JP5353731B2 - 噴射ノズル - Google Patents

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Description

本発明は、噴射ノズルに関し、特に、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴射ノズルに関する。
従来、ニードル弁の先端と噴孔との間にボディの内壁にて形成される空間を有する燃料噴射弁において、当該空間の当該ニードル弁と対向する位置より当該ニードル弁に向って突出する突起部を有する燃料噴射弁が知られている(特許文献1を参照)。
この燃料噴射弁では、当該空間の底部において、当該突起部の周囲に噴孔が形成されている。この燃料噴射弁では、ニードル弁が弁座から離座すると、ニードル弁の外壁とボディの内壁との間に形成される燃料通路から当該空間に燃料が流入する。当該空間に流入した燃料は、当該突起部の側面に沿って流れ、底部に形成されている噴孔に供給される。特許文献1によれば、このような燃料噴射弁によれば、当該空間に流入した燃料を噴孔に導いているため、当該空間内での燃料の乱れを抑制できるとしている。
特開平7−332201号公報
ここで、上記燃料噴射弁のニードル弁の先端は、ニードル弁の中心軸に向って傾斜するテーパ面を有している。ニードル弁が弁座から離座し、燃料が空間に流入する際、燃料は、テーパ面に沿って流れる性質がある。このような形状のニードル弁では、上述したようにニードル弁が弁座から離座すると、ニードル弁の外周側に形成されている燃料通路内の燃料が、ニードル弁の中心軸の延長線上に向って流れ込む。上記特許文献1では、空間の底部に形成された突起部によって、噴孔に燃料を滑らかに導くことができるとしているが、上述したように燃料はニードル弁のテーパ面に沿って流れる。
上記燃料噴射弁では、ニードル弁のテーパ面を突起部に向かって延長させた延長面は、ニードル弁が弁座に着座している状態で突起部の側面と交わっていない。このように、当該延長面と突起部の側面とが交わっていないと、ニードル弁が弁座から離座したとき、テーパ面に沿って流れる燃料同士が、突起部の上方において衝突する。この燃料の衝突により、燃料流れが持つ運動エネルギーが減少してしまう。この運動エネルギーが減少すると、噴孔から噴射される燃料の貫徹力が低下してしまい、微粒化の促進効果も低下する。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、サック室での燃料流れの運動エネルギーの減少を抑制させ、高貫徹力を実現するとともに微粒化を促進できる噴射ノズルを提供することである。
請求項1に記載の発明は、燃料を噴孔より噴射する噴射ノズルにおいて、
筒状に形成され、軸方向に延び、燃料を流す燃料通路、燃料通路内の燃料の流れ方向下流に、かつ燃料通路と同軸上に配置され、燃料通路に向かって開口する凹状に形成されたサック室を有し、噴孔がサック室に開口するように設けられたノズルボディと、
燃料通路内において、燃料通路の軸方向に沿って進退することにより、燃料通路を形成する通路壁に離着座し、燃料通路とサック室との連通・遮断を行うニードル弁と、を備え、
ニードル弁の噴孔側の先端部は、少なくとも一部がサック室に突入され、噴孔に向かうほどニードル弁の径が縮小するような縮径面を有し、サック室のニードル弁の先端部と対向する底部は、ニードル弁に向かって突出する突起部を有し、ニードル弁が通路壁から離座しているときは常に、縮径面を突起部に向って延長させた延長面と突起部とが交わっており、
延長面と、突起部における延長面と交差する部位の面のそれぞれの突起部に対して外周側に位置する面にて形成される角度が鈍角となっており、突起部と、突起部を外周側から囲んでいるサック室の内周面との間に位置するサック室の底部の形状が、凹形曲面となっており、底部に達した燃料が凹形曲面に沿い燃料通路へ向けて反転してから噴孔の入口側の開口部に達するよう、入口側の開口部がサック室の内周面に設けられていることを特徴としている。
本発明では、ニードル弁が燃料通路内を当該通路の軸方向に沿って後退し、通路壁から離座すると、ニードル弁の周囲よりサック室に向って燃料が流れる。そして、サック室に流入した燃料は噴孔に流入し、外部に噴射される。ここで、本発明のニードル弁の噴孔側の先端部は、縮径面を有しているため、ニードル弁が通路壁から離座すると、燃料通路内の当該縮径面側の燃料は、この縮径面に沿って流れる。本発明では、サック室の底部に、からニードル弁に向って突出する突起部が設けられている。そして、さらに、ニードル弁が離座しているときは常に、当該縮径面の延長面と突起部とが交わるようになっている。このようにサック室内が構成されているため、当該縮径面に沿い、サック室に流入する燃料は、流入する燃料同士が衝突することなく、突起部の側面に沿って突起部の外周側に流れる。サック室に流入した燃料は、上述したように流れるため、ニードル弁の中心軸の延長線上に流れ込む燃料同士の突起部の上方での衝突が抑制されるのである。このように、サック室に流入する燃料同士の衝突が抑制されるため、衝突することによる燃料流れが持つ運動エネルギーの減少が抑制される。このようにして、本発明では、燃料同士が衝突することによる燃料流れが持つ運動エネルギーの減少を抑制しているため、従来技術のものと比較して、高貫徹力を実現するとともに微粒化を促進できる噴射ノズルを提供することができる。
なお、請求項における縮径面は、ニードル弁の中心軸に向って傾斜する直線を当該中心軸を中心に回転させることによって形成される円錐状のテーパ面や、当該中心軸から離れる方向に突き出る凸形の曲線を当該中心軸を中心に回転させることによって形成される凸形曲面や、当該中心軸に向って凹む凹形の曲線を当該中心軸を中心に回転させることによって形成される凹形曲面を含む。
さらに、請求項に記載の発明は、延長面と、突起部における延長面と交差する部位の面のそれぞれの突起部に対して外周側に位置する面にて形成される角度が鈍角となっていることを特徴としている。
本発明では、ニードル弁の延長面と突起部における延長面と交差する部位の面のそれぞれの突起部に対して外周側に位置する面にて形成される角度が鈍角となっているため、サック室に流入した燃料を突起部の外周側に誘導することができる。このため、突起部上方での燃料同士の衝突の回避をより確実とすることができる。
さらに、請求項に記載の発明は、突起部と、突起部を外周側から囲んでいる前記サック室の内周面との間に位置する前記サック室の前記底部の形状が、凹形曲面となっていることを特徴としている。
本発明では、突起部とサック室の内周面との間に位置するサック室の底部の形状が、凹形曲面となっているので、突起部に沿って流れる燃料を滑らかにサック室の内周面に誘導することができる。このことによれば、燃料流れの方向を転換する際に発生する運動エネルギーの減少を極力抑えることができる。
さらに、請求項に記載の発明は、縮径面の内周側には、突起部に向って開口し、突起部の頂部を収容可能な凹部が形成されていることを特徴としている。
ニードル弁を通路壁から離座させるには、ニードル弁を後退させなければならない。つまり、ニードル弁を突起部から離れる方向に移動させなければならない。このようなニードル弁の動作によると、ニードル弁が通路壁から離座する方向に後退し、ストッパなどに当接するなどして、最も突起部から離れた位置である最大リフト位置に達したとき、ニードル弁の縮径面の延長面と突起部との交わらない状態が発生するおそれがある。
本発明では、縮径面の内周側に突起部に向って開口し、突起部の頂部を収容可能な凹部が形成されている。この構成によれば、ニードル弁が通路壁に着座している状態において、縮径面の延長面が交差する位置を、極力サック室の底部に近づけることができる。よって、ニードル弁が最大リフト位置に達したときでも縮径面の延長面と突起部とを交わらせることが可能となる。
請求項に記載の発明は、凹部の内壁面が、突起部に当接することにより、ニードル弁の進退方向とは交差する方向へのニードル弁の移動を規制する規制部となっていることを特徴としている。
ニードル弁が進退方向と交差する方向へニードル弁が移動すると、ニードル弁の外壁と燃料通路の通路壁との間隔が不均一となる。当該間隔が不均一となると、突起部の周囲に流入する燃料の量も不均一となり、噴孔から噴射される燃料噴射量も不均一となってしまう。
本発明では、縮径面の内周側に形成されている凹部の内壁面が、ニードル弁の進退方向と交差する方向への移動を規制する規制部となっているため、ニードル弁の径方向への移動を規制することができる。これによれば、上記間隔が不均一となることが抑えられ、噴孔から噴射される燃料噴射量の不均一を抑制することができる。
本発明の位置実施形態による燃料噴射ノズルの全体構成を示した断面図である。 燃料噴射ノズルの要部を拡大した断面図である。 燃料噴射ノズルのニードル弁の先端部付近を拡大した断面図であり、ニードル弁の当接部がシート面に着座している状態を示す図である。 ニードル弁の当接部がシート面から離座し、ニードル弁が最大リフト位置に達している状態を示す図である。 ニードル弁が径方向にずれた状態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、燃料噴射ノズル10の全体構成を示した断面図である。図2は、燃料噴射ノズル10の要部を拡大した断面図である。燃料噴射ノズル10は、図示しない多気筒ディーゼルエンジンなどの内燃機関の各気筒に対応して搭載される。燃料噴射ノズル10は、図示しない高圧燃料ポンプ(列型燃料噴射ポンプ、分配型燃料噴射ポンプ、高圧サプライポンプなど)の加圧室内で加圧されて高圧化された高圧燃料を、直接各気筒の燃焼室内に噴射する形態のものである。
この燃料噴射ノズル10は、ノズルボディ20、ニードル弁40から構成されており、ノズルボディ20に高圧燃料を供給するノズルホルダ(図示しない)に取付けられている。ノズルホルダは、ニードル弁40を駆動する駆動部(図示しない)を有する。
ノズルボディ20は、例えば炭素鋼などの金属材料によって、筒状に形成されている。ノズルボディ20は、ガイド孔22、燃料通路24、サック室28、噴孔30および高圧燃料供給路32を有する。
ガイド孔22は、ニードル弁40を摺動可能に支持するノズルボディ20の軸方向に沿って開けられた孔である。燃料通路24は、ガイド孔22と同軸上に配置され、高圧燃料をサック室28に向けて流す通路である。燃料通路24は、筒孔状に形成され、ノズルボディ20の軸方向に沿っている。
サック室28は、燃料通路24内を流れる燃料の流れ方向下流に、かつ燃料通路24と同軸上に配置され、燃料通路24に向って開口する凹状に形成され、燃料通路24からの高圧燃料を一旦溜める空間である。
噴孔30は、サック室28とノズルボディ20の外部とを連通する孔であり、サック室28に溜まった燃料を外部に噴射する。本実施形態では、噴孔30は四つ設けられている。噴孔30の入口側の開口部30aは、サック室28の内周面28bに開けられている。さらに、噴孔30の入口側開口部30aは、ノズルボディ20の軸方向において同一高さに開けられている。
また、燃料通路24には、ガイド孔22側の端部には、通路壁24aを径方向外側に向って凹ませた燃料溜り室26が設けられている。この燃料溜り室26は燃料通路24の中心軸の周りを囲むように環状に形成されている。燃料溜り室26と燃料通路24とは連通している。
高圧燃料供給路32は、燃料溜り室26にノズルホルダに供給された高圧燃料を供給する通路である。高圧燃料供給路32内の高圧燃料は、燃料溜り室26を通じて燃料通路24に流入する。
燃料通路24におけるサック室28側の端部の通路壁24aには、サック室28に向うにしたがい、燃料通路24の径が縮小する円錐状のシート面24bが形成されている。このシート面24bに、ニードル弁40の当接部52aが着座する。
ニードル弁40は、例えば炭素鋼などの金属材料によって、円柱状に形成されている。ニードル弁40は、摺動部42、受圧面44、円柱部46、先端部48を有する。これらの部位42、44、46、および48は、同軸上に配置されている。
摺動部42は、ガイド孔22との間に微小の隙間を形成する。これにより、ニードル弁40は燃料通路24内において、燃料通路24の軸方向に沿って進退できる。受圧面44は、燃料溜り室26内の燃料圧力が作用する位置に設けられ、この面44に高圧燃料の燃料圧力が作用することにより、ニードル弁40に後退方向、つまり図中の上方向に向う推力を発生させるように形成されている。円柱部46は、その下方に設けられる先端部48とを接続する部位である。この円柱部46の外径は、燃料通路24の内径および受圧面44の噴孔30側の部位の外径よりも小さい。円柱部46の外周壁と燃料通路24の通路壁24aとの間には、燃料溜り室26に流入した高圧燃料をサック室28に向って流すことができる隙間が形成される。この隙間は円環状となっている。
先端部48は、円柱部46の噴孔30側の端部に設けられる第一テーパ面50、と第一テーパ面50のさらに噴孔30側に設けられる第二テーパ面52を有する。第一、第二テーパ面50、52は、噴孔30に向うほどニードル弁40の径が縮小するような縮径面である。本実施形態の第一、第二テーパ面50、52は、噴孔30に向うほどニードル弁40の中心軸に向って傾斜する直線を、当該中心軸を中心に回転させることにより形成される円錐状の面である。第二テーパ面52の当該中心軸に対する傾斜角度は、第一テーパ面50の傾斜角度よりも大きい。第一テーパ面50と第二テーパ面52との間に、燃料通路24に形成されたシート面24bに当接する円環状の当接部52aが形成されている。第二テーパ面52の噴孔30側の端部は、サック室28に突入されている。
ニードル弁40が前進(図中、下方に移動)することにより、当接部52aがシート面24bに着座する。これにより、燃料通路24とサック室28との連通が遮断されるため、サック室28への燃料の供給が断たれる。このため、噴孔30からの燃料噴射が停止する。
ニードル弁40が後退(図中、上方に移動)することにより、当接部52aがシート面24bから離座する。これにより、燃料通路24とサック室28とが連通するため、サック室28へ燃料が供給される。その後、噴孔30から燃料が噴射される。
なお、ノズルホルダは図示しないストッパを備えており、ニードル弁40は、シート面24bから離れ、所定距離後退し、当該ストッパに当接すると、離座方向への移動が停止する。このときのニードル弁40の位置が、ニードル弁40の最大リフト位置となる。
(特徴部分)
以上、燃料噴射ノズル10の構成および作動について説明した。次に、本実施形態の特徴部分について説明する。
図3は、燃料噴射ノズル10のニードル弁40の先端部48付近を拡大した断面図であり、ニードル弁40の当接部52aがシート面24bに着座している状態を示している。図4は、ニードル弁40の当接部52aがシート面24bから離座し、ニードル弁40が最大リフト位置に達している状態を示している。
ニードル弁40の先端部48と対向するサック室28の底部28aは、先端部48に向って突出する突起部28dを有する。突起部28dの側面28fは、ニードル弁40に向かうほど径が縮小するような面となっている。突起部28dの縦断面の形状は、図3に示すように放物線状となっている。突起部28dは、突起部28dの軸線とニードル弁40の中心軸線とが同軸上に並ぶように配置されている。
また、突起部28dと、サック室28における突起部28dを外周側から囲んでいる内周面28bとの間に位置する底部28aの形状が凹形曲面となっている。突起部28dの軸線上に位置し、底部28aから最も離れた位置に設けられている突起部28dの頂部28eの表面は、球面となっている。
本実施形態では、サック室28の内周面28bは、ノズルボディ20の軸線方向に沿った方向に延びている。このため、図3に示すように、内周面28bと第二テーパ面52とのなす角度θ2は、シート面24bと第二テーパ面52とのなす角度θ1よりも非常に大きい。
一方、ニードル弁40の第二テーパ面52の内周側には、突起部28dの頂部28eに向かって開口する凹部52bが形成されている。この凹部52bは、当該頂部28eの少なくとも一部を収容するように形成されている。頂部28eおよび凹部52bの位置および頂部28eおよび凹部52bの曲率は、図3に示すように、当接部52aがシート面24bに着座した状態で、隙間が形成されるように定められる。また、頂部28eの頂点および凹部52bの最深部分は、ニードル弁40の中心軸線上に配置されることが望ましい。
そして、本実施形態では、ニードル弁40の第二テーパ面52および突起部28dの側面28fは、図3に示すように、ニードル弁40の当接部52aがシート面24bに着座している状態では、第二テーパ面52を突起部28dに向かって延長させた破線で図示する延長面54と、側面28fとが交わっている。さらに、この延長面54と側面28fとのなす角度のうち、突起部28dの外周側の角度αは鈍角となっている。
また、本実施形態では、図4に示すように、ニードル弁40が最大リフト位置に達している状態であっても、図3に示す状態と同様に、第二テーパ面52の延長面54と突起部28dの側面28fとが交わっている。そして、さらに、この延長面54と側面28fとのなす角度のうち、突起部28dの外周側の角度βが鈍角となっている。
次に、燃料噴射ノズル10が開弁したときのサック室28内での燃料の流れについて図4を用いて説明する。
ニードル弁40の当接部52aがシート面24bから離座すると、燃料通路24内の燃料は、図4に示すように、第二テーパ面52およびシート面24bによって形成される円環状の隙間60を通じてサック室28に流入する。図4に示すように、第二テーパ面52の噴孔30側の端部はサック室28に突入しているため、第二テーパ面52付近の燃料は、矢印で図示するように、第二テーパ面52に沿って流れる。また、シート面24b付近の燃料も、矢印で図示するように、シート面24bに沿って流れる。シート面24bを通過した燃料は、その大半が、内周面28bに沿って流れずに、第二テーパ面52に沿って流れる燃料をほぼ同じ方向に流れる。これは、図3に示すように、内周面28bと第二テーパ面52とのなす角度θ2がなす角度θ1よりも非常に大きいためである。
サック室28に流入した燃料は、突起部28dの側面28fに達し、この側面28fによって、燃料の流れ方向が変更される。その後、燃料は、側面28fに沿って流れ、断面円弧状の底部28aに向う。底部28aに達した燃料は、底部28aの形状に沿って流れ、内周面28bに達し、内周面28bに沿って上記隙間60に向って進む。上記隙間60に達した燃料は、上記隙間60より第二テーパ面52に沿って流れる燃料の流れに乗り、再び突起部28dに向う。このように、サック室28内では燃料が流れるため、サック室28に燃料渦が発生する。この燃料渦は、突起部28dを取り囲むように発生する。
ここで、上述したように、隙間60からサック室28に流入する燃料は、大半が第二テーパ面52に沿って流れるため、ニードル弁40の外周側の燃料がニードル弁40の中心軸の延長線上に向って流れる。このため、サック室28内で集まった燃料同士が衝突する可能性がある。従来技術では、上述したように、ニードル弁の先端部に形成されているテーパ面の延長面が突起部の側面と交わっていないため、サック室に流入する燃料同士が、突起部の上方で衝突してしまう。これでは、この衝突により、サック室における燃料流れの運動エネルギーが減少する。このため、噴孔より噴射される燃料の貫徹力が低下してしまい、燃料の微粒化の促進効果も低下する。
これに対し、本実施形態では、図4に示すように、ニードル弁40が最大リフト位置に達しても、第二テーパ面52の延長面54と突起部28dの側面28fとが交わっているため、サック室28に流入する燃料同士が衝突するのを抑制できる。このため、突起部28dの上方での燃料同士の衝突を抑制することができるため、衝突することによる燃料流れが持つ運動エネルギーの減少を抑制することができる。本実施形態では、ニードル弁40がシート面24bから離座しているときは常に、第二テーパ面52の延長面54と突起部28dとを交わらせる構成を有しているので、燃料同士が衝突することによる燃料流れが持つ運動エネルギーの減少を抑制することができ、従来技術のものと比較して、燃料の高貫徹力を実現することができるとともに、燃料の微粒化を促進することができる。
そして、本実施形態では、図3にて図示する延長面54と側面28fとのなす角度α、図4にて図示する延長面54と側面28fとのなす角度βがともに鈍角となっているため、流入した燃料を突起部28dの外周側に誘導することができる。これにより、突起部28d上方での燃料同士の衝突の回避をより確実とすることができる。また、側面28fによって燃料流れの方向が転換される際に発生する運動エネルギーの減少を極力抑えることができる。
さらに、突起部28dとサック室28の内周面28bとの間のサック室28の底部28aは断面形状が円弧状となっているため、突起部28dの側面28fに沿って流れる燃料を滑らかに内周面28bに誘導することができる。このことによれば、燃料流れの方向が転換される際に発生する運動エネルギーの減少を極力抑えることができる。
本実施形態のように、ニードル弁40を後退させて、つまりニードル弁40を突起部28dから離れる方向に移動させて、燃料噴射ノズル10を開弁させるような形態の燃料噴射ノズルでは、当接部52aがシート面24bに着座しているときに、第二テーパ面52の延長面54と突起部28dの側面28fとが交わっていても、ニードル弁40が最大リフト位置に達したとき延長面54と側面28fとが交わらない状態が発生するおそれがある。これでは、サック室28に流入する燃料同士の衝突を回避できない。
これに対し、本実施形態では、図3、図4に示すように、第二テーパ面52の内周側に、突起部28dの頂部28eを収容可能な凹部52bが形成されている。この構成によれば、当接部52aがシート面24bに着座している状態において(図3を参照)、延長面54が交差する位置を、極力サック室28の底部28aに近づけることができる。よって、ニードル弁40が最大リフト位置に達したときでも延長面54と側面28fとを交わらせることが可能となる。
図5の実線にて図示するように、ニードル弁40は軸方向に非常に長いものであるため、ガイド孔22でニードル弁40の摺動部42を支持していても、ニードル弁40は進退方向と直交する方向、つまり、ニードル弁40の中心軸と直交する方向に移動する可能性がある。なお、図5の破線で示すニードル弁40は、ニードル弁40の中心軸がノズルボディ20の中心軸と一致している状態を示している。
図5に示すように、ニードル弁40が径方向に移動すると、隙間60の間隔が周方向で異なる。これでは、サック室28に流入する燃料の量が周方向で不均一となり、噴孔30から噴射される燃料噴射量も不均一となってしまう。
これに対し、本実施形態では、図5に示すように、ニードル弁40の凹部52bの内壁面が、ニードル弁40が径方向に移動すると突起部28dの側面28fに当接する規制部52cとなっている。この規制部52cによれば、ニードル弁40が過度に径方向にずれることを抑制することができため、燃料噴射量の不均一を軽減することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
例えば、突起部28dの形状を断面矩形のものとしても良い。なお、この場合、ニードル弁40に形成される凹部52bの形状も断面矩形のものとするのが好ましい。
また、少なくとも第二テーパ面52部分の形状を第二テーパ面52に代えて、ニードル弁40の中心軸から突き出るような凸形の曲線を当該中心軸を中心に回転させることによって形成される凸形曲面としてもよいし、当該中心軸に向って凹む凹形の曲線を当該中心軸を中心に回転させることによって形成される凹形曲面としてもよい。なお、第二テーパ面52部分の形状を凸形曲面や凹形曲面とした場合、第1実施形態の延長面54に相当する延長面は、各曲面の噴孔30側の端部における接線を含む面となる。
また、上記実施形態では、噴孔30の入口側開口部30aはサック室28の内周面28bに設ける例で説明したが、入口側開口部30aの設置位置はこの場所に特定されない。サック室28と外部とを連通する噴孔30であれば、当該開口部30aはどこに設けても良い。例えば、サック室28の底部28aに当該開口部30aを設けても良い。
10 燃料噴射ノズル、20 ノズルボディ、22 ガイド孔、24 燃料通路、24a 通路壁、24b シート面、26 燃料溜り室、28 サック室、28a 底部、28b 内周面、28d 突起部、28e 頂部、28f 側面、30 噴孔、30a 入口側開口部、32 高圧燃料供給路、40 ニードル弁、42 摺動部、44 受圧面、46 円柱部、48 先端部、50 第一テーパ面、52 第二テーパ面、52a 当接部、52b 凹部、52c 規制部、54 延長面、60 隙間

Claims (2)

  1. 燃料を噴孔より噴射する噴射ノズルにおいて、
    筒状に形成され、軸方向に延び、燃料を流す燃料通路、前記燃料通路内の燃料の流れ方向下流に、かつ前記燃料通路と同軸上に配置され、前記燃料通路に向かって開口する凹状に形成されたサック室を有し、前記噴孔が前記サック室に開口するように設けられたノズルボディと、
    前記燃料通路内において、前記燃料通路の軸方向に沿って進退することにより、前記燃料通路を形成する通路壁に離着座し、前記燃料通路と前記サック室との連通および遮断を行うニードル弁と、を備え、
    前記ニードル弁の前記噴孔側の先端部は、少なくとも一部が前記サック室に突入され、前記噴孔に向かうほど前記ニードル弁の径が縮小するような縮径面を有し、
    前記サック室の前記ニードル弁の前記先端部と対向する底部は、前記ニードル弁に向かって突出する突起部を有し、
    前記ニードル弁が前記通路壁から離座しているときは常に、前記縮径面を前記突起部に向って延長させた延長面と前記突起部とが交わっており、
    前記延長面と、前記突起部における前記延長面と交差する部位の面のそれぞれの突起部に対して外周側に位置する面にて形成される角度が鈍角となっており、
    前記突起部と、前記突起部を外周側から囲んでいる前記サック室の内周面との間に位置する前記サック室の前記底部の形状が、凹形曲面となっており、
    前記底部に達した燃料が前記凹形曲面に沿い前記燃料通路へ向けて反転してから前記噴孔の入口側の開口部に達するよう、前記入口側の開口部が前記サック室の内周面に設けられていることを特徴とする噴射ノズル。
  2. 前記凹部の内壁面が、前記突起部に当接することにより、前記ニードル弁の進退方向とは交差する方向への前記ニードル弁の移動を規制する規制部となっていることを特徴とする請求項1に記載の噴射ノズル
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