凹部が設けられ、これらに凸カムの働きをする鋼ボール44が収容されていることである。即ち、第1カムプレート41の収容凹部45と第2カムプレート42の収容凹部46との間に鋼ボール44が収容され、アシストカム50として働く。また、第1カムプレート41の収容凹部47と第3カムプレート43の収容凹部48との間に鋼ボール44が介装され、スリッパカム51として働く。上記以外の部分の構成は第1実施形態と同じである。図において、形状・機能が第1実施形態と同じ部材に関しては第1実施形態と同じ符号が付してある。
図7は第1カムプレート41を、第3カムプレート43側から見た正面図である。第1カムプレート41のスリッパカム51として機能する鋼ボール44とその収容凹部47が実線で示してある。収容凹部47の一端に形成されている傾斜面47aも示してある。反対側のアシストカム50として機能する鋼ボール44と収容凹部45と傾斜面45aは破線で示してある。図7に示した面を軸線方向から見たとき、第1カムプレート41に設けられた収容凹部45、47は重ならないように周方向位置をずらして配置されているので、第1カムプレート41の延出部41bを薄く形成することが出来る。
図8は、図7のVIII−VIII断面展開図である。カムプレート41、42、43の回転方向は、矢印Rの方向である。中央の第1カムプレート41の両側で、第2カムプレート42と第3カムプレート43は独立に、第1カムプレート41に対して、回転方向の相対的ずれと、軸方向の若干の相対的離間が可能である。矢印A1は第2カムプレート42と第3カムプレート43にかかる駆動トルクの方向、矢印B1は第1カムプレート41にかかるバックトルクの方向を示している。第2カムプレート42側に収容凹部を持つカムはアシストカム50、第3カムプレート43側に収容凹部を持つカムはスリッパカム51である。
アシストカム50は、第1カムプレート41と第2カムプレート42との対向面に形成された収容凹部45、46の内部に鋼ボール44を共同して挟んで収容している。両収容凹部45、46の鋼ボール44の中心に関して対称の位置にそれぞれ傾斜面45a、46aが形成されている。第2カムプレート42の傾斜面46aは駆動トルクA1に向き合う側に設けられ、第1カムプレート41の傾斜面45aは駆動トルクA1の指す側に設けてある。
スリッパカム51は、第1カムプレート41と第3カムプレート43との対向面に形成された収容凹部47、48の内部に鋼ボール44を共同して挟んで収容している。両収容凹部47、48の鋼ボール44の中心に関して対称の位置にそれぞれ傾斜面47a、48aが形成されている。第1カムプレート41の傾斜面47aはバックトルクB1に向き合う側に設けられ、第3カムプレート43の傾斜面48aはバックトルクB1の指す側に設けてある。
内燃機関から従動歯車を通じて多板クラッチ40に入力される駆動トルクA1が増加し、バックトルクB1を越えると、第2カムプレート42と第3カムプレート43が、第1カムプレート41に対して駆動トルクの方向に相対的に前進する。この時、第2カムプレート42は鋼ボール44を転動させ、鋼ボール44は傾斜面45a、46aに乗り上げる。このような乗り上げが起こると、第2カムプレート42は第1カムプレート41と離れる方向へ押される。この押圧力が皿ばね28を介して第2カムプレート42に加えられる押圧力を越えた時、第2カムプレート42は第1カムプレート41から離れ、皿ばね28を介してクラッチインナ11を受圧プレート15の方向へ押す。即ち加圧プレート11aを、摩擦板の圧接力を支援(アシスト)する方向へ動かし、増加した駆動トルクを伝達する。第3カムプレート43にも駆動トルクはかかっているが、第1カムプレート41との間に、鋼ボールが乗り上げる方向に傾斜面が形成されていないので、第3カムプレート43側の離間は起こらない。
図5において、矢印B1はバックトルクの方向をあらわしている。変速機主軸2から伝達されるバックトルクB1が駆動トルクA1より大きくなると、第1カムプレート41はバックトルクB1に相当する押圧力によって鋼ボール44を介して第3カムプレート43を押す。バックトルクがある値を越えると、第1カムプレート41が第3カムプレート43に対してバックトルクB1と同じ方向へ相対的に前進し、第1カムプレート41は鋼ボール44を転動させ、鋼ボール44は傾斜面47a、48aに乗り上げる。このような乗り上げが起こると、第3カムプレート43は第1カムプレート41から離間する方向へ押される。この押圧力が皿ばね30を介して第3カムプレート43に加えられる押圧力を越えた時、第3カムプレート43は第1カムプレート41から離れ、皿ばね30を介してクラッチインナ11を、摩擦板の圧接力を緩和する方向へ動かし、摩擦板を相互に摺動(スリップ)させる。これによって、スリッパカム機構は駆動源からのトルクの伝達を低減させ、バックトルクリミッタとして機能し、車両の操縦が安定し、タイヤの磨耗が防止される。バックトルクがかかっている第1カムプレート41の押圧力は第2カムプレート42にも加えられるが、第1カムプレート41と第2カムプレート42との間には、鋼ボールが乗り上げる方向に傾斜面が形成されていないので、第2カムプレート42と第1カムプレート41との離間は起こらない。
以上詳述したように、本発明の実施形態においては、次の効果がもたらされる。
(1)簡易な構造で車両の加速時のクラッチ容量の増大と、シフトダウン時のバックトルクの開放の両方の機能を達成することができる。また、アシストカム部材とバックトルクリミッタカム部材との機能を独立させて、最適な作動を設定することができる。
(2)使用頻度の高いアシスト機能のカム数を、バックトルクリミッタ機能のカム数より多くして、最適な強度設定をすることができる。
(3)第1カムプレートは被動軸方向の両方向へ延びるボス部を備えているので、第1カムプレートの両側の面に、第2カムプレートと第3カムプレートをそれぞれ配置することが容易になる。
(4)摺動部にはOリングが配置されているので、摺動部間の加工精度を緩和し、生産性を向上することができる。
(5)第2カムプレートとクラッチインナの間、および第3カムプレートとクラッチインナの間に弾発部材が配置されているので、回転方向のカム間の隙間の精度を上げなくてもすむようになる。また、カムに衝撃が発生しないので、クラッチ容量の変化がリニアでスムーズに変化するようになる。更にカム面の磨耗や衝撃音が低減する。
(6)アシストカム機構及びバックトルクリミッタカム機構は、互いに嵌合する凹凸カムからなる機構またはボールを挿入したカム機構を採用しているので、アシストカム機構及びバックトルクリミッタカム機構の両者の機能を独立に併せ持つ機構を形成することが出来る。
本発明の第1実施形態にかかる多板クラッチ1の縦断面図である。 (a)は第1カムプレート16の斜視図、(b)は第2カムプレート17の斜視図であり、いずれもアシストカムの形状を示している。 (a)は第1カムプレート16の斜視図、(b)は第3カムプレート18の斜視図であり、いずれもスリッパカムの形状を示している。 第1カムプレート16のスリッパ凹カム33が形成されている面の正面図である。 図4のV−V断面展開図である。 本発明の第2実施形態の多板クラッチ40の縦断面図である。 第1カムプレート41を、第3カムプレート43側から見た正面図である。 図7のVIII−VIII断面展開図である。
符号の説明
1…多板クラッチ、9…クラッチアウタ、11…クラッチインナ、11a…加圧プレート、12…駆動摩擦板、13…被動摩擦板、15…受圧プレート、16…第1カムプレート、16a…ボス部、17…第2カムプレート、18…第3カムプレート、19…Oリング、28…皿ばね、30…皿ばね、31…アシスト凹カム、32…アシスト凸カム、33…スリッパ凹カム、34…スリッパ凸カム、40…第2実施形態の多板クラッチ、41…第1カムプレート、41a…ボス部、42…第2カムプレート、43…第3カムプレート、44…鋼ボール、45…収容凹部、45a…傾斜面、46…収容凹部、46a…傾斜面、47…収容凹部、47a…傾斜面、48…収容凹部、48a…傾斜面、50…アシストカム、51…スリッパカム。

Claims (6)

  1. 駆動軸から回転駆動されるクラッチアウタと、
    被動軸に繋がるクラッチインナと、
    クラッチアウタに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合された複数の駆動摩擦板と、
    クラッチインナに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合され上記駆動摩擦板と交互に配置された複数の被動摩擦板と、
    上記摩擦板群を上記軸線方向に圧接させ上記クラッチアウタとクラッチインナとを摩擦係合させる弾発部材とを備えた多板クラッチにおいて、
    被動軸に相対回転不能かつ軸方向移動不能に配置され被動軸径方向外方に延出部を備え同延出部の両面にカム機構が形成される第1カムプレートと、
    上記第1カムプレートの延出部を軸方向に挟むとともに上記第1カムプレートの延出部に対向する面にカム機構が形成され上記クラッチインナの径方向内方に相対回転不能に支持されると共に被動軸方向に互いに独立に摺動可能に設けられる第2カムプレート及び第3カムプレートと、
    上記第1カムプレートと第2カムプレートとの間に駆動軸の回転力が被動軸の回転力を上回った時に上記摩擦板群の圧接力を増大させるアシストカム機構が設けられ、
    上記第1カムプレートと第3カムプレートとの間に被動軸に所定のバックトルクが発生した時に上記摩擦板群の圧接力を減少させるバックトルクリミッタカム機構が設けられたことを特徴とする多板クラッチ。
  2. 上記第1カムプレートは円盤形状をなし、一方の面に配置されるカムの数が、他方の面に配置されるカムの数より多いことを特徴とする請求項1に記載の多板クラッチ。
  3. 上記第1カムプレートは被動軸方向の両方向へ延びるボス部を備え、
    上記第2カムプレート及び第3カムプレートは上記第1カムプレートのボス部の外周に摺動可能に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の多板クラッチ。
  4. 上記第1カムプレートは被動軸の両方向へ延びるボス部を備え、
    上記第2カムプレート及び第3カムプレートは上記第1カムプレートのボス部の外周に摺動可能に保持され、上記摺動部にはOリングが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多板クラッチ。
  5. 第2カムプレートとクラッチインナの間、および第3カムプレートとクラッチインナの間に弾発部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多板クラッチ。
  6. 上記アシストカム機構またはバックトルクリミッタカム機構は、互いに嵌合する凹凸カムからなる機構またはボールを挿入したカム機構であることを特徴とする請求項1に記載の多板クラッチ。

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