JP2007107460A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で複数の噴孔から燃料を拡散噴霧できる燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】 先端部に略円錐形状のシート面11ST及び円周方向に沿って配置した複数の噴孔12を備えたノズルボディ10と、前記ノズルボディ内に移動可能に配置され前記シート面に当接可能な先端部を有するニードル弁20とを備え、前記ニードル弁を軸方向にリフトして燃料噴射を行う燃料噴射装置1Aであって、ニードル弁が前記先端部に環状の突起部22を備えると共に、該突起部が前記ニードル弁の中心軸方向に対して傾斜している燃料案内溝23を有し、前記燃料案内溝23が、前記ニードル弁が低リフト状態にある時に、前記噴孔12と一部オーバーラップする位置に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関で使用される燃料噴射装置に関し、特に拡散噴霧を行うことができ、また噴霧形状を変更できる燃料噴射装置に関する。
近年、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関の負荷状態に応じて、噴孔から噴射させる燃料の噴霧形状を変更する技術が多く検討されている。内燃機関の負荷状態に応じて燃料の噴霧形状を最適に変更できれば、燃料消費量の低減、排気エミッションの向上等を図ることができる。
例えば特許文献1は、ニードル弁とノズルボディ間のシート部上流側に、旋回流形成部材及び円筒状の旋回流形成室を設けた燃料噴射装置を開示する。この装置は、内燃機関の負荷状態に応じてニードル弁のリフト量を変更して旋回流形成室に通じる燃料入口通路の開度が調整される。この結果、ノズルボディの下端に形成した噴孔から噴射する燃料の噴霧形状を変更できる。
特開2000−145584号公報
しかしながら、特許文献1で開示する装置は、燃料の旋回流を形成するために特別な部材(旋回流形成部材)をニードル弁とノズルボディとの間に配置するので装置構造が複雑となる。また、特許文献1で開示されている装置は、ノズルボディの下端に設けた1個の噴孔から燃料を噴射しており、ノズルボディの側部に設けた複数の噴孔から噴射する燃料の噴霧形状を制御する技術については開示がない。
したがって、本発明の目的は、簡単な構成で燃料を複数の噴孔から拡散噴霧できる燃料噴射装置を提供することであり、さらに噴霧形状を変更することもできる燃料噴射装置を提供することである。
上記目的は、先端部に略円錐形状のシート面及び円周方向に沿って配置した複数の噴孔を備えたノズルボディと、前記ノズルボディ内に移動可能に配置され前記シート面に当接可能な先端部を有するニードル弁とを備え、前記ニードル弁を軸方向にリフトして燃料噴射を行う燃料噴射装置において、前記ニードル弁が前記先端部に環状の突起部を備えると共に、該突起部が前記ニードル弁の中心軸方向に対して傾斜している燃料案内溝を有し、前記燃料案内溝が、前記ニードル弁が低リフト状態にある時に、前記噴孔と一部オーバーラップする位置に形成されている燃料噴射装置により達成できる。
本発明によると、ニードル弁が低リフト状態にある時に、噴孔と一部オーバーラップする位置に突起部の燃料案内溝が来るので、この燃料案内溝を通過した斜めに流れる燃料を偏流にして噴孔へ流入させることができる。偏流で流入した燃料は、噴孔内で旋回流を形成するので出口部分から円錐状の拡散噴霧を行うことができる。
また、前記突起部が弾性体により形成されている構造を採用してもよい。この場合には、突起部をノズルボディの内壁面に密着できるので、燃料を確実に燃料案内溝へ誘導できる。よって、噴孔の入口部分で発生する偏流の流量及び流速が増すので、出口部分から燃料をより拡散状態として噴霧できる。
さらに、前記噴孔の出口部分が拡径されている構造を採用してもよい。このような構造を採用すると燃料を更に拡散させて噴霧できる。
また、前記ニードル弁を前記中心軸方向に移動してリフト量を変更するニードル移動機構を更に備え、前記ニードル弁が前記ニードル移動機構によりリフト量が小さい低リフト位置とリフト量が大きい高リフト位置とに移動可能とされている構造を採用することが望ましい。このようにすると、内燃機関の状態に応じて噴霧形態を拡散噴霧、柱状噴霧に簡単に切換えることができる。
本発明によると、簡単な構成で燃料を複数の噴孔から拡散噴霧できる燃料噴射装置を提供できる。また、ニードル弁のリフト位置を調整するだけで、噴霧形状を変更できる燃料噴射装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明に係る複数の実施例を説明する。
図1は、実施例1に係る燃料噴射装置1Aの噴孔の周辺部を拡大して示した図である。燃料噴射装置1Aは、内部に略円筒状の空間を有しているノズルボディ10と、このノズルボディ10内に収納され中心軸方向AXへ往復動可能に配置されているニードル弁20とを含んでいる。
ノズルボディ10のノズル側となる先端部(図1で下側)は略円錐形状に形成されている。よって、ノズルボディ10の内壁面11は、上側が円筒状で、下端が円錐状となっている。この円錐状の内壁面11の上側部分はニードル弁20が着座するシート面11STとなっている。このシート面11STよりも先端側に噴孔12が形成されている。噴孔12は例えば放射状に複数(例えば6〜12個)配置されている。すなわち、各噴孔12はノズルボディ10の半径方向へ向いており、ノズルボディ10の周方向に沿って所定間隔で配置されている。
ニードル弁20の先端部は、ノズルボディ10の内壁面11と対応して円錐形状に形成されている。この円錐状の先端部にはノズルボディ10側のシート面11STに着座するシート部21が形成されている。ニードル弁20が下降してシート部21がシート面11STに接触したときが閉弁状態である。この燃料噴射装置1Aは、後述するようにニードル弁を軸方向AXに移動させると共に、ニードル弁の移動量(リフト量)を変更できるニードル移動機構を備えている。このニードル移動機構によって、比較的小さいリフト量で上方へ移動されたときのニードル弁20の位置を低リフト位置と称し、大きなリフト量で上方へ移動されたときのニードル弁20の位置を高リフト位置と称して説明する。
上記のようにニードル弁20の先端部の大略形状は円錐であるが、シート部21よりも先端側の一部には全周にわたって環状の突起部22が付加されている。この突起部22には中心軸方向AXに対して傾斜している燃料案内溝23が複数形成されている。この燃料案内溝23は、突起部22を短冊状に切欠いて形成されている。燃料案内溝23は、以下で詳述するようにノズルボディ10の噴孔12に入る燃料FEが旋回流を形成するように特に付加している構造である。
突起部22はニードル弁20と一体に形成してもよい。また、ニードル弁20と環状の突起部22とを別体で形成し、ニードル弁20の外周面に突起部22を後から嵌め込んで固定してもよい。別体で形成する場合、例えばニードル弁を金属材料等で形成し、突起部22をゴム、プラスチック等の一定の弾性を備えた弾性体により形成してもよい。
突起部22は、ニードル弁20が低リフト位置にある時に、噴孔12の上側に係るように設けられている。そして、この突起部22に設けられる燃料案内溝23は、低リフト時に噴孔12と一部オーバーラップするに設定されている。例えば、燃料案内溝23は軸方向AXでの高さ方向で見て、低リフト時に噴孔12の上側部分1/2〜1/3にオーバーラップするように設定しておくことが好ましい。
ニードル弁20のシート部21が、ノズルボディ10のシート面11STに着座しているときには燃料FEの噴孔12への通路が閉じられている。ここからニードル弁20がリフト量の小さい低リフト位置に移動すると、ノズルボディ10の内壁面11とニードル弁20との間に僅かな間隙が生じる。このときに燃料FEが傾斜している燃料案内溝23を介して噴孔12内に流れ込むことになる。
燃料案内溝23を介して噴孔12内に流れ込む燃料FEの様子について図2を参照して詳細に説明する。図2は、突起部22に燃料案内溝23を設けた構造とすることにより燃料に旋回流が生じることを説明するために示した図である。図2(A)は本実施例の突起部22に燃料案内溝23を設けた構造について示している。図2(B)は比較構造を示した図であり、ニードル弁の周面に単に燃料案内溝23を設けた場合の構造ついて示している。なお、各図(A)、(B)では燃料噴射装置の右側部分のみを簡略化して示している。
ニードル弁を上下にリフトさせて燃料噴射を行う燃料噴射装置では、着座時に燃料FEをシールするためシート部21より先端のニードル弁20の角度(θn)は、ノズルボディ10に形成されている円錐状シート面の円錐角度(θb)よりも大きく形成されている。すなわち角度θn>角度θbに設定されている。そのため、図示するように低リフト状態にあるときに、ニードル弁20の先端側の外周面とノズルボディ10の内壁面との間に所定の隙間が生じている。よって、(B)で示す構造のように、ニードル弁20の外周面に単に燃料案内溝23を形成するだけでは燃料FEをこの燃料案内溝23に流し込むことが困難である。
一方、(A)で示す実施例の構造は突起部22に燃料案内溝23が設けられている。これら突起部22はニードル弁20の先端側の周面上に環状に突出している。突起部22の高さ(ニードル弁20の周面から突出する厚み)は、例えばニードル弁20のシート部21がノズルボディ10のシート面11STへ着座する際に障害とならない範囲で最大に設定されている。すなわち、突起部22は前記のニードル弁20の外周面とノズルボディ10の内壁面との間に発生する前記隙間をちょうど埋めるように設けられている。
そして、ニードル弁20が低リフト位置であるとき、すなわちシート部21がノズルボディ10のシート面11STから僅かに離れて燃料FEが流下できる状態のときに、燃料案内溝23が噴孔12と一部オーバーラップするように位置している。
このようにニードル弁20の先端部に環状の突起部22を設け、この突起部22に燃料案内溝23を設けると、ニードル弁20を低リフト位置としたときに流下する燃料FEを突起部22で堰き止めた状態が形成される。堰き止められた燃料FEは、突起部22の切欠部分となる燃料案内溝23に集中することになる。ここで、燃料案内溝23は傾斜しており、また噴孔12の上側部分とオーバーラップする位置にあるので、噴孔12の中心に対して偏心している。よって、噴孔12の入口部分12NPの上側から流入する燃料は、噴孔12内で強い偏流となる。この偏流によって噴孔12内で旋回流が生じるので噴孔12の出口部分12TPから放出される燃料を微粒で噴霧角が広い拡散噴霧とすることができる。
図3は、燃料噴射装置1Aのニードル弁20のリフト量を変更したときに噴霧形状が変化する様子を模式的に示した図であり、(A)は低リフト時、(B)は高リフト時に示している。また、各図の右側にはこの時の噴孔12と燃料案内溝23との位置関係を拡大した模式図で示している。
図3(A)で示すように、低リフト時において燃料案内溝23が噴孔12の入口部分12NPの上側部分と一部オーバーラップする状態となっているので、斜めに勢いよく流れる燃料FEが噴孔12内に流入するときに偏流となる。この偏流に基づいて、噴孔12内で燃料FEの旋回流が発生する。その結果、噴孔12の出口部分12TPから放出される燃料は、微粒で噴霧角が広い拡散噴霧の状態となる。このように燃料噴射装置1Aは低リフト位置で噴霧形状を拡散噴霧とするこができる。
一方、図3(B)で示す高リフト位置においては、燃料案内溝23が噴孔12へ影響を与えない上部の位置まで移動する。このときニードル弁20とノズルボディ10の内壁面11との間隔も広がるので、より多くの燃料FEが規制を受けることなく噴孔12の入口部分12NPに流れ込む。この場合には噴孔12内に入った燃料FEはほとんど偏流を生じることなく出口部分12TPへ向かって真直ぐに流れる。よって、噴孔12の出口部分12TPから放出される燃料は噴霧角が小さい柱状噴霧の状態となる。
以上のように燃料噴射装置1Aは、ニードル弁20の先端側に環状の突起部22を付加し、この突起部22に複数の傾斜した燃料案内溝23を設けるという簡単な構造で、低リフト位置で拡散噴霧を行える。そして、ニードル弁20のリフト量を変更するだけで噴霧形状を簡単に変更することもできる。
なお、突起部22をゴム等の弾性体で形成した場合には、例えば図4で示すように低リフト時に突起部22の外周面をノズルボディ10の内壁面11に密接させた状態を形成できる。このような状態を形成すれば燃料案内溝23を設けた部分以外での隙間を埋めることができるので流下する燃料FEを確実に、強く燃料案内溝23に誘導できる。よって、突起部22をゴム等の弾性体で形成すると、燃料FEの流量及び流速を高めて噴孔12に流入させることができるので、噴霧形状をさらに高拡散状態にできる。また、突起部22を弾性体で形成しておくと、ニードル弁20とノズルボディ10間の寸法精度が少々劣る場合でも突起部22の弾性変形により寸法誤差を吸収して拡散噴霧を行う低リフト状態を形成することができる。よって、寸法精度を高くして加工を行う場合と比較すると、製造コストを抑制できるというメリットもある。
ここで、燃料噴射装置1Aが備えているニードル移動機構について説明する。図5は、ニードル移動機構が確認し易いように示した燃料噴射装置1Aの断面図である。燃料噴射装置1Aは、図示しない燃料パイプと接続される燃料供給口13を上端に有している。燃料噴射装置1Aは、前述したようにノズルボディ10と、この内部に配置されるニードル弁20を含んでいる。ノズルボディ10は円筒状の本体部10aと、この本体部10aの先端側に一体に接続されているノズル部10bとにより形成されている。ノズルボディ10は本体部10aからノズル部10bまで連続している空間14を内部に有している。不図示の燃料パイプから燃料供給口13へ流入した燃料FEはこの空間14内を通過して下まで流れ、下端に配置されている複数の噴孔12から噴射される。
上記空間14内にニードル弁20が配置している。ノズルボディ10の本体部10a側の空間内には第1磁気回路M1及び第2磁気回路M2が配置されている。第1磁気回路M1は、円筒状の第1磁性コアM1aと、この第1磁性コアM1a内に埋め込まれた第1コイルM1cとから構成される第1電磁石(M1a,M1c)を有している。また、第1磁気回路M1は、円環状の磁性体(アーマチャ)M1bを備えている。アーマチャM1bの開口内に相対移動可能にニードル弁20が位置している。アーマチャM1bは第1スプリングS1を介してニードル弁20に固定されているストッパ部材15に接続され、ニードル弁20と弾性的に結合している。
上記第1磁気回路M1の上側には、同様の構成を備えた第2磁気回路M2が形成されている。第2磁気回路M2は、円筒状の第2磁性コアM2aと、この第2磁性コアM2a内に埋め込まれた第2コイルM2cとから構成される第2電磁石(M2a,M2c)を有している。また、第2磁気回路M2は、円環状の磁性体(アーマチャ)M2bを備えている。アーマチャM2bの開口内にはニードル弁20が固定されており、アーマチャM2bは第2スプリングS2を介してインジェクタ本体部10a内の上部と弾性的に接続されている。
また、燃料噴射装置1Aは外部と電気的に接続するためのコネクタ16を備えている。このコネクタ16を介して、例えば燃料噴射装置1Aが装着されるディーゼルエンジン側のECU(electronic control unit:電子制御装置)17と接続される。燃料噴射装置1AはECU17により、ディーゼルエンジンの負荷状態に応じて駆動が制御される。ECU17によって上記第1磁気回路M1のみが駆動されたときに前述した低リフト状態が形成される。また、ECU17によって第1磁気回路M1及び第2磁気回路M1が駆動されたときに前述した高リフト状態が形成される。
以上のような構成を有する燃料噴射装置1Aは、先端部に燃料案内溝23を設けた突起部22を備えたニードル弁20を低リフト位置と高リフト位置とに移動させるだけで燃料の噴霧形状を制御できる。
上記燃料噴射装置1Aは種々の態様で利用可能である。例えば、エンジン負荷が比較的低い第1の運転領域では予混合圧縮自着火燃焼で運転を実行し、またエンジン負荷が比較的高い第2の運転領域では通常燃焼(拡散燃焼)で運転を実行する、という態様での利用が可能である。この場合には、第1の運転領域ではニードル弁を低リフト位置に設定して燃料を高拡散・低貫徹力で噴射させる。一方、第2の運転領域ではニードル弁を高リフト位置に設定して燃料を低拡散・高貫徹力で噴射させるようにすればよい。
また、エンジン負荷が比較的低い運転領域において、燃焼初期に予混合圧縮自着火燃焼を実行し、燃焼後期には通常燃焼を実行するという態様での利用も可能である。この場合には、燃焼初期においてニードル弁を低リフト位置に設定して燃料を高拡散・低貫徹力で噴射させる。一方、燃焼後期ではニードル弁を高リフト位置に設定して燃料を低拡散・高貫徹力で噴射させるようにすればよい。このように燃料噴射装置1Aから噴射させる燃料の噴射形態を制御すると、燃費を向上させることができる共に、排気エミッションの向上を図ることができる。
(変形例1)
さらに、上記実施例に適用できる変形例を説明する。図6は、ニードル弁20に設ける燃料案内溝23の変形例について示した図である。図6(A)では標準的である短冊形状を斜めに配置した燃料案内溝23STを示している。これに対して(B)で示している燃料案内溝23PRは縦長の台形を斜めに配置した状態であり、燃料FEが流入する側(上流側)の溝幅が、燃料FEが流出する側の溝幅より広く形成してある。燃料案内溝23PRのように先細り形状に形成すると、燃料FEが集まり易くなり噴孔12に向けて燃料FEを効率良く導くことができる。また、先細り形状に形成すると流出する燃料FEの流速を高めることができる。
また、図6(A)及び(B)で、燃料FEが流入する側の溝深さを、流出する側より深くする変更を行ってもよい。この変更によっても流出する燃料FEの流速を高めることができる。
(変形例2)
図7は、ニードル弁20に設ける燃料案内溝23の横断面形状の変形例について示した図である。図7(A)では標準的である円弧形状の燃料案内溝23STDを示している。これに対して(B)で示している燃料案内溝23PRDは燃料旋回方向SDで見て上流側の溝深さに対して、下流側の溝深さが徐々に深くなるように形成されている。燃料案内溝23をこのような形状にすると燃料FEが集まり易くなり噴孔12に向けて燃料FEを効率良く導くことができる。なお、燃料案内溝23の横断面形状はV字形状、凹形状としてもよい。
以下で示す実施例は、噴孔12の出口部形状に変更を加えてさらに高い拡散噴霧を行えるように改良した燃料噴射装置である。なお、実施例1の燃料噴射装置1Aと同一部位には同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する。図8は噴孔12の出口部分12TPに加工を施して、拡径した実施例2の燃料噴射装置について示している。(A)は出口部分12TPに面取り加工を施してテーパ形状に形成した燃料噴射装置1Bを示し(B)は出口部分12TPに面取り加工を施して段付き形状に形成した燃料噴射装置1Cを示している。
図8で示す燃料噴射装置のように噴孔12の出口部分12TPを拡径すると、噴孔12内を旋回しながら進行してきた燃料がこの出口部分(終端部)で多量の空気を巻込む状態となる。このように噴孔12の終端部で空気を巻込むと、燃料の噴霧形態をさらに拡散させる状態を形成できる。よって、前述した実施例1の燃料噴射装置1Aよりさらに高拡散噴霧を行うことができる。また、空気の巻込みに伴って、燃料の微粒化が促進されることになるので燃焼改善も図ることができる。なお、図8では一例として、出口部分12TPをテーパ状、段付き状に形成した場合を示しているが、このような形状に限定するものではない。出口部分12TPが噴孔12本来の管径より拡径されればよい。
図9は、実施例4の燃料噴射装置1Dについて示している。この燃料噴射装置1Eは、出口部分12TPを含むようにノズルボディ10の外側に全周溝35を設けている。図9(A)は燃料噴射装置1Dの断面図、(B)はノズルボディ10の外観の一部を示した図である。全周溝35の径は噴孔12の径より大きく形成されている。そのため燃料噴射装置1Dの出口部分12TPは、全周溝35により拡径される。よって、燃料噴射装置1Dも上記実施例2の燃料噴射装置1B、1Cの場合と同様に、出口部分12TPで空気を巻込み燃料の噴霧形態をさらに広く拡散することができる。なお、図9では一例として全周溝35の断面が円弧状である場合を示すが、このような形状に限定するものではない。全周溝の断面形状は、実施例2の場合のようにテーパ形状、段付き形状としてもよい。要するに、出口部分12TPが全周溝35により拡径される形態が実現されていればよい。
図10は、実施例4の燃料噴射装置1Eについて示している。この燃料噴射装置1Eは、噴孔12の出口部分を拡径するためのプレート40がノズルボディ10本体の外側に接合されている。このプレート40には、噴孔12が対面する位置に噴孔12の出口部分12TPに連続し、拡径する開口41が設けられている。よって、この燃料噴射装置1Eも実施例2の燃料噴射装置1B、1Cの場合と同様に、開口41で空気を巻込み燃料の噴霧形態をさらに広く拡散することができる。このようなプレート40はノズルボディ10の先端部を覆う形状となるので、略円錐形状となる。プレート40は、ノズルボディ10本体との接合部分45をレーザ溶接、電子ビーム溶接、プラズマ溶接、拡散摩擦溶接などの接合技術を用いて接続すればよい。なお、本実施例の構造は、噴孔12の出口部分を拡径する部分をプレート40側に分離して形成した構造となる。プレート40に形成する開口41の噴霧形状を変更は容易に行える。よって、開口41の形状の異なるプレート40を複数準備しておけば、噴霧形状が異なる燃料噴射装置を容易に製造できる。
なお、上述した実施例はニードル弁20のリフト量を変更することにより噴霧形状を変更する燃料噴射装置について例示しているが、ニードル弁20の軸方向位置を低リフト位置に固定すれば常に拡散噴霧を行なう燃料噴射装置とするこができる。このような常時拡散噴霧型とした燃料噴射装置は例えば直噴型のガソリンエンジン等に採用できる。
また、上記実施例では複数の噴孔12がノズルボディ10に放射状に配置されている場合、すなわち噴孔12の方向がノズルボディ10の中心に向いている場合について例示している。しかし、噴孔12の配置形態はこのようなものに限らない。噴孔12の方向をノズルボディ10の中心から偏心させてもよい。このように噴孔12の方向を偏心させるとノズルボディ10の内壁面11に現れる形状(噴孔12の入口部分12NP)が楕円形状となり、流入する燃料FEにより強い偏流を発生させることができる。これに基づいて、噴孔12内に強い旋回流を形成し、出口部分12TPからさらに高拡散の噴霧を行える。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例1に係る燃料噴射装置1Aの噴孔の周辺部を拡大して示した図である。 突起部に燃料案内溝を設けた構造により燃料に旋回流が生じる様子を説明するために示した図であり、(A)は実施例の突起部に燃料案内溝を設けた構造について示した図である。(B)は比較構造を示した図であり、ニードル弁の周面に単に燃料案内溝を設けた場合の構造ついて示した図である。 燃料噴射装置1Aのニードル弁のリフト量を変更したときに噴霧形状が変化する様子を模式的に示した図であり、(A)は低リフト時、(B)は高リフト時に示す図である。 突起部を弾性体で形成した場合の燃料噴射装置1Aについて示した図である。 ニードル移動機構が確認し易いように示した燃料噴射装置1Aの断面図である。 ニードル弁に設ける燃料案内溝の形状の変形例について示した図である。 ニードル弁に設ける燃料案内溝の溝深さの変形例について示した図である。 実施例2に係る燃料噴射装置1B、1Cの噴孔の周辺部を拡大して示した図である。 実施例3に係る燃料噴射装置1Dの噴孔の周辺部を拡大して示した図である。 実施例4に係る燃料噴射装置1Eの噴孔の周辺部を拡大して示した図である。
符号の説明
1(A〜E) 燃料噴射装置
10 ノズルボディ
11 内壁面
11ST シート面
12 噴孔
20 ニードル弁
21 シート部
22 突起部
23 燃料案内溝
FE 燃料
AX 軸方向

Claims (4)

  1. 先端部に略円錐形状のシート面及び円周方向に沿って配置した複数の噴孔を備えたノズルボディと、前記ノズルボディ内に移動可能に配置され前記シート面に当接可能な先端部を有するニードル弁とを備え、前記ニードル弁を軸方向にリフトして燃料噴射を行う燃料噴射装置において、
    前記ニードル弁が前記先端部に環状の突起部を備えると共に、該突起部が前記ニードル弁の中心軸方向に対して傾斜している燃料案内溝を有し、
    前記燃料案内溝が、前記ニードル弁が低リフト状態にある時に、前記噴孔と一部オーバーラップする位置に形成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記突起部が弾性体により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記噴孔の出口部分が拡径されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記ニードル弁を前記中心軸方向に移動してリフト量を変更するニードル移動機構を更に備え、前記ニードル弁が前記ニードル移動機構によりリフト量が小さい低リフト位置とリフト量が大きい高リフト位置とに移動可能とされている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102213166A (zh) * 2010-04-08 2011-10-12 北京亚新科天纬油泵油嘴股份有限公司 一种高压共轨电控喷油器
JP2014194198A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Nippon Soken Inc 燃料噴射ノズル
JP2015212538A (ja) * 2014-05-07 2015-11-26 株式会社日本自動車部品総合研究所 燃料噴射弁
CN105484919A (zh) * 2016-01-14 2016-04-13 江苏大学 一种微扰动外扩型喷孔的喷油嘴

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