JP2008038851A - 燃料噴射弁及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量係数を相対的に大きくした噴孔を有するVCO型の燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】先端にバルブ部20BAを有するニードル弁20と、前記ニードル弁を軸AX方向に往復動可能に収納すると共に、前記バルブ部20BAが当接するシート面13STを有し、前記バルブ部20BAが前記シート面13STに当接したときに燃料流入口12ENを閉じるように形成した噴孔12を有するノズルボディ10とを含む燃料噴射弁1であって、前記噴孔12の軸線HAと前記燃料流入口12ENが形成されている前記シート面13STとが直交している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関に好適に採用できる燃料噴射弁に関する。より詳細には、いわゆるVCO(Valve Covered Orifice)タイプの燃料噴射弁に関する。
ディーゼルエンジン、燃料直噴型のガソリンエンジン等の内燃機関では気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁が採用されている。一般な燃料噴射弁は、噴孔を備えたノズルボディ及びこのノズルボディ内で中心軸方向に移動可能なニードル弁を備えている。そして、ニードル弁を移動させることにより、噴孔の開度を調整して燃料が噴射される。このような燃料噴射弁はエンジンの状態に応じて適量の燃料を微粒化させて噴射できるものが好ましいとされ、十分に微粒化した燃料を噴霧することでエミッションの改善や燃費の向上を図ることができる。
従来から、燃料噴射弁についてはサック(Sac)タイプ或いはミニサック(Mini-Sac)を備えたサック型と称される燃料噴射弁と、VCO型と称される燃料噴射弁とが知られている。サック側の燃料噴射弁は、ノズルボディの先端に形成した袋状のサック部に噴孔が設けてあり、サック部に溜めた燃料を噴射させる。しかし、燃料溜りとなるサック部があると燃料噴射を停止させた後に、サック部内に残留した燃料が漏れ出してしまう場合がある。これは「後だれ」現象などと称され、この現象が発生すると液滴状の燃料が筒内に入ってしまうので排気エミッションなどを悪化させる要因となる。
そこで、内部に配置したニードル弁を下限位置に下げたときに、先端に形成した円錐形状の一部(この部分をバルブ部と称する)で噴孔の入口(燃料流入口)を閉じるように構成したVCO(バルブカバードオリフィス)型の燃料噴射弁(以下、VCO型燃料噴射弁と称する)が提案されている。このVCO型燃料噴射弁の場合には、サック型の燃料噴射弁のように燃料溜りの部位に噴孔が形成されていないので上記した後だれの問題を防止できる。
ところが、VCO型の燃料噴射弁の場合、ニードル弁のバルブ部でノズルボディの壁面に形成された噴孔の入口を開閉することで燃料の通過量を調整する。よって、燃料噴射の初期は、ニードル弁がノズルボディに着座していた状態からシフト量を小さく引き上げた状態となる。そのためVCO型の燃料噴射弁における噴射初期は、ノズルボディとニードル弁との間に形成される狭い隙間を燃料が通過して噴孔入口に流れ込む状態となる。よって、噴孔内での燃料圧は小さなものとなり、出口から噴射させる燃料が液柱状となり十分に微粒化を十分できない場合があった。
そこで、特許文献1は改良を加えたVCO型燃料噴射弁について開示する。この燃料噴射弁は、ノズルボディ(弁本体)の先端にサック部が設けてある。但し、このサック部には噴孔は形成しされていない。この燃料噴射弁は、一般的なVCO型の燃料噴射弁と同様に、ノズルボディの先端部に形成されたシート面に噴孔が穿設され、ニードル弁の先端部のバルブ部が前記シート面に着座及び離間して噴孔を開閉する。そして、バルブ部の先端側端部付近に、ニードル弁の軸線に対して所定の傾斜角度を有する燃料案内溝が複数刻設してある。
特許文献1の燃料噴射弁は、ニードル弁が離座方向へリフトすると、燃料がシート面とバルブ部との間隙に導かれ、一部の燃料は途中に開口している噴孔へと直接流入する。他の燃料は、その慣性力のために進路を変えることなく、ノズルボディの先端に形成したサック部へと流れる。ここで、ニードル弁のリフト量が少ない噴射初期にあっては、シート面とバルブ部との間隙が狭く燃料の流路が絞られるために、燃料のサック部方向への速度成分は増大し、サック部への燃料流入はより顕著なものとなる。こうして燃料がサック部内に流入すると、サック部が袋状であるので部内の圧力が上昇し、サック部内に流れ込んだ燃料は大きな速度成分を持って、圧力の低い噴孔側へ流れ込ませることができる。
特に、バルブ部の先端側端部に燃料案内溝を形成してあるので、サック部から燃料噴射孔へと流れる燃料に対して流れ方向を制御し、燃料噴射孔内を通過する燃料に強い旋回流を与えることができる。よって、出口から噴射される燃料に噴射方向に対して直角方向に広がる遠心力として作用させて、燃料を微粒化させて空気と混合させることができる。
特開平5−141326号公報
しかしながら、以下で説明するように、VCO型燃料噴射弁に関しては、一般に噴孔の流量係数Cを大きく取ることができないという構造的な問題がある。
細い管内を流れる流体の流量Qは、次の式で求めることができる。
Q=AV (Q:流量、A:管の断面積、V:速度)
V=C√(2ΔP/ρ) (V:速度、C:流速係数、ρは燃料の密度)
なお、燃料噴射弁ではノズルボディに形成した噴孔が管で、燃料が流体に相当する。そして、速度Vは噴孔前後の差圧ΔPと燃料の密度とにより求めることができる。
上記流量係数Cは、ノズルボディに形成した噴孔に固有の数値となる。流量係数Cが大きい噴孔は、燃料の流速Vが速く、流量Qが大きくなるので、燃料の微粒化を促進するのに適していることになる。そして、見方を変えると、燃料が流れ易い形状の噴孔は流量係数Cが大きいという事になる。例えば、ノズルボディの内壁面に対して軸線が直交するように設けた噴孔は、内壁面に斜めに設けた噴孔と比較して、流量係数を相対的に大きくできる。
しかし、VCO型燃料噴射弁は、ノズルボディの傾斜した内壁面に燃料流入口を設けることが必要となる。そして、燃料噴射弁には一定以上の噴霧角度を持って、筒内に燃料を噴射することなどについての要請もある。そのために、従来にあっては、VCO型燃料噴射弁に関して流量係数Cを大きくする形状について検討がされていなかった。そのため、特許文献1で示す燃料噴射弁を含めて、従来のVCO型燃料噴射弁は流量係数が小さく、ニードル弁の低リフト時などに燃料を十分に微粒化できない場合があった。よって、VCO型燃料噴射弁を採用する内燃機関では、排気エミッションの悪化や燃費低下が懸念される。
したがって、本発明の目的は、流量係数を相対的に大きくした噴孔を有するVCO型の燃料噴射弁を提供すること、また、このような燃料噴射弁の製造方法を提案することである。
上記目的は、先端にバルブ部を有するニードル弁と、前記ニードル弁を軸方向に往復動可能に収納すると共に、前記バルブ部が当接するシート面を有し、前記バルブ部が前記シート面に当接したときに燃料流入口を閉じるように形成した噴孔を有するノズルボディとを、含む燃料噴射弁であって、前記噴孔の軸線と前記燃料流入口が形成されている前記シート面とが直交している燃料噴射弁により達成できる。
本発明によると、噴孔の軸線と、噴孔の燃料流入口が形成されているノズルボディ内壁面とが直交しているので、噴孔の流量係数を大きくすることができる。噴孔内に燃料をスムーズに流し、出口から十分に微粒化した燃料を噴霧できる。よって、このようなVCO型燃料噴射弁を採用する内燃機関は、排気エミッション及び燃費を向上させることができる。
また、前記燃料流入口を、円周溝形状または球面形状の一部に形成してあることがより好ましい。このような構造を採用する噴孔の噴霧角の設定について自由度が増すので、ノズルボディを共通使用して種々の燃料噴射弁を製造できる。
また、上記目的は、先端にバルブ部を有するニードル弁と、前記ニードル弁を軸方向に往復動可能に収納すると共に、前記バルブ部が当接するシート面を有し、前記バルブ部が前記シート面に当接したときに燃料流入口を閉じるように形成した噴孔を有するノズルボディとを、含む燃料噴射弁の製造方法であって、前記ノズルボディの内側に、前記燃料流入口が形成される前記シート面を含む傾斜した第1の内壁面と、前記第1の内壁面より上方側に位置する円筒状の第2の内壁面とを形成する内面形成ステップと、前記シート面に、当該シート面に対して垂直な軸線を有する噴孔を形成する噴孔形成ステップとを含む燃料噴射弁の製造方法によっても達成できる。
また、前記ノズルボディ内に研磨流体を誘導するガイド部材を配置して、前記噴孔の流量係数が向上するように処理する研磨ステップを前記噴孔形成ステップの後に更に含むものとしてもよい。
本発明によると、流量係数を相対的に大きくした噴孔を有するVCO型の燃料噴射弁を提供できる。よって、このような燃料噴射弁を採用する内燃機関は、燃料噴霧の微粒化を促進してエミッションや燃費の改善を図ることができる。また、本発明によるとこのような流量係数を大きくした噴孔を有する燃料噴射弁の製造方法を提案できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るVCO型燃料噴射弁(以下、単に、燃料噴射弁という)について説明する。
図1は、実施例に係る燃料噴射弁1について示した縦断面図である。燃料噴射弁1は、内部に空間を有している円筒形状のノズルボディ10と、このノズルボディ10内に収納されて中心軸AX方向へ往復動可能に配置されているニードル弁20とを含んでいる。ノズルボディ10の内壁面13は、上側が円筒形状の内壁面13Aで、下側が円錐形状の内壁面13Bとなっている。ニードル弁20が下降したときにバルブ部20BAが下側の内壁面13Bの一部に当接(着座)して停止する。この位置がニードル弁20の下限位置であり、これにより燃料噴射弁1は閉弁状態となる。本実施例では、このようにニードル弁20のバルブ部20BAが当接する内壁面13の一部をシート面13STと称する。
そして、ノズルボディ10には中心軸AX回りに複数の噴孔12が放射状に形成されている。各噴孔12の燃料流入口(内側の開口)12ENはシート面13ST上に形成されている。噴孔12については後に詳述する。
ニードル弁20の先端は、ノズルボディ10の内壁面13と対応して略円錐形状に形成されている。この円錐状形状の所定位置にはノズルボディ10側のシート面13STに当接するように前記バルブ部20BAが形成されている。
燃料噴射弁1は、図示しないニードル弁移動機構を備えており、ニードル弁が中心軸AX方向へ移動されて移動量(リフト量)が変更される。このニードル移動機構によって、閉弁位置から上方に小さいリフト量で上方へ移動できる。ノズルボディ10とニードル弁20との隙間が極めて僅かであるとき、ニードル弁20が低リフト位置であり、低リフト状態にあるという。図1で示す燃料噴射弁1は、VCO型の燃料噴射弁であり、ニードル弁20が下降してバルブ部20BAがノズルボディ10の内壁面13Bに設けたシート面13STに当接して、噴孔12の入口を閉じる。
ここで、ノズルボディ10に形成してある噴孔12についてより詳細に説明する。ノズルボディ10の下側の内壁面13B側の一部がシート面13STとなっている。そして、このシート面13STに噴孔12の入口(以下、燃料流入口12EN)が形成されている。すなわち、燃料流入口12ENは、シート面13STの一部に形成されている。なお、ノズルボディ10の出口(燃料噴射口12EX)は外周面側に形成されている。
ここで、ノズルボディ10にあっては、図示しているように、シート面13STと噴孔12の軸線HAとが直交(90度)するように形成してある。このように噴孔12を形成することで、前述した流量係数Cを従来よりも大きくすることができる。
図1で示している構造によると、従来より流量係数Cを大きくできることについて図2を参照して説明する。図2は、右側に図1で説明した実施例のノズルボディの構造を示し、左側に比較例として従来における一般的なノズルボディの構造を示している。なお、噴孔12の周辺、特に燃料流入口12ENの部分の相違が確認できるように、左右どちらの構造についても下方に、楕円EL−R、EL−L部分の拡大図を示してある。
右側に示す実施例の場合、前述したように燃料流入口12ENと噴孔12の軸線HAが直交するように、ノズルボディ10下側の内壁面13Bの一部が加工してある。すなわち、拡大図で示すように、内壁面13Bの本来の位置を規定するのが線13MLであるが、燃料流入口12ENが形成される面(シート面13ST)は、噴孔12の軸線HAと直交するように形成してある。よって、燃料流入口12ENに進入する燃料FEが対称的となってスムーズに流れ込む。すなわち、この噴孔12は、軸線が斜めとなる従来噴孔の場合と比較して流量係数を増加させた通路となる。なお、この拡大図において破線DLで示している位置が、内壁面13Bの本来の位置を規定する線となる。すなわち、一般に内壁面13Bを規定する線13MLは破線DLを通るが、本実施例の場合は上記のように異なっている。
一方、左側に示した比較例(従来)の構造は、噴孔112の燃料流入口112ENがノズルボディ110の斜面にそのまま形成している。よって、燃料流入口112ENは噴孔112の軸線HAに傾斜する(直交しない)状態となる。よって、この比較例の噴孔112の場合には、燃料流入口112ENに進入する燃料FEの角度がばらばらで流れが軸対称となっていない。すなわち、この比較例の噴孔112は流量係数が小さい通路となる。
なお、左図で示すように、燃料流入口112ENの開口端部に丸みRを付ける(アールを付ける)と、噴孔の流量係数を上げることができる。すなわち、燃料流入口112ENの開口端に丸みを付けて入口の径を広げた形状とすれば、その噴孔の流量係数を向上させることができる。
ノズルボディに噴孔を設ける手順は一般に次の通りである。ノズルボディの噴孔を設ける位置に、放電加工、レーザ加工、ドリル加工などを施して穿孔する(大略で噴孔を開ける)。その後、研磨流体を流して孔を浚って(さらって)噴孔の内面を整える。そして、従来にあっては、研磨流体による処理時間を調整して噴孔の開口端を調整して、流量係数を確保する(増加させる)場合があった。この様子を模式的にしたのが図3である。燃料流入口112ENの開口を広げたり、噴孔の断面積を広げることにより流量係数を増加させることができる。
しかし、従来にあって、噴孔112の流量係数を大きくするため、流体研磨の処理を長時間にすると図3の下で示すように噴孔112が蛇行してしまう場合があった。このよう現象が生じるのは、図2で説明したように燃料流入口112ENと噴孔の軸線HAが傾斜していることが原因であると理解される。このように、従来のVCO型燃料噴射弁におけるノズルボディ110では、燃料流入口112ENを含む内壁面113と噴孔112の軸線HAとが、傾いた位置関係にある(直交する位置関係にない)ために種々の不都合がある。より詳細には、燃料流入口112ENに進入する流れが非対称的となるので研磨流体が蛇行しながら流れるため、噴孔112内を長時間の浚い加工で管路が蛇行してしまうことになる。
上記に対して、図1で示した構造を備える実施例のノズルボディ10の場合には、噴孔12の軸線と燃料流入口12ENが形成されているシート面13STとが直交している。よって、研磨流体を流すときにも対称的な流れとすることができるので、蛇行させることなく噴孔12の管路を直線的に形成できる。
さらに、図4及び図5を参照して、実施例の燃料噴射弁1の製造工程を説明する。図4(A)は外形加工のステップである。このステップでは、所定の金属材料の外形を加工してノズルボディ10の外形が規定がされる図4(B)、(C)は、内壁面形成の工程である。まず第1の内面形成工程(B)でノズルボディ10の下側の円錐状の内壁面(第1の内壁面)13Bが形成される。この工程では、所定の壁面加工具50をノズルボディ10内に挿入して加工される。内壁面13は先端側に前述のシート面13STを含んでいる。次の内面形成工程(C)ではノズルボディ10上側の円筒形状の内壁面(第2の内壁面)13Aが形成される。この工程では、所定の壁面加工具51をノズルボディ10内に挿入して加工される。
図4(D)は、内面加工が完了した後に噴孔12を穿孔する工程、すなわち噴孔形成ステップについて示している。この工程では、第1の内壁面13Bの一部として形成されたシート面13STに噴孔12が穿孔される。噴孔12は、ドリル、放電、レーザなど公知の技術を用いて穿孔すればよい。このときに噴孔12の燃料流入口12ENはシート面13ST上に形成され、軸線がシート面13STと直交するようにして噴孔12が形成される。
以上、図4で示した(A)〜(D)の製造工程によると燃料流入口12ENと噴孔12の軸線HAが直交するようにしたノズルボディ10を製造することができる。図5は、図4の工程の後、さらに研磨流体を用いて噴孔12の内面を整える、或いは噴孔の開口端を拡大して流量係数の増加させる場合の工程例を示してある。図5(E)は、研磨流体(砥粒)を流して流体研磨する工程、すなわち研磨ステップを示している。この研磨ステップでは流体研磨専用のガイド部材55をノズルボディ10内に挿入してから、研磨流体GMを噴孔12に向けて流す。このガイド部材55の下面56は平坦であり、噴孔12の軸線HAと平行となるように形成してある。そして、研磨流体GMが噴孔12の燃料流入口12ENに向け真っ直ぐに案内するように、ガイド部材55が配備してある。
よって、図5(E)で示す研磨ステップを短時間実行すると噴孔12を倣い処理して内表面を円滑、スムーズに整えることができる。このように管路内を平滑にする処理によっても流量係数を増加させることができる。また、研磨ステップを一定時間継続すると燃料流入口12ENの入口端部を拡大できる。よって、流量係数を増加させることができる。図5(F)は入口の拡大加工後のノズルボディ10について示した図である。実施例のノズルボディ10は、前述したように噴孔12に流入する流れを対称的にできること、また、図5(E)では研磨流体GMを噴孔12の中心に向けて真っ直ぐに導くガイド部材55を用いるので、噴孔12を直線状の管路とすることができ、更にその入口端部を均一に拡大できる。よって、図5(F)に示すノズルボディ10に形成されている噴孔12は流量係数をより大きくした噴孔となる。
さらに、図6はノズルボディ10の2つの変形例について示した図である。(A)はノズルボディ10の内壁面、特に後に燃料流入口12ENを形成する高さ位置に環状の円周溝30を予め形成する。そして、この円周溝30内に燃料流入口12ENを形成した構造である。また、(B)はノズルボディ10の内壁面、特に後に燃料流入口12ENを形成する位置に半球状凹部35を予め形成する。そして、この半球状凹部35内に燃料流入口12ENを形成した構造である。
図6に示す2つの変形構造は、燃料流入口12EN側が拡大するので、前述したところから明らかなように噴孔12の流量係数を増加できる。そして、図6(A)、(B)どちらの場合も、噴孔12の噴射角度(中心軸AXに対する噴孔の軸線HAの角度)が少々ずれても高い流量係数を維持できる。よって、同じノズルボディを共通に使用して、噴射角の異なる燃料噴射を種々製造できる。よって、図6で示す構造は燃料噴射弁の設計の自由度を向上させる。さらに、図6(B)の構造は、燃料流入口12ENが球面(お椀状)となるので、流量係数が更に高くなる。この燃料流入口12ENから流入する燃料は、軸対称性が高い流れとなる。よって、この噴孔は燃料の流量を大きくすることができるので出口から十分に微細化した燃料を噴射できる。
以上で説明した実施例の燃料噴射弁によると噴孔から微粒化した燃料を噴霧できる。よって、このような燃料噴射弁を適用したディーゼルエンジン等の内燃機関は燃費の向上及びエミッションの改善を図ることができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例に係る燃料噴射弁について示した縦断面図である。 右側に図1で説明した実施例のノズルボディの構造を示し、左側に比較例として従来における一般的なノズルボディの構造を示している図である。 研磨流体を用いた燃料噴射弁の従来の加工法を模式的に示した図である。 実施例の燃料噴射弁の製造工程例について示した図である。 図4の工程の後に、実施する製造工程例について示した図である。 ノズルボディの2つの変形例について示した図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁
10 ノズルボディ
12 噴孔
12EN 燃料流入口
12EX 燃料噴射口
13 内壁面
13A 第2の内壁面
13B 第1の内壁面
13ST シート面
20 ニードル弁
20BA バルブ部
HA 噴孔の軸線
FE 燃料
AX 中心軸

Claims (4)

  1. 先端にバルブ部を有するニードル弁と、前記ニードル弁を軸方向に往復動可能に収納すると共に、前記バルブ部が当接するシート面を有し、前記バルブ部が前記シート面に当接したときに燃料流入口を閉じるように形成した噴孔を有するノズルボディとを、含む燃料噴射弁であって、
    前記噴孔の軸線と前記燃料流入口が形成されている前記シート面とが直交している、ことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記燃料流入口を、円周溝形状または球面形状の一部に形成してある、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 先端にバルブ部を有するニードル弁と、前記ニードル弁を軸方向に往復動可能に収納すると共に、前記バルブ部が当接するシート面を有し、前記バルブ部が前記シート面に当接したときに燃料流入口を閉じるように形成した噴孔を有するノズルボディとを、含む燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記ノズルボディの内側に、前記燃料流入口が形成される前記シート面を含む傾斜した第1の内壁面と、前記第1の内壁面より上方側に位置する円筒状の第2の内壁面とを形成する内面形成ステップと、
    前記シート面に、当該シート面に対して垂直な軸線を有する噴孔を形成する噴孔形成ステップとを含む、ことを特徴とする燃料噴射弁の製造方法。
  4. 前記ノズルボディ内に研磨流体を誘導するガイド部材を配置して、前記噴孔の流量係数が向上するように処理する研磨ステップを前記噴孔形成ステップの後に更に含む、ことを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015124648A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 ボッシュ株式会社 ノズル、ノズルの製造方法、及び燃料噴射弁

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